这是用户在 2024-4-3 11:38 为 https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=21896420#6 保存的双语快照页面,由 沉浸式翻译 提供双语支持。了解如何保存?
default
特別じゃないただの一日/隕石的小说

特別じゃないただの一日 普通的一天,没有什么特别的

15,011字30分钟

Twitter(X) を始めました(@innseki147)
我开始使用 Twitter(@innseki147)

投稿したもの4編+グレ期でクズの三井さん(ぬるいR-18)+『星降る夜になったら』の続きです。
这是我投稿的四篇作品加上《渣男三井在灰暗的 R-18 世界》和《当夜晚星星落下来》的续集。

虫が苦手なかたは注意かもです 不擅长虫子的人可能需要注意

6
white
horizontal

夜のピクニック 夜晚的野餐


 待ち合わせ場所に、三井は原付で現れた。 三井骑着摩托车出现在约定的地点。
 驚いたのは荷物の量だ。IKEAの巨大なショッピングバッグを荷台に括りつけていた。
让我感到惊讶的是货物的数量。他们把一个巨大的宜家购物袋绑在货车上。

「え、なに。キャンプでもする気?」 "嗯,什么?你是想去露营吗?"
「ああ、似たようなもんだろ」 "啊,差不多吧"
 そうかもしれない、と宮城は妙に納得した。 宫城有些奇怪地认同了这个可能性。
 ふたりでふたご座流星群を見ようという宮城の提案を三井が了承して、深夜零時に待ち合わせた。
三井接受了宫城的提议,一起去看双子座流星雨,并在午夜零点进行了约定。

 真夜中だから、ひそひそ声で話した。 因为是深夜,我们小声地交谈。
「かわいいな、耳のもこもこ」 好可爱啊,耳朵上的毛茸茸的
「イヤーマフラーね。温ったかいよ」 耳罩呢。很暖和的哦。
 じつはアンナのものだ。体育祭の応援合戦で宮城の短ランを一日レンタルするという交換条件で借りた。大きいだろ、と言ったら、「リョーちゃんにショート丈なら、ちょっとダボっとするくらいだからだいじょうぶ」と微妙に失礼な返事がきた。憤慨したように見せたが、うれしさもあった。制服を借りるようなとくべつに親しい男子はまだいないようだ。妹がモテるのもモテないのも嫌なのだから、兄心は複雑だ。
其实这是安娜的衣服。为了在体育节的加油战中借宫城的短裤,我答应了一天租借的条件。当我说这很大时,她微妙地回答说:“如果是给瞭子穿的话,稍微有点宽松也没关系。”我看起来很愤慨,但也感到开心。似乎还没有特别亲近的男生会借制服。因为我既不希望妹妹受欢迎,也不希望她不受欢迎,所以我的心情很复杂。

「あんたもニットキャップかわいいですよ」 你戴上针织帽也很可爱哦
 小さい顔がさらに小さく見える。 脸看起来更小。
「寒いけど晴れて良かったですね」 虽然很冷,但是晴天真是太好了
 もとから寒いのは覚悟していた。そのつもりで準備しているし、風が強くないのは幸いだ。
我早就预料到会很冷。我已经做好了准备,而且幸运的是风不是很大。

「だな。実際、どのくらい見えるもんなんだ?」 是啊。实际上,能看到多少呢?
 今日も普通に学校があるので、観測時間は一時間と決めていた。
今天因为学校正常上课,所以决定观测时间为一小时。

「慣れた人が条件がいい時に観測すると一時間に百個近く見えるらしいけど、街中だし、おれら素人だし、十個も見えればいいほうじゃないですか」
听说熟悉的人在条件好的时候观测,一小时能看到近百个,但是我们是在城市里,而且我们是业余的,能看到十个已经很不错了吧

「そんなもんか」 大概就是这样吧
「三井さん、流れ星見たことあります?」 "三井先生,你看过流星吗?"
 三井は動きを止め、右上に目線をやってしばらく考えた。
三井停下了动作,抬起头看向右上方,思考了一会儿。

「ねえな」 嘿呀
「でしょ。おれも。めったに見られないんだから、十個でも多いんだよ」
是吧。我也是。因为很少见到,所以十个也算多了。

「なるほど。楽しみだ」 原文意思是「原来如此。很期待」。
 三井が荷台から降ろしたパンパンに膨らんだショッピングバッグを、一時的に宮城が持った。
宫城暂时拿着三井从货车上卸下的鼓鼓的购物袋。

