瑠夏が手にするあらゆるものに、ルチアーノ・ベリーニの名前が染みついている。
瑠夏手中所拥有的所有事物,都烙印着鲁奇亚诺·贝里尼的名字。
屋敷も、立場も、部下も、全てがルチアーノによって与えられたものだ。瑠夏が自身の手で得たものなんて何一つない。父の代から引き継がれた部下達ばかりの屋敷で、欲しくもなかったボスの座に座り、振舞いたくもないボスとして振舞う。
瑠夏的豪宅、地位以及手下,都是由路奇亚诺所赐予。她自己所拥有的东西,一无所有。 在从父亲手中继承的、充斥部下的豪宅里,坐上了自己并不想要的老板的宝座,扮演着自己并不想扮演的老板的角色。
いつか自分は窒息するだろう。息ができなくなるのだ。
有朝一日我会窒息。我无法呼吸。
そうして指先一つ動かなくなったところでようやっと、ルチアーノ・ベリーニから解放される。キングシーザーのボス―――――― 瑠夏・ベリーニの生き方は、そういうものだ。
就这样,直到手指静止不动,才终于从鲁奇亚诺·贝里尼手中解放出来。金凯撒的老板——瑠夏·贝里尼,就是这样的生活方式。
かつては………あがけ、歯向かえ、牙を剥け。そのように心を奮い立たせようとしたこともあった。けれど絡みつく手枷にいつしか、抗おうともがく心そのものが摩耗していた。
曾经,我还曾试图鼓舞自己,让自己“昂首阔步,露出獠牙,张开血盆大口,向命运发起挑战”。然而,日复一日地被枷锁缠绕,我那想要反抗的心,也渐渐地被磨损殆尽。
要するに、自分は子供だったのだ。 总之,那时的我还是个孩子。
愛する母親を救うことすらままならず縋りついた父の人生に呑みこまれ………暴力で身を鎧わなければ「瑠夏・ベリーニ」としての小さな矜持すら、溶かされてしまいそうだった。それは今でも、変わらない。己を飲みこもうとする濁流に食らいつく牙を持たない、獣のふりをした男。
吞噬我的父亲的人生,却无法拯救我所爱的母亲。如果我不以暴力武装自己,我作为瑠夏·贝里尼的微薄自尊也会被融化…… 这至今未变。那是一个试图吞噬我的男人,他没有牙齿来对抗要吞噬他的急流,却扮演着野兽的角色。
――――――――― だからきっと、苛立つ。 所以它一定是令人恼火。
虚勢を張る、彼の姿に。 虚张声势,他的形象。
あがき歯向かい牙を剥く少年の姿に、摩耗してしまう前の己を見つけて。いたぶってやりたくなるのだ。痛めつけてやりたくなるのだ。それでも決して、彼は牙を折られなかった。血を流す唇をきつく噛み締め、なおも光を失うことにない眼差しで瑠夏を射抜く。お前を殺すと、研ぎ澄ました殺意を叩きつけてくる。
紧贴着磨损掉的犬齿,少年露出尖牙。在磨损之前,他找到了自我。他想要折磨她,想要伤害她。然而,他的牙齿始终没有折断。他紧紧咬住流血的嘴唇,锐利的目光紧紧盯着瑠夏。他带着满腔杀意,要杀了你。
「傷は、どうだ」 「伤怎么样了」
ベッドヘッドにもたれながら問う瑠夏に、傍らの少年は鋭い一瞥を送る。
瑠夏靠在床头问他,旁边的少年冷冷地瞥了他一眼。
「………構わず嬲ってきた人間の科白とは思えないな」
“......居然无视我这么长时间,这可不是一个会跟人类调情的人说的话啊。”
「痛いところを突くね」 扎心了老铁
彼をいたぶるだけいたぶり、衝動のまま苛立ちを叩きつけたのは他でもない、瑠夏だ――――――であるにもかかわらず、青あざの浮いた彼の姿に痛々しい、そう、述懐が零れる。
尽管遭受了来自瑠夏的无情虐待和冲动怒火的宣泄,青少年的身体却奇迹般地承受了这一切。尽管如此,他深邃的蓝色眼眸中,依然流露出痛苦和悲伤。
痛々しく、そして掻き抱きたいほど愛おしい。青磁を思わせる肌へ艶やかな黒髪を絡ませ横たわる姿は少年らしい未熟な体躯もあいまり、異教の厳粛な偶像にも、淫靡な魔物にも思えた。
她姿势优美地横躺着,青瓷般光滑的肌肤上披散着乌黑亮丽的秀发。青涩的少年躯体,在神圣与淫靡之间游走,令人心痛却又忍不住想要紧紧拥抱着。
