反転鋤込み耕(ボトムプラウ耕)技術の系統化調査 反轉鋤耕(底犁耕)技術的系統化調查
History of Reversal Tillage(bottom plow tillage)Technology反轉鋤耕(底犁耕作)技術的歷史
田辺 義男
反転耕(ボトムプラウ耕)は一般の人にとっては馴染みが薄く,その説明に苦慮するところである。農耕が始 まって以来,農作物を栽培するうえで耕すという行為は大昔より棒
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rarr \rightarrow 石斧
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rarr \rightarrow 鍬
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rarr \rightarrow 鋤
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rarr \rightarrow 洋犂と時代と共に変遷して きたが土を掘る,反転する,砕土することには基本的に変わりはないのではないかと思われる。人々は鍬や犂に より田畑の土を少しでも深く耕し,柔らかな土を求めて圑場を作ってきた。そのことが豊かな稔りを得るために必要であることを長い経験の中で学んできた。農具をけん引する動力源の進歩と同時に農機具自体が改良され て,大型化,堅牢化,精密化が図られてきているが原理は同じである。
反轉耕(底犁耕)對一般人來說較不熟悉,對其說明頗感困難。自農耕開始以來,為了栽培農作物,耕作這一行為自古以來經歷了棒、石斧、鋤、犁、洋犁等時代的變遷,但挖土、反轉、碎土的基本原理似乎並未改變。人們透過鋤和犁,盡可能深耕田地,追求柔軟的土壤以建立良好的田塊。這一點在長期經驗中被證明是獲得豐收所必需的。隨著牽引農具的動力源進步,農機具本身也不斷改良,實現大型化、堅固化與精密化,但其原理依然相同。
望ましい土の条件は,播種した種子の発芽と,その後の生育に良好な環境を与え,その環境が毎年維持される ことである。このことは土壌構造と密接な関連を有する。
理想的土壤條件是為播種的種子發芽及其後的生長提供良好的環境,並且該環境能每年持續維持。這與土壤結構有密切關聯。
作物が生育するには,根から養分を吸収しなければならず,そのために根は自由に伸びなければならない。土 の養分は広い範囲にバランスよく位置していること,有機物が豊富にあり,その腐食を助けるに必要な水と空気,地温が充分であること,それを分解して根に吸収しやすくする微生物も豊富にあることが肝要である。水と空気 が適当であれば地温も高まるのである。腐食した有機物は土の単粒構造を結びつけて団粒にする糊のような役目 を果たし,土壌の団粒構造化を促進する。
作物要生長,必須從根部吸收養分,因此根部必須能自由伸展。土壤中的養分分布均衡且範圍廣泛,有機物豐富,且有助於其腐化的水分與空氣充足,地溫適宜,還有豐富的微生物能分解有機物,使養分易於被根部吸收,這些都是關鍵。水分與空氣適當時,地溫也會提升。腐化的有機物如同膠黏劑,將土壤的單粒結構結合成團粒,促進土壤的團粒結構化。
化学肥料を与えすぎない,表土に雑草や害虫がなく作物の生育に支障を与えないことも大事である。根は養分 を求めて自由に伸びる。したがって土は広い範囲にわたって適度の柔らかさに保たれていなければならない。こ れを実現するために硬盤(不透水層)を破砕し,さらに深く耕し,広い範囲を膨軟にし,作土層を広げなければ ならない。また,条件に応じて排水を良くすることも必要である。サブソイラやプラソイラで心土を破砕しても不足の場合は,暗渠を施工して作物の生育環境を良好にすることもしなければならない。
不過度施用化學肥料,且表土無雜草與害蟲,不妨礙作物生長也很重要。根部為尋找養分而自由伸展,因此土壤必須在廣泛範圍內保持適度柔軟。為實現此點,需破碎硬盤(不透水層),進一步深耕,使廣泛範圍土壤鬆軟,擴大作土層。此外,根據條件改善排水也很必要。若使用深耕機或底耕機破碎心土仍不足,則需施作暗渠以改善作物生長環境。
土の中の養分は作物に吸収されて,減少してゆく。したがって,有機物を入れなければ地力は低下していくこ とになる。残った養分の維持は当然として,作物により吸収されたよりも多くの有機物を土に返さなければなら ない。この循環農法こそ作物にとって,望ましい土づくりの条件であり,持続型農業の基本である。土壤中的養分被作物吸收而逐漸減少。因此,若不添加有機物,地力將會下降。除了維持剩餘養分外,還必須將作物吸收的養分以上的有機物返還土壤。這種循環農法正是對作物而言理想的土壤改良條件,也是永續型農業的基礎。
農作業体系を一般的に説明すると,①排水対策(サブソイラ,プラソイラ,溝掘り機)②施肥,堆肥散布(ブ ロードキャスター,マニアスプレッダ)③耕起(ボトムプラウ,ロータリティラー,駆動型デスクプラウ,スタ ブルカルチ)(4)砕土•整地(ロータリハロー,バーチカルハロー,デスクハロー,レーザーレベラー)(5)播種•移植(ドリル,田植え機,プランター)⑥防除(スプレイヤー)⑦追肥 ⑧収穫(コンバイン,ハーベスタ)⑨乾燥•調整(乾燥機,もみすり機,選別機)と多工程になる。一般說明農作業體系,包括①排水對策(深耕機、底耕機、挖溝機)②施肥、堆肥散布(廣播機、有機肥噴灑機)③耕作(底耕犁、旋耕機、驅動式盤犁、穩定耕耘機)④碎土與整地(旋耕耙、垂直耙、盤耙、雷射整地機)⑤播種與移植(播種機、插秧機、育苗盤)⑥防治(噴霧器)⑦追肥 ⑧收穫(聯合收割機、收割機)⑨乾燥與調整(乾燥機、脫殼機、篩選機)等多道工序。
農作業体系の中の(3)耕起方法は大きく分けて②転耕(ボトムプラウ耕),(b)撹土耕(ロータリティラー),簡易耕(スタブルカルチ,駆動型デスクプラウ)に分類される。農作業體系中的(3)耕作方法大致可分為②翻耕(底犁耕),(b)攪土耕(旋耕機),簡易耕(殘莖耕鬆機,驅動型桌犁)。
本系統化のテーマである反転耕(ボトムプラウ耕)は農業にとって基本となる土の物理性の改善と維持のため有効な手段である。深耕によって根圏域の拡大,有機物の鋤き込み,表層土壌の再生,土壌の均質化,潜在地力 の活用と保全,作業の高能率化をもたらし,播種作業前に最適な土壌環境を作ることを可能とする。本系統化的主題——反轉耕(底犁耕)是農業中改善和維持土壤物理性質的有效手段。深耕可擴大根圏區,有機物的鋤入,表層土壤的再生,土壤的均質化,潛在地力的活用與保全,提高作業效率,並在播種作業前創造最佳的土壤環境。
北海道農業は,明治開拓以来ケプロンをはじめ多くの西欧の技術者の指導により,畑作畜産を主体とし,西欧型畜力機械化農業が行われてきたが,その西欧では既に戦前にトラクタによる農業の機械化が広く実施されてい た。北海道農業自明治開拓以來,在包括克普隆在內的多位西歐技術者指導下,以畑作畜產為主,實施西歐型畜力機械化農業,但在西歐,戰前已廣泛實施以拖拉機為主的農業機械化。
これに対し,北海道農業の機械化が進みだしたのは,戦後になってからの昭和 30 年ころからであった。しか し,誰もが考えられないハイスピードで,明治開拓以来続いていた畜力機械体系から一挙にトラクタ機械体系に移行し,現在の様な北海道の農業に進展したのである。相對而言,北海道農業的機械化是在戰後約昭和 30 年左右才開始推進。然而,以令人難以想像的高速,從明治開拓以來持續的畜力機械體系一舉轉向拖拉機機械體系,發展成現今的北海道農業。
農業の機械化の急速な進展の背景には,戦後の混乱した世相を安定させるために,食糧を確保しようとする社会経済政策があった。一刻も早く不足する食糧を増産し,アメリカによる全面的な食糧支配から脱することに加 え,機械化の結果余剰となった農村の労働力を,他の産業の振興のために振り向けようという思惑もあった。農業機械化迅速發展的背景,是戰後為了穩定混亂的社會局勢,實施確保糧食的社會經濟政策。為了儘快增加不足的糧食,擺脫美國全面的糧食控制,並將因機械化而多餘的農村勞動力轉向其他產業振興,這些都是當時的考量。
また占領政策にとって封建的な農村機構の体制は不都合であり,これを変革して農業の近代化を急ぐ必要も あった。その基本政策として農地法,農協法,更には農業基本法を制定した。北海道は広大なる農地と未墾地を有している。これらを改良•開発し,食料増産基地として早期に整備することは当時の諸々の時代背景として喫緊の課題であったのである。このためにも大型機械化の普及が急務であった。此外,佔領政策認為封建農村體制不合時宜,必須改革以加速農業現代化。為此制定了農地法、農協法,甚至農業基本法。北海道擁有廣大農地與未開墾地,改良開發這些土地,作為糧食增產基地,成為當時緊迫的課題。因此,推廣大型機械化成為當務之急。
第1章では農耕の始まりを紹介する。田畑の耕しは,棒によって土を突く,掘ることに始まった。このた め,持ちやすく,刺さりやすくする形態のものが多い。それが進化して打込みやすいように角度が付き,鍬の原型のようになった。さらに進歩して人力で引っ張る鋤のような形になった。これは現在のプラウの原型のように思える。4000年前から土の耕起•反転の原理は同じである。第一章介紹農耕的起源。田畑耕作始於用棒子刺土、挖土,因此多為易握且易刺入土壤的形狀。隨著演進,角度調整使其更易打入土中,成為鋤的原型。進一步發展成用人力拉動的犁狀,這可視為現代犁的原型。四千年前,土壤耕起與翻轉的原理即相同。
第2章では,韓国•中国から伝わり,日本で江戸時代に盛んに改良が進んだ和㥎について説明する。増収のた めの深耕の始まりである。この流れは,明治時代後半からの松山原造,高北新冶郎を始めとする諸人の研究につ ながり,近代短床犁が完成した。第二章說明從韓國、中國傳入,並在日本江戶時代積極改良的和犁。這是為了增產而開始的深耕技術。此技術流傳至明治時代後半,由松山原造、高北新冶郎等人研究,最終完成了近代短床犁。
第3章では,洋犁(プラウ)の起源と,現在のプラウの基となった洋剓の発達を紹介する。第 3 章介紹洋犁(犁)的起源,以及成為現代犁基礎的洋犁的發展。
第4章では,洋犁(プラウ)の北海道への導入と農業機械化の変遷について述べる。1869(明治 2 )年にプ ロシア商人ガルトネルが七重村に 3 頭曳きプラウを持込んだのが最初といわれる。北海道開拓庁は1874(明治 7)年に基幹農機具としてプラウを米国から輸入している。ケプロンは技術普及のために農業現術生制度を設 け,洋式農業の普及に努めた。当時導入された洋式農具についても説明する。また北海道農業機械の進展につい ての経緯を説明する。第 4 章說明洋犁(犁)傳入北海道及農業機械化的變遷。據說 1869 年(明治 2 年)普魯士商人加爾特納在七重村帶來了三頭拉犁,為最初引入。北海道開拓廳於 1874 年(明治 7 年)從美國進口犁作為基幹農機具。凱普隆為推廣技術設立農業現術生制度,致力於洋式農業的普及。並說明當時引進的洋式農具。此外,也說明北海道農業機械的發展經過。
第5章ではトラクタ用プラウの変遷と畑地の耕起について述べる。欧米の製品をそのまま,日本の土に適用 できるほど農耕は単純ではない。物真似の時代を経て,日本独自のプラウ曲面,土壌付着問題の解決などに到っ た国産化の過程について説明する。第 5 章說明了拖拉機用犁的變遷及畑地的耕作。農耕並非簡單地將歐美產品直接應用於日本土壤。經過模仿時代,說明了日本獨特的犁曲面設計、土壤附著問題的解決等國產化過程。
第6章では,畑地の土層•土壌改良とその器具であるプラソイラおよび沖縄用プラウについて述べる。北海道は火山灰土,泥炭など不良土が多く土層改良が必須の課題であった。開発された畑地の土層改良について,利用した機械とその効果について説明する。また,心土を活用する新しい考えで開発されたプラソイラについての効果も説明する。さらに,沖縄の重粘土に取組んだ土耕機メーカーの開発経緯を紹介する。第 6 章說明了畑地的土層與土壤改良及其器具——犁耙(plasoil)和沖繩用犁。北海道多為火山灰土、泥炭等不良土壤,土層改良是必須課題。說明了開發的畑地土層改良技術、所使用的機械及其效果。並說明了利用心土的新理念開發的犁耙的效果。此外,介紹了針對沖繩重粘土的土耕機製造商的開發經過。
第7章では,水田の耕起,砕土,整地(レーザーレベラー)について述べている。日本の水田面積は約 245万 ha で耕地面積の約半分を占める。コメ余り現象の中でこれをどのように活用するかが長年の課題であるが,農業技術は確実に進んでおり,本章では新しいレーザーレベラーを使用した耕法について説明する。第 7 章中,述及水田的耕作、碎土及整地(雷射整平機)。日本的水田面積約為 245 萬公頃,佔耕地面積約一半。在稻米過剩的現象下,如何活用這些水田一直是長期課題,但農業技術確實在進步,本章將說明使用新型雷射整平機的耕作方法。
第8章では,作物にとり望ましい土の構造はどうあるべきか,何故プラウ耕が必要なのか,といったことを含め,畑地の易耕性について説明する。第 8 章中,說明作物理想的土壤結構應該如何,以及為何需要犁耕,並包含對畑地易耕性的說明。
第9章では,プラウ耕とトラクタドラフトコンントロール機能について説明する。耕起作業の仕上がり状態 は後作業に大きな影響を与える。圃場の変化に合った耕起作業が出来るようにドラフトコンントロール機能が設定されている。この装置について説明する。第 9 章中,說明犁耕與拖拉機牽引力控制功能。耕作作業的完成狀態對後續作業有重大影響。為了能配合田間變化進行耕作,設置了牽引力控制功能。本章將說明此裝置。
第 10 章では,ボトムプラウの種類と機能について基本的なことを説明する。第 10 章中,基本說明底犁的種類與功能。
第11章では,プラウ耕の技術を応用した工事について説明する。土を起こす,反転する,破砕するといった機能を持つプラウは農耕以外に利用されることが多いので,その例を紹介する。火山噴火による降灰への対策,湖底に水道管を敷設する湖底プラウ,プラウ耕を利用した基盤整備,汚染土壌のゼロ排土埋却等,代表的なもの について説明する。第 11 章說明了應用犁耕技術的工程。具有翻土、翻轉、破碎等功能的犁除了農耕外,常被用於其他用途,故介紹其例子。說明了對火山噴發所致降灰的對策、在湖底鋪設水管的湖底犁、利用犁耕進行基盤整備、污染土壤的零排土掩埋等代表性事例。
第 12 章では軽量で耐久性のあるプラウの生産についての一部を紹介する。プラウの生産は農業大国のヨー ロッパ,アメリカが主流である。日本では 20~200PS の幅広い範囲のトラクタを使用して,小規模から大規模 までの農業が行われている。対応する製品も少量多品種になっている。このようなニーズに対応したプラウにつ いて述べる。第 12 章介紹了輕量且耐用的犁的生產部分。犁的生產主要集中在農業大國歐洲、美國。在日本,使用 20~200 馬力範圍廣泛的拖拉機,從小規模到大規模農業皆有進行。對應的產品也呈現少量多樣化。說明了針對這種需求所對應的犁。
日本農業も TPP 大筋合意で専業農家と兼業農家の進むべき方向が明確になってくるものと考えられる。農業製品分野では米国,カナダ,ブラジル,豪州,ニュージーランドが主な参加国で,わが国は経営規模的には対等 に戦えず,品質,安全性等の面での競争になると考える。本技術系統化が,農業経営の後継者が反転耕(プラウ耕)による持続性ある土つくりを不断に行い,魅力ある農業を実践していく上での参考になることを期待する。日本農業也因 TPP 大致協議,專業農家與兼業農家的發展方向將變得明確。在農產品領域,美國、加拿大、巴西、澳洲、紐西蘭為主要參與國,我國在經營規模上無法對等競爭,預計將在品質、安全性等方面展開競爭。期望本技術系統化能成為農業經營繼承者持續進行反轉耕(犁耕)以實現可持續土壤改良,並實踐具吸引力農業的參考。
Profile 簡介
田辺 義男
Yoshio Tanabe 田邊義男
昭和39年 3月 昭和 39 年 3 月
北海道道立旭川工業高校 機械科卒業
昭和39年 4月 昭和 39 年 4 月
日立製作所那珂工場へ入社
昭和42年 8月 昭和 42 年 8 月
同社退社 離開同公司
昭和42年 9月 昭和 42 年 9 月
スガノ農機株式会社へ入社 進入菅野農機株式會社
昭和48年11月 昭和 48 年 11 月
ホワイトハーベスター製造(株)へ入社 ビート収穫機の開発,製造に携わる。進入白色收割機製造株式會社,參與甜菜收割機的開發與製造。
昭和51年12月 昭和 51 年 12 月
同社代表取締役就任
昭和53年12月 昭和 53 年 12 月
スガノ農機株式会社取締役就任 就任菅野農機株式會社董事
昭和57年10月 昭和 57 年 10 月
同社茨城工場 工場長就任
平成 4年 2月 平成 4 年 2 月
同社常務取締役就任
平成22年 7月 平成 22 年 7 月
定年により退職。技術顧問に就任 因退休年齡而退休。就任技術顧問
平成25年6月 平成 25 年 6 月
スガノ創新株式会社 取締役就任 就任菅野創新株式會社董事
平成27年 4月 平成 27 年 4 月
国立科学博物館 産業技術史料情報セン ター主任調査員國立科學博物館 產業技術史料資訊中心 主任調查員
平成27年6月 平成 27 年 6 月
同社退社 スガノ農機技術顧問に就任 離職該公司,擔任菅野農機技術顧問
平成28年 2月 平成 28 年 2 月
スガノ農機 退社 離開菅野農機
昭和39年 3月 北海道道立旭川工業高校 機械科卒業
昭和39年 4月 日立製作所那珂工場へ入社
昭和42年 8月 同社退社
昭和42年 9月 スガノ農機株式会社へ入社
昭和48年11月 ホワイトハーベスター製造(株)へ入社 ビート収穫機の開発,製造に携わる。
昭和51年12月 同社代表取締役就任
昭和53年12月 スガノ農機株式会社取締役就任
昭和57年10月 同社茨城工場 工場長就任
平成 4年 2月 同社常務取締役就任
平成22年 7月 定年により退職。技術顧問に就任
平成25年6月 スガノ創新株式会社 取締役就任
平成27年 4月 国立科学博物館 産業技術史料情報セン ター主任調査員
平成27年6月 同社退社 スガノ農機技術顧問に就任
平成28年 2月 スガノ農機 退社 | 昭和39年 3月 | 北海道道立旭川工業高校 機械科卒業 |
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| 昭和39年 4月 | 日立製作所那珂工場へ入社 |
| 昭和42年 8月 | 同社退社 |
| 昭和42年 9月 | スガノ農機株式会社へ入社 |
| 昭和48年11月 | ホワイトハーベスター製造(株)へ入社 ビート収穫機の開発,製造に携わる。 |
| 昭和51年12月 | 同社代表取締役就任 |
| 昭和53年12月 | スガノ農機株式会社取締役就任 |
| 昭和57年10月 | 同社茨城工場 工場長就任 |
| 平成 4年 2月 | 同社常務取締役就任 |
| 平成22年 7月 | 定年により退職。技術顧問に就任 |
| 平成25年6月 | スガノ創新株式会社 取締役就任 |
| 平成27年 4月 | 国立科学博物館 産業技術史料情報セン ター主任調査員 |
| 平成27年6月 | 同社退社 スガノ農機技術顧問に就任 |
| 平成28年 2月 | スガノ農機 退社 |
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はじめに 前言
「農業は耕すことから始まる」,このことは古今東西 を問わない真実である。耕すことによって,土地の持 つ潜在地力を活用できるのであり,作物は健全に生育 する。そうして増収が約束され,安定的な食糧供給が確保される。土を耕す上で道具が成否のカギを握って いることは容易に理解できる。折しもわが国はTPP への参加を決め,今後の日本の農業を考える上でその生産性の向上が喫緊の課題であることを全国民が意識 し始めている。このような背景があって,今回,技術 の系統化調査の中で反転耕(プラウ耕)を取上げた。日本の本格的農業の始まりのきっかけとなった洋式農業において,洋犁(ボトムプラウ)が基本となったと考えても間違いではないからである。「農業始於耕作」,這是一個古今中外皆然的真理。透過耕作,可以發揮土地的潛在生產力,作物得以健康成長。如此一來,增產便有保障,穩定的糧食供應也得以確保。耕作時,工具的成敗關鍵不言而喻。恰逢我國決定加入 TPP,全國人民開始意識到提升農業生產力是當前緊迫的課題。在這樣的背景下,本次技術系統化調查特別選取了反轉耕(犁耕)技術。因為可以說,洋式農業作為日本本格農業的起點,洋犁(底犁)成為其基本工具,這一點並無錯誤。
明治維新以前の北海道の農業は,ほとんど取るに足 らない状態であった。幕末までに開墾された田畑は,道南地方に 1,000 町歩程で,その内 300 町歩ほどの稲作が定着しつつあった。その他,粗放な漁業兼業の畑作農業(粟,稗,蕎麦,大豆,蔬菜)が営まれ,市場 に出すものとしては僅かに函館付近で馬鈴薯の栽培が見られる程度であった。明治維新之前,北海道的農業幾乎微不足道。幕末時期開墾的田地約有道南地區 1,000 町步,其中約 300 町步的稻作逐漸穩定下來。除此之外,還有粗放的漁業兼營畑作農業(粟、黍、蕎麥、大豆、蔬菜),作為市場供應的作物則僅在函館附近少量種植馬鈴薯。
北海道の農業開発が本格的に進められたのは,明治 2年に開拓使が設置され,次いで同 4 年に開拓使 10 ケ年計画が発足してからである。開拓使は官営事業を おこし,積極的に欧米の近代的な農業技術の導入をは かったが,その基本的な考え方は府県と異なる気象条件に対し,北方系の農業技術を移入することによって開拓の技術的基礎を築くとともに,欧米農業を基礎と する近代的な農業経営の樹立を目指すことであった。北海道農業的開發真正開始於明治 2 年設立開拓使,隨後明治 4 年啟動開拓使十年計畫。開拓使推動官營事業,積極引進歐美的現代農業技術,其基本理念是針對與府縣不同的氣候條件,移植北方系農業技術,建立開拓的技術基礎,同時以歐美農業為基礎,致力於現代農業經營的確立。
かかる指導方針に最も強く影響を与えたのは,開拓使が 1871(明治 4)年にアメリカから招聘した開拓使最高顧問ホーレス・ケプロン(Horace Capron)の構想であった。H.ケプロンらが説いた考え方は以下の ようなものであった。すなわち北海道での稲作は技術的にも経営的にも不利不適で,小麦を主要食糧作物と する畑作農業をおこなう必要がある,また,耕種の方法をあらため,畑作物の新しい種類を取り入れて輪作 を行い,動物からの堆厩肥と鉱類の肥料を用いるよう にする,このような畑作農業において機械化が達成で きるというものであった。つまり輪作体系と有畜と機械化を結んだ輪作畑作農法を植え付けようとしたのである。對該指導方針影響最深遠的是開拓使於 1871 年(明治 4 年)從美國聘請的開拓使最高顧問霍勒斯·凱普倫(Horace Capron)的構想。H.凱普倫等人所提出的觀點如下:即北海道的稻作在技術和經營上均不利且不適合,必須以小麥為主要糧食作物進行畑作農業;此外,需改變耕作方法,引入新的畑作物種類進行輪作,並使用動物糞肥和礦物肥料。在這樣的畑作農業中,可以實現機械化。換言之,他們試圖推行結合輪作體系、有畜力及機械化的輪作畑作農法。
なお府県でも千葉,茨城県で失業武士の「生活再建」と「殖産興業」を目的とした国の政策にのっとり和歌山県士族津田出が千葉県,茨城県にわたる官有荒地 18 ケ所,3,000 町歩におよぶ,日本で最初にして最大 の洋式大農法経営に取り組んだ。この津田農場の中で最大規模のものが,700 町歩を有する第七農場(明治 11年開始)の女化原であった。しかしこの経営は不振に陥り,明治 24 年頃から津田は農場を次々と手放 し,大農場は小作農地と変わっていった。現実の女化原は関東ローム層の酸性土で耕しても稔らぬ大地で あった。此外,在府縣層面,千葉縣和茨城縣根據國家旨在「生活重建」和「殖產興業」的失業武士政策,由和歌山縣士族津田出負責,開發了橫跨千葉縣和茨城縣的 18 處官有荒地,面積達 3,000 町步,這是日本最早且規模最大的西式大農法經營。在這些津田農場中,規模最大的是擁有 700 町步的第七農場(明治 11 年開始),位於女化原。然而,這種經營陷入困境,從明治 24 年左右開始,津田陸續放棄農場,大農場逐漸轉變為小作農地。實際上的女化原是關東黃土層的酸性土壤,即使耕作也難以豐收的土地。
洋式農機を用いての農場経営の成功には,畑地の規模が大きく影響したことが分かる。北海道ではアメリ カの 1 マイル(1,600メートル)四方の区画を参考に 300 間(540メートル)区画とし,府県と比較して圧倒的な大規模農地とした。こうして整然とした 1 区画 30 ヘクタールの農地を作り,これに 6 戸を配して 1戸分を 5 ヘクタールとした。北海道開拓事業は当初よ り畜力一貫体系を考慮していた。府県のように変形し た小さな区画割りでスタートしていれば失敗の可能性 があったのではないか。このような状況下,アメリカ をはじめ,世界各国から多くの種苗,農具,家畜が輸入された。使用西式農機經營農場的成功,顯示畑地規模有重大影響。在北海道,參考美國 1 英里(1,600 公尺)見方的區劃,劃分為 300 間(540 公尺)區塊,與府縣相比,形成壓倒性的大規模農地。如此整齊劃分出每區 30 公頃的農地,並配置 6 戶,每戶約 5 公頃。北海道開拓事業自始即考慮畜力一貫體系。若以府縣那種變形且狹小的區劃起步,恐怕會有失敗的可能。在此情況下,從美國及世界各國大量進口種苗、農具與家畜。
農機具ではプラウ(Plow 洋犂),ハロー(Harrow砕土),ドリル(Drill 播種機),コーンプランタ(播種機),カルチベータ(除草機)モーア,リーパ(刈取り機)ほか各種の畜力農機具が輸入され,開拓使自体でも官営製造所を設置して製造と普及をはかった。 このように種苗や家畜の導入が,北海道の畑作農業と畜産業の基盤つくりの上で果たした役割は大きく,ま たプラウやハロー等の畜力農具が一般農家に普及し, プラウ耕を特色とする北海道農法の成立の端緒を開い た。農機具方面,進口了犁(Plow 洋犂)、耙(Harrow 碎土機)、播種機(Drill)、玉米播種機(播種機)、除草機(Cultivator)、割草機(Mower)、收割機(Reaper)等各種畜力農機具,開拓使本身也設置了官營製造所,推動製造與普及。如此一來,種苗與家畜的引進在北海道的畑作農業與畜產業基礎建設上發揮了重要作用,且犁、耙等畜力農具普及至一般農家,開啟了以犁耕為特色的北海道農法的成立端緒。
こうして明治 40 年ころまでに,府県から持ち込ま れた在来農法と欧米の耕種法を融和させた畜力農法が生まれ,わが国の農業発達の上で特有な北海道農法が形成された。如此,到明治 40 年左右,將府縣帶來的在來農法與歐美的耕種法融合而成的畜力農法誕生,形成了我國農業發展中具有特徵的北海道農法。
とはいえ,海外から輸入したボトムプラウを直ぐに活用するには問題がありすぎた。けん引動力源の馬格 が違うことから耕起作業が難しく,また日本の土壌に合ったプラウの反転性能にも問題があった。いずれも直ぐには改良が難しく,洋式農業が一般に普及しだし たのは馬匹改良が進展した明治後半であった。プラウ の国産化も直ぐに真似出来るような単純なものではな く,必要な鋼材を入手できる社会的環境も整っていなかった。話雖如此,從海外進口的底犁要立即活用仍有許多問題。由於牽引動力源的馬匹不同,耕作作業變得困難,且與日本土壤相適應的犁的翻轉性能也存在問題。這些都不易立即改良,洋式農業普及一般是在馬匹改良進展的明治後半期。犁的國產化也不是能馬上模仿的簡單事,當時社會環境尚未具備取得所需鋼材的條件。
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時代が下って1961(昭和 36)年になると第一次農業構造改善事業が発足され,補助金でトラクタの導入 は一気に加速する。トラクタ営農時代に入り,てん菜 や馬鈴薯などの根菜類の収量は畜力時代の約 2.5 倍に達した。進歩した化学肥料や農薬を使用できるように なったこともあるが,基本的にはトラクタによる力の農業が増収をもたらしたといっても差し支えない。時代進入 1961 年(昭和 36 年),第一次農業結構改善事業啟動,補助金推動拖拉機導入迅速加速。進入拖拉機農業時代,甜菜及馬鈴薯等根菜類產量達畜力時代約 2.5 倍。雖然能使用先進化學肥料及農藥,但基本上可說是拖拉機動力農業帶來增產。
トラクタによる深耕,反転,鋤き込み,いわゆるボ トム耕は根圏域(養分吸収領域)を拡大したばかりで なく,排水性を改善して生育を安定させている。合わ せて化学肥料や農薬も専用作業機で効率的に使用で き,相乗効果を発揮している。由拖拉機進行的深耕、翻耕、鋤入,即所謂的底耕,不僅擴大了根圏域(養分吸收區域),還改善了排水性,使作物生長更加穩定。同時,化學肥料和農藥也能透過專用作業機高效使用,發揮了協同效果。
反転耕(プラウ耕)をベースにした栽培技術を確立し,栽培面積は経営規模の目標にしていたヨーロッパ農業に近づき,生産性はほぼ同水準に達している。気象条件に恵まれず生育期間が短いことや,瘦せた火山性土壌が多いことがハンディになっているが,それら の課題に対して対応した先人達の努力が結果となって表れている。以反轉耕(犁耕)為基礎確立了栽培技術,栽培面積接近了作為經營規模目標的歐洲農業,生產力也達到了幾乎相同的水準。雖然氣象條件不佳、生育期間短,以及多為貧瘠的火山性土壤成為了不利因素,但先人們針對這些課題所做的努力已經顯現出成果。
この技術の系統化の中では,北海道における洋犂 (プラウ)の導入経過や,その性能を国内の土壌に合 わせるための技術開発,日本のトラクタにマッチした軽量•強勒な製品開発の過程,日本独自の水田耕起法,その他の工事に応用された事例について主に記述 する在此技術系統化過程中,主要記述了北海道洋犁(犁)的引進經過,為適應國內土壤而進行的性能技術開發,與日本拖拉機相匹配的輕量且強韌產品開發過程,日本獨特的水田耕作方法,以及其他工程應用案例。
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1 農耕の始まり(耕起•整地用具) 1 農耕的開始(耕起・整地用具)
我々は,日常,文化というものをあまり認識してい ない。そこで百科辞典
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^(2)) { }^{2)} を開いてみると次のように解説している。文化,自然に対する語。人間が自然の ままの状態にとどまる事なく,目的意識をもって自然 を開発し,自らも自然状態から脱して形成してきた物心両面の全成果をいう。文化を意味する英語のカル チュア(culture)はカルチベート(cultivate,耕作す る,栽培する:語源は同意のラテン語の動詞コロー colo 名詞クルツス cultus・クルツーラ cultura)と関連している。このことから見られるように,もとも と,文化とは,土地の自然状態を人間の労働や技術に よってつくりかえ,自然のままの植物を養ってよりよ く,またより多い果実を実らせ,人間の生活を豊かに する事に由来している。
我們平日並不太意識到文化這回事。於是打開百科辭典
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^(2)) { }^{2)} ,裡面是這樣解說的。文化,是相對於自然的語彙。指人類不滿足於自然的原始狀態,而是帶著目的意識開發自然,並且從自然狀態中脫離,形成的物質與精神兩方面的全部成果。表示文化的英語 culture,與 cultivate(耕作、栽培:語源同拉丁語動詞 colo,名詞 cultus、cultura)相關。由此可見,文化本來是指人類透過勞動與技術改造土地的自然狀態,培育非自然狀態的植物,使其結出更好且更多的果實,從而豐富人類生活的事物。
そのことは,人間が自然の中に新しい価値を創造す ることであるとともに,その創造された物を生活にお いて享受することを意味している。その場合「自然」 は人間外部にも人間自身の内部にもあると考えられな がら,文化は,物心両面の成果を含み,物質的生産•衣食住•社会制度•学問•芸術•宗教等の形で現れ る。這表示人類在自然中創造新的價值,同時也意味著在生活中享受這些被創造出的成果。在此情況下,「自然」既存在於人類之外,也存在於人類自身之內,而文化包含物質與精神兩方面的成果,表現於物質生產、衣食住、社會制度、學問、藝術、宗教等形式。
また,文化は人間を自然的な粗野な段階から,真の人間らしい人間につくりあげていくという意味で,「教養」の意味にも理解される。文化は人間生活の完成への努力とその成果としての地域性,統一性をもっ て現れる。此外,文化也被理解為「教養」,意指將人類從自然的粗野階段塑造成真正有人性的人。文化以人類生活完成的努力及其成果,展現出地域性與統一性。
民族文化•国民文化等のもつ性格または個性は,そ の民族•国民の生活の型により形作られるものであ り,伝統•接触•交流•創造の長期間にわたる歴史的形成によって培われてきたものである。文化の本来の意義から見て,文化的な生活とは,単なる文化(文化財)の享受•(消費)にあるのではなく,新しい価値 の創造をともなうものでなければならない。民族文化・國民文化等的性格或個性,是由該民族・國民的生活型態所形成,並且是在長期的傳統・接觸・交流・創造的歷史形成過程中培育而成的。從文化的本來意義來看,文化生活不應僅僅是享受・(消費)文化(文化財),而必須伴隨著新價值的創造。
従って,農耕=文化とみることが出来る。食があっ て生活があり,生活があって文化があるとみることも できよう。原始人は自然の動植物を食物とする採集生活をし,徐々に動物を飼いならす事を覚えた。因此,可以將農耕視為文化。食物存在,生活才有,生活存在,文化才有,也可以這麼看。原始人以自然的動植物為食,過著採集生活,並逐漸學會馴養動物。
エミールウエルトは,これを「採集」-「原文化」 としている
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^(3)) { }^{3)} 。やがて一定の土地に定住する農耕生活 を営むようになる。堀棒や石斧に改良が加えられ,す きや錹などの農具が使われる。「厳(じょく)耕」-「素文化」の時代である。人口が増加し,生産性を高 める必要性が生ずるとすきや鍬が発達し,犁(すき)が開発されて「犁耕」-「高文化」の時代に入る。
埃米爾·韋爾特將此稱為「採集」-「原文化」
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^(3)) { }^{3)} 。不久,人們開始在一定的土地上定居,從事農耕生活。掘棒和石斧得到了改良,開始使用犁和鋤等農具。這是「厳(じょく)耕」-「素文化」的時代。隨著人口增加,生產力提升的需求出現,犁和鋤得到了發展,犁(すき)被開發出來,進入了「犁耕」-「高文化」的時代。
農業の発祥には色々な説があるが,もっとも古い農業は,15,000年前に東南アジアで始まったイモ作農業 というのが有力である。禾豰類を作付するには至ら ず,ヤマイモやタロイモが主である。家畜も鶏•豚•山羊•犬などの小家畜のみで,牛や馬などの大家畜は飼育されていない。やがてイモ作農業は,熱帯地方を西方に進んでアフリカへ,東方へは南太平洋を経て中央アメリカに広がった。10,000年前には西南アジアに達して,禾穀類を作付するようになる。同時に牛や馬 も家音化される。それまでの小家畜は肉用として飼育 されていたが,大家畜は調教し,その力を使役にも利用するので,必然的に犁(すき)の開発に発展する事 になるのである。農業は土質と気象条件に左右される ので,地域性がある。これは昔も今も変わらない。そ れぞれの地域で得意な発達を見せる。図1.1はサバン ナ農耕文化の分布と伝播を示すものである。表1.1 に農業発祥のころの主要な農耕文化を示す。表に見るご とく,四つの農耕文化に大別される。
關於農業的起源有各種說法,但最古老的農業很可能是約 15,000 年前在東南亞開始的薯類栽培農業。當時尚未種植禾穀類,主要是山藥和芋頭。家畜僅有雞、豬、山羊、狗等小型家畜,尚未飼養牛和馬等大型家畜。薯類農業逐漸向西擴展至非洲熱帶地區,向東則經南太平洋傳播至中美洲。約 10,000 年前達到西南亞,開始種植禾穀類。同時,牛和馬也被馴化。此前的小型家畜主要用於肉食,而大型家畜則被訓練並利用其力量從事勞動,必然促進了犁的發明。農業受土壤和氣候條件影響,具有地域性,這一點古今皆然。各地區展現出各自擅長的發展形式。圖 1.1 顯示了稀樹草原農耕文化的分布與傳播。表 1.1 列出了農業起源時期的主要農耕文化。從表中可見,可大致分為四種農耕文化。
図1.1 サバンナ農耕文化の分布と伝播
圖 1.1 稀樹草原農耕文化的分布與傳播
中尾らは畑作文化とか,稲作文化とかいったような単純な分類は出来ず,稲作文化は後世の混成文化とみ るべきであるとしている
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^(3)) { }^{3)} 。伝播の過程で地域別に形 を変えるのは当然であるが,それに付随して農具の発達も地域的な特色を見せるのが面白いところである。農具の発達,特色について考察して見よう。図1.2に種々の掘棒を示す。これは現代においても熱帯地方の奥地で使われていると言われている。堀棒は食物の採集や,狩猟の道具として使われていたものであった が,イモ作の進展とともに工夫されて形を変えた。図 1.3 は道具の柄の付け方である。鍬は採集•狩獵段階 では使われた形跡はないと言われるが,本図に見る道具は鍬としては使われていなくとも,形から見る限り石斧からの発展であると見るのが自然である。禾穀類 が作付されるようになって,鍬として独自の形に整え られたとするのが正しいのではないかと考えられる。
中尾等人認為無法簡單地將文化分為畑作文化或稻作文化,稻作文化應視為後世的混合文化
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^(3)) { }^{3)} 。在傳播過程中,地域別形態的變化是理所當然的,隨之而來的農具發展也展現出地域特色,這點非常有趣。接下來探討農具的發展與特色。圖 1.2 展示了各種掘棒,據說現代仍在熱帶地區的深山中使用。掘棒原本用於採集食物和狩獵工具,但隨著芋類栽培的推進,經過改良而改變了形狀。圖 1.3 為工具柄的裝配方式。據說鍬在採集與狩獵階段並無使用痕跡,但本圖所示工具雖未作為鍬使用,從形狀來看,自石斧發展而來是合理的推斷。隨著禾穀類開始種植,鍬才被整形成獨特的形態,這樣的看法較為正確。
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表1.1 四つの農耕文化
表 1.1 四種農耕文化
文化名 文化名稱
ウビ農耕文化 [ 根裁農耕文化] 烏比農耕文化[根裁農耕文化]
カリフ農耕文化 [ サバンナ農耕文化] 卡里夫農耕文化[大草原農耕文化]
ラビ農耕文化 [ 地中海農耕文化] 拉比農耕文化[地中海農耕文化]
アフリカ農耕文化 [新大陸農耕文化] 非洲農耕文化 [新大陸農耕文化]
起源 地 起源地
マレー半島付近 馬來半島附近
ニゼル川付近 尼澤爾河附近
オリエント 近東
カリブ海 加勒比海
分 布 分布
オセアニア・マレーシア・インド・中部・アフリカ 大洋洲・馬來西亞・印度・中部・非洲
サハラ・エチオピア・西ドイツ・ アフリカ・アジア撒哈拉、衣索比亞、西德、非洲、亞洲
地中海地域・オリエントヨーロッパ・ パキスタン 地中海地區、近東歐洲、巴基斯坦
人 種
モンゴロイド 蒙古人種
ネグロイド 尼格羅人種
コーカソイド 高加索人種
環 境
熱帯降雨林
夏雨性サバンナ 夏雨型稀樹草原
冬雨性地中海気候 冬雨型地中海氣候
作物生態
多年生
カリフ 哈里發
ラビ 拉比
主要作物
ヤム・タロ・バナナ・サトウキビ 山藥、芋頭、香蕉、甘蔗
ミレット・イネ・マメ類 黍、稻、豆類
ムギ類・エンドウ・ソラマメ 麥類、豌豆、蠶豆
トウモロコシ・カボチャジャガイモ 玉米、南瓜、馬鈴薯
成立年代
B.C. 1500 ? 西元前 1500 年?
B.C. 5000 ? 西元前 5000 年?
B.C. 5000 ? 西元前 5000 年?
耕地利用
焼畑・ブッシュ・ファロー 焚燒農耕・灌木・水牛
連作園耕
輪作・グラス・ファロー 輪作・草地・水牛
播種様式
点播 點播
条播 條播
散播 撒播
農 具
堀り棒 挖棒
クワ(ホーマドック) 鋤(霍馬多克)
スペード・アード 鏟式犁・耙犁
加 工 加工
生食石やき 生食石燒
タテギネ精白
α
α
alpha \alpha -澱粉加工 立峯精白
α
α
alpha \alpha -澱粉加工
キルン(粉食) 窯(粉食)
食料経済 糧食經濟
貯蔵輸送困難
余剰貧弱
余剰豊富貯蔵輸送容易
文化名 ウビ農耕文化 [ 根裁農耕文化] カリフ農耕文化 [ サバンナ農耕文化] ラビ農耕文化 [ 地中海農耕文化] アフリカ農耕文化 [新大陸農耕文化]
起源 地 マレー半島付近 ニゼル川付近 オリエント カリブ海
分 布 オセアニア・マレーシア・インド・中部・アフリカ サハラ・エチオピア・西ドイツ・ アフリカ・アジア 地中海地域・オリエントヨーロッパ・ パキスタン
人 種 モンゴロイド ネグロイド コーカソイド
環 境 熱帯降雨林 夏雨性サバンナ 冬雨性地中海気候
作物生態 多年生 カリフ ラビ
主要作物 ヤム・タロ・バナナ・サトウキビ ミレット・イネ・マメ類 ムギ類・エンドウ・ソラマメ トウモロコシ・カボチャジャガイモ
成立年代 B.C. 1500 ? B.C. 5000 ? B.C. 5000 ?
耕地利用 焼畑・ブッシュ・ファロー 連作園耕 輪作・グラス・ファロー
播種様式 点播 条播 散播
農 具 堀り棒 クワ(ホーマドック) スペード・アード
加 工 生食石やき タテギネ精白 alpha-澱粉加工 キルン(粉食)
食料経済 貯蔵輸送困難 余剰貧弱 余剰豊富貯蔵輸送容易 | 文化名 | ウビ農耕文化 [ 根裁農耕文化] | カリフ農耕文化 [ サバンナ農耕文化] | ラビ農耕文化 [ 地中海農耕文化] | アフリカ農耕文化 [新大陸農耕文化] |
| :--- | :--- | :--- | :--- | :--- |
| 起源 地 | マレー半島付近 | ニゼル川付近 | オリエント | カリブ海 |
| 分 布 | オセアニア・マレーシア・インド・中部・アフリカ | サハラ・エチオピア・西ドイツ・ アフリカ・アジア | 地中海地域・オリエントヨーロッパ・ パキスタン | |
| 人 種 | モンゴロイド | ネグロイド | コーカソイド | |
| 環 境 | 熱帯降雨林 | 夏雨性サバンナ | 冬雨性地中海気候 | |
| 作物生態 | 多年生 | カリフ | ラビ | |
| 主要作物 | ヤム・タロ・バナナ・サトウキビ | ミレット・イネ・マメ類 | ムギ類・エンドウ・ソラマメ | トウモロコシ・カボチャジャガイモ |
| 成立年代 | B.C. 1500 ? | B.C. 5000 ? | B.C. 5000 ? | |
| 耕地利用 | 焼畑・ブッシュ・ファロー | 連作園耕 | 輪作・グラス・ファロー | |
| 播種様式 | 点播 | 条播 | 散播 | |
| 農 具 | 堀り棒 | クワ(ホーマドック) | スペード・アード | |
| 加 工 | 生食石やき | タテギネ精白 $\alpha$-澱粉加工 | キルン(粉食) | |
| 食料経済 | 貯蔵輸送困難 | 余剰貧弱 | 余剰豊富貯蔵輸送容易 | |
図1.2 堀棒の色々
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^(5)) { }^{5)} 圖 1.2 鋤柄的各種顏色
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^(5)) { }^{5)}
図1.3 道具の柄の付け方出典
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^(5)) { }^{5)} 圖 1.3 工具柄的裝法出處
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^(5)) { }^{5)}
1,刃茎差込み式 2,リング柄式 3,憧木むすび式 4,屈曲柄式 5,旗むすび式 6,刃孔差込み式
1,刃柄插入式 2,環柄式 3,憧木結式 4,彎曲柄式 5,旗結式 6,刃孔插入式
農耕とともに生活が安定し,同時に人口も増加す る。そうすると食料の生産量を多くする必要性が生ずる。当然のこととして道具に工夫を凝らし,増産体制 を整えることになる。図1.4,1.5 に農耕具の発達過程 の例を示した。道具の発達は土壌や気象条件の地域差 に依存し,かつ,途中で外部から新技術が加わるなど して複雑な形態を示すものである。単純な整理は出来 ないが,一つの流れを例示することはできる。形体か らみて鍬は石斧から発達し,犁(すき)は堀棒から発達したと考えられる。睝は鋤(すき)から発達したと する説が有力である。しかし,鍬から発達したとみら れないこともない。より深く,より早くということに なれば,鍬にも工夫をして複数の人数による作業は当然考えられるからである。差し込み柄の鍬が工夫され た頃から,種子を播きつけるだけの穴あけに満足せ ず,あらかじめ鋤のような堀棒で耕起しておき,これ を鍬で溝切りして播種をしたに違いない。隨著農耕,生活變得穩定,同時人口也增加。如此一來,便產生了增加糧食生產量的必要性。理所當然地,人們在農具上進行改良,建立起增產體制。圖 1.4、1.5 展示了農具發展過程的例子。農具的發展依賴於土壤和氣象條件的地域差異,且中途會有外來新技術的加入,呈現出複雜的形態。雖然無法簡單整理,但可以舉出一個發展脈絡作為例子。從形態來看,鋤頭是由石斧發展而來,犁則是由掘棒發展而成。關於耙,有一種說法認為它是由鋤頭發展而來,但也不排除是由鋤頭發展而成的可能。若考慮到更深、更快的耕作需求,鋤頭也會被改良,並且多人的協作作業是理所當然的。自從插柄鋤頭被改良以來,人們不滿足於僅僅在土壤上打洞播種,而是先用類似鋤頭的掘棒進行耕作,再用鋤頭開溝播種,這是必然的。
犁(り)は牛に引かせて耕す道具とされている。家畜の飼育が一般化して調教が行われるようになると,単純な食用から使役に利用することになり,人間の力 の及ばない部分を補うようになる。鍬の溝切りを大型化し,犂(すき)としての形を整えたと考えられる。棍棒にヒモを結び,牽引したのが犂というのであれ ば,鍬にヒモというのも同じ発想である。博物館に残 されている人力犂を見ると,犁の原型を鋤とするか,鍬とするかは結論づけることは難しい。地域によって鋤(すき)から発達したものもあるだろうし,鋉の場合もある。犁被認為是由牛拉動的耕作工具。隨著家畜飼養普及並開始調教,從單純食用轉為役用,補足人力無法及之處。鋤頭的開溝被放大,形成犁的形態。若說用繩子綁在棍棒上牽引即為犁,那麼用繩子綁在鋤頭上也是同樣的構想。從博物館保存的人力犁來看,難以斷定犁的原型是鋤頭還是鋤頭。不同地區可能有由鋤頭發展而來的,也有由鋤頭發展而來的情況。
犁(すき)の発達は,耕地面積を拡大させただけで なく,土地の生産性を飛躍的に向上させたに違いな い。耕起によってもたされものとして次の事があげら れる。犁的發展,不僅擴大了耕地面積,還必定大幅提升了土地的生產力。耕作所帶來的效果包括以下幾點。
①根圏域の拡大によって土壌中の養分が広く吸収で きる。
① 透過根系範圍的擴大,能更廣泛地吸收土壤中的養分。
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図 1.4 農耕具の発達 その 1 (畑作)
圖 1.4 農耕工具的發展 其一(田作) (2)土壌中の空気,水の状態が調整され,適正に保た れる。
(2)土壤中的空氣和水的狀態被調整並適當保持。
(3)土壌の風化作用が十分に行われ,植生に有利な環境が作られる。
(3)土壤的風化作用充分進行,形成有利於植被的環境。
(4)地表の有機物が土壌中で分解して植生に好適な土壌条件を作ると同時に,可給態となって吸収され るようになる。
(4)地表的有機物在土壤中分解,形成適合植被的土壤條件,同時成為可供吸收的養分態。
限られた条件下で,生育が制限されていた作物も,生育環境が整備されれば,生育は旺盛になる。䴻の発達は深耕の歴史であったとみることも出来る。インド では現在も地域によって多少の違いはあるが,昔とほ ほ同じ古い形態のプラウが使われている。(図 1.6, 1.7,1.8,1.9)現在,われわれが一般的に使用してい るものは,ボトムプラウであり,完全反転耕用である。 これに対してインドで使われているものは,跲(のみ) による攪土耕用である。反転は全く行われていない。 これは土質と気象条件によるもので,反転耕が望まし くはあっても,粘質土壌で乾燥していれば割り込むの が精一杯で,反転耕は不可能である。従って,縦横に作業し,砕土も兼ねる耕起法を行っている。参考まで にこのような場所での播種は,図 1.10 に示すような播種機が使われ,プラウと同じ形態となっている。
在有限的條件下,生長受限的作物,只要生長環境得到改善,生長便會旺盛。犁的發展也可以看作是深耕的歷史。在印度,雖然各地區仍有些許差異,但仍使用與過去幾乎相同的古老形態的犁。(圖 1.6、1.7、1.8、1.9)目前,我們一般使用的是底部犁,屬於完全反轉耕作用。相對地,印度使用的是僅用犁尖攪土的耕作方式,完全不進行反轉。這是由於土質和氣候條件所致,雖然反轉耕作是理想的,但在粘質土壤且乾燥的情況下,最多只能割入土壤,反轉耕作是不可能的。因此,進行縱橫方向的作業,兼具碎土功能的耕作方法。供參考的是,在這種地區的播種,使用如圖 1.10 所示的播種機,形態與犁相同。
図 1.5 農耕具の発達 その 2(根菜•稲作)圖 1.5 農耕工具的發展 其二(根菜・稻作)
それ程土壌が硬いのである。インドが犁の発祥の地ある ことは,広く知られている。地力に恵まれ,豊かな農作物が文化を支えていたためと見る事は出来るが一面 では,土壌の硬さが犂の発明を促すきっかけになった ともいえる。人力には限界があり,硬さに対応するた めには,畜力を利用せざるを得なかった事情がある。増大する人口を支えるための食料確保,禾豰類の栽培 とその増収のためには耕起法の改善が第一であり,知恵を絞ったと思われる。土壤非常堅硬。印度是犁的發源地,這一點廣為人知。雖然可以認為是因為土地肥沃,豐富的農作物支撐了文化,但另一方面,也可以說是土壤的堅硬促使了犁的發明。人力有其極限,為了應對土壤的堅硬,不得不利用畜力。為了保障日益增長的人口的糧食供應,改進耕作方法是首要任務,並且可以想見當時的人們絞盡腦汁進行改良。
一方,インドが犁の発祥の地でありながら,依然と して原形をとどめているのは,土壌の硬さに起因して いると思われる。現在でも他の犂は受け入れず,新農法のネックになっている例は随所にみられる。熱帯圈 にあっては,有機物の分解が早い。地力の消耗と相 まって余計に土壌を硬化させているかも知れない。開発が進み,周辺の林が退化すると燃料不足に苦しみ,菜程類はすべて燃料や住居資材に使われて圃場に還元 されることも少ない。土壌硬化の要因はそろってお り,単純耕法しか受け付けない条件下にある。犁が播種機や中耕機に兼用できる利点があっても,犂の発展 がこばまれている特殊な例である。
另一方面,儘管印度是犁的發源地,但原形仍被保留,這被認為與土壤的堅硬有關。即使現在,其他犁型仍難以被接受,新農法的推廣在多處遇到瓶頸。熱帶地區有機物分解迅速,土地肥力流失,加劇了土壤硬化。隨著開發進展,周邊林地退化,燃料短缺,蔬菜類作物多被用作燃料或建材,難以回歸田間。土壤硬化因素齊全,僅能接受簡單耕作法。雖然犁可兼用於播種機和中耕機,但犁的發展在此特殊情況下受到限制。
図1.6 インドカシミール州の犁耕
圖 1.6 印度克什米爾州的犁耕
図1.7 長床型(彎轅犁)
長床犁は土壌の硬い地域に用いられる。深耕は望めないが,比較的安定した耕起作業ができる。剓体は樹木の形状を巧みに利用し て作られる。
長床犁用於土壤堅硬的地區。雖然無法進行深耕,但可以進行相對穩定的耕作作業。犁體巧妙利用樹木的形狀製作而成。
図 1.8 長床型インドウッタブラディシュ州 木工が発達すると形を整え,量産体制もとられる。掘削部はバー ポイントになっている。インドにおける近代犂で欧州で発達する方形犂に近い形になっている。圖 1.8 長床型 印度北方邦 隨著木工技術的發展,形狀得以整齊,並建立了量產體制。挖掘部位為尖頭。這是印度近代犁中接近歐洲發展的方形犁的形狀。
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乾燥地帯では犂に反転機能を持たせ得なかったとすれば,どこでいつ頃から反転機能を持たせるように なったのであろうか。中国や欧州に移ってからという のは論をまたないが,中国犁は畑作犁と稲作犁に分化し,軟弱地を対象にする稲作犁に反転機能を多く持た せているようである。これが日本に渡来して和犂の独特な形状に発展する。図1.11に日本における犁の系譜を示したが,無床型と長床型のそれぞれの長所を組 み入れて,一つの型にしている。
如果說在乾燥地帶無法使犁具具備反轉功能,那麼究竟是在何處、何時開始具備反轉功能的呢?雖然可以不討論是在移居中國或歐洲之後,但中國犁分化為畑作犁和稻作犁,似乎在針對軟弱土地的稻作犁上多數具備反轉功能。這種犁傳入日本後,發展成和犁的獨特形狀。圖 1.11 顯示了日本犁的系譜,將無床型和長床型各自的優點結合,形成一種型式。
図 1.9 短床型(インドビハール州)土壌が軟らかいと耕起しやすく,深耕も可能となる。短床型と なって深耕の容易な構造になる
圖 1.9 短床型(印度比哈爾邦)土壤較軟,易於耕作,也能進行深耕。成為短床型後,結構變得容易深耕。
図1.10 硬質土壌地帯の播種機 圖 1.10 硬質土壤地帶的播種機
プラウに漏斗が装備されていて,補助作業者が横から種子を適宜投入する。犁上裝有漏斗,輔助作業者可從側面適時投入種子。
図1.11日本における犁の系譜 圖 1.11 日本犁的系譜
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欧州型(図 1.12,1.13)は,典型的な長床犁の形態 であるが,掘割•攪土の作用から切削•反転の現代犂への移行を示しており,乾燥地帯の犁と形態を異にし始めている。これは土質と気象条件の違いに由来する ものであり,また,根菜類の作付けが増え,深耕が有利であることを認めたこと,圃場残差物の処理や雑草対策に反転・すき込みが効果的であることを知り始め たからであろう。
歐洲型(圖 1.12,1.13)是典型的長床犁形態,但從掘割·攪土的作用來看,顯示出向切削·反轉的現代犁的轉變,並開始與乾燥地區的犁形態有所不同。這是由於土質和氣象條件的差異所致,此外,根菜類作物的種植增加,認識到深耕的優勢,以及開始了解反轉·犁入對於田間殘留物處理和雜草防治的效果。
図1.12 欧州の犁(その1)
圖 1.12 歐洲的犁(其一)
出典,農業文化の起源 上はユケリッツ(ウセドム島)の「メク レンブルク鈎犁」下はハンノーフエルのリューデル(ユルツェン地区)の「メクレンブルク鈎剓」
出處,農業文化的起源 上為尤克利茲(烏澤多姆島)的「梅克倫堡鉤犂」下為漢諾弗爾的呂德爾(尤爾岑地區)的「梅克倫堡鉤犂」
図1.13 欧州の犁(その2)
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^(4)) { }^{4)} 圖 1.13 歐洲的犁(其 2)
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ヴィッティンガウ(ベーメン)の「ノコレスニーク」犂(ブラウ ンガルトによる。レーゼルからの引用)維廷高(波希米亞)的「諾科雷斯尼克」犁(布朗加爾特所作。引自雷澤爾)
特に湿潤地の農業にとっては,除草が大きな負担で あり,雑草を抑えるためにすき込みに工夫をしてい る。深耕が根圏域を拡大して土壌中の養分を作物に広 く吸収されやすくしている他に,排水を良好にし,好適な水分環境を保つのに有利であることによること が,もうひとつの大きな理由であることは言わずもが なのことである。特別是對於濕潤地的農業來說,除草是一項很大的負擔,為了抑制雜草,耕作時會進行改良。深耕除了擴大根系範圍,使作物更容易吸收土壤中的養分外,還有一個不言而喻的重要原因是能改善排水,維持適宜的水分環境。
乾燥地の農業では,土壌が硬く深耕が困難なことも浅耕の理由であるが,少ない水分を保持するために,表層を浅耕することによって毛細管現象を断ち,水分 の蒸散を防止する目的にも合致している。浅耕は播種床を造成するだけのことであり,根菜類の作付けをし ても多くの収量は望めず,款類も生産性が低い。乾燥地帯と湿閵地帯とでは明らかに農法の違いがある。乾燥地的農業中,土壤堅硬且深耕困難也是淺耕的原因之一,但為了保持有限的水分,透過淺耕表層以切斷毛細管現象,達到防止水分蒸散的目的也是相符的。淺耕僅是為了造成播種床,即使種植根菜類也難以期待高產量,穀類的生產性也較低。乾燥地區與濕潤地區的農法明顯不同。
このようなことから乾燥地の発展途上国では,仮に動力源に恵まれても深耕できない理由がある。しかし灌漑のできる地域でも深耕しないのは何故であろう か。それは水が豊富であれば,稲作を指向し,稲作は必ずしも深耕を必要としないし,深耕は漏水対策面か ら不利である場合がある。また,浅耕でもある程度の収量を確保出来る。必要以上の耕起は化学肥料などが なければ逆にマイナスで,湿潤地の畑作とは内容を異 にする。欧州の畑作は,深耕によって生産性を高めた ことは十分に推測できる。同時にこれは地力の収奪の歴史でもあり,これに対応しなければならない。休閑緑肥に始まり,輪作形態の採用,化学肥料投入と,新技術を開発して今日の近代農法に形を整えてきたとい える。基於上述原因,即使在乾燥地的發展中國家擁有動力源,也有無法深耕的理由。然而,即使在可灌溉地區,為何也不進行深耕呢?那是因為水源充足時,會傾向於稻作,而稻作不一定需要深耕,且深耕在防止漏水方面有時反而不利。此外,淺耕也能確保一定程度的產量。若沒有化學肥料,過度耕作反而會有負面影響,與濕潤地的畑作內容不同。歐洲的畑作可推測是透過深耕提高生產力,同時這也是地力掠奪的歷史,必須對此有所因應。從休耕綠肥開始,採用輪作形式,投入化學肥料,開發新技術,逐步形成今日的現代農法。
引用文献 引用文獻
1)村井信仁:「耕うん機械と土づくりの科学」,農業技術普及協会,昭和 62 年,p10-161)村井信仁:「耕耘機械與土壤改良科學」,農業技術普及協會,昭和 62 年,p10-16
2)「世界原色百科辞典」,7,小学館,p514 2)「世界原色百科辭典」,7,小學館,p514
3)家永泰光:「犁と農耕の文化」,古今書院,p283)家永泰光:「犁與農耕的文化」,古今書院,p28
4)エミール・ヴェルト著,藪内芳彦•飯沼二郎訳:「農業文化の起源」,岩波書店,1968.34)埃米爾·韋爾特著,藪內芳彥·飯沼二郎譯:「農業文化的起源」,岩波書店,1968.3
5)飯沼二郎•堀尾尚志:「農具」,法政大学出版局, 1976
2. 和犁の発達 2. 犁的發展
2.1 主要犁系の伝播と近代犁 2.1 主要犁系的傳播與近代犁
和犁は現在では,ほとんど使われることはないが,中国犁や朝鮮犂から発展して,わが国独自の形態にま とめられたものである。水田の深耕,反転すき込み性能ではみるべきものがあり,日本犂として高い評価を受けている。和犁現在幾乎已不再使用,但它是從中國犁和朝鮮犂發展而來,並形成了我國獨特的形態。在水田的深耕和反轉犁耕性能方面具有值得注意的特點,作為日本犁受到高度評價。
化学肥料を手軽に使えない時代には,土の能力を最大に利用しようとした。その代表的な手法のひとつと しての深耕は根圈域の拡大や乾土•乾田効果などをも たらした。わが国は第 2 次大戦後化学肥料が豊富に使 えるようになった。水耕栽培も可能な時代であるか ら,水稲も化学依存型にかたむいていくのは当然であ る。化学万能論が支配し,堆肥有効論や土づくりの考 え方が衰退した。しかしひとたび不作になると,この ような趨勢に対する反省が起こり,構造不作ではない かと言われるようになって,農業技術の本質について議論されるようになって来た。確かに化学肥料の効果 は大きく,品種改良と相まって今日の高収量稲作技術 を形づくって来たものの,現状の水準から更に抜け出 して,高品質•安定多収を望もうとすれば,堆肥の活用や有機物の鋤き込みを行い,土づくりを主体とし た,農業を目指す必要がある。在無法輕易使用化學肥料的時代,人們試圖最大限度地利用土壤的能力。深耕作為其中一種代表性手法,帶來了根圈域的擴大以及乾土、乾田效應。戰後我國化學肥料得以豐富使用。由於水耕栽培也成為可能,水稻逐漸傾向於依賴化學肥料是理所當然的。化學萬能論盛行,堆肥有效論及土壤改良的觀念衰退。然而,一旦發生歉收,便會對此趨勢進行反思,並開始討論是否為結構性歉收,農業技術的本質也開始被探討。確實,化學肥料效果顯著,與品種改良相輔相成,形成了今日高產稻作技術,但若想突破現有水平,追求高品質與穩定多產,則必須活用堆肥和有機物鋤入,以土壤改良為主體,追求有機農業。
江戸時代の末期に来日した,ドイッ人医師シーボル トの名著「Nippon」に,当時の農機具が詳しく紹介 されている。図 2.1 に江戸時代末期の日本の農機具を示す。当時の稲作に関する農具が主体で,鍬•鋤•犁があり人力と畜力の農業が見られる。
江戶時代末期來日的德國醫師西博爾特的名著《Nippon》中,詳細介紹了當時的農具。圖 2.1 顯示了江戶時代末期日本的農具。當時以稻作相關的農具為主,有鋤頭、犁和耙,展現了人力與畜力並用的農業情況。
図 2.1 江戸時代末期の日本の農機具 圖 2.1 江戶時代末期的日本農具
現在の近代犁は明治時代に入って導入された洋犁の影響を強く受けて改良されたものでこの時期にはまだ形にはなっていない。無床犁と長床犁が主流である。無床犁は朝鮮から,長床犁は中国から渡来しているも のに改良を加えているものと見られている。現代的近代犁是在明治時代受到洋犁影響而改良而成的,這一時期尚未形成固定的形態。無床犁和長床犁是主流。無床犁據信是從朝鮮傳入,長床犁則是從中國傳來並加以改良的。
わが国では 10 世紀頃から犂が日常的に使われるよ うになったが,鉄製の鍬•鋤(すき)鎌が普及したの も同時期である。犂が導入されると,それまでの手作業の時代に比較しての高能率が評価されたが,名主 (みようしゅ)等の富裕層は䤮を使って高能率に耕起 することができても名子等の一般の農民は犁を購うこ とが出来ず依然として非効率な鍬による耕起に依って いた。しかし皮肉なことに収量においては逆に名子の田の方がずっと多かった。鍬を使って深耕し,刈敷と言う草や樹木を堆肥の代わりに鋤き込んだ田の方が,低能率とはいえ収量が多いのはいわば当然であった, このため鍬の効用を無視することは出来なかった。在我國,自 10 世紀左右開始犁被日常使用,鐵製的鋤、犁、鐮刀也在同一時期普及。犁被引入後,相較於以往的手工作業時代,其高效率受到肯定,但即使富裕階層如名主能使用犁進行高效率耕作,一般農民如名子卻無法購買犁,仍依賴效率低下的鋤進行耕作。然而諷刺的是,名子的田地反而在產量上遠高於名主。使用鋤進行深耕,並將稱為刈敷的草木堆肥代用品鋤入田中,雖然效率低,但產量較高,這是理所當然的。因此,無法忽視鋤的效用。
応仁の乱から 150 年続いた戦国時代は,武将は実力 を養うために百姓を厚遇している。農業の発展期とも いわれるゆえんで,他の国と違って鍬農業が発達し た。中耕用の農具が耕起用に改良されて耕起の主流と なるのは,他にあまり類型を見ない。從應仁之亂開始持續 150 年的戰國時代,武將為了培養實力對百姓厚待。這也是農業發展期的原因,與其他國家不同,鋤農業得以發展。中耕用農具被改良用於耕作,成為耕作主流,這在其他地方較少見。
面積に制限があり,そこから最大限の収量を上げよ うとすれば,必然的にこのような人力を使ったち密な農業に移行せざるを得なかったものと考えられる。また,稲作が主で水を張る関係上,区画を大きくする事 が出来ず,畜力よりも人力の方が能率的であったのか もしれない。あるいは比較的豊富に労働力を得られた こともその理由であろう。由於面積有限,若要從中獲得最大產量,必然不得不轉向這種使用人力的精密農業。此外,由於以稻作為主且需蓄水,無法擴大區塊,可能人力比畜力更有效率。或者,較為豐富的勞動力也是其原因之一。
いずれにしても,16•17世紀から農書が出され,農事全般にわたって技術の体系化と,新技術の普及が試みられている。疎放化時代には見られなかった傾向 である。農具は農民にとり大切なものであったが,そ れを改良して記録することは江戸時代に入り労農とい われる人達が出てきて始まったことであった。最も農具が発達したのは江戸時代で,この間のことについて は大蔵永常(注1)の農具便利論にくわしい。無論如何,自 16、17 世紀起,農書開始出版,嘗試對農事全般進行技術體系化及新技術普及。這是疏放化時代所未見的趨勢。農具對農民而言非常重要,而改良並記錄農具則是在江戶時代由所謂的勞農階層開始的。農具發展最為顯著的時期即為江戶時代,關於此期間詳見大藏永常(註 1)的《農具便利論》。
犁は牛馬を飼養し,多くの下人をもつ大規模経営の農家で使用されていた。この頃長床犁が主で,あまり深くは耕起していない。当時は現在のように水利が発達していなかったので,毎年水不足で水による騒動も起きている。透水を少なくして水を有効に利用しょうとすると,長床犂の浅耕,犁床による水止めが効果的 であったと思われる。やがて江戸時代も末期に入って農具が発達し,農業技術がそれなりに高度化すると,剓の時代も反省期を迎えることになる。いつまでも人力ではなく音力を利用した剓に,鍬と同じ耕起深を求 めようとしたのである。日本農業の特徴である労働集約型にも転換期をえる。犁是由飼養牛馬並擁有許多下人的大規模經營農家所使用。當時以長床犁為主,耕作深度不深。由於當時水利尚未發達,每年因缺水而引發水資源紛爭。為了減少透水量並有效利用水資源,長床犁的淺耕及犁床的蓄水效果被認為是有效的。隨著江戶時代末期農具的發展及農業技術的提升,犁的時代也迎來反思期。人力不再是唯一動力,開始利用動力犁,並追求與鋤頭相同的耕作深度。這也標誌著日本農業這一勞動密集型產業的轉型期。
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ちょうど,鎖国からぬけだし,西洋文明にも触れる時期である。農具の改良も加速される。当初は犁と鍬 を組み合わせて深耕を試みたようであるが,鍬を使う限りにおいては作業能率に限界があって断念せざるを得ない。1870(明治3)年,現在の農業試験場とも云 える七重官園が出来た。農具改良や試験は江戸時代の老農と云われる人達から農業試験場に変わっていっ た。農業に関する情報は各地に設立された試験場を通 して広まった。図 2.2 に明治時代の北海道試験機関の設置状況を示す。明治維新後,文明開化により情報の伝達が早くかつ容易になった。
正好是脫離鎖國,接觸西洋文明的時期。農具的改良也加速進行。起初似乎嘗試將犁與鋤結合進行深耕,但只要使用鋤,作業效率就有極限,不得不放棄。1870 年(明治 3 年),相當於現在的農業試驗場的七重官園成立。農具改良與試驗從被稱為江戶時代老農的人們轉移到農業試驗場。關於農業的資訊透過各地設立的試驗場廣泛傳播。圖 2.2 顯示明治時代北海道試驗機關的設置狀況。明治維新後,文明開化使資訊傳遞變得更快且更容易。
図 2.2 北海道試験期間の設置
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2.2 和犁の普及 2.2 犁的普及
抱持(かかえもち)立(たて)犁は朝鮮半島から日本に伝わってきたと云われている。日本の在来型剓は深耕が出来なかったが,北九州地方には深耕型犁が あった。抱持(抱持)立(立)犁據說是從朝鮮半島傳入日本。日本的在來型犁無法進行深耕,但在北九州地區存在深耕型犁。
北九州地方の深耕用抱持(かかえもち)立(たて)犂(図 2.3)が,にわかに注目されて各地に普及する ようになる。抱持立犂は老農によって普及されたとも いえる。明治政府による西洋化対策も,農業に対して は短期に功を奏することはなかった。特に稲作に対し ては,洋式農業は異質のものであり,そのまま導入す ることは出来なった。各地の老農と呼ばれる農業技術指導者が競うように新しい稲作を鼓吹し,深耕論を展開し,抱持立犁を推奨した。北九州地區的深耕用擔持(かかえもち)立犁(圖 2.3)突然受到關注並開始在各地普及。擔持立犁也可以說是由老農推廣的。明治政府的西化政策在農業方面並未短期內見效。特別是對稻作而言,西式農業是異質的,無法直接引進。各地被稱為老農的農業技術指導者競相鼓吹新的稻作方法,展開深耕論,並推薦擔持立犁。
図2.3 抱持立犁 圖 2.3 抱持立犁
当時の代表的な老農の一人林遠男は,自身の考え出 した農法(寒水浸•土囲法)を実践•教育するために明治16年に勧農社を設立している。ここで教育を受 けた塾生のうち,一定の試験に合格した者には「実務教師」の資格が与えられ,各地からの要請に応じて派遣された。卒業生の実業教師が各地に招かれる際に は,必ず抱持立犂を持参したといわれる。こうして, この犁の本格的な普及が始まった。福岡県では明治 18 年に第 1 回の競犂会が開催された。この犁が普及 していった山形,長野,徳島,佐賀などでも 20 年代 に入ると競犁会が開催された。當時的代表性老農之一林遠男,為了實踐並教育自己所創出的農法(寒水浸·土圍法),於明治 16 年設立了勸農社。在此接受教育的塾生中,通過一定考試者會被授予「實務教師」資格,並根據各地需求派遣。據說畢業的實業教師被各地邀請時,必定會攜帶抱持立犂。就這樣,這種犁開始了本格的普及。福岡縣於明治 18 年舉辦了第一次競犂會。這種犁在山形、長野、德島、佐賀等地普及後,進入 20 年代也舉辦了競犂會。
抱持立犁は,洋式農法に執着する人達には反発さ れたが,お雇い外国人に同調者がいなかった訳でな い。駒場農学校に招聘されたドイツ人教師マックス・ フェスカは,日本では耕深は 3 寸( 9 cm )ないし 5 寸 ( 15 cm )に過ぎない。しかし耕深は 6 寸( 18 cm )が必要であるとし,抱持立犂を「作土を少しも反転しな いで,ただ土を軟くするだけであるが,軽しょうな土 には通気性があり,更に日本の気象条件では,有機質 がよく分解されるから,土をただ深く軟らかくするだ けでも土壌はおおいに改良される。資金の乏しい小農 には,軽しょうな土壌で用いるに,抱持立犁は適して いる」(日本地産論)としている。理想的な農機具と はいっていないが,錹には優るものであり,深耕用の犁として評価している。当時は外国人の言葉には千金 の価値があり,普及に役立ったことは言うまでもない。抱持立犁雖然遭到執著於洋式農法者的反對,但並非所有受聘外國人都不贊同。被聘請到駒場農學校的德國教師馬克斯·費斯卡指出,日本的耕深僅有 3 寸(9 公分)或 5 寸(15 公分),但耕深應達 6 寸(18 公分)。他認為抱持立犁「雖然不翻轉作土,只是使土壤變軟,但輕鬆的土壤具有通氣性,且在日本的氣候條件下,有機質能良好分解,因此僅僅使土壤變得深且軟,就能大幅改善土壤。對於資金匱乏的小農而言,抱持立犁適合用於輕鬆的土壤」(日本地產論)。他並未稱其為理想的農具,但認為其優於鋤頭,並評價其為深耕用犁。當時外國人的話語價值千金,對普及起了重要作用,這是不言而喻的。
抱持立犁の普及に伴って乾田馬耕という言葉が生ま れた。深耕と乾田効果が増収に結びついたことと,抱持立犂の構造が,牽引速度の遅い牛より速い馬に牽引 させる方が適していたためである。当時の水田の多く は乏しい用水源で稲作を続けるため,漏水を防ぎ,常時湛水の状態にしておかなければならなかった。従っ て排水して乾田化することには,大きな抵抗のあった ことは充分推測出来る。しかし,効果が認められれば新技術として浸透する。近代稲作がこうしてスタートした。隨著抱持立犁的普及,出現了「乾田馬耕」這一詞彙。這是因為深耕和乾田效果與增產相連結,且抱持立犁的結構更適合由牽引速度較快的馬而非較慢的牛來牽引。當時多數水田因缺乏充足的水源而持續稻作,必須防止漏水,保持常時蓄水狀態。因此,可以充分推測排水使田地乾燥化曾遭遇很大阻力。然而,只要效果被認可,這項新技術便會逐漸普及。現代稻作就是這樣開始的。
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稲作増収の基本は,水の調整であり,潜在地力の活用である。これらは耕起•整地法に大きなかかわりを持ち,その改善によってもたらされるといって良い。深耕は剓床の不透水層を破砕するが,代かきによって減水深は調整出来る。適度の減水深は,根に酸素と養分を供給する。深耕は根圈域の拡大を意味する。ま た,深耕は土壌の乾燥を促進させ,土壌中の養分や成分を有効化する。(乾土効果)。
稻作增產的基本在於水分的調節及潛在地力的活用。這些與耕作及整地方法有密切關係,可以說是透過其改善而實現的。深耕能破碎犁床的不透水層,但可藉由代耕調整減水深度。適度的減水深度能為根部供應氧氣和養分。深耕意味著根圈域的擴大。此外,深耕促進土壤乾燥,使土壤中的養分和成分得以有效利用(乾土效應)。
深耕は有機物のすき込みを可能にし,腐食の促進に も効果的であるから,多肥栽培の基盤でもある。文明 の発達は農業にも浸透するが,増収が約束されれば,新技術への取り組みは容易である。この抱持立犁は農具の文明開化であり,先鞭的役割を果たしていると云 える。西洋文明に追い付け,追い越せの風潮の中に あって,馬産改良も盛んにおこなわれた。動力源に不足しなければ,技術改革にも拍車がかかる。深耕能夠使有機物得以耕入土壤,對促進腐植作用也有效,因此是多肥栽培的基礎。文明的發展滲透到農業中,只要增產有保障,採用新技術就變得容易。這種抱持立犁是農具文明開化的象徵,可以說發揮了先驅的作用。在追趕並超越西方文明的風潮中,馬匹改良也被積極推行。只要動力來源充足,技術改革也會加速推進。
水田を一度乾田にすると,人力では容易に耕起でき なくなり,過重な労働が要求される。將水田一次性變為乾田後,人工便難以輕易耕作,需付出過重的勞動。
従って明治に入って,馬産改良が奨励されたことが新技術の導入に幸いしている。例えば 3 本鍬で 1 日 10a 耕起出来るといわれたものが,乾田にすると 7 a に満たないと云われている。それでなくとも鍬耕は重労働であり,深耕•乾田化が推奨されても,人力では到底行えない。しかし馬耕では鍬耕の過酷な労働負担 を解消し,1日 30 a の能率で,しかも
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9∼12cm 9 \sim 12 \mathrm{~cm} の深耕を可能にした。従って馬産改良は農業技術の向上に大きく貢献したのである。
因此進入明治時代後,馬匹改良的推廣有利於新技術的引進。例如,據說用三齒鋤一天可耕作 10a,但變為乾田後卻不到 7a。即使如此,鋤耕本身就是重勞動,即使推崇深耕與乾田化,人工也絕對無法完成。然而馬耕解決了鋤耕的嚴重勞動負擔,以一天 30a 的效率,且能進行
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9∼12cm 9 \sim 12 \mathrm{~cm} 的深耕。因此馬匹改良對農業技術的提升貢獻甚大。
乾田馬耕一福岡農法が急速に全国に普及しはじめて も,基調とする抱持立犁に全く問題が無かった訳では ない。名称の通り抱え持つようにして操作しなければ ならないので,作業が極めて不安定である。犂床(図 2.4 の(7)がないため,深耕できても土壌条件によっ て上下の変動が激しく,軽しょう土や降雨後の適度の水分を含む状態の時以外は不安定であった。このた め,より安定性の良い犁の開発•改良が要望されたの である。抱持立犁の使われていた北九州では,既に短床犁(注2)が使われており,福岡地方では抱持立剓 と区別して押持立犁,熊本地方では猫犁と呼ばれてい
乾田馬耕一福岡農法開始迅速在全國普及,但作為基調的抱持立犁並非完全沒有問題。顧名思義,必須像抱著一樣操作,因此作業極為不穩定。由於沒有犁床(圖 2.4 的(7)),即使能深耕,根據土壤條件上下波動劇烈,除輕壤土或降雨後含有適度水分的狀態外,其他時候都不穩定。因此,對於開發和改良更具穩定性的犁有需求。在抱持立犁被使用的北九州,已經使用短床犁(注 2),而在福岡地區則與抱持立犁區別稱為押持立犁,熊本地區則稱為貓犁。
図2.4最初の近代短床犁 圖 2.4 最初的現代短床犁
た。熊本県の大津末次郎が明治 33 年に猫犂を改良し,特許を出願して㋙犁の商標で製造•販売を始めた。近代短床犂の始まりである(図 2.4)。熊本縣的大津末次郎於明治 33 年改良了貓犁,申請了專利,並以㋙犁的商標開始製造與銷售。這是近代短床犁的開始(圖 2.4)。
2.3 水田と畑地の違い 2.3 水田與旱地的差異
洋犁(プラウ)がお雇い外国人によって紹介されな がら,なぜ使われなかったのかは水田と畑土壌の違い である。水田土壌は固結していて,畑地土壌よりも牽引抵抗が大きく,音力耕といってもようやく牛から馬 に切替えられた時期では,馬の調教も行き届かず,牽引力にも不足していたため,大型の洋犁を水田に使う事は出来なかったとみられる。小型にして牽引抵抗を少し小さくしょうとすれば,耕深は不足する。深耕を目標にしている時に,逆行する方向は,洋式農法を目指している時には認められない。勿論,洋犁の構造が鉄材を多く組み入れたもので,わが国では材料の調達 が困難であったこと,刃物鍛冶屋が主で,機械鍛冶に至るまでには期間があったことなども,洋犁の導入を阻んだ理由であろう。洋犁(plow)雖由外籍顧問引進,但為何未被使用,原因在於水田與旱地土壤的差異。水田土壤較為堅硬,牽引阻力大於旱地土壤,即使在從牛轉換為馬的時期,馬匹訓練尚未完善,牽引力也不足,因此無法在水田使用大型洋犁。若縮小尺寸以減少牽引阻力,則耕作深度不足。當目標是深耕時,反向操作是不被允許的,尤其是在追求洋式農法時。此外,洋犁結構中大量使用鐵材,在我國材料取得困難,且以刀具鐵匠為主,機械鐵匠尚未普及,這些也是阻礙洋犁引進的原因。
わが国の犁が,欧米の影響を強く受けながら和犁と して洋剓と区別されるのは,水田土壌に対する小動力用の深耕犂だからである。図 2.4 と図 2.5 の洋犂を比較するとよく理解できる。犂先,犁篦(へら)のボトムの形状に明らかな違いがある。洋犁は完全反転すき込みを目標にした形状(曲面)になっている。畑作の場合,農作業で大きな負担になるのは除草であり,表層の残渣物,雑草の種子等を埋め込むものでなければ ならない。土壌を平らに切削して,これをせりあげ,犁篦(へら)で反転放擲するようにしている。このた め耕深は耕幅の
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1//2 1 / 2 程度に制約されている。耕深を深 くしょうとすれば,それだけ大きなボトムが必要で,動力源に不足する地域には適用できない。
我國的犁在深受歐美影響的同時,作為和犁與洋犁區別開來,是因為它是用於水田土壤的小動力深耕犁。比較圖 2.4 和圖 2.5 的洋犁可以很好地理解這一點。犁尖和犁篦(鏟)的底部形狀有明顯的差異。洋犁的形狀(曲面)是以完全反轉犁耕為目標。在畑作中,農作業中負擔最大的工作是除草,必須將表層的殘渣物、雜草種子等埋入土中。土壤被平整切削,然後被抬起,用犁篦反轉拋擲。因此,耕深受到耕幅約