「見た目より軽いですね」 比外表看起来要轻吧
「かさばるものが多いからな」 因为东西很占地方
 三井は荷物を縛っていた紐を荷台にぐるぐると巻き付けて、原付は少し奥まったスペースに隠した。袋の中からランタン型の懐中電灯を取り出すと、点灯させて宮城に持たせ、荷物は三井が取り返した。
三井把绑着行李的绳子缠绕在货车上,将摩托车藏在稍微深一点的地方。他从袋子里拿出手电筒,点亮后递给宫城,然后三井拿回了行李。

 巨大なバッグを肩に掛けて揺すりあげながら、 一边挥舞着巨大的包袋,一边将其挂在肩上,
「右手に持ってくれ」 请把它拿在右手上
 と言うので素直に従うと、左隣に並んだ三井が空いた左手を握ってきた。お互いに手袋ごしだが、ほのかに温かい気がした。
听他这么说,我顺从地跟着他,他伸出了空着的左手握住了我左边的三井。虽然是通过手套,但我感觉到了一丝温暖。

「どこ行く?」 「你去哪里?」
 と三井が訊いた。 三井问道。
 いちおう、目星をつけていた場所がある。 有一个地方我大致有所了解。
 こっち、と行き先を懐中電灯で照らして宮城が歩き出すと、三井もついてきた。
宫城拿着手电筒照着前方,开始走,三井也跟着他走了过去。

「おれねー、コーヒー持ってきましたよ」 我呢,给你带来了咖啡哦
 宮城はリュックを背負っていた。 宫城背着背包。
「うそ。おれも」 "谎言。我也是。"
「ホント? じゃあ交換して半分ずつ飲もう」 "真的吗?那我们就交换一半来喝吧"
 宮城が低く笑うと、了解、と言うように握った手にぎゅっと力がこもった。
当宫城低声笑着说“了解”的时候,他紧紧握住了我的手,手中充满了力量。

 おもしろくなって宮城もやり返した。 变得有趣,宫城也回击了。
 ぎゅっ。了解。ぎゅっ。了解。 紧紧地。明白。紧紧地。明白。
 サインを送り合う。 互相发送签名。
 懐中電灯の光がふらふらと揺れた。 手电筒的光晃晃悠悠地摇动着。
「まっすぐ歩けよ」 直走
「うん」 "是的"
 短い階段を降りて、靴底が砂を踏む感触に変わった。
走下短暂的阶梯,鞋底感受到了踩在沙子上的触感。

「こわい話していいか」 可以说个恐怖的故事吗?
「嫌です」 讨厌
「小学校の高学年の頃かな。家族で夏の終わりに東北のほうに行った時のことなんだけど」
大概是在小学高年级的时候吧。那是我们一家人在夏天结束时去东北地区的时候发生的事情。

「すんのかよ」 "你这是怎么了"
「なんでか夜みんなで外に出てた。花火でもしてたのか、覚えてねえけど、おれは退屈してて、大人から離れてふらふら海岸のほうに行った。海の近くだったんだ。で、砂浜に足を一歩踏み入れたら、小さい虫がいっせいにぶわっと……」
「不知为何,晚上大家都出去了。可能是放烟花吧,我记不清了。我觉得很无聊,就离开了大人们,漫无目的地走向海岸。离海很近。然后,当我踏入沙滩时,小虫子突然一下子……」

 宮城は声に出さずにぎゃーっと叫んだ。 宫城大声尖叫,但没有发出声音。
「ビーサンだったから、あの感触は一生忘れられません」
"因为那是拖鞋,所以那种触感我一辈子都不会忘记"

「やだって言ったよな……」 「我不是说过了吗……」
 宮城は恨みがましい目つきで三井を睨んだ。 宫城怒视着三井,眼神中充满了怨恨。
「虫、苦手か?」 「不喜欢虫吗?」
「一匹や二匹ならへいきだけど、集合体がちょっと……。咬まれた?」
「一两匹还好,但是集合体就有点……被咬了吗?」

「いや。びっくりしたけど」 不,我吓了一跳,但是
「なんだろうね。フナムシかな」 “不知道呢。可能是蚯蚓吧。”
「フナムシは飛ばねえだろ。後で調べたらハマトビムシかもって思ったけど」
“鳗虫不会飞的吧。后来查了一下,可能是滨跳虫。”

