正しい潮の吹かせ方  正确地吹潮

　別に日々のセックスに不満を持っているわけではない。ただ、それでも刺激は足りない訳で。好奇心とか、冒険とかもしてみたい。だからといって「潮吹き」について調べてしまうなど。決してやってほしくて見ているわけではないのだが。
我并非对日常的性生活不满，只是刺激还不够。我也想尝试一些新鲜感、冒险，所以才会去查阅一些资料，例如“潮吹き”。我并不是想看别人做，只是单纯的好奇。
「どうした世一。潮吹きについて調べものなんてして」
“世一，你怎么了？查潮汐这种东西干嘛？”
「お前はどこからでも見てくるのをやめろ。あと、潮吹きって基本的には女しかできないみたい。男のは成分的におしっこなんだってさ」
你从任何地方都别再看过来。另外，潮吹基本上好像只有女生能做，男的是成分上是尿液，据说。
「漏らしたい願望でもあるのか？　はずがしい事が好きとか？」
是不是也有想隐藏的愿望？喜欢羞耻的事情吗？
「んなわけないだろ。当たり前だけど、俺は気持ちいいことが好きなだけ。お前とはただのセフレ」
那不可能吧。虽然很正常，但我只喜欢快乐的事情。你和我只是炮友。
「一緒に住んでるのに？」  「一起住的嗎？」
「だって俺はお前と付き合いたいとか思ったことないし。部屋を借りるの面倒なんだよ」
“因为我根本没想过要和你交往。租房子太麻烦了。”
　手続きとか面倒で、どうせ荷物も少ないからカイザーの部屋に泊めさせてもらってるだけ。俺がセックスしたい時にカイザーが乗ってくる。ただそれだけのこと。
手续什么的麻烦，反正行李也少，就借住在凯撒的房间里。我想要做爱的时候，凯撒就过来。仅此而已。
　さすがに有名人にでもなるとパパラッチに撮られたり、知らない女を宛がわれたりもする。それもまた面倒だった。それならいっそ自分を知り、あと腐れないカイザーがセフレとして手っ取り早い人材だった。
果然，即使成为名人，也会被狗仔队拍照，被陌生女人纠缠。这也挺麻烦的。与其这样，不如干脆认识凯撒，他当个情人，是最快捷有效的人选。
「金ならあるだろ」  金子总该有的吧
「あるけど無駄遣いできないだろ」  “但不能乱花钱吧”
「無駄遣いする金くらい持っておけ」  别把钱都乱花
「持ってる。どんなモノが幾らで買えるとか、当たり前に分かってるけどさ。部屋とか借りる前に内見行くじゃん？　どこ行っても広すぎて自分じゃ手に余るんだよ。ならいっそお前の家に住もうかなって」
我拿着。什么东西多少钱能买到，这些当然都知道，但是。租房子之前要看房嘛？无论去哪里都太大，我自己负担不起。那干脆就住你家吧。
　スマホを見ながらベッドに寝転がる。俺がカイザーの家に住むようになってからカイザーはベッドを新調した。広い部屋にキングサイズのベッドが一つ。高級マットレスが二つ。
看着手机躺在床上。自从我住进凯撒家，凯撒就重新添置了床。宽敞的房间里有一张特大号床，两张高级床垫。
　寝る用と、セックス用でベッドが分かれている。広い寝室なのに、ベッドが合計三つもある。ここまでやったら部屋がラブホのように見えて仕方がない。
睡觉用和做爱用床分开。这么大的卧室，却有总共三张床。做到这种程度，房间看起来就像酒店式公寓一样。
　ラブホ行ったことないけど。つーか女の子に声を掛けられるようになったのも青い監獄に来てからだったからどうやって接したらいいのか分からない。
没去过爱情宾馆。说真的，能跟女生搭话也是来到蓝色监狱之后的事，所以不知道该怎么跟她们相处。
「俺の家は住みやすいか？」  我家的住房舒适吗？
「住みやすい。まぁ、住んでるのがお前じゃなかったら一番いいな」
住得舒服。嘛，如果不是你住在这里就好了。
「俺以外とセックスしたことないだろ。満足できるのか？」
除了我以外，你没跟别人做过吧？能满足你吗？
「わかんねえ。つーかお前以外に勃たないだけだから。……いや、試合後はわりと勃ってるかもだけど」
不知道。总之，除了你以外，我勃不起来。……不，比赛结束后，我可能也挺勃起的
　失言した。お前以外に勃ったことないってお前以外に興奮しないってことだろ。ある意味での告白したと同じか？
失言了。除了你以外，我勃起过的人没有，也就是说除了你以外，我不会兴奋，这算是一种告白吗？
　いや、違う。  不，不对。
　違うと思わないと。  不这么想不行。