瑠夏からの視線を打ち払うようにシーツへ包まってしまった劉の赤い唇が、いっそう彼をこの世ならざるものへと仕立てあげている。不自然なまでの赤さは、唇から流れる血によるものだ。行為の最中にでも噛み千切ったのだろう、痛々しいそれへ、瑠夏は魅入られたように手を伸ばす。黒い双眸が険しく煌めき――――けれど、抗いはなかった。そう、既に身をもって知っているのだ瑠夏の手をはねのければ、殴られる。知っているから、唇をなぞる指先を受け入れる。
刘被褥裹着,试图躲避来自瑠夏的目光。她的鲜红嘴唇让他更加像是来自异世界的生物。那不自然的红色源于流过嘴唇的血。她一定是在行为的途中咬破了它。瑠夏像被迷住一样,伸出手去触碰那令人心痛的伤口。她深邃的黑眸闪烁着光芒——但是,她并没有反抗。是的,瑠夏已经用自己的身体知道,如果她不躲开瑠夏的手,她就会挨打。因为她知道,她接受了瑠夏抚摸她嘴唇的手指。
(愚かで、賢い子供だ) (愚蠢而聪明的孩子)
初めてその身を奪った日から二日と経たず、今日、瑠夏はもう一度劉を犯した。腹に何を秘め隠しているのかは計りかねたが、劉は大人しく………とは言えないものの最初ほどの抗いもなく、瑠夏へ身を空け渡した。しかし、瑠夏を射抜く黒い双眸は確かに告げていたのだ。お前に屈するわけじゃない必ず殺すと、隠し切れていない牙を覗かせていたのだ。
从初次夺走他的身体那天起不到两天,今天,瑠夏再次犯了刘。不知道他肚子里藏着什么秘密,但刘很听话……虽然不能说是没有反抗,但也没有像最初那样激烈地反抗,把身体让给了瑠夏。然而,射向瑠夏的黑色瞳孔却在说:我不会屈服于你,我一定会杀了你,毫不掩饰地露出獠牙。
野生の獣じみたその在り方に昂りを覚える一方で、いつかこの子が牙を剥くことなく誰かの腕へ身を任せる日は訪れるのだろうか――――ぽつり、胸をかすめた問いがある。胸底へ沈めていた声の、か細い訴え。
野性猛兽般的举止令人心生敬畏,不知何时它是否会卸下獠牙,投入他人的怀抱。 这句话在胸中盘旋,细微的呼声在心底沉淀。
(キミが抱きしめてやれば良い。愛しいのなら苛立ちをぶつけることなく、いっそ苛立つのならなおのこと、彼をキミが、ボクが)
(如果你想拥抱他,就去做吧。如果你爱他,就不要对他发脾气。如果你非要发脾气,那就更应该紧紧拥抱他,就像我一样。)
愛しいと思うのなら。 如果你认为值得爱。
美しさに見惚れ手中へ攫った。牙剥く姿に苛立ちを覚えた。痛ましい姿に愛おしさを覚えた。ああそうだ自分はこの少年が愛おしい、ならば、愛おしいのならばもっと優しく―――――― けれど彼が最も美しく映えるのは血に濡れながらもきつく唇を引き結ぶ姿であり。愛おしいと、思うのなら。
美しさに見惚れて手に掴んだ。他露出尖牙的样子让我感到恼火。他那痛苦的样子让我感到心疼。啊,是的,我爱这个男孩,那么,如果我爱他,我应该更温柔地对待他。——但如果他最美的时候,是嘴边还带着血,却紧抿嘴唇的时候,那么,如果我想深爱他,就让他永远保持这样的姿态吧。
「…………ッ」 「…………」
劉の唇をなぞっていた親指へ走った鋭い痛みに、瑠夏は息を詰めた。赤い。ひそめた双眸へ映り込む親指に滲む赤さ。ひくつくような熱を親指に感じながら何があったのか、考えるまでもない。噛まれたのだ、劉に。
刘的唇上轻轻地划过他的拇指,突然传来一阵锐利的疼痛,流夏顿时屏住了呼吸。鲜血。映入眼帘的,是映照在紧闭的眼眸中的拇指上渗出的鲜红。感受到拇指上传来的阵阵抽搐的热度,根本不需要多想就明白了发生了什么事。刘咬了他。
「ふん、随分と気を抜いていたな」 「哼哼,看来你很放松呢」
ほのか血に濡れた唇を舐める、少年に。 少年们舔舐着染血的嘴唇。