「ハマトビムシはかなり小さいから、夜は見えないんじゃねえかな。フナムシもちょこっと跳ねるくらいはしますよ。でもわかったなら良かった。わからないものがこわいんだよね」
「哈马托比虫非常小,所以晚上可能看不见。鳠虫也只会稍微跳动一下。但如果你明白了就好。不懂的东西总是让人害怕呢。」

 三井はうなずいた。 三井点了点头。
「ま、だから慎重にな」 嗯,所以要谨慎一点
「足もとに気をつけろって話だったの?」 是说要注意脚下吗?
 たしかにこわい話だった。 确实是个可怕的故事。
 宮城が目をつけていた場所は、ゴミがなくて平坦という理由で選んでいたのだが、偶然にも近くの街灯が切れていて周辺より薄暗かった。海風が吹きつけるのはしかたがない。岩陰などには、夏場にはそれこそフナムシのようなカップルが潜んでいたりするが、この季節そんな酔狂な者はいない。いるとしたらふたりのような流星群の観測者だが、それもいなかった。
宫城选择这个地方是因为没有垃圾,地势平坦,但巧合的是附近的街灯坏了,周围比较昏暗。海风吹来也是无可奈何的。在岩石的阴影下,夏天可能会有像蜗牛一样的情侣潜伏,但在这个季节没有这样疯狂的人。如果有的话,可能是像流星群观察者那样的两个人,但也没有。

 三井が荷物を置き、宮城から受け取った懐中電灯のライト部分を回転させて、自立タイプのランタンにした。充分な明るさのもと、三井は観測場所の設営を始めた。
三井放下行李,转动了从宫城拿到的手电筒的灯部分,变成了自立式的灯笼。在充足的亮度下,三井开始搭建观测场所。

 最初に取り出したのはレジャーシートだ。次にクッションが出てきたから宮城は目を丸くした。さらに毛布。かさばるのも当然だ。
最初拿出来的是野餐垫子。接着拿出来的是坐垫,宫城吃惊地瞪大了眼睛。然后又拿出了毛毯。当然会占地方。

「なんか楽しいな。さっきはキャンプって言ったけど、夜のピクニックみたいで」
感觉好开心啊。刚才说是去露营,但感觉像是夜间野餐一样。

 穏やかな三井の言葉が、ランタンの灯りのように宮城の胸の裡でぽっと光った。
三井温和的话语像灯笼一样,在宫城的内心中闪烁着光芒。

「宮城」 宫城
 毛布を広げた三井が呼んだ。 三井铺开了毛毯,然后喊了一声。
 宮城はリュックを下ろし、コーヒー入りの水筒だけ持って三井の隣のクッションにちょこんと座った。
宫城放下背包,只拿着装有咖啡的水壶,坐在三井旁边的垫子上。

「離れすぎ。寒いだろ」 离得太远了。应该很冷吧。
 ふたりのあいだには、人がひとり座れるくらいの隙間がある。
两人之间有足够一个人坐下的间隙。

 そう言われて、宮城はじりじりと距離を詰め、握り拳ひとつぶんを残すことろまで近づいた。
听到这样的话,宫城逐渐缩小了距离,直到只剩下一拳的距离。

「なに恥ずかしがってんだよ。こんなに着膨れて。裸同然のユニフォームの時は抱きついてきたりするくせに」
你为什么害羞呢?穿得这么臃肿。明明在穿着几乎就是裸体的制服的时候还会过来抱着我。

「ユニフォームは裸じゃねえから!」 "因为制服不是裸体的!"
 それに抱きついてるわけじゃねえし! 并不是说我在拥抱他!
「もちろんわかってるけど……っと」 当然知道了,但是……嗯
 三井は宮城の肩を抱き寄せて、その上から毛布をかぶせた。
三井搂着宫城的肩膀,然后给他盖上毛毯。

 ビジュアル的には天むすだ。三角形のてっぺんからエビのしっぽの代わりにふたりの頭が突き出している。
外观上看起来像是天妇罗。从三角形的顶端突出来两个头,代替了虾尾巴。