　俺が……カイザーに恋なんて……。  我……爱上凯撒？
「ふぅん……そうか」  嗯……是这样啊
　恥ずかしくなって枕に顔を埋めた。  害羞地把脸埋在枕头里。
(あ……、俺のスマホ……)  (啊……、我的手机……)
　うつ伏せた時にカイザーがスマホを取り上げる。ちょうど動画の無料視聴をしてた画面を見られた。
躺下时凯撒拿起手机。正好看到正在免费观看视频的画面。
　まぁいいか。どうせただの動画だし。  好吧。反正只是个视频嘛。
　自分の購入履歴とか消してたはず。  我应该把自己的购买记录都删掉了。
「おい、お前いつもこれで抜いてるのか？」  喂，你每次都这样吗？
「どれで？」  哪个？
「これだ」  这
　ずい、と出された作品は「極上潮吹き体験丸分かり！　男の気持ちいい潮の吹かせ方大全集！」だった。
「极上潮吹体验丸明白！男的舒服的潮的吹法大全集！」
　そういえば過去に見た気がする。それも自分に使うのではなく、あまりにもカイザーの乱れる姿が綺麗で、自分の中で気持ちよくなってほしいなと思っていたからだ。
感觉以前好像见过。那也是因为，看到凯撒那混乱的样子实在太美了，希望自己也能那样感觉舒服。
「それ、別に抜いてないよ。もっといいのあるから。でもさ、カイザーも俺みたいにもっともっと気持ち良くなって欲しいとは思うんだわ」
“那，我并没有拔出来。还有更好的。但是，凯撒也像我一样，我希望他也能更更舒服一些。”
「それは同意だな。可愛い世一を見ていたい」  那倒是同意。想看看世上最可爱的人。
「だから潮吹きさせたいだけ」  所以只想让它起浪
「……？」
　困惑顔のカイザーは自分の言われている事に気づかないふりをする。
困惑的凯撒装作没注意到自己被谈论。
「俺がお前を吹かせる程気持ちよくさせたいの！」
　妖艶にカイザーは笑う。じゅるりと舌なめずりをして世一の尻穴をスウェットの上からなぞる。
妖艳地，凯撒笑了。 じゅるりと舔了舔舌头，在运动衫外面抚摸着世上第一的屁眼。
　ゾクリと背筋から震える。  背脊一阵发凉。
　ヤりたいスイッチ全開。カイザーはこんな時に楽だ。 
　ヤりたければヤる。ヤりたくない時は乗ってこない。そうならなければ尻でも叩いてエロい雰囲気を壊すからだ。 
　実際に誘ってもノらない時もある。そんな時は風呂で抜くが、だいたいバレるのがオチだ。 
「マッサージでもしてくれんの？」 
「お前が望むならしてやってもいいが？」 
「じゃあお願い、俺のミヒャ」 
　ちゅ、と子供にするようなキスから夜は始まる。キスなんて必要ないと思っていても、やっぱりキスするだけでテンションが上がる。 
　酒に酔った時にところ構わず誰にでもキスをしていたと黒名に言われた時はやらかしたと思ったけれど、キスってやっぱり気持ちいいよな。 
　そこに愛はないけれど。 
「いつも思うが、尻の形がいいな」 
　ペン、と尻を軽く叩いたカイザーは右尻にキスをする。 
「尻にキスすんなよ。別に美尻じゃねえ」 
「桃尻って言うんだろ？」 
「は？」 
「桃みたいな尻をしているぞ」 
　桃とか初めて言われた。なんだよ、桃って。鍛えてる男の尻は桃になるわけがねえだろうがと言ってやりたいが自分で自分の尻をいま見ることはできない。 
　尻……俺の尻は……デカくされたのだろうか。 
　カイザーはそのまま尻にローションを塗りたくる。ふんわりといい匂いがして、変な物でも使ってるんじゃないかと疑う。 
　すん、と鼻を鳴らした。 
「これか？　クリスがオススメしてたから買ってみた。アイツがキャンペーンやってるやつらしい。アイツも使えってうるさいからな。まぁ、実際匂いは嫌いじゃない」 
　女性人気の高そうな匂いにますます部屋がラブホになっていく。回転木馬でもあればラブホだな。 
　ぐちゅりと音を立ててカイザーは世一の尻に指を一本入れていく。最初はゆっくり、一本全てが入り切ると知りすぎている中のいい場所へと指を折り曲げた。 
「んぁっ」 
　好き。自分じゃ届かない、ディルドでも感じられない人の熱は世一の心を熱くする。 
　そういえばカイザーのちんこって全部入ってるのを見た事がない気がする。いつもバックから突かれる事が多く、見る余裕はない。これで全部入ってなかったらどんだけデカチンだったのかと思うはず。 
　というか、既にデカいわけだが。 
「きょ、は……カイザーの顔見て、したい」 