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1//2 1 / 2 的限制。如果想加深耕深,就需要更大的底部,這在動力源不足的地區無法適用。
図 2.5 洋犁(歩行型) 圖 2.5 洋犁(步行型)
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これに対し,和犁は勿論反転すき込みをねらいにし ているものの,水田の場合,畑作ほど雑草は負担にな らないので,あまり重要視していない。小動力で深耕 を第 1 の目標にして,刃幅を狭くして対応できるよう にしている。耕起して乾田化すると,水田の雑草は消
相對而言,和犁當然也以反轉犁耕為目標,但在水田中,雜草不像旱田作物那樣成為負擔,因此並不太重視。以小動力深耕為第一目標,並將刀刃寬度縮小以便應對。耕作後使田地乾燥,水田的雜草便會消失える。乾田化して発生した雑草はまた水で絶やされ る。雑草の性質が異なり,限られた動力源で,土地の潜在能力を最大限に活用しようとすると,畑作とは異 なった犁の形となる。これは大正時代に入って更に発展する和犂にも継承されている。図 2.6 に種々の日本 の近代短床犁を示す。(1)は一般の犁であり,(2)は廻転剓である,(3)は 2 段階剓,更に深耕できるよう に改良されたものである。和犁は水田を主体にしたわ が国独自の工夫によるものである。
図2.6日本の近代短床犁
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^(3)) { }^{3)} 圖 2.6 日本的近代短床犁
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2.4 和犂の開発•改良 2.4 犁的開發與改良
和犁の開発•改良は九州から始まったが,短床犁に移る頃(明治時代後半)から長野県の松山原造(図 2.7)や,三重県の高北新冶郎(図 2.8)も研究を始め,近代短床犁を完成させている。松山原造の発明は双用犂である。片側反転の単用剓は,回り耕法で行うが枕地(注3)での回行に時間を要し,かつ,圃場の中に すきわけ,すき寄せの凹凸を生じる。作業能率,耕起精度向上の観点から好ましくないとし,この解消を試 みた。右反転,左反転できるものであれば往復耕が出来,問題が解決するが,洋犂のように左右の犁を使用 するのでは,経済力に乏しかったわが国では成立しな かった。当時日本アルプスを境にして,主に北では右反転,南では左反転としていたのを参考にし,一つの犂で左右反転出来るようにした。水田用犂で深耕を主目的とし,多少反転性能を低下させても差し支えない とする条件が有利に働いたのである。簡単な操作で左反転,右反転に切換える事が出来,高能率犁に転身した。卓越した発想であり,こうした技術の発達が犁耕を更に推進することになる。犁的開發與改良始於九州,但自轉向短床犁時期(明治時代後半)起,長野縣的松山原造(圖 2.7)及三重縣的高北新冶郎(圖 2.8)也開始進行研究,並完成了近代短床犁。松山原造的發明是雙用犁。單側反轉的單用犁雖可用於迴轉耕作法,但在枕地(註 3)迴轉時需耗費時間,且在田間會產生犁溝凹凸不平。從作業效率及耕作精度提升的觀點來看,這是不理想的,故嘗試解決此問題。若能左右反轉,則可進行往復耕作,問題便能解決,但若像洋犁般使用左右兩把犁,經濟能力不足的日本當時無法實現。當時以日本阿爾卑斯山為界,北部主要使用右反轉,南部則使用左反轉,松山原造參考此點,設計出一把犁能左右反轉。以水田用犁為主,深耕為主要目的,即使反轉性能稍有下降也無妨,這一條件發揮了有利作用。操作簡便,可切換左反轉與右反轉,成為高效率犁。這是卓越的構想,這類技術的發展進一步推動了犁耕的進步。
図 2.7 双用犂 松山式
圖 2.7 雙用犁 松山式
図 2.8 高北新治郎 2 段耕犂 (スガノ農機提供)圖 2.8 高北新治郎 二段耕犁(由菅野農機提供)
松山原造はこの他に剓身を直線木取りにする等,量産化にも備えている。それまでは犁身には適度の曲が りを持った原木が使われていたが,同じ規格の原木を求めることは困難である。こうした創意工夫が更に近代化を進めることになった。松山原造除此之外,還將犁身改為直線木取等,為量產化做準備。此前犁身使用的是具有適度彎曲的原木,但尋找相同規格的原木是困難的。這樣的創意巧思進一步推動了現代化。
高北新冶郎は松山原造に若干遅れるが,1915年(大正 4 年)に耕深 6 寸 5 分( 19.5 cm )という深耕型の短床犁を開発している。更に,土壌付着を避けるため の格子型犂篦(へら)を工夫している。土壌の付着は反転性能を低下させるばかりでなく,牽引抵抗を大きくする。軽快な耕起作業のためには,土壌付着が問題 となった。犂篦(へら)の間をくりぬくことによって,土と接する面を少なくし土壌付着を減少したのである。しかしこれでも土壌付着問題は完全に解決せず, この格子型犂篦(へら)にプラスチックを取付けた製品が昭和 30 年代後半に開発された。 この格子型犂篦(へら)の発明は,後に双用犂とした場合の犂篦(へら)の曲面の微調整にも役立ち,更に性能を向上させ ている。第2次大戦後,リバーシブルプラウとして東南アジアにも輸出されるようになった(図 2.9)。高北新冶郎雖然比松山原造稍晚,但於 1915 年(大正 4 年)開發出耕深 6 寸 5 分(19.5 公分)的深耕型短床犁。此外,他還設計了格子型犁犁片以避免土壤附著。土壤附著不僅降低反轉性能,還會增加牽引阻力。為了輕便的耕作,土壤附著成為問題。透過在犁犁片間挖空,減少與土壤接觸的面積,從而減少土壤附著。然而,即使如此,土壤附著問題仍未完全解決,昭和 30 年代後半期開發出在此格子型犁犁片上附加塑膠的產品。這項格子型犁犁片的發明,後來也有助於雙用犁犁犁片曲面的微調,進一步提升性能。第二次世界大戰後,作為可翻轉犁開始出口到東南亞(圖 2.9)。
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文明開化によって産み出された和犁は,当初,潜在地力を活用するものとして注目されたが,やがて文明開化の進展とともに工業力が伸び,その副産物として化学肥料が豊富に使えるようになると,深耕は更に強 く要望され,稲作に飛躍的な増収をもたらすこととな り,和犁は近代農業に大きな足跡を残した。
文明開化所產生的和犁,起初被視為利用潛在地力的工具,但隨著文明開化的進展,工業力量增強,作為其副產品的化學肥料得以大量使用,深耕的需求更加強烈,為稻作帶來了飛躍性的增產,和犁在近代農業中留下了重要的足跡。
図 2.9 東南アジアに輸出された和犁 圖 2.9 出口到東南亞的和犁
2.6 和犁の現在 2.6 和犁的現狀
この和犁も第 2 次大戦後は衰退する。このことに関 しては戦後急速に発達した工業力が,和犁を駆逐して しまったともいえる。化学肥料の高度化により,必ず しも和犂による深耕が必要とされなくなり,能率的な耕運機によるロータリティラの浅耕でも,十分収量は望めたからである。戦後,音力に代わって歩行型トラ クタが普及し,これに短床犂を装着していたものが,昭和 30 年代からロータリティラが台頭してきて,40年代には完全に世代交代した。這種和犁在第二次世界大戰後也逐漸衰退。關於此事,可以說是戰後迅速發展的工業力量將和犁取代了。隨著化學肥料的高度化,並非一定需要和犂進行深耕,使用效率較高的耕耘機進行淺耕,也能期待足夠的產量。戰後,步行型拖拉機取代了牛力,並裝配短床犂,從昭和 30 年代起,旋耕機開始崛起,到了 40 年代,已完全完成世代交替。
そして,現在では再び深耕論が復活してきている。乾土効果無用論も,より生産性の高い稲作を期す上で は説得力に欠けるからである。技術の発展には限りが なく,特に化学肥料の発達が今日の農業の繁栄をもた らしたといえるが,さらに生産性を高めるためには, その技術に何かをプラスさせるものでなければならな い。それはやはり土の持つ潜在能力を生かすことであ ろう。効率的と言われたロータリティラと化学肥料に ついても,その万能論に対する反省の時が訪れたので ある。その後,深耕可能な駆動型デスクプラウが一時期注目されたのがその表れである。しかし,和犁はトラクタが発達した現在においても,トラクタ用のもの が販売されている。地域によっては和犂へのこだわり は根強いものがある。而且,現在深耕論又再次復活。乾土效果無用論在追求更高生產性的稻作上也缺乏說服力。技術的發展是無止境的,特別是化學肥料的發展帶來了今日農業的繁榮,但為了進一步提高生產性,必須在該技術上加以補充。那仍然是要發揮土壤的潛在能力。即使是被稱為高效率的旋耕機和化學肥料,也到了反思其萬能論的時候。之後,一度受到關注的深耕型驅動式底犁便是這種反映。然而,即使在拖拉機發達的現在,和犁仍有拖拉機用的產品在販售。某些地區對和犁的執著依然根深蒂固。
昔からの耕うんの歴史を知ることで和剓発達の過程 を振り返ことも必要である。乾田化法は,土地の生産性を高める一方で土壌を硬化させて耕起を困難にした。人力による銇耕には限界があり,馬耕を経て和犂 の発達を促した。馬耕から歩行用トラクタ,乗用トラ クタの時代に入り,水田では犂はロータリにとって代 わられた。ロータリ耕では使い勝手が良く能率は上 がったが,土の潜在能力を引き出すうえでの力が低 く,トラクタ駆動式ディスクハロー(図)2.10が開発 された。このハローは湿田には能力を発揮しても,硬 い圃場には適応性が劣る欠点がある。洋犁も同様である。硬い圃場では畑地におけるような能力を発揮しな い。現在,洋剓(プラウ)についてはそれぞれに改良 を加えて時代に対応する水田耕起法が提案されている。
了解耕作的歷史,有助於回顧和犂發展的過程。乾田化方法一方面提高了土地的生產力,另一方面使土壤硬化,增加了耕作的困難。人力耕作有其極限,經過馬耕促進了和犂的發展。從馬耕進入步行拖拉機和乘用拖拉機時代後,水田中的犂被旋耕機取代。旋耕機使用方便且效率提高,但在發揮土壤潛在能力方面效果較低,因此開發了拖拉機驅動的圓盤耙(圖 2.10)。該耙在濕田中表現良好,但在硬田中適應性較差,洋犂亦然。在硬田中,洋犂無法發揮如畑地般的能力。目前,針對洋犂(プラウ)已進行各種改良,提出了適應時代的水田耕作方法。
図 2.10 駆動式ディスクハロー出展:小橋工業(株)カタログ圖 2.10 驅動式碟耙 出處:小橋工業株式會社目錄
現在はトラクタも水田用として適応可能なホーイル タイプ,パワークローラタイプ,ハーフクローラタイ プ,フルクローラタイプ等が開発され,牽引動力源の面からはほとんどの水田での耕起作業が可能となっ た。また稲作においての栽培方法も移植,無代かき移植,湛水直播,乾田直播,と幅広くなっている。 10章で新しい水田の耕起,砕土,整地について述べる。現在拖拉機也已開發出適用於水田的輪式類型、動力履帶類型、半履帶類型、全履帶類型等,從牽引動力源的角度來看,幾乎所有水田的耕作作業都已成為可能。此外,稻作的栽培方法也變得多樣化,包括移植、無代耕移植、淹水直播、乾田直播等。第 10 章將述及新的水田耕作、碎土、整地技術。
注1 大蔵永常 注 1 大藏永常
江戸後期の農学者。豊後(ぶんご)国日田(ひた)の生 まれ。各地を遍歴,土地ごとに特色ある農業技術,特に ハゼノキ,サトウキビなど特用作物に関心を持ち,見聞 した知識をもとに,(農家益,除蝗(じょこう)録,公益国産考)等多数の書を表した。百科辞典マイペディア より江戶後期的農學家。生於豐後國日田。遊歷各地,對各地具有特色的農業技術,特別是漆樹、甘蔗等特用作物抱有興趣,並根據所見所聞的知識,著有《農家益》、《除蝗錄》、《公益國產考》等多部著作。摘自百科辭典 MyPedia。
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注2 短床犁と長床犁
注 2 短床犁與長床犁
西日本に普及していたのが長床犁といい,長い犁床で耕起が安定し、操作も容易であった。その反面小回りが利かないため,不整形で狭小な水田区画 には不利であったし,深耕に向かなかった。抱持立犁は無床犁で深耕には適するが,安定性に乏しく,操作に熟練を要するものであった。これらの欠点を解消したのが短床犁 であり,長床犁と無床犁の長所を兼ね備えていた。
在西日本普及的是長床犁,長長的犁床使耕作穩定,操作也容易。相反地,由於不靈活,對於不規則且狹小的水田區塊不利,也不適合深耕。抱持立犁是無床犁,適合深耕,但穩定性不足,操作需要熟練。解決這些缺點的是短床犁,兼具長床犁和無床犁的優點。
注3 回り耕法 注 3 迴轉耕法
犁耕の手順で,枕地(注 4)を図りながら耕起する方法 であり,外返しと内反しがある。犁耕的步驟中,一邊測量枕地(註 4)一邊進行耕作的方法,分為外翻和內翻兩種。
注4 枕地 注 4 枕地
田を犁耕する場合,畔際で方向を変える必要があるが, このとき方向転換する場所のことを枕地という。動力源 と作業機を合わせた長さが必要である。在犁耕田地時,需要在田埂邊轉換方向,這時轉換方向的地方稱為枕地。需要考慮動力源與作業機的總長度。
参考文献 參考文獻
1)村井信仁「耕うん機械と土づくりの科学」農業技術普及協会 昭和62年10月 p17-221)村井信仁「耕耘機械與土壤改良的科學」農業技術普及協會 昭和 62 年 10 月 p17-22
2)飯沼二郎•堀尾尚志:「農具」1992年5月
3)家永泰光:「犂と農耕の文化」,古今書院,p91, 1980年4月3)家永泰光:「犁與農耕文化」,古今書院,p91,1980 年 4 月
4)北海道農業機械工業会編:「農業機械北海道」
5)飯沼二郎•堀尾尚司:「農具」 法政大学出版局, 1976
3 すき(プラウ)の起源と洋犁の発達 3 犁(犁頭)的起源與洋犁的發展
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3.すき(プラウ)の起源と洋犂の発達 3. 犁(plow)的起源與洋犁的發展
3.1 犁(プラウ)農耕の起源およびプラウの語源 3.1 犁(Plow)農耕的起源及犁的語源
1章でも触れたが,E.Werth は犂(プラウ)農耕 はそれ以前に東南アジアの熱帯地方に発生した鍬農耕 を基礎として,それに付加されて発生したものである という推論を重視し,その発生地域は両農耕地域の会合した地域—西北インドとその直接の近隣地域—であ るとしている。その論拠としているところは以下のと おりである。雖然在第一章也有提及,E. Werth 重視一種推論,認為犁(plow)農耕是基於先前在東南亞熱帶地區發生的鋤農耕而發展出來的,並且其發生地區是兩種農耕地區交會的地區——西北印度及其直接鄰近地區。其論據如下。
1)犁農耕と結合すると,発生が当然と考えられるム ギ類や熱帯雑豰類(トウモロコシ,トウジンビエ, シコクビエ)の発生地がこの地域であると推定さ れること。1)與犁農耕結合時,推定小麥類及熱帶雜穀類(玉米、高粱、黍)的發生地即為此區域,這是理所當然的。
2)犁農耕において最初の役畜としての役割を持ったと考えられている原牛(犎牛,ぽう牛,セブ牛, Zebu)水牛,ヤク(Yak),ガウル(Gaur,インド産野牛)およびバンテングの 5 種の野生種が,中央アジアを中心とする地域に存在し,ないしは最近まで存在し,そして世界の中でこの地域におい てのみ,これらが完全に家畜化されたということ。2)在犁農耕中被認為是最初擔任役畜角色的原牛(犎牛,ぽう牛,セブ牛,Zebu)、水牛、犛牛(Yak)、高爾(Gaur,印度產野牛)以及班特昂這五種野生種,存在於以中亞為中心的地區,或直到最近仍存在,並且在世界上只有這個地區,這些動物被完全馴化。
3)これらの地域に現在なお各種の形態をもった犁が見出されること。そしてさらに,このすき発生地 から農耕が四方に伝播して行く過程において,新 しい作物を累積した地域一第二中心地一は,東南 アジア,東北アフリカ,および中近東•地中海地方であるとしている。3)在這些地區至今仍可見各種形態的犁。此外,從這些犁的發生地開始,農耕向四方傳播的過程中,累積新作物的區域——第二中心地——被認為是東南亞、東北非及中近東•地中海地區。
一方,中尾佐助は雑穀類を代表作物とするサバ ンナの農耕文化と,ムギ類栽培を特色とする地中海農耕文化を明確に区別している。サバンナ農耕文化はア フリカからアジアにわたるサバンナ地帯をつらね,長年月の間に東西に長く伝播した,その起源地はこの文化を成する作物群から推定して,アフリカではエチオ ピア,ニゼル川など,アジアでは北インドおよび南イ ンドなどであろうとしている。そして地中海農耕文化 はムギ類の野生種すべてを含む地帯,即ち地中海東岸 からパキスタン辺りの間において発生し,ムギ作農業 を中心としていたとしている。この両文化の耕作法に ついては,サバンナ農耕文化が手グワ農法を採用し,条播と入念な除草体系を発展させたのに対し,地中海農法はすき農法を採用して散播,無除草のムギ作農法 を発展させたとしている。中尾はウシ,ヒッジ,ヤギ, ウマ,ロバの家畜化とその利用は地中海農耕文化に欠く事のできないものであるという。サバンナ農耕文化圏にはセブ牛の分布地域との一致が認められるもの の,この文化圈では本来的に動物の家畜化は一切行わ れておらず,地中海農耕文化に接触してはじめてその家畜を受け入れた,特にプラウが導入されてから畜力用としてウシを飼う事が普遍化したという見解を示し ている。另一方面,中尾佐助明確區分以雜穀類為代表作物的薩凡納農耕文化與以小麥類栽培為特色的地中海農耕文化。薩凡納農耕文化橫跨非洲至亞洲的薩凡納地帶,經過長年月向東西廣泛傳播,其起源地根據構成該文化的作物群推測,非洲為衣索比亞、尼日爾河等地,亞洲則為北印度及南印度等地。地中海農耕文化則發生於包含所有小麥野生種的地區,即地中海東岸至巴基斯坦一帶,以小麥種植農業為中心。關於這兩種文化的耕作法,薩凡納農耕文化採用手鋤農法,發展了條播及細緻的除草體系;而地中海農法則採用犁耕農法,進行散播,發展了無除草的小麥種植農法。中尾認為牛、羊、山羊、馬、驢的家畜化及其利用是地中海農耕文化不可或缺的部分。雖然薩凡納農耕文化圈與塞布牛的分布區域相符,但該文化圈本質上並未進行動物家畜化,直到與地中海農耕文化接觸後才接受家畜,特別是在引入犁後,普遍開始飼養牛作為畜力使用。
H.J.HOPPEN は家畜を農業に役畜として初めて利用したのはシュメール人であるとし,その最も古い牽引法は二頭額引法(Double-head yoke)で,メソポ タミアにその起源を求めている。この額引き法は当時 のメソポタミア地方に分布した,強くて短い首を持っ た牛によく適していた。これが東方に伝播して行く際,水牛を利用しようとしてその後向きに長く伸びた角にさまたげられて額引法に困難が生じたこと,ある いはセブ牛の肩举(Hump-neck yoke)の利用が指向 されたことにより,二頭頸引法(Double-neck yoke) に変わったものとしている。古代エジプトの農耕を示 す図3.1 からも,当時二頭額引法により犂耕が行われ ていたことが明らかである。
H.J.HOPPEN 認為最早將家畜用於農業役畜的是蘇美爾人,其最古老的牽引法是雙頭額轅法(Double-head yoke),起源於美索不達米亞。這種額轅法非常適合當時分布於美索不達米亞地區、擁有強壯且短頸的牛。當這種技術向東方傳播時,嘗試利用水牛,但因水牛向後延伸的長角妨礙了額轅法,導致使用上的困難,或者因為傾向使用塞布牛的肩峰轅(Hump-neck yoke),因此改為雙頭頸轅法(Double-neck yoke)。從古埃及農耕的圖 3.1 中也可以看出,當時是以雙頭額轅法進行犁耕。
図 3.1 上古エジプトの農業(2 頭額引法) 圖 3.1 上古埃及的農業(2 頭額拉法)
以上のように,犂農耕がいずれの地に起源したかに ついては,今なお定説を得ていない。E.WERTH が犁農耕文化の発生地としている西北インドとその近隣地域は,中尾の分類するサバンナ農耕文化地域に含まれ ており,中尾の見解である睝農耕文化は,それよりさ らに西方の地中海農耕文化地域であり,両者の論はそ の位置を異にしている。この差異は,犂農耕文化の発生地についての推論の一つの根拠である動物の家畜化 が初めて行われた地域について,それぞれ異なる見解 を有していることに帰することができるとみられる。如上所述,關於犁農耕起源於何地,至今尚無定論。E. WERTH 認為犁農耕文化發生於西北印度及其鄰近地區,該地區包含於中尾所分類的稀樹草原農耕文化區域;而中尾的觀點則認為犁農耕文化屬於更西方的地中海農耕文化區域,兩者的論述在地理位置上有所不同。這種差異可歸因於對於犁農耕文化發生地推論的其中一個根據——動物馴化首次發生的地區,雙方持有不同的見解。
E.WERTH は西北インドとその近隣地域において のみ, 5 種の牛の野生種が家畜化されたとしている。 しかし,その中の水牛についてみれば,その野生種が現在なお東南アジアからアフリカにかけて,広く熱帯 の低地に分布しており,その正確な頭数を把握できな いのが現状である。しかも,現在でもアフリカなどでその家畜化が行われていることなどを考慮して,下田博之は水牛の家畜化をある地域に限定して推論するこ とに疑問を呈している。E.WERTH 認為只有在西北印度及其鄰近地區,五種牛的野生種被馴化。然而,就水牛而言,其野生種目前仍廣泛分布於東南亞至非洲的熱帶低地,且無法準確掌握其數量。更何況,考慮到目前仍在非洲等地進行水牛的馴化,下田博之對將水牛的馴化限定於某一地區的推論表示質疑。
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また,農耕文化を代表する作物として,ムギ類と熱帯雑縠類を同一文化の中に含ませたE.WERTH の見解は,それを明確に分けて考えた中尾のそれと異なっ ている。我々は,ここで論ぜられている諸事項や, H.J.Hoppen の云う牛の最古牽引法としての二頭額引法と,その他地域への伝播の過程における変化の様相 を見ると,犂農耕文化が当時すでに成立したものであ ろうことについてはほぼ疑いない事実と考える。そう してこの犁農耕文化では,一部または殆んど家畜化さ れていた牛を活用しており,ムギ類を栽培していたと思われる。この推論は,後述する,最も古いすきと目 されるアードの形態と構造,その機能等の諸点の調査 によっても裏打ちされるものである。そして史実が示 すように,古代メソポタミおよびやや時代が下がった エジプトにおいて,この犂農耕文化は開花したので あった。この事に関する下田の考え方は以下の通りで ある。すなわち,これらの地域では毎年定期的に見舞 われる洪水と共に運ばれ,堆積する肥沃な土壌からな る耕地をプラウで耕し,ムギを散播し,時に灌溉をも行って豊かな収穫をあげ,古代オリエントおよびさら に完成された形でのエジプト文明が築かれたものと引用文献著者の下田博之は考えた。此外,作為農耕文化代表作物的麥類與熱帶雜穀被 E. WERTH 視為同一文化的一部分,這與將兩者明確區分的中尾觀點不同。我們認為,從此處所論述的各項事宜,以及 H. J. Hoppen 所說作為牛最古老牽引法的雙頭額引法,及其在傳播至其他地區過程中的變化樣貌來看,犁農耕文化當時已基本形成,幾乎無可置疑。在此犁農耕文化中,部分或大多數牛已被馴化並加以利用,且推測當時已栽培麥類。此推論亦由後述被視為最古老犁具的犁形態與結構及其功能等調查結果所支持。史實亦顯示,古代美索不達米亞及稍晚時期的埃及,正是犁農耕文化得以繁榮的地區。關於此事,下田的看法如下:即這些地區的耕地由每年定期洪水帶來並堆積的肥沃土壤組成,農民以犁耕作,播種麥類,偶爾灌溉,從而獲得豐收,並建立了古代近東及更為完善的埃及文明。引用文獻作者下田博之即持此看法。
3.2 牛馬等の家畜化と牽引法の発展 3.2 牛馬等的家畜化與牽引法的發展
農耕文化の中で役用として牛が最も古くから採用さ れたという事については,既に広く認められていると ころである。しかし家畜牛の祖先についてはただ一種 であるとする一元説,二種あるいはそれ以上とする多元説とがあって,尚定説に至っていない。一方,肉用 または乳用としての牛の家畜化の歴史は極めて古く, ヨーロッパでは紀元前 5,000 年にさかのぼることがで きるといわれる。役用としても古代メソポタミア,エ ジプトにおいては紀元前 3,500 年以前にすでに農耕に用いられたのは疑いの無い事実となっている。在農耕文化中,牛作為役用動物被採用的歷史最為悠久,這一點已被廣泛認可。然而,關於家畜牛的祖先,存在單一起源說認為只有一種祖先,以及多起源說認為有兩種或更多祖先,尚未有定論。另一方面,作為肉用或乳用的牛的家畜化歷史極為悠久,據說在歐洲可追溯至公元前 5000 年。作為役用動物,古代美索不達米亞和埃及在公元前 3500 年以前已經用牛進行農耕,這已成為無可置疑的事實。
頸引法はまもなく牛と共にメソポタミア,エジプト にも逆に伝わってその後この地域でも額引法にとって代わるようになった。額引法はスペイン人によってス ペインおよびラテンアメリカの諸国に伝えられ,今日 なおこれらの国々で用いられている。馬の家畜化はさ らに遅れた。まずアフリカのエチオピアにおいて野生驢馬が家畜化され,これがオリエント全土に拡がり, その後西方アジアに伝播し(紀元前 2,900 年),やがて紀元前 1,500 年ころ中央アジアにて初めて馬が家音化されたことが認められている。頸引法不久便與牛一起傳入美索不達米亞、埃及,之後在該地區也逐漸被額引法取代。額引法由西班牙人傳入西班牙及拉丁美洲諸國,至今仍在這些國家使用。馬的馴化則更晚開始。首先在非洲的衣索比亞,野生驢被馴化,並擴散至整個近東地區,之後傳播到西亞(公元前 2900 年),約在公元前 1500 年左右,中央亞洲首次確認馬被馴化。
ヨーロッパの歴史時代に入って
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5-6 5-6 世紀に,ドイ ッのエルべ河口に住んでいたザクソン人(Sachsen) が英国の低地に移住してサクソン人(Saxon)となっ たが,彼らがよくプラウを使った。このことはプラウ (Plou,Plough)の発達史上重要なことであるが,プ ラウの語源はサクソン語の「Plou」から来たといわれ ている。Plou の意味はサクソン農民が馬の尻尾にプ ラウを結んで引かせた習慣から出たという(この野蛮 な習慣は17世紀までアイルランドの一部で続けられ ていた)。
進入歐洲歷史時代的
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5-6 5-6 世紀時,居住在德國易北河口的撒克遜人(Sachsen)遷移到英國低地,成為撒克遜人(Saxon),他們經常使用犁。這對犁(Plou,Plough)的發展史來說是重要的,而犁的語源據說來自撒克遜語的「Plou」。Plou 的意思據說源自撒克遜農民將犁綁在馬尾上拉的習慣(這種野蠻的習俗直到 17 世紀仍在愛爾蘭部分地區持續)。
このようにヨーロッパの古代末期から中世初期にお いてすでに馬の役利用が行われていたが,これはおそ らく,馬の多い中央アジアからシベリアを経て,当時 の民族大移動によってョーロッパに伝播されたものと考えられる。如此一來,在歐洲古代末期至中世紀初期,馬的役用已經開始,但這大概是從馬匹眾多的中亞經由西伯利亞,透過當時的民族大遷徙傳播到歐洲的。
馬による牽引法はシベリアに起源があると考えられ る頚環(Collar-harness)による牽引法が主体であっ たと思われる。そしてこの牽引法の影響を受けて,7世紀頃には牛の頸環によるサクソンプラウの牽引を行っている(図 3.2)(世紀 600 年頃)。
馬的牽引法被認為起源於西伯利亞,主要是頸環(Collar-harness)牽引法。受此牽引法影響,約在 7 世紀時,已經使用牛的頸環來牽引撒克遜犁(圖 3.2)(約公元 600 年)。
図3.2 牛の頸環によるサクソンプラウのけん引
圖 3.2 牛頸環牽引薩克森犁
また逆に馬の牽引法にも牛の牽引法が導入されて, パット(Pad)をつけた二頭牽引法がイラン,イラク, シリアなどで用いられている。另一方面,牛的牽引方法也被引入馬的牽引中,帶有墊子的雙頭牽引法在伊朗、伊拉克、敘利亞等地被使用。
馬の頸環引の場合には,引綱(Draft-trace)と引木 (Evener)を利用し,一頭引または多頭引の形を取っ たと考えられている。この点は本来牛が二頭引として発達したために,その牽引にはプラウに長いビーム (Beam)を必要としたのとは異なる。しかし,馬の多頭引の場合も犁体を安定させるために,特に中国の北辺地方では,牛,馬の混合チームで引けるように ビームが長くなっているのが見られる。とはいえその発想は牛の場合の長いビームとは全く異質なものと考 えられる。馬的頸環牽引時,利用引繩(Draft-trace)和引木(Evener),被認為採用單頭牽引或多頭牽引的形式。這一點與牛本來是以雙頭牽引方式發展,且其牽引需要犁具長樑(Beam)不同。然而,在馬的多頭牽引中,為了穩定犁體,特別是在中國北部邊疆地區,出現了牛馬混合隊伍牽引時樑較長的現象。儘管如此,其理念與牛使用長樑的想法完全不同。
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一頭引の方法は,ある時代に中国および中部ヨー ロッパにおいて二頭引から改良されたと云われている。その当初は引綱でなく牛馬車の牽引のように二本 のシャフトであったが,犂耕や砕土作業に用いる限り においては,後退時に作業機を押す必要がないことか ら綱に変わっていったと推測される。そしてこの一頭引は韓国,日本,東南アジア諸国,さらにスイスの一部やイタリアをはじめョーロッパ諸国においても用い られるようになったが,主は二頭引であり,これに一頭引を従として併用している国が多い。
一頭拉的方法據說是在某個時代由中國及中歐地區的雙頭拉改良而來。最初並非用繩索,而是像牛馬車牽引那樣使用兩根軸,但在犁耕或碎土作業中,由於不需要在後退時推動作業機,推測因此改用繩索。這種一頭拉技術後來在韓國、日本、東南亞諸國,甚至瑞士部分地區及義大利等歐洲國家也開始使用,但主要仍以雙頭拉為主,許多國家是以雙頭拉為主、一頭拉為輔的方式併用。
役畜の牽引法は宗教上または社会習慣上の影響があ るといわれ,太古のイスラエルでは牛と虜馬の協同に よって同じ剓を引かせることが禁じられていた 。役畜的牽引方法據說受到宗教或社會習俗的影響,古代以色列禁止牛與馴馬共同拉同一犁。
3.3 すきの起源と伝播 3.3 犁的起源與傳播
すきがどの様な道具をもとに発達したものか,また地球上の1ヶ所から発生したものか,あるいは幾つか の所で独自の発展をとげたものかなどのついては諸説 がある。對於犁是基於何種工具發展而來,是否起源於地球上的某一地點,或是在多個地區獨立發展,存在諸多說法。
E.WERTHは鍬農耕における主要農具であった堀棒に連畜用の装置を付けることにより,最も簡単なす きが出来,それがその後の一部を折取ることによっ て,今日世界に分布する多種のすきの中で最も広く用 いられている有低犁(Sohlpflug,Bottom Plough)が できたと推論している。H.J.HOPPENは,すきはそれ以前にメソポタミアのシュメール人が農耕に用いてい た手農具,例えばショベルあるいはホーを家畜に引か せるように工夫し,それがすきに発達したとしてい る。アラビヤ,シリア,イラク,イラン,アフガニス タン,トルキスタン等の乾燥及び半乾燥地帯で,太古 から行われた灌溉農業では,灌溉用の作条作畦に二人用ショベルを使った。そして今もこれらの地域で受け継がれている。E.WERTH 推論,通過在鍬農耕中主要農具的堀棒上加裝連畜用裝置,製成了最簡單的犁,之後部分改良形成了今日世界上分布最廣泛使用的有低犁(Sohlpflug,Bottom Plough)。H.J.HOPPEN 則認為,犁是在此之前由美索不達米亞的蘇美爾人將手農具如鏟子或鋤頭改裝成由家畜拉動的工具,進而發展成犁。在阿拉伯、敘利亞、伊拉克、伊朗、阿富汗、突厥斯坦等乾燥及半乾燥地區,自古以來進行的灌溉農業中,灌溉用的作條作畦使用雙人鏟,且至今仍在這些地區傳承使用。
これは図3.3(1),(2)のように,ショベルに紐を付けて一人は引き,一人は抱えて押すようにハンドル を操作する。この人用ショベルから犁への変化は当然考えられる。図 3.3(3)はショベルを数個並べて音力 で引くもので,現在西パキスタンその他その近隣地域 で作条,ハローに用いられているものである。
如圖 3.3(1)、(2)所示,一人拉著綁在鏟子上的繩子,另一人抱著並推動手柄操作。這種為一人使用的鏟子向犁的變化是理所當然可以想像的。圖 3.3(3)是將數個鏟子並排,用畜力拉動的裝置,目前在西巴基斯坦及其鄰近地區用於作條和耙地。
(1)
(2) (3)
図3.3 二人用ショベルおよび畜力用作条機(西パキスタン)圖 3.3 兩人用鏟子及畜力用作條機(西巴基斯坦)
東大寺正倉院に保蔵されている「子日鋤一ネノヒス キ」は二つあり, 1 つは長さ 4 尺 1 寸で,孝鎌天皇の天平宝宇 2 年( 758 )正月の子の日に用いられた儀鋤である。図3.4のごとくわが国特有の鍬の形をしてい るので犁ではないと云われる。しかし柄が彎曲してお り,中国の空耤に似ていること,それに中国の鋒につ いている突起と共通なものもあり,これに引綱を結ん だものと考えれば,すきとして用いられたとも考えら れる。
東大寺正倉院所藏的「子日鋤一ネノヒス キ」有兩把,其中一把長度為 4 尺 1 寸,是孝鎌天皇天平寶宇二年(758 年)正月子日所使用的儀式鋤。因其形狀如圖 3.4 所示,具有我國特有的鋤頭形狀,因此被認為不是犁。然而其柄部彎曲,與中國的空耤相似,且與中國鋒上所附的突起也有共通之處,若將引繩繫於此,也可認為是作為犁使用。
図 3.4 子の日鋤 圖 3.4 子の日鋤
同様に韓国の鋤(カレー)は手鋤として広く用いら れたが,図 3.5 のごとく柄がまっすぐで人力用を思わ せる。
同樣地,韓國的鋤(カレー)廣泛作為手鋤使用,但如圖 3.5 所示,柄部筆直,令人聯想到人力使用。
図 3.5 韓国の鋤(カレー)
圖 3.5 韓國的犁(カレー)
わが国に文政年間にあった「源兵衛犁」は人力用の培土犁であり,後退しながら引いた。また群馬県の「上州鋤」は「無轅犂」とも呼ばれ(図 3.6),ビーム がなく犂身に結び付けられた縄で引くすきで犂床がな い。これはわが国のすきが無床犁から発達したという考えを裏づけるものである。以上の諸例から,すきは人力用の鍬から次第に動物に引かせる農具へと,各地 で発想が展開していった結果であるという推論が充分成り立ちえる。我國文政年間存在的「源兵衛犁」是人力用的培土犁,並且是向後退拉動的。此外,群馬縣的「上州鋤」也被稱為「無轅犂」(圖 3.6),沒有犂梁,用繩子綁在犂身上拉動,沒有犂床。這支持了我國的犁是由無床犁發展而來的觀點。從以上諸例來看,犁是從人力用的鋤逐漸發展成由動物拉動的農具,這一構想在各地得到了展開,這一推論是充分成立的。
図 3.6 群馬県の鋤
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^(1)) { }^{1)} 圖 3.6 群馬縣的犁
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^(1)) { }^{1)}
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これに対して,すきはすき独自の起源を持つとする説もある。すなわち,エジプトにて「く」の字型の曲木(Crooked stick)をすきにつかったのがすきの原型であるとする推論である
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^(6) { }^{6} 。これより遅れた時代の古代ギリシャ人は,2本の枝つき幹で,1本の枝をハ ンドルとし,他の一本をすき先(Share)に,幹はビー ムとして使ったといわれる
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7
^(7) { }^{7} 相對而言,也有說法認為犁具有其獨特的起源。也就是說,有推論認為在埃及使用「く」字型的彎木(Crooked stick)作為犁的原型
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^(6) { }^{6} 。稍晚於此時代的古代希臘人,據說使用兩根帶枝幹,一根作為手柄,另一根作為犁尖(Share),幹則用作樑(Beam)
7
7
^(7) { }^{7} 。
現在地中海沿岸諸国,アジア北西部,東南アジア一帯に自然木を利用した自家製すきが分布しているが (図 3.7),これらでは土壌の軟らかいところでは全く木部だけを用い,かたい土壌では鉄製の小さなすき先 をキャップのように木部の先端に付け,まれには小さ な鉄片をへラの部分に張っているものもある。
目前在地中海沿岸諸國、亞洲西北部及東南亞一帶分布著利用天然木材製作的自家製犁(見圖 3.7),這些地方在土壤較軟的地區完全使用木材部分,而在較硬的土壤中,會在木製犁頭端部裝上鐵製的小犁頭作為蓋子,偶爾也會在鏟片部分貼上小塊鐵片。
図 3.7 カンボジヤの木製鋤 圖 3.7 柬埔寨的木製犁
小さい鉄片をすき先に付けている 在犁頭上裝有小鐵片
木は目的とする形を与え易く,自然木に近い形のも のから,簡単なホーを大きくした形のものまで各種の形態を得ることができる。しかし,これらが各地域で独自に発生したものか,他からの伝播によるものかを ただちに結論づけることは困難である。木材容易塑造成所需的形狀,從接近天然木材形狀的樣式,到簡單放大的鋤頭形狀,各種形態皆可製成。然而,這些形態是在各地獨立產生的,還是由他處傳播而來,尚難立即下定論。
以上のごとく,すきの起源についていろいろ推論さ れているが,要するにすきは家畜に物を讳かせること を思い立った時を起源としているのであろう。その文化が,ある地域では家音の伝播とともに,またある地域では作物の伝播とともに伝わり,それぞれの地域に以前からあった農耕文化を基礎として改良発達して いったものであろう。如上所述,關於鋤頭的起源有各種推論,但總的來說,鋤頭的起源應該是在想到讓家畜拉動物件的那一刻。這種文化在某些地區隨著家畜的傳播而傳入,在另一些地區則隨作物的傳播而傳入,並以各地原有的農耕文化為基礎,經過改良發展而成。
以下に下田博之の音力農業発達史での推論を記す。 以下記述下田博之在農業發展史上的推論。
現在,世界の各地に分布する各種のすき(プラウ)の中で,最も原始的な形態を持ち,しかも非常に広い地域に渡って分布するものとしてアード(Ard)と呼ば れるプラウをあげることができる。アードはムギ類の栽培発生地と目される地域(地中海東岸からパキスタ ンにかけて)とその近隣諸国,すなわちイラク,イラ ン,アフガニスタン,インド北部,パキスタン,ネパー ルおよびブータン,等の乾燥地域(Arid)および高原地方で,今なお在来犂として広く用いられている。 この地域の中に古代オリエント文明を築き上げたチグ リス,ユーフラテス流域が含まれており,その文化圏 はこれらの隣接地域であるチベット自治区や,新疆ウ イグル自治区にまで及んでいて,これらの地域におい ても現在なおアードが普及している。このアードの形態は土を反転する作用を持たず,土壌の浅い層を破砕 する作用を持つもので,これがこれらの地域の乾燥 (Arid Zone)ないし半乾燥地帯(Semi Arid Zone) の耕耘作業によく適したものになっている。と同時 に,このプラウの作用性からムギ類の散播栽培の整地法に用いられるものとして発達したと理解することも極めて容易である。目前,在世界各地分布的各種鋤頭(plough)中,最原始的形態且分布範圍極廣的,稱為 Ard(阿爾德)鋤頭。阿爾德鋤頭主要分布於被視為小麥類栽培發源地的地區(地中海東岸至巴基斯坦)及其鄰近國家,即伊拉克、伊朗、阿富汗、印度北部、巴基斯坦、尼泊爾及不丹等乾燥地區(Arid)及高原地帶,至今仍廣泛作為傳統犁具使用。該地區包含築起古代近東文明的底格里斯河與幼發拉底河流域,其文化圈延伸至鄰近的西藏自治區及新疆維吾爾自治區,這些地區至今仍普及使用阿爾德鋤頭。阿爾德鋤頭的形態不具翻土功能,而是具有破碎土壤淺層的作用,這使其非常適合於這些地區的乾燥(Arid Zone)或半乾燥地帶(Semi Arid Zone)的耕作作業。同時,根據該鋤頭的作用性,也很容易理解其是作為小麥類散播栽培的整地方法而發展起來的。
東南アジアの稲作湿潤地帯においても現在,イン ド,スリランカ,マレー半島,インドネシアの一部な どでこのアードが用いられているが本来的に表土の反転を必要とする湿潤農業にはこれは適さず,各地です きへら(Moldboard)を持った反転型プラウへの改良発達の跡がみられる。このことについては,アードの起源地が上記の乾燥ムギ地帯にあって,漸次東方に伝播していく過程で,その地域の多様な作物群と気象•土壌条件に遭遇し,各種の形態に改良発展したものと思われる。WERTH の「鍬農耕文化と犁農耕文化の混成地である前方インドのその直接近隣地域におい て,犁農耕文化圏内でのすき形の最大の多様性を見る事が出来る」という指摘はこのことについて重要な示唆を与えている。アードは現在も北アフリカ,東南 ヨーロッパ,中近東およびラテンアメリカにおいては最も普及している畜力プラウとなっている。それらの形態は多様であるが,共通する特徴は,牽引線がビー ムとすき先の先端(Share-point)を含む垂直面で, すき先を左右同型に二分することである。この形態で は土を反転する性能は殆んどなく,いわゆる破砕型プ ラウとして,現在世界のプラウの主流をなす反転型プ ラウと明確に区別される。即使在東南亞的稻作濕潤地區,目前在印度、斯里蘭卡、馬來半島、印尼部分地區仍使用這種犁,但本質上需要翻轉表土的濕潤農業並不適合使用這種犁,各地都可見到改良成帶有犁鏵(Moldboard)的反轉型犁的發展痕跡。關於這一點,犁的起源地在上述乾燥小麥地帶,並在逐漸向東傳播的過程中,遇到了當地多樣的作物群及氣候、土壤條件,因而改良發展出各種形態。WERTH 指出「在作為鋤農耕文化與犁農耕文化混合地的前方印度及其直接鄰近地區,可以看到犁形態在犁農耕文化圈內的最大多樣性」,這對此事提供了重要啟示。犁目前在北非、東南歐、中近東及拉丁美洲仍是最普及的畜力犁。這些形態雖多樣,但共同特徵是牽引線位於包含梁與犁尖端(Share-point)的垂直面上,並將犁尖左右對稱分開。這種形態幾乎沒有翻土性能,作為所謂的破碎型犁,與目前世界主流的反轉型犁明顯區別開來。
元来,すき先部は堅木であったが,次第に鉄製に変 わっていった。その鉄製すき先の木製犂への取付け法 としては,乾燥した礫質土壌では舌状のすき先を犂身(Body)の先端に溝を切って嵌め込み,止金でとめる方法(Tang type)や,ノミ状のすき先を同様の方法 で取付ける方法(Chisel type)がある。その他の土壌の場合に対しては,犁身の先を尖らせてソケット状 のすき先部を嵌め込む方法(Socket type)が一般に みられている。原本,犁頭部分是硬木製,但逐漸改為鐵製。鐵製犁頭安裝於木製犁上的方法中,在乾燥的礫質土壤中,有將舌狀犁頭在犁身(Body)前端開槽嵌入,並用止金固定的方法(Tang type),以及用鑿狀犁頭以同樣方法安裝的方法(Chisel type)。對於其他土壤,通常採用將犁身前端尖銳化,嵌入套筒狀犁頭的方法(Socket type)。
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アードをその基本的な形態により分類すればビー ム・アード(Beam ard)とボディアード(Body ard) の二つとなる。ビーム・アードはもっとも古い破砕型 プラウと考えられているもので,その本来の形態は図 3.8 のごとく,地面近くで下方に曲がったビームに,槍状のすき先とハンドルを含む犂身(Body)が貫通 している。後になってハンドルと犁床が別々に差し込 まれるものに改良されたものが見られる。ボディアー ドは犁床にあたる部分から剓身にかけて上方に曲がっ て,その先端は先細りとなってハンドルとなるボディ に,ビームが刺し込まれている形態をなしているもの である。犁床の部分は後方が横に広く,すき先部にな るほど狭く,いわゆる楔形を呈しているものが多く,先端にソケット式またはチゼル式につけられたすき先 がある。
犁具依其基本形態可分為梁犁(Beam ard)與本體犁(Body ard)兩種。梁犁被認為是最古老的破碎型犁,其原始形態如圖 3.8 所示,犁梁在接近地面處向下彎曲,犁身(Body)包含矛狀的犁尖和手柄貫穿其中。後來出現了手柄與犁床分別插入的改良型。本體犁則是從犁床部分向上彎曲至犁身,尖端逐漸變細成為手柄,犁梁插入其中。犁床部分後方較寬,向犁尖部逐漸變窄,呈現所謂的楔形,多數在尖端裝有套筒式或鑿式的犁尖。
図3.8 アード(ard) 圖 3.8 犁(ard)
ビーム・アードは,その原型が刃先の狭い堀棒状の人力農具を牽引用としたものであるために安定性に欠 け,古代メソポタミアのごとく灌溉の行われた柔らか い土壌に対してのみ用いられたと考えられている。後 になってビームとボディの間の応力の違いを是正する ために,両者を繊維または皮革で連結する工夫がなさ れ,その後のアードに剓柱(Brace)が取付けられる ようになった。梁犁(Beam Ard)因其原型是用於牽引的刃尖狹窄的挖棒狀人力農具,故缺乏穩定性,被認為僅用於如古代美索不達米亞般進行灌溉的鬆軟土壤。後來為了矯正梁與本體間的應力差異,採用了用纖維或皮革連接兩者的設計,之後梁犁上開始裝設支柱(Brace)。
ボデイ・アードになるとビーム・アードよりも頑丈 な構造で刃先部の幅も広く,より深耕にも耐えるもの となった。木製の犁柱を備えるものも出現して,地中海沿岸諸国から,それに隣接するヨーロッパ内陸諸国,インド,スリランカ,タイ,インドネシア等アジ ア諸国にまで,最も広く分布するようになった。當成為本體犁(Body Ard)時,結構比梁犁更堅固,刃尖部的寬度也更寬,能承受更深的耕作。出現了配備木製犁柱的型式,從地中海沿岸國家,鄰近的歐洲內陸國家,到印度、斯里蘭卡、泰國、印尼等亞洲國家,分布最為廣泛。
ボデイ・アードに含まれるものの中で注目される形態を有するものに,インドのオリッサ(Orissa)地方 にみられる水田用プラウがある。これは図 3.9 のごとくボディの下端が彎曲して幅広の犂先部の働きをな し,その中央部にノミ状の刃先がチゼルタイプによっ て付けられている。これが後の水田用無床犁に繋がる ものと推考することもできる。在包含於犁身中的形態中,值得注意的是印度奧里薩(Orissa)地區所見的水田用犁。如圖 3.9 所示,犁身的下端彎曲,形成寬闊的犁尖部,其中央部分裝有鑿子狀的刀刃,屬於鑿型。這可以推測是後來水田用無床犁的前身。
図 3.9 インドオリッサ地方の水田用アード
圖 3.9 印度奧里薩地區的水田用犁
さらに注目される点は,中国の蘭州(Lanchow) の西部に肘状の犂柱(Knee-like brace)をもった長 いビームのボディアードがみられることである。この ことはアードが中国北部地方にまで伝播したことを示 し興味深い。現在中国の北西,東北部に普及している代表的すきの犂丈(リージャン,図 3.10)は,その形態上から明らかにアードに含まれるとみられる。また韓国の朱鉅(ザンギ,図 3.11)はこの犂丈の影響を受 けたものであることも容易に推考し得て,アードの伝播と犁の改良史を探る上で重要なことと考えられる。
進一步值得注意的是,在中國蘭州(Lanchow)西部出現了帶有肘狀犁柱(Knee-like brace)的長樑犁身。這表明犁已傳播至中國北部地區,十分有趣。目前在中國西北和東北部普及的代表性犁丈(李江,圖 3.10),從其形態上明顯屬於犁的範疇。此外,韓國的朱鉅(Zangi,圖 3.11)也明顯受此犁丈影響,這對於探討犁的傳播及改良史具有重要意義。
図 3.10 中国(東北地方)の犁
圖 3.10 中國(東北地區)的犁
図 3.11 韓国の犂(朱ザンギ) 圖 3.11 韓國的犁(朱ザンギ)
3.4 ブラウの起源と発明•発達 3.4 犁的起源與發明·發展
3.4.1 欧米における発達 3.4.1 歐美的發展
へら型プラウ(Moldboard plough)がヨーロッパ に芽生えたのは 14 世紀以前と云われている。しかし ながら,17世紀以前のプラウは殆んどアード型のも のとみられ,プラウの改良はすき先だけに限られてお り,その作用は土壌を掘起し,攪土耕を行うに過ぎな かった。據說,鏟型犁(Moldboard plough)在歐洲的萌芽可追溯至 14 世紀以前。然而,17 世紀以前的犁幾乎被視為是犁頭型的,犁的改良僅限於犁尖,其作用僅是掘起土壤,進行攪土耕作。
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ローマは古くから農業改革が盛んであった。東方に発生したすきがローマに渡り,ここで改良が加えられ て世にいう"ローマプラウ"が出現した。17世紀の初めに至って,オランダは曲面のあるへら (Moldboard)を作出した。そしてこの頃,イギリス の清教徒がメイフラワー号で渡米する途中(1620年頃)オランダに寄港してプラウを得,それを持ってア メリカに移り,マサチュセッツ州のプリマウスに居を定めた。これがアメリカへのプラウの紹介の最初とさ れている。
羅馬自古以來農業改革盛行。起源於東方的犁傳入羅馬,經過改良後出現了所謂的「羅馬犁」。到了 17 世紀初,荷蘭製造出了具有曲面的犁板(Moldboard)。大約在這個時期,英國的清教徒在乘坐五月花號前往美洲途中(約 1620 年)曾停靠荷蘭,獲得了犁,並帶著它移居美國,定居於麻薩諸塞州的普利茅斯。這被認為是犁傳入美國的最初介紹。
プラウも他のすきと同じく,最初は木製で幾世紀間 もそのままで使われた。図 3.12 に示したものは 1927年ドイツの泥炭地帯で発見されたプラウで,現在西ド イッのハノーバー博物館に保存されており,現存のプ ラウとしては最古のものであろうといわれている。 アードの先端は朽ちていて点線で形が示されている。 ビームは長く二頭引プラウで,顠引又は額引きに使わ れたものであろう。鉄が出現しても木製のままで永く使われつつも次第に改良が進み,摩耗の甚だしい部分 に鉄片を被せるようになったのであろう。
犁與其他犁具一樣,最初是木製,並使用了數世紀之久。圖 3.12 所示的是 1927 年在德國泥炭地區發現的犁,目前保存於西德漢諾瓦博物館,被認為是現存最古老的犁。犁尖端已腐朽,形狀以虛線表示。橫樑較長,是雙頭拉犁,可能用於頸拉或額拉。即使鐵器出現後,木製犁仍長期使用,並逐漸改良,將磨損嚴重的部分覆以鐵片。
図3.12 現存する世界最古のプラウと見られている アード型プラウ(西ドイツハノーバ博物館)圖 3.12 被認為是現存世界最古老的犁型犁(西德漢諾瓦博物館)
プラウの改良は農耕の進歩に伴って進められた事も考えられる。W.H.Cashmore によれば英国では種子 を手播きする段階ではプラウ耕は,壢条(Furrow- slice)を破砕せずに壢をただ反転するだけで,土壌の排水をはかるために行われた。しかし条播機が発明さ れてからはプラウ耕に要求されるものが変わり,1885年頃に土塊を砕くためにへラに角度を付与した深耕プ ラウ(Digger-plough)が導入されようになった。両者とも現在から考えると極端に見える形状であるが,現在のプラウの設計ではこの両者の特徴を生かした中間の形状にしている。犁的改良也可能是隨著農耕的進步而推進的。根據 W.H.Cashmore 的說法,在英國,種子以手播方式播種的階段,犁耕只是將壢條(Furrow-slice)反轉,而不破碎壢條,目的是促進土壤排水。然而,自從條播機被發明後,對犁耕的要求發生了變化,約在 1885 年左右,為了破碎土塊,開始引入了帶有角度的深耕犁(Digger-plough)。這兩者從現代觀點來看形狀極端,但現代犁的設計則採用了結合兩者特點的中間形狀。
ローマプラウの改良がオランダでなされ,その改良 の方向は北英国とスコットランドにて引き継がれた。 その中で目覚ましいものが,ローザハム (Rotherham)で働き,Walter Blythe に指導を受け た Joseph Folzambe による,"ローゼルハムプラウ" として世に知られるものである。当時としては最も完全なプラウであり,Joseph Folzambe は特許権を得た。これは図3.13に示したもので,本体の大部分が木製で、牽引装置、鉄製のコールター(Coulter)と シェアー(Share),および鉄板を張ったへらと犂底 からできている。
羅馬犁的改良是在荷蘭進行的,改良的方向由北英格蘭和蘇格蘭繼承。其中最顯著的是在羅瑟勒姆(Rotherham)工作的 Joseph Folzambe,他受 Walter Blythe 指導,所創造的“羅瑟勒姆犁”廣為人知。當時這是最完善的犁,Joseph Folzambe 獲得了專利權。這是圖 3.13 所示的犁,本體大部分由木製成,牽引裝置、鐵製的割刀(Coulter)和犁刀(Share),以及覆有鐵板的犁鏟和犁底組成。
図3.13 ローゼルハム・プラウ(約1730年)圖 3.13 羅澤爾哈姆犁(約 1730 年)
次にスコットランド人である James Small は機械学的理論に基づいてプラウの製作を行い,初めて鋳物 (Cast-iron)のへらを用いたプラウを世に出した(図 3.14)。彼はまた 1784 年にプラウに関する著書を出版 した。その後ビームとハンドルにも鉄を用いるように改良されてからプラウは大きく進歩した。スコットラ ンドにおけるこれ以外の当時の著名なプラウ名として ウィルキー(Wilkie),フィンレーソン(Finlayson) およびサフォーク・ブラックスミス(Suffolk Blacksmith)などが挙げられる。
接著,蘇格蘭人 James Small 基於機械理論製作犁,首次使用鑄鐵(Cast-iron)犁舌推出市場(見圖 3.14)。他於 1784 年出版了關於犁的著作。之後,犁樑和手柄也改用鐵製,犁的發展大為進步。蘇格蘭當時其他著名的犁匠還包括 Wilkie、Finlayson 以及 Suffolk Blacksmith 等。
図 3.14 スモール・チエーン・プラウ(約1760年)
圖 3.14 小型鏈式犁(約 1760 年)
へら(Moldboard)はその名から類推されるように,元来は木製であった。後にそれに鉄板が被せられ,そ して最後にはすべてか鉄製となった。寿命や掘削性能 を考えれば自然な推移であったといえるであろう。は じめはすき先を鍛鉄(Wrought-iron)で作ったが, 1785 年に当時ノーウイッチ(Norwich)に住んでい た Rovert Ransome が鋳鉄から作ることの特許権を得 た。1803年彼がイスプウィッチ(Ispwich)に転じて から,鋳鉄のすき先の表面硬化法について 2 回目の特許権を得た。その内容は下面をチルド(Chilled)し て,上面を硬くする方法である。従って上面は速く摩耗し,絶えず切刃が鋭くなる。このチルドの鋳鉄すき先はそれ以後利用され,地方によっては今なおその他 のものより優れた性能を持つとして利用されている。現在は,条件によって鍛鉄や表面硬化板鋼を用いた り,石礫,岩石の多い土壌に対しては鋼鉄のバーポイ ント(Steel barpoints)(図 3.15)を用いたりしている。
犁板(Moldboard)顧名思義,原本是木製的。後來覆以鐵板,最後全部改為鐵製。考慮到壽命和挖掘性能,這是自然的演變。起初犁尖是用鍛鐵(Wrought-iron)製成,但 1785 年當時居住在諾威奇(Norwich)的羅伯特·蘭索姆(Rovert Ransome)獲得了用鑄鐵製作的專利權。1803 年他轉至伊普斯維奇(Ispwich)後,獲得了第二次關於鑄鐵犁尖表面硬化方法的專利。其內容是將底面淬火(Chilled),使上面變硬。因此上面磨損較快,切刃不斷變鋒利。此種淬火鑄鐵犁尖自此被廣泛使用,某些地區至今仍認為其性能優於其他類型。目前根據條件會使用鍛鐵或表面硬化鋼板,對於含有石礫、岩石較多的土壤,則使用鋼製犁尖(Steel barpoints)(圖 3.15)。
図 3.15 現在のバーポイントプラウ (スガノ農機提供)圖 3.15 現代鋼製犁尖犁(由菅野農機提供)
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これより少し前の 18 世紀の後半頃,耕深と耕幅を調整するクレビス(Clevis)がプラウに備えられるよ うになった。この簡単な牽引装置は牽引型プラウに利用された(図 3.16)。大約在 18 世紀後半稍早之前,開始在犁上裝備用於調整耕深和耕幅的克雷維斯(Clevis)。這種簡單的牽引裝置被用於牽引型犁(圖 3.16)。
図3.16 クレビスを装したスコッチ・プラウ(約 1775年)圖 3.16 裝有裂縫的蘇格蘭犁(約 1775 年)
また,19世紀に入って間もなくサフォーク (Safolk)の農家が鋳鉄の犁底を発明し,これが東英国(East England)地方に急速に普及した。この数年後プラウボディ(犂体)を組立て式とする考案がな され,各部が破損や摩耗したときには取り換え可能と なった。此外,19 世紀初期,薩福克(Safolk)的農戶發明了鑄鐵犁底,這在東英格蘭(East England)地區迅速普及。幾年後,出現了將犁體組裝式化的構想,各部件在損壞或磨損時可以更換。
当時のプラウの製作は,一般に車大工(Wheel wright)と野鍛冶(Blackswith)の合弁で作られて いた。このため彼らの発明•構想が具体的に評価され ずに全体の進歩を遅らせていたが,鉄製プラウが現 れ,需要も漸次増大してきて工場規模が大きくなり,設計上の進歩もめざましくなるとともに製造が飛躍的 に伸びるようになった。當時的犁製作通常是車輪匠(Wheelwright)與鐵匠(Blacksmith)合夥完成。因此,他們的發明與構想未被具體評價,整體進步受到拖延。但隨著鐵製犁的出現,需求逐漸增加,工廠規模擴大,設計上也有顯著進步,製造量迅速提升。
この時代に英国でプラウの改良に関係した人々とし ては,以上に挙げた人々のほかに,Tasker,Bell, Howard,Hornsby,Page,Cooke,Gray,Sellard および Roberts などがいる。また広く銘柄の知られた特殊プ ラウとしてClarke の汎用プラウと Rackheath の心土 プラウがある。前者はLonng Sutton 社の Willam Clarke の作で,畦立,畜力除草用などにも利用され た。後者は神学士 Sir Edward Stracey BT の発明で地下10-15 inchの心土破砕が可能であったといわれる。在這個時代,除了上述提到的人物之外,與英國犁改良有關的人還有 Tasker、Bell、Howard、Hornsby、Page、Cooke、Gray、Sellard 以及 Roberts 等。此外,廣為人知的特殊犁品牌還有 Clarke 的通用犁和 Rackheath 的心土犁。前者是 Lonng Sutton 公司的 William Clarke 所製作,也用於築畦和畜力除草等用途。後者則是神學士 Sir Edward Stracey BT 的發明,據說能夠破碎地下 10 至 15 英吋的心土。
プラウの改良史上画期的なことは1864年に Newcastle でおこなわれたプラウ試験である。犁的改良史上具有劃時代意義的是 1864 年在 Newcastle 進行的犁試驗。
この時,主宰者の Rase はプラウ耕の理想的な形について次の如く定義した。「プラウ」はスキ溝の底を完全に平らに切断すること,溝壁は綺麗で真直ぐのこ と,壢条は溝壁に垂直に切られて一様に反転して並ぶ こと,溝の広さは馬の歩くのに充分であること」と。此時,主宰者 Rase 對犁耕的理想形態定義如下:「犁」是指完全將溝底切割平整,溝壁乾淨且筆直,壢條垂直切割於溝壁並均勻反轉排列,溝寬足以讓馬行走。
この定義は馬がトラクタに変わった今日において も,著しい不合理を感じさせないし,また,この時の プラウ試験で成功を収めたプラウの型が,その後の 70 年以上もの長期間にわたって使われることになっ た。這一定義即使在馬匹被拖拉機取代的今日,也不會讓人感到明顯的不合理,此外,在當時的犁試驗中取得成功的犁型,後來也被使用了超過 70 年以上的長時間。
この時以前のプラウオペレーターはプラウ耕競技に際してプラウの重量,大きさ,ビームの長さ,ハンド ルの長短は勿論,その他非常に細かな要求を出してい たが,この頃から汎用プラウ(General purpose piough)と称するプラウが現れて,広い条件下の共通のものが用いられるようになった。汎用プラウの他 に,耕深耕幅比が
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1:1 1: 1 の深耕用プラウが用い られた。このプラウを用いると壢条はほぼ完全に破砕 された。また汎用と深溝用の中間型の準深耕用プラウ も特定の地区,条件下で用いられた。
在此之前的犁操作員在犁耕競賽中,除了對犁的重量、大小、樑長、手柄長短提出要求外,還有其他非常細微的要求,但從這時起,出現了稱為通用犁(General purpose plough)的犁,開始在廣泛條件下使用通用的犁。除了通用犁外,還使用了耕深與耕幅比為
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1:1 1: 1 的深耕用犁。使用這種犁時,壟條幾乎完全被破碎。此外,介於通用犁與深溝犁之間的準深耕用犁也在特定地區和條件下被使用。
二連プラウ(Double-furrow plough)が初めて作ら れた年次は明らかではないが,19世紀の初期に Lord Somerville の作ったものがその最初の頃のものとみ られている。英国 Ispwich の近くに住む農家が二連 プラウを使って,それまでの 2 倍のプラウ耕能率をあ げたといわれている。二連,三連プラウは19世紀の終わりになって,その操縦用に上げ下ろし装置が発明 されたので非常に使いやすくなった。雙連犁(Double-furrow plough)首次製造的年份不明,但被認為是 19 世紀初由 Lord Somerville 製作的最早期產品。據說住在英國伊斯特威奇(Ispwich)附近的農戶使用雙連犁,使得犁耕效率提高了兩倍。雙連犁和三連犁在 19 世紀末發明了操縱用的升降裝置後,變得非常易於使用。
19 世紀のヨーロッパでは各種の特殊プラウが開発 された。例えば心土をそのままの位置で破砕する心土耕プラウのほか,除草プラウ(Hoeing-plough),排水用のモールプラウ(Mole-plough),双用プラウが出現した。そのほかに Brabant 型プラウ,ケントの曲面プラウ(Kent turnwrest plough)などもこの時代の製品である。またこの期に双輪プラウの改良や コールターなどの改良が進められ,ヨーロッパでのプ ラウの改良は全体的に大きく進歩した。アメリカで は
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^(9)) { }^{9)} ,Thomas Jeffersonと Daniel Webster の二人が プラウの初期における研究者として知られている。ま た New Jersey 州 Burlington の Chares Newbold は, 1797年に図3.17に示すような鋳鉄製プラウを製作し て特許を得た。1814年に Jethro Wood がへらの曲面改良で特許を得,1833年には John Laneが古い手引 きの鋸から初めて鋼製プラウを作った。この J.Lane は後に1868年,現在のプラウの製作に利用されてい る三層鋼(Soft-center-steel)の特許権も得ている。
19 世紀的歐洲開發了各種特殊犁。例如,能將心土保持原位破碎的心土耕犁,除草犁(Hoeing-plough)、排水用的鼴鼠犁(Mole-plough)、雙用犁也相繼出現。除此之外,Brabant 型犁、肯特的曲面犁(Kent turnwrest plough)等也是這個時代的產品。此外,這一時期雙輪犁的改良及犁刀等部件的改良也取得進展,歐洲的犁改良整體上有了很大進步。在美國,
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^(9)) { }^{9)} 、Thomas Jefferson 和 Daniel Webster 兩人被認為是犁早期的研究者。此外,新澤西州伯靈頓的 Chares Newbold 於 1797 年製作了如圖 3.17 所示的鑄鐵犁並獲得專利。1814 年,Jethro Wood 因犁刀曲面改良獲得專利,1833 年 John Lane 首次用鋸片製作鋼製犁。這位 J. Lane 後來於 1868 年也獲得了用於現代犁製作的三層鋼(Soft-center-steel)專利權。
図 3.17 鋳鉄製プラウ
圖 3.17 鑄鐵製犁具 -----頁281-----
1837年に Illinois 州の Grand Detour の John Deere は,図3.18に示されるような鋼鉄製のプラウを作っ た。これは製材所から出た古い鋸を用いて作った一枚板のプラウで,John Deere 社の最初のスチールプラ ウである。彼は 10 年後に同州の Moline の地に工場 を建設した。なおプラウの材質改良では,Jmaes Oliverが 1868 年,チルドアイロン(Chilled iron)の名で知られる鋳鉄の硬化法についての特許を得てい る。
1837 年,伊利諾州 Grand Detour 的 John Deere 製造了如圖 3.18 所示的鋼鐵製犁。這是一塊用鋸木廠廢棄的舊鋸片製成的單板犁,是 John Deere 公司的第一款鋼製犁。他在十年後於該州 Moline 地區建造了工廠。值得一提的是,在犁的材質改良方面,James Oliver 於 1868 年獲得了關於鑄鐵硬化法(稱為 Chilled iron,冷硬鑄鐵)的專利。
図3.18 John Deer の最初のスチールプラウ 圖 3.18 John Deer 的最初鋼犁
1856年に M.Furely が乗用一連プラウの特許を得た が,1864年に至って F.S.DAVENPORT が畜力用二連乗用ガングプラウ(Riding two-bottom horse drawn gang plough)の特許を得て,プラウの乗用化,多連化が進められた。
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3∼4 3 \sim 4 連のプラウは,馬の場合
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10∼ 10 \sim 12 頭によって牽引する必要があったが,1890年代に は蒸気トラクタが開発され,10~15連プラウを牽引 できるようになった。これが 1900 年から1910年に至って,大型の低速ガソリントラクタに変わってい く。
1856 年,M. Furely 獲得了乘用一連犁的專利,但到了 1864 年,F. S. DAVENPORT 獲得了畜力用二連乘用群犁(Riding two-bottom horse drawn gang plough)的專利,推動了犁的乘用化與多連化。
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3∼4 3 \sim 4 連犁在馬匹牽引時需要
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10∼ 10 \sim 12 匹馬,但到了 1890 年代,蒸汽拖拉機被開發出來,能夠牽引 10 至 15 連犁。這一技術在 1900 年至 1910 年間逐漸被大型低速汽油拖拉機所取代。
初期の
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2-5 2-5 連の牽引型トラクタプラウは,手動の レバーリフトで操作されたが,今世紀の初期に機械的作動リフトが発達し,さらに1940年代になって現在用いられているような油圧作動リフトに移行した。
初期的
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2-5 2-5 連牽引型拖拉機犁是用手動桿桿提升操作,但在本世紀初期機械式作動提升裝置得以發展,到了 1940 年代,逐漸轉向目前使用的液壓作動提升裝置。
最近に至って,プラウの多連化(Multiple-furrow plough)が急速に進んでおり,ヨーロッパアメリカ ではで 16″-18″-20″-22″×8、規格の製作と利用 が見られるようになった(2015 年では最大 16 inch~ 22 inch ×12 連の製品がある)。また,最近は欧州,米国,日本も双用プラウ(リノ゙ーシブルプラウ)が一般的に普及している。最近のリバーシブルの導入割合は,海外では80%,日本では40%位と推測する。
近年,犁的多連化(Multiple-furrow plough)迅速推進,在歐洲和美國出現了 16″-18″-20″-22″×8 規格的製造與使用(2015 年最大產品為 16 英吋~22 英吋×12 連)。此外,近年歐洲、美國、日本也普遍普及雙用犁(可翻轉犁)。近年可翻轉犁的導入比例,海外約為 80%,日本約推測為 40%。
注1 深耕用プラウ・耕深耕幅比1:1 注 1 深耕用犁・耕深耕幅比 1:1
一般的な汎用プラウの場合,適正耕深が耕幅の75%前後になるように曲面が設計される。1:1 の耕深耕幅比達成には高度な曲面設計が必要であり,当時から深耕が望まれていたことと考えられる。一般通用犁的情況下,適當的耕作深度會設計成耕作寬度的 75%左右。要達成 1:1 的耕深耕寬比,需要高度的曲面設計,這也反映出當時已經期望進行深耕。
引用文献 引用文獻
1)下田博之:「図説畜力農機具発達史」,明誠企画株式会社,平成 7 年 6 月
2)藪内,飯沼訳(1968)E .Werth 農業文化の起源.岩波書店
3)中尾佐助(1966)栽培植物と農耕の起源(岩波新書)岩波書店3)中尾佐助(1966)栽培植物與農耕的起源(岩波新書)岩波書店
4)H.J.Hoppen:"Farm Implemaents for Arid andTropicalRegions.FAO43", 19604)H.J.Hoppen:「乾旱及熱帶地區農具.FAO43」,1960
5)W.H.Cashmore:"Ploughing through the Ages.", W.P.O 資料, 19665)W.H.Cashmore:「歷代犁耕」,W.P.O 資料,1966 年
6)山岡真十郎(1937)犁に関する研究,高知農試特別報告:2~36)山岡真十郎(1937)關於犁的研究,高知農業試驗場特別報告:2~3 頁
7)W.H.Cashmore:"Ploughing through the Ages", British, 19667)W.H.Cashmore:「歷代犁耕」,英國,1966 年
8)W.H.Cashmore:"Ploughing through the Ages.", W.P.O 報告書, 19668)W.H.Cashmore:「歷代犁耕」,W.P.O 報告書,1966 年
9)John Deere 社資料 9)John Deere 公司資料
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4 洋犂(プラウ)の北海道への導入と農業機械化の変遷4 洋犁(プラウ)引入北海道與農業機械化的變遷
わが国で洋犁(プラウ)の本格的な導入の計画がさ れたのは,維新初期の国策によるもので,都府県,北海道ともほぼ同時期であった。しかし,「はじめに」 でも記したように,プラウによる反転耕起耕法は,経営規模,土地条件,土銮条件,風土等の関係で北海道 においてこそ適していると判断され,本格的に推進さ れた。その導入の経緯と北海道における農業機械メー カーの変遷を記す。我國洋犁(犁頭)正式引進的計畫,是維新初期的國策推動,與都府縣、北海道幾乎同時期。然而,如同「前言」所述,反轉耕起的犁耕法,因經營規模、土地條件、土壤條件及風土等因素,判斷北海道最為適合,因此在北海道得以正式推廣。本文記述其引進經過及北海道農業機械製造商的變遷。
4.1 洋犂(プラウ)の北海道への導入 4.1 洋犁(plow)引入北海道
北海道農業の特徴は,欧米の農業技術を組入れた畑作にあるといってよい。今日でこそ稲作が浸透してい るが,開拓初期は開田する計画は全くなかった。北海道では,洋式農法を展開する上での適正な耕作面積を得ることが可能であった。文明開化から得られた技術 を基に新しい農業の実験を行うには恰好な新天地で あった。北海道農業的特徵,可以說是在於融合了歐美農業技術的畑作。雖然今日稻作已普及,但開拓初期完全沒有開墾稻田的計劃。在北海道,展開西式農法時能獲得適當的耕作面積。以文明開化時期獲得的技術為基礎,進行新農業的實驗,是一片理想的新天地。
畑作農業で使用する農機具はプラウ,ハローを基調 とする。畑地には土質の違いから和犂の入る余地はなく,畑作地帯に発達した洋犁を導入する。プラウ馬耕 が北海道農業の前提となったのは,以下のような事情 による。在畑作農業中使用的農具以犁和耙為主。由於畑地土壤性質的不同,無法使用和犁,因此引進了在畑作地區發展起來的洋犁。犁馬耕成為北海道農業的前提,原因如下。
(1)寒冷地では府県のように多毛作は望めず,単当収量 も低いので,経営上大面積の耕地が必要である。し たがって畑作一戸当たりの経営面積としては,5ha (5町歩)は必要とされ,鍬耕による作業能率では対応が難しい。(1)在寒冷地區,像府縣那樣多重作是不可能的,單位產量也較低,因此經營上需要大面積的耕地。因此,作為畑作每戶的經營面積,5 公頃(5 町步)是必要的,而以鋤耕的作業效率難以應付。
(2)農期間が短いので,適期を逸することは出来ない。 そのため高能率作業体系の編成が不可欠である。(2)農作期間短,不能錯過適期。因此,組成高效率作業體系是不可或缺的。
(3)北海道は必ずしも地力に恵まれているとは言えず,潜在地力を最大限に活用する必要があった。また寒冷地の基幹作物として根菜類の作付けを奨励せざる を得なかったので,深耕による根圏域の拡大が必要 であった。(3)北海道不一定能說是地力充足,必須最大限度地利用潛在地力。此外,作為寒冷地的基幹作物,不得不鼓勵種植根菜類,因此需要透過深耕擴大根圏域。
(4)比較的湿潤な風土の中にあって,大面積経営には除草が大きな労働負担となる。除草の省力化のために深耕•反転すき込みは基本である。(4)在相對濕潤的風土中,大面積經營除草成為很大的勞動負擔。為了省力除草,深耕與反轉犁耕是基本。
安政仮条約に基づいて,1857年4月アメリカ合衆国事務官ライスが箱館(函館)に赴任した際に,箱館奉行に洋式農機具を献上した記録がある。この中にプ ラウが含まれていたかどうかは明らかでないが , 1869(明治 2)年にプロシア商人ガルトネルが七重村に 300 万坪(約1,000ha,1000町歩)の土地を租借して農場を開設し, 3 頭曳きプラウ, 2 頭曳きハロー等を多数持ち込んでいる。根據安政假條約,1857 年 4 月美國合眾國事務官賴斯赴任箱館(函館)時,有向箱館奉行獻上洋式農機具的記錄。雖然其中是否包含犁尚不明確,但 1869 年(明治 2 年)普魯士商人加爾特納在七重村租借了 300 萬坪(土地約 1000 公頃、1000 町步)開設農場,並帶來了多台三頭拉犁、二頭拉耙等農具。
この農場は後に七重開墾場—七重勧業試験場とな り,洋式農業普及の先駆的役割を果たすことになる。北海道農業は,欧米の労働生産性の概念に基づいて指導されているので,この後積極的に洋式農機具が七重官園に導入されている。該農場後來成為七重開墾場—七重勸業試驗場,成為洋式農業普及的先驅。北海道農業基於歐美的勞動生產率概念進行指導,之後積極將洋式農具引入七重官園。
札幌本庁でも,1874(明治 7)年から西洋農機具を輸入している。勿論基幹農機具としてプラウがあり,技術普及のための農業現術生制度(注1)も設けられ,洋式農機具は着実に普及し始める。札幌農学校におけ る洋式農法の現術教養も見逃すことができないとされ ている。札棍農学校では現術教養が重視され,多数 の人材が移住地の指導者となり,プラウ農法の確立に貢献している。札幌本廳也從 1874 年(明治 7 年)開始進口西洋農機具。當然,作為基幹農機具有犁,並且為了技術普及設立了農業現術生制度(注 1),西式農機具開始穩步普及。札幌農學校的西式農法現術教養也被認為不可忽視。札幌農學校重視現術教養,許多人材成為移住地的指導者,為犁農法的確立做出了貢獻。
1874(明治6)年には開拓使は西洋農機具貸与規則 を制定し,民間農家に貸与するようにしている。この ため農機具の借用調達が容易になり士族の集団移住を先頭に機械化が促進される。洋式農機具をすべて購入 していては普及に制約があることから,プラウやハ ローなどについては道内生産を行うことが計画され, 1872(明治5)年,札幌東創成通りに鍛工所,錬鉄所,鋳造所,製鉄所,木工所が建設された。民間企業も洋式農機具の製作を開始し,1876年(明治9年)に有珠郡紋別の岩本米次郎が最初にプラウを製作したと云 われる。1874 年(明治 6 年),開拓使制定了西洋農機具貸與規則,開始向民間農家貸與農機具。因此,借用農機具變得容易,促進了以士族集體移住為先導的機械化。由於全部購買洋式農機具會限制普及,於是計劃在道內生產犁和耙等農具。1872 年(明治 5 年),在札幌東創成通建設了鍛工所、鍊鐵所、鑄造所、製鐵所和木工所。民間企業也開始製作洋式農機具,據說 1876 年(明治 9 年),有珠郡紋別的岩本米次郎首次製作了犁。
1884(明治17)年には同じ紋別の江田盛造が浸炭法による炭素焼きプラウを製作している。紋別製糖所 がアメリカから輸入したジョン・ディアー社のプラウ の構造や材質を調査し,同じ内容のものとすべく銃剣製作に用いる炭素焼法を応用して,耐久性に富むプラ ウを作ったのである。わが国の製糖は大正末期から本格化するが,既に明治から製糖企業は新技術の導入に積極的で,技術発達に貢献している。伊達紋別地方は開拓も早かったが,技術的にも先進地で,札幌と共に先導的な役割を果たしている。江田盛造の弟子であっ た小西力蔵,瀬川三造等は技術を伝承して,伊達のプ ラウとしての評価を高めている。浸炭法はやがて札幌 から全道に拡大する。当時鍬で手起こしする場合の能率は,1日当たり 1.7~2.0公畝( 50 坪~60坪)であった。仮に 2.0公畝 としても 3 人の労働力では 6.0公畝しか耕起出来ない。経営面積を5 ha(5 町歩)とすれば,全部耕起するのには 83 日要することになり,適期作業は到底不可能である。開拓の進展にともない,馬は運搬,交通には不可欠なものとなった。1884 年(明治 17 年),同樣在紋別的江田盛造製作了利用滲碳法的碳素燒製犁。紋別製糖所調查了從美國進口的約翰迪爾公司犁的結構和材質,並應用製作刺刀所用的碳素燒製法,製作出耐久性極佳的犁。日本的製糖業從大正末期開始進入本格化階段,但從明治時代起製糖企業已積極引進新技術,對技術發展做出了貢獻。伊達紋別地區開拓較早,技術上也屬先進地區,與札幌一起發揮了領導作用。江田盛造的弟子小西力藏、瀬川三造等人繼承了技術,提高了伊達犁的評價。滲碳法逐漸從札幌擴展到全道。當時用鋤頭手工翻土的效率為每日 1.7~2.0 公畝(50 坪~60 坪)。即使以 2.0 公畝計算,三人的勞動力也只能耕作 6.0 公畝。若經營面積為 5 公頃(5 町步),全部耕作需 83 天,根本無法在適期內完成作業。隨著開拓進展,馬匹成為運輸和交通不可或缺的工具。