 毛布のそっち側を持ってくれ、と言う三井の唇は頰の産毛をくすぐるくらい近くて、ドギマギした宮城は逆らえずに毛布の端っこをつまんだ。
三井说着“拿过来毛毯的那一边”,他的嘴唇离宫城的脸颊只有一点点距离,让宫城感到有些紧张,他不得不顺从地捏住了毛毯的一角。

 くっついたほうが暖かいのはまちがいない。ふたりは身を寄せ合い、一枚の毛布にくるまっていた。
贴在一起肯定更暖和。两个人靠在一起,裹在一条毯子里。

 宮城が逃げずにほうっと息をつくと、三井は口もとを緩めた。
当宫城松了一口气,三井的嘴角也放松了下来。

「よし。見るぞ、星。流れてもらわねえと困る」 好的。看吧,星星。如果它们不流动起来,我会感到困扰的。
 そうだった。そのためにふたりでここにいる。 是的,没错。我们两个人为了这个而在这里。
 三井がランタンを消すと、あたりは暗くなった。波の音が聞こえる。
当三井熄灭了灯笼,周围变得黑暗。可以听到海浪的声音。

「あ、見えた」 「啊,看到了」
「早っ。うそだろ、見えなかったぞ」 早上好。你在开玩笑吧,我没看见。
「ホントだよ。右上のほう」 是真的。在右上方。
 生まれて初めて見た、と宮城が言うと、なぜか三井は「負けねえぞ」と言った。なにを競っているのか。
当宫城说出"我第一次见到"时,三井不知为何说出"我不会输"。他们在竞争什么呢?

 それから五分ほどはなにも起きず、黙って星空を仰ぎ続けた。
之后大约五分钟什么也没有发生,默默地继续仰望星空。

「首痛え……」 「头疼……」
 泣きごとを漏らし始めた三井に、宮城は「コーヒー飲もうか」と下を向いて水筒のふたを開けた。
宫城低头打开水瓶盖,对开始哭泣的三井说:“要不要喝杯咖啡?”

 その瞬間。 那一刻。
「見えた!」 「看到了!」
 三井が興奮して歓声をあげた。 三井兴奋地欢呼起来。
「すげえぞ宮城! 流れ星ってホントにあるんだな」 宫城真厉害!原来流星真的存在啊
「おれは見てなかったけど……」 我没有看到,但是.....
 ああ……、と空気が抜けるような声を出した三井がおかしくて、宮城は目を細めて笑った。
啊……三井发出了像放气一样的声音,宫城觉得很好笑,眯起了眼睛笑了起来。

「こんどは一緒に見たいです」 这次想一起看
「おう」 「嗯」
 代わる代わる水筒から熱いコーヒーを飲みながら、のんびり鑑賞を続けた。白く尾を引いた星がぽつりぽつりと流れた。
我一边轮流喝着热咖啡,一边悠闲地继续欣赏着。白色的尾巴星星点点地流动着。

 見えた、おれも見た、と言い合えて楽しくて、流れた、という声がかぶった時は、顔を見合わせて笑った。
当我们互相说着“我也看到了”时,感到非常开心,同时也笑着看着对方的脸。

「しし座流星群の大出現では、一時間に四千個も流星が見られて、雨が降るみたいに星が流れたらしいけど、そんなの何十年に一回あるかないかだしね」
狮子座流星群的大出现中,据说每小时能看到四千颗流星,就像下雨一样星星流动,但这种情况可能是几十年才会出现一次吧

 一時間足らずでふたり合わせて十数個の流星を観測できたのだから、かなりの好成績だ。
一时间不够,我们两个人一共观测到了十几颗流星,可以说是相当不错的成绩。

 これで充分、と言う宮城の顔を三井が覗きこんだ。 三井探视着宫城的脸,他说:“这样就足够了。”
「終わりみたいに言うな。また一緒に見ようぜ。何年後か、何十年後か」
不要说得像是结束一样。再一起看吧。不管是几年后,还是几十年后。

 宮城は声が出なかった。 宫城无法发出声音。
 三井はひと呼吸置いた。 三井稍作停顿。
「好きだ」 「喜欢你」
 暗闇でも三井の瞳は星のようにきらきらと光る部分があった。
即使在黑暗中,三井的眼睛也有像星星一样闪闪发光的部分。

 鼓動が跳ねあがった。 心跳加速了。
「好きだ宮城。返事をくれ」 我喜欢宫城。请回答。
 宮城はごくりと唾を飲みこんだ。心臓の音がうるさい。これは本当に自分にしか聞こえていないのだろうか。
宫城咽了口唾沫。心脏的声音太吵了。这真的只有自己听得到吗?