瞬間、熱の塊が腹底から駆けあがった。背骨を焼き尽くし脳髄を舐めあげ、突き動かされるまま瑠夏は劉の身を包むシーツを剥ぎ取る。のしかかる胸を押し返そうとする腕を絡めとり、精も未だ乾かぬ足を抱えあげる。罵倒を吐き出す唇は、頬を張り黙らせた。
瞬間,一股热流从腹部涌动而上,灼烧着脊椎,舔舐着大脑。瑠夏无法控制自己,扯下了刘的身上的床单。刘试图推开她的胸膛,却被她抓住胳膊缠绕在一起,她还抱起了刘尚未干涸的双腿。刘的嘴唇吐露出谩骂的话语,但她用手掌拍打刘的脸颊使他闭嘴。
「は、………ぁ、ぁあっ」 「哈、………啊、啊哈」
掠れ切った喘ぎが、カーテンを引かれあらゆる外との接触を断たれた部屋を満たす。
掠れ切った喘息充斥着房间,房间的窗帘被拉上,切断了与外界的一切联系。
彼を、愛おしいと思う。
いつかこの腕の中であどけなく眠る姿を見てみたいとすら、思う。
有一天,我甚至希望看到你像孩子一样依偎在我的怀抱里熟睡。
「お前を………っ、」 「我……我要杀了你……」
「ボクを、何だ」 「你,算個什麼東西」
「殺す………ころして、やるッ!」 “杀掉他……杀了他,杀了你!”
鋭いその眼光は、まるで眼球そのものが赤く煌めいたかのような錯覚を引き起こす。
锐利的目光,仿佛眼球本身闪耀着红色光芒,让人产生错觉。
内臓を犯す震えに、瑠夏はぱっくりと唇をつり上げていた。
瑠夏咧开嘴,露出内脏颤抖般的笑容。
(ボクは………) (我………)
彼を、愛おしいと思う。
+ + +
劉の、黒い瞳の中で十字架が揺れる。 在刘的黑色瞳孔里,十字架在摇晃。
ベッドに座りこみ延々と、劉は十字架を眺めていた。時間の流れを、窓の外から射し込む陽射しによってしか知ることのできない劉にとって、こうして十字架を弄ぶことだけが唯一、暇を慰める手段だった。
刘坐在床上,凝视着十字架。他能感知时间的流逝,只能通过从窗外照进来的阳光。除了摆弄十字架,他没有其他打发时间的方式。
果たして倉庫での一件からどれほどの日々が過ぎたのか………そもそも自分は倉庫で撃たれてから何日間眠り続けていたのか、それすら曖昧だ。本来ならばいつまでもここで大人しく囚われている場合ではない。
果不其然,从仓库事件发生已过去多久了呢…… 首先,从我在仓库中被枪击后,我沉睡了多少天,这甚至都是模糊的。 本来,我就不应该永远被囚禁在这里。
揺れる十字架を手中へ握りしめ睨み据えた扉と、窓。
他紧紧握着摇曳的十字架,注视着他面前的门和窗。
(出られるものなら、すぐに出ている) (出得去就快点滚)
さすがに鎖で繋がれることはなかったが、扉には鍵がかけられ窓の鍵にぶら下がっているのはご丁寧に南京錠だ。何より仲間達を人質に取られては、例えそれがあの白人――――――― 瑠夏・ベリーニと名乗った男の虚言であったとしても、刺激するような真似は控えるしかない。共に、あの凍えそうな貨物室で膝を抱えながら飢えを耐えてきた仲間が、己の預かりしらぬ場所でこの手から零れ落ちる。考えるだけで叫び出しそうになる。駄目だ、それだけは駄目だ。
当然没有被锁链束缚,但是房门被锁上了,窗户的钥匙上还挂着一个南京锁。最重要的是同伴们被当作人质,即使那是个白人——自称瑠夏·贝里尼的男人在说谎,也不得不抑制刺激性的行为。一起在那个快要冻死的货舱里相拥忍受饥饿的同伴们,在我不知情的情况下从我的手中逃脱。光是想到这一点就想尖叫。不行,绝对不行。
(独りになりたくない) (不想孤单)
蹲るようにして身を縮こまらせ、ベッドへ倒れた。 像猫一样缩着身子,倒在床上。
「………王遮」
何をどう誤ったのだろう。 何をどう間違ったのだろう。
やはり麻薬の強奪へ向かおうとする仲間を力づくでもねじ伏せておくべきだったのだ。そうすればこんな、どことも知れない白人の屋敷で仲間の安否に胸を掻き毟られそうになることもなかったのだ。シーツへ顔を埋めるそれだけで、穿たれた銃創が骨身を苛む。暴かれた下肢がひりつく痛みを訴える。涙は、出てこない。己を哀れだとは思わないただの一度も、劉は自らの境遇を哀れだと嘆いたことはなかった。