「は？　嫌だが？」 
「何でだよ！」 
　ここまで譲歩してるんだから顔くらい拝ませろ！　綺麗な顔を見て何が悪い！ 
「お前が可愛いから、俺を見られたくない」 
「か、わ？　俺が！？」 
　だからか。これまで顔を見てシなかったのも。全部、俺の顔が可愛いから。 
「あ……、いきなり……ゆび、ふやす……なぁっ！」 
　2本に増やされた指が中でかき混ぜられる。ぐるぐると指で中を広げられ、柔らかくなった中をトントンとリズムよく叩いてくる。 
「あっ、あっ、あぁっ……っ！」
　3本目にもなると受け入れる準備は十分整った。そういえばカイザーとセックスする時に「これをしていいか」とか「痛くないか？」とあまり聞かれない。
　セックスってこういうもんなんだろうか。
「も、はやく……シて……くれって……」
　指が全て引き抜かれると、いよいよそれが入る時だ。
　だがカイザーは指を抜いてどこかに消えた。部屋から出ていった。
　ただすぐに戻ってきて、何かが握られている事に気づく。
「アイマスク？」
「これを付けてなら正面向いてやる」
　それじゃあ顔は見えないままだ。いつもバックだから正常位でしたいのに。
「俺がお前を見れないだろ！」
「却下だ。体勢に拘るタイプだったのか世一は」
「だってこれまでお前のちんこがどこまで入ってるか分かんないし、カイザーが気持ちよくなってるのか見たかったんだよ。お互いに気持ちよくないとセフレってまだ続けられないだろ？　セックスする上でパートナーになるならやっぱりお互いを理解したいか……らっ！」
　ぐるん、と体勢を変えられてカイザーはにっこりと、黒い笑みを見せる。
　そしてそのまま奥まで一気に貫かれた。
　これまでゆっくりと入れられていただけに乱暴にされたのだ。だが、痛くないのはしっかりとカイザーが慣らしていたから。
　辛いと思うこともない。思っていた通り、カイザーの質量は思っていたよりも大きかった。
「あぁっ、ちょっ、だめ……でかい！　おま、でかっ……あっぁっ」
　苦しくもない。気遣ってもらえているんだと感じるけれど、ちょっと待ってほしい。
　入ったらダメなとこにちんこが入ってる。
　そこ、違う。だめ。絶対。
「んぁ、あっ、カイザーそれ、ちがっ……」
「気持ち良すぎて泣いちゃったか？」
「ん、気持ちいい……ね、ここまで入ってる……？」
「そうだな……この辺か？」
　グリッとヘソの下辺りを強く押される。
「ぁあっ！」
　中からの刺激と外からの刺激で危うくイきかけた。
　まずい。これはとてつもなくまずい。
　こいつ……セックス上手すぎ。
「俺が……お前をこうしたかったのに！」
　気持ち良すぎてグズグズになるのはカイザーのはずなのだ。それが結局はカイザーに抱かれてグズグズになるのはいつも自分で、余裕のある笑みさえ浮かべて抱いてくるのはカイザーだ。
「残念だったな。俺はそこまで乱れない」
「っあ、やだ……ちんこ、さわんな！」
　奥を突かれて右手は俺のちんこを握り、左手で外から中へ刺激を加える。
「もう、わかん……ね、ぁっあっああっ！」
　これまで感じたことのない刺激になす術もなくイッた。
　久しぶりなのも含めて濃いやつがドロっと布団に溢れる。
「気持ちいいなぁ世一。すげーヨダレ出てるぞ。マヌケ面を晒すのは俺だけにしろ。その顔を見せるのは勿体無い」
「何が勿体無いだよ。寝顔なんて寝起きドッキリでしか晒さないだろ。一応サッカー選手だし、バラエティに呼ばれるわけないだろ。日本ならわかんないけど」
　アイドルなら分からないでもないが、さすがに現役サッカー選手を寝起きドッキリになんて誘うわけないよな。
「そうなのか。日本は変わってるな。人の寝顔を見て何が楽しいんだか」
　それを楽しんでいる奴に言われたくはないと思う。
「まぁ、これで準備は整ったな」
　小さなローションのボトルをこれでもか、とカイザーは世一の体へと掛けていく。なんだか油を塗りたくって食べられえるお話があったような、と思い出しながら食べられるのは自分なのだと不思議な気持ちだ。
　それも準備とは？　セックスはしてる……他に準備、準備と首を傾げる。
「相変わらず可愛い色の乳首をしてる。さっきより赤みが増したか？」
　乳輪をくるくると指でこね回しながら右手で俺のちんこを優しく触る。イったばっかで敏感になりすぎたちんこには刺激が強すぎる。