「おれも……好きです」 我也……喜欢你
 言葉にした後で、寒風にさらされて冷たくなっていた体が、内側から熱を発した。
说出来后,被寒风吹袭的身体变得冰冷,但内部却散发出热量。

 三井が額に額を押しあててきた。 三井用额头对着额头相互碰了一下。
「キスしていい?」 可以亲吻吗?
 宮城がうなずくと、三井は唇に唇を触れさせた。最初はためらいがちにやさしく、それから情熱的に強く。
当宫城点头时,三井将唇与唇相触。一开始轻柔而犹豫,然后变得热情而强烈。

 唇の表面は冷えていたが、すぐに温かくなって、同じコーヒーの味がした。
嘴唇表面感觉冷,但很快就变得温暖,尝到了同样的咖啡味道。

 こなれた様子に、やっぱり慣れてるな、といま考えてもしようのないことが頭をよぎった瞬間、ばふっと抱きしめられた。
在看到她那熟练的样子时,我不禁想到了一些无法解释的事情,然后突然被她紧紧地拥抱住了。

「やべー……、すげえ、ドキドキする……」 "哎呀……好厉害,心跳加速……"
 三井が両腕できつく抱きしめてくると、服の上から見ただけではわからない力強い肉体を感じて、ちょっとの不安はかき消された。
当三井用双臂紧紧地拥抱着我时,我能感受到他强壮的身体,这是从衣服外面看不出来的。这让我稍微消除了一些不安。

「うれしい。好きだ。大好き」 "开心。喜欢。非常喜欢。"
 安売りしすぎじゃないかと思ったが、三井の声が湿っていることに気づいた宮城は、おずおずと背中に手を回して、あやすようにぽんぽんと叩いた。
宫城注意到三井的声音湿润了起来,他有些犹豫地把手放在背后,轻轻地拍了拍。

「泣くなよ」 别哭
 三井は駄々っ子がやだやだとするように首を左右に振った。
「本気で好きだったんだぞ。ぜったい駄目だって何回も思った……いまくらい泣かせろい」
我是真心喜欢你的。我多少次都觉得这是不可能的……现在就让我哭一次吧。

 ずびっと音を立てて洟をすすりあげた三井に、宮城はその胸の中でくぐもった笑い声をあげた。
三井发出了一声咕噜噜的声音,吸进了鼻涕,宫城在心里发出了低沉的笑声。

「わかった。泣いていいよ」 我明白了。可以哭的。
 三井のように自己肯定感が高くて自信に満ち溢れた男でも、不安に襲われることはあるのだ。それでも諦めないで宮城に向かってきてくれたと思うと、胸がいっぱいになった。
就算像三井那样自我肯定感很高、充满自信的男人,也会感到不安。但是,想到他没有放弃,一直向宫城前进,我的心里充满了感激。

 そして、 然后,
「がんばってくれてありがとう。大好きだよ」 加油,谢谢你。我很喜欢你。
 と言って、ますます三井を泣かせた。 说着这句话,更加让三井伤心流泪。
 おれだって好きだった。たぶん初めて会った時から。
我也喜欢你。可能是从我们第一次见面开始。

「こんどはおれががんばるから、話を聞いてね」 这次我会努力的,所以请听我说
「なんでも話してくれ」 请告诉我任何事情
 ストバスコートで出会った時のシュートの放物線が、限りなく美しく見えたこと。シュートも、シュートを放つ人も美しすぎて、いまはもういない人を思い出させて、悲しくなったこと。宮城と同じ星座を持つたいせつな人のこと。
在球场上相遇时,那个射门的抛物线看起来无比美丽。无论是射门还是射门的人,都太美丽了,让我想起了已经不在的人,感到悲伤。还有那个与宫城拥有相同星座的重要的人。

 時間は有限だからぐずぐずしてはいられないが、それはそう遠い未来のことではないはずだ。宮城は心を決めている。
时间有限,所以不能犹豫不决,但那并不是遥远的未来。宫城已经下定决心了。

 固く抱き合って動かなくなった恋人たちの頭上で、またひとつ星が流れた。
在相互紧紧拥抱而不动的恋人们头顶上,又有一颗星星流过。

评论

暂无评论
人气插画标签
人气小说标签