好吧。 以下为翻译文本:
我还是应该强行阻止他们去抢毒品。 否则,我也不会在这个不知名的白人宅邸里为同伴的安危而坐立不安。 仅仅是把脸埋在床单里,穿透的枪伤就足以让我痛彻骨髓。 裸露的下肢传来阵阵灼痛。 泪水,没有流下来。 我从未觉得自己可怜,刘从没有为自己悲惨的遭遇感到惋惜。
ただ悔しい。口惜しい。己を見据える青い双眸を脳裏へ描くだけで、怒りが噴き零れそうになる。だから、決めたのだ。あの白人を殺すと。そのためには闇雲に抗うだけでは足りない、そんなことでは到底あの男は殺せない。隙を、突かなければ。人が最も無様に腹を見せるのは眠りこけている時と、食事に没頭している時、それから――――――― すんと、鼻を鳴らす。男の残した華やかな、花にも似た匂いが鼻腔をかすめる。
只是在遗憾。我感到懊恼。每当我闭上眼睛,那双蓝色的眼睛就会映入我的脑海,怒火便会从我的胸中喷涌而出。所以我决定了。我要杀死那个白人。为此,我不能仅仅与他抗争,那样我根本不可能杀死他。我必须抓住他的破绽。当人们最脆弱的时候,就是在他们沉睡的时候,他们在吃饭的时候,还有——他轻轻嗅着鼻子。那男人留下的鲜艳的、像花一样的气味,在我的鼻腔里蔓延。
それから、性行為に溺れている時。 それから,沉溺于性行为之时。
狙うならばあの男がこの躯を貪る瞬間だろう。武器にしても問題はない。腹の足しにもならない粥ながら、一応食事を与えられはしたのだから次の食事の時にでも添えられたスプーンを隠してしまえば済む話だ。十分、武器になる。更に言うならばナイフだろうとフォークだろうと、いっそ指であろうと、あの忌々しい碧眼を抉り出せるのならば何だって構わない。
―――― 忌々しい、碧眼。 可恶的碧眼。
(あの男は俺を哀れんだ) (那个男人同情我)
獣じみた情事のさなかこちらの頬を張り、力づくで肉壁を裂いておきながら瑠夏・ベリーニはその双眸へ哀れみを滲ませた。見知らぬ男に身を空け渡すしかない存在を哀れんだのかそれとも、貧相な身なりで徒党を組むその境遇を哀れんだのかどちらにしろ、不愉快だった。反吐が出そうだった。
兽性而疯狂的床上故事中,这个叫做瑠夏・ベリーニ的人一边拍打着我的脸颊,一边用强硬的手段撕开了我的肉壁,同时却用那双眼睛流露出怜悯的目光。我不知道她是可怜我这个只能任由陌生男人摆布的身体,还是可怜我那寒酸的穿着和与人结伴的境遇。无论如何,我感到非常不愉快,甚至恶心。
脳裏に刻まれてしまった眼差しを拒むようにいっそう硬く、身を丸める。哀れまれ、だから、あの指へ噛みついてやったのだ。唇を舐めれば未だ鉄錆臭い男の味が残っているようで―――――― シーツへ擦りつけた鼻を通り抜ける花の香り。男の残した………匂い。光が瞬く、瞼の裏で煌めく。
紧紧闭着眼,竭力抗拒着刻在脑海里的那道目光。为了不让人可怜,所以死命咬了那家伙的手指。现在舔舔嘴唇,还能尝到淡淡的血腥味,像是那男人留下的…… 气味。花香从鼻子擦过,穿过床单,直达脑髓。那男人留下的…… 气味。光影在眼皮下闪烁,闪耀着光芒。
(ああ、そうだ) (啊,对的)
天啓のように与えられたその光、ただ殺してやるだけではつまらない。もっと、もっとしてやれることがある。
如同天启赋予我的神力,仅仅杀死你显得过于乏味。我能做的事情,远不止于此。
躊躇いを唾と共に飲みこみ、劉は指先で内腿をなぞった。剥き出しの肌は己の指先が触れるそれだけで、奇妙なもどかしさを伝えてくる。潮騒のような痺れに背筋を震わせながら臀部を辿り、秘所のひだを爪で一つ一つ探り………あの男は随分と、この躯に執心していた。理解はしがたいが瑠夏・ベリーニなりに気に入る何かがあったのだろう、ならば、それを逆手に取ってしまえば良いのだ。