「だめ、カイザー……いまは、そこ……つら……んっ、から」
「どこがだ？　気持ちよくないか？」
「きもちーから、こまんの！　あっ、つめ！　立てちゃ！　め！　あっ、やだっ、また……あっ、んぁあっ、あっ！」
　カリッと尿道口に爪を立てられてあえなく2度目の射精を迎える。
「2回目なのに濃さは変わらんようだな」
　ビクンビクンと体が痙攣したように震える。
(今日のカイザーおかしすぎる。なんか、ちょっと怖い？)
　気迫があるというか、カイザーをここまでにする理由って何だろう。
「これで分かったか？」
「なに、が？」
　ため息を吐いたカイザーは、今度はさっきとは違うローションを持ってくる。匂いはないが、ボトルにはクリスの顔がプリントされている。
　どんだけスポンサーがいるのか、それともクリスの会社のものなのか。
「潮吹きの方法に決まってるだろ」
「はぁ！？　あれは俺がお前にさせたかったんだけど！　ちょっと、どけって！」
「どけと言われてどくやつがあるか」
　クリスのローションは軽微ではあるが媚薬の類が入っているようで、垂らされた所から熱が広がる。
　ローションでの滑りも借りて、痛みはないのに刺激で勃ちっぱなしになる。
「ぁっあ、あっ、ああっ！」
「第一に一度でもイかせること！」
　潮吹きの方法を俺を突きながらカイザーは読み上げた。
「第二に、一度イかせても刺激を止めないこと」
「ちょっ、やだ……なにこれ……俺知らない！　あっ、あっあ」
　そしてゆっくりとした動作に戻り、ベッドサイドに置かれた水を渡してくる。
「飲め」
　潮吹きに必要な成分。それは水だ。水が無ければ成立しない。逆に水が無ければ吹くものもないということ。
　ただ、かれこれ4、5時間はトイレに行っていない気がする。
　色んな意味で耐えてくれ俺の膀胱。
「さすがにこの時間にスポドリはキツイよ」
「飲め。俺が口移しをしてもいいんだぞ」
「分かったよ、飲むって」
　グラスの半分くらいを飲むと冷たさからか膀胱がツキンと小さな痛みを訴える。
「飲んだな？」
　にやりとしたカイザーは埋め込まれたままのちんこをゆっくりと出していく。そして勢いをつけて押し上げてくる。
「んぁっ！」
　ダイレクトに膀胱を突き上げてくるものだから腹の奥がちょっと痛い。
「おまっ、なにして！」
「裏技というらしいな」
　明らかにトイレに行きたい欲求も同時進行だ。
(盛ったか……)
　最悪。
「ぁっ、あっ……ちょっ、まだ……まだ……だめっ！」
　ガンガンと奥だけを執拗に突き上げられ、イきそうになると止められる。寸止めされておかしくなりそう。
「だめなら止めるか？」
「もう、やめてる……だろ……んぁっ」
　イきたいのかトイレに行きたいのか分からなくなる。
　カイザーは俺の腰に手を回しながらちんこを潰すように押し付けてくる。
「ほんと、だめ……これ以上、出る……！」
「何が出る？」
「わ、かんなっ、どっちも！　どっちも出ちゃう、から！　んっ、んんっあ、んっぁあっ……」
　唇を塞がれて息ができないほどの激しいキスに脳から溶けるようで何も考えられない。
　気持ちいい。
「あっ、きちゃってるっ！　やだ、あっあっ、あぁっ……！」
　ブシュッ、と吹き上がるそれはまさしく潮吹きだった。
　兆しが見えた時にカイザーはちんこを引き抜いた。これ、AVでよく見るやつだと思う間もなく吹き上がったそれがカイザーの顔にぶっかかる。
「あ……ぁ……」
　出るものもなくなると訪れる賢者タイム。  出现的东西也消失了，来访的贤者时间。
「いまちんこ触ったら殺す」  如果
「殺す体力もないだろ？　赤ちゃん世一」  「杀的体力也没有吧？婴儿世界第一」
「潮吹きって気持ちいいな……でもしばらくするのはいいかな……あー、ちんこいてぇ……」
海风吹拂真舒服……不过吹一会儿就好了吧……啊，想弄个……
「またするか？」  还要吗？
「今度な。次はお前を潮吹きさせてやる！」  下次轮到你了。下次我要让你尝尝海水的滋味！
　気持ちいいことは好きだ。終わった後の力が抜ける感じ。
感觉真好。结束后的无力感。
　それは相手がカイザーだからなのか、相手を1人しか知らないからなのか。真相はわからないまま時は過ぎるのだった。
是对方是凯撒的原因，还是因为只认识对方一个人？真相不明，时间就这样过去了。