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馬匹改良(注 2)は経済的な面からの要求であると同時に,開拓当初は農業に利用されるより生活物資の運搬に利用され,しかも駄載が主であり,生活の面か らも求められることが大きかった。併せて外圧に対す る国力維持の面から軍馬としての馬匹改良施策も推進 され,馬産に対する積極的な取組が行われた。馬産は開拓地北海道の特色であり,農機具の発達と併行して特記されるべきものである。馬匹改良(註 2)既是經濟上的需求,開拓初期馬匹多用於生活物資運輸,且以馱載為主,生活方面的需求也很大。同時,為維持國力抵抗外壓,推進了軍馬的馬匹改良政策,積極推動馬產。馬產是北海道開拓地的特色,應與農機具發展並列特別記載。
経営力のある農家は,盛んに賃耕も行っていたよう である。明治後期には鍬耕が一部残っていたとはい え,再墾地では畜耕が主で,畜耕面積は
70
%
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70% 70 \% に達し たと云われている。開拓当初の手耕•手刈りの,動力 ゼロの時代から短い期間で伸張したのである。
有經營能力的農家,似乎也積極進行租耕。雖然明治後期還保留了一部分鋤耕,但在新墾地主要是畜耕,據說畜耕面積達到了
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%
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70% 70 \% 。從開拓初期的手耕手割、動力為零的時代,在短時間內迅速擴展。
当時,外国から導入されたプラウには,装輪式の 3頭曳プラウも含まれていたが,実際にはあまり使われ ていない。馬の調教が行きとどかなかったことや,国産化の製造技術に弱点があったことが原因である。當時從國外引進的犁中,也包括裝輪式三頭拉犁,但實際上並不常使用。原因在於馬匹訓練不到位,以及國產製造技術存在弱點。
一般的に使われた音力プラウを図に示す。新墾型プ ラウ(図4.1)は開墾に使われるもので,反転すき込 みを主目的にしている。樹林地開墾には使えないが,笹地や草地に利用した。樹林でも抜根を充分に行い, ある程度熟畑化している場合には使用することができ る。兼用型(図4.2)は熟畑化が進行中に使用するも のである。完全に熟畑化すれば,反転放擲砕土型の再墾型(図4.3)プラウを用いる。時代の進展と共にプ ラウにも種々の工夫が加えられた。図4.4は棟木 (ビーム)を鉄製にしたものである。より耐久性を増 し,また量産化に備えている。
一般使用的音力犁如圖所示。新墾型犁(圖 4.1)用於開墾,主要目的是反轉犁耕。雖然不能用於樹林地開墾,但可用於竹地和草地。在樹林中,若充分拔除樹根並使土地達到一定程度的熟畑化,也可使用。兼用型(圖 4.2)用於熟畑化進行中的土地。當土地完全熟畑化後,則使用反轉放擲碎土型的再墾型犁(圖 4.3)。隨著時代進展,犁也加入了各種改良。圖 4.4 所示為將棟木(樑)改為鐵製,以提高耐久性,並為量產做準備。
図4.1 新墾プラウ
圖 4.1 新墾犁
図4.2 兼用型プラウ
圖 4.2 兼用型犁
図4.3 再墾型プラウ
圖 4.3 再墾型犁
図4.4 ビームを鉄製にしたプラウ 圖 4.4 將犁身改為鐵製的犁具
鉄をプラウの素材に採用するようになったころか ら,刃物鍛冶と云われた人達が各地で機械鍛冶として の体制を整え,プラウ,ハローを主体とする専用メー カーとして農機具を製造するようになり,技術は一段 と向上してきた。明治の後期には,輸入機が高価で あったので,プラウとハローについて国産機を充当し ている。自從開始採用鐵作為犁的材料後,被稱為刀匠的人們在各地建立了機械鍛造的體制,成為以犁、耙為主的專用製造商,開始製造農機具,技術有了顯著提升。明治後期,由於進口機械價格昂貴,因此在犁和耙方面使用國產機械。
プラウやハローの土農具に関するものは,大企業が一括生産できるものではない。鍛治が各地に散在して技術を競ったのは,土壌を知り尽くさないと土質に適合したプラウを作ることが出来なかったためである。 このことは水田の和犁が比較的量産体制をとれたのと は対照的である。水田の場合,水を介しているので,乾田化しても畑作の場合のように地域による差異が大 きくない。畑作の場合地域別の土質の差が大きく現わ れ,かつ,水分も微妙に変化する。作目も多く単純な扱いは出来ないものもある。現在のように大きな動力源に恵まれて,力で押し切れる時代ではなかった。限 られた動力源で,土壌の付着を避け,丁寧な反転すき込みをしようとすると,土質を充分に研究して,それ に合わせたプラウ構造とする必要があった。プラウに は地域性があるといわれる所以である。關於犁和耙等土壤農具,並非大企業能夠集中生產。鍛造師分散於各地競技技術,是因為若不了解土壤特性,就無法製作出適合土質的犁。這點與水田使用的和犁能夠相對量產的情況形成對比。水田因為有水介質,即使乾田化,土壤差異也不像畑作那樣明顯。畑作的土質因地區而異,且水分也微妙變化,作物種類繁多,無法簡單處理。當時並非像現在擁有強大動力源,可以用力推動的時代。在有限的動力下,為避免土壤附著並進行細緻的反轉犁耕,必須充分研究土質,並設計出符合土質的犁結構。這就是犁具有地域性的原因。
政府は,プラウやハローの製造を大工場にゆだね,量産化によって安い製品を広く供給しようと試みたよ うであるが,構造が簡単でも大工場が扱い得なかった のは,地域の土質を完全に掌握出来なかったことによ る。また輸入機にあまり依存しなかったのも,価格面 ばかりでなく,この微妙な土質対応ができなかったこ とにもよる。さらに,地域によって営農構造が異なれ ば,飼育する耕馬の馬格,調教にも差が生ずるが,こ れらには地域メーカーでないと対応できない。政府似乎嘗試將犁和耙的製造委託給大型工廠,通過量產化廣泛供應廉價產品,但即使結構簡單,大型工廠仍無法應對,原因在於無法完全掌握當地土壤性質。此外,未過度依賴進口機械,不僅是價格因素,也因為無法應對這種微妙的土壤性質差異。再者,由於各地農業結構不同,耕作馬的品種和訓練也有所差異,這些都只有地方製造商才能應對。
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明治の前期を洋式農法導入期とすれば,中期はプラ ウの国産化が開始されて畜耕成立期,後期は安定した畜耕定着期とみることができる。大正に入って第一次大戦がぼっ発し,北海道農業も大きな変革期を迎えた。欧州が戦乱の渦に巻き込まれ,世界から食料の買い求 めが始まり,北海道の豆類,馬鈴薯でんぷん粉が高額 で取引きされたからである。開拓農家がようやく資力 をつけ,零細農業から幾分脱っすることが出来た。
如果說明治前期是洋式農法導入期,那麼中期則是犁的國產化開始及畜力耕作成立期,後期則可視為畜力耕作穩定定著期。進入大正時代,第一次世界大戰爆發,北海道農業迎來重大變革期。歐洲陷入戰亂,全球開始搶購食糧,北海道的豆類和馬鈴薯澱粉價格高漲。拓殖農家終於積累了資金,得以從零星農業中稍有脫身。
さらに戦後,本格的な洋式農法を推進すべく,てん菜製糖事業が発足する。農家が力を付けてきたこと,農業技術水準が向上して,てん菜栽培に取り組める実力が備わってきたこと,工業技術が発達して,農産加工に対応できるようになってきたことなど条件が整っ てきたことによる。てん菜を組入れた輪作体系はよう やく成立する。
戰後,為了推進本格的洋式農法,甜菜製糖事業開始。農家實力增強,農業技術水平提升,具備了從事甜菜栽培的能力,工業技術發展也使農產品加工成為可能,這些條件逐漸具備。加入甜菜的輪作體系終於成立。
また同時に深耕が奨励され,耕起技術は飛躍的に向上した。この大正の後期から昭和の前期は音耕再編期 ということが出来よう。てん菜には深耕が基本である として,大正 8 年に製糖会社が深耕にトラクタを導入 している。大正11年には北海道技師山田勝伴,安孫子孝次がドイツより深耕プラウ,心土プラウを輸入し た。それまでの畑作は豆作が主体で,あまり深耕され ることはなかったが,ここで耕起の内容が変わること になる。同時,深耕受到鼓勵,耕作技術飛躍提升。從大正後期到昭和前期,可稱為耕作重組期。甜菜以深耕為基礎,大正 8 年製糖公司引進拖拉機進行深耕。大正 11 年,北海道技師山田勝伴與安孫子孝次從德國引進深耕犁和心土犁。此前的畑作以豆類為主,較少進行深耕,但此後耕作內容開始改變。
耕起の意義について改めて認識されたということも あるが,政府の奨励策でもあって関係者が積極的な取組を見せる。新しい耕起法に最も説得力があったの は,製糖会社が招聘した 2 戸のドイツ人と 2 戸のデン マーク人(脚注 3 )のデモンストーレションであると いわれる。大正 12 年に,十勝の清水村(現清水町) と大正村(現帯広市)に5ヶ年契約で模範契約するが,農機具はすべてドイツから持ち込まれたものである。大正村のグラボーは,周辺の畑を見て開口一番,これ は畑と云うものではない。畑には雑草があってはなら ないといったそうである。きちんと輪作が守られ,深耕されていれば雑草は少ないものである。畑作の耕起 が浅いと,必然的に雑草が多くなる。このことは土地 の生産性を高める上での基本的なことがなされていな いことを物語っている。このような背景があるので,彼らは雑草の多い畑を容認できなかったものと思われ る。彼らは耕起の実際を示そうとして深耕して見せ た。關於耕作的意義也有重新被認識的部分,政府的鼓勵政策也使相關人員展現積極的投入。最具說服力的新耕作法,是由製糖公司邀請的兩戶德國人和兩戶丹麥人(註腳 3)所進行的示範。大正 12 年,在十勝的清水村(現清水町)和大正村(現帶廣市)簽訂了為期五年的模範契約,農機具全部從德國引進。大正村的格拉博一見到周圍的田地,第一句話就是「這不能算是田地」。他說田地裡不應該有雜草。只要輪作得當且深耕,雜草本來就會很少。若耕作淺,雜草必然多。這說明了土地生產力提升的基本工作未被做好。基於這樣的背景,他們無法接受雜草叢生的田地,於是示範了深耕的實際操作。
しかしすべてが順調に運んだわけではない。肥料反応のよいてん菜については,急激に深耕してもあまり大きな問題は生じないが,以下のような理由から豆類 には大きく影響することがある。火山性土壌は下層土が不良である場合が多く,有効態リン酸や微量要素に不足している。したがって急激な深耕は土壌改良を伴 うものでなければならない。土壌改良資材に乏しい当時では,急激な深耕によって豆作が極端に不良となっ た。当時は土壌改良資材を入手することは困難であ り,深耕は大英断であったのである。但是並非一切都順利進行。對於肥料反應良好的甜菜來說,即使急劇深耕也不會產生太大問題,但由於以下原因,對豆類作物可能會有很大影響。火山性土壤下層土壤往往較差,缺乏有效態磷酸和微量元素。因此,急劇深耕必須伴隨土壤改良。在當時缺乏土壤改良資材的情況下,急劇深耕導致豆類作物極度不良。當時獲得土壤改良資材非常困難,深耕是一項重大決斷。
深耕には以下のような問題点もあった。長い間の浅耕によって形成された犁底盤は(注:浅耕の方が人畜 の踏圧で硬盤層が形成されやすい)根の下層への進入 を妨げ,水分や養分の吸収を困難にする。これは干ば つ被害を受ける要因となる。一方犂底盤は不透水層で あり,降雨が続くと表面に滞水し湿害をもたらす原因 となる。根圈域が制約されて充分に養分を吸収出来な いということもあるが,水分収支のバランスを崩し,作物の順調な生育を阻害するのである。深耕也存在以下問題。長期淺耕形成的犁底盤(註:淺耕較易因人畜踩踏形成硬盤層)阻礙根系向下層的伸展,使水分和養分的吸收變得困難。這是造成乾旱損害的原因之一。另一方面,犁底盤是不透水層,連續降雨時會在表面積水,導致濕害。根圈區受到限制,無法充分吸收養分,同時破壞水分收支的平衡,阻礙作物的順利生長。
深耕に伴うこのようなトラブルはあるものの,深耕 を単に根圈域拡大効果としてのみ考えるのでなく,総合的な効果として捉えるべきである。豆類については深耕が飛躍的な増収をもたらさないだけでなく,初期 には不作となる場合もあったが。しかし深耕によって冷湿害に耐え得る土壌構造となり,泠湿害の被害が緩和される。また深耕は降雨の多いわが国では生育を安定させる。豆類は地力でとる作物と云われ,急激な深耕はある時期収量を低下させるが,長期的に見れば,地力を増進し必ず有利に展開するものである。土壌が慣れてくると深耕は結局増収を示すようになった。豊作年では,生育•収量において深耕区とその他の区域 で大きな差が出ないのは当然であるが,だからといっ て深耕を否定すべきでない。以上のような深耕の効果 が認識されるに従ってプラウに改良が加えられ,深耕 を施した面積が増加して行ったのである。雖然伴隨深耕會有這樣的問題,但不應僅將深耕視為根圈域擴大的效果,而應作為綜合效果來看待。對於豆類,深耕不僅未帶來飛躍性的增產,初期甚至有時會導致歉收。然而,深耕使土壤結構能夠耐受冷濕害,減輕冷濕害的損害。此外,在降雨量多的我國,深耕能穩定作物生長。豆類被稱為依賴地力的作物,急劇的深耕會在某一時期降低產量,但從長期來看,深耕能促進地力,必定會帶來有利的發展。當土壤適應後,深耕最終會顯示出增產效果。在豐收年,生長和產量上深耕區與其他區域差異不大是理所當然的,但因此不應否定深耕。隨著對深耕效果的認識加深,犁具得以改良,施行深耕的面積逐漸增加。
大正に入って大型の深耕プラウが使えたのは,馬の改良が進んで馬の体格が大型化してきたことに負って いる。列強の国々に伍して軍備を増強しようとしてい る時である。軍馬の育成の面からも馬産は国として大 きな関心事であった。このことが犁の奨励策に有利に働いた。このような状況下,プラウも年々大型化の傾向をたどった。一方大きな動力源を得られない地域の深耕は,プラウ耕を 2 組にして, 1 組が普通耕で先行 し,この後に続いて,そのれき底を耕起するようにし た。この場合膨軟にするだけで反転は不要であるから犂へらを装備していない。仮に普通耕が 4 寸( 12 cm )耕起したとすれば,さらにその下を心土プラウで 4 寸 ( 12 cm )耕起して計 8 寸( 24 cm )の耕起深となる。 2組の作業構成であっても,従来には得られなかった耕起深となり,しかも下層土を作土に全く混入せず,豆作にも悪影響は与えないので一つの工夫として評価さ れる。進入大正時代後,能夠使用大型深耕犁,這要歸功於馬匹改良的進展,使馬匹體格變得大型化。當時正值日本試圖與列強國家並肩增強軍備的時期。從軍馬培育的角度來看,馬產業是國家非常關注的事項。這一點對於推廣犁的政策起到了有利作用。在這種情況下,犁也逐年呈現大型化的趨勢。另一方面,在無法獲得大型動力源的地區,深耕採用兩組犁耕作,一組先進行普通耕作,隨後另一組跟進耕起其底層土壤。此種情況下,因只需使土壤鬆軟而不需翻轉,所以不裝備犁鏵。假設普通耕作耕起 4 寸(12 公分),再用心土犁耕起其下 4 寸(12 公分),合計耕起深度達 8 寸(24 公分)。即使是兩組作業構成,也能達到以往無法獲得的耕起深度,且完全不將下層土混入表土,對豆類作物也不會產生不良影響,因此被評價為一項巧妙的技術。
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犂底盤は数年を経ないと形成しないので,心土プラウは
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3∼5 3 \sim 5 年に一度の割合で使えば,充分その効力を発揮できる。動力源が豊富な場合には,プラウ耕と同時に心土耕をするのも一つの方法である。心土耕プラ ウは図 4.5 に示すように後隋型である。開発当初は取付けの位置関係が難しく,バランスを崩して取扱いの困難な方式であるとされていたようであるが,次第に改良されて標準的なものに集約されていった。現在の ようにトラクタという大きな動力源があれば,力で押 し切ることができるので,あまり設計に神経を使わな くても良かったであろうが,音力という制約のある動力源しかなかった当時にあっては,できるだけ抵抗を少なくするような力学的構造を追求しなければなら ず,相当の苦労があったであろう。もっともそのとき の基礎研究が,今日の技術確立に大きく貢献している ことはいうまでもない。
犁底盤需要經過數年才能形成,因此心土犁若以每隔
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3∼5 3 \sim 5 年使用一次的頻率,便能充分發揮其效力。在動力來源充足的情況下,與犁耕同時進行心土耕也是一種方法。心土耕犁如圖 4.5 所示,屬於後隋型。開發初期,由於安裝位置關係複雜,平衡容易被破壞,操作困難,但隨著逐漸改良,已經統一為標準型。如今有了像拖拉機這樣的大型動力來源,可以用力推動,因此設計上不必過於費心;但當時只有音力這種有限的動力來源,必須追求盡量減少阻力的力學結構,經歷了相當的艱辛。當然,當時的基礎研究對今日技術的確立貢獻良多,這是毋庸置疑的。
図4.5 心土耕プラウ 圖 4.5 心土耕犁
昭和に入ってドイツから浅耕型双耕プラウ(図 4.6) が輸入された。これは双輪式の 2 連プラウである。そ れまで装輪式は見本として導入されているが,大型過 ぎるなどの理由で実際には使われなかった。この時期 にはドイツではプラウは幾つかに分化し,コンパクト にまとめ,取扱い易い形の物も開発されている。この双耕プラウは 2 連プラウであるから高能率であるが,深耕は望めない。ドイツでは根菜類用の深耕プラウ と,禾款類用の浅耕プラウと使い分けていたようであ るが,導入されたのは浅耕用のプラウである。作物別 の生育を考えると,必ずしも全ての作物に深耕の必要 はなく,相応に使い分けるのが合理的である。当時根菜類が増加しはじめ,深耕が奨励されていたとはい え,依然豆作が主流であった。このプラウは豆作圃場 には高能率プラウとして利用価値が高かった。装輪式 で作業者の労働負担の少ないことも評判のよい理由 で,近代プラウとして注目された。やがてこの浅耕型 の双耕プラウ(2連)は,深耕型の装輪プラウ(1連) (図4.7)に発展する。進入昭和時期後,從德國引進了淺耕型雙耕犁(圖 4.6)。這是一種雙輪式的兩連犁。此前雖然有裝輪式作為樣品引進,但因為體積過大等原因,實際上並未使用。在此時期,德國的犁已經分化為幾種,並開發出結構緊湊、易於操作的型式。這種雙耕犁是兩連犁,因此效率高,但無法達到深耕效果。德國似乎將根菜類用的深耕犁與禾本科作物用的淺耕犁區分使用,而引進的則是淺耕用犁。考慮到作物的生長,不是所有作物都需要深耕,合理地區分使用是合適的。當時雖然根菜類開始增加,深耕受到鼓勵,但豆類作物仍是主流。這種犁在豆類作物田地中作為高效率犁具具有很高的利用價值。裝輪式減輕了作業者的勞動負擔,這也是其受到好評的原因之一,作為近代犁具受到關注。後來這種淺耕型雙耕犁(兩連)發展成為深耕型裝輪犁(一連)(圖 4.7)。
図4.6 双耕プラウ(浅耕型)
圖 4.6 雙耕犁(淺耕型)
図4.7 深耕型装輪プラウ 圖 4.7 深耕型裝輪犁
第 2 次大戦後の行政の柱は,食料増産対策である。進駐軍の占領政策によって機械化による緊急開拓事業 が全国的に繰り広げられた。北海道においては,開墾用トラクタ(主にクローラ型トラクタ)600台,プラ ウ 489 台,ハロー422台が導入されたが,この事業は数年にして進駐軍の中止指令で挫折してしまった。し かしこれは幸いにして耕土改善事業に引継がれて,既耕地の土地生産性向上に活躍することになる。農業者 は深耕が増収に結び付く事を知っていた。第二次大戰後的行政支柱是增加糧食生產對策。由於進駐軍的佔領政策,全國範圍內展開了以機械化為主的緊急開墾事業。在北海道,引進了 600 台開墾用拖拉機(主要是履帶式拖拉機)、489 台犁和 422 台耙,但這項事業在數年內因進駐軍的中止指令而告吹。然而,幸運的是,這項事業被轉接到耕土改良事業,並在提高既有耕地的土地生產性方面發揮了作用。農業者知道深耕能帶來增產。
大型トラクタの牽引による深耕プラウ,心土耕プラ ウが全道で榢働し,実績を挙げた。事業により深耕の実績が認められると,一般営農でも当然ながら深耕を試みる。浅耕型双耕プラウ(2 連)を改良して大型の ボトムを一連装着して深耕できるようにしたのが深耕型装輪プラウ(1連)である。浅耕用の双耕プラウと区別するために,同じ装輪であっても浅耕型双耕プラ ウ(2 連),深耕型装輪プラウ(1連)と名称を変えて いる。深耕型装輪プラウ(1連)は昭和25年頃から急増している。昭和 30 年頃からは一般営農にホイー ルトラクターが導入され,これらはやがてトラクタ用 プラウに交替する。深耕型装輪(1連)は畜力用プラ ウとしての最高の技術を結集し,1965(昭和 40)年頃で幕を閉じる。同時にそれは畜力時代の終焉を告げ るものであった。由大型拖拉機牽引的深耕犁和心土耕犁在全道範圍內運作並取得了成果。隨著事業中深耕成效的認可,一般農業生產中也自然嘗試深耕。將淺耕型雙耕犁(兩連)改良,裝配大型底刀成為可深耕的深耕型裝輪犁(一連)。為了與淺耕用雙耕犁區分,即使同為裝輪犁,也將其命名為淺耕型雙耕犁(兩連)和深耕型裝輪犁(一連)。深耕型裝輪犁(一連)自昭和 25 年左右開始急速增加。昭和 30 年左右,一般農業引進了輪式拖拉機,這些拖拉機最終取代了拖拉機用犁。深耕型裝輪犁(一連)集結了畜力犁的最高技術,並於 1965 年(昭和 40 年)左右畫下句點,同時也宣告了畜力時代的終結。
-----頁286----- 4.2 北海道農業機械化の始まり 4.2 北海道農業機械化的開始
北海道は,稲作を中心として進んだ府県とは全く異 なる経緯をたどる。北海道開拓使がアメリカから招聘 した開拓使最高顧問ケプロン(H.Capron)の意見に従い,冷涼な土地に合う畑作酪農をアメリカ式畜力農法で進めることに決め,1872(明治5)年に官営鍛工所(後に農馬具製造所,札幌機器製作所)を開設して プラウ等を国産化した。当別(岩出山藩),札幌(白石藩),伊達紋別(伊達藩),八雲(徳川藩)等に入植 した士族集団がこの方針を積極的に受け入れ,プラウ普及の基礎を作った。北海道的發展歷程與以稻作為中心推進的府縣完全不同。北海道開拓使依照從美國聘請的開拓使最高顧問凱普倫(H. Capron)的意見,決定以美式畜力農法推進適合冷涼地區的畑作酪農,並於 1872 年(明治 5 年)設立官營鍛工所(後來成為農馬具製造所、札幌機器製作所),實現犁等農具的國產化。入植於當別(岩出山藩)、札幌(白石藩)、伊達紋別(伊達藩)、八雲(德川藩)等地的士族集團積極接受此方針,奠定了犁具普及的基礎。
これらの集団では,集団としての特色を生かして,技術伝習をする官園等に人材を派遣できたこと,内部 に鉄砲や刀の鍛治職経験者がいて農具の修理や改造が容易であったことなどが,プラウの導入を可能にした大きな理由である。しかし,一般の入植者にとっては事情が異なっていた。ひとつには当時のドサンコ馬や日本人の体格にはプラウが大きすぎて合わない,原始林の開墾地には根株が大量に残存し,プラウ本来の機能を発揮しにくいという一般的事情があった。加え て,士族集団と異なり,資金力,組織力にも乏しく, プラウ導入にはそれほど大きな魅力はなかった。この ようなことにより,一般入植者へのプラウの普及は遅 れた。這些集團利用其集體特色,能派遣人員至技術傳習的官園等地,且內部有鐵砲及刀劍鍛造職業經驗者,使農具的修理與改造變得容易,這是犁具引進得以實現的重要原因。然而,對一般入植者而言情況則不同。一方面,當時的道産馬及日本人身材體格與犁具過大不合,原始林開墾地殘留大量根株,難以發揮犁具本來功能。再者,與士族集團不同,一般入植者資金力與組織力皆不足,對犁具引進吸引力不大。因而,犁具在一般入植者間的普及較為遲緩。
そこでケプロンに伴われて来日したエドウィン・ダ ンの指導を受けて輸入農耕馬の繁殖に努め,同時に農馬具製造所の生産台数を 1875(明治8)年には 349 台 であったものを,毎年倍増させて明治 11 年には 5,308台まで伸ばし,1880(明治 13)年には馬とプラウを入植者数戸に 1 組ずつ貸与するまでになった。因此,在凱普隆陪同下來日的愛德溫·丹指導下,努力繁殖進口農耕馬,同時農馬具製造所的生產台數從 1875 年(明治 8 年)的 349 台,每年倍增,至明治 11 年達 5,308 台,並於 1880 年(明治 13 年)達到每戶入植者配備一組馬匹與犁具的規模。
明治 20 年代に入植者が全道に拡がり始めると,民間 の小規模プラウ鍛冶(野鍛冶)が各地に開業し,地域 に合った形態のプラウを製造して普及が進んだ。1903 (明治 36)年に刊行された移住希望者へのガイドブッ ク北海道刊「北海道開拓要覧」は,「最モ広ク用イラレ ル農具ハ西洋犂(プラウ)ト「ハロー」ナリ。農家ニ シテ此二者オ具エザルハ稀ナリ」と記載している。
進入明治 20 年代,入植者開始遍及全道,民間小規模犁具鍛造業者(野鍛冶)於各地開業,製造符合當地形態的犁具,推廣普及迅速。1903 年(明治 36 年)出版的移民指南《北海道開拓要覽》記載:「最廣泛使用的農具為西洋犁(犁具)與『哈羅』。農家若無此二者者,實屬罕見。」
図 2.2 に明治期の北海道における試験機関設置状況 を示したが,七重開墾場を皮切りに設置されたこれら の機関は,その後現在の農場試験場に受け継がれて いった。それに伴いその地域の開拓も進んだ。図4.8 は北海道の耕地面積の推移を示している。
圖 2.2 顯示了明治時期北海道試驗機關的設置狀況,以七重開墾場為起點設置的這些機關,後來傳承至現今的農場試驗場。隨著這些機關的設立,該地區的開拓也得以推進。圖 4.8 顯示了北海道耕地面積的變遷。
尚,北海道開拓をテーマにした小説に本庄睦夫の「石狩川」,開高健の「ロビンソンの末裔」,城山三郎 の「冬の派閥」等があり,明治維新後の士族や第 2 次世界大戦後の庶民の生き方について,新天地北海道の開拓の困難さと,それとの人々の戦いを中心に描いて いる。
此外,以北海道開拓為主題的小說有本庄睦夫的《石狩川》、開高健的《羅賓遜的後裔》、城山三郎的《冬之派閥》等,描繪了明治維新後士族及第二次世界大戰後庶民的生活方式,重點刻畫了新天地北海道開拓的艱難與人們與之抗爭的故事。
図4.8(a)北海道の耕地面積推移(1)1869(明治 2)年~1917(大正6)年
出展:北海道農業試験場の歴史と農業機械遺産
図4.8(b)北海道の耕地面積推移(2) 1917 (大正 7)年~1966(昭和41)年
出展:北海道農業試験場の歴史と農業機械遺産
4.3 プラウ鍛冶の創業 4.3 犁匠的創業
プラウ鍛冶の祖として名高い江田盛造(伊達)は,鹿児島の鉄砲鍛冶から東京の刀剣鍛冶を経て,子息が伊達製糖所技師として赴任したために来道した。製糖所に輸入プラウやカルチベータがあって国産機より性能も耐久性も良いことを聞き,自身が持つ技術を生か せば国産化が可能となると確信して 1884 (明治 17)年にプラウ鍛冶となった。江田はプラウ曲面と材質の研究を重ねて素晴らしいプラウを生産した。この江田 の高弟であった小西弥三郎は江田の,土性に応じたプ ラウの曲面のありかたと材質に関する研究の精神を受継いで,明治 28 年(1895)年に伊達で小西農機製作所を開業した。同社は後年にスター農機に合併されて消え去るが,スター農機からさらにIHI スターに到る までをも小西農機製作所の歴史が継続していると認め るならば,今日に残る企業では最も古い歴史を持つ農機会社ということになる(注:(株)クボタが明治 23年に操業しているが,農業機械に進出したのはこれより遅い)。作為犁鐵匠之祖而聞名的江田盛造(伊達),從鹿兒島的火槍鐵匠經過東京的刀劍鐵匠,因其子作為伊達製糖所技師赴任而來到北海道。聽說製糖所裡有進口的犁和耕耘機,其性能和耐久性都優於國產機械,堅信若能發揮自身技術便能實現國產化,於 1884 年(明治 17 年)成為犁鐵匠。江田反覆研究犁的曲面和材質,生產出優秀的犁。江田的高徒小西彌三郎繼承了江田關於根據土壤性質調整犁曲面和材質的研究精神,於明治 28 年(1895 年)在伊達開設小西農機製作所。該公司後來被星農機合併而消失,但若認為從星農機到後來的 IHI 星農機都是小西農機製作所歷史的延續,那麼它就是現存企業中歷史最悠久的農機公司(註:(株)久保田於明治 23 年開始營業,但進入農業機械領域較晚)。
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弥三郎の技術は子息の小西力蔵に受継がれ,大正末期に従来プラウの耕深が 12 cm 程度であったも のを,甜菜栽培と地力増進の要請に応えるべく 18 cm まで伸ばした深耕プラウを開発した。この機種は北海道奨励農具に指定されて5割補助が付き,約18年間 に 3,600 台が供給されて全道の土地改良に貢献した。 また,敗戦直後の食料増産対策の事業で,開拓 102 型プラウやマンモスプラウの開発等も手掛けて,プラウ製造会社として優れた業績を挙げた(図 4.9)。
彌三郎的技術由子嗣小西力藏繼承,大正末期將傳統犁的耕深約 12 公分,為了應對甜菜栽培與地力提升的需求,開發出耕深達 18 公分的深耕犁。該機型被指定為北海道奬勵農具,補助五成,約 18 年間供應了 3,600 台,對全道的土地改良作出貢獻。此外,在戰敗後的增產糧食對策事業中,也從事開拓 102 型犁及猛犸犁的開發,作為犁製造公司取得優異的業績(圖 4.9)。
図4.9 小西式プラウ
圖 4.9 小西式犁
日本のプラウメーカー(平成 27 年時点でプラウを生産中止の会社も含む)について創業年を中心に記す と以下のごとくなる。1909(明治 42)年創業の山田 トンボが最も古く,次いで大正初期の第 1 次大戦の好況を契機として1916(大正5)年に太田農機が創業,翌年に山畑農機(以上 3 社は現東洋農機)と菅野農機具(現スガノ農機),1918(大正7)年に藤見農機具, 1920(大正 9)年に渡辺農機,1936(大正 11)年に三由農機,1924(大正13)年に豊平農機(現 IHI スター) と続いている。さらに昭和に入って不況時代と戦前の労力不足を契機に1927(昭和2)年に土谷製作所, 1931(昭和6)年に田端農機具,1933(昭和 8)年に帯広土谷(現土谷特殊),1937(昭和 12)年に工藤農機と創業が続いた。
關於日本的犁製造商(截至平成 27 年,包括已停止生產犁的公司)以創業年為中心記述如下。1909 年(明治 42 年)創業的山田蜻蜓最為古老,接著是大正初期第一次世界大戰景氣帶動下,1916 年(大正 5 年)創業的太田農機,翌年創業的山畑農機(以上三社現為東洋農機)及菅野農機具(現為菅野農機),1918 年(大正 7 年)創業的藤見農機具,1920 年(大正 9 年)創業的渡邊農機,1936 年(昭和 11 年)創業的三由農機,1924 年(大正 13 年)創業的豐平農機(現 IHI 星牌)依序成立。進入昭和時代後,因不景氣及戰前勞力不足,1927 年(昭和 2 年)創業的土谷製作所,1931 年(昭和 6 年)創業的田端農機具,1933 年(昭和 8 年)創業的帶廣土谷(現土谷特殊),1937 年(昭和 12 年)創業的工藤農機相繼成立。
図4.10 菅野式上下反転リバーシブルプラウ 圖 4.10 菅野式上下反轉可逆犁
4.4 日本農機具工業組合連合会の発足2)
1937年(昭和 12 年)年は,日中戦争から第 2 次大戦に至る8年戦争の初年であり,国民精神総動員運動 や軍需工業動員法が始まるなど,戦時色濃い施策が取 り入れられ,軍備拡張に伴う予算•資源•人材の配分合理化を進め,その後の物価•資源統制令,国家総動員法,配給制度を実現する起点となった。1937 年(昭和 12 年)是從中日戰爭到第二次世界大戰為期 8 年的戰爭的第一年,國民精神總動員運動和軍需工業動員法開始實施,採取了濃厚戰時色彩的政策,推進了因軍備擴張而進行的預算、資源和人力的合理分配,成為隨後實施物價資源統制令、國家總動員法和配給制度的起點。
1937(昭和12)年に業種別に組合を結成させる国 の指令により,農機具業者は,「北海道農機具工業組合」,馬車•馬楷業者は「北海道車琵業組合連合会」 を組織させられ,これが企業統制の基礎組織となっ た。翌年には鉄鋼の配給統制が強化され,組合に入ら ないと生産資材が入手できなくなる事態に入る。北海道農機具工業組合の結成は,軍事体制という不幸な事態ながら,今から見れば地域ごとに孤立していた,鍛冶屋と呼んだ方がよい農機具メーカーの連帯意識を醸成する効果があった。なお 1939(昭和 14)年に日本農機具工業組合連合会が発足し,各地域の農機具の全国統一がされている。1937 年(昭和 12 年)因國家指令要求按行業組織工會,農機具業者被迫組成「北海道農機具工業組合」,馬車及馬具業者則組成「北海道車輛業組合連合會」,這成為企業統制的基礎組織。翌年,鋼鐵配給統制加強,未加入工會者將無法取得生產資材。北海道農機具工業組合的成立,雖因軍事體制的不幸情況,但從現在看來,對於當時各地孤立的農機具製造商(更適合稱為鐵匠)而言,促進了連帶意識的形成。另於 1939 年(昭和 14 年)日本農機具工業組合連合會成立,實現了各地農機具的全國統一。
4.5 満蒙開拓団
1940年(昭和 15 年)には,道内の 18 社の農機具工場が満州国(現中国東部,以下の都市名は当時のま ま)の 19 都市へ移転させられ,国策で募集した「満蒙開拓団」向けの農機具を生産に従事した。この中に は以下の人々が含まれる。1940 年(昭和 15 年),北海道內的 18 家農機具工廠被遷移至滿洲國(現中國東部,以下城市名稱均為當時名稱)的 19 個城市,從事國策招募的「滿蒙開拓團」用農機具的生產。這其中包括以下人士。
1.菅野 豊治(上富良野町出身,現スガノ農機,) 1.菅野 豊治(出身於上富良野町,現為スガノ農機)
2.佐々木四郎(美唄峰延出身,現ササキ Co) 2.佐々木四郎(出身於美唄峰延,現為ササキ Co)
3.高畑由太郎(芽室出身)
4.宮崎静三郎(清水出身) 4.宮崎靜三郎(清水出身)
5.成瀬 菊市(新得出身) 5.成瀨菊市(新得出身)
6.堀 一美(幌加内出身) 6.堀一美(幌加內出身)
7.藤川 丈夫(北広島出身)
8.田中 留吉(美幌出身)
9.稲川 三郎(帯広出身) 9.稻川 三郎(帶廣出身)
10.阿部 清治(長万部出身)
10 名が店を閉鎖して齊々哈爾、訥河、興鎮、延吉、国家房、東安、黒臺等に渡っている。さらに山田清次郎•山田嘉蔵(両社とも現東洋農機),および黒田春彦•高梨光雄•阿部鉄太郎•中村義直•石丸次作•池端仁市の 8 名が協同して国際耕作工業を設立し,齊々哈爾(ハルピン)と奉天の 2 都市で開業している。こ れらの会社は,農林省が満州でプラウの性能試験を行 い,現地の土性に合ったプラウを作る製造者を選定し て移住命令を通達したとされ,現地工場で多量のプラ ウ,ハロー,カルチベータを製造して満州国の要請に応えている。しかしながら,これら派遣者は,昭和 20 年の敗戦により裸一貫で帰国することを余儀なく させられたばかりか,移住前に自社工場を閉鎖して出発しているため,戦後の混乱のなかで工場再建をするという苦しみを味わった。10 名關閉店鋪後,齊齊哈爾、訥河、興鎮、延吉、國家房、東安、黑臺等地。進一步由山田清次郎、山田嘉藏(兩家公司均為現東洋農機),以及黑田春彦、高梨光雄、阿部鐵太郎、中村義直、石丸次作、池端仁市等 8 人共同設立國際耕作工業,並在齊齊哈爾(哈爾濱)和奉天兩個城市開業。這些公司據說是由農林省在滿洲進行犁具性能試驗,選定製造符合當地土壤性質的犁具製造商並下達移住命令,於當地工廠大量生產犁具、耙、耕耘機,以回應滿洲國的需求。然而,這些派遣者不僅因昭和 20 年戰敗被迫一無所有返回國內,且在移住前已關閉自家工廠,戰後在混亂中經歷了重建工廠的艱辛。
図4.11 菅野農機満州工場
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4.6北海道農機具工業(株)(後に北農機と改称)の発足 4.6 北海道農機具工業(株)(後改名為北農機)的成立
1941年(昭和16年)5月,北海道長官と酪連会長黒沢西蔵等が酪農関係企業の効果的な活動を提案し た。これを受けて北海道興農公社(雪印乳業の前身会社を再編した組織である。当時は乳業会社が道内一社 であった。)が発足した。同時に,酪農作業機を生産 する豊平農機(現 IHI スター),高橋鉄工所(札幌, モアーとヘーレーキーを製作),土谷製作所,帯広土谷(現土谷特殊農機具)の諸企業を合同させ,(有)北海道特殊農機具製作所を設立して「特農」ブランド の製品を酪連に供給した。1943(昭和 18)年には「統制会社令」が施工され,資材仕入れから製品販売まで業種別に統制され,各社の自由裁量が全くなくなっ た。1941 年(昭和 16 年)5 月,北海道長官與酪農聯合會會長黑澤西藏等人提出了酪農相關企業有效活動的建議。基於此,北海道興農公社(為雪印乳業前身公司重組而成的組織,當時乳業公司在道內僅有一家)成立。同時,生產酪農作業機的豐平農機(現 IHIスター)、高橋鐵工所(札幌,製造割草機與翻耕機)、土谷製作所、帶廣土谷(現土谷特殊農機具)等企業合併,設立了(有)北海道特殊農機具製作所,並以「特農」品牌向酪農聯合會供應產品。1943 年(昭和 18 年)實施「統制公司令」,從資材採購到產品銷售均按行業別進行統制,各公司完全喪失自由裁量權。
1944年(昭和19年)には,いよいよ戦時体制が強化され,生産調整,資材調達の合理化等を目的にした改革を北海道から命じられた。北海道農機具工業組合 は,物資国家統制令により「北海道農機具工業統制組合」に移行すると共に,11月にわが国最大の「北海道農機具工業(株)(後に北農機と改称)」が設立され た。この北農機には,前述の北海道興農公社と北海道農業会(現ホクレン)の 2 農業団体から資金出資が あったが,そのほかに北海道内の農機具会社 23 社が現物出資の形で参加して企業合同し,札幌市北 4 条東 7 丁目の敷地 3,000 坪を用意して本社を設置した。社長には黒沢西蔵が就任した。1944 年(昭和 19 年),戰時體制進一步強化,為了生產調整及資材調達合理化等目的,北海道下達改革命令。北海道農機具工業組合依據物資國家統制令轉型為「北海道農機具工業統制組合」,並於 11 月成立了我國最大的「北海道農機具工業(株)(後改名為北農機)」。該北農機由前述的北海道興農公社與北海道農業會(現ホクレン)兩大農業團體出資,此外北海道內 23 家農機具公司以實物出資方式參與企業合併,並在札幌市北 4 條東 7 丁目準備了 3,000 坪的土地設立總公司。社長由黑澤西藏擔任。
同社の定款第 3 条には,本会社は北方農業建設に必要なる農機具を供給し,農畜産資源の開発,軍需並び に食料•農音産物の増産を図るを以て目的とすると記 している。企業合同された会社は以下のとおりであ る。前記の北海道特殊農機具製作所(豊平,高橋,土谷,帯広土谷の各製作所)を省くが,阿部農具,北海農機(以上札幌),小西農機(伊達),本田農機(栗沢)興農(妹背牛),北海道農機,加藤農機,吉沢産業(以上 3 社深川),上林農機,成久,進藤農具,佐藤農具 (以上 4 社旭川)渡辺農機(永山),宮本,遠藤,佐々木農具,川崎鉄工(以上 4 社帯広),太田農機具(芽室),小野農具(止若),野川鉄工(北見)近藤農機具 (斜里),別所農具(中標津)の 22 社,北海道特殊農機具製作所の 4 社を加えて実質 26 社を数え,前述の満州移駐工場を加えれば,当時の道内農機業者を網羅 している。各社は分工場の名を与えられ,需要に応じ て生産が割り当てられる計画であったが,壮年工員と壮年農業者の大多数が徴兵されていること,農機具生産に使える資材がほとんどないことから,開店休業状態で計画倒れであった。一方,大義名分の下で発足し た本社は,1945年(昭和 20 年)春に巨大な農機具工場の新築を開始するが,8月に敗戦を迎えて全構想が瓦解した。企業合同した 26 社は北農機を独立させる ことを前提とし,実務に明るい関野副社長に残務整理 を任せて企業合同を解散し,自社工場分を買い取って再独立した。
同社的章程第 3 條記載,本公司以供應北方農業建設所需的農機具,開發農畜產資源,並促進軍需及糧食、農產品的增產為目的。合併的企業如下所示。除前述的北海道特殊農機具製作所(豐平、高橋、土谷、帶廣土谷各製作所)外,還有阿部農具、北海農機(以上札幌)、小西農機(伊達)、本田農機(栗澤)、興農(妹背牛)、北海道農機、加藤農機、吉澤產業(以上 3 社深川)、上林農機、成久、進藤農具、佐藤農具(以上 4 社旭川)、渡邊農機(永山)、宮本、遠藤、佐佐木農具、川崎鐵工(以上 4 社帶廣)、太田農機具(芽室)、小野農具(止若)、野川鐵工(北見)、近藤農機具(斜里)、別所農具(中標津)共 22 社,加上北海道特殊農機具製作所的 4 社,實質上共有 26 社,若加上前述的滿洲移駐工廠,則涵蓋當時北海道內的農機業者。各公司被賦予分工廠的名稱,並根據需求分配生產計劃,但由於大多數壯年工人和壯年農業者被徵兵,且幾乎沒有可用於農機具生產的資材,導致處於開店休業狀態,計劃宣告失敗。另一方面,在大義名分下成立的本社於 1945 年(昭和 20 年)春開始新建大型農機具工廠,但於 8 月戰敗,整個構想瓦解。合併的 26 社以使北農機獨立為前提,委託熟悉實務的副社長關野整理剩餘事務,解散企業合併,並購回自家工廠部分,重新獨立。
解散を保留して残った豊平農機副社長の関野太一は工場完成まで協力し,1946(昭和 21)年にようやく落成して操業開始すると離脱し,北農機は全国唯一の農業団体出資の会社として独立経営となった。
解散被保留,留下的豐平農機副社長關野太一協助完成工廠建設,1946 年(昭和 21 年)終於落成並開始運作後離開,北農機成為全國唯一由農業團體出資的公司,實現獨立經營。
戦時下での農地開拓と農機生産を国策で進めること の難しさが表れている出来事であり,今の自由な企業活動から見ると困難な時代を経てきたことが分かる。
這是戰時下以國策推進農地開發與農機生產困難的表現,從現今自由企業活動的角度來看,可以理解當時經歷了艱難的時代。
図4.12 北海道農機具工業株式会社
図4.13 北農式 心土耕プラウ 圖 4.13 北農式 心土耕犁頭
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4.7 最大の企業北農機(株)の活躍 4.7 最大企業北農機株式會社的活躍
第 2 次大戦の戦況が悪化の中で,食料増産のための畜力機械化を進めるために設立された北海道農機具工業株式会社であったが,全ての物資が不足して統制経済になったため,期待した結果を出せないまま 終戦に なったことは前項で述べた。しかし,この会社は戦後 の復興期に大きな役割を果たすことになる。この会社 の工場は,鋳造工場,鍛造プレス工場,機械加工工場,塗装工場,木工場,組立工場から成っていた。昭和 28,31年の 2 回で機械•組立•塗装の三工場を増設 し,当時としてわが国でも新しい静電塗装装置を設 け,合理的な生産方式を採用した。また道東方面の サービスを拡充するため,昭和 30 年には帯広市の遠藤農機具工業(株)を買収して帯広工場とした。昭和 33 年には北海道農業機械工業会設立総会に参画し,北海道農機具工業株式会社社長であった西本嘉一が会長になった。第二次世界大戰戰況惡化之際,為了推進畜力機械化以增加糧食產量而設立的北海道農機具工業株式會社,由於所有物資短缺並進入統制經濟,未能達成預期成果,戰爭結束時仍未實現,前節已有述及。然而,該公司在戰後復興期發揮了重要作用。該公司的工廠由鑄造工廠、鍛造壓力工廠、機械加工工廠、塗裝工廠、木工廠及組裝工廠組成。昭和 28 年及 31 年兩次增設了機械、組裝及塗裝三個工廠,當時在日本國內也屬新穎的靜電塗裝設備被引進,並採用了合理化的生產方式。此外,為了擴充道東地區的服務,昭和 30 年收購了位於帶廣市的遠藤農機具工業株式會社,設立帶廣工廠。昭和 33 年參加北海道農業機械工業會設立總會,當時北海道農機具工業株式會社社長西本嘉一擔任會長。
その後,府県向けの出荷実績が順次増加したので増資を重ね,1961(昭和 36)年5月には,「北農機株式会社」に社名変更した。府県の需要およびアフター サービスに対して万全を期すため,全購連の協力によ り岡山県浅口郡船穂町に約 1,300 坪(
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4,290m^(2) 4,290 \mathrm{~m}^{2} )の工場 を新設し,1962(昭和 37)年4月に操業を開始した。 その頃は,農機具メーカーの中で,年商 7 億円余りを挙げる有数の地位を占めるまでに発展したのである。
其後,由於向府縣的出貨實績逐步增加,故多次增資,於 1961 年(昭和 36 年)5 月更名為「北農機株式會社」。為了對府縣的需求及售後服務做到萬全,藉由全購連的協力,在岡山縣淺口郡船穗町新設約 1,300 坪(
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4,290m^(2) 4,290 \mathrm{~m}^{2} )的工廠,並於 1962 年(昭和 37 年)4 月開始運作。當時,該公司在農機具製造商中,已發展至年銷售額超過 7 億日圓,成為有數的地位。
地元の船穂町長は岡山工場落成式典で「農村のこの町に北農機が新設されたことにより,農業収入だけで賄えない農家にとって工場就労の収入で生活が安定す る。町民は挙って悦び,協力を惜しまない」と挨拶し た。當地的船穗町長在岡山工廠落成典禮上致詞表示:「北農機在農村的這個城鎮新設立工廠,對於僅靠農業收入無法維持生計的農家而言,工廠就業的收入將使生活穩定。鎮民們無不歡喜,並且不吝惜協力。」
新工場向けの従業員が集まるか危惧されたが,一年前に岡山の地元から 32 名を雇用して札幌で訓練した ところ,一名の脱落者もなく新工場に着任したとい う。また,同落成式での社長,西本嘉一の挨拶は次の通りである。雖然曾擔心新工廠是否能招募到員工,但一年前已從岡山當地聘用 32 名員工,在札幌接受訓練,且無一人中途退出,順利派任至新工廠。此外,社長西本嘉一在該落成典禮上的致詞如下。
「吾国の農業は,他産業に比してその所得に著しい格差を生じ,また目前に迫った貿易の自由化を控え, このまま放置することを許さない状態に至ったのであ ります。茲に政府におかれましては,農業経営の抜本的施策として本年度から農業構造改善事業に着手さ れ,多額の予算を計上して応急または恒久的に計画性 のある手段を執られつつありますことは,吾国農業近代化のために誠によろこばしいことであります。当社 は全国唯一の農業団体出資の会社として創立以来農業近代化のための各種作業機を製作し,北海道を始めに全国的にご利用を賜っておりますが,近時その需要著 しく増大し,従来の設備を以てしては到底その需要に応じきれなくなりましたので,今回全国的需要者各位 の御便益と運賃その他の合理化,さらにはアフター サービスの完壁を期す目的を以て種々地理的条件を勘案し,岡山県に工場を新設したのであります」以下略尚,北海道企業の府県進出は前述のように北農機 (株)が最初であり,その後1980(昭和 55)年 5 月に茨城県稲敷郡美浦村にスガノ農機が進出した。北海道 ではプラウ耕が基本となり普及しているが,反転耕 (プラウ耕)の普及率が低い府県で有機物循環農法を普及させることを目的に進出した。2015(平成 27)年現在,茨城事業所として所属人員 140 名,敷地 15,000 坪(
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49,500m^(2) 49,500 \mathrm{~m}^{2} )に工場 2,000 坪(
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6,600m^(2) 6,600 \mathrm{~m}^{2} )を建設し,土耕起製品(サブソイラ、プラウ、スタブルカルチ、レベラー等)を年間 5,000 台生産している。
「我國的農業與其他產業相比,所得出現顯著差距,且面臨即將到來的貿易自由化,已到了不能再放任不管的狀態。在此,政府作為農業經營的根本對策,從本年度起著手農業結構改善事業,編列大量預算,採取臨時或永久性且具計劃性的措施,這對我國農業現代化而言,實在是令人欣喜的事。本公司作為全國唯一由農業團體出資的公司,自成立以來製造各種農業現代化作業機械,從北海道開始,獲得全國各地的使用支持,近來需求顯著增加,依靠以往的設備已無法應付需求,因此此次為了全國需求者的便利及運費等合理化,並進一步確保售後服務的完善,綜合考量各種地理條件,在岡山縣新設工廠。」以下略。尚且,北海道企業進入其他府縣如前述,北農機(株)為最早,之後於 1980(昭和 55)年 5 月,菅野農機進入茨城縣稻敷郡美浦村。北海道以犁耕為基本並普及,但為了在反轉耕(犁耕)普及率較低的府縣推廣有機物循環農法而進入。至 2015(平成 27)年為止,茨城事業所擁有員工 140 名,佔地 15,000 坪,建有 2,000 坪工廠,年產土耕起產品(深耕機、犁、殘莖耕耘機、平整機等)5,000 台。
図4.14 スガノ農機茨城工場 圖 4.14 菅野農機茨城工廠
(スガノ農機提供) (由菅野農機提供)
4.8 北農機の生産品目 4.8 北農機的生產品目
北農機の生産品目は多岐に亘ったが,昭和 20 年代 から畜力農機具のプラウ,乗用ディスクハロー,カル チベータ,モーア,レーキ,テッター等を生産した。 この乗用ディスクハローは,戦後華やかに登場した砕土•整地用具であり,特に運搬車付を製作したことに より,道内では非常によく売れた。これはディスクハ ローの左右のウエイトボックスに前後方に反転可能な ように取付けたアームの下端に車輪を取り付け,農道 を走行する時はアームを前方反転してディスク回転軸 の下方を受けた車輪で走行し,圃場ではアームを後方反転して車輪をウエイトボックス上に載せ,ディスク の刺さりこみを助ける重荷としたものであった。特に ディスクブレードにドイツのエーベルハルト社製を使用することにより,破損が無くしたことから好評を受 け,生産が間に合わないほどの人気を集めた。北農機的生產品項雖然多樣,但自昭和 20 年代起生產畜力農具的犁、乘用圓盤耙、耕耘機、割草機、耙子、翻草機等。這款乘用圓盤耙是戰後華麗登場的碎土整地用具,特別是製作了附帶運搬車的型號,在北海道內銷售非常好。這是將圓盤耙左右兩側的配重箱上安裝可前後翻轉的臂,下端裝有車輪,行駛農道時將臂向前翻轉,利用車輪支撐圓盤旋轉軸下方行走;在田間作業時將臂向後翻轉,將車輪放置於配重箱上,作為幫助圓盤深入土壤的重壓。特別是使用德國 Eberhardt 公司製造的圓盤刀片,因為不易損壞而受到好評,人氣高漲到生產趕不上的程度。
図4.15 北農式 ディスクハロー
圖 4.15 北農式 圓盤耙 -----頁290-----
昭和 30 年代には,トラクタ作業機でいずれも牽引型であるが心土耕プラウ,ディスクハロー,ブラッ シュブレーカー,混層耕プラウ,ディスクプラウ,石灰散布機,マニユアスプレッダ,尿散布機等を生産し ていた。粗飼料用機械では,吹上カッター,自脱カッ ター,フイードグラインダ(粉砕機),ルートカッタ を生産し,収穫機では新規開発の自走式コンバイン, ビートハーベスタ,ポテトディガーがあった。帯広工場では,防除機械として車載型動噴,畜力噴霧器を生産していた。昭和 20 年代後半から昭和 30 年代前半の主力製品に吹上カッターがあった。飼料裁断機は酪農 という面からのみでなく、一般家畜飼料の調整という面から普及が伸びてきた農業機械の一種であった。昭和 30 年代,雖然均為牽引型,但生產了心土耕犁、碟式耙、刷式破碎機、混層耕犁、碟犁、石灰撒布機、糞肥撒布機、尿撒布機等拖拉機作業機。粗飼料用機械方面,生產了吹上切割機、自脫切割機、飼料粉碎機、根莖切割機,收割機方面則有新開發的自走式聯合收割機、甜菜收割機、馬鈴薯挖掘機。帯広工廠生產車載型動噴和畜力噴霧器作為防治機械。昭和 20 年代後半至昭和 30 年代前半的主力產品是吹上切割機。飼料切割機不僅從酪農角度,亦從一般家畜飼料調整角度普及,成為農業機械的一種。
図4.16 北農式 深耕プラウ
圖 4.16 北農式 深耕犁
図4.17 北農式 ブラッシュブレーカー 圖 4.17 北農式 刷毛破碎機
4.9 北農機の解散 4.9 北農機的解散
優秀な設備と生産技術および品目を持ちながら北農機は破綻した。その原因の第一は,市場調査不十分の まま岡山工場を新設したことで,その目的を果たすこ となく,1966 年(昭和 41 年) 8 月に閉鎖の止む無きに至った。第二は 1964(昭和 39)年に本道を襲った大冷害,凶作による売上不振と過大在庫であった。 1966(昭和41)年11月13日付の北海道新聞に「北農機(株)の経営行き詰まり」が載った。1966 年(昭和 41 年)12月14日に大株主ホクレンは緊急理事会 を開き,早急に北農機を整理することを確認し,1967年(昭和 42 年)2月15日解散した。擁有優秀的設備、生產技術及品項的北農機卻破產了。其原因第一是因為在市場調查不足的情況下新設岡山工廠,未能達成其目的,於 1966 年(昭和 41 年)8 月不得不關閉。第二是 1964 年(昭和 39 年)北海道遭遇大冷害,歉收導致銷售不振及庫存過多。1966 年(昭和 41 年)11 月 13 日北海道新聞刊登了「北農機(株)經營陷入困境」的報導。1966 年(昭和 41 年)12 月 14 日大股東ホクレン召開緊急理事會,確認迅速整理北農機,並於 1967 年(昭和 42 年)2 月 15 日解散。
尚,北農機は1966年(昭和41年)7月に北海道で の販売の足掛かりとして札幌出張所を設けた高北農機 (三重県名張市)と販売提携を結んでいた。此外,北農機於 1966 年(昭和 41 年)7 月在北海道設立札幌出張所,作為銷售的據點,並與高北農機(三重縣名張市)結成銷售合作關係。
高北農機では北農機との間に締結した業務提携契約 の全てを解除するとともに,同社の債権者であるホク レン農業協同組合連合会(ホクレン)と新たな契約を結ぶこととなった。高北農機解除與北農機所簽訂的所有業務合作契約,並與北農機的債權人霍克連農業協同組合聯合會(霍克連)簽訂了新的契約。
これにより北農機の札幌工場,敷地を高北農機が借受け,未完成の機械を買い取った上で業務を引き継い だ。因此,高北農機承租了北農機的札幌工廠及土地,並在購買未完成的機械後接手了業務。
4.10 北海道農機具工業会の設立
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4.10.1 北農工設立前史
戦後の混乱が,GHQ 管理下で少し落ち着き,1947 (昭和22)年に中小企業共同組合法が施行されると,統制的色彩が強い組合運営に代わる民主的運営の商組設立の機運が生まれ,同年 2 月に北海道農機具工業統制組合を解散して「北海道農機具工業協同組合」を設立した。これが現北海道農業機械工業会の前史と言え る。更に1948年(昭和23年)には,豊平農機(株)社長の関野が府県に築いた人脈から,日本農機具工業統制組合大阪支部長と近畿農機具価格査定委員会事務局長を歴任した中田正雄を招請し,常勤の常務理事に就けて会の運営を任せた。中田は,同組合の倒産時に責任を取って一時退任するが,現北農工発足と共に専務に復帰し,専務または顧問として 1983 年(昭和 58年)まで農機業界を牽引した。戰後的混亂,在 GHQ 管理下稍微穩定後,於 1947 年(昭和 22 年)施行了中小企業共同組合法,隨之產生了取代強調管制色彩的組合運營,轉向民主運營的商業組合設立的風潮。同年 2 月,解散了北海道農機具工業統制組合,成立了「北海道農機具工業協同組合」。這可說是現今北海道農業機械工業會的前身。更進一步,於 1948 年(昭和 23 年),豐平農機(株)社長關野憑藉其在府縣建立的人脈,邀請了曾任日本農機具工業統制組合大阪支部長及近畿農機具價格査定委員會事務局長的中田正雄擔任常勤常務理事,負責會務運營。中田在該組合倒閉時負責承擔責任一度辭職,但隨著現北農工的成立復職為專務,並以專務或顧問身份領導農機業界直到 1983 年(昭和 58 年)。
しかしながら,1953(昭和 28)年,1954(昭和 29)年と連続して冷害と風水害が発生し,全道で農家の経済がピンチに追い込まれた。このため,農繁期前に農機具を渡し,秋の収穫後に資金回収する方式が慣行で あったこともあり,経営基盤の弱い道内農機業界に大変な危機を招いた。そこで同農機工業組合は,販売製品代金の回収不能や長期延滞による資金不足を救済す るため,傘下組合員に対する資金対策に奔走し,諸悪条件を打開して業界の立て直しに努力し,最終的には同商工中金より 4 千万円の転貸資金を入れて会員の危機を救った。然而,1953 年(昭和 28 年)、1954 年(昭和 29 年)連續發生冷害與風水害,導致全道農家的經濟陷入危機。由於農繁期前先交付農機具,秋收後再回收資金的慣例,對經營基盤薄弱的道內農機業界造成了極大危機。因此,該農機工業組合為了救濟因銷售產品款項無法回收及長期延滯導致的資金短缺,積極奔走於對旗下組合員的資金對策,努力突破各種惡劣條件重建業界,最終從商工中金取得了 4 千萬日圓的轉貸資金,挽救了會員的危機。
しかし,会社の傷跡が深い上に不況が継続して遂に負債償還が不能となり,1955(昭和 30 年) 10 月に会員数 70 社余りで構成する農機工業協同組合は解散す るに至った。これに直面した業界は,商工中金と一般外部への負債措置のため清算人を設けると共に,倒産組合の負債を返済履行することを前提とし,更につな ぎ資金を融資して貫う組合の設立に走り,1955(昭和30)年 12 月に「北海道農業機械工業協同組合」を発足させた。然而,公司傷痕深重且不景氣持續,終於無法償還負債,1955 年(昭和 30 年)10 月,由 70 餘家會員組成的農機工業協同組合解散。面對此情況,業界設立了清算人以處理對商工中金及一般外部的負債,同時以償還倒閉組合負債為前提,並提供周轉資金支持,於 1955 年(昭和 30 年)12 月成立了「北海道農業機械工業協同組合」。
初代理事長に山本佐一郎(平田農機具製作所社長) が就任し,直ちに道知事に認証の手続きを採って翌年 4 月に認証されるにいたったが,過大の負債額があり ながら経営専門家の中田もいないということもあり,経営は極めて厳しく開店休業の状態であった。首任理事長由山本佐一郎(平田農機具製作所社長)擔任,隨即向道知事申請認證手續,於次年 4 月獲得認證。但由於負債額過大且缺乏經營專家中田的協助,經營極為嚴峻,幾乎處於開店休業狀態。
指導官庁の道商工部は,混迷している工業組合の経営を抜本から改善するよう求めるとともに自らもその支援に乗り出した。この中で,「北海道総合開発計画 が着々と進められている現状を考え,道商工部は『北海道総合開発計画』に不可欠な農機具業界の立直し策 を検討する,機械工業対策委員会を設置して強力な支援を図る」との方針を提示し,新たな北農工の発足に道を開いた。指導官廳的道商工部,要求從根本上改善混亂中的工業組合經營,並親自出面支援。在此過程中,提出了「考慮到北海道綜合開發計劃正穩步推進的現狀,道商工部將設立機械工業對策委員會,檢討北海道綜合開發計劃不可或缺的農機具業界重整對策,並強力支援」的方針,為新北農工的成立鋪路。
4.10.2 北農工の創立 4.10.2 北農工的創立
農機業界は,道商工部の提示を前向きにとらえ,過去の業界活動の反省に基づき,全く新しい構想と企画 を立案し,前向きな同志的団体を結成する方針を立て て,農機業界の新しい受け皿団体の結成を目指した。 1958 (昭和 33 年) 6 月 11 日に北農工設立発起人会が開かれ,過去の失敗の経緯を踏まえて経済行為を行わ ず,工業水準を高めて近代企業経営を目指す組織とす ることを決定した。「道が機械工業振興のため,農業用機械専門の部会を設けて施策方針を強力に推進する には,本道農機具工業会が一丸となった強力な組織団体が必要であり,組織を持たない個々を対象にしては到底業界の振興が期待できない。道の施策と相まった自主的業界団体の活動が組み合わさり,本道農機工業 の技術向上により近年急速に増加しつつある本州農機具製品に対抗できる組織とする。」と記した設立趣旨書を発送した。同年6月27日に札幌市労働会館にお いて農機具業界 37 社が参加して「北海道農業機械工業会(略称北農工)」設立総会が開かれ,会長に北農機(株)の西本嘉一社長を選出して正式に発足した。設立総会で会長は次のような挨拶を行った。農機業界積極看待道商工部的提案,基於對過去業界活動的反省,制定全新構想與企劃,立下組成積極同志性團體的方針,目標是成立農機業界的新受皿團體。1958 年(昭和 33 年)6 月 11 日,北農工設立發起人會議召開,決定不從事經濟行為,致力提升工業水準,朝向現代企業經營的組織發展。設立宗旨書中記載:「為了推動機械工業振興,道府設置農業用機械專門部會並強力推進施策方針,北海道農機具工業會必須成為團結一致的強力組織團體,針對無組織的個別業者,業界振興無望。道府施策與自主業界團體活動相結合,將使北海道農機工業技術提升,成為能對抗近年急速增加的本州農機具產品的組織。」同年 6 月 27 日,於札幌市勞動會館召開由 37 家農機具業界公司參加的「北海道農業機械工業會(簡稱北農工)」成立總會,選出北農工株式會社社長西本嘉一為會長,正式成立。成立總會上,會長發表了以下致詞。
統制経済から自由経済に移行して戦後 13 年,目まぐる しい経济激動期の中にあって農機工業会もまた変貌極まり從統制經濟轉向自由經濟,戰後 13 年,在劇烈的經濟動盪期中,農機工業會也發生了極大的變貌。
ないものがあり,遂にその中に埋没した経緯もあった。 1952 年(昭和 27 年)から北海道農業の積極振興策が展開 され,その年の農機需要額 8 億円の内訳が道内生産 5 億 6千万円,道外 2 億 6 千万であったが,その後府県メーカー の急速な進出が始まり,1957年(昭和32年)の需要額 20億円に対し道内生産品が
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25% 25 \% の 5 億円で伸びが見られず,府県メーカーが
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75% 75 \% の 15 億円と 6 倍に増して,道内勢の市場シエア率は低く惨傏たる情勢であった。現状を考える と,この難関を打破するために自主的に技術力を築き,移入農機を防衛し,果ては府県への移出する技術力を獲得せ ねばなりません。幸いに道で「北海道機械工業振興対策要領」を取りまとめられ,緊急対策として農機工業が優先的 に取り上げられるとの事であります。本会は施策に全面協力し,その運用献策の具体化に万全を期することこそ業界向上安定の要であると考えます。
有些東西不存在,最終也曾有埋沒於其中的經過。自 1952 年(昭和 27 年)起,北海道農業積極振興政策展開,該年農機需求額為 8 億日圓,其中道內生產為 5 億 6 千萬日圓,道外為 2 億 6 千萬日圓,但隨後府縣製造商迅速進入市場,1957 年(昭和 32 年)需求額達 20 億日圓,道內生產品僅為
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25% 25 \% 的 5 億日圓,未見成長,府縣製造商則為
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75% 75 \% 的 15 億日圓,增長了 6 倍,道內勢力的市場佔有率低迷,情況慘淡。考慮現狀,為突破此難關,必須自主建立技術力,防衛進口農機,甚至獲得向府縣輸出的技術力。幸運的是,北海道制定了「北海道機械工業振興對策要領」,農機工業被列為緊急對策的優先項目。本會將全面配合政策,確保具體化運用建議,這是業界提升與穩定的關鍵。
その後道商工部と農務部は,1961(昭和 36)年か ら約 10 年間に,それぞれ産業振興と労働生産性向上 の両観点から国産農機の開発助成や輸出振興(戦後賠償で輸出した)の予算枠を使い,本工業会を通じて事業総額 1 億 3 千万に対して約 6 千万円の助成をし,こ れによって今日の強力な農機業界の基盤が育成され た。其後,道商工部與農務部自 1961 年(昭和 36 年)起約 10 年間,從產業振興與勞動生產率提升兩方面,利用國產農機開發補助及出口振興(戰後賠償出口)預算,通過本工業會對總事業額 1 億 3 千萬日圓中約 6 千萬日圓進行補助,藉此培育了今日強大的農機產業基礎。
1958(昭和 38)年の出発当時の構成員は下記の通 りである。1958 年(昭和 38 年)出發當時的成員如下。
1.北農機(株)2.スター農機 3.(株)土谷製作所 4 遠藤工業(株)5.阿部農機具製作所 6.北原電牧(株)7.佐藤農機具製作所 8.北海道鉄工 (株)9.本田農機工業(株)10。山本鉄工所 11 。増沢工業(株)12.勝木農機具製作所 13.丹野農機具製作所 14.渡辺農機具製作所 15 。旭川農機興業(株)16.加藤農機製作所 17.菊池鉄工所 18 . スガノ農機(株)19.上家農機具製作所 20.福島鉄工所 21.斎藤農機具製作所 22.福島農機具製作所 23.山田トンボ農機(株)24.山畑農機具(株) 25.土谷特殊農機具製作所 26 。対馬農機具製作所 27.岩田農機具製作所 28 。別所機械工業(株) 29 。似内共栄舎工場 30 。北都農工(株) 31 。井田農機具製作所 32.渋谷鉄工所 33.佐藤農機工場 34 .八重樫農機具製作所 35.南部農機具製作所 36.広瀬農機具工業(株)
4.10.3 現在の北海道農業機械工業会
2014(平成 26)年 4 月現在の北海道農業機械工業会の正会員は 31 社。大きく分類すると作業機の専門化が進んでいることが見てとれる。截至 2014 年(平成 26 年)4 月,北海道農業機械工業會的正式會員為 31 社。大致分類可見作業機專業化的趨勢。
1.株式会社 IHIスター 2.株式会社アトム農機
図4.18 北農工正会員の生産出荷実績の年次推移
圖 4.18 北農工正會員的生產出貨實績年次變遷
図4.19 北農工正会員の機種別出荷金額
3.株式会社 イダ 4.株式会社 石村鉄工 5.株式会社 エフ・イー 6.オサダ農機株式会社 7.株式会社 キュウホー 8.有限会社 工藤農機 9.訓子府機械工業株式会社 10.サークル機工株式会社 11.サ ンエイ工業株式会社 12.株式会社 渋谷鉄工所 13. スガノ農機株式会社 14.スドー農機株式会社 15 。株式会社 タカキタ16.合資会社田端農機具製作所 17.株式会社 土谷製作所 18.株式会社 土谷特殊農機具製作所 19.東洋農機株式会社 20.十勝農機株式会社 21.日農機製工株式会社 22.ノブタ農機株式会社 23.株式会社福地工業 24.やまびこ北海道株式会社 25 .北海道ニプロ株式会社 26 .北海道ホ ンダ販売株式会社 27.株式会社 北海農機 28.北海バネ株式会社 29.本田農機工業株式会社 30.株式会社 三由製作所 31.株式会社 ロールクルエート3.株式会社 イダ 4.株式会社 石村鐵工 5.株式会社 エフ・イー 6.オサダ農機株式会社 7.株式会社 キュウホー 8.有限会社 工藤農機 9.訓子府機械工業株式会社 10.サークル機工株式会社 11.サ ンエイ工業株式会社 12.株式会社 渋谷鐵工所 13. スガノ農機株式会社 14.スドー農機株式会社 15 。株式会社 タカキタ16.合資会社田端農機具製作所 17.株式会社 土谷製作所 18.株式会社 土谷特殊農機具製作所 19.東洋農機株式会社 20.十勝農機株式会社 21.日農機製工株式会社 22.ノブタ農機株式会社 23.株式会社福地工業 24.やまびこ北海道株式会社 25 .北海道ニプロ株式会社 26 .北海道ホ ンダ販売株式会社 27.株式会社 北海農機 28.北海彈簧株式会社 29.本田農機工業株式会社 30.株式会社 三由製作所 31.株式会社 ロールクルエート
注1 農業現術生制度
外国人教師についてその作業を手伝いながら実地に技術 を学ぶ制度。關於外國人教師,邊協助其工作邊實地學習技術的制度。
注2 馬匹改良
馬を利用したプラウ農耕は北海道の農業開拓に大きな役割を果たした。1886(明治19)年,開拓使に替わる北海道庁が設置されたのと同時に,真駒内に北海道種畜場 が設置された。1887(明治 20)年には,乗用馬として利用馬匹的犁耕在北海道的農業開拓中發揮了重要作用。1886 年(明治 19 年),隨著取代開拓使的北海道廳設立,真駒內設置了北海道種畜場。1887 年(明治 20 年),作為乘用馬的
のトロッター種,農用馬としてのペルシュロン種が奨励種に指定されている。その後,和種とトロッター種,ペ ルシュロン種の交雑種である農トロが生産され,北海道開拓に大きな役割を果たした。托羅特馬種,作為農用馬的佩爾什隆馬種被指定為推廣品種。其後,和種與托羅特種、佩爾什隆種的雜交種農托馬被生產,對北海道開拓發揮了重要作用。
注32 人のドイツ人と 2 人のデンマーク人 註 32 1 名德國人與 2 名丹麥人
北海道の農業方法と拓殖政策を確立するためには,ドイ ツあるいはデンマーク式の集約農業と農牧混成農業を行 なうべきであるとの考えに立ち,これらの国から農業者 を招聘した。彼らに実地に経営をさせて生産方法,経営方法,延いては彼らの家庭生活まで解放して,農民の生 きた見本とした。1923(大正 12)年北海道に渡来した。 デンマーク人のラーセンが札幌郊外真駒内の北海道庁種畜場内で,フエンガーが札幌郊外琴似村で,共に混成農業を経営した。為了確立北海道的農業方法與拓殖政策,基於應採用德國或丹麥式的集約農業與農牧混合農業的理念,從這些國家邀請了農業者。他們讓這些農業者實地經營,解放他們的生產方法、經營方法,甚至他們的家庭生活,作為農民的活生生範例。1923 年(大正 12 年)來到北海道。丹麥人拉森在札幌郊外真駒內的北海道廳種畜場內,弗恩格在札幌郊外琴似村,共同經營混合農業。
ドイツ人のグラボーは十勝国北海道製糖株式会社工場付近で,コッホが同国清水駅明治製糖株式会社近郊で,共 にてん菜を主とした農業を実践した。德國人格拉博在十勝國北海道製糖株式會社工廠附近,科赫在同國清水站明治製糖株式會社近郊,共同實踐以甜菜為主的農業。
(農業世界第一号北海道における独逸人経営の模範農場昭和 3 年)(農業世界第一號北海道的德國人經營模範農場昭和 3 年)
参考文献 參考文獻
1)村井信仁 耕うん機械と土づくりの科学 農業技術普及協会 昭和62年10月 p22-271)村井信仁 耕耘機械與土壤改良科學 農業技術普及協會 昭和 62 年 10 月 p22-27
2)農業機械 北海道 No868 北海道農業機械工業会 平成 20 年 5 月 26 日
5 トラクタ用プラウの変遷と畑地の耕起
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北海道農業の特長を端的に表現するならば,都府県 の和犁農法に対して,洋犁(プラウ)農法にあること は前述している。開拓の当初から欧米の技術を導入 し,都府県とは異なる新しい世界を築こうとしていた が,それは面積規模に対応する力の農業であり馬匹改良と馬耕に代表されたことは事実であった。プラウは明治の中期から国産化され,盛んに利用された。如果要簡潔地表現北海道農業的特點,與都府縣的和犁農法相比,北海道採用的是洋犁(犁頭)農法,這點前文已有說明。從開拓之初便引進歐美技術,試圖建立與都府縣不同的新世界,這確實是一種對應大面積規模的強力農業,以馬匹改良和馬耕為代表。洋犁自明治中期開始國產化,並被廣泛使用。
北海道開拓の基本方針の中には稲作は含まれてはい ない。しかし日本人の主食は米であり都府県では稲作 が中心であった。寒地の北海道でも栽培技術を工夫し面積を増やした。和犁は水田で発達したものである が,北海道では和犁が使われることは少なく,多くの場合,水田プラウが使われた。水田といえども都府県 とは趣を異にしている。北海道開拓的基本方針中並不包含稻作。然而,日本人的主食是米,且都府縣以稻作為中心。即使在寒冷的北海道,也通過栽培技術的改良擴大了種植面積。和犁是在水田中發展起來的,但在北海道很少使用和犁,多數情況下使用水田洋犁。即使是水田,其風貌也與都府縣有所不同。
農業は耕す事に始まるといわれるだけに,耕起に対 して手抜きは許されない。1869(明治2)年に政府は北方開拓のために行政府として開拓使を設置した。翌年開拓使最高顧問に米国農務長官のケプロンを招聘し た。農業設計の重点施策として,アメリカから苗木,種子,農機,家畜を輸入するとともに,「良好ナ,農具機械ヲ購入シ其用法ヲ日本人ニ教授スベキ事」とし た。その中にプラウの改良•開発があり,この普及を奨励している。第二次大戦後もこの思想は受け継がれ て,活発な展開が見られた。終戦直後は緊急の農地開発が行われ,続いて耕土改良事業に発展する。事業用 のクローラトラクタ用讳引型プラウが開発され,この運用により実績を挙げた。深耕が土地の飛躍的な生産性向上をもたらしたことから,改めてトラクタの威力 を認識させられた。農業被認為是從耕作開始,因此對耕作的疏忽是不可允許的。1869 年(明治 2 年),政府為了北方開拓設立了作為行政機關的開拓使。次年,聘請美國農務長官凱普倫擔任開拓使最高顧問。作為農業設計的重點措施,從美國進口苗木、種子、農機具和家畜,並規定「必須購買良好農具機械並教授其用法給日本人」。其中包括洋犁的改良與開發,並鼓勵其普及。二戰後這一思想得以繼承,並見到活躍的發展。戰後初期進行了緊急農地開發,隨後發展為耕土改良事業。為事業用履帶拖拉機開發了牽引型洋犁,並通過其運用取得了成效。由於深耕帶來了土地生產力的飛躍性提升,人們重新認識到拖拉機的威力。
昭和 30 年頃から一般営農にトラクタが導入される が,当初は主に耕起,整地作業に利用された。化学肥料が豊富に使えるようになると,深耕と多肥栽培が結 び付いて一層生産性を高めるようになった。トラクタ耕になってボトムの土壌付着の問題が顕在化するが, プラスチック撥土板(モールドボード)の採用で問題 を解決し,トラクタ営農時代を迎えた。從昭和 30 年代左右開始,拖拉機被引入一般經營農業,起初主要用於耕作和整地作業。隨著化學肥料的豐富使用,深耕與多肥栽培結合,進一步提高了生產力。拖拉機耕作時,底層土壤附著問題顯現,但通過採用塑膠撥土板(模具板)解決了這一問題,迎來了拖拉機經營農業時代。
一貫作業体系が成立するのは,10年を経過した昭和 40 年頃からであるが,耕すことに対する関心は いっそう高まっている。100 馬力(PS)級のトラクタ を導入し,更に深耕,あるいは高能率化して作業の適期作業を可能にするなど進歩している。さらに 1984 (昭和59)年には国産のリバーシブルプラウが開発さ れて普及し,より高水準•高馬力化の方向に進んでき一貫作業體系於經過 10 年後的昭和 40 年代左右成立,但對耕作的關注更加提升。引進了 100 馬力(PS)級的拖拉機,並進一步進行深耕或提高作業效率,使作業能在適期內完成,取得進步。1984 年(昭和 59 年)國產可逆式犁被開發並普及,朝向更高水準與高馬力化方向發展。
た。 了。
農業生産は土地を基盤にするだけに,潜在地力をフ ルに引出すことに関しては,これからも重要なテーマ であることには変わりはない。昭和 30 年以降,トラ クタが導入される頃からの耕起•整地,土壌•土層改良機械の変遷を整理し,これからの方向性を考察す る。農業生產以土地為基礎,因此充分發揮潛在地力仍然是今後的重要課題。自昭和 30 年以後,從拖拉機引進時期開始,整理了耕作、整地、土壤及土層改良機械的變遷,並思考未來的方向。
5.1 畜力からトラクタへ 5.1 從畜力到拖拉機
一般営農へのホイールトラクタの導入は,当時とし ては大きな問題であった。余りにも高額に過ぎて,ど う計算しようとも採算のとれる内容でなかったのであ る。勿論当時は機械化一貫体系なども構築されていな い。畜力の栽植様式の中に,どのようにトラクタを持 ち込むか不明の点も多かった。それでも篤農家があえ て導入して,トラクタ営農の突破口を開いた。一般農業導入輪式拖拉機,當時是一大問題。價格過於高昂,無論如何計算都無法達到收支平衡。當然,當時也未建立機械化一貫體系。在畜力耕作方式中,如何引入拖拉機仍有許多不明之處。儘管如此,熱心農家仍勇於引進,開創了拖拉機農業的突破口。
それは先ずプラウ耕である。耕土改善事業で,トラ クタによる深耕の威力を実感として受け止めると,公共の計画事業に依存するばかりでなく,個人の営農の中に取り込んで,より繖密な耕起,適期作業を目指し たのである。当時の篤農家は馬産の名手でもあった。共進会で素質の良い馬を選び,大きく育て,その動力源を利用して他人よりも深く,速く耕したのである。這首先是犁耕。在耕地改良事業中,親身體會到拖拉機深耕的威力後,不僅依賴公共計劃事業,也將其納入個人農業中,追求更細緻的耕作和適時作業。當時的熱心農家同時也是馬匹飼養的高手。他們在共進會中選擇優良馬匹,將其培育壯大,利用這些動力源比他人更深、更快地耕作。
土地の潜在能力を最大限に活用し,適期に作業する のが篤農家としての基本条件であった。篤農家はそれ だけ馬に執着しているとすれば,トラクタに切替えら れないのではないかと考えられるが,馬に精通してい るからこそ,馬の能力の限界を知り,馬に執着する限 り現状から抜けきれないことを感じ,トラクタに切換 えることが出来たのである。最大限度發揮土地潛力,並於適時進行作業,是熱心農家的基本條件。若熱心農家如此執著於馬匹,或許無法轉換為拖拉機,但正因熟悉馬匹,才了解馬匹能力的極限,感受到只要執著於馬匹就無法突破現狀,因而能夠轉向拖拉機。
高価なトラクタを購入して,どのように採算を取っ たのだろうか。それは誰しもが予想しなかった賃耕で ある。経営面積が大きいと言っても 10 ha 程度であ る。自分の圃場はたちまち耕起し時間的余裕がある。隣人もまた,耕土改善事業でトラクタ耕の威力を知っ ているから,賃耕を依頼する事に抵抗はない。昭和 30 年~35年ころは賃耕期ともいえる時期で,シーズ ンには徹夜で賃耕が行われた。高価なトラクタも,1年で償却費に見合う利益をあげたといわれる程であっ た。馬耕時代も新しい技術が開発されて,転機を迎え た時には,賃耕が行われたといわれているから,篤農家はこのことを知っていたのかもしれない。いずれに購買昂貴的拖拉機後,如何取得收支平衡呢?這是沒有人預料到的承包耕作。即使經營面積較大,也只有約 10 公頃。自家田地很快就能耕作完畢,時間上有餘裕。鄰居們也因耕地改良事業而了解拖拉機耕作的威力,對承包耕作沒有抵抗。昭和 30 年至 35 年左右是承包耕作的時期,旺季時甚至通宵達旦地進行承包耕作。昂貴的拖拉機據說一年就能賺取相當於折舊費的利潤。馬耕時代也曾開發新技術,迎來轉機時期,據說也有承包耕作,熱心農家或許知道這一點。總之,...