他强忍着犹豫,用手指描摹着大腿内侧。裸露的肌肤只要他的指尖触碰,就会传达一种奇妙的难以言说的感觉。他颤抖着背脊,像潮水般麻痹,沿着臀部向下移动,用指甲仔细地探索着私处的皱褶...... 那个男人,对这具躯体相当执着。虽然难以理解,但瑠夏·贝里尼一定也有喜欢的地方,既然如此,那就利用它吧。
「ク、………はは!」 「啊、……爸爸!」
部屋へ置かれた調度品の上等さを見るにそれなりの地位にある男だ、倉庫でもチンピラとは言い難い装備を整えていた。
房间里摆放的家具的豪华程度足以看出这名男子地位不凡,即使是仓库,他配备的装备也非一般的流氓所能比拟。
利用のしがいならいくらでもある。君主を惑わす傾城さながらにあの男を深く、もっと、この身へ溺れさせてしまおう。利用し利用し利用し尽くし、湾岸での勢力すらもあの男を下敷きに築き上げその果てに、人生の幕引きをくれてやる。さぞかし絶望の底へと落ちていく小気味の良い顔を晒してくれるはずだ
利用的价值可不少。就像魅惑君王的倾国佳人,我要让他深深地,更多地,沉溺于我的怀抱。利用他,利用他,直到榨干他的一切,甚至利用他建立起海岸地区的影响力,最终,为他画上人生的句号。他那绝望的面孔一定会让我心旷神怡。
絶望に満ちた瑠夏・ベリーニの顔、思うだけで劉の下肢は熱を帯び始める。清めきられなかった男の精液が秘所より溢れ指を濡らす。熟んだ吐息を堪え切れず唇から零し劉は躊躇いなく、赤く腫れたそこへ指を埋めた。
绝望的面孔让瑠夏·베리니的脸变得更加绝望,想到这一点,刘的腿根部开始发热。未能净化的男人的精液从秘密的地方溢出,濡湿了他的手指。无法忍受成熟的气息,刘毫不犹豫地将手指伸进了那片红肿的部位。
「ぁ、ひ、ん………んぅっ」 「啊,嘿,嗯………嗯嗯~~」
一本だった指が二本へと増え、猥雑な水音が部屋を犯し始める。
原本只有一根手指,现在变成了两根,淫秽的水声开始侵犯房间。
もしも今、この劉を―――――― 陶磁の肌を薄紅に染め上げ、シーツに黒髪を散らす彼の姿を見る者がいたならば、娼婦、傾城、男を色狂わせる生き物を思い浮かべざるを得なかっただろう。
如果现在,有人看到这个刘易斯——陶器般的肌肤染上薄红,黑发散落在床单上的身影,那么,他一定会联想到妓女、倾城倾国、迷惑男人的生物。
己がそのような生き物へ堕ちていくことなど厭うことなくただひたすら、瑠夏を絶望へと叩き落とすことだけを欲する劉はいっそ、美しくすらあったかもしれない。
刘一心想要击垮琉夏,甚至不惜堕落成那样的生物,只为让琉夏坠入绝望,这场景反而显得有些美。
握り締め続ける十字架のもたらす清廉で清浄な、人としてあるべき美しさとは逆しまの、熟れ澱んだ美しさ。熱に浮かされた眼差しで虚空を見つめる劉は、決して銀の十字架を見ようとはしなかった。眼球へ映してしまえば最後、身を溶かすようなこの熱が冷めてしまうことを知っていたから。
刘紧握住十字架,所带来的廉洁和纯净的美感,与身为人类应有的美相反,这是一种令人沉溺的、腐朽的美。刘带着发烧般的眼神凝视着虚空,却始终不愿直视银色的十字架。他知道,如果映入眼帘,他那像要融化的热切就会冷却下来。
to be continue 待续
当然可以! 翻译为简体中文: 非常抱歉,让大家久等了……//这里是瑠夏×刘。一个虚构的故事,讲述了刚刚继承了王者凯撒的瑠夏(23 岁)和刚刚偷渡到日本的刘(17 岁)相遇后会发生什么。//封面照片来自这个素材网站→[NEO HIMEISM] http://neo-himeism.net/ 另外,我在 COMIC CITY SPARK7 上发行的一本刘 J 本,已经在虎穴开始贩售→ http://www.toranoana.jp/bl/article/04/0030/07/85/040030078588.html