しても,技術の高度化への意欲が決断を促し,一つの技術を定着させる。そして農業の場合,そのほとんど がプラウ耕であるところが興味深い。土地の生産性が高まれば,当然所得も増え,土地を拡大する事も可能 になる。トラクタ営農体系もプラウ耕ばかりでなく,次第に管理作業や収穫作業も整備されて省力化され る。労働生産性が高まれば,規模の拡大にも容易に対応できた。馬が北海道農業の一時代を画したが,馬に最後まで執着したグループが結局落後して,都市労働者に転出することになった。即使如此,對技術高度化的意願促使了決斷,並使一項技術得以確立。而在農業方面,幾乎全部都是犁耕,這點非常有趣。土地的生產力提高,自然收入也會增加,擴大土地面積也成為可能。拖拉機經營體系不僅限於犁耕,管理作業和收穫作業也逐漸完善並實現省力化。勞動生產力提高後,也能輕易應對規模擴大。馬匹曾劃分北海道農業的一個時代,但最後執著於馬匹的群體最終落後,轉而成為城市勞動者。
5.2 トラクタ用ブラウの課題 5.2 拖拉機用犁的課題
ホイール用トラクタによるプラウ耕には,問題がな かったわけではない。30ps のトラクタでも大型とい われた時代であるから,動力に限界があった。土壌の多くは犁底盤が形成されていて,素引抵抗が大きく, かつ,プラウに土壌が付着しやすい土質であった。海外からプラウを輸入しても,土質が異なる北海道では土壌が付着して使用できない。国産化して土質に対応 しょうにも,馬耕の低速型ボトムには自信があって も,トラクタの高速型ボトムの設計には経験がなかっ た。まさに手探りからの出発であった。使用輪式拖拉機進行犁耕並非沒有問題。那是 30 馬力拖拉機被稱為大型的時代,動力有限。大多數土壤形成了犁底盤,牽引阻力大,且土壤容易附著在犁上。即使從海外進口犁,由於北海道土質不同,土壤會附著無法使用。即使國產化以適應土質,對於馬耕的低速型底犁有信心,但對拖拉機高速型底犁的設計缺乏經驗。這真的是從摸索開始的。
時代が進んでも,開発には開拓時と同じ苦労があっ たのである。紆余曲折を経ながら,牽引抵抗の少ない高速型の曲面の研究を続け,土壌付着を避けることに もっとも効果的な格子型プラウ(図 5.1)を開発する。 しかし格子型も完全でなく,付着問題の解決は後述す るプラスチックプラウの開発まで待たねばならなかっ た。
即使時代進步,開發仍然面臨與開拓時期相同的艱辛。經過曲折,持續研究牽引阻力小的高速型曲面,並開發出最有效避免土壤附著的格子型犁(圖 5.1)。但格子型也不完美,附著問題的解決必須等到後述的塑膠犁開發完成。
図 5.1 格子型プラウ
圖 5.1 格子型犁
(スガノ農機提供)
(由菅野農機提供)
トラクタが大型化するにしたがいプラウも大型化の傾向をたどり,最近では畑作地帯では
25
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∼
35
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25
cm
∼
35
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25cm∼35cm 25 \mathrm{~cm} \sim 35 \mathrm{~cm} 隨著拖拉機大型化,犁也有大型化的趨勢,最近在耕作區域中
25
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∼
35
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∼
35
cm
25cm∼35cm 25 \mathrm{~cm} \sim 35 \mathrm{~cm}
の耕起深であり,一部には耕起深 40 cm も行われるよ うになっている。的耕作深度,部分地區甚至進行了 40 公分的耕作深度。
5.3 ボトムプラウの変遷 5.3 底犁的演變
プラウは農業機械の中で最も単純な構造のものであ る。傍目にはあまり構造の変化がないようにみえる が,単純な中にも時代の流れに沿い,幾度か大きな波 にもまれて内容を変えている。単純なだけに外観だけ では判断がつかない変化に技術面での味わいがある。犁是農業機械中結構最為簡單的。乍看之下似乎結構變化不大,但在簡單之中,隨著時代的變遷,經歷了數次大的波動而改變內容。因為結構簡單,僅從外觀無法判斷其變化,技術層面上卻蘊含著深厚的內涵。
巻末にトラクタ用プラウの変遷•時期区分を示し た。昭和 30 年代前期は,畜力プラウの完成期である と同時にホイールトラクタ用プラウの黎明期でもあ る。畜力については馬匹が改良されて大型化され,戦争に動員されることもなく農業に集中できた時期であ る。牽引力に恵まれてプラウ,ハローは作業性の良い乗用型の開発が盛んに行われた。この年代の代表的な畜力用プラウ,ハローについて下記に説明する。附錄中展示了拖拉機用犁的演變與時期劃分。昭和 30 年代前期,既是畜力犁的完成期,也是輪式拖拉機用犁的黎明期。關於畜力,馬匹得到了改良並且體型變大,且因未被徵召參戰,能專注於農業。憑藉良好的牽引力,犁和耙的作業性良好,乘用型的開發十分活躍。以下說明該年代代表性的畜力用犁與耙。
図 5.2 に音力用双耕プラウを示す。このプラウは ヨーロッパでは浅耕用プラウとして使われたようであ る。本道では豆作が多かった関係もあり,あまり深耕 されることはなく,このプラウは手頃なプラウと評価 され近代化プラウとして相当台数が使用された。
圖 5.2 展示了音力用雙耕犁。此犁在歐洲似乎用作淺耕犁。在北海道因多種植豆類,耕作不深,該犁被評價為適用的犁,作為現代化犁被相當數量使用。
図 5.2 畜力用双耕プラウ
11
11
^(11) { }^{11} 圖 5.2 畜力用雙耕犁
11
11
^(11) { }^{11}
図 5.3 は音力用装輪プラウである。ばれいしょ・て ん菜などの深根作物には深耕が有利であることは前述 したとおりである。このプラウは双耕プラウをワンボ トムにして深耕を狙いとしたものである。双耕プラウ と区別する意味において装輪プラウと呼ぶが,1950年頃から急増し,最も進歩したプラウである。座席を付けて乗用型にする工夫も行われたが,一般化する前 にトラクタプラウに切り替えられた。圖 5.3 是畜力用裝輪犁。如前所述,對於馬鈴薯、甜菜等深根作物,深耕是有利的。這種犁是將雙耕犁改為單底犁,目標是深耕。為了與雙耕犁區別,稱之為裝輪犁,自 1950 年左右開始急速增加,是最先進的犁。也曾嘗試加裝座椅使其成為乘坐型,但在普及之前便轉換為拖拉機犁。
図 5.4 に音力用デスクハローを示す。これは戦後,
圖 5.4 顯示了畜力用平地耙。這是戰後,
図 5.3 畜力用装輪プラウ
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^(1)) { }^{1)} 圖 5.3 畜力用裝輪犁
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^(1)) { }^{1)}
華やかに登場した砕土•整地農機具で,いくら作って も生産が間に合わないと云われるほど人気があった。 デスクハローはある程度下層を鎮圧する事にも効果が あり砕土•整地の基本農具といえる。
華麗登場的碎土・整地農機具,據說無論製造多少都供不應求,十分受歡迎。桌式犁在一定程度上也能壓實下層土壤,可說是碎土・整地的基本農具。
図5.4 畜力用デスクハロー
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^(1)) { }^{1)} 圖 5.4 畜力用桌式犁
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^(1)) { }^{1)}
図 5.5 に畜力用回転ハローを示す。これは水田の鬼 ハローを参考に畑作用の乗用型ハローとして開発され た。人が乗って馬を追える事,砕土性が優れているこ とから評判になったが間もなくトラクタが導入され,真価を発揮する間もなく,短命に終わった。
圖 5.5 顯示畜力用旋轉犁。這是參考水田用鬼犁,作為田地用乘坐型犁開發的。因為人可以騎乘並驅趕馬匹,且碎土性能優秀而受到好評,但不久後拖拉機被引進,未能發揮真正價值,壽命短暫。
図 5.5 畜力用回転ハロー
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^(1)) { }^{1)} 圖 5.5 畜力用旋轉犁
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^(1)) { }^{1)}
以上は当時の代表的な畜力プラウ,ハローである。手作りとはいえ,職人芸がみられ精巧な作りである。以上是當時代表性的畜力犁和耙。雖然是手工製作,但可見工匠技藝,製作精巧。
この頃からプラウには 2 層鋼板, 3 層鋼板が使われ從這時起,犁開始使用雙層鋼板、三層鋼板,
て量産体制も整えられてきた。それまでのプラウの シェア(刃板)は軟鋼をベースにして刃縁に鋼を鍛接 するものであった。撥土板(モールドボード)は自工場で処理した浸炭鋼が使われるのが普通で,それぞれ の性能を競っていた。並且量產體制也逐漸建立。直到那時,犁的刀板份額是以軟鋼為基底,在刃緣鍛接鋼材。撥土板(模板)通常使用自工廠處理的滲碳鋼,彼此性能競爭。
音力で培われた技術があったからトラクタプラウへ の移行も比較的円滑に行われたとみることができる。 プラウの性能は土質に関係するので,地域の土壌を知っていなければならない。海外からトラクタと一緒 にボトムプラウも導入されるが,これは高価すぎて使 いきれないという理由のほかに,多くは土質に合わ ず,反転・すき込みに満足できるものでなかった。国産化による肌理細かな対策が求められる中,ローカル機械鍛冶メーカーはよくこれに応えていた。因為有音力培育的技術,向拖拉機犁的轉換也相對順利。犁的性能與土質有關,因此必須了解當地土壤。雖然從海外引進拖拉機及底犁,但因價格過高無法充分使用,且多數不適合土質,無法滿足翻轉與耕作需求。在國產化需要細膩對策的情況下,地方機械鐵匠廠商很好地回應了這些需求。
勿論,問題が無かった訳ではない。音力と異なりト ラクタは高速であったことから,ボトムの曲面を変え る必要もあったし,長い間の音力耕で発達した犁底盤 を破って深耕する際に発生する土壌付着をどの様に解消するか,全く新しい経験をする事になった。ホイー ルトラクタ用プラウ開発期は土壌付着対策期と言いか えることもできる。當然,並非沒有問題。與畜力不同的是,由於拖拉機速度較快,因此需要改變犁底的曲面,並且在長期畜力耕作中形成的犁底盤被破壞後進行深耕時,如何解決土壤附著問題,成為全新的經驗。輪式拖拉機用犁的開發期也可以說是土壤附著對策期。
5.3.1 プラウへの土壌付着と取組み 5.3.1 犁上的土壤附著與對策
ボトムへの土壌付着の問題は,ボトムを格子型にす ることで解決するかと考えられたが,十分な解決には至らなかった。ある土質に対して付着を少なくするこ とが出来ても,場所が変わると付着が多いなど,土質 が異なるとその性能を充分に発揮できないといった具合に安定していなかったためである。土壤附著於犁底的問題,曾被認為可透過將犁底設計成格子狀來解決,但並未達到充分解決的效果。即使對某些土質能減少附著,但換個地點附著又變多,因土質不同,性能無法穩定發揮。
図 5.6 にスチールボトムプラウの土壌付着状況を示 す。長い間の畜力耕で深さ
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∼
13
cm
12
∼
13
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12∼13cm 12 \sim 13 \mathrm{~cm} の層に犁底盤 (注 1)が形成されていたが,トラクタ耕になったこ とによりこの層まで耕起できるようになったため,こ れが土壌付着に関与したと考えられている。トラクタ を導入し,力による深耕の過程では土壌付着が大きな問題であった。反転性能が劣ることは勿論のこと,讳引抵抗が増大して時には牽引不能となることもあっ た。図 5.7 に格子型プラウの土壌付着状況を示す。
圖 5.6 顯示鋼製犁底的土壤附著狀況。長期畜力耕作形成了深度為
12
∼
13
cm
12
∼
13
cm
12∼13cm 12 \sim 13 \mathrm{~cm} 的犁底盤(註 1),但拖拉機耕作後能耕至此層,推測此層與土壤附著有關。引入拖拉機後,利用力量深耕過程中土壤附著成為重大問題。不僅反轉性能下降,有時牽引阻力增加甚至無法牽引。圖 5.7 顯示格子型犁的土壤附著狀況。
輸入されたプラウの中で,ファームオールカブトラ クタの付属機具として装着されたプラウが最も土壌付着が少なかったと云われている。曲面が付着を少なく するような設計になっているのか,材質そのものが付着しにくい物質なのか,いろいろ議論された。ともか くこのプラウを参考にして国産ボトムを作ろうと,ス ケッチを重ねてコピー製品の製作に取組んだが土壌付着問題は解決できなかった。当時の加工技術では同じ
在進口的犁中,作為 Farmall 卡布拖拉機附屬機具裝配的犁被認為是土壤附著最少的。關於其是曲面設計減少附著,還是材質本身不易附著,曾有各種討論。總之,參考這款犁嘗試製作國產底犁,經過多次草圖設計並著手製作仿製品,但土壤附著問題未能解決。以當時的加工技術無法做到相同
図5.6 ボトムプラウの土壌付着状況 (スガノ農機提供)
圖 5.6 底犁的土壤附著狀況(由菅野農機提供)
図 5.7 格子型プラウの土壌付着状況
圖 5.7 格子型犁的土壤附著狀況
(スガノ農機提供)
(由菅野農機提供)
曲面を作ることが難しかった。図 5.8 にファームオー ルカブトラクタとプラウの作業写真を示す。このトラ クタは,戦後もっとも早く導入されたトラクタとして知られている。1951(昭和26)年には農場に導入さ れて活躍している。アメリカでは管理作業用のトラク夕であるが,わが国では主に耕起作業用に使われた。
製作曲面是困難的。圖 5.8 顯示了 Farmall 拖拉機與犁的作業照片。這款拖拉機被認為是戰後最早引進的拖拉機。1951 年(昭和 26 年)已引進農場並發揮作用。在美國是用於管理作業的拖拉機,但在我國主要用於耕作作業。
図 5.8 ファームオールトラクタとプラウ
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^(1)) { }^{1)} 圖 5.8 Farmall 拖拉機與犁
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^(1)) { }^{1)}
図 5.9 に国産ジープ用プラウを示す。かなり精巧に作られているが,土落とし用のスコップを荷台に乗せ ておいて,随時土落としをしながらの作業であった。圖 5.9 顯示國產吉普車用犁。雖然製作相當精巧,但作業時會將用於落土的鏟子放在貨台上,隨時進行落土作業。
現在ではジープが農耕用に使われたといっても信用さ れないが,72馬力(PS),4輪駆動である。荷台の後部に油圧式 3 点リンクをセットしてトラクタとして利用した。1952 年(昭和 27)年から使われているので ファモールカブトラクタに次いで古い。この当時のプ ラウにはまだカバーボードは装備されていない。地側板(ランドサイド)への側圧を受けるため尾輪が使わ れていた。
現在說吉普車用於農耕已不被信任,但它擁有 72 馬力(PS)、四輪驅動。貨台後部裝設了液壓式三點連結裝置,作為拖拉機使用。自 1952 年(昭和 27 年)起使用,是繼 Farmall 拖拉機之後較早的機型。當時的犁尚未裝備覆蓋板。為承受地側板(landside)的側壓,使用了尾輪。
図5.9 国産ジープ用プラウ
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11
^(11) { }^{11} 圖 5.9 國產吉普用犁
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^(11) { }^{11}
図 5.10 にデスクプラウを示す。土壌付着対策とし てデスクプラウが導入された。早速国産化されるが, ボトムプラウのような反転鋤き込みができず,定着す るに至らなかった。
圖 5.10 顯示了盤犁。作為土壤附著對策,引入了盤犁。雖然迅速實現國產化,但無法像底犁那樣進行反轉鋤耕,未能得到普及。
図5.10 デスクプラウ
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^(1)) { }^{1)} 圖 5.10 盤犁
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^(1)) { }^{1)}
前述のように土壌付着は格子型にすることによって解決すると考えられたが,現実は厳しかった。ほとん ど効果の認められない地域もあった。加えて格子型は製造の面でも加工が複雑であることから,加工が簡単 なデスクプラウに活路を求めようとした。しかし,土如前所述,認為通過格子型設計可以解決土壤附著問題,但現實非常嚴峻。有些地區幾乎看不到效果。此外,由於格子型在製造方面加工複雜,因此嘗試尋求加工簡單的盤犁作為出路。然而,土壤...
壌付着は解決してもデスクプラウは元々反転性能に劣 るため,泥落としの役目を担うスクレーパに反転のた めの補助機能をも持たせようと,種々改良を加えたが結局定着しなかった。即使解決了土壤附著問題,因為桌式犁本身反轉性能較差,曾嘗試賦予負責泥土清除的刮板輔助反轉功能,並進行各種改良,但最終未能普及。
プラウには所定の深さに耕起できれば良いというだ けでなく,反転動作の円滑性や残渣物の鋤き込み性能等も求められる。わが国は降雨量が多く,雑草が生え やすい条件下にあるので,完全反転鉫き込みでないと雑草処理に多くの手間を要するのである。大面積にな ると手作業でも簡単に処理できる小面積の場合とは違 い,除草の省力化のために完全反転鉫き込み性能の良 さが求められた。犁不僅要求能在規定深度進行耕作,還需具備反轉動作的順暢性及殘渣翻耕性能。由於我國降雨量多,雜草易生長,若非完全反轉翻耕,雜草處理將非常費工。面積大時,與小面積可用手工輕鬆處理不同,為了省力除草,完全反轉翻耕性能的優良性成為必要條件。
さらに土壌付着防止のため,図5.11に示すような デスクプラウとボトムプラウを組み合わせた,複合プ ラウ(ボトム+デスク)が開発された。その他にも,図 5.12 に示すアジャストプラウ,図 5.13 に示すロー タリプラウのような複合プラウが開発された。どちら も土壌付着の多い撥士板(モールドボード)を最小限 の面積にして,土壌の反転,破砕機能を後部の回転盤 や回転カゴに持たせた。アジャストプラウは回転盤の角度を調整できることから冠された名称で,反転鉫き込みを調整できた。これらのプラウについては,双方 の長所が生かされると注目されたが定着しなかった。
此外,為防止土壤附著,開發了如圖 5.11 所示結合桌式犁與底犁的複合犁(底犁+桌式犁)。另外還開發了如圖 5.12 所示的可調犁及圖 5.13 所示的旋轉犁等複合犁。兩者皆將易附著土壤的撥土板(模具板)面積減至最小,將土壤的反轉與破碎功能交由後部的旋轉盤或旋轉籠負責。可調犁因可調整旋轉盤角度而得名,能調節反轉翻耕。這些犁因能發揮雙方長處而受到關注,但最終未能普及。
図5.11 複合プラウ(ボトム+デスク)
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^(1)) { }^{1)} 圖 5.11 複合犁(底犁+桌式犁)
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図 5.12 複合プラウ(アジャストプラウ)
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^(1)) { }^{1)} 圖 5.12 複合犁(可調犁)
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^(1)) { }^{1)}
図 5.13 複合プラウ(ロータリプラウ)
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^(1)) { }^{1)} 圖 5.13 複合犁(旋轉犁)
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^(1)) { }^{1)}
さらに,昭和 30 年代後期に入ってロータリプラウ横軸型(砕土装置付きプラウ)も開発されて各地で実演会が開かれたが普及に至らなかった。この場合は構造 が複雑であることと,ロータリを装備するために作業速度が制約されたことのためであった。砕土を兼ねる ので,反転鋤き込みの作業能率は低下してもトータル では同じであると説明したが,プラウ耕は高速•高能率作業というイメージがあるので,農家は納得しな かった。此外,昭和 30 年代後期開始,旋轉犁橫軸型(附帶碎土裝置的犁)也被開發出來,並在各地舉行了實演會,但未能普及。這是因為結構複雜,以及為了裝備旋轉犁,作業速度受到限制。雖然兼具碎土功能,反轉犁耕的作業效率雖然下降,但整體來說是相同的,曾如此說明,但犁耕給人的印象是高速且高效率作業,因此農戶無法接受。
しかし,昭和 35 年頃は賃耕によるプラウ耕の全盛期 でもあり,耕起•砕土•整地の効率化か課題であった。然而,昭和 35 年左右正值租耕犁耕的全盛期,耕作、碎土、整地的效率化成為課題。
更に開発は続けられ,図 5.14 に示すような,格子型プラウに砕土装置付きプラウ(ロータリハロー型) を組込む方式が各地で取組まれた。ロータリハロープ ラウは,ロータリハローとプラウの合した構造である が,土壌付着対策は格子型にすることで付着を減少さ せることが可能と考え,ロータリプラウから発展させ て砕土同時作業の省力化を目的として開発された。
進一步的開發持續進行中,如圖 5.14 所示,採用格子型犁結合帶有碎土裝置的犁(旋耙型)方式在各地展開。旋耙犁是旋耙與犁的結合結構,考慮到土壤附著問題,透過格子型設計可減少附著,從旋耙犁發展而來,目的是實現碎土同時作業的省力化。
図 5.14 砕土装置付きプラウ(ロータリハロー)1)圖 5.14 帶有碎土裝置的犁(旋耙型)1)
図 5.15 に示す砕土装置付きプラウ(デスクハロー型)はデスクハローとプラウとの合した構造である。複合作業というのは 2 つの作業が同時に行われるので効率的であるが,取扱いや作業速度調整は難しかっ た。ある面では評価されながら,単純作業に徹すべき であるとの考え方が支配的で,普及に至らなかった。
圖 5.15 所示的帶有碎土裝置的犁(盤耙型)是盤耙與犁的結合結構。複合作業因為兩項作業同時進行而效率較高,但操作與作業速度調整較為困難。雖在某些方面受到肯定,但主流觀點認為應專注於單純作業,因此未能普及。
図 5.15 砕土装置付きプラウ(デスクハロー)
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^(1)) { }^{1)} 圖 5.15 帶有碎土裝置的犁(盤耙型)
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^(1)) { }^{1)}
現在の複合作業プラウは土壌付着防止の目的とは異 なり,経営規模拡大による作業能率向上のために,ト ラクタを大型化して十分なけん引力をもたせ,土耕機 を中心にした複合作業機が検討され出し,徐々に製品化されつつある。最近はフロント 3 点リンク装置付き トラクタが導入され,トラクタ前後にそれぞれ作業機 を装着して高能率な作業が可能となっている。現今的複合作業犁與防止土壤附著的目的不同,為了因應經營規模擴大而提升作業效率,將拖拉機大型化以具備足夠的牽引力,並以土耕機為中心開始檢討複合作業機,逐漸商品化。最近導入了帶有前置三點連結裝置的拖拉機,能在拖拉機前後各裝設作業機,實現高效率作業。
図5.16に複合作業機例を示す。前部はスプリング ボードとスチールローラからなり,前者で砕土し,後者で鎮圧する。後部はコンビソイラとパイプローラか らなり,前者で心土破砕,後者で整地する。
圖 5.16 示出複合作業機的例子。前部由彈簧板和鋼製滾筒組成,前者用於碎土,後者用於鎮壓。後部由組合破土犁和管狀滾筒組成,前者用於破碎心土,後者用於整地。
図 5.16 最近の複合作業機 (スカカノ農機提供)圖 5.16 最近的複合作業機(由 Skakano 農機提供)
5.3.2 トラクタ用プラウのテスト 5.3.2 拖拉機用犁的測試
トラクタ用プラウの性能試験は北海道立中央農業試験場で 1963(昭和 38)年から行われている。それま でも個別に行われていたが,道有貸付事業の対象機に するためには正式のデータを必要とするとして,まと めて試験することになった。この当時はボトムに対す る土壌付着が大きな問題点であった。 21 機種中 11 機種が格子型であり,切断角や撥土角を小さくするなど の工夫をしている。砕土装置付きも 10 機種試験され ている。この内 3 機種はロータリをボトムの前部に配置し,ボトムを小さくして土壌付着を少なくすること を工夫したものであった。拖拉機用犁的性能試驗自 1963 年(昭和 38 年)起在北海道立中央農業試驗場進行。此前雖有個別試驗,但為了將其納入道有貸付事業的對象機械,需取得正式數據,故決定統一進行試驗。當時,土壤附著於犁底是個重大問題。在 21 個機種中,有 11 個為格子型,並嘗試縮小切斷角和撥土角等改良。另有 10 個機種配備碎土裝置。其中 3 個機種將旋耕機置於犁底前部,縮小犁底以減少土壤附著,作出改良。
同時期にはロータリティラ,ロータリハローの試験 も行われている。トラクタの普及に伴い,水田の耕起用として検討された。ロータリティラは 7 機種中 3 機種が輸入機械であり,国産機の中には横軸型ばかりで なく,スクリュー型も 1 機種みられる。当時ロータリ耕で苦労したのは過負荷の場合の安全装置である。 ロータリ刃の形状の検討も現在ほどには進んでおら ず,圃場も整備されていなかったこともあり,埋没根 などの障害物に触れて破損することが多かったのであ る。安全クラッチを付けても十分に作動しないとか, シェアピン方式では切断頻度が多過ぎるといった状況 で,対策に窮していた。その後,圑場整備が行なわれ,合わせてプラウの方も機体構造の改良,機体材質の選択,熱処理の採用などで解決していった。同時期也進行了旋耕犁和旋耕耙的試驗。隨著拖拉機普及,開始考慮用於水田耕作。旋耕犁中 7 個機種有 3 個為進口機械,國產機中不僅有橫軸型,還有 1 個螺旋型。當時旋耕作業的困難在於過負荷時的安全裝置。旋耕刀片形狀的研究尚未成熟,且圃場未完善,常因接觸埋藏根等障礙物而損壞。即使裝設安全離合器,也無法充分發揮作用,銷釘式切斷頻率過高,對策陷入困境。後來,隨著圃場整備進行,犁的機體結構改良、材料選擇及熱處理等問題逐步解決。
1964(昭和 39)年には土壌付着地帯におけるプラ ウの性能試験として 16 社, 31 機種の現地試験が行わ れている。同年の冷害はそれまでの浅耕に起因すると ころが大きいとして,トラクタによる深耕を推進しよ うと計画された。問題の土壌付着に対して積極的な取組みがみられた。また,鋤き込みの精度向上のため ジョインタ(前犁)の効果を見直し,トラクタの踏圧 による土壌硬化の緩和を目的として側耕型心土犁の開発などを同時に検討している。1964 年(昭和 39 年)在土壤附著區域進行了 16 家公司、31 個機種的現地犁性能試驗。同年冷害被認為主要因淺耕所致,計劃推動拖拉機深耕。對土壤附著問題展現積極應對。此外,為提升耕作精度,重新檢視了接合犁(前犁)的效果,並為緩解拖拉機踏壓引起的土壤硬化,同時研究開發側耕型心土犁。
表5.1に再墾時の作業速度とホイールスリップ率の試験結果を示す(当時の参加会社名,テスト型式,使用トラクタが分かる)。表 5.1 顯示了再墾時的作業速度與輪胎打滑率試驗結果(可知當時參與公司名稱、測試型式及使用拖拉機)。
31 機種を集結して1ヶ所で試験する場合は,時間的 な制約があるため,綿密な試験が難しく,実演検討会 のように順次作業を進めてその状況を目視するのが主体となる。試験成績が詳細に発表されなくとも,開発,改良面には大きな効果が見られた。 16 社の技術者が集結し,それぞれ他社の作業状況を確認している のであり,自社製品の長所,短所も他社と比較対照し ながら見ることによって,見極めができる。この種の集結 31 種機型於一處進行試驗時,由於時間上的限制,難以進行細緻的試驗,主要是像實演檢討會那樣,依序進行作業並目視觀察其狀況。即使試驗成績未詳細發表,對於開發與改良方面仍見顯著成效。16 家公司的技術人員集結一堂,彼此確認其他公司的作業狀況,並透過與他社比較對照,自家產品的長處與短處得以判斷。此類的
表5.1 再墾時の作業速度とスリップ率
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^(1)) { }^{1)} 表 5.1 再墾時的作業速度與打滑率
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^(1)) { }^{1)}
会社名 公司名稱
型 式 型號
トラクター名 拖拉機名稱
変速位筑 變速檔位
エンジン (r.P.m) 引擎(轉速)
作業速度 (m/S)
スリッブ(\%) 打滑率(%)
備 考
溝 側
丘 㑡
1
佐藤安
14
′
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×
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×
1
14^('')xx1 14^{\prime \prime} \times 1 格
インターB44 互通 B44
4
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A 雷場
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13.8
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"
2
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′
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×
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14^('')xx2 14^{\prime \prime} \times 2 格
"
4
1,800
1.89
12.7
12.8
"
3
小 西
"
E.S.D
4
1,400
1.49
14.3
13.9
"
4
三 興
"
M.F.35X
5
1,300
1.62
17.4
18.1
"
5
スガノ 菅野
"
B. 414
4
1,800
1.77
1.7.7
18.1
"
6
北 農
"
E.S.D
5
1,600
1.80
11.7
10.2
"
7
長 山
"
M.F.35X
5
1,300
1.69
17.4
21.0
"
8
山田
"
B. 414
4
1,700
1.78
12.2
13.3
"
9
岡 久
"
M.F. 35 X
5
1,500
2.19
16.4
16.7
"
10
山 畑
"
E.S.D
5
1,500
1.64
22.8
28.2
"
11
本 間
"
M.F.
35
×
35
×
35 xx 35 \times 四棆
4
1,500
1.52
32.2
33.2
"
12
小西
16
′
′
×
2
16
′
′
×
2
16^('')xx2 16^{\prime \prime} \times 2 格
F.S.M
5
1,500
2.41
16.6
15.6
"
13
山 田 山田
"
M.F. 65
5
1.500
1.74
24.1
25.5
B 戒場
14
山 畑 山畑
"
"
4
1,500
1.64
16.8
16.9
"
15
小 西 小西
18
′
′
×
1
18
′
′
×
1
18^('')xx1 18^{\prime \prime} \times 1 格
E.S.D
4
1,400
2.15
12.8
13.3
A围場 A 圍場
16
道 東
"
F.S.M
5
1,200
1.32
17.5
20.7
"
17
山 田 山田
"
F.S.D
4
1,800
1.94
10.6
11.2
B 蔺埸
18
山 畑
"
"
4
1,800
1.80
8.2
9.4
"
19
岡 久
"
"
4
1,600
1.90
5.4
6.2
"
20
佐 藤 佐藤
20
′
′
×
1
20
′
′
×
1
20^('')xx1 20^{\prime \prime} \times 1 格
F.S.M
5
1,500
2.31
14.6
15.9
A 闌場 A 亂場
21
三 興
14
′
′
×
2
14
′
′
×
2
14^('')xx2 14^{\prime \prime} \times 2 ボ
14
′
′
×
2
14
′
′
×
2
14^('')xx2 14^{\prime \prime} \times 2 鈸
M,F.35X
5
1,300
1.83
11.9
11.1
"
"
"
"
"
2.12
13.6
14.1
"
22
スガノ 菅野
"
B. 414
4
1,700
1.83
15.8
15.1
"
23
山 田 山田
"
4
1,900
1.58
21.4
21.3
"
24
斉 藤 斉藤
"
M.F. 35 X
5
1,400
1.86
17.9
24.5
25
足 寄 足寄
14
′
′
×
2
14
′
′
×
2
14^('')xx2 14^{\prime \prime} \times 2 フジャスト
14
′
′
×
2
14
′
′
×
2
14^('')xx2 14^{\prime \prime} \times 2 弗賈斯特
B. 414
4
1,900
1.81
17.8
18.2
A 䛧場
26
14
2
14
2
14^("2 ") 14^{\text {2 }} 人1アジャスト
14
2
14
2
14^("2 ") 14^{\text {2 }} 人 1 調整
"
6
1,500
2.14
13.6
14.5
B 琎場
27
道 東
20
′
′
×
1
20
′
′
×
1
20^('')xx1 20^{\prime \prime} \times 1 デスクボトム
20
′
′
×
1
20
′
′
×
1
20^('')xx1 20^{\prime \prime} \times 1 桌面底部
F.S.M
5
1,500
1.97
23.5
22.6
A 间場 A 間場
28
松 山
12
′
′
×
3
12
′
′
×
3
12^('')xx3 12^{\prime \prime} \times 3 犁
B. 414
4
1,600
1.76
13.1
13.6
B 睉場
29
14
′
′
×
3
14
′
′
×
3
14^('')xx3 14^{\prime \prime} \times 3 犁
M.F. 65
5
1.500
1.97
20.6
20.2
A 闻場 A 聞場
30
高 北
14
′
′
×
2
14
′
′
×
2
14^('')xx2 14^{\prime \prime} \times 2 犁
F.S.D
5
1.500
1.55
19.3
22.2
"
31
14
′
′
×
2
14
′
′
×
2
14^('')xx2 14^{\prime \prime} \times 2 2段犁
14
′
′
×
2
14
′
′
×
2
14^('')xx2 14^{\prime \prime} \times 2 兩段犁
B. 414
4
2,000
1.88
19.5
16.7
B 莪場
注:1.場所 上川郡美瑛町美沢
2.期日 昭和 39 年11月4日
3.土性 軽しよう土(火山性洪積土)
注:1.場所 上川郡美瑛町美沢
2.期日 昭和 39 年11月4日
3.土性 軽しよう土(火山性洪積土) | 注:1.場所 上川郡美瑛町美沢 |
| :--- |
| 2.期日 昭和 39 年11月4日 |
| 3.土性 軽しよう土(火山性洪積土) |
https://cdn.mathpix.com/cropped/2025_05_09_ab1ed2e6aa5c67b68526g-043.jpg?height=60&width=25&top_left_y=304&top_left_x=218 会社名 型 式 トラクター名 変速位筑 エンジン (r.P.m) 作業速度 (m/S) スリッブ(\%) 備 考
溝 側 丘 㑡
1 佐藤安 14^('')xx1 格 インターB44 4 1,500 1.56 10.0 11.3 A 雷場
" " " " 1.52 13.8 14.0 "
2 " 14^('')xx2 格 " 4 1,800 1.89 12.7 12.8 "
3 小 西 " E.S.D 4 1,400 1.49 14.3 13.9 "
4 三 興 " M.F.35X 5 1,300 1.62 17.4 18.1 "
5 スガノ " B. 414 4 1,800 1.77 1.7.7 18.1 "
6 北 農 " E.S.D 5 1,600 1.80 11.7 10.2 "
7 長 山 " M.F.35X 5 1,300 1.69 17.4 21.0 "
8 山田 " B. 414 4 1,700 1.78 12.2 13.3 "
9 岡 久 " M.F. 35 X 5 1,500 2.19 16.4 16.7 "
10 山 畑 " E.S.D 5 1,500 1.64 22.8 28.2 "
11 本 間 " M.F. 35 xx 四棆 4 1,500 1.52 32.2 33.2 "
12 小西 16^('')xx2 格 F.S.M 5 1,500 2.41 16.6 15.6 "
13 山 田 " M.F. 65 5 1.500 1.74 24.1 25.5 B 戒場
14 山 畑 " " 4 1,500 1.64 16.8 16.9 "
15 小 西 18^('')xx1 格 E.S.D 4 1,400 2.15 12.8 13.3 A围場
16 道 東 " F.S.M 5 1,200 1.32 17.5 20.7 "
17 山 田 " F.S.D 4 1,800 1.94 10.6 11.2 B 蔺埸
18 山 畑 " " 4 1,800 1.80 8.2 9.4 "
19 岡 久 " " 4 1,600 1.90 5.4 6.2 "
20 佐 藤 20^('')xx1 格 F.S.M 5 1,500 2.31 14.6 15.9 A 闌場
21 三 興 14^('')xx2 ボ M,F.35X 5 1,300 1.83 11.9 11.1 "
" " " " 2.12 13.6 14.1 "
22 スガノ " B. 414 4 1,700 1.83 15.8 15.1 "
23 山 田 " 4 1,900 1.58 21.4 21.3 "
24 斉 藤 " M.F. 35 X 5 1,400 1.86 17.9 24.5 https://cdn.mathpix.com/cropped/2025_05_09_ab1ed2e6aa5c67b68526g-043.jpg?height=36&width=62&top_left_y=1058&top_left_x=898
25 足 寄 14^('')xx2 フジャスト B. 414 4 1,900 1.81 17.8 18.2 A 䛧場
26 14^("2 ") 人1アジャスト " 6 1,500 2.14 13.6 14.5 B 琎場
27 道 東 20^('')xx1 デスクボトム F.S.M 5 1,500 1.97 23.5 22.6 A 间場
28 松 山 12^('')xx3 犁 B. 414 4 1,600 1.76 13.1 13.6 B 睉場
29 14^('')xx3 犁 M.F. 65 5 1.500 1.97 20.6 20.2 A 闻場
30 高 北 14^('')xx2 犁 F.S.D 5 1.500 1.55 19.3 22.2 "
31 14^('')xx2 2段犁 B. 414 4 2,000 1.88 19.5 16.7 B 莪場
"注:1.場所 上川郡美瑛町美沢
2.期日 昭和 39 年11月4日
3.土性 軽しよう土(火山性洪積土)" |  | 会社名 | 型 式 | トラクター名 | 変速位筑 | エンジン (r.P.m) | 作業速度 (m/S) | スリッブ(\%) | | 備 考 |
| :--- | :--- | :--- | :--- | :--- | :--- | :--- | :--- | :--- | :--- |
| | | | | | | | 溝 側 | 丘 㑡 | |
| 1 | 佐藤安 | $14^{\prime \prime} \times 1$ 格 | インターB44 | 4 | 1,500 | 1.56 | 10.0 | 11.3 | A 雷場 |
| | | " | " | " | " | 1.52 | 13.8 | 14.0 | " |
| 2 | " | $14^{\prime \prime} \times 2$ 格 | " | 4 | 1,800 | 1.89 | 12.7 | 12.8 | " |
| 3 | 小 西 | " | E.S.D | 4 | 1,400 | 1.49 | 14.3 | 13.9 | " |
| 4 | 三 興 | " | M.F.35X | 5 | 1,300 | 1.62 | 17.4 | 18.1 | " |
| 5 | スガノ | " | B. 414 | 4 | 1,800 | 1.77 | 1.7.7 | 18.1 | " |
| 6 | 北 農 | " | E.S.D | 5 | 1,600 | 1.80 | 11.7 | 10.2 | " |
| 7 | 長 山 | " | M.F.35X | 5 | 1,300 | 1.69 | 17.4 | 21.0 | " |
| 8 | 山田 | " | B. 414 | 4 | 1,700 | 1.78 | 12.2 | 13.3 | " |
| 9 | 岡 久 | " | M.F. 35 X | 5 | 1,500 | 2.19 | 16.4 | 16.7 | " |
| 10 | 山 畑 | " | E.S.D | 5 | 1,500 | 1.64 | 22.8 | 28.2 | " |
| 11 | 本 間 | " | M.F. $35 \times$ 四棆 | 4 | 1,500 | 1.52 | 32.2 | 33.2 | " |
| 12 | 小西 | $16^{\prime \prime} \times 2$ 格 | F.S.M | 5 | 1,500 | 2.41 | 16.6 | 15.6 | " |
| 13 | 山 田 | " | M.F. 65 | 5 | 1.500 | 1.74 | 24.1 | 25.5 | B 戒場 |
| 14 | 山 畑 | " | " | 4 | 1,500 | 1.64 | 16.8 | 16.9 | " |
| 15 | 小 西 | $18^{\prime \prime} \times 1$ 格 | E.S.D | 4 | 1,400 | 2.15 | 12.8 | 13.3 | A围場 |
| 16 | 道 東 | " | F.S.M | 5 | 1,200 | 1.32 | 17.5 | 20.7 | " |
| 17 | 山 田 | " | F.S.D | 4 | 1,800 | 1.94 | 10.6 | 11.2 | B 蔺埸 |
| 18 | 山 畑 | " | " | 4 | 1,800 | 1.80 | 8.2 | 9.4 | " |
| 19 | 岡 久 | " | " | 4 | 1,600 | 1.90 | 5.4 | 6.2 | " |
| 20 | 佐 藤 | $20^{\prime \prime} \times 1$ 格 | F.S.M | 5 | 1,500 | 2.31 | 14.6 | 15.9 | A 闌場 |
| 21 | 三 興 | $14^{\prime \prime} \times 2$ ボ | M,F.35X | 5 | 1,300 | 1.83 | 11.9 | 11.1 | " |
| | | " | " | " | " | 2.12 | 13.6 | 14.1 | " |
| 22 | スガノ | " | B. 414 | 4 | 1,700 | 1.83 | 15.8 | 15.1 | " |
| 23 | 山 田 | " | | 4 | 1,900 | 1.58 | 21.4 | 21.3 | " |
| 24 | 斉 藤 | " | M.F. 35 X | 5 | 1,400 | 1.86 | 17.9 | 24.5 |  |
| 25 | 足 寄 | $14^{\prime \prime} \times 2$ フジャスト | B. 414 | 4 | 1,900 | 1.81 | 17.8 | 18.2 | A 䛧場 |
| 26 | | $14^{\text {2 }}$ 人1アジャスト | " | 6 | 1,500 | 2.14 | 13.6 | 14.5 | B 琎場 |
| 27 | 道 東 | $20^{\prime \prime} \times 1$ デスクボトム | F.S.M | 5 | 1,500 | 1.97 | 23.5 | 22.6 | A 间場 |
| 28 | 松 山 | $12^{\prime \prime} \times 3$ 犁 | B. 414 | 4 | 1,600 | 1.76 | 13.1 | 13.6 | B 睉場 |
| 29 | | $14^{\prime \prime} \times 3$ 犁 | M.F. 65 | 5 | 1.500 | 1.97 | 20.6 | 20.2 | A 闻場 |
| 30 | 高 北 | $14^{\prime \prime} \times 2$ 犁 | F.S.D | 5 | 1.500 | 1.55 | 19.3 | 22.2 | " |
| 31 | | $14^{\prime \prime} \times 2$ 2段犁 | B. 414 | 4 | 2,000 | 1.88 | 19.5 | 16.7 | B 莪場 |
| 注:1.場所 上川郡美瑛町美沢 <br> 2.期日 昭和 39 年11月4日 <br> 3.土性 軽しよう土(火山性洪積土) | | | | | | | | | |
性能試験があると,それぞれの改良点を把握すること が出来てそれを契機にして技術が向上した。有性能試驗時,可以掌握各自的改良點,並以此為契機促進技術提升。
5.3.3 土壌付着テスト 5.3.3 土壤附著測試
図 5.17 に再墾型ボトムの,図 5.18 に格子型ボトム の土壌付着をそれぞれ示す。また,図 5.19 と図 5.20 に複合プラウの土壌付着の異なる例を示す。ボトムに対する土壌付着例を示したものである。すでに述べた ように複合型や格子型にしたからといって土壌付着が解決したわけではなかった。わずかの土のもたつきが土の流れを阻害し,土壌付着面積を多くすることにつ ながる。複合プラウにしてもスクレーパや回転円板に土壌が付着して,時間が経過するとともに反転性能が低下することになる。圖 5.17 顯示了再墾型犁底的土壤附著,圖 5.18 顯示了格子型犁底的土壤附著。此外,圖 5.19 和圖 5.20 顯示了複合犁土壤附著的不同例子。這些都是犁底土壤附著的例子。如前所述,採用複合型或格子型並未解決土壤附著問題。少量的土壤滯留會阻礙土壤流動,導致土壤附著面積增加。即使是複合犁,刮板或旋轉圓盤上也會附著土壤,隨著時間推移,反轉性能會下降。
1967(昭和 42)年には北海道道立十勝農業試験場 がロータリプラウとプラスチック撥土板の試験をして いる。このころ,ロータリプラウに若干の改良を加え て反転,砕土性能を高めようとしていた。図 5.21 に ロータリプラウの仕様を,図 5.22 に反転プロフィー ルの例を示す。反転性は再墾型ボトムと明らかな違い を見せている。1967(昭和 42)年,北海道道立十勝農業試驗場進行了旋轉犁和塑膠撥土板的試驗。當時,對旋轉犁進行了一些改良,以提高反轉和碎土性能。圖 5.21 顯示了旋轉犁的規格,圖 5.22 顯示了反轉輪廓的例子。反轉性能與再墾型犁底有明顯的差異。
再疰型ボトムでは No7,No8,No10,No11の左下層部が表層に反転されるのに対して,No5,No6,No8,
在再墾型犁底中,No7、No8、No10、No11 的左下層被翻轉至表層,而 No5、No6、No8,
図 5.17 再墾型ボトムの土壌付着例
1
)
1
)
^(1)) { }^{1)} 圖 5.17 再墾型犁底的土壤附著例
1
)
1
)
^(1)) { }^{1)}
図 5.18 格子型ボトムの土壌付着例
1
)
1
)
^(1)) { }^{1)} 圖 5.18 格子型底部土壤附著例
1
)
1
)
^(1)) { }^{1)}
図 5.19 複合プラウの土壌付着例(1)
1
)
1
)
^(1)) { }^{1)} 圖 5.19 複合犁的土壤附著例(1)
1
)
1
)
^(1)) { }^{1)}
図5.20 複合プラウの土壌付着例(2)
1
)
1
)
^(1)) { }^{1)} 圖 5.20 複合犁的土壤附著例(2)
1
)
1
)
^(1)) { }^{1)}
No9 の右中央部が表層に出ている。コーンの作用に よるものと考えられる。表層部 No1,No2,No3 が下層 に鋤きこまれているので,プラウとしての反転には特 に問題はない。砕土性に優れ,土壌付着も見られない ことから有望であると考えられたが普及することはな かった。構造が複雑であることと作業速度が制約され たことがその理由である。特に再墾型プラウには常に
No9 的右中央部露出表層。被認為是由於錐體的作用。表層部 No1、No2、No3 被犁入下層,因此作為犁的翻轉沒有特別問題。因為具有優秀的碎土性且未見土壤附著,被認為是有前景的,但未能普及。原因在於結構複雜及作業速度受限。特別是對於再墾型犁而言,始終如此。
全長
1
,
300
mm
1
,
300
mm
1,300mm 1,300 \mathrm{~mm}
全幅
1
,
160
mm
1
,
160
mm
1,160mm 1,160 \mathrm{~mm}
全高
1
,
110
mm
1
,
110
mm
1,110mm 1,110 \mathrm{~mm}
全重
280 kg 280 公斤
ボットム 底犁
耕起角
18
∘
18
∘
18^(@) 18^{\circ}
切断角 切斷角
40
∘
40
∘
40^(@) 40^{\circ}
刃長
310 mm 310 毫米
刃幅 刃寬
200 mm 200 毫米
ロータ 滾筒
ブレード数 刀片數量
18 枚 18 張
回 転 比 轉速比
1
/
25
1
/
25
1//25 1 / 25 (PTO)
全長 1,300mm
全幅 1,160mm
全高 1,110mm
全重 280 kg
ボットム
耕起角 18^(@)
切断角 40^(@)
刃長 310 mm
刃幅 200 mm
ロータ
ブレード数 18 枚
回 転 比 1//25(PTO) | 全長 | $1,300 \mathrm{~mm}$ |
| :---: | :---: |
| 全幅 | $1,160 \mathrm{~mm}$ |
| 全高 | $1,110 \mathrm{~mm}$ |
| 全重 | 280 kg |
| ボットム | |
| 耕起角 | $18^{\circ}$ |
| 切断角 | $40^{\circ}$ |
| 刃長 | 310 mm |
| 刃幅 | 200 mm |
| ロータ | |
| ブレード数 | 18 枚 |
| 回 転 比 | $1 / 25$(PTO) |
図5.21 ロータリプラウ仕様
圖 5.21 旋耕犁規格
図 5.22 反転プロフイール 圖 5.22 反轉剖面
高速作業が求められ,ボトム曲面は反転性能と高速作業を両立させるものでなければならない。需要高速作業,底部曲面必須兼顧反轉性能與高速作業。
5.3.4 プラスチック撥土板プラウの開発 5.3.4 塑膠撥土板犁的開發
5.3.1~5.3.3 で土壌付着問題に対するいろいろな取組 みを紹介し,試験結果について述べてきたが,このこ ろでは次第に,モールドボード(撥土板)材料を鉄製 にこだわる限りにおいては,時間をかけても解決でき ないのではないかと考えられるようになって来てい た。5.3.1~5.3.3 介紹了針對土壤附著問題的各種嘗試,並說明了試驗結果,近來逐漸認為只要模板(撥土板)材料堅持使用鐵製,無論花多少時間都無法解決問題。
試行錯誤を重ねる中,1963(昭和 38)年に撥土板 にプラスチックを採用したプラウの開発に成功した。 プラウに対する土壌付着は,格子型にすることによっ て,ある程度解決はできたものの満足できるレベルで はなかった。曲面やスチールモールドボードの材質に ついての研究がなされたが,思うように進行しなかっ た。スチールに水を流すことや,土壌付着の少ない塗料を使用することなども検討された。在反覆試驗中,於 1963 年(昭和 38 年)成功開發出採用塑膠製成撥土板的犁。雖然透過格子型設計在一定程度上解決了犁具土壤附著的問題,但仍未達到令人滿意的水準。對於曲面及鋼製模壓犁板的材質也進行了研究,但進展並不如預期。也曾考慮過在鋼材上流動水或使用附著土壤較少的塗料等方法。
当時国内のトラクタメーカーは国産トラクタの開発 に着手し始めた時期であった。トラクタ用作業機の開発も同時に行わなければトラクタを農作業に使用する ことが出来ないことから,トラクタメーカーと作業機 メーカーはトラクタ開発,作業機開発に一体となって取り組んでいた。當時國內的拖拉機製造商正開始著手開發國產拖拉機。由於若不同時開發拖拉機用作業機,拖拉機無法用於農作業,因此拖拉機製造商與作業機製造商攜手合作,共同投入拖拉機及作業機的開發工作。
1959(昭和34)年に井関農機(株)がトラクタ TC10型を発売し,畑用プラウの検討を行っていた。当時,東京の町田工場の技術部が,町田市野津町にあ る,農村聖書神学校の圃場を借りて,プラウのテスト1959 年(昭和 34 年),井關農機株式會社推出了 TC10 型拖拉機,並開始檢討畑用犁。當時,位於東京町田工廠的技術部,借用了町田市野津町農村聖經神學校的試驗田,進行犁具測試。
を行った時のことである。土壌付着が激しいためにけ ん引負荷が不安定でトラクタの牽引力テストが出来 ず,トラクタのけん引力評価が出来なかった。這是在進行測試時的情況。由於土壤附著嚴重,牽引負荷不穩定,無法進行拖拉機的牽引力測試,也無法評估拖拉機的牽引力。
テスト参加者全員がなんとかプラウモールドボード に軽しょう土が付着しない方法がないかと議論してい た。甲論乙駁の末,そもそも土が付着するのは鉄であ る,土が付着しない材料はないかと,鉄以外の材料に目 を向けだした。ある技術者が「モグラは土が付かないか ら皮をなめして貼り付けようか」というようなことも いった。今でこそ笑い話にされるが,当時の彼らは真剣 であった。また丁度テスト中,肥料袋のビニールが犁先 に刺さり,除こうとして,ビニールに土が付かないこと がわかった。早速,肥料袋のビニールをプラウモールド ボードにかぶせて耕起してみたが,すぐ破れてしまっ た。しかし,一つのヒントが得られた。すなわち,鉄以外の素材であるモグラの革や,樹脂製のプラスチックに は土壌が付着しないということである。所有測試參加者都在討論是否有方法能讓犁模板不沾附輕質土壤。經過激烈辯論後,大家開始思考土壤會沾附是因為材料是鐵,是否有不沾土的非鐵材料。某位技術人員甚至說過「鼴鼠的皮不沾土,不如把皮鞣製後貼上去試試看」之類的話。雖然現在聽來像笑話,但當時他們是非常認真的。正巧在測試期間,肥料袋的塑膠被犁尖刺破,試圖除去時發現塑膠不沾土。於是立刻將肥料袋的塑膠覆蓋在犁模板上耕作,但很快就破裂了。不過,這得到了一個提示:也就是說,非鐵材料如鼴鼠皮革或塑膠製品不會沾附土壤。
製品化を目指してスチールモールドボードに替わる プラスチックの素材集めから始めたが,市場には土壌 が付着せず,耐摩耗性が鉄に匹敵するプラスチックは簡単に見つからなかった。当時,東京農工大学でも犂 への土壌付着の研究をしていて,水滴接触角が大きい ほど土壌付着が少ないことが分かっていた。また,プ ラスチック撥土板に土壌が付着しないのは,土壌抵抗 が少ない(面圧が少ない,すなわち土がよく流れる) ばかりでなく,土壌による切削によって摩耗するため であるとも見られた。実験を重ねて,テフロン,ポリ エチレンが有望であることが分かった。付着の最も少 ないテフロンは摩耗が早すぎることと,価格が高いこ とのため製品には採用が出来なかった。このため,土壌付着防除の面ではテフロンに若干劣ったが,モール ドボード曲面の加工性や耐摩耗性,価格面を考慮して超高分子ポリエチレンを採用することにした。実証試験で 7 mm の板厚であれば 50 ha 以上の耕起が可能と判断された。表 5.2 に超高分子ポリエチレン仕様を示 す。図5.23に初期のスガノ農機製のプラスチック撥土板プラウを示す。カバーボードとエクステンション がなくプラスチック使用面は最少にしている。為了實現產品化,開始收集可替代鋼製犁模板的塑膠材料,但市場上很難找到既不沾土又具備與鐵相當耐磨性的塑膠。當時東京農工大學也在研究犁具的土壤沾附,發現水滴接觸角越大,土壤沾附越少。此外,塑膠撥土板不沾土不僅因為土壤阻力小(面壓小,即土壤流動性好),也因為土壤切削導致磨損。經過多次實驗,發現特氟龍和聚乙烯有潛力。特氟龍雖然沾附最少,但磨損太快且價格高昂,無法採用於產品。因此,在土壤沾附防治方面稍遜於特氟龍,但考慮到模板曲面加工性、耐磨性及價格,決定採用超高分子量聚乙烯。實證試驗判斷 7 毫米板厚可耕作超過 50 公頃。表 5.2 顯示超高分子量聚乙烯的規格。圖 5.23 展示了初期由菅野農機製造的塑膠撥土板犁,無覆蓋板及延伸板,塑膠使用面積最小化。
以上はスガノ農機の関わった開発プロセスを中心に記したが,樹脂製プラウの開発については他にも数社 が開発を行っていた。スガノ農機やこれらの会社との間に特許係争もあったが,和解が成って特許は成立せ ず,各社が製造可能となった。このことは農業発展へ の寄与という点で喜ばしいことであり,各社の英断を評価したい。以上主要記述了菅野農機參與的開發過程,但關於樹脂製犁的開發,還有其他數家公司也在進行開發。菅野農機與這些公司之間曾有專利爭議,但最終和解,專利未成立,各公司均可製造。這對農業發展是一件值得高興的事,對各公司的英明決斷表示肯定。
土壌付着のないプラスチックプラウの開発で軽しょ 輕質土壤不沾附的塑膠犁開發中
表 5.2 超高分子ポリエチレン仕様 表 5.2 超高分子量聚乙烯規格
出典:作新工業カタログ 出處:作新工業目錄
項目
試験方法
実験値 實驗值
分子量
百万 百萬
ASTMD2857
5.5
密度
[kg/m
3
3
^(3) { }^{3} ]
ASTMD1505
940
融点 融點
[
C
C
^("C ") { }^{\text {C }} ]
ASTMD117
136
引張破断点強度 拉伸斷裂點強度
[MPa]
JIS K 71132 号JIS K 71132 號
44.1
引張破断点伸び率 拉伸斷裂點伸長率
[\%] [%]
JIS K 71132 号JIS K 71132 號
400
曲げ初期弾性率 彎曲初期彈性率
[MPa]
ASTMD747
785
デュロメータ硬度 杜洛美特硬度
[HDD] [硬碟]
ASTMD2240
67
摩擦係数 摩擦係數
[
μ
k
μ
k
muk \mu \mathrm{k} ]
ASTMD1894
0.09
砂磨耗損量
[mg]
サンドスラリー法
(
1
)
(
1
)
^((1)) { }^{(1)} 砂漿法
(
1
)
(
1
)
^((1)) { }^{(1)}
13
アイゾット衝撃強さ 艾佐特衝擊強度
[
kJ
/
m
2
]
kJ
/
m
2
{:kJ//m^(2)] \left.\mathrm{kJ} / \mathrm{m}^{2}\right]
JIS K 7110
無破壊
熱変形温度 熱變形溫度
[
C
C
^("C ") { }^{\text {C }} ]
0.45MPa:ASTMD948
80
線彭張係数
[
×
10
−
40
C
]
×
10
−
40
C
[xx10^(-40)C] \left[\times 10^{-40} \mathrm{C}\right]
20
∘
C
20
∘
C
20^(@)C 20^{\circ} \mathrm{C} :ASTMD696
1.7
体積固有抵抗
[8cm]
ASTMD257
10
17
10
17
10^(17) 10^{17}
項目 試験方法 実験値
分子量 百万 ASTMD2857 5.5
密度 [kg/m ^(3) ] ASTMD1505 940
融点 [ ^("C ") ] ASTMD117 136
引張破断点強度 [MPa] JIS K 71132 号 44.1
引張破断点伸び率 [\%] JIS K 71132 号 400
曲げ初期弾性率 [MPa] ASTMD747 785
デュロメータ硬度 [HDD] ASTMD2240 67
摩擦係数 [ muk ] ASTMD1894 0.09
砂磨耗損量 [mg] サンドスラリー法 ^((1)) 13
アイゾット衝撃強さ [ {:kJ//m^(2)] JIS K 7110 無破壊
熱変形温度 [ ^("C ") ] 0.45MPa:ASTMD948 80
線彭張係数 [xx10^(-40)C] 20^(@)C :ASTMD696 1.7
体積固有抵抗 [8cm] ASTMD257 10^(17) | 項目 | | 試験方法 | 実験値 |
| :--- | :--- | :--- | :--- |
| 分子量 | 百万 | ASTMD2857 | 5.5 |
| 密度 | [kg/m ${ }^{3}$ ] | ASTMD1505 | 940 |
| 融点 | [ ${ }^{\text {C }}$ ] | ASTMD117 | 136 |
| 引張破断点強度 | [MPa] | JIS K 71132 号 | 44.1 |
| 引張破断点伸び率 | [\%] | JIS K 71132 号 | 400 |
| 曲げ初期弾性率 | [MPa] | ASTMD747 | 785 |
| デュロメータ硬度 | [HDD] | ASTMD2240 | 67 |
| 摩擦係数 | [ $\mu \mathrm{k}$ ] | ASTMD1894 | 0.09 |
| 砂磨耗損量 | [mg] | サンドスラリー法 ${ }^{(1)}$ | 13 |
| アイゾット衝撃強さ | [ $\left.\mathrm{kJ} / \mathrm{m}^{2}\right]$ | JIS K 7110 | 無破壊 |
| 熱変形温度 | [ ${ }^{\text {C }}$ ] | 0.45MPa:ASTMD948 | 80 |
| 線彭張係数 | $\left[\times 10^{-40} \mathrm{C}\right]$ | $20^{\circ} \mathrm{C}$ :ASTMD696 | 1.7 |
| 体積固有抵抗 | [8cm] | ASTMD257 | $10^{17}$ |
図 5.23 初期のプラスチック撥土板プラウ (スガノ農機提供)圖 5.23 初期的塑膠撥土板犁(由菅野農機提供)
う土地帯での反転耕は性能,能率ともに格段に向上し た。これは土耕機として画期的なことであった。土壌付着の激しい火山灰土が多い日本で,独自のボトムプ ラウが苦難の末開発された。在黏土地帶的反轉耕作,性能與效率均大幅提升。這對於土耕機來說是劃時代的事。在土壤附著性強烈的火山灰土多的日本,獨自開發出來的底部犁經過艱辛的努力。
しかし開発当初は何の抵抗もなく受け入れらたわけ ではなかった。プラスチックは余り出回っていない時代であり,入手難で,かつ高価であった。摩耗も早く,耐久性の問題が指摘された。摩耗が激しければランニ ングコストが多く掛かるので,耐久性の改善は大きな課題であった。土質別に摩耗試験が行われ,耐久性に優れたプラスチック撥士板の選択に取組んだ。多くの人の多くの努力が実り,現在では耐摩耗性の土壌付着 がないプラスチックが開発され,価格も安定してい る。曲面の研究も進み,土壌付着のないボトムが商品化され軽しょう土地帯で使用されている。但是在開發初期並非毫無阻力地被接受。那是塑膠尚未普及的時代,取得困難且價格昂貴。磨損也很快,耐久性問題被指出。若磨損嚴重,將增加運行成本,因此改善耐久性是一大課題。針對不同土壤進行了磨損試驗,致力於選擇耐久性優良的塑膠撥土板。經過許多人的努力,現在已開發出耐磨且不易沾附土壤的塑膠,價格也趨於穩定。曲面研究也有所進展,無土壤附著的底板已商品化並在輕壤土地區使用。
このようにしてプラスチック材が使えるようになっ たおかげで,土壌付着回避策について複合機のような苦しい方法も取る必要がなく,単純な構造が受けて普及した。農業機械には単純な構造が生き残ると云う鉄則がある。如此一來,得以使用塑膠材質,無需採用如複合機般艱難的方法來避免土壤附著,簡單的結構因而受到歡迎並普及。農業機械有一條鐵則,那就是簡單的結構能夠存活下來。
土壌付着が激減することにより,反転すき达みを完全に行えるばかりでなく,牽引抵抗を少なくすること ができる。作業能率も
20
%
20
%
20% 20 \% 向上と評価されている。 こうしてプラウは高速型に移行する。作業速度は畜耕 の
1.0
m
/
s
1.0
m
/
s
1.0m//s 1.0 \mathrm{~m} / \mathrm{s} から
1.5
m
/
s
∼
2.2
m
/
s
1.5
m
/
s
∼
2.2
m
/
s
1.5m//s∼2.2m//s 1.5 \mathrm{~m} / \mathrm{s} \sim 2.2 \mathrm{~m} / \mathrm{s} と約 2 倍になってい る。プラスチック撥土板の登場により新しいプラウ耕時代を迎えた。図 5.24 にプラスチック撥土板プラウ の作業写真を示す。その後適用範囲も広がり沖縄用プ ラウのジャーガル,島尻マージ,国頭マージの圃場に も使用されている。特に材質は厳しい土壌条件に対応 してさらに耐摩耗性の高いものが採用されている。
由於土壤附著大幅減少,不僅能完全進行反轉犁耕,還能減少牽引阻力。作業效率也被評價為
20
%
20
%
20% 20 \% 提升。如此一來,犁具轉向高速型。作業速度從畜耕的
1.0
m
/
s
1.0
m
/
s
1.0m//s 1.0 \mathrm{~m} / \mathrm{s} 提升至
1.5
m
/
s
∼
2.2
m
/
s
1.5
m
/
s
∼
2.2
m
/
s
1.5m//s∼2.2m//s 1.5 \mathrm{~m} / \mathrm{s} \sim 2.2 \mathrm{~m} / \mathrm{s} ,約為兩倍。隨著塑膠撥土板的出現,迎來了新的犁耕時代。圖 5.24 展示了塑膠撥土板犁的作業照片。其後適用範圍也擴大,沖繩用犁的 Jāgaru、島尻 Māji、國頭 Māji 的田地也開始使用。特別是材質方面,為應對嚴苛土壤條件,採用了更高耐磨性的材料。
海外ではハンガリーのメーカーがプラスチック撥土板プラウの特許を 1982(昭和 57)年に日本に出願 しているので,土壌付着問題は日本だけの問題ではな かったと考えられるが,製品化され日本に入って来た のは,1990年頃に D 社のプラスチック製プラウが最初であった。
海外方面,匈牙利的製造商於 1982 年(昭和 57 年)向日本申請了塑膠撥土板犁的專利,因此土壤附著問題並非日本獨有的問題,但產品化並進入日本市場的是約在 1990 年,由 D 公司推出的塑膠犁具。
図 5.24 プラスチック撥土板プラウ作業 (スガノ農機提供)圖 5.24 塑膠撥土板犁作業(由菅野農機提供)
プラスチック撥土板は世界に例を見ないが,なぜわ が国だけでこのように発達したのだろうか。これは火山性土壌と降雨量に起因すると考えられる。埴土 (注2)や乾燥地帯ではよほどプラウの曲面に不合理性がない限り,土壌付着は考えられない。付着しやす い軽しょう土地帯と,そうでない重い土の地帯との違 いでもある。プラスチック製プラウは土壌を知る地域 メーカーにしか製作できないという概念を覆し,標準化,量産化の時代に入った。最近の輸入プラウにも日本市場をターゲットに樹脂制の製品が多く見られるよ うになった。海外と違い軽しょう土の多い日本独自の市場でもある。表 5.3 にプラウの種類別にボトムの土壌付着比較を示す,図 5.25 にプラスチック撥土板の摩耗量を示す。塑膠撥土板在世界上罕見,為何只有我國能如此發展?這被認為與火山性土壤及降雨量有關。在粘土(註 2)或乾燥地區,只要犁的曲面設計合理,土壤不易附著。這也反映了易附著的輕壤土區與不易附著的重土區的差異。塑膠製犁打破了只有了解土壤的地方廠商才能製作的觀念,進入了標準化與量產化時代。近年來,針對日本市場的進口犁中,也多見樹脂製品。這是與海外不同,因日本獨有的輕壤土多的市場特性。表 5.3 顯示了不同犁型底部土壤附著的比較,圖 5.25 顯示了塑膠撥土板的磨耗量。
表5.3 ボトムの土壤付着比較
1
)
1
)
^(1)) { }^{1)} 表 5.3 底部土壤附著比較
1
)
1
)
^(1)) { }^{1)}
Na
ブラウ種類 犁的種類
作糍速度 (m/s) 作業速度(m/s)
車倫スリップ (あ) 車輪打滑(あ)
耕深 (cm) 耕作深度(cm)
制幅 (cm) 制幅(公分)
耕迸起 (cmi) 耕起高度(公分)
第1ボットム付着量 (g)〔比〕 第 1 次底部附著量(克)〔比率〕
1
ブラスチック 塑膠
0.98
41.1
20.9
74.6
1,561
293 ( 4.0 )
2
縞土板
1.57
20.6
20.3
74.0
1,505
-
3
2.04
307
18.4
72.4
1,3 31
127 ( 1.7 )
4
2.05
16.1
19.1
73.6
1.405
-
5
格 子 型 格子型
1.23
26.3
21.1
72.6
1,532
6,643( 90.2 ) 6,643(90.2)
6
1.45
19.9
19.6
71.2
1,396
-
7
1.76
24.8
17.7
80.0
1,430
2,348 ( 31.9 )2,348(31.9)
8
1.98
19.2
16.5
80.8
1,335
-
9
普 通 型 普通型
1.17
36.9
15.6
75.2
1,172
8,055
10
1.47
21.1
14.4
73.0
1,051
-
11
1.45
38.7
19.6
72.8
1,425
6,673
12
1.72
37.3
19.1
74.2
1,415
-
Na ブラウ種類 作糍速度 (m/s) 車倫スリップ (あ) 耕深 (cm) 制幅 (cm) 耕迸起 (cmi) 第1ボットム付着量 (g)〔比〕
1 ブラスチック 0.98 41.1 20.9 74.6 1,561 293 ( 4.0 )
2 縞土板 1.57 20.6 20.3 74.0 1,505 -
3 2.04 307 18.4 72.4 1,3 31 127 ( 1.7 )
4 2.05 16.1 19.1 73.6 1.405 -
5 格 子 型 1.23 26.3 21.1 72.6 1,532 6,643( 90.2 )
6 1.45 19.9 19.6 71.2 1,396 -
7 1.76 24.8 17.7 80.0 1,430 2,348 ( 31.9 )
8 1.98 19.2 16.5 80.8 1,335 -
9 普 通 型 1.17 36.9 15.6 75.2 1,172 8,055
10 1.47 21.1 14.4 73.0 1,051 -
11 1.45 38.7 19.6 72.8 1,425 6,673
12 1.72 37.3 19.1 74.2 1,415 - | Na | ブラウ種類 | 作糍速度 (m/s) | 車倫スリップ (あ) | 耕深 (cm) | 制幅 (cm) | 耕迸起 (cmi) | 第1ボットム付着量 (g)〔比〕 |
| :--- | :--- | :--- | :--- | :--- | :--- | :--- | :--- |
| 1 | ブラスチック | 0.98 | 41.1 | 20.9 | 74.6 | 1,561 | 293 ( 4.0 ) |
| 2 | 縞土板 | 1.57 | 20.6 | 20.3 | 74.0 | 1,505 | - |
| 3 | | 2.04 | 307 | 18.4 | 72.4 | 1,3 31 | 127 ( 1.7 ) |
| 4 | | 2.05 | 16.1 | 19.1 | 73.6 | 1.405 | - |
| 5 | 格 子 型 | 1.23 | 26.3 | 21.1 | 72.6 | 1,532 | 6,643( 90.2 ) |
| 6 | | 1.45 | 19.9 | 19.6 | 71.2 | 1,396 | - |
| 7 | | 1.76 | 24.8 | 17.7 | 80.0 | 1,430 | 2,348 ( 31.9 ) |
| 8 | | 1.98 | 19.2 | 16.5 | 80.8 | 1,335 | - |
| 9 | 普 通 型 | 1.17 | 36.9 | 15.6 | 75.2 | 1,172 | 8,055 |
| 10 | | 1.47 | 21.1 | 14.4 | 73.0 | 1,051 | - |
| 11 | | 1.45 | 38.7 | 19.6 | 72.8 | 1,425 | 6,673 |
| 12 | | 1.72 | 37.3 | 19.1 | 74.2 | 1,415 | - |
注:1.土㙏付着比は普通型ボットムの平均値
7
,
364
g
7
,
364
g
7,364g 7,364 \mathrm{~g} を 100.0 としたもの。
注:1.土壤附著比以普通型底犁的平均值
7
,
364
g
7
,
364
g
7,364g 7,364 \mathrm{~g} 為 100.0。
2.ブラスチック撥土板はボルカニックス
2.塑膠撥土板為火山岩質。
3.ブラウ規格
14
×
2
14
×
2
14 xx2 14 \times 2 3.犁規格
14
×
2
14
×
2
14 xx2 14 \times 2
図 5.25 プラスチック撥土板の摩耗量
1
)
1
)
^(1)) { }^{1)} 圖 5.25 塑膠撥土板的磨損量
1
)
1
)
^(1)) { }^{1)}
5.3 .5 リバーシブルプラウの開発 5.3.5 可逆犁的開發
トラクタによるプラウ耕が一般化すると早くもり バーシブルプラウが海外から導入されている。管理作業や収穫作業にトラクタが使用されるのは,昭和 40年を過ぎてからである。それまではトラクタは主にプ ラウ耕に使われ,賃耕も盛んに行われていた。畜力耕 から,トラクタ耕に替わった時代であり,耕起に対す る新しい技術の導入に積極的であった。海外から導入 されたリバーシブルプラウは,ほとんどが普及しな かった。ボトムが鉄製で土壌付着の問題もあったが,別の問題としてリバーシブルプラウは重いため,当時 のトラクタでは持ち上げ力不足でバランスが悪く,円滑な作業が出来ないことがあった。また,音力耕から トラクタ耕に切替えられたばかりの頃で,ユーザはそ れ以上の効率化は望まず,ワンウエイプラウの能力に満足していたとも考えられる。更に当時の製造技術は国産化が出来るレベルには達していなかったことにも よる。隨著拖拉機犁耕的普及,早期已從海外引進可逆犁。拖拉機用於管理作業和收穫作業是在昭和 40 年以後。在此之前,拖拉機主要用於犁耕,且租耕也相當盛行。這是從畜力耕作轉向拖拉機耕作的時代,對於耕作技術的新引進持積極態度。從海外引進的可逆犁大多未能普及。由於底部為鐵製,存在土壤附著的問題,另一個問題是可逆犁較重,當時的拖拉機舉升力不足,導致平衡不佳,無法順利作業。此外,當時正是從畜力耕轉向拖拉機耕的初期,用戶並不期待更高的效率,對單向犁的性能感到滿意。再者,當時的製造技術尚未達到國產化的水平。
昭和 40 年代後期は大型プラウ期である。一部には 100PS 級のトラクタを動力源とする多連プラウが導入 されて効率化が図られた。図5.26に3連リバーシブ ルプラウの作業風景を示す。また当時,篤農家は深耕 プラウを使い始めるようになった。作物別にプラウを
昭和 40 年代後期是大型犁的時代。部分地區引進了以 100 馬力級拖拉機為動力源的多連犁以提升效率。圖 5.26 展示了三連可逆犁的作業情景。同時,當時的精農家開始使用深耕犁。根據作物種類選擇犁具。
図5.26 3 連リバーシブルプラウ (スガノ農機提供)圖 5.26 三連可逆犁(由菅野農機提供)
使い分けて,深根作物には 40 cm 耕起も行うように なった。同時に心土破砕も行われ,自家営農形態にお ける土層改良が一般化している。依據用途區分,對深根作物也開始進行 40 公分的耕作。同時也進行心土破碎,自耕農形態中的土層改良已成為普遍現象。
昭和 50 年代後半になると農地の規模拡大(耕地面積は1960(昭和 35)年の 955 千 ha から 1990 (平成 2)年には1,209 千 ha に増加した)も始まり 1 戸当たり の面積が増加したので,適期作業を行うために耕起•砕土作業の高効率化が求められた。このようにリバー シブルプラウに対するニーズが高まり始めると,その製作の要望に応えるべくメーカーも生産設備に高精度 な NC 機を導入するなど,充実を図るようになった。金型技術も自動車の金型製作法を取入れ,左右対称な ボトム曲面が高精度で生産可能となった。1983(昭和58)年スガノ農機(株)は新機構のツイストコー ルタ付,H 型リバーシブルプラウ 1 連~4連を発売し た。これが,国産リバーシブルプラウの先駆けとな り,ワンウエイプラウからリバーシブルプラウへの移行が始まった。進入昭和 50 年代後半,農地規模擴大(耕地面積從 1960 年(昭和 35 年)的 955 千公頃增加到 1990 年(平成 2 年)的 1,209 千公頃),每戶耕地面積增加,因此為了進行適期作業,要求提高耕作與碎土作業的效率。隨著對可逆犁的需求開始增加,為了回應製造需求,廠商也導入高精度的 NC 機械設備,進行生產設備的充實。模具技術也採用汽車模具製作方法,左右對稱的底部曲面得以高精度生產。1983 年(昭和 58 年),菅野農機株式會社推出新機構的帶扭轉螺旋片的 H 型可逆犁,從 1 連到 4 連不等。這成為國產可逆犁的先驅,開始了從單向犁向可逆犁的轉變。
5.3.6 リバーシブルの新技術 5.3.6 可逆犁的新技術
農業の大規模化が始まり,プラウ耕の能率向上と精度向上のために,1983(昭和58)年頃より日本でも本格的にリバーシブルプラウが普及しだした。以下, スガノ農機(株)の例を挙げながら説明する。農業大規模化開始,為了提高犁耕的效率與精度,自 1983 年(昭和 58 年)左右,日本也開始正式普及可逆犁。以下以菅野農機株式會社為例說明。
日本のトラクタは水田に使われるため,海外製トラ クタと比較すると,軽量な機種が多く,重量の大きい多連プラウをけん引するには不利であった。海外のト ラク夕は重量があり,けん引力はあるが,水田代掻き に使用すると水田が深くなり農家は敬遠しがちであっ た。1例を挙げると,95PS の場合,国産車重量が
3
,
305
Kg
3
,
305
Kg
3,305Kg 3,305 \mathrm{Kg} であるのに対して,イギリス製は
4
,
200
Kg
4
,
200
Kg
4,200Kg 4,200 \mathrm{Kg} で ある。海外製トラクタは重量が約
27
%
27
%
27% 27 \% 大きく牽引力 では有利である。
日本的拖拉機因用於水田,相較於海外製拖拉機,多為輕量機種,對於牽引重量較大的多連犁不利。海外拖拉機重量較重,牽引力強,但用於水田代掻時會使水田變深,農民較為避諱。舉一例,95 馬力時,國產車重量為
3
,
305
Kg
3
,
305
Kg
3,305Kg 3,305 \mathrm{Kg} ,而英國製為
4
,
200
Kg
4
,
200
Kg
4,200Kg 4,200 \mathrm{Kg} 。海外製拖拉機重量約重
27
%
27
%
27% 27 \% ,在牽引力上有優勢。
農家から求められたのは高馬力ではあっても軽量な トラクタでけん引できるリバーシブルプラウの商品化農民所需求的是即使馬力高,仍能由輕量拖拉機牽引的可逆式犁商品化。
であった。リバーシブルプラウはボトム数がワンウエ イプラウの 2 倍になり,それを保持するためにフレー ムなどの強勒性が要求される。総重量が増えてトラク夕との重量バランスが崩れ,作業精度の低下が免れな かった。そのためそれまでは高馬力•高重量のトラク夕が適用されていた。ところが,それでは上述のよう な問題が残る。そこで軽量なトラクタでも作業バラン スが保たれ,負荷を減少させることができる機構を開発した。以下にこのリバーシブルプラウの新技術につ いて説明する。可逆式犁的底部數是單向犁的兩倍,為了保持這點,要求框架等具備強韌性。總重量增加,拖拉機與重量平衡被打破,作業精度無法避免下降。因此,過去多採用高馬力、高重量的拖拉機。然而,這樣仍存在上述問題。因此,開發出即使是輕量拖拉機也能保持作業平衡並減少負荷的機構。以下說明此可逆式犁的新技術。
1)ツイストコールタ機構 1)扭轉軸機構
ロアリンクからプラウ重心点までの距離を短く し,ロアリンク先端荷重を軽減した。將下連桿到犁重心點的距離縮短,減輕了下連桿端部的負荷。
プラウの重い軽いは,トラクタのロアリンク先端 にかかる荷重によって決まり,プラウの重心点が短 いほど有利になる。犁的重量輕重是由拖拉機下連桿端部所承受的負荷決定的,犁的重心點越靠近下連桿越有利。
荷重が小さいと,圃場でプラウを持ち上げて移動 したり,枕地で旋回したりする時に発生するトラク夕前輪の浮き上がりを抑えられるし,操作性や安全性が高まり,さらに燃費の向上やオペレータの疲労度の低減も期待できる。負荷較小時,在田間抬起犁移動或在田埂轉彎時,可以抑制拖拉機前輪浮起,提高操作性和安全性,並且還能期待燃油效率的提升及操作員疲勞度的降低。
図 5.27 にツイストコールタ(一個で左右兼用と なる)を示す。
圖 5.27 顯示了扭轉彈簧(一個即可左右通用)。
図 5.27 ツイストコールタ 圖 5.27 扭轉耕耘機
(スガノ農機提供) (由菅野農機提供)
図 5.28 に重心点の比較(従来機種とツイストコー ルタ装着機種)を示す。ロアリンクリンク先端荷重 が
2
,
350
Kg
2
,
350
Kg
2,350Kg 2,350 \mathrm{Kg} から
1
,
370
Kg
1
,
370
Kg
1,370Kg 1,370 \mathrm{Kg} に減少している。
圖 5.28 顯示重心點比較(傳統機種與裝有扭轉耕耘機的機種)。下連桿末端負荷從
2
,
350
Kg
2
,
350
Kg
2,350Kg 2,350 \mathrm{Kg} 減少到
1
,
370
Kg
1
,
370
Kg
1,370Kg 1,370 \mathrm{Kg} 。
2)アクスル機構(AQSL)[Automatic Quick Suction Linkage]
2)軸承機構(AQSL)[自動快速吸附連結]
アクスル機構はプラウ作業を効率良く作業するた めに開発されたものである。図5.29にアクスル機構を示す。アクスル機構には以下に記すように 3 つ の機能がある。
軸承機構是為了提高犁作業的效率而開發的。圖 5.29 顯示了軸承機構。軸承機構具有以下三個功能。
(1)オート機能
(1)自動功能
図5.28 重心点の比較
圖 5.28 重心點比較
(スガノ農機提供)
(由菅野農機提供)
図5.29 アクスル機構 圖 5.29 軸承機構
(スガノ農機提供) (由菅野農機提供)
図 5.30 にオート機構を示す。 通常,犁のシェア (刃)の刺さり込みの角度は,トップリンクのハンド ルを回して調整するが,オート機構付のプラウでは これを自動的に行う。したがって,枕地でもその場 からササリ込むので従来と比べて鋤き込み距離は半分以下になり,仕上げ耕起が効率良くなる。図 5.31 にオート機構の枕地の鋤込み長さの比較を示す。
圖 5.30 顯示自動機構。通常,犁的刀片(刃)刺入的角度是通過旋轉頂桿的手柄來調整,但配備自動機構的犁則會自動完成此調整。因此,即使在田邊,也能從原地刺入,與傳統相比,鋤入距離減少到一半以下,整地效率提高。圖 5.31 顯示自動機構在田邊的鋤入長度比較。
図5.30 オート機構
圖 5.30 自動機構
図5.31 オート機構ささりの比較 圖 5.31 自動機構插入比較
(スガノ農機提供) (由菅野農機提供)
(2)ロック機能 (2)鎖定功能
図 5.32 にロック機構を示す。プラウを持ち上げ た時の地上高を保持し,畔越えや埋め戻しを容易に する。
圖 5.32 顯示鎖定機構。保持犁具抬起時的離地高度,便於越過田埂及回填作業。
図5.32 ロック機構 圖 5.32 鎖定機構
(3)フリー機能 (3)自由功能
図 5.33 にフリー機構を示す。ロアリンク感知方式のドラフトコントロール機構を持つトラクタで,多連プラウ耕の場合に有効である。圃場が波状地の場合,それに合わせてプラウが追従する。したがっ て作土層を一定の深さにすることができる。
圖 5.33 顯示自由機構。配備有下連桿感知方式的拖拉機草稿控制機構,對多連犁耕作有效。當田地呈波狀地形時,犁會隨之追蹤。因此可以將耕作層保持在一定深度。
図 5.33 フリー機構 圖 5.33 自由機構
3)製品の軽量化 3)產品的輕量化
12 章で詳細を述べるが,構成部材に熱処理を行い材料の板厚を下げ,製品全体の重量軽減を図った。雖然在第 12 章中詳細說明,但通過對構成部件進行熱處理,降低材料的板厚,從而實現整體產品的重量減輕。
5.3.7 リバーシブルプラウボトムの反転性能 5.3.7 可逆式犁底的翻轉性能
畑作の一般的な耕起作業はボトムプラウとロータ リティラで行う。それぞれの特徴を表5.4に示す。一般的田間耕作作業是使用犁底犁和旋耕機進行。各自的特點列於表 5.4。
表5.4 ボトムプラウとロータリティラの比較
1
)
1
)
^(1)) { }^{1)} 表 5.4 底犁與旋耕機的比較
1
)
1
)
^(1)) { }^{1)}
機種名
区分 區分
長所
短所 缺點
ボトム プラウ 底犁
反転耕 反轉耕作
深耕が出来る残椬物をすき込みする土層改良が出来る作業速度が速い能夠深耕並將殘留物翻入土層改良,作業速度快
率引抵抗が大きい下層に耕盤を形成する土壌移動が大きい在抗拉阻力大的下層形成耕盤,土壤移動量大
ロータ リティ ラ 旋耕機
摫土耕
砕土性がある土壌移動が少ない 具有碎土性,土壤移動量少
無法深耕 翻轉與摻入性差 所需動力大 作業速度慢
深耕が出来ない
反転・すき込み性が劣る所要動力が大きい
作業速度が遅い
深耕が出来ない
反転・すき込み性が劣る所要動力が大きい
作業速度が遅い | 深耕が出来ない |
| :--- |
| 反転・すき込み性が劣る所要動力が大きい |
| 作業速度が遅い |
機種名 区分 長所 短所
ボトム プラウ 反転耕 深耕が出来る残椬物をすき込みする土層改良が出来る作業速度が速い 率引抵抗が大きい下層に耕盤を形成する土壌移動が大きい
ロータ リティ ラ 摫土耕 砕土性がある土壌移動が少ない "深耕が出来ない
反転・すき込み性が劣る所要動力が大きい
作業速度が遅い" | 機種名 | 区分 | 長所 | 短所 |
| :--- | :--- | :--- | :--- |
| ボトム プラウ | 反転耕 | 深耕が出来る残椬物をすき込みする土層改良が出来る作業速度が速い | 率引抵抗が大きい下層に耕盤を形成する土壌移動が大きい |
| ロータ リティ ラ | 摫土耕 | 砕土性がある土壌移動が少ない | 深耕が出来ない <br> 反転・すき込み性が劣る所要動力が大きい <br> 作業速度が遅い |
火山灰性土壌の占める割合が多い日本の場合は,可能な限り潜在地力を引き出す工夫をしなければならな い。また欧米と比較すると降雨量も多いので,排水性 を良好にすることが必要である。このような条件を満 たす上で深耕は不可欠である。これまでに使いやすさ からロータリティラが導入されていたが,広く普及す ることはなかった。前述のようにロータリティラ耕で は雑草の繁茂が多く,除草に苦労することも理由の一 つであるが,その最も大きな理由は深耕が出来ないこ とである。在火山灰性土壤佔比高的日本,必須盡可能發揮潛在地力。此外,與歐美相比降雨量也較多,因此需要保持良好的排水性。為滿足這些條件,深耕是不可或缺的。過去因使用方便而引進了旋耕機,但未能廣泛普及。如前所述,旋耕機耕作時雜草繁茂,除草困難也是原因之一,但最主要的原因是無法進行深耕。
ボトムプラウが,牽引抵抗が大きい上に土壌の移動 も多いと云われながら,畑作に定着して行ったのは,土地の生産性の追求から来る深耕への強い要求があっ たからである。ボトムプラウは現在圃場区分では畑作,水田,草地にまで対応している。けん引する適用 トラクタも 15PS~300PS の広範囲で対応している。日本農業の畑作地帯では普及率が高いが,さらに近年 は水田の大区画化,大規模化による耕起作業の効率化 と米の高品質化を目的として普及が進んでいる。雖然底犁被認為牽引阻力大且土壤移動多,但因追求土地生產力而對深耕有強烈需求,底犁才得以在畑作中確立。底犁目前在圃場區分中適用於畑作、水田、草地。牽引適用的拖拉機範圍廣泛,從 15PS 到 300PS 皆可。日本農業的畑作地區普及率高,近年來隨著水田大區劃化、大規模化,為提高耕作效率及米的高品質化,普及進一步推進。
日本のプラウは反転・すき込み性能で,世界でも通用する高水準の域にあるといってもよい。反転・すき込み性に特に優れているのには,ユーザである農家 が,葉一枚,残椬物一個が表層に残っていても指摘す るほど要求に厳しいこと,撥土板の曲面の研究レベル が高いこと,材料にプラスチックを採用して土の流れ を円滑にしたことなどが与って大きい。日本的犁在翻轉與摻入性能上,可說達到世界通用的高水準。特別優秀的翻轉與摻入性,主要因為使用者農家對葉片一片、殘留物一個若留在表層都會指出,要求非常嚴格;犁鏵曲面的研究水準高;採用塑膠材料使土壤流動順暢等因素共同促成。
図 5.34 に反転性能のテストの結果を示す。このテ ストは,長さ 2 cm のチョークに番号を付けて所定の位置に埋め込んでおき,耕起後に移動位置を計測する方法によるものである(玉ころがし試験と云われてい る)。断面図に見られるように,表層部にあったNo (13),(14),(15),(16)が反転されて下層部に位置しており,圖 5.34 顯示了反轉性能測試的結果。此測試方法是將長度為 2 公分的粉筆編號後埋入指定位置,耕作後測量其移動位置(稱為滾珠試驗)。如剖面圖所示,原位於表層的 No(13)、(14)、(15)、(16)被反轉至下層位置,
下層部にあった No(2),(3),(4)が上層部に移動してい るので,反転状態は良好であると判定される。最近は トラクタの牽引力も大きくなり,高速作業も可能であ る。放酇作用についても No(16)が前方に約 1.4 m 移動 していることから十分であるし,砕土性も良い。供試 したプラウの仕様を表 5.5 に示す。図 5.35 に供試プラ ウの外観図を示す。図 5.36 に土壌水分,土壌貫入抵抗等の圃場条件を示す。原位於下層的 No(2)、(3)、(4)移動至上層,因此判定反轉狀態良好。近年來拖拉機的牽引力增大,也能進行高速作業。關於放酥作用,No(16)向前移動約 1.4 公尺,足夠且碎土性良好。供試的犁具規格見表 5.5。圖 5.35 顯示供試犁具的外觀圖。圖 5.36 顯示土壤水分、土壤貫入阻力等田間條件。
試験地はトラクタの走行によって硬く踏み固められ た圃場であったが,トラブルもなく耕起した。耕起深 は畑地では標準的な 30 cm に設定した。図 5.36 に見 られるようにトラクタの走行による土壌の踏圧硬盤層 の形成は, 10 cm の深さにピークがあり,硬さの影響 は 20 cm 位のところでとどまっている。よってこの圃場での耕起深 30 cm は適正であった。 30 cm より深く硬盤層が形成される場合もあるが,これはプラウ耕時 に,トラクタ右車輪が耕起されたれき底を走行するた
試驗地為因拖拉機行駛而硬化踏實的田地,但耕作過程中無故障。耕作深度在畑地設定為標準的 30 公分。如圖 5.36 所示,拖拉機行駛造成的土壤踏壓硬盤層在 10 公分深度處達到峰值,硬度影響約止於 20 公分處。因此,此田地耕作深度 30 公分為適當。硬盤層有時會形成於超過 30 公分深度,這是因為犁耕時拖拉機右輪行駛於已耕作的礫石底層所致。
図5.34 反転性能(玉ころがし)
3
)
3
)
^(3)) { }^{3)} 圖 5.34 反轉性能(滾珠試驗)
3
)
3
)
^(3)) { }^{3)}
表5.5 供試プラウの仕様スガノTROY1921DC
3
)
3
)
^(3)) { }^{3)} 表 5.5 試驗用犁的規格 斯加野 TROY1921DC
3
)
3
)
^(3)) { }^{3)}
型 型號
式 式樣
TROY 1921 DC
サ 薩
ィ 伊
ズ 斯
20
×
2
20
×
2
20 xx2 20 \times 2
全
長
(mm) (毫米)
2600
全 全部
幅 寬度
(mm) (毫米)
1600
全 全部
高
(mm) (毫米)
1700
重 重量
量
(kg)
780
標
準
耕 耕作
幅 寬度
(cm)
91~ 102
標
準
耕 耕作
深
(cm) (公分)
20~
41
刃
幅 寬度
(mm) (毫米)
510
コ 個
-
ル
夕
( mm ¢ )
455ウェーブ 455 波紋
ケ
ケ
ケ ケ ケ
-
ジ 字
ホ 片
イ 以
600-
12 タイヤ 12 輪胎
注:リバーシフルブラウはD型ホトム 注:反轉犁是 D 型底犁
型 式 TROY 1921 DC
サ ィ ズ 20 xx2
全 長 (mm) 2600
全 幅 (mm) 1600
全 高 (mm) 1700
重 量 (kg) 780
標 準 耕 幅 (cm) 91~ 102
標 準 耕 深 (cm) 20~ 41
刃 幅 (mm) 510
コ - ル 夕 ( mm ¢ ) 455ウェーブ
ケ - ジ ホ イ 600- 12 タイヤ
注:リバーシフルブラウはD型ホトム | 型 | | | | 式 | | TROY 1921 DC |
| :--- | :--- | :--- | :--- | :--- | :--- | :--- |
| サ | | ィ | ズ | | | $20 \times 2$ |
| 全 | | | 長 | (mm) | | 2600 |
| 全 | | | 幅 | (mm) | | 1600 |
| 全 | | | 高 | (mm) | | 1700 |
| 重 | | | 量 | (kg) | | 780 |
| 標 | 準 | 耕 | 幅 | (cm) | | 91~ 102 |
| 標 | 準 | 耕 | 深 | (cm) | 20~ | 41 |
| 刃 | | | 幅 | (mm) | | 510 |
| コ | - | ル | 夕 | ( mm ¢ ) | | 455ウェーブ |
| $ケ$ | - | ジ | ホ | イ | 600- | 12 タイヤ |
| 注:リバーシフルブラウはD型ホトム | | | | | | |
図 5.35 供試プラウ仕様
3
)
3
)
^(3)) { }^{3)} 圖 5.35 試驗犁規格
3
)
3
)
^(3)) { }^{3)}
土㙞水分 (乾性型火山性土) 土壤水分(乾性型火山性土)
深 ざ
含
水 車 | 含 |
| :--- |
| 水 車 |
0
∼
5
cm
0
∼
5
cm
0∼5cm 0 \sim 5 \mathrm{~cm}
31.4\% 31.4%
5
∼
10
5
∼
10
5∼10 5 \sim 10
31.7
10
∼
15
10
∼
15
10∼15 10 \sim 15
32.6
15
∼
20
15
∼
20
15∼20 15 \sim 20
33.7
20
∼
25
20
∼
25
20∼25 20 \sim 25
30.2
25
∼
30
25
∼
30
25∼30 25 \sim 30
33.6
土㙞水分 (乾性型火山性土)
深 ざ "含
水 車"
0∼5cm 31.4\%
5∼10 31.7
10∼15 32.6
15∼20 33.7
20∼25 30.2
25∼30 33.6 | 土㙞水分 (乾性型火山性土) | |
| :--- | :--- |
| 深 ざ | 含 <br> 水 車 |
| $0 \sim 5 \mathrm{~cm}$ | 31.4\% |
| $5 \sim 10$ | 31.7 |
| $10 \sim 15$ | 32.6 |
| $15 \sim 20$ | 33.7 |
| $20 \sim 25$ | 30.2 |
| $25 \sim 30$ | 33.6 |
図 5.36 圃場の土壌状態
3
)
3
)
^(3)) { }^{3)} 圖 5.36 田間的土壤狀態
3
)
3
)
^(3)) { }^{3)}
めである。あまり硬い層にはなっていないが,この場合,別工程で心土破砕等を作業体系に入れることが必要である。是如此。雖然沒有形成過硬的層,但在這種情況下,有必要在作業體系中加入心土破碎等其他工序。
5.3.8 耕起深の設定 5.3.8 耕作深度的設定
適正耕深の定義は年代によって変わる。音力時代は 15 cm で深耕と呼ばれたが,現在では 30 cm 以上を深耕と呼ぶのが一般的なイメージであろう。畑作の耕起 は
25
∼
30
cm
25
∼
30
cm
25∼30cm 25 \sim 30 \mathrm{~cm} が標準耕となっており,この範囲では,耕起後の砕土•整地作業によって残差物が表層に出る ことはない。また大規模化で耕起面積が増加している が,これに伴って作業時間が増えている。しかし,だ からと言って耕深を下げるような対応は避けるべきで ある。
適正耕作深度的定義會隨年代而改變。音力時代稱 15 公分為深耕,但現在一般認為 30 公分以上才稱為深耕。田間耕作的耕作深度以
25
∼
30
cm
25
∼
30
cm
25∼30cm 25 \sim 30 \mathrm{~cm} 為標準耕深,在此範圍內,耕作後的碎土與整地作業不會使殘留物出現在表層。雖然耕作面積因規模擴大而增加,作業時間也隨之增加,但因此而降低耕作深度的做法應避免。
耕起深と作物の収量との間にはどのような関係があ るのだろうか。図 5.37 は戦後の土層改良事業と馬鈴薯の収量の関係を示したものである。作物の収量増 は,多くは品種改良と大きな関わりを持つが,馬鈴薯 については戦前からの品種が主流なので,品種改良と は直接的な関係はない。参考に 2012(平成 24)年度耕作深度與作物產量之間有何關係呢?圖 5.37 顯示戰後土層改良工程與馬鈴薯產量的關係。作物產量的增加多與品種改良密切相關,但馬鈴薯自戰前以來主要使用舊品種,因此與品種改良無直接關係。參考 2012(平成 24)年度
の北海道の馬鈴薯の品種別作付面積を表5.6に示す。
北海道馬鈴薯各品種的種植面積列於表 5.6。
5.37 土層改良事業と馬鈴薯の収量
3
)
3
)
^(3)) { }^{3)} 5.37 土壤改良事業與馬鈴薯的產量
3
)
3
)
^(3)) { }^{3)}
表5.6 馬鈴薯の品種別作付面積
3
)
3
)
^(3)) { }^{3)}
品種
作付面積ha
主な産地 主要產地
用途
コナフブキ 粉藥布基
13,562
オホーツク,十勝 鄂霍次克,十勝
でんぷん加エ用 澱粉加工用
男爵
11,016
オホーツク,十勝 歐羅斯克,十勝
食用
トヨシロ 豐白
7,127
オホーツク,十勝 鄂霍次克,十勝
食品加工用
メークイン 美薯(馬鈴薯品種)
5,755
十勝,檜山
食用
キタアカリ 北薯
2,167
後志,上川
食用
品種 作付面積ha 主な産地 用途
コナフブキ 13,562 オホーツク,十勝 でんぷん加エ用
男爵 11,016 オホーツク,十勝 食用
トヨシロ 7,127 オホーツク,十勝 食品加工用
メークイン 5,755 十勝,檜山 食用
キタアカリ 2,167 後志,上川 食用 | 品種 | 作付面積ha | 主な産地 | 用途 |
| :---: | :---: | :---: | :---: |
| コナフブキ | 13,562 | オホーツク,十勝 | でんぷん加エ用 |
| 男爵 | 11,016 | オホーツク,十勝 | 食用 |
| トヨシロ | 7,127 | オホーツク,十勝 | 食品加工用 |
| メークイン | 5,755 | 十勝,檜山 | 食用 |
| キタアカリ | 2,167 | 後志,上川 | 食用 |
十勝の例をみると,馬鈴薯の収量は,土層改良事業 による心土耕,深耕の面積と比例関係にある。てん菜 もほぼ同じ傾向をたどっているので,根菜類について は,深耕が根圏域の拡大と密接な関係にあることが分 かる。十勝地方における土層改良事業は1975(昭和50)年までに,124,484ha に達しているので,全耕地面積の半分以上に対して行われたことになる。以十勝為例,馬鈴薯的產量與土層改良事業所進行的心土耕、深耕面積呈正比關係。甜菜也大致呈現相同的趨勢,因此對於根菜類而言,深耕與根圏域的擴大有密切關係。十勝地區的土層改良事業到 1975 年(昭和 50 年)已達 124,484 公頃,約占全耕地面積的一半以上。
土層改良事業は,昭和 40 年頃をピークにその後は下降線をたどるが,これは一般営農にホイールトラク夕が普及し始めたことによる。一般営農へのトラクタ の導入は,土層改良に刺激されたことが端緒になって いる。欧米に追いつけ,追い越せの風潮もあって,農家が個別に深耕を心掛けた上に,さらに適期作業に よって,より土地の生産性を高めようと努力してい る。土地改良事業は,やがてこのホイールトラクタに交代する形になるが,その後の馬鈴薯の収量はこのト ラクタの普及台数に比例する。しかも収量の伸びは加速されている。土層改良事業在昭和 40 年左右達到高峰,之後逐漸下降,這是因為一般農業開始普及輪式拖拉機。拖拉機的引入起因於土層改良的刺激。在追趕並超越歐美的風潮下,農戶個別努力進行深耕,並透過適時作業進一步提升土地生產力。土地改良事業最終被輪式拖拉機所取代,而之後馬鈴薯的產量與拖拉機的普及數量成正比,且產量的增長速度加快。
これは深耕プラス化学肥料の効果と見ることができ る。昭和35年頃から,化成肥料が一般に使われるよ うになって施肥量も多くなっている。作付け条件に合った肥料が安く供給されるようになったこと,多肥栽培に必要な深耕によって根圈域(養分吸収領域)の拡大が進んだことなど,多収の条件も整備された。そ の結果,昭和 30 年頃の馬鈴薯の収量は約
1
,
500
Kg
/
10
a
1
,
500
Kg
/
10
a
1,500Kg//10a 1,500 \mathrm{Kg} / 10 \mathrm{a} であるのに対し,昭和 50 年には
3
,
000
Kg
/
10
a
3
,
000
Kg
/
10
a
3,000Kg//10a 3,000 \mathrm{Kg} / 10 \mathrm{a} に達し
這可以視為深耕加上化學肥料的效果。自昭和 35 年左右,化成肥料開始普遍使用,施肥量也增加。適合作物條件的肥料得以廉價供應,加上多肥栽培所需的深耕促進了根圏域(養分吸收區域)的擴大,多產條件得以完善。結果是,昭和 30 年左右馬鈴薯的產量約為
1
,
500
Kg
/
10
a
1
,
500
Kg
/
10
a
1,500Kg//10a 1,500 \mathrm{Kg} / 10 \mathrm{a} ,而昭和 50 年達到
3
,
000
Kg
/
10
a
3
,
000
Kg
/
10
a
3,000Kg//10a 3,000 \mathrm{Kg} / 10 \mathrm{a} 。
た。同じ品種を使って,20年の間に 2 倍の収量に達 してわけである。さらに昭和 60 年代の収量は
3
,
700
Kg
/
10
a
3
,
700
Kg
/
10
a
3,700Kg//10a 3,700 \mathrm{Kg} / 10 \mathrm{a} を超えており,昭和 30 年当時に比較す ると 2.5 倍の驚異的な数字である。
同樣品種的馬鈴薯在 20 年間產量達到兩倍。昭和 60 年代的產量已超過
3
,
700
Kg
/
10
a
3
,
700
Kg
/
10
a
3,700Kg//10a 3,700 \mathrm{Kg} / 10 \mathrm{a} ,與昭和 30 年相比,達到 2.5 倍的驚人數字。
表 5.7 に農業技術の変革を示す。馬鈴薯の収量が化学肥料の消費量,トラクタの普及台数,プラウの発達,耕起深の変化と密接な関係にあることがうかがえる。表 5.7 に農業技術の變革を示す。馬鈴薯的產量與化學肥料的消費量、拖拉機的普及台數、犁的發展、耕作深度的變化密切相關。
今後の課題は,最近横ばいになってきている収量 の,より一層の増収を期す上で,次の栽培技術の革新 をどこに求めるかを同定することである。今まではト ラクタの大型化に合わせて深耕してきたが,すでに既存品種の能力に限界が来ているとみることができる。 これからは単純に深く耕起していくことで,そのまま増収に結び付くことは考えられない。新しい多収型の品種を育成し,それに合わせた耕起法の工夫,耕深の設定がなければならないと考えられる。今後的課題是,在最近產量趨於持平的情況下,為了期望更進一步的增產,必須確定下一步栽培技術的革新方向。過去是隨著拖拉機大型化而進行深耕,但可以認為現有品種的能力已經達到極限。今後單純地加深耕作,無法直接帶來增產。必須培育新的高產型品種,並配合其特性改良耕作方法及設定耕作深度。
図 5.38 に耕起深別作物収量例を示す(北海道農業試験場,現北海道農業研究センター)。耕深と作物収量との関係を示した少ない試験報告である。この図で は,馬耕時代の耕深 9 cm を 100 とした場合, 3 cm 刻 みで深耕していくと馬鈴薯は 30 cm の深耕で
30
%
30
%
30% 30 \% の増収となっている。土壌が変わっても大きな変化はな く,ほぼ同じ傾向をたどっている。燕麦は 21 cm まで は耕深に比例して増収しているが,それ以上ではあま り変化はない。
圖 5.38 顯示了不同耕作深度下的作物產量例(北海道農業試驗場,現北海道農業研究中心)。這是少數顯示耕作深度與作物產量關係的試驗報告。在此圖中,以馬耕時代的耕作深度 9 公分為 100,當耕作深度每次增加 3 公分時,馬鈴薯在 30 公分深耕時產量增加了
30
%
30
%
30% 30 \% 。即使土壤改變,變化不大,幾乎呈現相同的趨勢。燕麥在 21 公分深度之前,產量隨耕作深度成比例增加,但超過此深度後變化不大。
図 5.38 耕起深別作物収量例(北農試)
3
)
3
)
^(3)) { }^{3)}
こうしてみると,作物には深根型と浅根型があるこ 這樣一看,作物有深根型和淺根型
とが分かる。このことは作物により適正な耕深を選択 することが重要であることを物語っている。馬鈴薯の ような深根型は連数を少なくした深耕型プラウを使用 すべきである。ボトムを大型にして深耕すると,牽引抵抗が大きくなるので,プラウの連数を増やすことは できない。耕起幅が狭いので作業能率が低いのが難点 である。可以理解。這說明了根據作物選擇適當的耕作深度是非常重要的。像馬鈴薯這種深根型作物,應該使用連數較少的深耕型犁。由於將底部做大以進行深耕會增加牽引阻力,因此無法增加犁的連數。耕作寬度較窄,作業效率較低是其缺點。
一方浅根型の燕麦などには連数の多いプラウを用い た方がよい。浅耕用ボトムは小型で牽引抵抗は少ない から,連数を多くすることができる。作業幅が広く作業の効率化が図れる。このようにプラウを使い分ける必要がある。另一方面,對於淺根型的燕麥等,使用連數較多的犁較為適合。淺耕用的底犁體積小,牽引阻力較小,因此可以增加連數。作業幅度較寬,能提高作業效率。由此可見,有必要根據情況區分使用犁具。
5.3.9 耕起と土嬢の順化 5.3.9 耕作與土壤的順化
わが国の土壌は下層土が不良土の場合が多いので,深耕が有利であると云っても,急激な深耕は下層土を混合して,一時期収量を停滞させることがあるから注意を要する。土壌改良資材や堆肥を有効に使用すると か,段階的に深耕を続けて土に慣らすとか,あるいは影響の少ない作物と組み合せるなどの工夫が必要であ る。試験例から作物を組み合わせた例を紹介する。由於我國的土壤下層土多為劣質土,即使深耕有利,但急劇的深耕會混合下層土,可能導致一時期產量停滯,因此需加以注意。需要有效利用土壤改良資材或堆肥,逐步進行深耕使土壤適應,或與影響較小的作物搭配等措施。以下介紹試驗中作物搭配的例子。
試験区の設定は次の通りである。図5.39に圃場区画および輪作体系を示し,図 5.40 に試験区の断面を示す。図5.40に示すように,踏圧浅耕区(後の作業 の必要上,耕起前にトラクタを走行させて踏み固めた圃場,耕起深 15 cm ),踏圧深耕区(プラウ耕等の際 にトラクタに踏み固められた圃場,耕起深 25 cm ),深耕区(無処理,耕起深 25 cm )の 3 区とし,これを図 5.39 に示すように,A,B,C,D の 4 圃場に分けて, てん菜,小豆,馬鈴薯,トウモロコシの 4 年輪作体系 (注1)を組んだ。機械化による踏圧の影響と,深耕 の効果を確認するためのものである。試驗區的設定如下。圖 5.39 顯示了田塊區劃及輪作體系,圖 5.40 顯示了試驗區的剖面。如圖 5.40 所示,踏壓淺耕區(因後續作業需要,在耕作前由拖拉機行駛踏實的田地,耕作深度 15 公分)、踏壓深耕區(拖拉機在犁耕等作業時踏實的田地,耕作深度 25 公分)、深耕區(無處理,耕作深度 25 公分)共三區,並依圖 5.39 所示分為 A、B、C、D 四個田塊,組成甜菜、小豆、馬鈴薯、玉米的四年輪作體系(註 1)。此為確認機械化踏壓的影響及深耕效果所設。
踏圧区は,トラクタで踏み固められているので,約 5 cm 沈下している。従って 25 cm 耕深といっても実際 には 30 cm 耕起された事になり,この場合は下層の心土が一部混合している。同様に浅耕 15 cm 区も, 5 cm プラスされて 20 cm の耕深である。表 5.7 に土壌分析結果を示す。表から分かるように,浅耕区は表層だけ の処理であり,生物活性度が高く,有効態リン酸も多 い。いわゆる最も標準的な土壌である。踏圧深耕区は不良土の心土が一部混合しているので,この逆であ る。通常の場合,このような条件では土壌改良材を投入して矯正するが,この試験では作物生育の影響を見 るためそのままの状態で試験をした。踏壓區因拖拉機踏實,土壤約下沉 5 公分。因此即使標示為 25 公分耕深,實際耕作深度為 30 公分,且此情況下下層心土部分混合。同理,淺耕 15 公分區亦加 5 公分,實際耕深為 20 公分。表 5.7 顯示土壤分析結果。由表可知,淺耕區僅處理表層,生物活性高,有效態磷酸含量也多,為所謂最標準的土壤。踏壓深耕區因心土部分混合為不良土壤,情況相反。通常此種條件會投入土壤改良材進行矯正,但本試驗為觀察作物生長影響,故維持原狀進行試驗。
トラクタの走行が圃場にどのような影響を与えるか の確認もした。トラクタが耕起した圃場を走行する
也確認了拖拉機行駛對田地造成的影響。拖拉機在耕作過的田地上行駛時
図5.39 圃場区画および輪作体系
3
)
3
)
^(3)) { }^{3)} 圖 5.39 田區劃分及輪作體系
3
)
3
)
^(3)) { }^{3)}
図5.40 試験区断面(乾性型火山性土)
3
)
3
)
^(3)) { }^{3)} 圖 5.40 試驗區斷面(乾性型火山性土)
3
)
3
)
^(3)) { }^{3)}
表 5.7 土壌分析結果
3
)
3
)
^(3)) { }^{3)}
項 目 處理區分
qquad \qquad
項 目
処理区分 qquad | 項 目 |
| :--- |
| 処理区分 $\qquad$ |
生 物 活 性 (
μ
H
/
100
g
μ
H
/
100
g
muH//100g \mu \mathrm{H} / 100 \mathrm{~g} )
粗 換 性 石 灰 (
CaOmg
/
100
g
CaOmg
/
100
g
CaOmg//100g \mathrm{CaOmg} / 100 \mathrm{~g} )
有効龍リン酸
(
P
2
O
5
mg
/
100
g
)
P
2
O
5
mg
/
100
g
(P_(2)O_(5)mg//100(g)) \left(\mathrm{P}_{2} \mathrm{O}_{5} \mathrm{mg} / 100 \mathrm{~g}\right) 有效龍磷酸
(
P
2
O
5
mg
/
100
g
)
P
2
O
5
mg
/
100
g
(P_(2)O_(5)mg//100(g)) \left(\mathrm{P}_{2} \mathrm{O}_{5} \mathrm{mg} / 100 \mathrm{~g}\right)
無踏圧
深
耕 耕作
3.4
101
2.4
踏 圧 踏壓
深耕
( 25 cm )( 25 公分 )
3.4
105
3.0
〔心土沘合〕 〔心土合一〕
2.4
114
2.2
浅 淺
耕( 15 cm )耕(15 公分)
4.6
101
2.9
注 1.生物活性是用朓氫梄素話住 T T C 退元法測定。2.有機䋕磷酸是用 Truog 法測定。
注 1.生物活性は朓水素梄素话住T T C 退元法。
2.有機䋕リン酸はTruog法。
注 1.生物活性は朓水素梄素话住T T C 退元法。
2.有機䋕リン酸はTruog法。 | 注 1.生物活性は朓水素梄素话住T T C 退元法。 |
| :--- |
| 2.有機䋕リン酸はTruog法。 |
"項 目
処理区分 qquad" 生 物 活 性 ( muH//100g ) 粗 換 性 石 灰 ( CaOmg//100g ) 有効龍リン酸 (P_(2)O_(5)mg//100(g))
無踏圧 深 耕 3.4 101 2.4
踏 圧 深耕 ( 25 cm ) 3.4 105 3.0
〔心土沘合〕 2.4 114 2.2
浅 耕( 15 cm ) 4.6 101 2.9
"注 1.生物活性は朓水素梄素话住T T C 退元法。
2.有機䋕リン酸はTruog法。" | 項 目 <br> 処理区分 $\qquad$ | | | 生 物 活 性 ( $\mu \mathrm{H} / 100 \mathrm{~g}$ ) | 粗 換 性 石 灰 ( $\mathrm{CaOmg} / 100 \mathrm{~g}$ ) | 有効龍リン酸 $\left(\mathrm{P}_{2} \mathrm{O}_{5} \mathrm{mg} / 100 \mathrm{~g}\right)$ |
| :--- | :--- | :--- | :--- | :--- | :--- |
| 無踏圧 | 深 | 耕 | 3.4 | 101 | 2.4 |
| 踏 圧 | 深耕 | ( 25 cm ) | 3.4 | 105 | 3.0 |
| | | 〔心土沘合〕 | 2.4 | 114 | 2.2 |
| | 浅 | 耕( 15 cm ) | 4.6 | 101 | 2.9 |
| 注 1.生物活性は朓水素梄素话住T T C 退元法。 <br> 2.有機䋕リン酸はTruog法。 | | | | | |
と,どのように土壌が踏み固められかを,図5.41の ホイールトラクタによる踏圧断面図によって示す。膨土深が約 40 cm の圃場に対して 30 cm の耕起をした後,63PS,自重
2
,
165
kg
2
,
165
kg
2,165kg 2,165 \mathrm{~kg} のトラクタが 1 回走行しただ けで踏圧深度は 35 cm に達する。この場合,仮に 30 cm よりも浅く耕起すると,その分だけ弾力性を有 する下層が浅くなるので,トラクタによる踏み固めは更に強く表層に影響するとみなければならない。前輪 の通過跡を後輪が更に通過して踏み固めることになる
並且,土壤是如何被踏實的,藉由圖 5.41 的輪式拖拉機踏壓斷面圖來表示。對於土壤深度約 40 公分的田地,進行 30 公分的耕作後,63 馬力,自重
2
,
165
kg
2
,
165
kg
2,165kg 2,165 \mathrm{~kg} 的拖拉機只行駛一次,踏壓深度就達到 35 公分。在這種情況下,若耕作深度淺於 30 公分,下層具有彈性的土壤層會變淺,因此拖拉機的踏實作用會更強烈地影響表層。前輪的通過痕跡會被後輪再次通過而加強踏實。
ので,この 2 重になった場所が最も硬い。
所以,這兩層重疊的地方是最硬的。
図 5.41 ホイールトラクタの踏圧断面
3
)
3
)
^(3)) { }^{3)} 圖 5.41 輪式拖拉機的踏壓剖面
3
)
3
)
^(3)) { }^{3)}
図 5.42 に耕起圃場のトラクタ単体走行土壌踏硬度 を示す。深さ 20 cm 位のところで最も硬くなってい る。何回か踏み固められ,やがて降雨等があって表層部が元の位置に戻ると,最も硬い層は
10
∼
15
cm
10
∼
15
cm
10∼15cm 10 \sim 15 \mathrm{~cm} に位置する。踏圧の影響深度は 25 cm 程度となる。要する に,トラクタ走行による踏圧の影響深度は,土壌の種類や,水分によって多少異なるが,大体 25 cm という ことである。従って耕起の際に 25 cm 以下の耕深で は,硬盤を残すことになる。人工的に破砕しておかな いと下層に硬盤を形成し,不透水層を作ることになる ので注意しなければならない。農家は浅耕するとプラ ウの刃板(シエア)が硬盤に位置し,牽引抵抗が大き いばかりでなく,プラウが揺動して操作がしづらいた めに,硬盤の下の軟らかい所から起こすようにしてい た。結果として人工的に踏み固められた所をプラウ耕 によって,反転•破砕していた。このため根圈域の拡大にも貢献する所となり,好結果をもたらしていた。 つまり,現在の機械体系では,硬盤層を形成させない ためには,25cm 以上耕起しなければならない。
圖 5.42 顯示耕作田地中拖拉機單獨行駛時土壤踏硬度。在約 20 公分深處最為堅硬。經過多次踏壓,隨著降雨等因素使表層回復原位後,最堅硬的層位於
10
∼
15
cm
10
∼
15
cm
10∼15cm 10 \sim 15 \mathrm{~cm} 。踏壓影響深度約為 25 公分。總之,拖拉機行駛所造成的踏壓影響深度會因土壤種類及水分略有不同,但大致為 25 公分。因此,耕作深度若低於 25 公分,將會留下硬盤層。若不事先人工破碎,下層將形成硬盤並產生不透水層,必須注意。農戶淺耕時,犁刀板(剪切板)會位於硬盤層,除了牽引阻力大外,犁具會搖晃難以操作,因此會從硬盤層下方較軟的地方開始耕作。結果是透過犁耕將人工踏實的區域反轉破碎,這也有助於根系區域的擴大,帶來良好效果。換言之,現有機械體系中,為避免形成硬盤層,耕作深度必須超過 25 公分。
図5.42 耕起圃場のトラクタ単体走行土壌踏圧硬度 (63ps,2165Kg)
3
)
3
)
^(3)) { }^{3)} 圖 5.42 耕作田地中拖拉機單獨行駛土壤踏壓硬度(63ps,2165Kg)
3
)
3
)
^(3)) { }^{3)}
機械が大型化すれば,さらに深耕を必要とする。硬盤層の形成は,表層に滞水させて湿害をもたらすだけ機械大型化時,需進行更深耕作。硬盤層的形成會使表層積水,造成濕害。
ではない。土壌が硬いと根が下層に伸びることが出来 ないので,干ばつ時には下層から水を吸収する事が出来ない。毛細管現象の遮断でもあり,干ばつ害をもた らすことになるのである。不是這樣的。土壤硬化會使根系無法向下層伸展,因此在乾旱時無法從下層吸收水分。這也會阻斷毛細管現象,導致乾旱損害的發生。
図 5.43 に生育期の土壌硬度を示す。これは,試験圃場の生育期の土壌硬度である。 15 cm の浅耕の場合 (図の「踏浅」)は浅い位置に硬盤層が形成されている ことがわかる。 25 cm 耕起区(図の踏深」)は踏圧区 (図の無踏鿄」)とほぼ同じ硬度であるので, 25 cm の耕起によって,固められていた土壌はプラウ耕によっ て破砕されたとみることが出来る。ここで,「踏深」 は作物を栽培している畨場を指し,「無踏深」は耕起 したまま作物を栽培することなく,そのままの状態で放置した圃場を指す。この関係を,図 5.44 に踏圧浅耕区のトウモロコシの根相を示す。下層に硬盤が形成 されているため根は下に伸びる事が出来ずに横に這っ ている。このような状態では湿害,干ばつ害を受けや すい。図 5.45 に深耕区のトウモロコシの根相を示す。根はまっすぐに下層に伸びている。根圏域が広いため順調な生育を示している。図 5.46 に生育相全景(昭和54年予備試験区)を示す。図5.47に踏圧浅耕区の トウモロコシの生育を示す。生育は劣りかつ,雑草が繁茂している。図 5.48 に深耕区のトウモロコシの生育を示す,生育は旺盛で雑草が少ない。このテスト結果でボトムプラウによる反転・すき込み・深耕がいか に大切か理解できよう。圖 5.43 顯示了生育期的土壤硬度。這是試驗田生育期的土壤硬度。15 公分的淺耕(圖中「踏浅」)可見在淺層形成了硬盤層。25 公分耕起區(圖中「踏深」)的硬度與踏壓區(圖中「無踏鿄」)幾乎相同,因此可認為 25 公分的耕起通過犁耕破碎了原本硬化的土壤。此處,「踏深」指的是栽培作物的田地,「無踏深」指的是耕起後未栽培作物,保持原狀放置的田地。圖 5.44 顯示了踏壓淺耕區玉米的根系狀況。由於下層形成硬盤,根系無法向下伸展,只能橫向蔓延。這種狀態容易受到濕害和乾旱害。圖 5.45 顯示深耕區玉米的根系,根系直直向下伸展,根圏範圍廣,生長良好。圖 5.46 為生育期全景(昭和 54 年預備試驗區)。圖 5.47 顯示踏壓淺耕區玉米的生長,生長較差且雜草繁茂。圖 5.48 顯示深耕區玉米的生長,生長旺盛且雜草較少。這些測試結果讓人理解到底底犁耕的翻轉、摺入和深耕有多重要。
昭和
55
∼
59
55
∼
59
55∼59 55 \sim 59 年の 5 年間の,トウモロコシの収量推移によって調べた生育調査結果を,図5.49に示す。図 5.50 にてん菜の収量推移を,図 5.51 に小豆の収量推移を,図 5.52 にバレイショの収量推移を示した。気象変動が激しく生育の違いはあるが,全般を通して みて深耕区の成績が良い結果となっている。
昭和
55
∼
59
55
∼
59
55∼59 55 \sim 59 年的五年間,通過玉米產量變化調查的生育調查結果顯示於圖 5.49。圖 5.50 顯示甜菜的產量變化,圖 5.51 顯示小豆的產量變化,圖 5.52 顯示馬鈴薯的產量變化。雖然氣象變化劇烈,生長狀況有所不同,但整體來看深耕區的成績較佳。
興味を引くのは小豆である。小豆は地力でとる作物 と云われ,肥料反応の少ない作物である。不良下層土 が混入すると生育は良くないが,これが 55 年, 56 年 の収量に出ている。しかし 3 作目に入ると土壌が順化 して来たと見え,深耕区が多収となっている。有趣的是小豆。小豆被稱為依靠地力生長的作物,對肥料反應較少。若混入不良的下層土,生長狀況不佳,這在 55 年和 56 年的產量中有所反映。但進入第三作時,土壤似乎已經適應,深耕區產量增加。
根菜類は当初から深耕区が好成績である。ただし,踏圧深耕区はやはり下層土が混入しているところが あって,当初は不安定な内容となっている。肥料反応 のよい作物とはいえ,深耕に際しては土壌を診断し,必要な土壌改良資材を投入するのが正しい栽培法と云 える。根菜類從一開始深耕區就有良好成績。不過,踏壓深耕區仍有下層土混入的情況,初期內容較不穩定。雖然是對肥料反應良好的作物,但在深耕時應診斷土壤,投入必要的土壤改良資材,這才是正確的栽培方法。
なお 4 年目に,心土破砕の効果を確認するために,各区の
1
/
2
1
/
2
1//2 1 / 2 を心土破砕した。この効果は顕著に認めら れる。図 5.53 にホイールトラクタによる下層踏圧硬
另外,在第 4 年,為了確認心土破碎的效果,對各區的
1
/
2
1
/
2
1//2 1 / 2 進行了心土破碎。此效果顯著可見。圖 5.53 為使用輪式拖拉機進行下層踏壓硬度的情況。
図 5.43 生育期の土壌硬度
3
)
3
)
^(3)) { }^{3)} 圖 5.43 生育期的土壤硬度
3
)
3
)
^(3)) { }^{3)}
図 5.44 踏圧浅耕区のトウモロコシの根相
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)
3
)
^(3)) { }^{3)} 圖 5.44 踏壓淺耕區的玉米根相
3
)
3
)
^(3)) { }^{3)}
図 5.45 深耕区のトウモロコシの根相
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)
3
)
^(3)) { }^{3)} 圖 5.45 深耕區的玉米根相
3
)
3
)
^(3)) { }^{3)}
図 5.46 生育相全景(昭和 54 年予備試験区)
3
)
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)
^(3)) { }^{3)}
図 5.47 踏圧浅耕区のトウモロコシの生育
3
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)
^(3)) { }^{3)} 圖 5.47 踏壓淺耕區的玉米生長
3
)
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)
^(3)) { }^{3)}
図 5.48 深耕区のトウモロコシの生育
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)
3
)
^(3)) { }^{3)} 圖 5.48 深耕區的玉米生長
3
)
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^(3)) { }^{3)}
図 5.49 トウモロコシの収量推移(乾物)
3
)
3
)
^(3)) { }^{3)} 圖 5.49 玉米產量變化(乾物)
3
)
3
)
^(3)) { }^{3)}
図5.50 てん菜収量推移
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^(3)) { }^{3)} 圖 5.50 甜菜產量變化
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3
)
^(3)) { }^{3)}
図 5.51 小豆収量推移
3
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^(3)) { }^{3)} 圖 5.51 小豆產量變遷
3
)
3
)
^(3)) { }^{3)}
盤層形成を示す。この硬盤層形成は,プラウ耕ではト ラクタの右車輪がれき底を走行し,下層を踏圧するこ とを示すものである。走行回数が少ないので,表層部 のような硬い硬盤が形成されることはないが,年次を重ねるとやはり影響が出てくることを示している。図 5.54 に一般耕地の土壌硬度を示した。下層硬盤形成に ついて述べると,硬度のピークが上層と下層の 2 ヶ所 にあるので,4~5年に1度は心土破砕することが望 ましい。繰り返すようであるが,これも深耕の 1 部で あり,根圈域の拡大,水分収支のバランスを保つため
盤層形成的顯示。此硬盤層形成,表示在犁耕時,拖拉機的右側車輪行駛於礫石底層,對下層造成踏壓。由於行駛次數較少,因此不會形成如表層般堅硬的硬盤,但隨著年限增加,仍會產生影響。圖 5.54 顯示了一般耕地的土壤硬度。關於下層硬盤形成,硬度峰值出現在上層與下層兩處,因此建議每 4~5 年進行一次心土破碎。雖然重複說明,但這也是深耕的一部分,旨在擴大根圈區域,維持水分收支的平衡。
図5.52 バレイショの収量推移
3
)
3
)
^(3)) { }^{3)} 圖 5.52 馬鈴薯產量變遷
3
)
3
)
^(3)) { }^{3)}
図5.53 ホイールトラクタによる下層踏圧硬盤層形成
圖 5.53 輪式拖拉機造成的下層踏壓硬盤層形成
図5.54 一般耕地の土壤硬度例 圖 5.54 一般耕地的土壤硬度例
の措置である。
的措施。
さて,一般営農の中でプラウ耕を通してどのように土壌を順化すべきかといえば,図5.55に示す,プラ ウ耕と土づくり(一般営農における土壌の順化法)が一つの方法として考えられる。 20 cm 耕起では硬盤が そのまま残るので,作物にとって好適な環境を作って
那麼,在一般耕作中,透過犁耕應如何使土壤適應呢?如圖 5.55 所示,犁耕與土壤改良(一般耕作中土壤適應的方法)可視為一種方法。20 公分耕起會使硬盤保持原狀,因此為作物創造適合的環境
図 5.55 プラウ耕と土づくり(一般営農における土壌 の順化法)圖 5.55 犁耕與土壤改良(一般耕作中土壤的適應方法)
いるとはいえない。浅耕では施肥にも制約があって多収を期待できないとすれば,機械力でこの硬盤を破砗 することになる。しかし,下層心土が不良土であれ ば,これを表層に混入させる事は一時的に低収要因と なる。1年1作とも減収をさせないで深耕を図ろうと すれば,1作目には肥料反応の良いてん菜を選ぶのが最良である。この際,堆肥や麦样等有機物を投入して深耕•反転・すき达みをする。心土が表層に上がって きているので,若干の土堤改良資材を投入する。てん莱は深根型なので,これで収量が碓保される。雖然不能說是完全沒有,但淺耕在施肥上也有一定限制,若期望高產是不可能的,那麼就必須用機械力來破壞這層硬盤。然而,如果下層心土是劣質土壤,將其混入表層會成為暫時的減產因素。若想在一年一作中不減產地進行深耕,第一作最好選擇對肥料反應良好的甜菜。此時,投入堆肥和麥秸等有機物,進行深耕、翻轉和耙松。由於心土已上升到表層,會投入少量土壤改良資材。甜菜屬深根型作物,因此這樣可以確保產量。
2 作目も深根型作物にして馬鈴薯を選ぶ。深耕プラ ウで深く耕起すると,ボトムプラウの特性で,先に表層に上げられた心土は,また下層に戻る事になる。多少は中層に混入するが,徐々に混和させるので問題は出てこない。先にすき达まれた有機物は,完全に府植化して表層部に位置する。いわゆる生きた土である。 これで馬鈴署の生育には問題がない。第二作也選擇深根型作物,選擇馬鈴薯。用深耕犁深耕時,利用底犁的特性,先前被提升到表層的心土會再次回到下層。雖然會有部分混入中層,但因為是逐漸混合,問題不大。先前耙松的有機物完全腐植化,位於表層,形成所謂的活土。這樣馬鈴薯的生長就沒有問題。
3 作目は豆である。 2 年間深耕されているので,こ こでは必ずしも深く耕起しなくても良い。多連の浅耕 プラウで能率的に 20 cm 程度耕起する。浅耕なので心土が上に出ることはない。豆類にとっては好適な土襄第三作是豆類。因為已經深耕了兩年,這裡不必一定要深耕。用多連淺耕犁高效率地耕作約 20 公分。因為是淺耕,心土不會上升。對豆類來說是適合的土壤條件。
条件である。 條件。
4作目が小麦である。麦類は浅耕型の作物なので 20 cm の耕起で充分である。能率本位の耕起であって差し支えない。勿論浅耕と云っても完全反転すき达み には充分留意することが必要である。これで作物は一巡することになる。 2 年浅耕すると硬盤が形成されて くるので,また元に戻って,てん菜の作付けをするこ ととし,深耕を行う。第四作物是小麥。麥類是淺耕型作物,因此 20 公分的耕作深度已經足夠。以效率為本的耕作方式是沒有問題的。當然,即使是淺耕,也必須充分注意完全反轉犁耕。這樣作物就完成了一個輪作週期。淺耕兩年後會形成硬盤層,因此需要回復原狀,改種甜菜並進行深耕。
このようにすれば,下層士が不良土であっても,深耕によって一時的な減収をもたらすことは起きない。 プラウ耕は単純な作業のように思えるが,実は,以上 のような扱い方でその効力が倍加されるのである。土壤があって作物がある。収量は土質に影響されてい る。プラウ耕を見直し,適正な使い方を守るべきであ る。如此一來,即使下層土壤為劣質土,也不會因深耕而導致暫時性的減產。犁耕看似簡單的作業,但實際上,以上述方式操作,其效果會倍增。土壤存在,作物才能生長,產量受土質影響。應重新審視犁耕,並遵守適當的使用方法。
注 1 犁底盤
長年同じところを耕起していると,人間の足跡やトラク タのタイヤ踏圧,プラウの土壌切削圧で硬盤層が形成さ れる。作物根が伸びなかったり,排水性が悪化したりし ていく。対策としては心土破砕が行われる。長年在同一地點耕作,會因人類足跡、拖拉機輪胎壓力及犁具對土壤的切削壓力而形成硬盤層。作物根系無法伸展,排水性也會惡化。對策是進行心土破碎。
注2 埴土
注 2 黏土
細土中に
50
%
50
%
50% 50 \% 以上の粘土を含む土壤。構造は緮密で水分や養分の吸収力は強いが,通気性は悪い。乾燥すると固結して砕けやすくなる。
細土中含有
50
%
50
%
50% 50 \% 以上的黏土的土壤。結構緻密,水分和養分的吸收力強,但通氣性差。乾燥時會硬結且易碎裂。
注3 4年輪作体系
同一耕作地に異なる種類の作物を交代に繰り返し栽培す ること。
在同一耕作地輪流種植不同種類作物的栽培方式。
例として,馬鈴著
→
→
rarr \rightarrow 秋まき小麦
→
→
rarr \rightarrow てん菜
→
→
rarr \rightarrow 豆類(スイー トコーン)を年ごと順番に作付けをする。(1)病害虫の発生を防ぐ(2)収量の低下を防ぐ(3)複数の作物を栽培するこ とにより,各種作業のピークをずらせる,などの効果が ある。
例如,馬鈴薯
→
→
rarr \rightarrow 秋播小麥
→
→
rarr \rightarrow 甜菜
→
→
rarr \rightarrow 豆類(甜玉米)依年分順序輪作。(1)防止病蟲害發生(2)防止產量下降(3)因栽培多種作物,可錯開各種作業高峰等效果。
参考文献 參考文獻
1)(社)北海道農業機械工業会:「北海道農業機械発達史」,p33-44,昭和 63 年
2)村井信仁・スガノ農機:「北海道における機械化農業50年の歴史-トラクタ営農黎明期の先達に学ぶー」,平成 13 年 7 月2)村井信仁・菅野農機:「北海道機械化農業 50 年歷史-向拖拉機農業黎明期的先驅學習-」,平成 13 年 7 月
3)村井信仁:「耕うん機械と土づくりの科学」,p30- 44,農業技術普及協会,昭和 62 年 10 月3)村井信仁:「耕耘機械與土壤培養的科學」,p30-44,農業技術普及協會,昭和 62 年 10 月
地力の定義を集約すると,「光,温度,土壌の物理性が最適の状態にある場合に,その土壌が,作物が必要とする養分のバランスを保って供給しうる能力」
1
)
1
)
^(1)) { }^{1)} となる。地力といえば,有機物量と誤解している向き がないわけでないが,堆肥や緑肥を投入する有機物還元に起因する作用は当然ふくむとしても,それ以上の もっと幅の広い概念である。
將地力的定義彙整後為:「當光、溫度、土壤的物理性處於最佳狀態時,該土壤能夠保持並供應作物所需養分平衡的能力」
1
)
1
)
^(1)) { }^{1)} 。談到地力時,雖然不乏誤以為是有機物量的看法,但當然包括施入堆肥或綠肥所引起的有機物還原作用,且其概念遠比這更為廣泛。
土壌の物理性を最適な状態に保ってその能力を発現 させるとならば,有機物還元以前に土壌環境の整備を優先しなければならない。農業の生産性を高めるため には,耕種技術の高度化に先行させて,土地の生産阻害要因を取り除いておくべきである。北海道は火山性土,重粘土等の特殊土壌が広く分布していることから基盤整備,土層,土壌改良は,重要な問題であった。地力対策は大きく以下の 3 つに区分する事が出来 る。若要將土壤的物理性保持在最佳狀態並發揮其能力,必須優先整備土壤環境,而非先進行有機物還原。為了提高農業生產力,應在耕作技術高度化之前,先消除土地的生產阻礙因素。北海道因火山性土壤、重粘土等特殊土壤廣泛分布,基盤整備、土層及土壤改良成為重要課題。地力對策大致可分為以下三類。
(1)まずは農地周辺の土地基盤整備である。地域全体の広がりの中で環境を整備し,風蝕害,湿害,干ばつ害を避けるために行う対策である。防風林の設置,用排水路の整備等は,土地が持つ本来の能力を発現 せしめるための重要な環境整備である。(1)首先是農地周邊的土地基盤整備。在整個區域範圍內整備環境,為避免風蝕害、濕害及乾旱害而進行的對策。設置防風林、整備排水用排水路等,是使土地發揮其本來能力的重要環境整備。
(2)次は土層改良である。一つには,その地域の土壌を組み合わせ,それぞれの欠点を補てんし合わせるこ とによる改良がある。あるいは異なる土壌を組み合 わせるところまでせずとも,単独の土壌の改良を目的として,例えば硬化した土層を破砕して物理的特性を改善させるといったことなども行われる。混層耕,改良反転客土耕,心土肥培耕,心土破砕耕など がこれにあたる。(2)其次是土層改良。一方面是將該地區的土壤組合起來,互補各自的缺點以進行改良。或者即使不將不同土壤組合,也會以改良單一土壤為目的,例如破碎硬化土層以改善其物理特性等。混層耕、改良反轉客土耕、心土肥培耕、心土破碎耕等屬於此類。
(3)土壌改良に関連するもので,土壌に不足する要素分 や有機物を補てんし,化学的特性を健全な形にする ものである。(3)與土壤改良相關,補充土壤中不足的要素分及有機物,使化學特性恢復至健康狀態的措施。
土層改良といっても,改良反転客土耕や,心土肥培耕は,施工時に土壌改良資材を同時に投入するので,単純な土層改良ではない。土層•土壌改良耕といえる であろう。いずれにしても潜在能力を活用しようとす るもので,(1)は圃場環境の整備,(2)深度,(3)は表層に関するものである。地力はこれらの総合的な組み合わ せによって更に向上する。これらは大きな動力源を必要とすることから,ほとんどが土層改良事業,耕土改良事業などにより実施されて来た。即使說是土層改良,改良反轉客土耕或心土肥培耕,因為在施工時會同時投入土壤改良資材,所以並非單純的土層改良。可以說是土層·土壤改良耕。無論如何,都是為了活用潛在能力,(1)是圃場環境的整備,(2)是深度,(3)是關於表層的。地力是通過這些綜合組合進一步提升。由於這些需要較大的動力來源,幾乎都是通過土層改良事業、耕土改良事業等來實施的。
6.1 土層•土蟺改良法の分類
11
11
^(11) { }^{11}
土層•土壌改良法は土層の条件で区分される。図 6.1 は土層構成に対応した主な土層改良(模式図)
2
)
2
)
^(2)) { }^{2)} について示したものである。この図から読み取れるこ とを以下に記す。
土層·土壤改良法是根據土層的條件來區分的。圖 6.1 顯示了對應土層構成的主要土層改良(模式圖)
2
)
2
)
^(2)) { }^{2)} 。以下記述從此圖中可讀取的內容。
図 6.1 十勝管内における土壌の構成と土層•土壌改良 (十勝火山性土の土層改良法)
1
)
1
)
^(1)) { }^{1)} 圖 6.1 十勝管內土壤的構成與土層·土壤改良(十勝火山性土的土層改良法)
1
)
1
)
^(1)) { }^{1)}
(1)混層耕は下層が良質土である場合に適用される。下層土を作土に混合することによって物理性,化学性 を改善しようとするものである。
(1)混層耕適用於下層為良質土的情況。通過將下層土混合入作土,試圖改善物理性和化學性。
(2)改良反転客土耕は第 3 層が良質土である場合に,第 2 層と第 3 層を反転し,第 3 層の一部を作土に混合 するのである。通常,客土とは他の地域から良質土 を運んで投入するものであるが,このように,下層土を活用して客土の作用をさせることもあり得る。下層土が混入するので施工と同時に土壌改良資材を投入し,化学性の改善を図る。
(2)改良反轉客土耕是在第 3 層為良質土的情況下,將第 2 層與第 3 層反轉,並將第 3 層的一部分混入作土中。通常,客土是指從其他地區運來的良質土壤,但也有利用下層土來發揮客土作用的可能。由於下層土會混入,因此在施工同時投入土壤改良資材,以改善化學性質。
(3)心土肥培耕プラウは,第2層が不良土で急激な深耕 が望めない場合に,前もって下層土に土壌改良資材 を投入して改良しておくものである。下層土が改良 されれば,次回から深耕しても,改良された心土が作土に混入するので,特に問題は起きない。
(3)心土肥培耕犁是在第 2 層為不良土且無法進行急劇深耕的情況下,事先向下層土投入土壤改良資材進行改良。若下層土被改良,則下次深耕時,改良過的心土會混入作土中,特別不會產生問題。
(4)心土破砕耕は下層の硬盤を破砕するだけの工法であ る。プラウ耕時に心土を破砕するものと,専用機で
(4)心土破碎耕僅是破碎下層硬盤的工法。有在犁耕時破碎心土的方式,也有使用專用機具
全体を破砕するものとがある。 將整體破碎的方式。
火山性土は下層土が不良土である場合が多い。ロー ム質の良質土であっても阻害要因を抱えているもので あるから,土壌診断をして石灰やリン酸等の土壌改良資材を投入することになる。単純な物理性の改善であ れば土層改良であるが,土壌改良資材を投入して化学性の改善をも加えるものであれば,土層•土壌改良で ある。動力源が大きくなり,かつ技術も高度化してき ているので,土層に土壌改良を加える場合が多い。技術を複合化することによって改善効果が高く,収量し ベルも上がり,持続年限も長くなる。火山性土壤下層土壤常為劣質土壤。即使是有機質良好的優質土壤,也存在阻礙因素,因此需要進行土壤診斷,並投入石灰或磷酸等土壤改良資材。若僅是單純改善物理性質,則屬於土層改良;若投入土壤改良資材以同時改善化學性質,則屬於土層與土壤改良。隨著動力源增大且技術日益高端,常在土層中加入土壤改良。透過技術複合化,改善效果更佳,產量水準提升,且持續年限更長。
6.2 混庿耕フラウ" 6.2 混層耕犁
混層耕プラウは,下層の良質土を作土に混和しよう とするもので,以前は図 6.2 ,図 6.3 のような大型プ ラウが使われた。耕深が 1 m に達するものもあり,マ ンモスプラウと名付けられたこともある。また新しい試みとしては,作土を動かさずに不良土の第 2 層を良質土の第3層とを下層で反転•混層するものがあり,注目された。良質土の層を厚くしょうとする考え方 で,土地を縦に立体的に利用しようとしている。
混層耕犁是將下層的良質土與表土混合的技術,過去曾使用如圖 6.2、圖 6.3 所示的大型犁具。耕作深度可達 1 公尺,有時被稱為猛犸象犁。另一項新嘗試是不移動表土,而將劣質土的第二層與良質土的第三層在下層反轉混合,備受關注。此方法旨在加厚良質土層,嘗試縱向立體利用土地。
図6.2 混層耕プラウ 実演風景
1
)
1
)
^(1)) { }^{1)} 圖 6.2 混層耕犁 實演風景
1
)
1
)
^(1)) { }^{1)}
図 6.3 ワンウエイボトムプラウ耕起断面
1
)
1
)
^(1)) { }^{1)} 圖 6.3 單向底犁耕起斷面
1
)
1
)
^(1)) { }^{1)}
一般的な混層耕プラウの形は図 6.4 に示すようなも のであり,それらの諸元は表 6.1 に揭げている。施工深が 50 cm 程度のものであれば,ホイールトラクタで作業ができる。通常溝曳きではホイールトラクタは耕起時に右車輪がれき底を走行するので,耕起深が深い場合には,トラクタの傾斜が大きくなるばかりでな く,腹部がつかえて走行不能になることがある。そこ でホイールトラクタ用の混層耕プラウは,心土用,作土用と,ボトムを分けて 2 段耕の形態にしている。図 6.5 に示されるように,心土プラウは右車輪が通過し た後を耕起するようにしている。このようにすること で,通常のプラウ耕と同じ要領で作業ができる。
一般的混層耕犁的形狀如圖 6.4 所示,其諸元列於表 6.1 中。若施工深度約為 50 公分左右,則可使用輪式拖拉機作業。通常在溝耕時,輪式拖拉機的右輪會行駛於耕底,因此當耕起深度較深時,不僅拖拉機傾斜度會增加,腹部也可能卡住而無法行駛。因此,輪式拖拉機用的混層耕犁將心土用與作土用的底部分開,採用兩段耕作的形式。如圖 6.5 所示,心土犁會在右輪通過後進行耕起。如此一來,即可用與一般犁耕相同的方式作業。
図6.4 直装型2段耕混層耕プラウ外形図
1
)
1
)
^(1)) { }^{1)} 圖 6.4 直裝型兩段耕混層耕犁外形圖
1
)
1
)
^(1)) { }^{1)}
表6.1 直装2段耕混層耕プラウの仕様諸元
1
)
1
)
^(1)) { }^{1)} 表 6.1 直裝兩段耕混層耕犁的規格諸元
1
)
1
)
^(1)) { }^{1)}
型
式
直結型混層耕ブラウ MD型 直結型混層耕犁 MD 型
フロントコルタ 前置犁
510
mm
ϕ
510
mm
ϕ
510mmphi 510 \mathrm{~mm} \phi
全 全部
長
2,510mm 2,510 毫米
グランドホイール 大輪
鉄輪 405 mm ¢鐵輪 405 mm ¢
全 全部
高
1,380mm 1,380 毫米
ロックピン高低調節 50mmピッチ 鎖銷高低調節 50 毫米間距
全 全部
幅 寬度
1,600mm 1,600 毫米
犎柱 高 低 調 節
フロント・リア50mm ビッチ3段 前後 50 毫米,間距 3 段
全 全部
重 重量
約350kg
標
フロント 前端
7
ム 穆
スリック深耕 14 "バーポイント Slick 深耕 14 吋杆尖
リ 利
リ
リ
リ リ リ
ム 穆
スリック普通耕
20
∘
20
∘
20^(@) 20^{\circ} バーポイント 斯里克普通耕
20
∘
20
∘
20^(@) 20^{\circ} 條點
標
50 cm 50 公分
適
夕
80 P S 以上
作
23a/hr 23a/小時
型 式 直結型混層耕ブラウ MD型 フロントコルタ 510mmphi
全 長 2,510mm グランドホイール 鉄輪 405 mm ¢
全 高 1,380mm ロックピン高低調節 50mmピッチ
全 幅 1,600mm 犎柱 高 低 調 節 フロント・リア50mm ビッチ3段
全 重 約350kg 標 フロント
7 ム スリック深耕 14 "バーポイント リ
リ ム スリック普通耕 20^(@) バーポイント 標 50 cm
適 夕 80 P S 以上 作 23a/hr | 型 | 式 | 直結型混層耕ブラウ MD型 | フロントコルタ | $510 \mathrm{~mm} \phi$ |
| :--- | :--- | :--- | :--- | :--- |
| 全 | 長 | 2,510mm | グランドホイール | 鉄輪 405 mm ¢ |
| 全 | 高 | 1,380mm | | ロックピン高低調節 50mmピッチ |
| 全 | 幅 | 1,600mm | 犎柱 高 低 調 節 | フロント・リア50mm ビッチ3段 |
| 全 | 重 | 約350kg | 標 | フロント |
| 7 | ム | スリック深耕 14 "バーポイント | | リ |
| $リ$ | ム | スリック普通耕 $20^{\circ}$ バーポイント | 標 | 50 cm |
| 適 | 夕 | 80 P S 以上 | 作 | 23a/hr |
このような 2 段耕の特長は,土層の状態に応じて適時層圧を変える事ができることである。1連ボトムの
這種兩段耕作的特點是能根據土層狀態適時改變層壓。單連底犁的...
図 6.5 直装式 2 段混層耕プラウ耕起断面
1
)
1
)
^(1)) { }^{1)} 圖 6.5 直裝式 2 段混層耕犁耕起斷面
1
)
1
)
^(1)) { }^{1)}
場合は,土層に関係なく混層することになるが,2段耕の場合は緻密な設計に基づく施工が可能である。表 6.2 に作物別の混層耕の効果としてのてん菜,バレイ ショ,大豆の原土区,混層区,混層改善区別の収量比較を示す。増収効果は混層区,混層改善区ともに9~
14
%
14
%
14% 14 \% である。
情況下,無論土層如何都會混層,但 2 段耕作時可依據精密設計進行施工。表 6.2 顯示不同作物的混層耕效果,以甜菜、馬鈴薯、大豆的原土區、混層區、混層改善區別的產量比較。增產效果在混層區與混層改善區皆為 9~
14
%
14
%
14% 14 \% 。
心土を構成する低地や台地土,古期ローム層火山灰等は,比較的生産力に恵まれている。作土と混合させ ることによってその能力を活用できる。ただ,下層土 の土質により土壌の三相分布が悪くなることも時とし てあるので,工事前に土層,土壌の調査を充分に行う必要がある。混層耕は作土と心土双方の能力を活か構成心土的低地與台地土、古期風化層火山灰等,生產力相對較佳。透過與表土混合,可發揮其能力。但因下層土質可能導致土壤三相分布變差,有時需在施工前充分調查土層與土壤。混層耕可活用表土與心土雙方能力,
し,欠点を補うものと考えて良いであろう。
並可補足其缺點,應可視為良好方法。
混層によって粘土含量が多くなり,土性は火山灰と沖積土との中間に位置付けられるようになる。養分の保持力,放出量に優っていることが,作物増収の要因 であるが,混層単独では約
9
%
9
%
9% 9 \% の増収であり,土壌改良資材を併用すると
14
%
14
%
14% 14 \% 前後に達している。
由於混層使黏土含量增加,土壤性質位於火山灰與沖積土之間。養分的保持力與釋放量優越,是作物增產的原因,但單獨混層增產約為
9
%
9
%
9% 9 \% ,若與土壤改良資材併用,則可達到約
14
%
14
%
14% 14 \% 。
わが国は欧米などと比較すると降水量が多い。土壌 は火山灰が多く,養分の保持力に劣ると云われてい る。養分が下層に熔脱して蓄積している事は充分考え られる。混層耕はリサイクルの技術であって,土層改良の効果もさることながら未利用資源の活用の技術と もいえる。我國與歐美等地相比,降雨量較多。土壤多為火山灰,據說養分保持力較差。養分向下層淋溶並累積的情況是充分可能的。混層耕作是一種資源循環技術,除了土層改良效果外,也可說是未利用資源活用的技術。
また,深層反転によって地下休閑農業の考え方も成立する。土地に余裕があれば,休閑して緑肥作物を栽培し,地力を養成することも出来ようが,わが国の経営面積からすれば難しい。ハウス栽培では,いや地現象が現れると深耕してこれを緩和することがある。こ れと同じ発想で,土層が厚ければ作土を下層に反転し てしばらく休ませる方法もある。混層とは若干内容が異なるが,混層量を調整することによって同じ技術が適用できる。此外,透過深層反轉,地下休耕農業的概念也得以成立。若土地充裕,可休耕並栽培綠肥作物以培養地力,但以我國經營面積而言較為困難。在溫室栽培中,若出現不良現象,會進行深耕以緩解。基於相同的想法,若土層厚,可將表土反轉至下層並休耕一段時間。雖與混層內容略有不同,但透過調整混層量,也能應用相同技術。
馬鈴薯の連作で,そうか病(注 1)に悩んでいた圃場を混層施工したところ,そうか病がほとんど発生し なかったという事例がある。混層耕によって地力がつ き,そうか病を回避できたのか,作土を下層にすき込 む事によって,病原菌が希釈されたためなのか,その理由は明らかでない。おそらく双方が関係していると思われるが,病害が発生したら薬剤散布というパター ンでは抵抗性も出てきて将来性に欠ける。今後,混層耕はこうしたことにも関連させて検討して行く必要が ある。馬鈴薯連作時,對於困擾的そうか病(註 1)田地進行混層施工後,幾乎沒有發生そうか病的案例。由於混層耕作提升了地力,能夠避免そうか病,或是因為將作土翻入下層使病原菌被稀釋,原因尚不明確。大概兩者都有關聯,但若病害發生後才噴灑藥劑,會產生抗藥性,缺乏未來性。今後,混層耕作需要與此類問題相關聯進行探討。
6.3 改良反転客土耕プラウ
1
)
1
)
^(1)) { }^{1)} 6.3 改良反轉客土耕犁
1
)
1
)
^(1)) { }^{1)}
本耕は 6.1 (2)で述べたように,作土をそのままにし如 6.1(2)所述,本耕保持作土原狀
表 6.2 試験地別•年次別の混層耕の収量調査結果
1
)
1
)
^(1)) { }^{1)} 表 6.2 試驗地別・年度別的混層耕產量調查結果
1
)
1
)
^(1)) { }^{1)}
試験地
中札内 A 中札內 A
中札内 B 中札內 B
消
水
±
±
+- \pm
㷋
更
別
大
樹
浦
抁
処理区別 處理區別
S 46
47
48
S 46
47
48
s 46
48
S 49
50
S 47
48
49
50
S 48
49
50
S 48
49
50
ばれい し 馬鈴薯
てん冢 甜薯
大豆
ばれい し 馬鈴薯
てん楽 天樂
大豆
てん楽 天樂
てん楽 天樂
秋小麦 秋小麥
ばれい」 馬鈴薯
てん楽 天樂
ばれい し 馬鈴薯志
てん薬大豆 天藥大豆
大豆
ばれい し 馬鈴薯
てん楽 天樂
てん楽 天樂
小豆
てん楽 天樂
(1)
100
(
5
,
240
)
(
5
,
240
)
(5,240) (5,240)
100
(
4
,
380
)
(
4
,
380
)
(4,380) (4,380)
100 (249)
100
(
4
,
980
)
(
4
,
980
)
(4,980) (4,980)
100
(
4
,
680
)
(
4
,
680
)
(4,680) (4,680)
100 (246)
100
(
5
,
380
)
(
5
,
380
)
(5,380) (5,380)
100
(
3
,
780
)
(
3
,
780
)
(3,780) (3,780)
100 (330)
100
(
4
,
700
)
(
4
,
700
)
(4,700) (4,700)
100 (3.540)
100
(
4
,
100
)
(
4
,
100
)
(4,100) (4,100)
100 100
(
3
,
620
)
(
3
,
620
)
(3,620) (3,620) (187)
100 (250)
100
(
3
,
870
)
(
3
,
870
)
(3,870) (3,870)
100
(
4
,
600
)
(
4
,
600
)
(4,600) (4,600)
100 (5.340)
100 (242)
100
%
100
%
100% 100 \%
(
3
,
760
)
(
3
,
760
)
(3,760) (3,760)
100
(2)混 層区 (2)混層區
109
106
105
110
113
103
106
109
112
104
107
103
104
102
114
108
109
128
120
107
109
(3)混層收善区 (3)混層收善區
119
111
111
108
117
109
105
120
124
115
125
108
119
104
112
104
114
128
108
102
114
試験地 中札内 A 中札内 B 消 水 +- 㷋 更 別 大 樹 浦 抁 "平
均"
処理区別
S 46 47 48 S 46 47 48 s 46 48 S 49 50 S 47 48 49 50 S 48 49 50 S 48 49 50
ばれい し てん冢 大豆 ばれい し てん楽 大豆 てん楽 てん楽 秋小麦 ばれい」 てん楽 ばれい し てん薬大豆 大豆 ばれい し てん楽 てん楽 小豆 てん楽
(1) 100 (5,240) 100 (4,380) 100 (249) 100 (4,980) 100 (4,680) 100 (246) 100 (5,380) 100 (3,780) 100 (330) 100 (4,700) 100 (3.540) 100 (4,100) 100 100 (3,620) (187) 100 (250) 100 (3,870) 100 (4,600) 100 (5.340) 100 (242) 100% (3,760) 100
(2)混 層区 109 106 105 110 113 103 106 109 112 104 107 103 104 102 114 108 109 128 120 107 109
(3)混層收善区 119 111 111 108 117 109 105 120 124 115 125 108 119 104 112 104 114 128 108 102 114 | 試験地 | 中札内 A | | | 中札内 B | | | 消 | 水 | $\pm$ | 㷋 | 更 | | 別 | | 大 | | 樹 | 浦 | | 抁 | 平 <br> 均 |
| :--- | :--- | :--- | :--- | :--- | :--- | :--- | :--- | :--- | :--- | :--- | :--- | :--- | :--- | :--- | :--- | :--- | :--- | :--- | :--- | :--- | :--- |
| 処理区別 | | | | | | | | | | | | | | | | | | | | | |
| | S 46 | 47 | 48 | S 46 | 47 | 48 | s 46 | 48 | S 49 | 50 | S 47 | 48 | 49 | 50 | S 48 | 49 | 50 | S 48 | 49 | 50 | |
| | ばれい し | てん冢 | 大豆 | ばれい し | てん楽 | 大豆 | てん楽 | てん楽 | 秋小麦 | ばれい」 | てん楽 | ばれい し | てん薬大豆 | | 大豆 | ばれい し | てん楽 | てん楽 | 小豆 | てん楽 | |
| (1) | 100 $(5,240)$ | 100 $(4,380)$ | 100 (249) | 100 $(4,980)$ | 100 $(4,680)$ | 100 (246) | 100 $(5,380)$ | 100 $(3,780)$ | 100 (330) | 100 $(4,700)$ | 100 (3.540) | 100 $(4,100)$ | 100 100 $(3,620)$ (187) | | 100 (250) | 100 $(3,870)$ | 100 $(4,600)$ | 100 (5.340) | 100 (242) | $100 \%$ $(3,760)$ | 100 |
| (2)混 層区 | 109 | 106 | 105 | 110 | 113 | 103 | 106 | 109 | 112 | 104 | 107 | 103 | 104 | 102 | 114 | 108 | 109 | 128 | 120 | 107 | 109 |
| (3)混層收善区 | 119 | 111 | 111 | 108 | 117 | 109 | 105 | 120 | 124 | 115 | 125 | 108 | 119 | 104 | 112 | 104 | 114 | 128 | 108 | 102 | 114 |
(十勝火山性土の土層改良法)
ておいて,第 2 層の不良土と第 3 層の優良土を反転 し,第3層の一部を作土に混合しようとする耕法で, 1965(昭和 40)年から研究開発されている
1
)
1
)
^(1)) { }^{1)} 。
將第二層的劣質土與第三層的優良土翻轉,並將第三層的一部分混入作土中的耕作方法,自 1965 年(昭和 40 年)起開始研究開發的
1
)
1
)
^(1)) { }^{1)} 。
土層の性状によって微妙に土壌の反転状態が異な り,必ずしも全てに効果的であるとは言えないが,全般的にみて効果を認めることができる。特に湿性型の火山性土において効果的であり,土壌の反転が円滑に行われたことをうかがわせる。
土層的性狀會微妙地影響土壤的翻轉狀態,並非對所有情況都有效,但整體來看可以認可其效果。特別是在濕性型火山性土壤中效果顯著,顯示土壤的翻轉進行得相當順利。
図 6.6 は心土反転客土の状態を示したものである。 2 層目のプラウは破砕が主で, 3 層目のプラウと違っ て反転装置が小さい。 3 層目のプラウは土壌を大きく表層に動かすが,このことにより生じた間隙へ 2 層目 の土壌が落としこまれるのである。1行程で作業しよ うとする場合には,この程度が限界であり,土壌の動 きの鈍いものについては,下層反転が少ないばかりで なく,不良土までもが表層に浮上することがあり得 る。
圖 6.6 顯示了心土反轉客土的狀態。第二層的犁主要是破碎,與第三層的犁不同,反轉裝置較小。第三層的犁會將土壤大幅度移動到表層,因而第二層的土壤會落入由此產生的空隙中。如果想在一次作業中完成,這個程度已是極限,對於土壤移動較遲緩的情況,不僅下層反轉較少,甚至可能有劣質土壤浮出表層。
図 6.6 直装式2段混層耕プラウ耕起断面
1
)
1
)
^(1)) { }^{1)} 圖 6.6 直裝式二段混層耕犁耕起斷面
1
)
1
)
^(1)) { }^{1)}
土壌別の作物収量調査結果を表 6.3 に示した。反転区は土壌改良資材を投入しない区である。乾性型の下層ローム層はマイナスの結果となっている。これにつ いては表 6.4 に示すように,反転によって第 1 層の粘土含量が多くなり,作土に心土が混合され,腐食含量 が低下したことが原因と考えられる。その他の化学的特性についても同様に説明できる。土壤別作物產量調查結果列於表 6.3。反轉區是不投入土壤改良資材的區域。乾性型下層壤土層呈現負面結果。關於此點,如表 6.4 所示,反轉使第一層的黏土含量增加,心土與耕作層混合,腐植含量下降,這被認為是原因。其他化學特性亦可用同樣方式解釋。
反転区は原土区に比較してCEC(注2),置換性石灰,有効態リン酸が低下し,逆にリン酸吸収係数が増大している(表6.5)。作土が第 2 層に落下し,第 3 層 があまり動かされていない。このような土壌の場合に は,プラウの形状を更に考慮する必要がある。反轉區相較於原土區,CEC(註 2)、可置換石灰、有効態磷酸均下降,反而磷酸吸收係數增加(表 6.5)。耕作層落入第二層,第三層幾乎未被移動。對於此類土壤,有必要進一步考慮犁的形狀。
下層低地土については,表6.6に示すように,原土 と反転区との間には容積重と三相分布に明らかな違い を見せている。反転がほぼ理想の形で行われているた關於下層低地土,如表 6.6 所示,原土與反轉區之間在容積重和三相分布上顯示出明顯的差異。反轉幾乎以理想的形態進行
表 6.3 土壌別•年次別の改良反転客土耕の収量調査結果
1
)
1
)
^(1)) { }^{1)}
表6.4 乾性火山灰土の反転による土層の理学性の変化
11
11
^(11) { }^{11} 表 6.4 乾性火山灰土反轉後土層理學性變化
11
11
^(11) { }^{11}
(呂别町明驎) (呂別町明驎)
処 理 處理
柱 状 (ca) 柱狀(ca)
粘土含量 (\%) 黏土含量(%)
腐植含量 (\%) 腐植含量(%)
容 皘 重 (g/100cc)容 皘 重(g/100cc)
三 相 分 布(\%)三 相 分 布(%)
園 相
液 相
気 相 氣相
原土区 原土區
A
∘
∘
^(@) { }^{\circ}
Ta.b
Me.a II A B II B IIIB IIIBC
A ^(@)
Ta.b
Me.a II A B II B IIIB IIIBC | A ${ }^{\circ}$ |
| :--- |
| Ta.b |
| Me.a II A B II B IIIB IIIBC |
16.2
6.2
85.4
34.7
37.2
28.1
28.0
2.1
66.8
31.4
45.2
23.4
26.2
0
68.9
25.9
48.8
25.3
31.8
0
91.7
34.5
43.9
21.6
28.5
0
97.0
39.6
39.4
21.0
反転区 反轉區
(ca)
第1層
22.0
3.8
72.0
32.0
41.2
26.8
第2層
25.6
3.0
69.2
31.8
46.2
22.0
第3層
29.6
1.6
90.0
34.0
40.8
25.2
第4層
28.5
0
97.0
39.6
39.4
21.0
(呂别町明驎)
処 理 柱 状 (ca) 粘土含量 (\%) 腐植含量 (\%) 容 皘 重 (g/100cc) 三 相 分 布(\%)
園 相 液 相 気 相
原土区 "A ^(@)
Ta.b
Me.a II A B II B IIIB IIIBC" 16.2 6.2 85.4 34.7 37.2 28.1
28.0 2.1 66.8 31.4 45.2 23.4
26.2 0 68.9 25.9 48.8 25.3
31.8 0 91.7 34.5 43.9 21.6
28.5 0 97.0 39.6 39.4 21.0
反転区 (ca)
第1層 22.0 3.8 72.0 32.0 41.2 26.8
第2層 25.6 3.0 69.2 31.8 46.2 22.0
第3層 29.6 1.6 90.0 34.0 40.8 25.2
第4層 28.5 0 97.0 39.6 39.4 21.0 | (呂别町明驎) | | | | | | | | |
| :--- | :--- | :--- | :--- | :--- | :--- | :--- | :--- | :--- |
| 処 理 | 柱 状 (ca) | | 粘土含量 (\%) | 腐植含量 (\%) | 容 皘 重 (g/100cc) | 三 相 分 布(\%) | | |
| | | | 園 相 | | | 液 相 | 気 相 |
| 原土区 | A ${ }^{\circ}$ <br> Ta.b <br> Me.a II A B II B IIIB IIIBC | | | 16.2 | 6.2 | 85.4 | 34.7 | 37.2 | 28.1 |
| | | | 28.0 | 2.1 | 66.8 | 31.4 | 45.2 | 23.4 |
| | | | 26.2 | 0 | 68.9 | 25.9 | 48.8 | 25.3 |
| | | | 31.8 | 0 | 91.7 | 34.5 | 43.9 | 21.6 |
| | | | 28.5 | 0 | 97.0 | 39.6 | 39.4 | 21.0 |
| 反転区 | (ca) | | | | | | | |
| | 第1層 | | 22.0 | 3.8 | 72.0 | 32.0 | 41.2 | 26.8 |
| | 第2層 | | 25.6 | 3.0 | 69.2 | 31.8 | 46.2 | 22.0 |
| | 第3層 | | 29.6 | 1.6 | 90.0 | 34.0 | 40.8 | 25.2 |
| | 第4層 | | 28.5 | 0 | 97.0 | 39.6 | 39.4 | 21.0 |
表6.5 乾性型火山灰土の反転による化学性の変化(幕別町明野)下層ローム
1
)
1
)
^(1)) { }^{1)} 表 6.5 乾性型火山灰土反轉後的化學性變化(幕別町明野)下層壤土
1
)
1
)
^(1)) { }^{1)}
処 理 處理
柱 状 図 (a)柱狀圖(a)
pH
(
H
2
O
)
H
2
O
(H_(2)O) \left(\mathrm{H}_{2} \mathrm{O}\right)
C.E.C (
Me
/
100
g
Me
/
100
g
Me//100g \mathrm{Me} / 100 \mathrm{~g} )
覘 換 性 (
Me
/
100
g
Me
/
100
g
Me//100g \mathrm{Me} / 100 \mathrm{~g} )
石 灰 (\%) 石灰(%)
リン酸吸収係数 磷酸吸收係數
有効㑷 (
mg
/
l
00
g
mg
/
l
00
g
mg//l00g \mathrm{mg} / \mathrm{l} 00 \mathrm{~g} ) 有效㑷 (
mg
/
l
00
g
mg
/
l
00
g
mg//l00g \mathrm{mg} / \mathrm{l} 00 \mathrm{~g} )
原土区 原土區
A p Ta.b Me.a II A B
18
18
^(18) { }^{18} II B
To.C
IIIB
A p Ta.b Me.a II A B
^(18) II B
To.C
IIIB | A p Ta.b Me.a II A B |
| :--- |
| ${ }^{18}$ II B |
| To.C |
| IIIB |
6.2
17.9
5.6
31.3
930
4.2
6.5
17.6
3.8
21.7
2,120
tr
6.5
16.4
4.7
28.6
1,980
tr
6.0
17.2
4.8
28.1
1,890
tr
5.8
13.5
4.2
31.1
1,520
tr
反転区 反轉區
(ca)
第1層
6.1
16.0
4.2
26.3
1,720
1.5
第2層
6.2
17.2
4.7
27.3
1,900
1.1
第3層
6.0
17.0
4.8
28.2
1,920
tr
第4層
5.8
13.5
4.2
31.1
1,520
tr
反 転改良区 反轉改良區
(a)
第1層
6.3
16.2
6.5
40.1
1,780
7.2
第2層
6.1
17.0
4.5
26.5
1,900
1.3
第3層
6.1
17.0
4.7
27.6
1,880
tr
第4層
5.8
13.5
4.2
31.1
1,520
tr
処 理 柱 状 図 (a) pH (H_(2)O) C.E.C ( Me//100g ) 覘 換 性 ( Me//100g ) 石 灰 (\%) リン酸吸収係数 有効㑷 ( mg//l00g )
原土区 "A p Ta.b Me.a II A B
^(18) II B
To.C
IIIB" 6.2 17.9 5.6 31.3 930 4.2
6.5 17.6 3.8 21.7 2,120 tr
6.5 16.4 4.7 28.6 1,980 tr
6.0 17.2 4.8 28.1 1,890 tr
5.8 13.5 4.2 31.1 1,520 tr
反転区 (ca)
第1層 6.1 16.0 4.2 26.3 1,720 1.5
第2層 6.2 17.2 4.7 27.3 1,900 1.1
第3層 6.0 17.0 4.8 28.2 1,920 tr
第4層 5.8 13.5 4.2 31.1 1,520 tr
反 転改良区 (a)
第1層 6.3 16.2 6.5 40.1 1,780 7.2
第2層 6.1 17.0 4.5 26.5 1,900 1.3
第3層 6.1 17.0 4.7 27.6 1,880 tr
第4層 5.8 13.5 4.2 31.1 1,520 tr | 処 理 | 柱 状 図 (a) | | pH $\left(\mathrm{H}_{2} \mathrm{O}\right)$ | C.E.C ( $\mathrm{Me} / 100 \mathrm{~g}$ ) | 覘 換 性 ( $\mathrm{Me} / 100 \mathrm{~g}$ ) | 石 灰 (\%) | リン酸吸収係数 | 有効㑷 ( $\mathrm{mg} / \mathrm{l} 00 \mathrm{~g}$ ) |
| :--- | :--- | :--- | :--- | :--- | :--- | :--- | :--- | :--- |
| 原土区 | A p Ta.b Me.a II A B <br> ${ }^{18}$ II B <br> To.C <br> IIIB | | 6.2 | 17.9 | 5.6 | 31.3 | 930 | 4.2 |
| | | | 6.5 | 17.6 | 3.8 | 21.7 | 2,120 | tr |
| | | | 6.5 | 16.4 | 4.7 | 28.6 | 1,980 | tr |
| | | | 6.0 | 17.2 | 4.8 | 28.1 | 1,890 | tr |
| | | | 5.8 | 13.5 | 4.2 | 31.1 | 1,520 | tr |
| 反転区 | (ca) | | | | | | | |
| | 第1層 | | 6.1 | 16.0 | 4.2 | 26.3 | 1,720 | 1.5 |
| | 第2層 | | 6.2 | 17.2 | 4.7 | 27.3 | 1,900 | 1.1 |
| | 第3層 | | 6.0 | 17.0 | 4.8 | 28.2 | 1,920 | tr |
| | 第4層 | | 5.8 | 13.5 | 4.2 | 31.1 | 1,520 | tr |
| 反 転改良区 | (a) | | | | | | | |
| | 第1層 | | 6.3 | 16.2 | 6.5 | 40.1 | 1,780 | 7.2 |
| | 第2層 | | 6.1 | 17.0 | 4.5 | 26.5 | 1,900 | 1.3 |
| | 第3層 | | 6.1 | 17.0 | 4.7 | 27.6 | 1,880 | tr |
| | 第4層 | | 5.8 | 13.5 | 4.2 | 31.1 | 1,520 | tr |
めで,このことは化学性の変化にも現れている。湿性火山灰土の下層台地の場合も似たような傾向がある (表 6.7,)。反転によって第 1 層は置換性石灰,有効態 リン酸が低下し,リン酸吸収係数が増大している。不因此,這一點也反映在化學性質的變化上。濕性火山灰土的下層台地情況也有類似的趨勢(表 6.7,)。通過反轉,第 1 層的可置換石灰和有效態磷酸降低,磷酸吸收係數增加。不
表6.6 乾性火山灰土の反転による土層の理学性の変化(芽室町毛根)下層低地型
1
)
1
)
^(1)) { }^{1)} 表 6.6 乾性火山灰土反轉後土層理化性質的變化(芽室町毛根)下層低地型
1
)
1
)
^(1)) { }^{1)}
処 理 處理
柱 状 図 (
quad \quad )柱狀圖(
quad \quad )
粘土含量 (\%) 黏土含量(%)
腐植含量 (\%) 腐植含量(%)
容 積 重 (g/100cc)
三 相 分 布(\%)三相分布(%)
園 相
液 相 液相
気 相 氣相
原土区 原土區
A
p
A
p
A_(p) A_{p}
Ta.b Me.a 表.b 表.a
18.0
8.8
69.0
34.1
40.9
25.0
II A B
33
33.0
4.8
57.6
24.0
52.5
23.5
II B
42
25.4
0
69.2
24.5
38.5
31.0
III A B
55
35.1
3.2
91.7
34.5
49.9
15.6
III B C
30.8
0
109.2
41.2
40.1
18.7
反本运区 反本運區
(cm)
第1層
20.2
6.0
72.2
30.2
41.8
28.0
第2層
20
32.6
4.0
72.6
28.0
45.8
26.3
第3層
32.0
4.8
86.0
33.0
47.8
19.2
第4層
30.8
0
109.2
39.6
36.5
18.7
処 理 柱 状 図 ( quad ) 粘土含量 (\%) 腐植含量 (\%) 容 積 重 (g/100cc) 三 相 分 布(\%)
園 相 液 相 気 相
原土区 A_(p) Ta.b Me.a 18.0 8.8 69.0 34.1 40.9 25.0
II A B 33 33.0 4.8 57.6 24.0 52.5 23.5
II B 42 25.4 0 69.2 24.5 38.5 31.0
III A B 55 35.1 3.2 91.7 34.5 49.9 15.6
III B C 30.8 0 109.2 41.2 40.1 18.7
反本运区 (cm)
第1層 20.2 6.0 72.2 30.2 41.8 28.0
第2層 20 32.6 4.0 72.6 28.0 45.8 26.3
第3層 32.0 4.8 86.0 33.0 47.8 19.2
第4層 30.8 0 109.2 39.6 36.5 18.7 | 処 理 | 柱 状 図 ( $\quad$ ) | | 粘土含量 (\%) | 腐植含量 (\%) | 容 積 重 (g/100cc) | 三 相 分 布(\%) | | |
| :--- | :--- | :--- | :--- | :--- | :--- | :--- | :--- | :--- |
| | | | 園 相 | | | 液 相 | 気 相 |
| 原土区 | $A_{p}$ | Ta.b Me.a | | 18.0 | 8.8 | 69.0 | 34.1 | 40.9 | 25.0 |
| | II A B | 33 | 33.0 | 4.8 | 57.6 | 24.0 | 52.5 | 23.5 |
| | II B | 42 | 25.4 | 0 | 69.2 | 24.5 | 38.5 | 31.0 |
| | III A B | 55 | 35.1 | 3.2 | 91.7 | 34.5 | 49.9 | 15.6 |
| | III B C | | 30.8 | 0 | 109.2 | 41.2 | 40.1 | 18.7 |
| 反本运区 | (cm) | | | | | | | |
| | 第1層 | | 20.2 | 6.0 | 72.2 | 30.2 | 41.8 | 28.0 |
| | 第2層 | 20 | 32.6 | 4.0 | 72.6 | 28.0 | 45.8 | 26.3 |
| | 第3層 | | 32.0 | 4.8 | 86.0 | 33.0 | 47.8 | 19.2 |
| | 第4層 | | 30.8 | 0 | 109.2 | 39.6 | 36.5 | 18.7 |
表 6.7 湿性型火山灰土の反転による土層の変化(本別町勇足川向)下層低地土型
1
)
1
)
^(1)) { }^{1)} 表 6.7 濕性型火山灰土反轉造成土層變化(本別町勇足川向)下層低地土型
1
)
1
)
^(1)) { }^{1)}
処 理 處理
柱 状 ( ( 0 )柱狀((0)
pH
(
H
2
O
)
H
2
O
(H_(2)O) \left(\mathrm{H}_{2} \mathrm{O}\right)
C.E.C (
Me
/
100
g
Me
/
100
g
Me//100g \mathrm{Me} / 100 \mathrm{~g} )
犆 換 性 (
Me
/
100
g
Me
/
100
g
Me//100g \mathrm{Me} / 100 \mathrm{~g} )
石 灰 (\%) 石灰(%)
リン酸吸取係数 磷酸吸收係數
有効態 リン酸 (mg/ 100 g )有效態 磷酸 (mg/100 g)
原土区 原土區
A p
5.6
35.8
17.4
48.6
1,570
5.2
II AC
5.1
54.2
14.2
26.2
2,430
1.0
III A g
5.3
39.0
10.5
27.1
1,770
tr
IIIC g
5.4
29.0
7.7
26.6
1,700
tr
反車区 反車區
(ca)
第1層
5.2
42.0
14.8
35.2
1,720
2.2
第2層
5.2
46.4
12.0
25.8
1,980
3.0
第3層
5.4
41.8
12.9
30.8
2,100
tr
第4層
5.4
29.0
7.7
26.6
1,700
t
r
t
r
tr t r
反 転改良区 反轉改良區
(co)
第1層
5.9
42.0
22.0
52.3
1,800
11.0
第2層
5.5
47.0
13.0
27.6
1,820
2.2
第3層
5.4
40.8
13.0
31.8
2,000
t
r
t
r
tr t \mathrm{r}
第4層
5.4
29.0
7.7
26.6
1,700
tr
処 理 柱 状 ( ( 0 ) pH (H_(2)O) C.E.C ( Me//100g ) 犆 換 性 ( Me//100g ) 石 灰 (\%) リン酸吸取係数 有効態 リン酸 (mg/ 100 g )
原土区 A p 5.6 35.8 17.4 48.6 1,570 5.2
II AC 5.1 54.2 14.2 26.2 2,430 1.0
III A g 5.3 39.0 10.5 27.1 1,770 tr
IIIC g 5.4 29.0 7.7 26.6 1,700 tr
反車区 (ca)
第1層 5.2 42.0 14.8 35.2 1,720 2.2
第2層 5.2 46.4 12.0 25.8 1,980 3.0
第3層 5.4 41.8 12.9 30.8 2,100 tr
第4層 5.4 29.0 7.7 26.6 1,700 tr
反 転改良区 (co)
第1層 5.9 42.0 22.0 52.3 1,800 11.0
第2層 5.5 47.0 13.0 27.6 1,820 2.2
第3層 5.4 40.8 13.0 31.8 2,000 tr
第4層 5.4 29.0 7.7 26.6 1,700 tr | 処 理 | 柱 状 ( ( 0 ) | pH $\left(\mathrm{H}_{2} \mathrm{O}\right)$ | C.E.C ( $\mathrm{Me} / 100 \mathrm{~g}$ ) | 犆 換 性 ( $\mathrm{Me} / 100 \mathrm{~g}$ ) | 石 灰 (\%) | リン酸吸取係数 | 有効態 リン酸 (mg/ 100 g ) |
| :--- | :--- | :--- | :--- | :--- | :--- | :--- | :--- |
| 原土区 | A p | 5.6 | 35.8 | 17.4 | 48.6 | 1,570 | 5.2 |
| | II AC | 5.1 | 54.2 | 14.2 | 26.2 | 2,430 | 1.0 |
| | III A g | 5.3 | 39.0 | 10.5 | 27.1 | 1,770 | tr |
| | IIIC g | 5.4 | 29.0 | 7.7 | 26.6 | 1,700 | tr |
| 反車区 | (ca) | | | | | | |
| | 第1層 | 5.2 | 42.0 | 14.8 | 35.2 | 1,720 | 2.2 |
| | 第2層 | 5.2 | 46.4 | 12.0 | 25.8 | 1,980 | 3.0 |
| | 第3層 | 5.4 | 41.8 | 12.9 | 30.8 | 2,100 | tr |
| | 第4層 | 5.4 | 29.0 | 7.7 | 26.6 | 1,700 | $t r$ |
| 反 転改良区 | (co) | | | | | | |
| | 第1層 | 5.9 | 42.0 | 22.0 | 52.3 | 1,800 | 11.0 |
| | 第2層 | 5.5 | 47.0 | 13.0 | 27.6 | 1,820 | 2.2 |
| | 第3層 | 5.4 | 40.8 | 13.0 | 31.8 | 2,000 | $t \mathrm{r}$ |
| | 第4層 | 5.4 | 29.0 | 7.7 | 26.6 | 1,700 | tr |
良土の混入を示すものであるが,第2層はCEC(塩基置換容量)や置換性石灰,リン酸吸収係数が低く なっている。これは一部作土が落下,下層土が浮上し てきていることを示している。深耕反転によって粗孔隙の分布が下層にまで広がり,湿潤期には排水が良好 になる。一方では有効土層が広くなり,水分保持力を高めてもいる。反転客土効果の他に,こうした土壌水分環境の改善の効果が,作物の生産性向上に大きく関与していることになる。反転客土耕に関連する図が,図6.7,6.8,6.9である。作土と第2層は同じ火山灰土であるが,粗粒子で保水性に乏しく生産性が低い。 1 m 下の第 3 層はローム層で腐食に富んでいる。この第 2 層と第 3 層を反転させて,なおかつ第 3 層の一部 を作土に客土しょうとしている。耕起深は 1.3 m に達 するが,現在はでは大型トラクタの動力源に恵まれて良土的混入有所顯示,但第 2 層的 CEC(鹼基置換容量)、置換性石灰及磷酸吸收係數降低。這表示部分作土下落,下層土浮起。深耕反轉使粗孔隙分布擴展至下層,濕潤期排水良好。另一方面,有效土層擴大,提高水分保持力。除反轉客土效果外,土壤水分環境改善亦大幅促進作物生產力。反轉客土耕相關圖見圖 6.7、6.8、6.9。作土與第 2 層同為火山灰土,但粗粒子且保水性差,生產力低。1 米下第 3 層為富腐植的壤土層。將第 2 層與第 3 層反轉,且部分第 3 層作為作土客土。耕作深度達 1.3 米,現今得益於大型拖拉機動力。
いるので,特に問題にはならない。図 6.9 に示される ように施工される前の土層(前方)と,施工された土層(側方)をみると分かるように,第 3 層に一定間隔 で第 2 層が落としこまれている。完全な形の反転•客土ではないが,下層に横たわったままであった第 3 層 が浮上して,利用される形になっている。第 2 層の粗粒子が薄くなっていることは,干ばつ年に効果が発揮 できるものとして期待ができる。
因此,特別不會成為問題。如圖 6.9 所示,施工前的土層(前方)與施工後的土層(側方)相比,第 3 層中以一定間隔落入了第 2 層。雖然不是完全形態的反轉•客土,但原本橫臥於下層的第 3 層已浮起,成為可利用的形態。第 2 層的粗粒子變薄,預期在乾旱年能發揮效果。
図 6.7 心土反転客土耕プラウの写真
1
)
1
)
^(1)) { }^{1)} 圖 6.7 心土反轉客土耕犁的照片
1
)
1
)
^(1)) { }^{1)}
図 6.8 反転客土耕(3段耕)
1
)
1
)
^(1)) { }^{1)} 圖 6.8 反轉客土耕(3 段耕)
1
)
1
)
^(1)) { }^{1)}
第2層の砂質土の 1 部が少ないが表層に出ている。黒土は第 3 層 のローム質土
第 2 層的砂質土部分較少,但有出現在表層。黑土是第 3 層的壤土質土壤
図 6.9 土壤断面
1
)
1
)
^(1)) { }^{1)} 圖 6.9 土壤斷面
1
)
1
)
^(1)) { }^{1)}
6.4 心土肥培耕フララ"
現在のトラクタの作業体系では,トラクタや作業機 の走行による土壌踏圧の影響深度は,
30
∼
40
cm
30
∼
40
cm
30∼40cm 30 \sim 40 \mathrm{~cm} に達 している。機械は年ごとに大型化の傾向にあり,更に影響深度は深くなるといえよう。したがって浅く耕起 すると,硬い層を耕起することになるので牽引抵抗力 が大きくなり,作業の能率が落ちるばかりでなく,硬盤層を除去しきれず残したままになってしまう。この ような場合の対処については6.5.2を参照していただ きたい。
在目前的拖拉機作業體系中,拖拉機及作業機具行走所造成的土壤踏壓影響深度已達到
30
∼
40
cm
30
∼
40
cm
30∼40cm 30 \sim 40 \mathrm{~cm} 。機械每年都有大型化的趨勢,影響深度也會更深。因此,如果耕作過淺,將會耕作到硬層,導致牽引阻力增大,不僅作業效率下降,且無法完全去除硬盤層,會留下硬盤層。關於此類情況的對應方法,請參考 6.5.2。
硬盤層の形成は,根圏域(養分吸収領域)を狭める ばかりでなく,水分収支のバランスを崩すものである。硬盤層は作られた不透水層であり,降水量が多い場合 には,長い時間の表面滞水となって湿害をもたらすこ とになる。一方干ばつが続けば,根が浅いので,下層 の水分を吸収する事ができず干害となる。人工的に固 められた層は,常に砕かれていなければならない。硬盤層的形成,不僅會縮小根圏域(養分吸收區域),還會破壞水分收支的平衡。硬盤層是形成的不透水層,當降雨量多時,會導致長時間的表面積水,造成濕害。另一方面,若持續乾旱,由於根系淺,無法吸收下層水分,將導致乾害。人工壓實的層必須經常被破碎。
この場合,プラウ耕による深耕が最も合理的ではあ るが,硬盤層が不良土であれば,耕起によって作土に不良土が混入されることになり,著しく化学性を悪化 させる。深耕によって物理性は改善されても,化学性 にマイナス効果をもたらしては無意味である。物理性,化学性,更に生物性にも優れた厚い作土層を造成 することが理想であるが,そのためにはこのようなマ イナス効果を回避すべく,前もって下層土を改善して おくなどの処置が必要である。在這種情況下,利用犁耕進行深耕是最合理的,但如果硬盤層是劣質土壤,耕作會使劣質土混入表土,嚴重惡化化學性質。即使深耕改善了物理性質,若對化學性質產生負面影響則毫無意義。理想是造成物理性、化學性及生物性均優良的厚實表土層,為此必須事先改善下層土壤,避免此類負面影響。
心土肥培耕プラウは一種の心土耕プラウで,プラウ耕と同時に心土を破砕しながら,心土に土壌改良資材 を投入•混和するものである。心土耕によって硬盤が破砕され,深耕の目的が達成されるが,これだけでは物理性の改善だけで化学性まで改善されない。従って土壌改良資材を心土に投入•混和して化学性を改善 し,良質土の層を厚くする。次回からは再墾型プラウ で深耕しても,既に下層土は改善されているから,こ れが作土に混入しても生産性を低下させることにはな らない。図6.10はこの関係を示したものである。耕起下の土層に土壌改良資材が 3 分割されて散布され る。図 6.11 はけん引型心土肥培耕プラウの外観を示 すものである。また,表 6.8 は小型のけん引型肥培耕 プラウの諸元を表している。事業用としてクローラト ラクタでけん引される大型のものもあるが,また大型 ホイールトラクタ用の直装型も実用化され広範囲に利用されている。(図 6.12)心土肥培耕犁是一種心土耕犁,在犁耕的同時破碎心土,並向心土中投入・混合土壤改良資材。透過心土耕,硬盤被破碎,達成深耕的目的,但僅此無法改善化學性質,只能改善物理性質。因此,將土壤改良資材投入・混合於心土中以改善化學性,並加厚良質土層。從下一次開始,即使使用再墾型犁進行深耕,因為下層土已經改善,即使混入作土也不會降低生產性。圖 6.10 顯示了這種關係。土壤改良資材被分成三部分散布於耕起下的土層中。圖 6.11 顯示了牽引型心土肥培耕犁的外觀。此外,表 6.8 列出了小型牽引型肥培耕犁的規格。雖然也有用履帶拖拉機牽引的大型機種,且大型輪式拖拉機用的直裝型也已實用化並廣泛使用。(圖 6.12)
心土肥培耕は,土層改良であると同時に土壌改良で
心土肥培耕不僅是土層改良,同時也是土壤改良。
図 6.10 心土肥培耕プラウによる土層•土壌改良
1
)
1
)
^(1)) { }^{1)} 圖 6.10 心土肥培耕犁改良土層與土壤
1
)
1
)
^(1)) { }^{1)}
図 6.11 けん引型心土肥培耕プラウ(TPHS163)
1
)
1
)
^(1)) { }^{1)} 圖 6.11 牽引型心土肥培耕犁(TPHS163)
1
)
1
)
^(1)) { }^{1)}
表 6.8 けん引型小型肥培耕プラウ仕様諸元 表 6.8 牽引型小型肥培耕犁規格諸元
型
TPHS 163
作土ブラウ 作土犁
16 时
×
3
×
3
xx3 \times 3 連ポルカニックス 16 時
×
3
×
3
xx3 \times 3 連波爾卡尼克斯
规 規
16 时
×
3
×
3
xx3 \times 3 連 16 時
×
3
×
3
xx3 \times 3 連
標準耕深 200 mm
全
5
,
700
mm
5
,
700
mm
5,700mm 5,700 \mathrm{~mm}
標漞耕巾
1
,
230
mm
(
410
×
3
)
1
,
230
mm
(
410
×
3
)
1,230mm(410 xx3) 1,230 \mathrm{~mm}(410 \times 3)
全
2,200mm 2,200 毫米
下層土ブラウ 下層土犁
ウイングホーン型 翼角型
全
2,500mm 2,500 毫米
標準耕深 200 mm
重
2,500kg 2,500 公斤
標準耕幅 315 mm (一連当)
けん引トラクター 拖拉機牽引
125 PS 級
改良资材散布 改良資材散布
ベルト型タンク容量 0.9 m 皮帶式水箱容量 0.9 m
標淮作業能率
30
a
/
Hr
30
a
/
Hr
30a//Hr 30 \mathrm{a} / \mathrm{Hr}
装 置 裝置
散布量
200
kg
∼
1
,
200
kg
/
10
a
200
kg
∼
1
,
200
kg
/
10
a
200kg∼1,200kg//10a 200 \mathrm{~kg} \sim 1,200 \mathrm{~kg} / 10 \mathrm{a}
型 TPHS 163 作土ブラウ 16 时 xx3 連ポルカニックス
规 16 时 xx3 連 標準耕深 200 mm
全 5,700mm 標漞耕巾 1,230mm(410 xx3)
全 2,200mm 下層土ブラウ ウイングホーン型
全 2,500mm 標準耕深 200 mm
重 2,500kg 標準耕幅 315 mm (一連当)
けん引トラクター 125 PS 級 改良资材散布 ベルト型タンク容量 0.9 m
標淮作業能率 30a//Hr 装 置 散布量 200kg∼1,200kg//10a | 型 | TPHS 163 | 作土ブラウ | 16 时 $\times 3$ 連ポルカニックス |
| :--- | :--- | :--- | :--- |
| 规 | 16 时 $\times 3$ 連 | | 標準耕深 200 mm |
| 全 | $5,700 \mathrm{~mm}$ | | 標漞耕巾 $1,230 \mathrm{~mm}(410 \times 3)$ |
| 全 | 2,200mm | 下層土ブラウ | ウイングホーン型 |
| 全 | 2,500mm | | 標準耕深 200 mm |
| 重 | 2,500kg | | 標準耕幅 315 mm (一連当) |
| けん引トラクター | 125 PS 級 | 改良资材散布 | ベルト型タンク容量 0.9 m |
| 標淮作業能率 | $30 \mathrm{a} / \mathrm{Hr}$ | 装 置 | 散布量 $200 \mathrm{~kg} \sim 1,200 \mathrm{~kg} / 10 \mathrm{a}$ |
ある。表 6.9,図 6.13,6.14 に土塆別の収量試験結果 を示した。改良によって,15\%程度の増収になって いることが読み取れる。土壌区分 I の乾性型火山灰土 については,心土肥培耕の効果が認められない。この ことについては石灰飽和度が低いのに対し pH が高い こと,全炭素含有量,塩基置換容量が小さいことなど に関係するものと考えられる(表 6.10)。
有。表 6.9,圖 6.13,6.14 顯示了不同土壤墩別的產量試驗結果。從改良中可讀出約增加了 15%的產量。對於土壤區分 I 的乾性型火山灰土,未認可心土肥培耕的效果。關於此點,推測與石灰飽和度低而 pH 值高、全碳含量及鹼基置換容量小等因素有關(表 6.10)。
図 6.12 ホイールトラクタ用直装型心土肥培耕プラウ
1
)
1
)
^(1)) { }^{1)} 圖 6.12 輪式拖拉機用直裝型心土肥培耕犁
1
)
1
)
^(1)) { }^{1)}
土壌の緩衝力(注 3)が比較的小さいために,土壌改良資材として用いた炭酸カルシウムやよう成リン肥 が,あまり有効に働いていない。次年度に深耕して も,それまでのようにマイナス効果とはならなかった ので,これも一つの効果と認めることはできるが,こ の種の土壌については,やはり化学的不良因子を除く べく別の資材を投入することが求められる。スラリイ ンジェクタ等で,有機資材を投入する考え方があるの で,別途検討すべきである。
由於土壤的緩衝力(註 3)較小,作為土壤改良資材使用的碳酸鈣和骨粉肥料並未發揮太大效用。即使次年度進行深耕,也不會像以前那樣產生負面效果,這也可以視為一種效果,但對於這類土壤,仍需投入其他資材以去除化學不良因子。有使用泥漿注射器等投入有機資材的想法,應另行進行研究。
図6.13 心土肥培耕の全年,全作物土壌別収量比
11
11
^(11) { }^{11}
図6.14 心土肥培耕の作物別土壌改良資材別収量比
1
)
1
)
^(1)) { }^{1)}
表 6.9 土壌•試験地別•年次別の収量試験調査結果
1
)
1
)
^(1)) { }^{1)}
\backslashbox{土銄頪㤠区分}{} \backslashbox{土銄頪㤠區分}{}
I
II
III
范性全層火山灰土
(下層口ーム,下層台地土,下層低地土)
范性全層火山灰土
(下層口ーム,下層台地土,下層低地土) | 范性全層火山灰土 |
| :--- |
| (下層口ーム,下層台地土,下層低地土) |
濕性薄屏火山灰土(心土磐層台地土,心土低地土)
湿性薄屏火山灰土
(心土磐層台地土,心土低地土) | 湿性薄屏火山灰土 |
| :--- |
| (心土磐層台地土,心土低地土) |
1076 供年頭 戰 物 處理區別
1076
供年头
战
物
处理区別
https://cdn.mathpix.com/cropped/2025_05_09_ab1ed2e6aa5c67b68526g-062.jpg?height=21&width=103&top_left_y=1685&top_left_x=248
1076
供年头
战
物
处理区別 |  |
| :--- |
| 1076 |
| 供年头 |
| 战 |
| 物 |
| 处理区別 |
芽
空
町
古 | 芽 |
| :--- |
| 空 |
| 町 |
| 古 |
带 帶
廣 市
広
市 | 広 |
| :--- |
| 市 |
帶 川
带
川 | 带 |
| :--- |
| 川 |
廣 市 西
広
市
西 | 広 |
| :--- |
| 市 |
| 西 |
水
町
菖 | 水 |
| :--- |
| 町 |
| 菖 |
本 別
勇 | 本 別 |
| :--- |
| 勇 |
芽 樣
芽
样 | 芽 |
| :--- |
| 样 |
室
町
采 | 室 |
| :--- |
| 町 |
| 采 |
鹿下
鹿
下 | 鹿 |
| :--- |
| 下 |
追㟋
追
㟋 | 追 |
| :--- |
| 㟋 |
町內
町
内 | 町 |
| :--- |
| 内 |
帶廣市清川
带広市
清 川 | 带広市 |
| :--- |
| 清 川 |
芽 中 昭和 45 年
芽
中
昭和
45年 | 芽 |
| :--- |
| 中 |
| 昭和 |
| 45年 |
46年 46 年
44年 44 年
45年 45 年
44年 44 年
45年 45 年
47年 47 年
48年 48 年
47年 47 年
48年 48 年
47年 47 年
48年 48 年
44年 44 年
45年 45 年
43年 43 年
44年 44 年
45年 45 年
45年 45 年
45年 45 年
46年 46 年
馬鈴薯
ばれい
よ | ばれい |
| :--- |
| よ |
大 豆 大豆
イタリア シライタ ラ 義大利白蠟樹
処
理
別
平
均 | 処 |
| :--- |
| 理 |
| 別 |
| 平 |
| 均 |
てん葉 葉片
薬 豆 藥豆
てん葉 葉片
馬鈴薯
ばれい
し よ | ばれい |
| :--- |
| し よ |
玉米
とうも
ろこし | とうも |
| :--- |
| ろこし |
てん葉 葉片
大 豆 大豆
てん葉 田葉
芲 豆 芲豆
菜 豆 菜豆
てん菜 甜菜
大 豆 大豆
イタリア ラライタ ラ 義大利萊萊塔拉
処
理
別
平
均 | 処 |
| :--- |
| 理 |
| 別 |
| 平 |
| 均 |
てん葉 甜葉
小 豆 小豆
てん薬 甜藥
均
(1)無処理区 (1)無處理區
100
(
5
,
040
)
(
5
,
040
)
(5,040) (5,040)
100
(5,040) | 100 |
| :--- |
| $(5,040)$ |
(
3
,
615
)
(
3
,
615
)
(3,615) (3,615)
100(388)
100
(388) | 100 |
| :--- |
| (388) |
100
(
3
,
913
)
(
3
,
913
)
(3,913) (3,913)
100
(3,913) | 100 |
| :--- |
| $(3,913)$ |
100
(
5
,
328
)
(
5
,
328
)
(5,328) (5,328)
100
(5,328) | 100 |
| :--- |
| $(5,328)$ |
100(155)
100
(155) | 100 |
| :--- |
| (155) |
100
(
4
,
560
)
(
4
,
560
)
(4,560) (4,560)
100
(4,560) | 100 |
| :--- |
| $(4,560)$ |
100
(
4
,
496
)
(
4
,
496
)
(4,496) (4,496)
100
(4,496) | 100 |
| :--- |
| $(4,496)$ |
100
(
7
,
080
)
(
7
,
080
)
(7,080) (7,080)
100
(7,080) | 100 |
| :--- |
| $(7,080)$ |
100
(
5
,
370
)
(
5
,
370
)
(5,370) (5,370)
100
(5,370) | 100 |
| :--- |
| $(5,370)$ |
100
∘
100
∘
100^(@) 100^{\circ}
(188)
100^(@)
(188) | $100^{\circ}$ |
| :--- |
| (188) |
100
(
6
,
060
)
(
6
,
060
)
(6,060) (6,060)
100
(6,060) | 100 |
| :--- |
| $(6,060)$ |
100
(129) | 100 |
| :--- |
| (129) |
100
(193) | 100 |
| :--- |
| (193) |
100
(
9
,
354
)
(
9
,
354
)
(9,354) (9,354)
100
(9,354) | 100 |
| :--- |
| $(9,354)$ |
100
(372) | 100 |
| :--- |
| (372) |
100
(
2
,
618
)
(
2
,
618
)
(2,618) (2,618)
100
(2,618) | 100 |
| :--- |
| $(2,618)$ |
100
(
5
,
145
)
(
5
,
145
)
(5,145) (5,145)
100
(5,145) | 100 |
| :--- |
| $(5,145)$ |
100
(190) | 100 |
| :--- |
| (190) |
100
(
5
,
870
)
(
5
,
870
)
(5,870) (5,870)
100
(5,870) | 100 |
| :--- |
| $(5,870)$ |
(2)
Ca
区
Ca
区
Ca区 \mathrm{Ca区} 区
92
109
-
-
101
105
101
-
-
103
114
109
121
105
105
120
108
110
109
111
121
112
115
120
400
500
500
400
1,000
250
240
B
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
116
105
-
-
-
-
-
-
A
102
103
103
92
112
120
-
-
-
-
-
-
118
115
108
104
106
112
120
110
112
114
210
350
500
500
350
300
150
B
-
-
700
90
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
C
-
-
102
87
97
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
*350(1:1)
D
-
-
95
87
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
* 700 (1:1)
(4)
P
Ca
区
P
Ca
区
_(P)^(Ca" 区 ") { }_{P}^{\mathrm{Ca} \text { 区 }} 区
103
107
-
-
112
115
111
102
-
-
-
-
121
111
133
111
112
114
127
113
118
119
120
+
210
120
+
210
120+210 120+210
400
+
500
400
+
500
400+500 400+500
120
+
100
120
+
100
120+100 120+100
400
+
500
400
+
500
400+500 400+500
1
,
000
+
300
1
,
000
+
300
1,000+300 1,000+300
500
+
210
500
+
210
500+210 500+210
240
+
150
240
+
150
240+150 240+150
B
-
-
-
-
105
102
94
116
112
-
-
-
-
144
124
126
122
110
-
-
-
400
+
1
,
000
400
+
1
,
000
400+1,000 400+1,000
300
+
100
300
+
100
300+100 300+100
400
+
1
,
000
400
+
1
,
000
400+1,000 400+1,000
1
,
000
+
700
1
,
000
+
700
1,000+700 1,000+700
C
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
1
,
000
+
700
1
,
000
+
700
1,000+700 1,000+700
106
102
-
-
-
注)1.( )內的數字為每 10 公畝的產量(公斤)。2.下方的數字為每 10 公畝的資材投入量(公斤)。3.A B C D 為同區內不同資材量的處理。4.絭表示等量施用了熔性嵝肥與過丵酸石壓。
注)1.( )内の数字は 10 a 当り収量kgである。
2.下段の数字は 10 a 当りの資材の投入量, kg である。
3.A B C Dは同区にある資材量別処理
4.絭は熔性嵝肥と過丵酸石圧を等量散布したことを示す。
注)1.( )内の数字は 10 a 当り収量kgである。
2.下段の数字は 10 a 当りの資材の投入量, kg である。
3.A B C Dは同区にある資材量別処理
4.絭は熔性嵝肥と過丵酸石圧を等量散布したことを示す。 | 注)1.( )内の数字は 10 a 当り収量kgである。 |
| :--- |
| 2.下段の数字は 10 a 当りの資材の投入量, kg である。 |
| 3.A B C Dは同区にある資材量別処理 |
| 4.絭は熔性嵝肥と過丵酸石圧を等量散布したことを示す。 |
\backslashbox{土銄頪㤠区分}{} I II III
"范性全層火山灰土
(下層口ーム,下層台地土,下層低地土)" https://cdn.mathpix.com/cropped/2025_05_09_ab1ed2e6aa5c67b68526g-062.jpg?height=45&width=434&top_left_y=1644&top_left_x=926 "湿性薄屏火山灰土
(心土磐層台地土,心土低地土)"
"https://cdn.mathpix.com/cropped/2025_05_09_ab1ed2e6aa5c67b68526g-062.jpg?height=21&width=103&top_left_y=1685&top_left_x=248
1076
供年头
战
物
处理区別" "芽
空
町
古" 带 "広
市" "带
川" "広
市
西" "清
美" "水
町
菖" "本 別
勇" "町
足" "芽
样" "室
町
采" "鹿
下" "追
㟋" "町
内" "带広市
清 川" "幕
別"
"芽
中
昭和
45年" 46年 44年 45年 44年 45年 47年 48年 47年 48年 47年 48年 44年 45年 43年 44年 45年 45年 45年 46年
"ばれい
よ" 大 豆 イタリア シライタ ラ "処
理
別
平
均" てん葉 薬 豆 てん葉 "ばれい
し よ" "とうも
ろこし" てん葉 大 豆 てん葉 芲 豆 菜 豆 てん菜 大 豆 イタリア ラライタ ラ "処
理
別
平
均" てん葉 小 豆 てん薬 均
(1)無処理区 "100
(5,040)" (3,615) "100
(388)" "100
(3,913)" "100
(5,328)" "100
(155)" "100
(4,560)" "100
(4,496)" "100
(7,080)" "100
(5,370)" "100^(@)
(188)" "100
(6,060)" "100
(129)" "100
(193)" "100
(9,354)" "100
(372)" "100
(2,618)" "100
(5,145)" "100
(190)" "100
(5,870)"
(2) Ca区 92 109 - - 101 105 101 - - 103 114 109 121 105 105 120 108 110 109 111 121 112 115
120 400 500 500 400 1,000 250 240
B - - - - - - - - - - - - 116 105 - - - - - -
A 102 103 103 92 112 120 - - - - - - 118 115 108 104 106 112 120 110 112 114
210 350 500 500 350 300 150
B - - 700 90 - - - - - - - - - - - - - - - -
C - - 102 87 97 - - - - - - - - - - - - - - - -
*350(1:1)
D - - 95 87 - - - - - - - - - - - - - - - -
* 700 (1:1)
(4)_(P)^(Ca" 区 ") 103 107 - - 112 115 111 102 - - - - 121 111 133 111 112 114 127 113 118 119
120+210 400+500 120+100 400+500 1,000+300 500+210 240+150
B - - - - 105 102 94 116 112 - - - - 144 124 126 122 110 - - -
400+1,000 300+100 400+1,000 1,000+700
C - - - - - - - - - - - - - - 1,000+700 106 102 - - -
"注)1.( )内の数字は 10 a 当り収量kgである。
2.下段の数字は 10 a 当りの資材の投入量, kg である。
3.A B C Dは同区にある資材量別処理
4.絭は熔性嵝肥と過丵酸石圧を等量散布したことを示す。" | \backslashbox{土銄頪㤠区分}{} | | I | | | | | II | | | | | | | | | | | | | | III | | | |
| :--- | :--- | :--- | :--- | :--- | :--- | :--- | :--- | :--- | :--- | :--- | :--- | :--- | :--- | :--- | :--- | :--- | :--- | :--- | :--- | :--- | :--- | :--- | :--- | :--- |
| | | 范性全層火山灰土 <br> (下層口ーム,下層台地土,下層低地土) | | | | |  | | | | | | | | | | | | | | 湿性薄屏火山灰土 <br> (心土磐層台地土,心土低地土) | | | |
|  <br> 1076 <br> 供年头 <br> 战 <br> 物 <br> 处理区別 | | | | | 芽 <br> 空 <br> 町 <br> 古 | | 带 | 広 <br> 市 | 带 <br> 川 | 広 <br> 市 <br> 西 | 清 <br> 美 | 水 <br> 町 <br> 菖 | 本 別 <br> 勇 | 町 <br> 足 | 芽 <br> 样 | 室 <br> 町 <br> 采 | 鹿 <br> 下 | 追 <br> 㟋 | 町 <br> 内 | | 带広市 <br> 清 川 | 幕 <br> 別 | | |
| | | 芽 <br> 中 <br> 昭和 <br> 45年 | 46年 | 44年 | 45年 | | 44年 | 45年 | 47年 | 48年 | 47年 | 48年 | 47年 | 48年 | 44年 | 45年 | 43年 | 44年 | 45年 | | 45年 | 45年 | 46年 | |
| | | | ばれい <br> よ | 大 豆 | イタリア シライタ ラ | 処 <br> 理 <br> 別 <br> 平 <br> 均 | てん葉 | 薬 豆 | てん葉 | ばれい <br> し よ | とうも <br> ろこし | てん葉 | 大 豆 | てん葉 | 芲 豆 | 菜 豆 | てん菜 | 大 豆 | イタリア ラライタ ラ | 処 <br> 理 <br> 別 <br> 平 <br> 均 | てん葉 | 小 豆 | てん薬 | 均 |
| (1)無処理区 | | 100 <br> $(5,040)$ | $(3,615)$ | 100 <br> (388) | 100 <br> $(3,913)$ | | 100 <br> $(5,328)$ | 100 <br> (155) | 100 <br> $(4,560)$ | 100 <br> $(4,496)$ | 100 <br> $(7,080)$ | 100 <br> $(5,370)$ | $100^{\circ}$ <br> (188) | 100 <br> $(6,060)$ | 100 <br> (129) | 100 <br> (193) | 100 <br> $(9,354)$ | 100 <br> (372) | 100 <br> $(2,618)$ | | 100 <br> $(5,145)$ | 100 <br> (190) | 100 <br> $(5,870)$ | |
| (2) $\mathrm{Ca区}$ | | 92 | 109 | - | - | 101 | 105 | 101 | - | - | 103 | 114 | 109 | 121 | 105 | 105 | 120 | 108 | 110 | 109 | 111 | 121 | 112 | 115 |
| | | 120 | | | | | 400 | | | | 500 | | 500 | | 400 | | 1,000 | | | | 250 | 240 | | |
| | B | - | - | - | - | | - | - | - | - | - | - | - | - | 116 | 105 | - | - | - | | - | - | - | |
| | A | 102 | 103 | 103 | 92 | | 112 | 120 | - | - | - | - | - | - | 118 | 115 | 108 | 104 | 106 | 112 | 120 | 110 | 112 | 114 |
| | | 210 | | 350 | | | 500 | | | | | | | | 500 | | 350 | | | | 300 | 150 | | |
| | B | - | - | 700 | 90 | | - | - | - | - | - | - | - | - | - | - | - | - | - | | - | - | - | |
| | C | - | - | 102 | 87 | 97 | - | - | - | - | - | - | - | - | - | - | - | - | - | | - | - | - | |
| | | | | *350(1:1) | | | | | | | | | | | | | | | | | | | | |
| | D | - | - | 95 | 87 | | - | - | - | - | - | - | - | - | - | - | - | - | - | | - | - | - | |
| | | | | * 700 (1:1) | | | | | | | | | | | | | | | | | | | | |
| (4)${ }_{P}^{\mathrm{Ca} \text { 区 }}$ | | 103 | 107 | - | - | | 112 | 115 | 111 | 102 | - | - | - | - | 121 | 111 | 133 | 111 | 112 | 114 | 127 | 113 | 118 | 119 |
| | | $120+210$ | | | | | $400+500$ | | $120+100$ | | | | | | $400+500$ | | $1,000+300$ | | | | $500+210$ | $240+150$ | | |
| | B | - | - | - | - | 105 | 102 | 94 | 116 | 112 | - | - | - | - | 144 | 124 | 126 | 122 | 110 | | - | - | - | |
| | | | | | | | $400+1,000$ | | $300+100$ | | | | | | $400+1,000$ | | $1,000+700$ | | | | | | | |
| | C | - | - | - | - | | - | - | - | - | - | - | - | - | - | - | $1,000+700$ | 106 | 102 | | - | - | - | |
| 注)1.( )内の数字は 10 a 当り収量kgである。 <br> 2.下段の数字は 10 a 当りの資材の投入量, kg である。 <br> 3.A B C Dは同区にある資材量別処理 <br> 4.絭は熔性嵝肥と過丵酸石圧を等量散布したことを示す。 | | | | | | | | | | | | | | | | | | | | | | | | |
表6.10 火山灰度における心土肥培耕施工跡地の心土(
20
∼
40
cm
20
∼
40
cm
20∼40cm 20 \sim 40 \mathrm{~cm} )の分析結果
1
)
1
)
^(1)) { }^{1)} 表 6.10 火山灰度中心土肥培耕施工遺跡的中心土(
20
∼
40
cm
20
∼
40
cm
20∼40cm 20 \sim 40 \mathrm{~cm} )分析結果
1
)
1
)
^(1)) { }^{1)}
土䀼区分 土壤區分
処理区 別 處理區別
pH
置换性塩基(
mg
/
100
g
mg
/
100
g
mg//100g \mathrm{mg} / 100 \mathrm{~g} ) 置換性鹼基(
mg
/
100
g
mg
/
100
g
mg//100g \mathrm{mg} / 100 \mathrm{~g} )
石圧铇和 度 (\%) 石壓鉬和度(%)
Truog-P (
4
/
100
g
4
/
100
g
4//100g 4 / 100 \mathrm{~g} )
型㮩別リン酸(mg/100g) 型態別磷酸(mg/100g)
Al
2
O
3
Al
2
O
3
Al_(2)O_(3) \mathrm{Al}_{2} \mathrm{O}_{3} (
m
/
10
Og
m
/
10
Og
m//10Og \mathrm{m} / 10 \mathrm{Og} )
全岸素 (\%)
全窒素 (\%) 全氮 (\%)
H
2
O
H
2
O
H_(2)O \mathrm{H}_{2} \mathrm{O}
KCl
CaO 氧化鈣
MgO 氧化鎂
K
2
O
K
2
O
K_(2)O \mathrm{K}_{2} \mathrm{O}
Ca
−
P
Ca
−
P
Ca-P \mathrm{Ca}-\mathrm{P}
Al-P 鋁-磷
Fe
−
P
Fe
−
P
Fe-P \mathrm{Fe}-\mathrm{P}
細 菌
色 素耐性菌 耐色素菌
土埳区分 I (芽室町) 土壤區分 I (芽室町)
(1)無 処 理 区(1)無處理區
6.50
5.64
151.4
28.2
8.0
32.9
0.3
0.1
23.8
2.6
305.0
1.06
0.10
263
34.1
(3) P 区 A (ようりん
350
kg
/
10
a
350
kg
/
10
a
350kg//10a 350 \mathrm{~kg} / 10 \mathrm{a} )(3)P 區 A (耕輪
350
kg
/
10
a
350
kg
/
10
a
350kg//10a 350 \mathrm{~kg} / 10 \mathrm{a} )
6.63
5.82
185.0
49.3
9.0
40.2
0.8
4.2
69.2
5.9
175.6
-
-
-
-
(3) P 区 B (ようりん 750kg/10a)(3)P 區 B (耕輪 750kg/10a)
7.31
6.26
322.5
92.7
6.0
70.1
2.6
4.6
134.2
8.9
233.7
1.44
0.13
1369
106.3
(3) P 区
(
ようりえ
175
kg
/
10
a
過
石
175
kg
/
10
a
)
ようりえ
175
kg
/
10
a
過
石
175
kg
/
10
a
([" ようりえ ",175kg//10a],[" 過 "," 石 "],[175kg//10a]) \left(\begin{array}{cc}\text { ようりえ } & 175 \mathrm{~kg} / 10 \mathrm{a} \\ \text { 過 } & \text { 石 } \\ 175 \mathrm{~kg} / 10 \mathrm{a}\end{array}\right) よ う り え 過 石 (3) P 區
(
ようりえ
175
kg
/
10
a
過
石
175
kg
/
10
a
)
ようりえ
175
kg
/
10
a
過
石
175
kg
/
10
a
([" ようりえ ",175kg//10a],[" 過 "," 石 "],[175kg//10a]) \left(\begin{array}{cc}\text { ようりえ } & 175 \mathrm{~kg} / 10 \mathrm{a} \\ \text { 過 } & \text { 石 } \\ 175 \mathrm{~kg} / 10 \mathrm{a}\end{array}\right) よ う り え 過 石
6.42
5.81
210.3
34.2
5.0
45.7
0.6
1.4
59.6
3.1
206.4
-
-
-
-
(3) P 区 D
(
ようりん
350
kg
/
10
a
過
石
350
kg
/
10
a
)
ようりん
350
kg
/
10
a
過
石
350
kg
/
10
a
([" ようりん ",350kg//10a],[" 過 "," 石 "],[350kg//10a]) \left(\begin{array}{cc}\text { ようりん } & 350 \mathrm{~kg} / 10 \mathrm{a} \\ \text { 過 } & \text { 石 } \\ 350 \mathrm{~kg} / 10 \mathrm{a}\end{array}\right) よ う り ん 過 石 (3) P 區 D
(
ようりん
350
kg
/
10
a
過
石
350
kg
/
10
a
)
ようりん
350
kg
/
10
a
過
石
350
kg
/
10
a
([" ようりん ",350kg//10a],[" 過 "," 石 "],[350kg//10a]) \left(\begin{array}{cc}\text { ようりん } & 350 \mathrm{~kg} / 10 \mathrm{a} \\ \text { 過 } & \text { 石 } \\ 350 \mathrm{~kg} / 10 \mathrm{a}\end{array}\right) よ う り ん 過 石
6.80
5.83
297.4
48.3
5.0
64.6
3.4
10.5
157.4
5.5
172.4
1.31
0.13
1362
77.8
土噥区分 II (麀追町 土壤區分 II (麀追町
(1)無 処 理 区(1)無 處理 區
5.85
4.66
358.5
35.3
6.0
31.7
0.8
0.6
30.0
6.6
262.5
10.10
0.75
950
91.2
(2) Ca 区 (炭カル1,000kg/10a)(2) Ca 區 (碳酸鈣 1,000kg/10a)
6.48
5.32
776.4
44.3
7.0
68.6
1.6
1.1
38.0
9.0
156.2
10.89
0.79
1348
124.6
(3) P 区 (ようりん 350kg/10a)(3) P 區 (過磷酸鈣 350kg/10a)
5.81
4.78
482.2
96.7
7.5
42.6
3.8
6.3
89.0
18.3
197.5
11.07
0.80
983
183.1
(4)
Ca
+
P
Ca
+
P
Ca+P \mathrm{Ca}+\mathrm{P} 区 A (4)
Ca
+
P
Ca
+
P
Ca+P \mathrm{Ca}+\mathrm{P} 區 A
(4) Ca+P 区 A
https://cdn.mathpix.com/cropped/2025_05_09_ab1ed2e6aa5c67b68526g-063.jpg?height=42&width=196&top_left_y=1002&top_left_x=467 | (4) $\mathrm{Ca}+\mathrm{P}$ 区 A |
| :--- |
|  |
6.48
5.44
944.2
72.4
5.5
83.4
6.0
10.5
155.2
25.0
92.5
11.55
0.83
2004
266.5
(4)
Ca
+
P
Ca
+
P
Ca+P \mathrm{Ca}+\mathrm{P} 区 B
(
岸カル
1
,
000
kg
/
10
a
ようりん
700
kg
/
10
a
)
(
岸カル
1
,
000
kg
/
10
a
ようりん
700
kg
/
10
a
)
((" 岸カル "1,000(kg)//10a)/(" ようりん "700(kg)//10a)) \binom{\text { 岸カル } 1,000 \mathrm{~kg} / 10 \mathrm{a}}{\text { ようりん } 700 \mathrm{~kg} / 10 \mathrm{a}} 岸 カ ル よ う り ん (4)
Ca
+
P
Ca
+
P
Ca+P \mathrm{Ca}+\mathrm{P} 區 B
(
岸カル
1
,
000
kg
/
10
a
ようりん
700
kg
/
10
a
)
(
岸カル
1
,
000
kg
/
10
a
ようりん
700
kg
/
10
a
)
((" 岸カル "1,000(kg)//10a)/(" ようりん "700(kg)//10a)) \binom{\text { 岸カル } 1,000 \mathrm{~kg} / 10 \mathrm{a}}{\text { ようりん } 700 \mathrm{~kg} / 10 \mathrm{a}} 岸 カ ル よ う り ん
6.82
5.76
1087.9
139.1
6.0
96.2
2.6
24.7
227.0
32.9
70.0
-
-
-
-
(4)
Ca
+
P
Ca
+
P
Ca+P \mathrm{Ca}+\mathrm{P} 区 C (4)
Ca
+
P
Ca
+
P
Ca+P \mathrm{Ca}+\mathrm{P} 區 C
(4) Ca+P 区 C
https://cdn.mathpix.com/cropped/2025_05_09_ab1ed2e6aa5c67b68526g-063.jpg?height=46&width=196&top_left_y=1138&top_left_x=467 | (4) $\mathrm{Ca}+\mathrm{P}$ 区 C |
| :--- |
|  |
6.88
5.87
1200.1
104.8
6.0
106.2
8.0
30.1
1.2
35.1
108.7
-
-
-
-
土䀼区分 処理区 別 pH 置换性塩基( mg//100g ) 石圧铇和 度 (\%) Truog-P ( 4//100g ) 型㮩別リン酸(mg/100g) Al_(2)O_(3) ( m//10Og ) 全岸素 (\%) 全窒素 (\%) https://cdn.mathpix.com/cropped/2025_05_09_ab1ed2e6aa5c67b68526g-063.jpg?height=25&width=121&top_left_y=314&top_left_x=1538
H_(2)O KCl CaO MgO K_(2)O Ca-P Al-P Fe-P 細 菌 色 素耐性菌
土埳区分 I (芽室町) (1)無 処 理 区 6.50 5.64 151.4 28.2 8.0 32.9 0.3 0.1 23.8 2.6 305.0 1.06 0.10 263 34.1
(3) P 区 A (ようりん 350kg//10a ) 6.63 5.82 185.0 49.3 9.0 40.2 0.8 4.2 69.2 5.9 175.6 - - - -
(3) P 区 B (ようりん 750kg/10a) 7.31 6.26 322.5 92.7 6.0 70.1 2.6 4.6 134.2 8.9 233.7 1.44 0.13 1369 106.3
(3) P 区 ([" ようりえ ",175kg//10a],[" 過 "," 石 "],[175kg//10a]) 6.42 5.81 210.3 34.2 5.0 45.7 0.6 1.4 59.6 3.1 206.4 - - - -
(3) P 区 D ([" ようりん ",350kg//10a],[" 過 "," 石 "],[350kg//10a]) 6.80 5.83 297.4 48.3 5.0 64.6 3.4 10.5 157.4 5.5 172.4 1.31 0.13 1362 77.8
土噥区分 II (麀追町 (1)無 処 理 区 5.85 4.66 358.5 35.3 6.0 31.7 0.8 0.6 30.0 6.6 262.5 10.10 0.75 950 91.2
(2) Ca 区 (炭カル1,000kg/10a) 6.48 5.32 776.4 44.3 7.0 68.6 1.6 1.1 38.0 9.0 156.2 10.89 0.79 1348 124.6
(3) P 区 (ようりん 350kg/10a) 5.81 4.78 482.2 96.7 7.5 42.6 3.8 6.3 89.0 18.3 197.5 11.07 0.80 983 183.1
"(4) Ca+P 区 A
https://cdn.mathpix.com/cropped/2025_05_09_ab1ed2e6aa5c67b68526g-063.jpg?height=42&width=196&top_left_y=1002&top_left_x=467" 6.48 5.44 944.2 72.4 5.5 83.4 6.0 10.5 155.2 25.0 92.5 11.55 0.83 2004 266.5
(4) Ca+P 区 B ((" 岸カル "1,000(kg)//10a)/(" ようりん "700(kg)//10a)) 6.82 5.76 1087.9 139.1 6.0 96.2 2.6 24.7 227.0 32.9 70.0 - - - -
"(4) Ca+P 区 C
https://cdn.mathpix.com/cropped/2025_05_09_ab1ed2e6aa5c67b68526g-063.jpg?height=46&width=196&top_left_y=1138&top_left_x=467" 6.88 5.87 1200.1 104.8 6.0 106.2 8.0 30.1 1.2 35.1 108.7 - - - - | 土䀼区分 | 処理区 別 | pH | | 置换性塩基( $\mathrm{mg} / 100 \mathrm{~g}$ ) | | | 石圧铇和 度 (\%) | Truog-P ( $4 / 100 \mathrm{~g}$ ) | 型㮩別リン酸(mg/100g) | | | $\mathrm{Al}_{2} \mathrm{O}_{3}$ ( $\mathrm{m} / 10 \mathrm{Og}$ ) | 全岸素 (\%) | 全窒素 (\%) |  | |
| :--- | :--- | :--- | :--- | :--- | :--- | :--- | :--- | :--- | :--- | :--- | :--- | :--- | :--- | :--- | :--- | :--- |
| | | $\mathrm{H}_{2} \mathrm{O}$ | KCl | CaO | MgO | $\mathrm{K}_{2} \mathrm{O}$ | | | $\mathrm{Ca}-\mathrm{P}$ | Al-P | $\mathrm{Fe}-\mathrm{P}$ | | | | 細 菌 | 色 素耐性菌 |
| 土埳区分 I (芽室町) | (1)無 処 理 区 | 6.50 | 5.64 | 151.4 | 28.2 | 8.0 | 32.9 | 0.3 | 0.1 | 23.8 | 2.6 | 305.0 | 1.06 | 0.10 | 263 | 34.1 |
| | (3) P 区 A (ようりん $350 \mathrm{~kg} / 10 \mathrm{a}$ ) | 6.63 | 5.82 | 185.0 | 49.3 | 9.0 | 40.2 | 0.8 | 4.2 | 69.2 | 5.9 | 175.6 | - | - | - | - |
| | (3) P 区 B (ようりん 750kg/10a) | 7.31 | 6.26 | 322.5 | 92.7 | 6.0 | 70.1 | 2.6 | 4.6 | 134.2 | 8.9 | 233.7 | 1.44 | 0.13 | 1369 | 106.3 |
| | (3) P 区 $\left(\begin{array}{cc}\text { ようりえ } & 175 \mathrm{~kg} / 10 \mathrm{a} \\ \text { 過 } & \text { 石 } \\ 175 \mathrm{~kg} / 10 \mathrm{a}\end{array}\right)$ | 6.42 | 5.81 | 210.3 | 34.2 | 5.0 | 45.7 | 0.6 | 1.4 | 59.6 | 3.1 | 206.4 | - | - | - | - |
| | (3) P 区 D $\left(\begin{array}{cc}\text { ようりん } & 350 \mathrm{~kg} / 10 \mathrm{a} \\ \text { 過 } & \text { 石 } \\ 350 \mathrm{~kg} / 10 \mathrm{a}\end{array}\right)$ | 6.80 | 5.83 | 297.4 | 48.3 | 5.0 | 64.6 | 3.4 | 10.5 | 157.4 | 5.5 | 172.4 | 1.31 | 0.13 | 1362 | 77.8 |
| 土噥区分 II (麀追町 | (1)無 処 理 区 | 5.85 | 4.66 | 358.5 | 35.3 | 6.0 | 31.7 | 0.8 | 0.6 | 30.0 | 6.6 | 262.5 | 10.10 | 0.75 | 950 | 91.2 |
| | (2) Ca 区 (炭カル1,000kg/10a) | 6.48 | 5.32 | 776.4 | 44.3 | 7.0 | 68.6 | 1.6 | 1.1 | 38.0 | 9.0 | 156.2 | 10.89 | 0.79 | 1348 | 124.6 |
| | (3) P 区 (ようりん 350kg/10a) | 5.81 | 4.78 | 482.2 | 96.7 | 7.5 | 42.6 | 3.8 | 6.3 | 89.0 | 18.3 | 197.5 | 11.07 | 0.80 | 983 | 183.1 |
| | (4) $\mathrm{Ca}+\mathrm{P}$ 区 A <br>  | 6.48 | 5.44 | 944.2 | 72.4 | 5.5 | 83.4 | 6.0 | 10.5 | 155.2 | 25.0 | 92.5 | 11.55 | 0.83 | 2004 | 266.5 |
| | (4) $\mathrm{Ca}+\mathrm{P}$ 区 B $\binom{\text { 岸カル } 1,000 \mathrm{~kg} / 10 \mathrm{a}}{\text { ようりん } 700 \mathrm{~kg} / 10 \mathrm{a}}$ | 6.82 | 5.76 | 1087.9 | 139.1 | 6.0 | 96.2 | 2.6 | 24.7 | 227.0 | 32.9 | 70.0 | - | - | - | - |
| | (4) $\mathrm{Ca}+\mathrm{P}$ 区 C <br>  | 6.88 | 5.87 | 1200.1 | 104.8 | 6.0 | 106.2 | 8.0 | 30.1 | 1.2 | 35.1 | 108.7 | - | - | - | - |
湿性型火山灰土では,収量指数はいずれも 110 以上 となっている。特に石灰( CaO )やリン酸(
P
2
O
3
P
2
O
3
P_(2)O_(3) \mathrm{P}_{2} \mathrm{O}_{3} )の単用区より,石灰とリン酸の併用区が多収を示してい る。心土肥培耕によって増収した作物的要因について は,てん菜の場合は表 6.11 に示されるように根長に現れている。作土層が深くなって,素直に伸長するこ とが出来たためである。
在濕性火山灰土中,產量指數均達到 110 以上。特別是與單用石灰(CaO)或磷酸(
P
2
O
3
P
2
O
3
P_(2)O_(3) \mathrm{P}_{2} \mathrm{O}_{3} )的區域相比,石灰與磷酸併用的區域顯示出較高的產量。關於心土肥培耕所增加的作物因素,以甜菜為例,如表 6.11 所示,表現在根長上。這是因為表土層變深,根部能夠順利伸長所致。
表 6.11 湿性火山性土の心土肥培によるてん菜増収効果の内容
1
)
1
)
^(1)) { }^{1)} 表 6.11 濕性火山性土壤心土肥培對甜菜增產效果的內容
1
)
1
)
^(1)) { }^{1)}
试験地処理区週查項目 試驗地處理區週查項目
带広市清川( S .45) 帶廣市清川(S.45)
幕別町南势( S.46) 幕別町南勢(S.46)
根周
根長
根周
根長
(1)無処理区 (1)無處理區
0
100
100
100
(2) Ca 区 (2)Ca 區
98
108
97
109
(3)P 区 (3)P 區
97
106
93
113
(4)
Ca
+
P
Ca
+
P
Ca+P \mathrm{Ca}+\mathrm{P} 区 (4)
Ca
+
P
Ca
+
P
Ca+P \mathrm{Ca}+\mathrm{P} 區
104
108
97
105
试験地処理区週查項目 带広市清川( S .45) 幕別町南势( S.46)
根周 根長 根周 根長
(1)無処理区 0 100 100 100
(2) Ca 区 98 108 97 109
(3)P 区 97 106 93 113
(4) Ca+P 区 104 108 97 105 | 试験地処理区週查項目 | 带広市清川( S .45) | | 幕別町南势( S.46) | |
| :--- | :--- | :--- | :--- | :--- |
| | 根周 | 根長 | 根周 | 根長 |
| (1)無処理区 | 0 | 100 | 100 | 100 |
| (2) Ca 区 | 98 | 108 | 97 | 109 |
| (3)P 区 | 97 | 106 | 93 | 113 |
| (4) $\mathrm{Ca}+\mathrm{P}$ 区 | 104 | 108 | 97 | 105 |
豆類については表 6.12 で,分枝数と千粒重に差が認められる。石灰施用よりもリン酸施用の効果が大き い。緩衝力の小さい乾性型火山灰土の心土に炭酸カル シュウムを施用する事は,pHを高めすぎる危険性が ある。リン酸質資材を併用したり,よう性リン酸肥に過リン酸石灰を組み合わせたりすることなども検討さ れても良いと考える。關於豆類,在表 6.12 中可見分枝數與千粒重存在差異。施用磷酸的效果大於施用石灰。在緩衝力較小的乾性型火山灰土的心土施用碳酸鈣,有過度提高 pH 值的風險。也可考慮與磷酸質資材併用,或將過磷酸石灰與養分性磷酸肥料組合施用。
表6.10に示すごとく,乾性型火山灰土に,よう成燐酸肥料を
350
kg
/
10
a
350
kg
/
10
a
350kg//10a 350 \mathrm{~kg} / 10 \mathrm{a} 施用すると,
pH
(
H
2
O
)
は
6.63
,
pH
H
2
O
は
6.63
,
pH(H_(2)O)は6.63, \mathrm{pH}\left(\mathrm{H}_{2} \mathrm{O}\right) ~ は 6.63, ~ は 石灰飽和度は
40.2
%
40.2
%
40.2% 40.2 \% になっている。 pH はわずかに上昇しているに過ぎず,石灰飽和度は
60
%
60
%
60% 60 \% に及ばない。 よう成燐酸肥料を
700
Kg
/
10
a
700
Kg
/
10
a
700Kg//10a 700 \mathrm{Kg} / 10 \mathrm{a} の施用とすると pH
如表 6.10 所示,在乾性型火山灰土中施用養分性磷酸肥料
350
kg
/
10
a
350
kg
/
10
a
350kg//10a 350 \mathrm{~kg} / 10 \mathrm{a} ,石灰飽和度為
40.2
%
40.2
%
40.2% 40.2 \% 。pH 值僅略微上升,石灰飽和度未達到
60
%
60
%
60% 60 \% 。若施用養分性磷酸肥料
700
Kg
/
10
a
700
Kg
/
10
a
700Kg//10a 700 \mathrm{Kg} / 10 \mathrm{a} ,pH 值...
表 6.12 湿性火山性土の心土肥培による菜豆,大豆増収効果の内
1
)
1
)
^(1)) { }^{1)} 表 6.12 濕性火山性土壤心土肥培對菜豆、大豆增產效果之內
1
)
1
)
^(1)) { }^{1)}
作物 4) 啨象地在 (2)範形 處躊區別
作物
4)
啨象地在 (2)范形
处躇区别 | 作物 |
| :--- |
| 4) |
| 啨象地在 (2)范形 |
| 处躇区别 |
荣 呆 榮 呆
大 豆
带広市豊西(S.44) 帶廣市豐西(S.44)
鹿追町下帨内 (S 44 )鹿追町下帨內 (S 44 )
7月14日 7 月 14 日
7月22日 7 月 22 日
9月17日 9 月 17 日
1000数重 1000 數重
草 丈 草 高
草 丈 草 高
分枝数 分枝數
草 丈 草 高
(1)無処理区 (1)無處理區
100
100
100
100
100
100
(2) Ca 区 (2)Ca 區
109
97
107
94
98
102
(3) P 区 (3) P 區
99
101
117
88
107
104
(4)
Ca
+
P
Ca
+
P
Ca+P \mathrm{Ca}+\mathrm{P} 区 (4)
Ca
+
P
Ca
+
P
Ca+P \mathrm{Ca}+\mathrm{P} 區
105
107
114
94
110
104
"作物
4)
啨象地在 (2)范形
处躇区别" 荣 呆 大 豆
带広市豊西(S.44) 鹿追町下帨内 (S 44 )
7月14日 7月22日 9月17日 1000数重
草 丈 草 丈 分枝数 草 丈 https://cdn.mathpix.com/cropped/2025_05_09_ab1ed2e6aa5c67b68526g-063.jpg?height=52&width=79&top_left_y=1538&top_left_x=1593
(1)無処理区 100 100 100 100 100 100
(2) Ca 区 109 97 107 94 98 102
(3) P 区 99 101 117 88 107 104
(4) Ca+P 区 105 107 114 94 110 104 | 作物 <br> 4) <br> 啨象地在 (2)范形 <br> 处躇区别 | 荣 呆 | | | | | 大 豆 |
| :--- | :--- | :--- | :--- | :--- | :--- | :--- |
| | 带広市豊西(S.44) | | | | | 鹿追町下帨内 (S 44 ) |
| | 7月14日 | 7月22日 | | 9月17日 | | 1000数重 |
| | 草 丈 | 草 丈 | 分枝数 | 草 丈 |  | |
| (1)無処理区 | 100 | 100 | 100 | 100 | 100 | 100 |
| (2) Ca 区 | 109 | 97 | 107 | 94 | 98 | 102 |
| (3) P 区 | 99 | 101 | 117 | 88 | 107 | 104 |
| (4) $\mathrm{Ca}+\mathrm{P}$ 区 | 105 | 107 | 114 | 94 | 110 | 104 |
(
H
2
O
)
7.31
H
2
O
7.31
(H_(2)O)7.31 \left(\mathrm{H}_{2} \mathrm{O}\right) 7.31 ,石灰飽和度は
70
%
70
%
70% 70 \% となる。この場合は pH が高すぎるので好ましくない。よう成燐酸肥料 (よう燐)に過りン酸石灰(過石)を組み合わせて, それぞれ
350
Kg
/
10
a
350
Kg
/
10
a
350Kg//10a 350 \mathrm{Kg} / 10 \mathrm{a} を施用すると目的に達している。 しかし前述のように作物の増収効果は認められなかっ たので,乾性型火山灰土については別の土壌改良資材 を求めることになる。
(
H
2
O
)
7.31
H
2
O
7.31
(H_(2)O)7.31 \left(\mathrm{H}_{2} \mathrm{O}\right) 7.31 ,石灰飽和度為
70
%
70
%
70% 70 \% 。在此情況下,pH 值過高,不理想。將過磷酸鈣肥料(過磷)與過磷酸石灰(過石)組合,分別施用
350
Kg
/
10
a
350
Kg
/
10
a
350Kg//10a 350 \mathrm{Kg} / 10 \mathrm{a} ,即可達到目的。然而如前所述,未見作物增產效果,因此對於乾性型火山灰土,需尋求其他土壤改良資材。
湿性型火山灰土については,炭酸カルシュウム
1000
Kg
/
10
a
1000
Kg
/
10
a
1000Kg//10a 1000 \mathrm{Kg} / 10 \mathrm{a} の施用で,原土の
pH
(
H
2
O
)
pH
H
2
O
pH(H_(2)O) \mathrm{pH}\left(\mathrm{H}_{2} \mathrm{O}\right) が 5.60 で あったのが,6.48となり目標に達している。炭カル
1000
Kg
/
10
a
1000
Kg
/
10
a
1000Kg//10a 1000 \mathrm{Kg} / 10 \mathrm{a} にようリンを
350
Kg
/
10
a
350
Kg
/
10
a
350Kg//10a 350 \mathrm{Kg} / 10 \mathrm{a} を加えることに よって
pH
(
H
2
O
)
は
6.48
pH
H
2
O
は
6.48
pH(H_(2)O)は6.48 \mathrm{pH} ~\left(\mathrm{H}_{2} \mathrm{O}\right) ~ は 6.48 は ,石灰飽和度は
83.4
%
83.4
%
83.4% 83.4 \% となっ ている。これらの関係を図6.15に示した。湿性型火山灰土は pH や石灰飽和度が低く,強酸性を呈してい るが,全炭素量が多く,土壌の緩衝力は大きい。改良資材を投入すれば,比較的円滑にその効果が発現する ことになる。
對於濕性型火山灰土,施用碳酸鈣
1000
Kg
/
10
a
1000
Kg
/
10
a
1000Kg//10a 1000 \mathrm{Kg} / 10 \mathrm{a} 後,原土的
pH
(
H
2
O
)
pH
H
2
O
pH(H_(2)O) \mathrm{pH}\left(\mathrm{H}_{2} \mathrm{O}\right) 從 5.60 提升至 6.48,達到目標。將炭酸鈣
1000
Kg
/
10
a
1000
Kg
/
10
a
1000Kg//10a 1000 \mathrm{Kg} / 10 \mathrm{a} 與過磷酸鈣
350
Kg
/
10
a
350
Kg
/
10
a
350Kg//10a 350 \mathrm{Kg} / 10 \mathrm{a} 混合施用後,
pH
(
H
2
O
)
は
6.48
pH
H
2
O
は
6.48
pH(H_(2)O)は6.48 \mathrm{pH} ~\left(\mathrm{H}_{2} \mathrm{O}\right) ~ は 6.48 は ,石灰飽和度為
83.4
%
83.4
%
83.4% 83.4 \% 。這些關係如圖 6.15 所示。濕性型火山灰土 pH 值及石灰飽和度偏低,呈強酸性,但全碳量高,土壤緩衝力大。投入改良資材後,效果較為順利顯現。
図 6.15 湿性火山灰土の心土肥培耕による PH と石灰飽和度
1
)
1
)
^(1)) { }^{1)} 圖 6.15 濕性火山灰土的心土肥培耕對 pH 與石灰飽和度的影響
1
)
1
)
^(1)) { }^{1)}
心土の不良性を示すものとして,リン酸吸収係数が著しく大きいこと,有効態リン酸含量の少ないことな どが挙げられるが,この対策としてリン酸質資材の施用によるリン酸含量の増大と,石灰施用によるリン酸 の有効化が期待できる。AL-P 含量が
70
mg
/
100
g
70
mg
/
100
g
70mg//100g 70 \mathrm{mg} / 100 \mathrm{~g} 以下の場合は,リン酸の施用効果が大きいことが知られ ている。図6.16は,リン酸の施用によって AL-P やト ルオーグリン酸(注 4)が増大していることを示して いる。図6.17は石灰の施用によってリン酸が有効化 すると同時に,活性アルミニウムが押さえられ,土壌 の不良性が軽減されることを示している。心土肥培耕 は土壌の物理性,化学性ばかりでなく,生物性にも好結果をもたらしている。土壌微生物の調査結果は表 6.10 の通りであるが,全細菌数は原土区より多く,作物収量と密接な関係にあるといわれる色素耐性菌が高 い値を示している。注目すべきは,湿性火山灰土が乾
作為顯示心土不良性的因素,有磷酸吸收係數顯著偏大、有有效態磷酸含量偏少等,但針對此對策,期待施用含磷資材以增加磷酸含量,以及施用石灰以促進磷酸的有效化。已知當 AL-P 含量低於
70
mg
/
100
g
70
mg
/
100
g
70mg//100g 70 \mathrm{mg} / 100 \mathrm{~g} 時,施用磷酸的效果較大。圖 6.16 顯示施用磷酸後,AL-P 及特魯奧格磷酸(註 4)有所增加。圖 6.17 則顯示施用石灰不僅促進磷酸有效化,同時抑制活性鋁,減輕土壤不良性。心土肥培耕不僅對土壤的物理性、化學性有良好效果,對生物性亦有正面影響。土壤微生物調查結果如表 6.10 所示,全細菌數多於原土區,且與作物產量密切相關的色素耐性菌數值偏高。值得注意的是,濕性火山灰土在乾
図 6.16 湿性火山灰土の心土肥培耕による有効態リン酸
1
)
1
)
^(1)) { }^{1)} 圖 6.16 濕性火山灰土心土肥培耕下的有效態磷酸
1
)
1
)
^(1)) { }^{1)}
図 6.17 湿性型火山灰土の心土肥培耕による活性アル ミニュウム
1
)
1
)
^(1)) { }^{1)} 圖 6.17 濕性火山灰土的心土肥培耕對活性鋁的影響
1
)
1
)
^(1)) { }^{1)}
性火山灰土より収量において格段に優っていることで ある。湿性型火山灰土が施工によって増収しているの は,この生物性の改善にも原因があると思われる。心土肥培耕事業は,火山灰土の土層•土壌改良とし て十勝,網走を中心に普及した。土壌改良資材の施用量は,一般的に炭酸カルシュウムが500~
1
,
000
Kg
/
10
a
1
,
000
Kg
/
10
a
1,000Kg//10a 1,000 \mathrm{Kg} / 10 \mathrm{a} ,よう性リン肥
300
400
Kg
/
10
a
300
400
Kg
/
10
a
300400Kg//10a 300 ~ 400 \mathrm{Kg} / 10 \mathrm{a} である。年ごとに大型化する機械化体系の中でその効用が認め られ,なお増加の機運にあるが,更に土層,土壌別に緻密な試験が繰り返され,成績が積み上げられればそ の面積は拡大するであろう。改良反転客土耕と比較す れば,手軽に施工ができ,深耕による直接的な効果が期待できる。
性火山灰土在產量上明顯優越。濕性火山灰土因施工而增產,這也可能與生物性改善有關。心土肥培耕工程作為火山灰土的土層與土壤改良,主要在十勝、網走地區普及。土壤改良資材的施用量一般為碳酸鈣 500~
1
,
000
Kg
/
10
a
1
,
000
Kg
/
10
a
1,000Kg//10a 1,000 \mathrm{Kg} / 10 \mathrm{a} ,以及有效性磷肥
300
400
Kg
/
10
a
300
400
Kg
/
10
a
300400Kg//10a 300 ~ 400 \mathrm{Kg} / 10 \mathrm{a} 。隨著機械化體系逐年大型化,其效用被認可,且有增加的趨勢。若能針對不同土層、土壤進行更細緻的試驗並累積成果,面積將會擴大。與改良反轉客土耕相比,心土肥培耕施工簡便,且可期待深耕的直接效果。
十勝では,あまり効果がないと云われる乾性型火山灰土地帯にも浸透している。秋まき小麦の作付けが増 え,有機物のすき込み量が多くなった結果,以前とは圃場条件が異なってきていることが,明らかな効果を もたらしているのかもしれない。いずれにしても,心土耕
+
α
+
α
+alpha +\alpha の深耕工法は,時代的要望とも云えるし, より生産性を増大させるために投入資材についても更 に検討され,新しい展開をみせることが予想される。
在十勝,心土肥培耕也滲透到據說效果不佳的乾性火山灰土地帶。秋播小麥的種植增加,有機物翻耕量增多,導致田間條件與以往不同,這或許帶來了明顯的效果。無論如何,心土耕
+
α
+
α
+alpha +\alpha 的深耕工法可說是時代的需求,為了進一步提升生產性,投入資材也將被更深入探討,預計會展現新的發展。
6.5 心土耕ブラウおよびサブンイラ" 6.5 心土耕犁及副犁技術
6.5.1 心土耕プラウ,心土犁 6.5.1 心土耕犁,心土犁
畜力時代には長い間同じ深さに耕起されるので,犁底盤(耕盤)が形成されていた。有機質に不足する乾性型火山灰土にはその弊害が顕著に現れて,このため の対策が重要課題とされていた。現在でこそ大型トラ クタを自由に使うことができ,深耕によって硬盤の形畜力時代長期以相同深度耕作,因此形成了犁底盤(耕盤)。在有機質不足的乾性型火山灰土中,這種弊害尤為明顯,因此對此的對策成為重要課題。如今雖然可以自由使用大型拖拉機,並透過深耕防止硬盤的形成,
成を防止できるが,動力源が音力では簡単に解决でき ない。そこで考え出されたのが心土耕プラウである。 (図6.18)
但動力源若是畜力則難以簡單解決。於是想出了心土耕犁。(圖 6.18)
図 6.18 畜力用心土プラウ
1
)
1
)
^(1)) { }^{1)} 圖 6.18 畜力用心土犁
1
)
1
)
^(1)) { }^{1)}
プラウ耕後のれき底をプラウ耕とは別工程で破砕す るのである。図 6.19 に示されるように,心土耕プラ ウはプラウに先行するか,あるいは後に続いてけん引 するかである。土壌が硬いので,プラウの耕幅全面を破砕することは難しいが,それでも相当の効果が認め られる。馬の品種改良が進み,馬の体格が良くなって比較的大きなけん引力を得る事ができるようになる と,ボトムを大きくして深耕を心がけるようになっ た。更に発展するとボトムの後ろに心土犁を装着し,耕起と同時に心土を破砕する事も試みられた。(図 6.20)。下層土が不良土の場合には,急激に深耕する と一時的に生産性が低下することがあるので,安全な深耕法として評価され,戦後の耕土改善事業(注 5) には,この心土耕プラウは深耕の主流となって活躍し たのである。
犁耕後的礫底是以與犁耕不同的工序進行破碎。如圖 6.19 所示,心土耕犁是先於犁耕或隨後牽引。因土壤堅硬,難以破碎犁耕寬度的全部,但仍可見相當效果。隨著馬匹品種改良,馬體格變好,能獲得較大的牽引力,開始注重加大犁底並深耕。進一步發展時,在犁底後方裝設心土犁,嘗試在耕起同時破碎心土(圖 6.20)。若下層土為不良土,急速深耕可能暫時降低生產性,因此被評價為安全的深耕法,戰後的耕土改善事業(註 5)中,心土耕犁成為深耕主流並發揮作用。
心土耕プラウは,その取り付けの形態から後随型と側耕型に分かれる。上述のように心土耕プラウは音力 から出発しているが,音力の場合は後随型である。本 プラウの後方にあって直後の心土を破砕する。戦後の耕土改善事業にもこの形態は引継がれた。この事業で はクローラトラクタが主に採用されたため,丘曳きけ ん引であった。れき底が破砕されて膨軟になっていて も作業には支障はない。昭和 30 年頃から,一般の営農家にもホイールトラクタが導入されたが,ホイール トラクタは右車輪がれき底を走行するので,この部分 が膨軟になっていると作業は困難になる。ホイールト ラクタ導入当初は,賃耕が多く行われたが,心土耕を要望されると,この問題を解決して対応しなければな らなかった。そこで考案されたのが,図 6.21 に示さ れる側耕型である。サブソイラをプラウの側方に位置 し,プラウ耕直後のれき底は破砕しないで,次回のト ラクタの走行部として残しておくのである。けん引抵
心土耕犁依其安裝形態分為後隨型與側耕型。如前所述,心土耕犁起源於音力,音力為後隨型。該犁位於本犁後方,直接破碎心土。戰後耕土改善事業亦繼承此形態。該事業主要採用履帶拖拉機,為丘曳牽引。即使礫底被破碎膨軟,作業無礙。昭和 30 年代起,一般農戶引入輪式拖拉機,但輪式拖拉機右輪行走於礫底,若該處膨軟,作業困難。輪式拖拉機初期多為承包耕作,若要求心土耕,必須解決此問題。於是發明了圖 6.21 所示的側耕型。將副犁置於犁側方,不破碎犁耕後的礫底,保留為下次拖拉機行走部位。牽引阻力
図 6.20 畜力心土耕プラウによる心土破砕(後随型)圖 6.20 畜力心土耕犁進行心土破碎(後隨型)
抗の中心が若干側方に移るので,ハンドルが右に取ら れやすいが,作業上は特に大きな支障はない。耕起と同時に心土耕を行うことは,最も合理的な心土破硤法 である。
犁的中心稍微向側方移動,方向盤易被拉向右側,但作業上無特別大障礙。耕起同時進行心土耕,是最合理的心土破碎法。
図6.21 トラクタ心土耕プラウの種類
1
)
1
)
^(1)) { }^{1)} 圖 6.21 拖拉機心土耕犁的種類
1
)
1
)
^(1)) { }^{1)}
6.5.2 サブソイラ 6.5.2 副犁
普通の心土破砕法は,サブソイラの構造は単純で あっても,土壌を切断し,全体を持ち上げて破砕する一般的心土破碎法,即使副犁的結構簡單,也會切斷土壤,整體抬起並破碎
ものであるから,その抵抗は大きい。プラウの場合 は,土壌を刃板(シエア)で切断し,滑らせて反転す るので抵抗はそれほど大きくはない。刃の形を一見し て,プラウよりもサブソイラの方が,抵抗が小さいと考えることは誤りであり,この判断に基づいてサブソ イラを使用すると,作業深度の不足につながる問題を来すことになる。ちなみに,抵抗の大きい洪積土にお ける牽引抵抗例をみると,図 6.22 に示されるように 40 cm の深さでも,
1.2
m
/
s
1.2
m
/
s
1.2m//s 1.2 \mathrm{~m} / \mathrm{s} の作業速度では約
1
,
000
kg
1
,
000
kg
1,000kg 1,000 \mathrm{~kg} に達している。 40 cm 幅のウイングを付けて幅広く破砕するとその抵抗は約 2 倍になる。普通のホイールト ラクタではけん引出来ないほどの抵抗である。図 6.23 に示す例では,土壌硬度は深さ 40 cm 位のところから急激に大きくなっており,硬い層になっていることを示している。土壌の水分が多いために硬度の絶対値は必ずしも大きくはないが,不透水層を形成しているた め,この硬盤を破砕しなければならないのである。従って施工深は 40 cm 以上必要とする。
50
∼
60
cm
50
∼
60
cm
50∼60cm 50 \sim 60 \mathrm{~cm} の施工深では更に大きな抵抗であることを念頭に置かな ければならない。図 6.21 で説明したように,プラウ耕と同時に心土破砕することは,心土破砕の施工深を浅くできることになり,結果としてけん引抵抗を小さ くすることにつながるので合理的といえる。
因此,其阻力很大。犁的情況下,土壤被刀板(剪切板)切斷,滑動並翻轉,所以阻力不會那麼大。僅從刀刃形狀來看,認為副犁的阻力比犁小是錯誤的,基於此判斷使用副犁,會導致作業深度不足的問題。順帶一提,在阻力較大的洪積土中牽引阻力的例子,如圖 6.22 所示,即使在 40 公分深度,
1.2
m
/
s
1.2
m
/
s
1.2m//s 1.2 \mathrm{~m} / \mathrm{s} 的作業速度下也達到約
1
,
000
kg
1
,
000
kg
1,000kg 1,000 \mathrm{~kg} 。若裝上 40 公分寬的翼板進行寬幅破碎,阻力約為兩倍。這是一般輪式拖拉機無法牽引的阻力。圖 6.23 所示的例子中,土壤硬度從約 40 公分深度開始急劇增加,顯示有硬層存在。由於土壤含水量多,硬度的絕對值不一定很大,但因形成不透水層,必須破碎此硬盤。因此施工深度需超過 40 公分。必須注意
50
∼
60
cm
50
∼
60
cm
50∼60cm 50 \sim 60 \mathrm{~cm} 的施工深度會有更大的阻力。如圖 6.21 所述,同時進行犁耕與心土破碎,可使心土破碎的施工深度變淺,結果降低牽引阻力,是合理的。
けん引抵抗の小さい火山性土壌でも, 50 cm の施工深では,サブソイラの 1 連あたりの抵抗は, 500 Kg を見込んでおくのが普通である。仮に 500 Kg の抵抗 であるとすると,60PS 級の 2 輪駆動トラクタが必要 である。参考までにトラクタのけん引力は自重に比例 する。けん引力はタイヤのスリップ率と密接な関係が あるが,トラクタの自重が大きいほどタイヤが土壌に食い込む力が大きくなり,スリップ率が小さくなって けん引力が増すのである。常用けん引力の限界は,ス リップ率が
20
%
20
%
20% 20 \% 位のところである。それ以上の場合 は,タイヤはスリップするばかりで大きなけん引力は望めない。常用のスリップ率は
10
%
10
%
10% 10 \% 前後であると考 えてよい。一般的な 2 輪駆動トラクタ,4輪駆動トラ クタ,クローラトラクタのけん引力性能曲線を図 6.24,6.25,6.26に示した。60PS 級トラクタで,ス リップ率
10
%
10
%
10% 10 \% の時のけん引力は, 600 kg に満たない。前述したようにサブソイラは 1 連しかけん引出来ない事を意味している。高能率のため 2 連を牽引しょうと すれば,より大型の 4 輪駆動トラクタを選択すること になる。
即使是在牽引阻力較小的火山性土壤中,施工深度為 50 公分時,單一組合的深鬆犁(Subsoiler)牽引阻力通常預估為 500 公斤。假設牽引阻力為 500 公斤,則需要 60 馬力級的二輪驅動拖拉機。供參考,拖拉機的牽引力與自重成正比。牽引力與輪胎的打滑率密切相關,拖拉機自重越大,輪胎壓入土壤的力量越大,打滑率越小,牽引力也隨之增加。常用牽引力的極限是在打滑率約為
20
%
20
%
20% 20 \% 的時候。超過此值,輪胎只會打滑,無法獲得更大的牽引力。常用的打滑率約為
10
%
10
%
10% 10 \% 左右。圖 6.24、6.25、6.26 分別顯示了一般二輪驅動、四輪驅動及履帶式拖拉機的牽引力性能曲線。60 馬力級拖拉機在打滑率為
10
%
10
%
10% 10 \% 時的牽引力不到 600 公斤。這意味著前述的深鬆犁只能牽引一組。若為了提高效率想牽引兩組,則必須選擇更大型的四輪驅動拖拉機。
2 輪駆動と 4 輪駆動とを比較した場合, 4 輪駆動は前輪も回転してけん引力を出すため,約
20
%
20
%
20% 20 \% 増のけ ん引力と考えるのが常識である。スリップ率
20
%
20
%
20% 20 \% で
比較二輪驅動與四輪驅動時,四輪驅動因為前輪也會轉動產生牽引力,通常認為牽引力會增加約
20
%
20
%
20% 20 \% 。在打滑率為
20
%
20
%
20% 20 \% 時,
図6.22 サブソイラ 1 連当りのけん引抵抗(洪積土)
1
)
1
)
^(1)) { }^{1)} 圖 6.22 深鬆犁單組牽引阻力(洪積土)
1
)
1
)
^(1)) { }^{1)}
図6.23 土壌硬度(洪積土)
1
)
1
)
^(1)) { }^{1)}
のけん引力をみると,2輪駆動は自重の
45
%
45
%
45% 45 \% がけん引力となっている。(けん引比)。これが 4 輪駆動では
20
%
20
%
20% 20 \% 増えて約
65
%
65
%
65% 65 \% となる。力仕事をさせようとすれ ば,4輪駆動を選択する事になる。これがクローラト ラク夕になると更に効率が良くなる。
牽引力來看,二輪驅動的牽引力約為自重的
45
%
45
%
45% 45 \% (牽引比)。而四輪驅動則增加
20
%
20
%
20% 20 \% ,約為
65
%
65
%
65% 65 \% 。若要進行重負荷工作,會選擇四輪驅動。履帶式拖拉機則效率更佳。
クローラトラク夕は重量が大きいばかりでなく,ク ローラの設置面積が広いので,それだけ多く土壌をつ かんでけん引力を増加する構造になっている。けん引比は約
70
%
70
%
70% 70 \% であるので,小型のクローラトラクタで も大きなけん引力が出せる。図 6.26 は農業用クロー ラトラクタのけん引力を示しているが,搭載エンジン が 65PS と小さくとも,重量は 100PS 級ホイールトラ クタよりも重く,大きなけん引力を出している。心土破砕の様な,けん引抵抗の大きい作業機のけん引には適している。
履帶拖拉機不僅重量大,且履帶的接地面積廣,因此能夠抓住更多土壤,增加牽引力。牽引比約為
70
%
70
%
70% 70 \% ,即使是小型履帶拖拉機也能產生很大的牽引力。圖 6.26 顯示了農業用履帶拖拉機的牽引力,即使搭載的引擎只有 65PS,重量仍比 100PS 級的輪式拖拉機重,並且能產生較大的牽引力。適合用於心土破碎等牽引阻力大的作業機。
剓底盤が形成されている場合と,そうでない場合と の収量差は,てん菜の例では
10
∼
20
%
10
∼
20
%
10∼20% 10 \sim 20 \% である。この状況を表 6.13 に示す。乾性型火山灰土壌の心土破砕 の効果は表 6.14 に示したが,施工によって約
10
%
10
%
10% 10 \% の増収なっている。湿性型火山灰土,沖積土の例は表 6.15,6.16であるが,この場合もそれぞれ増収となっ
剓底盤形成與否的產量差異,以甜菜為例為
10
∼
20
%
10
∼
20
%
10∼20% 10 \sim 20 \% 。此情況見表 6.13。乾性型火山灰土壤的心土破碎效果見表 6.14,施工後約增加了
10
%
10
%
10% 10 \% 的產量。濕性型火山灰土及沖積土的例子見表 6.15、6.16,這些情況也分別有增產。
図 6.24 60PS2 輪駆動トラクタのけん引力
1
)
1
)
^(1)) { }^{1)} 圖 6.24 60PS2 輪驅動拖拉機的牽引力
1
)
1
)
^(1)) { }^{1)}
図 6.25 100PS 4 輪駆動トラクタのけん引力
1
)
1
)
^(1)) { }^{1)} 圖 6.25 100PS 四輪驅動拖拉機的牽引力
1
)
1
)
^(1)) { }^{1)}
図 6.26 農用クローラトラクタ 65PS のけん引力
1
)
1
)
^(1)) { }^{1)} 圖 6.26 農用履帶拖拉機 65PS 的牽引力
1
)
1
)
^(1)) { }^{1)}
ている。硬盤が下層に位置すると,作物の根の伸長を阻害すると同時に排水不良を招いて湿害をもたらす。正在。硬盤位於下層時,不僅阻礙作物根系的伸長,同時也導致排水不良,造成濕害。
表6.13 乾性型火山灰土における犂底盤の硬さとてん菜収量(北農試畑作部)
1
)
1
)
^(1)) { }^{1)} 表 6.13 乾性型火山灰土中犁底盤的硬度與甜菜產量(北農試田作部)
区裁植栚 區裁植栽
膨 膨脹
軟
区 區
堅
密
区 區
コーン指 数 (kg/cmi) 玉米指數(kg/cmi)
菜 根収 量 (ton/10a)菜根產量(噸/10a)
根 重比 (\%) 根重比(%)
コーン指 数 (kg/cmi) 玉米指數(kg/cmi)
菜 根収 量 (ton/10a)菜根產量(噸/10a)
根 重比 (\%) 根重比(%)
移植
11.7
6.01
100
15.4
4.90
81
直播
11.3
4.81
100
14.2
4.27
89
"
13.2
3.66
100
19.2
3.45
94
区裁植栚 膨 軟 区 堅 密 区
コーン指 数 (kg/cmi) 菜 根収 量 (ton/10a) 根 重比 (\%) コーン指 数 (kg/cmi) 菜 根収 量 (ton/10a) 根 重比 (\%)
移植 11.7 6.01 100 15.4 4.90 81
直播 11.3 4.81 100 14.2 4.27 89
" 13.2 3.66 100 19.2 3.45 94 | 区裁植栚 | 膨 | 軟 | 区 | 堅 | 密 | 区 |
| :--- | :--- | :--- | :--- | :--- | :--- | :--- |
| | コーン指 数 (kg/cmi) | 菜 根収 量 (ton/10a) | 根 重比 (\%) | コーン指 数 (kg/cmi) | 菜 根収 量 (ton/10a) | 根 重比 (\%) |
| 移植 | 11.7 | 6.01 | 100 | 15.4 | 4.90 | 81 |
| 直播 | 11.3 | 4.81 | 100 | 14.2 | 4.27 | 89 |
| " | 13.2 | 3.66 | 100 | 19.2 | 3.45 | 94 |
表 6.14 乾性型火山灰土壌における心土破砕の効果 (北農試昭和48年度)
1
)
1
)
^(1)) { }^{1)} 表 6.14 乾性型火山灰土壤中心土壤破碎的效果(北農試昭和 48 年度)
1
)
1
)
^(1)) { }^{1)}
\backslashbox{処理区分}{} \backslashbox{處理區分}{}
て
ばれいしょ 馬鈴薯
収量(ton/10a) 產量(噸/10a)
地下部収量比 地下部產量比
収量(ton/10a) 產量(噸/10a)
地下部収量比 地下部產量比
地上部
地下部
地上部
地下部
無処理区 無處理區
6.08
3.50
100
4.25
3.14
100
心破区 心破區
6.16
3.91
112
4.07
3.43
109
\backslashbox{処理区分}{} て ばれいしょ
収量(ton/10a) 地下部収量比 収量(ton/10a) 地下部収量比
地上部 地下部 地上部 地下部
無処理区 6.08 3.50 100 4.25 3.14 100
心破区 6.16 3.91 112 4.07 3.43 109 | \backslashbox{処理区分}{} | て | | ばれいしょ | | | |
| :--- | :--- | :--- | :--- | :--- | :--- | :--- |
| | 収量(ton/10a) | | 地下部収量比 | 収量(ton/10a) | | 地下部収量比 |
| | 地上部 | 地下部 | | 地上部 | 地下部 | |
| 無処理区 | 6.08 | 3.50 | 100 | 4.25 | 3.14 | 100 |
| 心破区 | 6.16 | 3.91 | 112 | 4.07 | 3.43 | 109 |
表6.15 多湿黒ぼく土(湿性型火山性土)における収量
1
)
1
)
^(1)) { }^{1)} 表 6.15 多濕黑壤土(濕性型火山性土)中的產量
1
)
1
)
^(1)) { }^{1)}
\backslashbox{区分}{年次} \backslashbox{區分}{年次}
59 年
60 年
61 年
大 豆(kg/10a) 大豆(kg/10a)
小 豆(kg/10a) 小豆(kg/10a)
てん菜(kg/10a) 甜菜(kg/10a)
無 処 理
261 (100.0)
223 (100.0)
4,902(100.0)
心土破砕 心土破碎
303 (116.1)
253 (113.5)
5,681(115.9)
\backslashbox{区分}{年次} 59 年 60 年 61 年
大 豆(kg/10a) 小 豆(kg/10a) てん菜(kg/10a)
無 処 理 261 (100.0) 223 (100.0) 4,902(100.0)
心土破砕 303 (116.1) 253 (113.5) 5,681(115.9) | \backslashbox{区分}{年次} | 59 年 | 60 年 | 61 年 |
| :--- | :--- | :--- | :--- |
| | 大 豆(kg/10a) | 小 豆(kg/10a) | てん菜(kg/10a) |
| 無 処 理 | 261 (100.0) | 223 (100.0) | 4,902(100.0) |
| 心土破砕 | 303 (116.1) | 253 (113.5) | 5,681(115.9) |
注:1.心土破䂽処理59年 注:1.心土破䂽處理 59 年
2.59年,60年は干ばつ年 2.59 年,60 年為乾旱年
3.十勝地方における耕船層の判定基準と改善対策から抜すい。3.摘自十勝地區耕船層的判定標準與改善對策。
表6.16 褐色低地土(沖積土)における収量
1
)
1
)
^(1)) { }^{1)} 表 6.16 褐色低地土(沖積土)之產量
1
)
1
)
^(1)) { }^{1)}
59 年
60 年
61 年
区分 區分
小 豆
(
kg
/
10
a
)
(
kg
/
10
a
)
(kg//10a) (\mathrm{kg} / 10 \mathrm{a}) 小豆
(
kg
/
10
a
)
(
kg
/
10
a
)
(kg//10a) (\mathrm{kg} / 10 \mathrm{a})
てん菜(kg/10a) 甜菜(kg/10a)
ばれいしょ(kg/10a) 馬鈴薯(kg/10a)
無処理
191 (100.0)
5,440(100.0)
4,876(100.0) 4,876(100.0)
心土破砕 心土破碎
208 (108.9) 208(108.9)
6,030(110.8) 6,030(110.8)
4,597(94.3)
注:1.馬鈴薯為塊莖重量 2.摘自十勝地區耕船層的判定標準與改善對策。
注:1.ばれいしょは上いも量
2.十勝地方における耕船層の判定基準と改善対策から抜すい。
注:1.ばれいしょは上いも量
2.十勝地方における耕船層の判定基準と改善対策から抜すい。 | 注:1.ばれいしょは上いも量 |
| :--- |
| 2.十勝地方における耕船層の判定基準と改善対策から抜すい。 |
59 年 60 年 61 年
区分 小 豆 (kg//10a) てん菜(kg/10a) ばれいしょ(kg/10a)
無処理 191 (100.0) 5,440(100.0) 4,876(100.0)
心土破砕 208 (108.9) 6,030(110.8) 4,597(94.3)
"注:1.ばれいしょは上いも量
2.十勝地方における耕船層の判定基準と改善対策から抜すい。" | | 59 年 | 60 年 | 61 年 |
| :--- | :--- | :--- | :--- |
| 区分 | 小 豆 $(\mathrm{kg} / 10 \mathrm{a})$ | てん菜(kg/10a) | ばれいしょ(kg/10a) |
| 無処理 | 191 (100.0) | 5,440(100.0) | 4,876(100.0) |
| 心土破砕 | 208 (108.9) | 6,030(110.8) | 4,597(94.3) |
| 注:1.ばれいしょは上いも量 <br> 2.十勝地方における耕船層の判定基準と改善対策から抜すい。 | | | |
心土破砕は土壌を膨軟にし,気相を多くする。図 6.27 に耕土改良事業で使用されたサブソイラの概念図 を示す。また,図 6.28 には破砕効果例を示した。気相が増加し,バランスがとれてきている。心土破砕の持続効果であるが,土壌条件や機械化体系,あるいは栽培作物,天候によって異なるので,一律に何年とい うことにはならない。例年 30 cm 以上深耕していれ ば,硬盤の形成は遅いので,5年に1度のサブソイラ, あるいは心土耕プラウで十分と思われる。そうでない耕深が 30 cm 以下の場合は
3
∼
4
3
∼
4
3∼4 3 \sim 4 年に 1 回施工するの が無難である。
心土破碎使土壤變得鬆軟,增加氣相。圖 6.27 顯示了耕土改良工程中使用的副犁的概念圖。此外,圖 6.28 展示了破碎效果的例子。氣相增加,達到平衡。心土破碎的持續效果因土壤條件、機械化體系、栽培作物及天候不同而異,無法一概而論持續幾年。若每年深耕 30 公分以上,硬盤形成較慢,故每 5 年施作一次副犁或心土耕犁即可。若耕深低於 30 公分,則每
3
∼
4
3
∼
4
3∼4 3 \sim 4 年施作一次較為妥當。
図6.27 心土破砕(クローラトラクタ用サブソイラ
1
)
1
)
^(1)) { }^{1)} 圖 6.27 心土破碎(履帶拖拉機用副犁
1
)
1
)
^(1)) { }^{1)} )
図6.28 心土破砕の施工前,後の土壌3相の状況(畜大古谷•武井)
1
)
1
)
^(1)) { }^{1)} 圖 6.28 心土破碎施工前後土壤三相的狀況(畜大古谷•武井)
1
)
1
)
^(1)) { }^{1)}
表6.17に硬盤層の物理的特性の調査例を示した。土壌別の差は認められるが,山中式硬度計で硬度 20 mm (ペネトロメータ約
10
Kg
/
cm
10
Kg
/
cm
10Kg//cm 10 \mathrm{Kg} / \mathrm{cm} )に達していれ ば不良土層とされている。通常硬盤層は深さ 30 cm 程度の位置に生じて厚さは
6
∼
15
cm
6
∼
15
cm
6∼15cm 6 \sim 15 \mathrm{~cm} である。したがっ て,心土破砕の効果を求めるならば, 45 cm の施工深 を必要とする。仮にプラウが 30 cm を耕起できるとす ると,心土耕プラウの心土犂の作用深は 15 cm あれ ば,全体の心土破砕は 45 cm になり,効果は充分であ る事を示している。
表 6.17 顯示了硬盤層物理特性的調查例。雖有土壤別差異,但以山中式硬度計測得硬度 20 mm(穿透計約
10
Kg
/
cm
10
Kg
/
cm
10Kg//cm 10 \mathrm{Kg} / \mathrm{cm} )以上即視為不良土層。通常硬盤層形成於約 30 公分深處,厚度約為
6
∼
15
cm
6
∼
15
cm
6∼15cm 6 \sim 15 \mathrm{~cm} 。因此,若要達到心土破碎效果,需施工深度達 45 公分。假設犁能耕起 30 公分,心土耕犁的心土犁作用深度為 15 公分,整體心土破碎深度即為 45 公分,效果充分。
ホイールトラクタは,エンジン馬力は大きくともけ ん引力は必ずしも優れているとはいえない。サブソイ ラが大きなけん引力を必要とすることは前述したが,施工にあたっては可能な限りサブソイラを 2 連けん引 できるトラクタを選択すべきである。その理由は図 6.29 に示した。 1 連あたりの破哗幅は, 50 cm の施工深で約 75 cm である。 2 連のサブソイラの場合,トラ
輪式拖拉機雖然引擎馬力大,但牽引力不一定優越。前述已提及深松犁需較大牽引力,施工時應盡可能選擇能雙連牽引深松犁的拖拉機。原因如圖 6.29 所示。單連破碎寬度在 50 公分施工深度下約為 75 公分。雙連深松犁時,拖拉機...
図 6.29 サブソイラによる心土破砕とトラクタの選択
1
)
1
)
^(1)) { }^{1)} 圖 6.29 使用副鬆土器進行心土破碎與拖拉機的選擇
1
)
1
)
^(1)) { }^{1)}
クタのタイヤの踏圧がかかった場所をトラクタの走行直後に破砕できるが,1連の場合,二つのタイヤの跡 を破砕するだけの破砕幅には満たないので,破砕でき なかったところを耕すために再度トラクタを走らせな ければならない。そうすると,2回目のトラクタの走行で,折角一回目の破砕で膨軟にしたところを再度夕 イヤで踏みつけることとなる。サブソイラには大型の 4 輪駆動のトラクタを選択するのが妥当である。拖拉機輪胎施加踏壓的地方可以在拖拉機行駛後立即破碎,但若為單排,破碎寬度僅能覆蓋兩個輪胎的痕跡,無法破碎未覆蓋的部分,因此必須再次行駛拖拉機來耕作未破碎的區域。如此一來,第二次拖拉機行駛時,第一次破碎後已鬆軟的土壤又會被輪胎重新踏實。對於副鬆土器,選擇大型四輪驅動拖拉機是合理的。
サブソイラには,排水性の残存効果を高めようとし て,いろいろな工夫が試みられている。図 6.30 は弾丸(モール)を曳いて暗渠効果を求めている例と,プ ラスチック製暗渠パイプを引き込んでいる例である。普通の心土破砕より持続性に優れ,標準作業となって いる。為了提高副鬆土器的排水性持續效果,已嘗試各種改良方法。圖 6.30 為拖曳彈丸(模爾)以求暗渠效果的例子,以及引入塑膠製暗渠管的例子。相較於一般的心土破碎,持續性更佳,已成為標準作業。
表 6.17 硬盤層の物理性調査
1
)
1
)
^(1)) { }^{1)} 表 6.17 硬盤層的物理性調查
1
)
1
)
^(1)) { }^{1)}
\backslashbox{士権区分}{咀 日}\backslashbox{土壤權限區分}{咀 日}
位 断 (cm) 位 斷 (cm)
厚 を (cm) 厚 度 (cm)
硬 度 (mm)
容 積 量 (g/100cc.)
固 相 (\%)
気 相 (\%) 氣相(%)
通気係数
μ
2
μ
2
mu^(2) \mu^{2} 通氣係數
μ
2
μ
2
mu^(2) \mu^{2}
透水係数 (cm/S) 透水係數(cm/S)
黒ボク 土 (嘞性型火山性土) 黑鉢土(土壤性火山性土壤)
25.6
13.7
21.4
93.2
46.9
11.6
3.6
2.6
×
10
−
4
2.6
×
10
−
4
2.6 xx10^(-4) 2.6 \times 10^{-4}
多湿黒ボクト (湿性型火山性土) 多濕黑鉢土(濕性火山性土壤)
27.0
6.0
19.3
83.1
38.0
9.5
0.3
7.2
×
10
−
6
7.2
×
10
−
6
7.2 xx10^(-6) 7.2 \times 10^{-6}
褐色低地土 (沖積土)
30.3
14.5
23.0
125.1
49.7
7.4
0.9
2.0
×
10
−
5
2.0
×
10
−
5
2.0 xx10^(-5) 2.0 \times 10^{-5}
\backslashbox{士権区分}{咀 日} 位 断 (cm) 厚 を (cm) 硬 度 (mm) 容 積 量 (g/100cc.) 固 相 (\%) 気 相 (\%) 通気係数 mu^(2) 透水係数 (cm/S)
黒ボク 土 (嘞性型火山性土) 25.6 13.7 21.4 93.2 46.9 11.6 3.6 2.6 xx10^(-4)
多湿黒ボクト (湿性型火山性土) 27.0 6.0 19.3 83.1 38.0 9.5 0.3 7.2 xx10^(-6)
褐色低地土 (沖積土) 30.3 14.5 23.0 125.1 49.7 7.4 0.9 2.0 xx10^(-5) | \backslashbox{士権区分}{咀 日} | 位 断 (cm) | 厚 を (cm) | 硬 度 (mm) | 容 積 量 (g/100cc.) | 固 相 (\%) | 気 相 (\%) | 通気係数 $\mu^{2}$ | 透水係数 (cm/S) |
| :--- | :--- | :--- | :--- | :--- | :--- | :--- | :--- | :--- |
| 黒ボク 土 (嘞性型火山性土) | 25.6 | 13.7 | 21.4 | 93.2 | 46.9 | 11.6 | 3.6 | $2.6 \times 10^{-4}$ |
| 多湿黒ボクト (湿性型火山性土) | 27.0 | 6.0 | 19.3 | 83.1 | 38.0 | 9.5 | 0.3 | $7.2 \times 10^{-6}$ |
| 褐色低地土 (沖積土) | 30.3 | 14.5 | 23.0 | 125.1 | 49.7 | 7.4 | 0.9 | $2.0 \times 10^{-5}$ |
図 6.30 サブソイラの多目的利用
1
)
1
)
^(1)) { }^{1)} 圖 6.30 多功能使用的深耕機
1
)
1
)
^(1)) { }^{1)}
6.5.3 もみ殻封入装置付きサブソイラ
1
)
1
)
^(1)) { }^{1)} 6.5.3 附帶稻殼封入裝置的深耕機
1
)
1
)
^(1)) { }^{1)}
排水性を高め,それを持続するためには疎水材の投入が効果的である。図6.31,図 6.32 は疎水材として もみ殻を封入する装置を取り付けたサブソイラを示し ている。心土破砕と同時にもみ殻を投入することをも み殻心土破砕と呼ぶが,もみ殻は水田に多く用いられ る。このようにして作成する補助暗渠を本暗渠に直交 させて施工することにより,排水効果を高められる。 もみ殻のような有機物は腐植しても,しばらくはその部分の土壌構造は保たれるので,排水性は一定期間維持される。また,もみ殻は有害なものでなく,稲作で は必ず産出されるので材料の入手に困ることはない。 ただ,その効果が持続する期間は限定的であり,やが て元の土壌構造に戻ってしまうので,数年おきにこの作業を繰り返す必要がある。最近では疎水材として木材チップ,ほたて貝殻,砂利,鉄炉スラグなど多様な物質が利用されだしている。
提高排水性並持續維持,投入疏水材是有效的。圖 6.31、圖 6.32 顯示了裝有封入稻殼疏水材裝置的副犁。與心土破碎同時投入稻殼的方式稱為稻殼心土破碎,稻殼多用於水田。透過將這樣製作的輔助暗渠與主暗渠垂直施工,可以提高排水效果。像稻殼這樣的有機物即使腐植後,該部分的土壤結構仍能維持一段時間,因此排水性可維持一定期間。此外,稻殼無害,且稻作必定會產出,因此材料取得不成問題。不過其效果持續期間有限,最終會回復原本的土壤結構,因此需要每隔數年重複此作業。近年來,作為疏水材開始利用木材碎片、扇貝貝殼、礫石、鐵爐爐渣等多種物質。
図6.31 疎水材(モミガラ)封入装置付きサブソイラ (スガノ農機提供)
圖 6.31 附有疏水材(稻殼)封入裝置的副犁(由菅野農機提供)
図 6.32 もみ殻封入状態 (スガノ農機提供)圖 6.32 稻殼封入狀態(由菅野農機提供)
6.5.4 ドレンレイヤー工法 6.5.4 排水層工法
暗渠施工にはプラスチックのコルゲートパイプが使 われることが多くなってきているが,施設方法も新し いものが開発された。図 6.33 にドレンレイヤー施工模式図を,図 6.34 にその作業風景を示す。暗渠施工中越來越多使用塑膠波紋管,且施工方法也有新的開發。圖 6.33 為排水層施工示意圖,圖 6.34 為其作業現場照片。
ドレンレイヤー工法の,従来の掘削敷設方式と比較 したときの特徴を以下に記す。
以下記述排水層工法與傳統挖掘敷設方式相比的特點。
①弾丸暗渠の様な非掘削貫乳入掘進方式のため,掘削土の埋め戻しが必要ない。
①因為是像彈丸暗渠般的非挖掘貫乳入掘進方式,無需回填挖掘土。
(2)掘削しながら吸水渠の自動敷設,疎水材の自動投入 を行うため,パイプ・疎水材の圃場への搬入が必要 ない。
(2)因為邊挖掘邊自動敷設吸水渠及自動投入疏水材,無需將管材及疏水材搬入田間。
図6.33 ドレンレイヤー施工模式図 (スガノ農機提供)
圖 6.33 排水層施工示意圖(由菅野農機提供)
図6.34 ドレンレイヤー作業風景
圖 6.34 排水層作業風景
(スガ ノ農機提供)
(由菅野農機提供)
(3)オペレーター,施工管理者を含め
4
∼
5
4
∼
5
4∼5 4 \sim 5 名で作業が できる。
(3)包括操作員和施工管理者在內,可由
4
∼
5
4
∼
5
4∼5 4 \sim 5 人進行作業。
(4)耕深調整はレーザ制御で行うので,セットを終えれ ば自動でできる。勾配設定も簡単である。
(4)耕作深度調整由雷射控制進行,設定完成後即可自動操作。坡度設定也很簡單。
(5)地盤の支持力と作業速度が適正であれば高精度な敷設が可能である。
(5)只要地基承載力和作業速度適當,即可進行高精度的鋪設。
大型のクローラトラクタを利用すれば,敷設と疎水材の投入を同時におこなうことができる。また,レー ザ光線を利用して正確に勾配をつける事ができる。こ の工法では省力的かつ正確に敷設できる大きなメリッ トである。加えて,油圧バケットで掘削するのと違 い,作耕の幅を最小限にとどめることができるので,疎水材を大幅に節約できる利点もある。費用が少なく済むばかりでなく,タンクが大きく疎水材の補給回数 を少なくできることから,施工能率をも高めている。事業用として普及している。
利用大型履帶拖拉機,可以同時進行鋪設和疏水材料的投入。此外,利用雷射光線可以精確地設置坡度。此工法具有省力且能精確鋪設的重大優點。加上與使用液壓挖斗挖掘不同,能將耕作寬度保持在最小限度,因此能大幅節省疏水材料的優點。不僅費用較低,且因為油箱容量大,疏水材料的補給次數減少,施工效率也得以提升。此技術已在事業用領域普及。
6.6 ブラソイラによる佈•心土改良 6.6 使用翻耕犁進行土壤改良
前節 6.5 においてサブソイラはけん引負荷が大き く,けん引動力についても高馬力の機種を必要とする ことを説明した。けん引力軽減のため振動式サブソイ ラが開発されたりもしたが,軽く引ける,破砕量が大 きくなるといった利点がある反面,構造が複雑で衝撃 に弱い等の欠点があった。結局,簡潔な構造のサブソ イラを採用し,トラクタを大型化する,というところ に落ち着き,この方式が普及することになった。在前節 6.5 中說明了副犁的牽引負荷很大,牽引動力也需要高馬力的機種。為了減輕牽引力,曾開發過振動式副犁,雖然具有輕鬆牽引和破碎量大的優點,但結構複雜且易受衝擊等缺點。結果,最終採用了結構簡潔的副犁,並將拖拉機大型化,這種方式得以普及。
1996(平成 8)年茨城県,千葉県の畑作地帯で野菜 を中心に湿害が発生し,大雨があると畑地が水びたし になり発芽不良,根腐り病を起こした。原因は長年の ロータリによる耕起作業で硬盤層が形成されて,排水不良を引き起こしたことであった。1996 年(平成 8 年)茨城縣和千葉縣的田間作區域以蔬菜為主發生了濕害,遇大雨時田地積水,導致發芽不良和根腐病。原因是長年使用旋耕機進行耕作,形成了硬盤層,造成排水不良。
大規模農業の北海道畑作地帯でもトラクタの大型化 による硬盤層の形成により,不透水層が作物の収量に大きく影響していることが問題となっていた。排水対策については,前述のごとく北海道でもサブソイラに よる真摯な取り組みがなされていた。ここでも排水性 の改善に取り組むことになったが,北海道の土壌とは比較にならないほどの,土壌付着の激しい関東ローム層に悩まされた。サブソイラのナイフ(板厚 1.6 cm ) が棒状になるくらい土壌付着が激しく,連続作業が不可能なほどでその対策に苦慮していた。在大規模農業的北海道田間作區,拖拉機大型化形成的硬盤層導致不透水層,對作物產量產生重大影響,成為問題。關於排水對策,如前所述,北海道也認真推行了使用副犁的措施。雖然也致力於改善排水性,但卻被遠比北海道土壤更易附著土壤的關東火山灰層所困擾。副犁的刀片(板厚 1.6 公分)因土壤附著嚴重而變成棒狀,連續作業幾乎不可能,對此對策十分苦惱。
ここでスガノ農機の今井が画期的なサブソイラを開発した。従来のサブソイラのナイフは 2 cm 幅の板状 のものであったが,今井は 7 cm 幅で,かつ曲面を有 するものに変え,さらにボトムプラウで実績を挙げて此時,菅野農機的今井開發出劃時代的副犁。傳統副犁的刀片是 2 公分寬的板狀,今井將其改為 7 公分寬且具有曲面的形狀,並且在底犁上取得了實績。
いたプラスチックを適用することを考えた。ただでさ え牽引抵抗の大きなサブソイラで,ナイフの幅を 3 倍以上にするのであるから,とても牽引できないであろ うというのが大方の見方で,当初は反対も大きかっ た。今井はこのような反対を押し切って,試作したサ ブソイラでテストした。掘削された土は曲面に沿って上方へ送られて側方に反転され,土壌付着は生じな かった。そうしてボードには土壌を効率よく掘削して いることの証である土壌掘削抵抗が生じ,これがトラ クタのトップリンク,ロワーリンクがなす 3 点リンク機構を通じて後輪に荷重移行(Weight Transfer)し,従来のサブソイラと比較すると軽くけん引することが できた。簡単な構造で長年誰もが気がつかなかったナ イフの改造で心土耕はもちろん,作耕•心土改良に大 きな効果を発揮する商品となった。常識に挑戦した今井の勝利であった。考慮應用塑膠刀片。原本牽引阻力就很大的淺鬆土犁,將刀片寬度增加三倍以上,因此大多數人認為根本無法牽引,起初反對聲浪也很大。今井不顧這些反對,使用試作的淺鬆土犁進行測試。挖掘出的土壤沿曲面向上送出,並向側方翻轉,沒有產生土壤附著。這樣,刀板上產生了有效挖掘土壤的土壤挖掘阻力,透過拖拉機的頂連桿與下連桿所形成的三點連結機構,將負重轉移(Weight Transfer)到後輪,與傳統淺鬆土犁相比,牽引變得更輕鬆。這種簡單的結構和多年來無人注意的刀片改良,不僅對心土耕作,還對耕作與心土改良發揮了巨大效果。這是挑戰常識的今井的勝利。
この商品は後にプラソイラ(注 6)と命名され,土耕機として小型トラクタ 30 PS 級で
30
∼
45
cm
30
∼
45
cm
30∼45cm 30 \sim 45 \mathrm{~cm} の耕起深,大型トラクタ
60
∼
90
PS
60
∼
90
PS
60∼90PS 60 \sim 90 \mathrm{PS} 級で
30
∼
60
cm
30
∼
60
cm
30∼60cm 30 \sim 60 \mathrm{~cm} の耕起深 がとれるものになった。部分深耕•全層破砕が可能と なり,府県の野菜地帯,北海道の畑作地帯における排水改善と土層改良に大きく貢献した。図 6.35 は 2 本爪プラソイラの単体写真を示す。図 6.36 はプラソイ ラによる作業風景の写真を示している。心土が表面に上がっているのがわかる。
這款產品後來被命名為「塑膠淺鬆土犁」(註 6),作為土耕機,小型拖拉機 30 馬力級可達到
30
∼
45
cm
30
∼
45
cm
30∼45cm 30 \sim 45 \mathrm{~cm} 的耕起深度,大型拖拉機
60
∼
90
PS
60
∼
90
PS
60∼90PS 60 \sim 90 \mathrm{PS} 級可達到
30
∼
60
cm
30
∼
60
cm
30∼60cm 30 \sim 60 \mathrm{~cm} 的耕起深度。能夠進行部分深耕與全層破碎,對府縣的蔬菜產區及北海道的耕地區域的排水改善與土層改良有重大貢獻。圖 6.35 顯示了兩爪塑膠淺鬆土犁的單體照片。圖 6.36 則展示了使用塑膠淺鬆土犁作業的照片,可以看出心土已經被翻至表面。
その販売台数は累計 40,000 台となり,特に野菜農家
銷售台數累計達 40,000 台,特別受到蔬菜農家的青睞
図 6.352 本爪プラソイラ (スガノ農機提供)
圖 6.35 兩爪塑膠淺鬆土犁(由菅野農機提供)
図 6.36 プラソイラ作業写真(心土が表面に上がって いる)(スガノ農機提供)圖 6.36 Plasoyler 作業照片(心土浮出表面)(由菅野農機提供)
に排水改善,土層改良用機械として利用されている。用於排水改善及土層改良的機械。
6.6.1 プラソイラの効果 6.6.1 Plasoyler 的效果
プラソイラの構造は基本的にはサブソイラと同じで ある。サブソイラのナイフキーパーとプラソイラのプ ラソイラボードは交換可能で,両方を使い分けること が可能な構造になっている。土の動きを見るとサブソ イラナイフは押圧により土層を切断している。プラソ イラではチゼルにより掘削された心土は湾曲したナイ フ曲面に沿ったプラソイラボード表面を流れる。プラ ソイラは従来のサブソイラに見られた作用を顕著に発揮すると同時に,新しい作用も具備している。以下に これらを整理して示す。Plasoyler 的結構基本上與副犁相同。副犁的刀架與 Plasoyler 的 Plasoyler 板是可互換的,兩者可以依需要交替使用。觀察土壤的運動,副犁刀是通過壓力切斷土層。Plasoyler 中由鑿子挖掘出的心土沿著彎曲的刀面流動於 Plasoyler 板表面。Plasoyler 不僅顯著發揮了傳統副犁的作用,還具備了新的功能。以下將這些作用整理並說明。
作業面の特徴 作業面的特徵
(1)プラスチックプラソイラボードにかかる負荷が, トラクタ後輪に荷重移行しけん引力が増加とな る。(1)塑膠犁刀板所承受的負荷,轉移至拖拉機後輪,牽引力因此增加。
(2)硬盤層を破砕し,排水性•保水性を向上させる。(2)破碎硬盤層,提升排水性與保水性。
(3)部分的に深耕することにより,数年で全層破砕が できる。(3)透過部分深耕,數年內可完成全層破碎。
(4)下層土が良質土であれば,客土効果が期待でき る。(4)如果下層土是良質土,則可期待客土效果。
作物の面からみた特徴 從作物的角度來看之特徵
①地中に空気が入って地温が上がり,肥効性も高ま り根が伸びる①土壤中進入空氣,地溫上升,肥效性提高,根系伸展
(2)排水が良くなり,作物に良い環境になる。 (2)排水變好,作物生長環境改善。
(3)生育が旺盛になり,病気にかかりにくくなる。(3)生長旺盛,較不易罹患病害。
(4)保水性があり,干ばつに強い (4)具有保水性,耐旱。
6.6.2 破砕方法の違いによる生育•収量の状況6.6.2 破碎方法不同對生長與產量的影響狀況
帯広畜産大学の菊地晃二は,十勝管内における多湿黒ほく土でテンサイを栽培するケースについて調査し た。その中で,プラソイラとサブソイラを使用したと きの多湿黒ぼく土の物理性について検討し,それとテ ンサイの生育•収量の関係を分析した。帶廣畜產大學的菊地晃二調查了十勝管內多濕黑壤土種植甜菜的案例。在其中,探討了使用犁耕機和深耕機時多濕黑壤土的物理性質,並分析了其與甜菜生長及產量的關係。
丹羽勝久他の論文「細粒質褐色低地土の耕盤層破砕 による土壌物理性改良とテンサイの根系発達」
2
)
2
)
^(2)) { }^{2)} を引用しつつ以下に説明する。
引用丹羽勝久等人的論文「細粒質褐色低地土耕盤層破碎對土壤物理性改良及甜菜根系發育」
2
)
2
)
^(2)) { }^{2)} ,以下進行說明。
十勝管内幕別町相川地区に分布する細粒質褐色低地土は,従来,理学性が良好で,作物生産力の高い土壌 として位置づけられてきた(北海道中央農業試験場 1965)。しかし丹羽(1998)は同地区の細粒質褐色低地土畑の作土直下に,踏圧および練り返しに伴う耕盤層の生成を認めた。この耕盤層は,土壌水分動態の不良化および作物根の伸長阻害を招く作物生産力低下要因であり,耕盤層破砕による物理性の改良が必要で分布於十勝管内幕別町相川地區的細粒質褐色低地土,過去被定位為理化性良好且作物生產力高的土壤(北海道中央農業試驗場 1965)。但丹羽(1998)在該地區細粒質褐色低地土田的表土下方,發現因踏壓及翻耕而形成的耕盤層。此耕盤層導致土壤水分動態惡化及作物根系伸長受阻,成為作物生產力下降的原因,故有必要透過破碎耕盤層來改良其物理性。
あると提言した。 曾提出過。
土壌の物理性改良法としては,一般的に心土破砕が有効である。一方菊池(1987)は心土破砕の物理性の改良効果およびその持続性が,土壌によって異なるこ とを示した。心土破砕以外の工法として深耕がある が,この工法は重粘土の物理性および水田の畑地化の ための鋽床層破砕に有効である。しかし,作土に下層土が混入するために,下層土の化学性が不良の場合は その不良が作土に悪影響を及ほしたり,下層が膨軟な粘土層である場合は砕土後に再圧縮を受けて,著しい物理性の不良化を招いたりすることがある。以上のこ とから,心土破砕および深耕による物理性改良効果 は,土壌のタイプにより異なるといえる。したがっ て,上記の物理性改良法が細粒質褐色低地土の耕盤層破砕に有効であるか否かを検討する必要がある。作為土壤物理性改良方法,一般認為心土破碎是有效的。另一方面,菊池(1987)指出心土破碎對物理性的改良效果及其持續性因土壤而異。除了心土破碎之外,還有深耕這種工法,該工法對重粘土的物理性以及水田轉為旱地時的鋤床層破碎是有效的。然而,由於作土中混入了下層土,若下層土的化學性質不良,則會對作土產生不良影響;若下層為膨軟的粘土層,破碎後又會受到再壓縮,導致物理性顯著惡化。由此可見,心土破碎及深耕對物理性的改良效果會因土壤類型而異。因此,有必要檢討上述物理性改良方法是否對細粒質褐色低地土的耕盤層破碎有效。
そこで本テストは細粒質褐色低地土畑で無処理,心土破砕,プラソイラによる改良心土破砕および深耕を行い,その耕盤層破砕効果を土壌の物理性と作物根系 の発達から検討した。各耕盤層破砕試験区の概要を図 6.37 に示す。図 6.38 に各耕盤層破砕試験区の土壌物理性調查模式図を示す。1998年10月の秋耕前に各区 を掘削し,縦 80 cm ,横 60 cm の土壌断面を 10 cm メッ シュで区分した。整地部分以深のメッシュで,それぞ れ彩土管により資料を採取し,容積重,土壌水分の分析を行った。作物を栽培しての調査の概要は以下のと おりである。
因此,本試驗在細粒質褐色低地土田中,進行無處理、心土破碎、利用 Plasoi 拉進行改良心土破碎及深耕,從土壤物理性及作物根系發育來檢討耕盤層破碎效果。各耕盤層破碎試驗區的概要見圖 6.37。圖 6.38 為各耕盤層破碎試驗區土壤物理性調查示意圖。於 1998 年 10 月秋耕前,對各區進行挖掘,取得縱向 80 公分、橫向 60 公分的土壤剖面,並以 10 公分網格區分。整地部分以下的網格,分別以彩土管採集資料,進行容積重及土壤水分分析。作物栽培調查概要如下。
図 6.37 各耕盤層破砕試験区の概要
2
)
2
)
^(2)) { }^{2)}
図6.38 各耕盤層破砕試験区の土壌物理性調査模式図
27
27
^(27) { }^{27}
(1)試作物は,深根性で,根の伸長が土壌物理性に敏感に反応するテンサイとした。
(1)試作物選擇了深根性且根系伸長對土壤物理性敏感反應的甜菜。
品種はハンナであった。
品種是漢娜。
(2)各区でテンサイの深さ別根長を,生育初期(6月下旬),成育中期(7月下旬),生育後期(9月下旬) ごとに調査した。
(2)在各區調查甜菜根長度按深度分布,分別於生育初期(6 月下旬)、生育中期(7 月下旬)、生育後期(9 月下旬)進行。
(3)各区で 5 月中旬~10月上旬までの間,約 2 週間 に一度,計 10 回のテンサイの生育
(3)在各區從 5 月中旬至 10 月上旬期間,每約兩週調查一次甜菜生長,共計 10 次。
調查を行った。測定項目は,草丈,根周である。10月中旬に各区の収量調査を行い,根収量,糖収量を測定した。
進行了調查。測量項目為株高和根圍。於 10 月中旬在各區進行產量調查,測量根產量和糖產量。
6.6.3 テスト結果 6.6.3 測試結果
耕盤層破砕工法による土壌の変化について記す。図 6.39 に耕盤層破砕前の土壌断面柱状図を示す。記述耕盤層破碎工法對土壤變化的情況。圖 6.39 顯示了耕盤層破碎前的土壤斷面柱狀圖。
作土層直下(深さ
34
∼
52
cm
34
∼
52
cm
34∼52cm 34 \sim 52 \mathrm{~cm} )に緊密で,強く発達 した連結状構造を示す耕盤層が認められた。また,耕盤層以深の層位では,比較的土層が膨軟であり,土壌構造は中程度に発達した細塊状構造であった。
作土層正下方(深度
34
∼
52
cm
34
∼
52
cm
34∼52cm 34 \sim 52 \mathrm{~cm} )發現了緊密且發育良好的連結狀結構的耕盤層。此外,在耕盤層以下的層位中,土層相對鬆軟,土壤結構為中度發育的細塊狀結構。
表 6.18 に耕盤層破砕前の土壌の諸物理的指数の一覧を示す。耕盤層( A 層, BCg 1 層)は,他の層位に比べて容積重過大および透水不良であり,重力水孔隙率が
3.3
∼
4.4
%
3.3
∼
4.4
%
3.3∼4.4% 3.3 \sim 4.4 \% と他の層位に比べて著しく小さい値を示した。一方,易有効水分孔隙率は各層位で
5
%
5
%
5% 5 \% 前後 と差が見られなかった。
表 6.18 顯示了耕盤層破碎前土壤各種物理指標的列表。耕盤層(A 層,BCg1 層)相比其他層位,容積重過大且透水性差,重力水孔隙率為
3.3
∼
4.4
%
3.3
∼
4.4
%
3.3∼4.4% 3.3 \sim 4.4 \% ,明顯低於其他層位。另一方面,各層位的易有效水分孔隙率約為
5
%
5
%
5% 5 \% ,差異不大。
図 6.40 に耕盤層破砕試験区のテンサイの草丈と根周の推移を示す。表 6.19 に各耕盤層破砕試験区のテ ンサイの収量調査結果を示す。根系発達が良好である全層反転区および改良心土破砕区の根収量は,無処理区に比べて
12
∼
23
%
12
∼
23
%
12∼23% 12 \sim 23 \% の増収であった。
圖 6.40 顯示了耕盤層破碎試驗區甜菜的植株高度與根圍變化。表 6.19 顯示了各耕盤層破碎試驗區甜菜的產量調查結果。根系發育良好的全層反轉區及改良心土破碎區的根收量較無處理區增加了
12
∼
23
%
12
∼
23
%
12∼23% 12 \sim 23 \% 。
一方,心土破砕区も無処理区に比べて,約
3
%
3
%
3% 3 \% 増収 したが,全層反転区および改良心土破砕区の根収量に比べて劣った。また,糖総収量は,根重収量と同様の傾向であった。
另一方面,心土破碎區相比無處理區約增加了
3
%
3
%
3% 3 \% 的產量,但仍不及全層反轉區及改良心土破碎區的根收量。此外,糖總產量與根重產量呈現相同的趨勢。
深さ(cm) 深度(公分)
局名
王珄
栬
硬度 (mm) 硬度(mm)
構造
斑紋
34
Ap
SiCl
10YR3/4
15
粒状(中)塊状(中) 顆粒狀(中)塊狀(中)
なし 無
44
AC
SiCL
10YR3/4
26
連結状(強)
なし 無
52
*
,
10YR6/2
(7.5YR4/4) | 10YR6/2 |
| :--- |
| (7.5YR4/4) |
27
連結状(強)
雲状 雲狀
65
BCg2
CL
10YR6/2
(
7.5
Y
R
4
/
4
)
10YR6/2
(
7.5
Y
R
4
/
4
)
{:[" 10YR6/2 "],[(7.5 YR4//4)]:} \begin{aligned} & \text { 10YR6/2 } \\ & (7.5 Y R 4 / 4) \end{aligned}
23
塊状(弱)
細塊状(弱) | 塊状(弱) |
| :--- |
| 細塊状(弱) |
雲状 雲狀
82
2Ag
∣
∣
∣ \mid
2.5Y4/4
(7.5YR4/6) | 2.5Y4/4 |
| :--- |
| (7.5YR4/6) |
23
雲状 雲狀
100
+
100
+
100+ 100+
*
2Cg
SiCL 矽氯化物
> 10YR4/1
(
7.5
Y
R
4
/
6
)
(
7.5
Y
R
4
/
6
)
(7.5 YR4//6) (7.5 Y R 4 / 6)
21
細塊状(中)
雲状 雲狀
深さ(cm) 局名 王珄 栬 硬度 (mm) 構造 斑紋
34 https://cdn.mathpix.com/cropped/2025_05_09_ab1ed2e6aa5c67b68526g-072.jpg?height=315&width=108&top_left_y=284&top_left_x=1160 Ap SiCl 10YR3/4 15 粒状(中)塊状(中) なし
44 AC SiCL 10YR3/4 26 連結状(強) なし
52 * , "10YR6/2
(7.5YR4/4)" 27 連結状(強) 雲状
65 https://cdn.mathpix.com/cropped/2025_05_09_ab1ed2e6aa5c67b68526g-072.jpg?height=91&width=56&top_left_y=744&top_left_x=1191 BCg2 CL " 10YR6/2
(7.5 YR4//4)" 23 "塊状(弱)
細塊状(弱)" 雲状
82 "*
*" 2Ag ∣ "2.5Y4/4
(7.5YR4/6)" 23 https://cdn.mathpix.com/cropped/2025_05_09_ab1ed2e6aa5c67b68526g-072.jpg?height=35&width=19&top_left_y=947&top_left_x=1610 雲状
100+ * 2Cg SiCL > 10YR4/1 (7.5 YR4//6) 21 細塊状(中) 雲状 | 深さ(cm) | | 局名 | 王珄 | 栬 | 硬度 (mm) | 構造 | 斑紋 |
| :--- | :--- | :--- | :--- | :--- | :--- | :--- | :--- |
| 34 |  | Ap | SiCl | 10YR3/4 | 15 | 粒状(中)塊状(中) | なし |
| 44 | | AC | SiCL | 10YR3/4 | 26 | 連結状(強) | なし |
| 52 | * | , | | 10YR6/2 <br> (7.5YR4/4) | 27 | 連結状(強) | 雲状 |
| 65 |  | BCg2 | CL | $\begin{aligned} & \text { 10YR6/2 } \\ & (7.5 Y R 4 / 4) \end{aligned}$ | 23 | 塊状(弱) <br> 細塊状(弱) | 雲状 |
| 82 | * <br> * | 2Ag | $\mid$ | 2.5Y4/4 <br> (7.5YR4/6) | 23 |  | 雲状 |
| $100+$ | * | 2Cg | SiCL | > 10YR4/1 $(7.5 Y R 4 / 6)$ | 21 | 細塊状(中) | 雲状 |
図 6.39 耕盤層破砕前の供試圃場の土壌断面柱状図
2
)
2
)
^(2)) { }^{2)}
図 6.40 各耕盤層破砕試験区のテンサイの草丈と根周 の推移
2
)
2
)
^(2)) { }^{2)} 圖 6.40 各耕盤層破碎試驗區甜菜的草高與根圍的變化
2
)
2
)
^(2)) { }^{2)}
表 6.18 耕盤層破砕前の土壌物理性結果
2
)
2
)
^(2)) { }^{2)}
層位
深さ (cm) 深度(cm)
粒 顆粒
径 直徑
組
成 成分
粗砂 (\%) 粗砂(%)
細砂 (\%)
シルト (\%) 粉砂(%)
粘土 (\%) 黏土(%)
重力水孔隙率
∗
∗
^(**) { }^{*} (\%) 重力水孔隙率
∗
∗
^(**) { }^{*} (%)
易有効水分孔隙率** (\%) 易有效水分孔隙率**(%)
飽和透水係数 (
cms
−
1
cms
−
1
cms^(-1) \mathrm{cms}^{-1} )
容積重
(
Mgm
−
3
)
Mgm
−
3
(Mgm^(-3)) \left(\mathrm{Mgm}^{-3}\right)
Ap
0-31
1.7
25.5
50.4
22.5
17.0
5.3
8.1
×
10
−
3
8.1
×
10
−
3
8.1 xx10^(-3) 8.1 \times 10^{-3}
1.13
A
34-44
1.4
27.7
47.9
23.0
4.4
3.0
9.9
×
10
−
5
9.9
×
10
−
5
9.9 xx10^(-5) 9.9 \times 10^{-5}
1.36
BCg1
44-52
0.8
37.2
39.1
23.1
3.3
4.2
1.1
×
10
−
5
1.1
×
10
−
5
1.1 xx10^(-5) 1.1 \times 10^{-5}
1.37
BCg2
52-65
0.8
37.2
39.1
23.1
4.5
5.3
2.8
×
10
−
5
2.8
×
10
−
5
2.8 xx10^(-5) 2.8 \times 10^{-5}
1.34
2 Ag
65-82
2.1
24.1
52.2
21.8
11.3
4.0
3.2
×
10
−
4
3.2
×
10
−
4
3.2 xx10^(-4) 3.2 \times 10^{-4}
層位 深さ (cm) 粒 径 組 成
粗砂 (\%) 細砂 (\%) シルト (\%) 粘土 (\%) 重力水孔隙率 ^(**) (\%) 易有効水分孔隙率** (\%) 飽和透水係数 ( cms^(-1) ) 容積重 (Mgm^(-3))
Ap 0-31 1.7 25.5 50.4 22.5 17.0 5.3 8.1 xx10^(-3) 1.13
A 34-44 1.4 27.7 47.9 23.0 4.4 3.0 9.9 xx10^(-5) 1.36
BCg1 44-52 0.8 37.2 39.1 23.1 3.3 4.2 1.1 xx10^(-5) 1.37
BCg2 52-65 0.8 37.2 39.1 23.1 4.5 5.3 2.8 xx10^(-5) 1.34
2 Ag 65-82 2.1 24.1 52.2 21.8 11.3 4.0 3.2 xx10^(-4) https://cdn.mathpix.com/cropped/2025_05_09_ab1ed2e6aa5c67b68526g-072.jpg?height=21&width=249&top_left_y=2618&top_left_x=1436 | 層位 | 深さ (cm) | 粒 | 径 | 組 | 成 | | | | |
| :--- | :--- | :--- | :--- | :--- | :--- | :--- | :--- | :--- | :--- |
| | | 粗砂 (\%) | 細砂 (\%) | シルト (\%) | 粘土 (\%) | 重力水孔隙率 ${ }^{*}$ (\%) | 易有効水分孔隙率** (\%) | 飽和透水係数 ( $\mathrm{cms}^{-1}$ ) | 容積重 $\left(\mathrm{Mgm}^{-3}\right)$ |
| Ap | 0-31 | 1.7 | 25.5 | 50.4 | 22.5 | 17.0 | 5.3 | $8.1 \times 10^{-3}$ | 1.13 |
| A | 34-44 | 1.4 | 27.7 | 47.9 | 23.0 | 4.4 | 3.0 | $9.9 \times 10^{-5}$ | 1.36 |
| BCg1 | 44-52 | 0.8 | 37.2 | 39.1 | 23.1 | 3.3 | 4.2 | $1.1 \times 10^{-5}$ | 1.37 |
| BCg2 | 52-65 | 0.8 | 37.2 | 39.1 | 23.1 | 4.5 | 5.3 | $2.8 \times 10^{-5}$ | 1.34 |
| 2 Ag | 65-82 | 2.1 | 24.1 | 52.2 | 21.8 | 11.3 | 4.0 | $3.2 \times 10^{-4}$ |  |
重力水孔陌率
∗
;
0.1
∼
3.1
KPa
∗
;
0.1
∼
3.1
KPa
^(**);0.1∼3.1KPa { }^{*} ; ~ 0.1 \sim 3.1 \mathrm{KPa}
易有効水分孔隙率
∗
∗
:
3.1
∼
98.1
KPa
∗
∗
:
3.1
∼
98.1
KPa
^(****):3.1∼98.1KPa { }^{* *}: 3.1 \sim 98.1 \mathrm{KPa} 易有效水分孔隙率
∗
∗
:
3.1
∼
98.1
KPa
∗
∗
:
3.1
∼
98.1
KPa
^(****):3.1∼98.1KPa { }^{* *}: 3.1 \sim 98.1 \mathrm{KPa}
図6.41 破砕方法の違いによる生育•収量の状況
2
)
2
)
^(2)) { }^{2)} 圖 6.41 破碎方法差異對生長與產量的影響
2
)
2
)
^(2)) { }^{2)}
表6.19 各耕盤層破砕試験区のテンサイの収量調査結果
2
)
2
)
^(2)) { }^{2)} 表 6.19 各耕盤層破碎試驗區甜菜產量調查結果
2
)
2
)
^(2)) { }^{2)}
根莖產量
(
kgha
−
1
)
kgha
−
1
(kgha^(-1)) \left(\mathrm{kgha}^{-1}\right)
根収量
(
kgha
−
1
)
kgha
−
1
(kgha^(-1)) \left(\mathrm{kgha}^{-1}\right)
根収量
(kgha^(-1)) | 根収量 |
| :---: |
| $\left(\mathrm{kgha}^{-1}\right)$ |
糖產量
(
kgha
−
1
)
kgha
−
1
(kgha^(-1)) \left(\mathrm{kgha}^{-1}\right)
糖収量
(
kgha
−
1
)
kgha
−
1
(kgha^(-1)) \left(\mathrm{kgha}^{-1}\right)
糖収量
(kgha^(-1)) | 糖収量 |
| :---: |
| $\left(\mathrm{kgha}^{-1}\right)$ |
無処理区 無處理區
52
,
950
(
100
)
52
,
950
(
100
)
52,950(100) 52,950(100)
7
,
750
(
100
)
7
,
750
(
100
)
7,750(100) 7,750(100)
心土破砤区 心土破砕區
54
,
620
(
103
)
54
,
620
(
103
)
54,620(103) 54,620(103)
8
,
080
(
104
)
8
,
080
(
104
)
8,080(104) 8,080(104)
改良心土破砕区 改良心土破碎區
59
,
040
(
112
)
59
,
040
(
112
)
59,040(112) 59,040(112)
8
,
480
(
110
)
8
,
480
(
110
)
8,480(110) 8,480(110)
全層反転区 全層反轉區
65
,
110
(
123
)
65
,
110
(
123
)
65,110(123) 65,110(123)
9
,
340
(
121
)
9
,
340
(
121
)
9,340(121) 9,340(121)
∗
(
)
∗
(
)
**() *() は無処理区を100とした比率
∗
(
)
∗
(
)
**() *() 是以無處理區為 100 的比率
"根収量
(kgha^(-1))" "糖収量
(kgha^(-1))"
無処理区 52,950(100) 7,750(100)
心土破砤区 54,620(103) 8,080(104)
改良心土破砕区 59,040(112) 8,480(110)
全層反転区 65,110(123) 9,340(121)
**() は無処理区を100とした比率 | | 根収量 <br> $\left(\mathrm{kgha}^{-1}\right)$ | 糖収量 <br> $\left(\mathrm{kgha}^{-1}\right)$ |
| :--- | :---: | :---: |
| 無処理区 | $52,950(100)$ | $7,750(100)$ |
| 心土破砤区 | $54,620(103)$ | $8,080(104)$ |
| 改良心土破砕区 | $59,040(112)$ | $8,480(110)$ |
| 全層反転区 | $65,110(123)$ | $9,340(121)$ |
| | $*()$ は無処理区を100とした比率 | |
図 6.41 に破砕方法と生育•収量の関係をビートの場合について示した。結果は①無処理区は硬盤層のた めに多雨時に停滞水を生じ湿害が大き,(2)サブソイラ区は硬盤層の破砕が不十分で多雨時に湿害を発生,(3) プラソイラ区は硬盤層が破砕され多雨時にも湿害は小 である。圖 6.41 顯示了破碎方法與甜菜生長及產量的關係。結果為①無處理區因硬盤層,在多雨時會產生滯水,造成嚴重的濕害;(2)次耕區(サブソイラ區)硬盤層破碎不充分,於多雨時也會發生濕害;(3)深耕區(プラソイラ區)硬盤層被破碎,多雨時濕害較小。
6.7 沖縄用ブラウの開発 6.7 沖繩用犁的開發
本節では特殊土壌を有する沖縄用のプラウの開発経過について述べる。沖縄では,現在はさとうきび栽培体系の中でプラウ耕を中心としつつも,これにサブソイ ラ,プラソイラを組み合わせで増収技術に取組んでい る。しかし,その土壌は強固結土壌ゆえに 1 年目のプラ ウ耕は困難を極める。以下はこのような難しい土壌用 のプラウを如何に開発したかについての記述である。本節說明具有特殊土壤的沖繩用犁的開發過程。沖繩目前在甘蔗栽培體系中,以犁耕為中心,同時結合次耕犁(サブソイラ)和深耕犁(プラソイラ)來推動增產技術。然而,由於該地土壤為強固結土壤,第一年的犁耕極為困難。以下為如何開發適用於此類困難土壤的犁的說明。
沖縄の農業は亜熱帯の地域特性を生かして,サトウ キビ(注 7)の生産を中心にマンゴー等の熱帯果樹,花卉,野菜,肉用牛等,多様に展開されている。わが国の甘味資源及び冬春期の農産物の供給地として一定 の地位を占めている。沖繩的農業利用亞熱帶地區的特性,以甘蔗(註 7)生產為中心,並多樣化發展熱帶果樹如芒果、花卉、蔬菜、肉用牛等。作為我國的甜味資源及冬春季農產品的供應地,佔有一定的地位。
農産品の販売農家数は2010(平成22)年で約 15,000 戸であるが,内訳は専業農家数 7,600 戸,兼業農產品銷售農戶數在 2010 年(平成 22 年)約為 15,000 戶,其中專業農戶數為 7,600 戶,兼業
農家数 7,400戸となっている。2010(平成 22 )年現在 の耕地面積は 39,200ha で内訳は田面積が 878 ha ,畑面積が 30,200ha,樹園地が 2,030ha,牧草地が
6
,
030
ha
6
,
030
ha
6,030ha 6,030 \mathrm{ha} となっている。
農戶數為 7,400 戶。2010 年(平成 22 年)現在的耕地面積為 39,200 公頃,內部分別為水田面積 878 公頃,旱地面積 30,200 公頃,果樹園地 2,030 公頃,牧草地為
6
,
030
ha
6
,
030
ha
6,030ha 6,030 \mathrm{ha} 。
沖縄は米国の管理下にあったためか,輸入条件に恵 まれていたためか早くから,50PS 級の大型トラクタ主体の農業が進み,現地の販売店のコーラルモーター スがフォード,国際物産社がファーガソンの輸入販売会社であった。スガノ農機の沖縄プラウ開発と販路の開拓も,これら先進の農業機械販売の先行努力の基盤 があってのことであった。フォードは図 6.42 のラン サム製プラウ(イギリス),フアーガソンは図 6.43 の純正プラウ(アメリカ)を扱い,沖縄農業に大きく貢献していた。日本のプラウメーカーも幾度か挑戦した歴史はある。北海道の K 社, H 社(現存せず),本州 の T 社, M 社である。いずれも成功に至らず中途撤退であった。由於沖繩曾處於美國管理之下,或因進口條件優越,早期即以 50 馬力級大型拖拉機為主體的農業發展迅速,當地的銷售店「Coral Motors」代理福特,「國際物產社」代理佛格森的進口銷售。菅野農機的沖繩犁具開發及銷路開拓,正是在這些先進農機銷售先行努力的基礎上進行的。福特代理圖 6.42 的英國 Ransum 製犁具,佛格森代理圖 6.43 的美國原裝犁具,對沖繩農業貢獻甚大。日本的犁具製造商也曾多次挑戰,包括北海道的 K 社、H 社(現已不存在)、本州的 T 社、M 社,但均未成功,最終中途撤退。
沖縄の土壌(注 8)はジャーガル(灰色台地土),島尻マージ(暗赤色土),国頭(くにがみ)マージ(赤色土や黄色土)である。火山灰列島の軟らかい畑地で使用するプラウの開発経験しかない日本の農業機械 メーカーにとっては,想像を超えた,岩石の様な硬い土壌を耕起するためのプラウの開発は未体験であっ た。現地に適するプラウを扱えない国産トラクタメー カーは,販売上の壁が厚くフォード,フアーガソン 2社の独占状態であった。沖繩的土壤(註 8)為賈加爾(灰色台地土)、島尻瑪吉(土壤呈暗紅色)、國頭(Kunigami)瑪吉(土壤呈紅色或黃色)。對於只擁有在火山灰列島軟質耕地使用犁的開發經驗的日本農業機械製造商來說,開發能耕作如岩石般堅硬土壤的犁是前所未有的挑戰。無法操作適合當地的犁的國產拖拉機製造商,在銷售上面臨重重障礙,福特與佛格森兩家公司形成了壟斷狀態。
このような中にあって井関農機は1971(昭和 46)年,チエコ製トラクタのゼトア5011を南大東島に5台納入することの契約をした。プラウについてはM社と提携して取組んだが,本州とは違う土壌への対策
在這樣的情況下,井關農機於 1971 年(昭和 46 年)與捷克製造的拖拉機 Zetor 5011 簽訂合約,向南大東島交付 5 台。關於犁的部分,則與 M 公司合作推動,但針對與本州不同的土壤進行對策。
図 6.42 ランサム製プラウ
圖 6.42 蘭薩姆製犁
(スガノ農機提供)
(由菅野農機提供)
図 6.43 ファーガソン純正プラウ (スガノ農機提供)圖 6.43 佛格森原廠犁(由菅野農機提供)
に苦慮した。1972(昭和 47)年1月,井関農機は本社が現地に乗り込んで対応しなければならないほどの緊迫した状況に置かれていた。このような中,同社か らスガノ農機に沖縄で通用するプラウの開発要請が あった。スガノ農機としても北海道の土壌に対してこ そ,長年の間ノウハウを積み,対応するプラウ開発へ の自信をもっていたが,未知の沖縄の土壌を相手とし たプラウ開発には不安があった。しかし,専門メー カーとして挑戦を避けることは矜持が許すところでは なく,敢えて取組むことに決定した。当時国産トラク夕の普及も拡大し,作業機も耕起•砕土はもち論,整地•播種•管理•収穫等幅広い商品が揃っていた。ト ラクタの開発も作業機メーカーと一体となって取組む状況であり,両者は密な連携を保ちながら開発にあ たっていた。感到苦惱。1972 年(昭和 47 年)1 月,井関農機的本社不得不親自前往當地應對,情況相當緊迫。在這樣的情況下,該公司向菅野農機提出了在沖繩適用的犁具開發請求。菅野農機對北海道土壤的犁具開發積累了多年的經驗,對此充滿信心,但面對未知的沖繩土壤,對犁具開發仍感到不安。然而,作為專業製造商,避開挑戰是不被自尊允許的,於是決定勇敢地投入這項工作。當時國產拖拉機的普及也在擴大,作業機具不僅有耕作和碎土,還有整地、播種、管理、收穫等多種產品。拖拉機的開發也是與作業機製造商緊密合作進行,雙方保持密切聯繫共同開發。
スガノ農機にとって初めての,琉球農業の現地調查 を始めた。宮古島では棚原モータース,石垣島では三田商会も参加してともに現地調査を行った。開発要望 を聞き取りながら,問題点の把握にも努めて試作に取 り掛り,1号機を完成させてテストを開始した。80 馬菅野農機首次開始了琉球農業的現地調查。在宮古島由棚原汽車,石垣島由三田商會參與,共同進行現地調查。在聽取開發需求的同時,也努力掌握問題點,開始試作,完成了第一號機並開始測試。使用 80 馬力的拖拉機 Zetor 8011 作為牽引,在島尻紅土(暗紅色土)開墾地進行。
力のトラクタゼトア 8011 をけん引に用い,島尻マー ジ(暗赤色土)の開墾地で行った。結果はフレームが曲がる,ビームが伸びる,曲がる,ボルトは切れる,刃は刺さらない等惨憺たるものであった。結果非常慘烈,框架彎曲,樑伸長、彎曲,螺栓斷裂,刀片無法刺入等問題層出不窮。
過去に取組みながら撤退した国内プラウメーカーも同様の状況であったのであろう。当時使用されていた前述のランサム,ファーガソン純正プラウは,ユー ザーの評価は決して高いものではないながらも,とも かく使用可能であった。日本製が上述のごとくまった く使用に耐えなかったのは,やはり技術力に差があっ たのであろう。当時の日本のプラウメーカーは模做の域から脱し得ていなかったのである。過去曾嘗試但撤退的國內犁具製造商情況應該也是如此。當時使用的前述 Ransum 和 Ferguson 原廠犁具,雖然用戶評價並不高,但至少還能使用。日本製品如前所述完全無法耐用,顯然是技術力存在差距。當時的日本犁具製造商仍停留在模仿階段,無法突破。
試作1号機に失敗したからと言って今更撤退するこ とは出来ず,2号機の試作に取り掛かかった。十分な事前テストが必須であることを理解し,北海道内で沖縄の土壌と同じ悪条件を備えた諫場を探した。取引の あった芦別市の横市農場に,開墾して農地にすること が不可能な重粘土壌の大石礫地があったので,ここで テストを開始した。
因為試作 1 號機失敗,現在也無法撤退,於是開始著手試作 2 號機。理解到充分的事前測試是必須的,於是在北海道內尋找具備與沖繩土壤相同惡劣條件的試驗場。與有交易的芦別市橫市農場中,有一塊無法開墾成農地的重黏土壤大石礫地,於是就在這裡開始測試。
北海道から沖縄までの距離は約
2
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100
Km
2
,
100
Km
2,100Km 2,100 \mathrm{Km} であり, スガノ農機にとっては最も遠方のユーザーとなるはず であった。アフターサービスを考慮すると開発目標と して,消耗部品はユーザーが完全に交換できること, プラウ本体は仮にけん引するトラクタは破損しても,折れたり,曲がったりしない強勒なものであること, トラクタの買い替えによりけん引の馬力が増えても,強度的に余力があることなどを掲げた。また当時の製造設備では純正ファーガソンのように,フレームの熱処理加工で強勒化を図ることができず,適正強度を有 する材質を選択することが条件となった。
從北海道到沖繩的距離約為
2
,
100
Km
2
,
100
Km
2,100Km 2,100 \mathrm{Km} ,對於菅野農機來說,應該是最遠的用戶。考慮到售後服務,開發目標包括消耗部件用戶能完全自行更換,犁本體即使牽引的拖拉機損壞,也不會折斷或彎曲,且即使因拖拉機更換而牽引馬力增加,強度仍有餘裕。此外,當時的製造設備無法像純正 Ferguson 那樣,透過框架熱處理加工來強化,必須選擇具有適當強度的材質作為條件。
試作 2 号機のプラウテストで用いたプラウは
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18
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18 xx 18 \times 1 連(耕幅 46 cm )で,安全装置は備えていないもの であった。トラクタは全輪駆動 76 馬力の MF185 を使用した。数回のテストを繰り返し,改良を加えなが ら当初定めた条件に合致した製品を完成した。刺さり込み,反転も良好でトラクタがスリップして立ち往生 してもプラウの強度は確保された。プラウの型式は ジャーガルの(G),バーポイントの(B),沖縄の(O)組合せ GBO18×1とした。設計者は菅野信孝,製作 は白戸和昭が担当した。営業は福原豊が担当し,沖縄 の情報を的確に把握して開発•改良につなげた。福原 はその後も沖縄でのプラウ耕普及に長年取組んだ。
試作 2 號機的犁測試所用的犁為
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18
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18 xx 18 \times 1 連(耕幅 46 公分),未配備安全裝置。拖拉機使用全輪驅動 76 馬力的 MF185。經過數次測試反覆改良,完成符合最初設定條件的產品。刺入與反轉效果良好,即使拖拉機打滑陷入困境,犁的強度仍得以確保。犁的型式為 Jaguar 的(G)、Barpoint 的(B)、沖繩的(O)組合 GBO18×1。設計者為菅野信孝,製作由白戶和昭負責。營業由福原豐負責,精確掌握沖繩資訊,推動開發與改良。福原之後也長年致力於沖繩的犁耕普及。
図 6.44 は GBO18
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xx1 \times 1 の製品単体写真,図 6.45 は沖縄専用シンナイフ,図 6.46 は GBO バーポイント,図 6.47 はバーポイントの比較を示している。GB018の主な仕様は以下のとおりである。重量は強度確保と耐
圖 6.44 為 GBO18
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xx1 \times 1 的產品單體照片,圖 6.45 為沖繩專用的 Sinnai 刀,圖 6.46 為 GBO Barpoint,圖 6.47 為 Barpoint 的比較。GBO18 的主要規格如下。重量為確保強度與耐用性。
久性向上のために標準品の約 1.6 倍の 355 Kg とした。 ビーム板厚は従来 25 mm であったのを 50 mm とした。 バーポイント径は 25 角から 38 角に拡大し,硬い土壌 を割るためのシンナイフを取り付けた。為了提高耐久性,標準品的約 1.6 倍,定為 355 公斤。樑板厚度由原本的 25 毫米增加到 50 毫米。桿點直徑由 25 角擴大到 38 角,並安裝了用於劈開硬土壤的切割刀。
1972(昭和 47)年 6 月に 2 号機試作完了を受け, プラウ耕実演会が開催された。沖縄本島の西原建設造成地跡のジャーガル(灰色台地土)で,母岩はクチャ と云う土壌であり,セメントを固めた一枚岩のような であった。1972 年(昭和 47 年)6 月,2 號機試作完成後,舉行了犁耕實演會。地點位於沖繩本島西原建設造成地遺址的灰色台地土(ジャーガル),母岩為稱為クチャ的土壤,像用水泥凝固的一整塊岩石般堅硬。
実演会参加社は国際物産がファガーソントラクタと純正プラウ,コーラルモータースのフォードはランサ ム製プラウ,井関ゼトアトラクタとスガノが GBO 18
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xx1 \times 1 プラウをテスト機として持参し, 3 社の参加と なった。
參加實演會的公司有國際物產,帶來了法格森(Ferguson)拖拉機及原廠犁,珊瑚汽車的福特則帶來了蘭薩姆製犁,井關的 Zetor 拖拉機與菅野帶來了 GBO 18
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xx1 \times 1 犁作為測試機,三家公司參加。
図 6.44 GBO18
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xx1 \times 1 (スガノ農機提供)
圖 6.44 GBO18
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xx1 \times 1 (由菅野農機提供)
図 6.45 沖縄用 シンナイフ (スガノ農機提供)
圖 6.45 沖繩用 割刀 (由菅野農機提供)
図6.46 GBO バーポイント (スガノ農機提供)
圖 6.46 GBO 刃尖 (由菅野農機提供)
図6.47 バーポイント比較図 (スガノ農機提供)圖 6.47 刃尖比較圖 (由菅野農機提供)
沖縄での農業はサトウキビが大きなウエイトを占め ているが,圃場は特殊土壌であり耕起にはプラウが必需であることから関心も高かった。実演会には県庁,試験場,製糖会社,琉球農連,沖縄経済連,出品会社,組合機械といったところから 100 名を超える参加者が集った。実演会での結果は,プラウの刺さり込み,反転ともに GBO18
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xx1 \times 1 が最も優れ,参集者も沖縄のプ ラウ耕はこれで可能になったと,上々の評価を与え た。成功の鍵は井関農機をはじめ沖縄県農業試験場,県庁糖業農産課の担当者等の,沖縄県農業発展に対す る熱い思いや真摰な指導にあった。輸入品を扱ってい た販売店も GBO18
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xx1 \times 1 の性能を認め,沖縄用プラウ は GBO18
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xx1 \times 1 と評価し,取り扱うようになった。そ の後,小面積の南西諸島に GBO18
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xx1 \times 1 が 1,500 台, その他の型式を含めると 2,000 台のスガノ農機製の土耕機が投入され,深耕による作物生育範囲の拡大をも たらし,サトゥキビ栽培に寄与している。
沖繩的農業以甘蔗佔有很大比重,但因為田地屬於特殊土壤,耕作必須使用犁,因此引起高度關注。實演會吸引了縣政府、試驗場、製糖公司、琉球農聯、沖繩經濟聯、出品公司及組合機械等超過 100 名參加者。實演會結果顯示,犁的刺入及翻轉性能中,GBO18
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xx1 \times 1 最為優秀,參加者也給予高度評價,認為沖繩的犁耕已可藉此實現。成功的關鍵在於井關農機、沖繩縣農業試驗場、縣政府糖業農產課等負責人對沖繩農業發展的熱忱與認真指導。經銷進口產品的店家也認可 GBO18
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xx1 \times 1 的性能,評價沖繩用犁為 GBO18
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xx1 \times 1 ,並開始經銷。之後,在小面積的西南諸島投入了 1,500 台 GBO18
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xx1 \times 1 ,加上其他型式,合計有 2,000 台菅野農機製的土耕機投入使用,擴大了深耕作物的生育範圍,對甘蔗栽培有所貢獻。
沖縄農業と国産プラウメーカーの関係はその後も発展した。現在ではサトウキビ畑の硬盤破砕,排水,根切り,茎葉残渣物混和などにハーフソイラ,プラソイ ラ,サブソイラが,砕土整地作業にバーチカルハロー
沖繩農業與國產犁具製造商的關係其後也持續發展。現在在甘蔗田的硬盤破碎、排水、根部切割、莖葉殘渣混合等作業中,使用半犁、犁耙、深耕犁,碎土整地作業則使用垂直耙。
図 6.48 ハーフソイラ作業風景 (スガノ農機提供)
圖 6.48 半犁作業風景(由菅野農機提供)
図6.49 GBO18
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xx1 \times 1 作業風景
(スガノ農機提供)
(由菅野農機提供)
が用いられている。プラウも多様になり,オフセット タイプや,圃場基盤整備が行われた比較的条件の良い ところではリバーシブルプラウが使われている。被使用。犁具也變得多樣化,在條件較佳且進行田間基盤整備的地方,使用偏置型犁和可逆犁。
注1 そうか(瘡痂)病 注 1 瘡痂病(疤痂病)
イモの形成•肥大期に低温多雨であったり,腐食に富ん だ,排水不良の畑であったりすると発生しゃすい。イモ の表皮の下部がやや紫色となり淡褐色~赤褐色のやや隆起した円小斑を多数発生する。連作の回避や健全な種イ モを使用することなどが対策としてとられる。在馬鈴薯形成及膨大期若遇低溫多雨,或是在腐植質豐富且排水不良的田地中,容易發生病害。馬鈴薯表皮下部會呈現稍帶紫色,並產生淡褐色至紅褐色、稍微隆起的圓形小斑點多數。對策包括避免連作及使用健全的種薯等。
注 2 CEC:塩基置換容量
CEC は土が肥料を吸着できる能力(保肥力)のことで,吸着できる最大量を塩基置換容量とか,塩基(陽イオン) を吸着することから陽イオン交換容量という。火山灰土 や腐植が多い土はイオン交換容量が大きいため保肥性に優れ,逆に砂などは小さい。CEC 是指土壤吸附肥料的能力(保肥力),其最大吸附量稱為鹼基置換容量,因為吸附的是鹼基(陽離子),故又稱為陽離子交換容量。火山灰土及腐植質豐富的土壤因離子交換容量大,保肥性優良,反之砂質土壤則較小。
注3 土の緩衝力 注 3 土壤的緩衝力
土壌が持っている物理的,化学的,そして生物的な性質 や機能は,土壌中での水や熱,物質の流れを急激なもの から緩やかなものへと変化させ,ある場合には土壌中に貯留して流れそのものを抑制することすらある。この物質の移動速度をやわらげる機能を土の緩衝力という。土壌に,ある程度の酸またはアルカリを加えてもほぼ一定 の PH を維持する性質も,この緩衝力に含まれる。水に酸またはアルカリを加えると PH は著しく変化するが,緩衝力を有する土壌の場合はこれらの物質を加えても PH の変化はわずかである。堆肥や石灰質資材の十分な施用,または,良質な粘土を客土することにより土壌の緩衝力を増大させることができる。土壤所具有的物理、化學及生物性質與功能,能將土壤中水分、熱量及物質的流動,從急速變為緩慢,有時甚至能在土壤中蓄積並抑制流動。這種緩和物質移動速度的功能稱為土壤的緩衝力。土壤即使加入一定量的酸或鹼,仍能維持幾乎不變的 pH 值,這也是緩衝力的一部分。若將酸或鹼加入水中,pH 值會明顯改變,但具有緩衝力的土壤加入這些物質後,pH 值變化甚微。透過充分施用堆肥或石灰質資材,或施加優質粘土改良土壤,可提升土壤的緩衝力。
注4 トルオーグリン酸 注 4 磷酸三乙酯
有効体リン酸は,トルオーグリン酸とも言い,作物の根 から吸収されやすいリン酸のことである。有效體磷酸,也稱為磷酸三乙酯,是指作物根部容易吸收的磷酸。
注5 耕土改良事業
緊急開拓事業が GHQ の中止命令で挫折すると,一部先進的農協が特別措置で貸付を受け,開墾を継続すると共 に深耕,心土耕,混層耕等の耕土改良に取組んだ。この実績が認められ,1951(昭和26)年にこれを本格的に推進して第 1 次耕土改良 7 ヶ年計画が樹立され,北海道 に多い特殊土壌の改良に取組むことになった。當緊急開拓事業因 GHQ 的中止命令而受挫時,一些先進的農會以特別措施獲得貸款,繼續開墾,同時致力於深耕、心土耕、混層耕等耕土改良。這些成果獲得認可,於 1951 年(昭和 26 年)正式推動,制定了第一次耕土改良七年計劃,開始著手改良北海道多見的特殊土壤。
注6 プラソイラ 注 6 普拉索伊拉
Plow+Subsoiler から付けた造語である。日本語表記:心土作耕機Plow+Subsoiler 所創造的合成詞。日文表記:心土作耕機
注7 サトウキビ
注 7 甘蔗
茎を押圧して砕くことにより,糖分を含んだ液汁を得る ことができる植物である。古くから砂糖の原料となって きたが,最近ではエタノールの原料ともなっている。熱帯地方で広く栽培されている。日本では沖縄を中心に九州,四国で栽培されている。常緑の大型の多年草である が,深根性であるため台風や干ばつに強い。茎は約 3m位になる。2013(平成 25)年の栽培面積は全国(鹿児島,沖縄)29,500ha で収量は
5
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440
Kg
/
10
5
,
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Kg
/
10
5,440Kg//10 5,440 \mathrm{Kg} / 10 a である(2014 年農林水産統計)。
透過壓碎莖部,可以取得含糖分的汁液的植物。自古以來即作為糖的原料,近年來也成為乙醇的原料。廣泛栽培於熱帶地區。在日本以沖繩為中心,九州、四國也有栽培。為常綠大型多年生草本植物,因為根系深厚,故抗颱風及乾旱。莖長約 3 公尺。2013(平成 25)年全國(鹿兒島、沖繩)栽培面積為 29,500 公頃,產量為
5
,
440
Kg
/
10
5
,
440
Kg
/
10
5,440Kg//10 5,440 \mathrm{Kg} / 10 a(2014 年農林水產統計)。
注8 沖縄の土壌 注 8 沖繩的土壤
1)ジャーガル(灰色台地土) 1)賈加爾(灰色台地土)
沖縄本島中南部の小起伏丘陵地に分布し,久米島,宮古島,波照間島の一部にも分布する。分布於沖繩本島中南部的小起伏丘陵地,並且也分布於久米島、宮古島及波照間島的部分地區。
一般に,母岩の島尻層群泥岩をクチャ(青灰色)と呼び, それが風化した土壌をジャーガルと呼んでいる。PH は アルカリ性で,石灰や苦土等に含まれる養分は豊富で養分保持力も大きく,最も肥沃な土壌である。一般而言,母岩為島尻層群泥岩,稱為クチャ(青灰色),其風化形成的土壤稱為ジャーガル。pH 值呈鹼性,含有豐富的石灰和苦土等養分,且養分保持力強,是最肥沃的土壤。
2)島尻マージ(暗赤色土) 2)島尻マージ(暗紅色土)
各地域のカルスト台地に広く分布し,琉球石灰岩や古生代期の石灰岩を母材とした土壌である。PH は概ね中性 である。石灰や苦土等の交換性塩基に富み,養分保持力 は中程度である。腐植含量が少なく,土性はほとんど強粘質であるが,土壌構造が強度に発達しているため作土 は膨軟で作業性が良い。心土は硬く締っている。サトウ キビ栽培には,保水力の乏しさが問題であり,サブソイ ラやプラソイラによる有効根群域の拡大,夏場の生育伸長期に必要な水分量の確保,地域によっては節水型灌水方式による灌溉方法の改善も重要である。廣泛分布於各地區的喀斯特台地,母材為琉球石灰岩及古生代時期的石灰岩。pH 值大致呈中性。富含石灰和苦土等交換性鹼基,養分保持力中等。腐植含量少,土性多為強粘質,但因土壤結構發育良好,表土膨軟且作業性佳。心土硬且緊實。甘蔗栽培中,保水力不足是問題,透過副犁或翻犁擴大有效根群域,確保夏季生長伸長期所需水分量,並依地區採用節水型灌溉方式改善灌溉方法也很重要。
3)国頭マージ(赤色土や黄色土) 3)國頭紅壤(紅色土壤及黃色土壤)
沖縄本島中北部や八重山諸島,久米島等の台地および丘陵地に広く分布し,千枚岩や国頭礫層,砂岩,花崗岩等 を母材とした土壌である。PH は酸性で,石灰や苦土等 の交換性塩基含量に乏しく,養分保持力も小さい。土性 は主として強粘質~粘質であり,有機物含量が少なく,心土は硬く締っている。サトウキビ栽培は,強酸性を改善することにより,収量増が望めるので,土壌改良が必要な場合がある。また耐水性団粒に乏しく,分散率が高 いため土壌侵食を起こしやすい。サブソイラやプラソイ ラ処理による赤土流出防止対策を図る必要がある。廣泛分布於沖繩本島中北部、八重山群島、久米島等的台地及丘陵地,為以千枚岩、國頭礫層、砂岩、花崗岩等為母質的土壤。pH 值呈酸性,交換性鹼基含量如石灰和苦土等較少,養分保持力也較低。土性主要為強黏質至黏質,有機物含量少,心土層堅硬緊實。甘蔗栽培方面,通過改善強酸性土壤,可望提高產量,因此在必要時需進行土壤改良。此外,由於缺乏耐水性團粒結構,分散率高,容易發生土壤侵蝕。需採取亞耕器或淺耕器處理等措施以防止紅土流失。
引用文献 引用文獻
1)村井信仁:「耕うん機械と土づくりの科学」,農業技術普及協会,p48~74,昭和 62 年 10 月1)村井信仁:「耕耘機械與土壤培育的科學」,農業技術普及協會,p48~74,昭和 62 年 10 月
2)丹羽勝久•辻 修•大渕 清•菊池晃二:「ペド ロジスト」,第43巻 第2号(1999)2)丹羽勝久•辻 修•大渕 清•菊池晃二:「土壤學家」,第 43 卷 第 2 號(1999)
7 水田の耕起,砤士,整地(レーザーレベラー)について
1
)
1
)
^(1)) { }^{1)} 7 水田的耕作、犁地、整地(雷射整地機)について
1
)
1
)
^(1)) { }^{1)}
日本で食料自給率
100
%
100
%
100% 100 \% の米について,一人当たり消費量の変化を見ると最高は1962(昭和37)年の 118.3 Kg であるが,2005(平成 17)年になると 61 Kg と,約半分に激減している。2010(平成 22)年には遂に 60 Kg を割り込み, 59.5 Kg になった。総需要量 は 1996(平成 8)年の 944 万トンから 2010(平成 22)年の 820 万トンに減少した。価格についてみると,近年の最高値は 2003 (平成 15)年の 22,296 円
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60
Kg
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60
Kg
//60Kg / 60 \mathrm{Kg} で あったが,2010(平成 22)年には 12,711 円
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60
Kg
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60
Kg
//60Kg / 60 \mathrm{Kg} に低下している(価格は2003 年(財全国米穀取引•価格形成センター入札結果,2010年は相対取引価格の平均値)。このことは農業経営者の経営に大きな影響 を与えるようになってきている。
在日本,食料自給率為
100
%
100
%
100% 100 \% 的米中,從人均消費量的變化來看,最高峰是在 1962 年(昭和 37 年)的 118.3 公斤,但到了 2005 年(平成 17 年)則減少到 61 公斤,約減半。2010 年(平成 22 年)更首次跌破 60 公斤,降至 59.5 公斤。總需求量從 1996 年(平成 8 年)的 944 萬噸減少到 2010 年(平成 22 年)的 820 萬噸。價格方面,近年的最高價是在 2003 年(平成 15 年)的 22,296 日圓
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//60Kg / 60 \mathrm{Kg} ,但到了 2010 年(平成 22 年)則降至 12,711 日圓
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60
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60
Kg
//60Kg / 60 \mathrm{Kg} (價格為 2003 年財全國米穀交易·價格形成中心招標結果,2010 年為相對交易價格的平均值)。此情況已對農業經營者的經營產生重大影響。
この傾向の背景としては(1)人口の減少(2)若年層と高齢者のウエイトの変化(3)世代交代による消費性向の変化などが考えられる。このことから今後も消費量は減少するものと予想されている。この結果,1971(昭和46)年から減反政策が,稲作転換対策,水田総合利用対策,水田利用再編対策,水田農業確立対策,水田農業構造改革対策等,名称を変えながらも長年続け られている。2014(平成 26)年度の農作物作付面積 は田畑合計で4,146,000ha であり,内訳は田が 2,273,000ha(その内水稲作付面積 1,573,000ha,転作面積は
700
,
000
ha
700
,
000
ha
700,000ha 700,000 \mathrm{ha} ),畑は
1.874
,
000
ha
1.874
,
000
ha
1.874,000ha 1.874,000 \mathrm{ha} となっている(面積は農林水産省平成 26 年度農作物作付け延べ面積及 び耕地利用率による)。上述の転作地には現在,麦類,豆類,野菜,飼料作物が栽培されている。また耕作放裹地が全国に 42.4 万 ha あり,なお増加傾向にある。食料自給率の向上や,環境の保護,農地の再生などの観点から水田の耕地利用法を考える必要がある。
這種趨勢的背景包括(1)人口減少(2)年輕層與高齡者比例的變化(3)世代交替導致的消費傾向變化等。由此預計未來消費量將持續減少。結果,自 1971 年(昭和 46 年)起,減反政策經過稻作轉換對策、水田綜合利用對策、水田利用重組對策、水田農業確立對策、水田農業結構改革對策等名稱變更,長期持續實施。2014 年(平成 26 年度)農作物種植面積合計為 4,146,000 公頃,其中水田為 2,273,000 公頃(其中水稻種植面積為 1,573,000 公頃,轉作面積為
700
,
000
ha
700
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ha
700,000ha 700,000 \mathrm{ha} ),旱地為
1.874
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ha
1.874
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ha
1.874,000ha 1.874,000 \mathrm{ha} (面積依據農林水產省平成 26 年度農作物種植延面積及耕地利用率)。上述轉作地目前種植小麥、豆類、蔬菜、飼料作物等。此外,全國耕作放棄地達 42.4 萬公頃,且仍呈增加趨勢。從提升糧食自給率、環境保護及農地再生等觀點,需重新考慮水田耕地利用方式。
水田での栽培は稲作を中心として転作作物の麦•大豆,野菜作,飼料作物トウモロコシ,そば等多種にわ たっている。水田圃場で適期に播種作業が出来る毌場作成のための排水対策を含め収穫後からの作業計画が必要である。耕起,砕土,整地については,栽培作物 を考慮すると浅耕から深耕までのプラウ耕が必要であ る。深耕が収量,食味,品質に大きく影響することは,第2章の和犂の発達の中でも述べたが,最近は温暖化 の影響で米に心白粒,乳白粒,基部未熟粒等の品質低下が発生して問題になっており,土づくりの重要性が再認識されだした。水田栽培以稻作為主,轉作作物包括小麥、大豆、蔬菜作物、飼料作物玉米、蕎麥等多種。為了在水田圃場適時進行播種作業,需包含排水對策以製作適合播種的田塊,並規劃收穫後的作業計劃。耕作、碎土、整地作業需考慮栽培作物,從淺耕到深耕的犁耕皆有必要。深耕對產量、口感、品質有重大影響,這在第二章和犁的發展中已有說明。近年因溫暖化影響,米粒出現心白粒、乳白粒、基部未熟粒等品質下降問題,土壤改良的重要性再次被認識。
水田の耕起作業の変遷は鍬耕•音力鉾耕からロータ リテイラ耕,パワーデスク耕などを経て現在はトラク水田耕作作業的變遷經歷了鋤耕、音力鉾耕、旋耕機耕、動力盤耕等階段,目前則以拖拉機為主。
タによるロータリー耕の普及率が高い。水田において毎年浅耕し,水田の均平化を図り,過度の代掻きを もって耕盤層を形成すれば,そこには還元層が早く出現することになる。還元層は根の伸長をさまたげるば かりでなく,不透水層となって,水の動きの調整がで きない湿田を形成することになる。田畑輸換(注1) を主体とする現在の水田利用を考えると,耕起作業に は反転耕を導入していくことが栽培上必要と考える。以旋耕機進行耕作的普及率很高。在水田中每年進行淺耕,並致力於水田的平整化,若以過度的代掻形成耕盤層,則還原層會較早出現。還原層不僅阻礙根的伸長,還會成為不透水層,形成無法調節水流動的濕田。考慮到以田畑輪換(註 1)為主的現行水田利用,認為在耕作作業中導入反轉耕是栽培上的必要。
このような水田利用上の課題に思いを致せば,水田用プラウの重要性もおのずと明らかになる。ここで,水田用プラウを開発してきた現在までの経緯を簡単に説明する。1971(昭和46)年に始まった減反政策の中で田畑輪換用としてオフセットプラウ(
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−
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×
2
,
12
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2
,
12-14 xx2, 12-14 \times 2, ~
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1
16
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1
16 xx1 16 \times 1 )(本表記については 10.4 を参照)を開発した。本機によれば拣際まで耕起することが可能となり,本格的に始まった水田での畑作物栽培に寄与した。
若思考此類水田利用上的課題,水田用犁的重要性也自然而然變得明顯。在此簡要說明至今為止開發水田用犁的經過。1971 年(昭和 46 年)開始的減反政策中,為田畑輪換用開發了偏置犁(
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−
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2
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12-14 xx2, 12-14 \times 2, ~
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1
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1
16 xx1 16 \times 1 )(關於本表記請參照 10.4)。本機能夠耕作至拣際,對於正式開始的水田畑作物栽培有所貢獻。
図7.1にオフセットプラウ
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×
1
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1
16 xx1 16 \times 1 を示す。また 1977(昭和52)年スガノ農機(株)は独特な構造を もつ水田,畑作に対応できる作業効率が高い多連プラ ウ,白鳥シリーズ
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5
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3
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,
5
14 xx3,4,5 14 \times 3,4,5 連を開発した。図 7.2 に白鳥 3 連プラウを示す。
圖 7.1 顯示了偏置犁
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1
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1
16 xx1 16 \times 1 。此外,1977 年(昭和 52 年)菅野農機株式會社開發了具有獨特結構、能對應水田及畑作且作業效率高的多連犁——白鳥系列
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14 xx3,4,5 14 \times 3,4,5 連。圖 7.2 顯示了白鳥 3 連犁。
1987(昭和 62)年には水田(稲栽培)の耕起を主体とした耕幅の狭い 12 インチ( 30 cm )サイズのボト ムを開発した。土の横移動を少なくし,後作業の砕土•整地作業を容易にした。プラウは当初はワンウエ イプラウであったが,水田の区画拡大につれて往復耕 が出来る水田用リバーシブルプラウを開発した。図 7.3 に水田用リバーシブルプラウ
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×
4
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×
4
12 xx4 12 \times 4 を示す。
1987 年(昭和 62 年)開發了以水田(稻作)耕作為主、耕幅較窄的 12 英吋(30 公分)尺寸的底犁。此犁減少了土壤的橫向移動,便於後續的碎土及整地作業。犁最初為單向犁,但隨著水田區畫擴大,開發了能往復耕作的水田用可逆犁。圖 7.3 顯示了水田用可逆犁
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4
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×
4
12 xx4 12 \times 4 。
その後,低コスト稲作として直播栽培が導入されだ し,水田の均平化が課題になってきた。水田の均平は水を目視しながら代掻きで行うのが一般的であった。代掻きを運土作業として行うと過剰代掻きとなり土層構造が不均一で栽培上問題があった。この辺りのこと については 7.1 にて説明する。其後,作為低成本稻作,開始引入直播栽培,水田的均平化成為課題。水田的均平通常是在代掻作業時目視水面進行。若將代掻作業視為運土作業過度進行,會造成土層結構不均勻,對栽培造成問題。關於這部分內容,將在 7.1 節說明。
スガノ農機はこの対策として,水を使わずレーザー光線を使用し,乾田状態で均平作業を行うレーザーレ ベラーを開発した。水田の大区画化が始まりトラクタ もクローラトラクタが開発された。1996(平成 8)年 にはレーザープラウ丘曳き用
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8
12
×
8
12 xx8 12 \times 8 連リバーシブル プラウが開発された。
為了對應此問題,菅野農機開發了不使用水而使用雷射光線,在乾田狀態下進行均平作業的雷射整平機。隨著水田大區劃化開始,履帶式拖拉機也被開發出來。1996 年(平成 8 年)開發了用於雷射犁丘曳的
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×
8
12
×
8
12 xx8 12 \times 8 連可逆犁。
本章では,サブソイラ,プラウ,レーザーレベラー を含めた一連の農法について説明する。
本章將說明包含深松機、犁、雷射整平機在內的一系列農法。
図 7.1 オフセットプラウ
圖 7.1 偏移犁
(スガノ農機提供)
(由菅野農機提供)
図7.2 白鳥3連プラウ
圖 7.2 白鳥三連犁
(スガノ農機提供)
(由菅野農機提供)
図 7.3 水田リバーシブルプラウ 圖 7.3 水田可逆犁
(スガノ農機提供) (由菅野農機提供)
7.1 水田の耕起•砕土•整地について 7.1 水田的耕作・碎土・整地
最初にスガノ農機が提唱する不練レーザー耕法につ いて説明する。サブソイラで排水対策を行い,乾いた状態でプラウ耕を行う。その後運土に必要な土量が乾 いた状態でレーザーレベラーによって処理され,砕土•整地が行われる。この方法によって 3 相分布の優 れた土壌により,均平度の高い圃場つくりが可能とな る。本節では,稲栽培についてどのようなことが必要 か説明する。首先說明由菅野農機所提倡的不練雷射耕法。利用深耕機進行排水對策,在乾燥狀態下進行犁耕。之後,運土所需的土量在乾燥狀態下由雷射整地機處理,進行碎土與整地。透過此方法,因三相分布優良的土壤,可打造出高均平度的田地。本節將說明稻作栽培所需注意的事項。
7.1.1稲にとって好ましい水田圃場とは 7.1.1 對稻米來說理想的水田田塊是什麼
稲の養分吸収の大部分は根の呼吸作用によるといわ れる。そのために,土壌は呼吸に必要な酸素を多く含 んでいなければならない。すなわち,心土の透水性が良好で,灌溉水の地下浸透を助け,豊富な酸素が補給 される状態にしなければならない。この状態にある水田の稲は根部の発達が順調である。この場合,畔から の漏水と縦浸透の透水を見極め,適正減水深(注 2) を判定することが必要である。図 7.4 に代かきが過ぎ て透水性が悪化した図を,図 7.5 に減水深と 10 a 当た り水稲収量を示す。
稻米的大部分養分吸收據說是靠根部的呼吸作用。因此,土壤必須含有足夠供呼吸所需的氧氣。換言之,心土的透水性必須良好,能促進灌溉水的地下滲透,並補充豐富的氧氣。處於這種狀態的水田中,稻米的根部發育順利。在這種情況下,需要判斷從畔溝的漏水和縱向滲透的透水性,並確定適當的減水深度(註 2)。圖 7.4 顯示了代掻過度導致透水性惡化的情況,圖 7.5 則顯示減水深度與每 10a 水稻產量的關係。
図 7.4 代かきすぎて透水性が悪化 (スガノ農機内部資料)
圖 7.4 代掻過度導致透水性惡化(須賀農機內部資料)
図 7.5 減水深と 10 a 当たり水稲収量 (スガノ農機内部資料)圖 7.5 減水深度與每 10a 水稻產量(須賀農機內部資料)
7.1.2 地温の保持と有害物質生成の回避策 7.1.2 地溫的保持與有害物質生成的避免對策
排水施設の完備された日本の水田でも,作土の上層 と下層の地温差が大きくなっている。これは水面に合 わせて均平にする,過度の代掻きにより,土壌粒子の間に存在する空気を追い出して,土を固結状態にして いるからである。水田土壌に手を差し込んだ時,表層 が暖かくても指先の下層が泠たいような状態は,透水性が悪いために田面の温かい水が地下に移動するのが少ないことを示している。このような状態では同時即使在排水設施完善的日本水田中,表土的上層與下層地溫差也變大了。這是因為為了使水面平整,過度犁田,將土壤顆粒間的空氣擠出,使土壤處於硬結狀態。當手插入水田土壤時,即使表層溫暖,指尖下方的下層卻感覺冰冷,這表示透水性差,田面溫暖的水很少滲透到地下。在這種狀態下,同時
に,酸素不足を引き起こし,有機酸や硫化水素の有害物質を発生しやすくして呼吸障害を起こしている。こ れは,土壌の物理性が大きく劣化している状態であ る。會引起缺氧,容易產生有機酸和硫化氫等有害物質,導致呼吸障礙。這是土壤物理性質大幅劣化的狀態。
酸素不足の場合は根に有害な有機酸や硫化水素など が発生しやすい。稲にとり影響の大きいのは土の練り すぎによる透水性の悪化である。こうなると根は呼吸障害になり,養分を十分に吸収できなくなる。また,水の縦浸透がない所では低温になると呼吸が衰えて養分吸収が不足する。結果として葉が退色し,分けつが不足する。逆に縱浸透を促すと温かい水と酸素を根ま で届けることができる。しかし,低温による呼吸障害 よりも硫化水素などによる呼吸障害の方が悪影響は大 きい。したがって,有機酸や硫黄分を蓄積しないこと が必要である。缺氧時,容易產生對根部有害的有機酸和硫化氫等物質。對稻作影響較大的,是因過度揉土導致透水性惡化。這樣一來,根部會出現呼吸障礙,無法充分吸收養分。此外,在無縱向滲透的地方,低溫會使呼吸減弱,養分吸收不足。結果葉片會退色,分蘗不足。相反地,促進縱向滲透可以將溫暖的水和氧氣送達根部。然而,相較於低溫引起的呼吸障礙,硫化氫等物質引起的呼吸障礙影響更大。因此,有必要避免有機酸和硫元素的累積。
図 7.6 に酸素不足の場合を示す。図 7.7 に硫化水素 と低温の場合を示す。
圖 7.6 顯示缺氧的情況。圖 7.7 顯示硫化氫與低溫的情況。
図 7.6 酸素不足の場合 (スガノ農機内部資料)
圖 7.6 缺氧的情況(Sugano 農機內部資料)
図 7.7 硫化水素と低温の場合 (スガノ農機内部資料)圖 7.7 硫化氫與低溫的情況(Sugano 農機內部資料)
7.1.3 浅植え,多収について 7.1.3 淺植與高產相關事項
浅植えすると分けつが早くなる結果,必要穂数の確保が容易になる。また,出穂や成熟が早く登塾も良好 となる。しかし実態は浅植えの出来ない水田が多い。湛水前から湿っている水田に水を入れ,代かき時に機械の踏圧と過剰な練り付けを受けては,浅植えが難し く深植えにならざるを得ない。このような土壌では刈取前に落水しても,圃場の乾きが悪く,収穣作業がス ムーズに進まずにさらに圃場に負担をかけることとな り,悪循環を繰り返す。表 7.1 に植え付け深さが収量 にどのような影響を与えているかを示す。淺植會使分蘗加快,結果容易確保必要的穗數。此外,出穗和成熟也會較早,登熟情況良好。然而,實際情況是許多水田無法進行淺植。在灌水前已濕潤的水田中注水,並在代掻時受到機械的踏壓和過度的揉壓,淺植變得困難,不得不進行深植。在這樣的土壤中,即使在收割前放水,田地乾燥情況也不好,收穫作業無法順利進行,反而會增加田地負擔,形成惡性循環。表 7.1 顯示了植栽深度對產量的影響。
7.1.4 雑草対策 7.1.4 雜草對策
日本は雨量が多く,高温多湿で雑草の繁茂が激し い。営農は雑草との戦いでもある。戦後,日本の耕し日本雨量豐沛,高溫多濕,雜草繁茂嚴重。農業經營也是與雜草的戰鬥。戰後,日本的耕作
表 7.1 植え付け深さと収量の関係(出典:スガノ農機内部資料)表 7.1 植栽深度與產量的關係(出處:菅野農機內部資料)
植え付け深さ 種植深度
10 a 収量 10 a 產量
25 mm 25 毫米
13 俵
35 mm 35 毫米
10 俵
45 mm 45 毫米
7
∼
8
7
∼
8
7∼8 7 \sim 8 俵
植え付け深さ 10 a 収量
25 mm 13 俵
35 mm 10 俵
45 mm 7∼8 俵 | 植え付け深さ | 10 a 収量 |
| :---: | :---: |
| 25 mm | 13 俵 |
| 35 mm | 10 俵 |
| 45 mm | $7 \sim 8$ 俵 |
方は過剰な砕土と,雑草種子を撹拌する撹扯耕が多く なり,除草については除草剤の多投に頼ることとなっ た。このような状態は好ましいものではない。プラウ耕の目的は土壌の物理性を保ち,有機物とともに雑草 の種子を下層に埋没させ,地力を上げ雑草より先に作物を発芽,生育させることである。下層に入った雑草 の種子はかなり死滅する。農産物に安全性を求められ る現在,除草剤の使用は極力避けるためにも反転耕を選択する必要がある。一方面過度的碎土和攪拌雜草種子的攪拌耕作增多,除草方面則依賴大量使用除草劑。這種狀況並不理想。犁耕的目的是保持土壤的物理性質,將有機物及雜草種子埋入下層,提高地力,使作物能先於雜草發芽、生長。進入下層的雜草種子會大量死亡。在現今要求農產品安全性的情況下,為盡量避免使用除草劑,有必要選擇反轉耕作。
7.1.5土づくり 7.1.5 土壤改良
鉄は古くなると酸化し茶褐色になる。土も空気に多 く触れると,土の中に含まれている鉄分が茶褐色を帯 びて,団粒構造のポロポロした状態になる。土壌 3 相分布状態が良くなり,水田土壌の地温が高まり根の呼吸作用も順調になり根部がより発達して,養分吸収も良好になる。このような水田土壌は乾土効果も高く,代掻き作業も泥状にならずサラサラした感触を保つこ とができる。堆肥•緑肥•土壌改良資材等を投入する にしても,まず土壌物理性を改善してから行えば効果 が高まる。鐵隨著時間氧化會變成茶褐色。土壤若多接觸空氣,土壤中含有的鐵分會呈現茶褐色,形成團粒結構的鬆散狀態。土壤三相分布狀態變好,水田土壤的地溫升高,根部呼吸作用順利,根系發達,養分吸收良好。這樣的水田土壤乾燥效果佳,代掻作業時不會變成泥狀,能保持鬆散的觸感。即使投入堆肥、綠肥、土壤改良資材等,若先改善土壤物理性質,效果會更好。
7.1.6白い根 7.1.6 白色根系
土の物理性が良いと土壌中の酸素が豊富で,縱浸透,根張りともにいい活力のある強い白根が多くな る。葉は気孔から炭酸ガスを取り込んで光合成を行 う。しかし,根の生育がよくないと,水分の吸収力が弱いので,日中は葉からの水分の蒸散を防ぐため葉は気孔を閉じなければならない。そうすると光合成が十分に行われなくなってしまう。これとは逆に,根が しっかりしていると葉は気孔を閉じる必要はなく,穂 が稔る大切な時期まで光合成が衰えない。そればかり でなく下葉も枯れず,倒伏の危険も少ない。また,根 が深く伸びると食味の良い米となり安定多収となる。根圈域の拡大はこのような効果をもつので大切であ る。図 7.8 に根の状態透水性が良い稲と悪い稲の比較 を示す。
土壤的物理性良好時,土壤中的氧氣豐富,縱向滲透和根系發展都良好,會有許多充滿活力且強健的白根。葉片透過氣孔吸收二氧化碳進行光合作用。然而,若根系生長不良,吸水能力會變弱,白天為了防止葉片水分蒸散,葉片必須關閉氣孔。這樣一來,光合作用就無法充分進行。相反地,若根系健全,葉片就不需要關閉氣孔,直到穗成熟的重要時期,光合作用都不會衰退。不僅如此,下部葉片也不會枯萎,倒伏的風險也較低。此外,根系深入生長會產出口感良好的米,且產量穩定。根圈域的擴大具有這些效果,因此非常重要。圖 7.8 顯示了根系狀態及透水性良好與不良稻米的比較。
図7.8 白い根 圖 7.8 白色根系
(スガノ農機提供) (由菅野農機提供)
7.2 レーザーレベラーの開発 7.2 雷射平整機的開發
圃場の均平化作業は,湛水直播栽培を行っている米国やイタリアではレーザー光線を利用して行ってい る。日本でも低コスト稲作への取り組みの中で直播栽培が始まったが,水田の均平化は代掻きで行うのが一般的であった。代掻きには水田区画の大型化に伴い,作業時間が掛かり過ぎるという問題点がある上に,均平率を上げようとすると過剰代掻きとなり,前述のご とく稲の生育不良や,地耐力の減少などのマイナス面 をもたらした。そこで,日本でもレーザーレベラーを導入しようとしたが,海外のレーザーレベラーは 160PS 級の大型牽引式で,運土作業を目的としたもの であった。これは圃場区画が小さく,圃場の隅々で小回り性能を求める日本の水田には不向きであった。図 7.9 にイタリア式けん引レベラー作業風景を,図 7.10 にアメリカ式けん引レベラー作業風景を示す。田間的平整作業,在進行湛水直播栽培的美國和義大利是利用雷射光線來進行的。日本也在推動低成本稻作的過程中開始了直播栽培,但水田的平整通常是以代掻作業來完成。隨著水田區劃大型化,代掻作業時間過長成為問題,且為了提高平整率而過度代掻,會如前述般導致稻米生長不良及地耐力下降等負面影響。因此,日本也嘗試引進雷射平整機,但海外的雷射平整機是 160PS 級的大型牽引式,主要用於運土作業。這種機型不適合區劃較小、需要在田間角落靈活操作的日本水田。圖 7.9 顯示義大利式牽引平整機作業風景,圖 7.10 顯示美國式牽引平整機作業風景。
スガノ農機はこのような欠点を解消して,日本の区画,使用トラクタ,作業体系に合った製品を開発する ことを目標に揭げて取り組んだ。内容を以下に記す。
蘇賀農機為了解決這些缺點,目標是開發適合日本區劃、使用的拖拉機及作業體系的產品,並為此積極投入。內容如下所述。
(1)トラクタ3点リンク直装タイプレーザーレベラーの開発。
(1)開發拖拉機三點連結直裝型雷射整平機。
小回り性能を実現する上で求められることは,自由度の大きい操作が可能なことである。つまり,レべ ラーを任意の位置に任意の角度で置けるようでない と,圃場の隅での作業は不可能である。これに対応す るために,左右のロワーリンク,トップリンクを使用 する 3 点リンク直装方式のものを開発することとし た。軽量化や排土板の材質,角度など種々の開発課題 をクリアして完成した。一方,小面積での作業や共同利用向けとして,小型のトラクタでも作業が可能なド ローバーけん引式レーザーレベラーも開発した。これ はけん引のみによって運搬が可能なものであり,海外 で使用されていたものと同型機であった。
為實現小迴轉半徑性能,所需的是能進行高度自由操作。換言之,若無法將整平機置於任意位置及任意角度,則無法在田塊角落作業。為應對此點,決定開發使用左右下連桿及頂連桿的三點連結直裝方式產品。克服了輕量化、排土板材質及角度等多項開發課題後完成。此外,針對小面積作業及共同利用,亦開發了可由小型拖拉機作業的拖曳式雷射整平機。此機僅靠拖曳即可運輸,且與海外使用的同型機相同。
図 7.9 イタリヤ式牽引レベラーによる運土作業
圖 7.9 義大利式牽引整平機進行運土作業
(スガノ農機提供)
(由菅野農機提供)
図 7.10 アメリカ式率引レベラーによる運土作業
圖 7.10 美國式拉引式整地機進行運土作業
(スガノ農機提供)
(由菅野農機提供)
適用馬力
:
3
:
3
:3 : 3 点リンク直装式レーザーレベラー
⇒
⇒
=> \Rightarrow
:
3
:
3
:3 : 3 點連結直裝式雷射整地機
⇒
⇒
=> \Rightarrow
65PS~160PS
:ドローバーけん引式レーザーレベラー
⇒
⇒
=> \Rightarrow 拖拉桿牽引式雷射整地機
⇒
⇒
=> \Rightarrow
40PS~120PS
運土,均平機能,砕土機能,鎮圧機能を有し,且つ トラクタとの重量バランスを保持するようにした。3点リンク直装で且つ砕土機能を持つレベラーは日本独自の製品である。
具備運土、平整功能、碎土功能、鎮壓功能,且保持與拖拉機的重量平衡。三點連結直裝且具備碎土功能的平整機是日本獨有的產品。
(2)レーザー 3 点リンク制御機構の開発
(2)雷射三點連結控制機構的開發
開発当時は,トラクタ側にレーザー 3 点リンク制御機構を装備した機種が少なかった。これに対応するた めに,上記(1)で開発した技術の応用として,すでに稼
開發當時,拖拉機側裝備雷射三點連結控制機構的機種很少。為了對應此情況,作為上述(1)所開發技術的應用,已經在運轉中。
働中のトラクタに後付けで設置が可能なレーザー制御用コントローラを開発した。開發了可後裝於作業中拖拉機上的雷射控制用控制器。
③ ドローバーけん引式用レーザコントローラ ③ 拖拉式用雷射控制器
けん引式ではレーザーレベラー側に高さを制御する電磁切換え弁を設置している。レーザー光を電気信号 に変え,電磁切換え弁を作動させるコントローラであ り,1本の操作レバーで手動,自動の切り替えを行う。拖拉式在雷射平整器側設置有控制高度的電磁切換閥。此控制器將雷射光轉換為電信號,驅動電磁切換閥,並可用一根操作桿手動與自動切換。
(4)レーザープラウ (4)雷射犁頭
作土層を一定にするため,まず,圃場表面の凹凸に関係なく犁底を一定にする必要がある。このため耕深制御をレーザー制御で行う多連プラウを開発した。耕深調整が犁底盤の硬さに影響されない機能を持たせる ことに腐心した。このレーザープラウで犁底を一定に した後,表面をレーザーレベラーで均平化することに なる。為了使耕作層保持一定,首先,不論田間表面的凹凸,都必須使犁底保持一定。因此,開發了以雷射控制進行耕深控制的多連犁。特別費心使耕深調整不受犁底盤硬度的影響。使用這種雷射犁使犁底保持一定後,再用雷射整平機將表面均平化。
以上の 4 点が大きな開発テーマーであった。スガノ農機,トリンブル・ジャパン(現ニコン・トリンブ ル),農業工学研究所(現農村工学研究所)の共同研究で1994(平成 6)年に開発に着手し,1996(平成 8)年に完成した。以上四點是主要的開發主題。由菅野農機、Trimble Japan(現尼康 Trimble)及農業工學研究所(現農村工學研究所)共同研究,於 1994 年(平成 6 年)開始開發,並於 1996 年(平成 8 年)完成。
3 点リンク直装式レーザーレベラーは1996(平成 8)年の完成後,販売を開始し,2015(平成27)年まで に 2,500 台の販売実績を達成した。レーザー制御用コ ントローラはトラクタに電子式 3 点リンク制御装置を装備している,海外からの輸入トラクタにも後付出来 るまで対応が可能となった。三點連結直裝式雷射整平機於 1996 年(平成 8 年)完成後開始販售,至 2015 年(平成 27 年)已達成 2,500 台的銷售實績。雷射控制用控制器配備於裝有電子式三點連結控制裝置的拖拉機上,甚至可後裝於從海外進口的拖拉機。
また 2013(平成 25)年には GNSS(Global Navigation Satellite System),GPS,GLONASSを利用して圃場 マップの描画や土量計算をすることができ,それを基 に均平作業をすることができるまでに高度化された GPS レベラーも開発された。另外,於 2013 年(平成 25 年)開發出利用 GNSS(全球導航衛星系統)、GPS、GLONASS 來繪製田間地圖及計算土量,並以此為基礎進行均平作業的高階 GPS 整平機。
図7.11に3点リンク直装式レーザーレベラーの構成図を,図 7.12 に同機による作業風景を示す。図 7.13 にドローバーけん引式レーザーレベラーの構成を,図 7.14 に同機による作業風景を示す。図 7.15 に後付け レーザー制御用コントローラを示す。
圖 7.11 顯示三點連桿直裝式雷射整平機的構造圖,圖 7.12 顯示該機的作業風景。圖 7.13 顯示拖拉桿牽引式雷射整平機的構造,圖 7.14 顯示該機的作業風景。圖 7.15 顯示後付雷射控制用控制器。
図7.11 3 点リンク直装式レーザーレベラーの構成 (スガノ農機内部資料)
圖 7.11 三點連桿直裝式雷射整平機的構造(須賀農機內部資料)
図 7.12 3点リンク直装式レーザーレベラーの作業風景 (スガノ農機提供)
圖 7.12 三點連桿直裝式雷射整平機的作業風景(須賀農機提供)
図7.13 ドローバーけん引式レーザーレベラーの構成 (スガノ農機内部資料)
圖 7.13 拖拉桿牽引式雷射整平機的構造(須賀農機內部資料)
図 7.14 ドローバーけん引式レーザーレベラーの作業風景
圖 7.14 拖拉式激光整地機的作業風景
(スガノ農機提供)
(由菅野農機提供)
図 7.15 後付けレーザー制御用コントローラー (スガノ農機提供)圖 7.15 後裝激光控制用控制器(由菅野農機提供)
7.2.1 レーザーシステム 7.2.1 激光系統
上述のレーザーレベラー,レーザープラウの制御に利用されたレーザーシステムについて述べる。關於上述用於激光整地機、激光犁的控制所使用的激光系統進行說明。
発光部は 600 回/分で回転し,この光は全方位で受光可能である。簡単な操作で 2 方向勾配設定が可能で あり,この光線を基準としてレベラーで勾配をつけ る。発光素子としては波長 670 nm のレーザダイオー ドを用いている。有効使用範囲は 900 m である。
發光部以每分鐘 600 轉旋轉,該光線可全方位接收。可簡單操作設定兩方向坡度,並以此光線為基準用水平儀調整坡度。發光元件使用波長 670 nm 的雷射二極體。有效使用範圍為 900 公尺。
受光器は受光素子のアレイからなり,受光幅は 17 cm で
360
∘
360
∘
360^(@) 360^{\circ} 受光可能である。通常はトラクタキャビ ンより上に設置して使用する。
受光器由受光元件陣列組成,受光寬度為 17 公分,可
360
∘
360
∘
360^(@) 360^{\circ} 接收。通常安裝於拖拉機駕駛艙上方使用。
圃場高低差を作業前に測定し圃場の状態を事前に知 ることは精度,能率の面からも必要である。これに使用するのがレーザアイ・デジタルサーベイロッドであ る。レベラー作業では高い方から低い方へ運土する が,作業方向,運土量を決め,効率的に作業を行う。
在作業前測量田地高低差並事先了解田地狀況,對於精度與效率方面皆為必要。用於此目的的是雷射瞄準器與數位測量桿。水平儀作業時,土壤由高處運至低處,決定作業方向與運土量,以有效率地進行作業。
7.2 .2 作業手順
高精度,高能率なレベラー作業による種床作りをす るには,土が乾いた状態で行うことがポイントとな る。心土破砕やもみ殻暗渠の施工を行い,適正減水深 の確保と排水を促して田を乾かす。良質の播種床作り は,レベラーによる均平化に加えて,土壌の物理性を確保することが重要である。このことがその後の稲の生育と品質の向上を左右する要因となる。図7.16に レーザー耕法の作業フローを示す。図 7.17 にレー ザーシステムによる圃場均平作業図を示す。これらの ことを含めた具体的な手順を以下に記す。
要進行高精度、高效率的水平儀作業以製作播種床,關鍵在於土壤保持乾燥狀態。進行心土破碎及稻殼暗渠施工,確保適當的減水深度並促進排水,使田地乾燥。優質的播種床製作,除了利用水平儀均平外,確保土壤物理性質也非常重要。此因素將影響後續稻作生長與品質提升。圖 7.16 示雷射耕作法的作業流程,圖 7.17 示雷射系統進行田地均平作業圖。以下記載包含這些內容的具體步驟。
図7.16 レーザー耕法の作業フロー図 (スガノ農機内部資料)圖 7.16 雷射耕作法的作業流程圖(須賀農機內部資料)
1)高低差測量
レーザーアイを使用して作業前に圃場の高低差を計 り,運土方向や運土量を予測する。使用雷射瞄準器在作業前測量田地的高低差,預測土方運輸方向及運土量。
2)心土破砕 2)心土破碎
サブソイラで心土を破砕した上で,圃場一面に一定間隔で廻らした補助暗渠を本暗渠につなぎ,圃場全体 の透水性,排水性を高める。積雪地帯では土を傷めず に出来る雪上心破がある。図 7.18 に心土破砕作業風景を,図 7.19 に耕起後の乾いた水田圃場を示す。使用深耕機破碎心土後,在田地全區以一定間隔設置輔助暗渠並連接至主暗渠,提高田地整體的透水性與排水性。積雪地區有不損傷土壤的雪上心破技術。圖 7.18 為心土破碎作業現場,圖 7.19 為耕作後乾燥的水田田地。
3)施肥
本章に関係せず説明を省く 本章不相關,省略說明
レーザシステムによる水平均平な固場づくり 利用雷射系統打造水平平坦的固場
1)現状
田面が均平でなく,作土層も不均一で硬盤の 1)現狀 田面不平整,作土層也不均勻且有硬盤現象
2)反転耕起 2)反轉耕起
3)均平
図 7.17 レーザーレベラーシステムによる圃場均平作業図
圖 7.17 雷射整平系統進行田間均平作業圖
(スガノ農機内部資料)
(菅野農機內部資料)
図 7.18 心土破砕作業風景 (スガノ農機提供)
圖 7.18 心土破碎作業風景(由菅野農機提供)
図 7.19 耕起後の乾いた水田圃場
圖 7.19 耕作後乾燥的水田田塊
(スガノ農機提供)
(由菅野農機提供)
4)反転(プラウ耕)
4)翻轉(犁耕)
レーザープラウは高低差のある圃場面と無関係に犁低を水平に耕起,反転,放酇,砕土を行う。このこと をプラウ耕と称する。プラウ耕には,わら・雑草種子等を埋設させて雑草の繁茂を抑制する効果もある。こ のことにより有機物の還元が促進されて,土の三相分布(固相,気相,液相)が整えられ,同時に圃場表面 もきれいになる。結果として後行程の均平作業の精度 が良くなることにつながる。図 7.20 にレーザープラ ウによる耕起作業を示す。
雷射犁不受田塊高低差影響,能將犁底保持水平進行耕作、翻轉、放置秸稈、破土。此作業稱為犁耕。犁耕具有將稻草、雜草種子等埋入土中以抑制雜草繁茂的效果。藉此促進有機物的還原,調整土壤三相分布(固相、氣相、液相),同時使田塊表面變得整潔。結果有助於後續均平作業的精度提升。圖 7.20 顯示雷射犁的耕作作業。
図 7.20 レーザープラウ作業風景 (スガノ農機提供)圖 7.20 雷射犁作業風景(由菅野農機提供)
5)均平(レーザーレベラー) 5)均平(雷射整平機)
反転された圃場は,数日で表層が乾き,還元土壌は酸化してサラサラとした圃場に変化する。これで乾土効果が期待できる。さらに,運土すれば,当然のこと ながら運土後に表層となった部分が乾き,レベラー作業がスムーズに行える。また,表面の均平化だけでは作物は均一に生育しないので,レーザープラウで剓底 を水平に耕起する必要がある。レーザーレベラーでは残椬物のない乾いた土を,高い方から低い方へ運んで行き,作土深を均一にして表層を均平にする。レー ザーレベラーには土を運土する排土板の後方にスプリ ングタインが取り付けられており,作土層は常に砕土 される。反転して乾いた土の移動にはゴムクローラを履いたトラクタを使用するので,踏み固めも少なく,土の易耕性の悪化を最小限に留めることができる。翻轉過的田地,表層在數日內會乾燥,還原土壤會氧化,變成鬆散的田地。這樣可以期待乾土效果。此外,若進行運土,理所當然地運土後成為表層的部分會乾燥,整平作業能順利進行。而且,僅表面均平並不能讓作物均勻生長,因此需要用雷射犁將犁底水平耕起。雷射整平機會將沒有殘留物的乾土,從高處運到低處,使作土深度均一並使表層均平。雷射整平機在運土的排土板後方裝有彈簧齒,作土層會持續被碎土。翻轉且乾燥的土壤移動時使用裝有橡膠履帶的拖拉機,因此壓實較少,能將土壤易耕性的惡化降到最低。
作土深を均一にして,圃場全体を均平に乾かした土壌の断面をみると,上層部は細砕土され,均平化で更 に鎮圧されている。鎮圧は後工程の播種機や田植え機 の走行の安定化につながる。またコイルパッカーの溝 は湛水時の水回りを早める効果がある。將作土深度均一化,使整個田地均平乾燥的土壤斷面來看,上層被細碎土且因均平化而進一步鎮壓。鎮壓有助於後續播種機或插秧機行走的穩定性。此外,線圈壓實器的溝槽有加速積水時水流的效果。
図 7.21 にレーザーレベラーによる均平作業を,図 7.22 に均平に仕上がった水田を示す。図 7.23 には作業後の土壌断面と土壌硬度を示す。圖 7.21 顯示了使用雷射整平機進行均平作業的情況,圖 7.22 顯示了均平完成的水田。圖 7.23 則顯示了作業後的土壤剖面與土壤硬度。
本章で説明したプラウ耕,あるいはレーザーレベ ラーを使用した均平作業は以下のような効果を持つ。 すなわち,水田の圃場では均平率が向上する結果,直播栽培を行う際に,乾田,湛水,折本等,種々の栽培法に対応することが出来る。また,発芽率が向上す る,減農薬が可能となる(圃場の不陸による農薬効果 の減少がなくなる),といった効果も期待できる。さ らに土壌物理性の安定化による品質向上等をもたら し,また移植栽培(乳苗•成苗)でも,無代かき移植,簡易代かき移植,浅植えなど広範囲の稲作に利用でき る。
本章所說明的犁耕,或使用雷射整平機進行的均平作業具有以下效果。也就是說,在水田的田塊中均平率提高,結果在進行直播栽培時,能夠對應乾田、湛水、折本等各種栽培方法。此外,發芽率提高,減少農藥使用成為可能(因田塊不平造成農藥效果減少的情況消失),還可期待其他效果。進一步因土壤物理性穩定化帶來品質提升,且在移植栽培(乳苗、成苗)中,也能利用無代耕移植、簡易代耕移植、淺植等廣泛的稻作方式。
図7.21 レーザーレベラーによる均平作業風景
圖 7.21 雷射整平機進行均平作業的現場
(スガノ農機提供)
(由菅野農機提供)
図 7.22 均平に仕上がった水田 (スガノ農機提供)
圖 7.22 均平完成的水田(由菅野農機提供)
図7.23 作業後の土壌断面 (スガノ農機内部資料)圖 7.23 作業後的土壤斷面(Sugano 農機內部資料)
また田畑輪換では大豆栽培時の培土作業等により損 なわれた均平度を回復することが容易にできるので,稲の作付け時の圃場問題も解消した。麦•大豆の湿害対策として,表面排水対策,水管理対策としての田面另外,在田畑輪作中,由於大豆栽培時的培土作業等,損壞的均平度能夠輕易恢復,因此稻作時的田間問題也得以解決。作為小麥和大豆的濕害對策,有表面排水對策,以及作為水管理對策的田面
傾斜化技術(注 3)も普及し始めた。 傾斜化技術(註 3)也開始普及。
TPP 交渉も大筋合意したが,これからの水田利用 は海外の大規模な農業に対抗して何を目指すべきかで ある。規模で競っても勝つことはできない。稲作,畑作でも土作りを主体とした農地で安心安全な作物を生産することではないかと考える。農業経営を永続性の あるものにするためには,いかなる畨場でも土の易行性をよくしなければならない。TPP 談判雖已大致達成共識,但未來水田利用應該針對如何與海外大型農業競爭而定。僅靠規模競爭是無法取勝的。我認為無論是稻作還是畑作,都應以土壤改良為主,生產安心安全的作物。為了使農業經營具有永續性,無論任何農地,都必須改善土壤的易耕性。
注1 田畑輪換
一般的に水田状態で水稲の作付けを数年間継続してか ら,その後農地を畑状態にし,野菜,飼料作物,麦,大豆等の畑作物を栽培して,再び水田に戻すことを周期的 に継続する耕地の利用法をいう。このようにすることに より,畑作を続けることによって窒素が不足したり(窒素飢餓),病害虫が増えたりする弊害を防ぐことができ る。一般而言,在水田狀態下連續種植水稻數年後,將農地轉為旱地狀態,栽培蔬菜、飼料作物、小麥、大豆等旱作物,然後再恢復為水田,週期性地持續利用耕地。透過這種方式,可以防止因持續旱作而導致的氮素不足(氮飢餓)及病蟲害增加等不良影響。
注2 適正減水深
湛水した水田で湛水深の低下の速度をいい,通常は1日当たりの水の低下を mm で表す。低下量は蒸発散量と降下浸透量を足した減水量を表す。目安として蒸発散量 は 5 mm ,降下浸透量は
15
∼
35
mm
15
∼
35
mm
15∼35mm 15 \sim 35 \mathrm{~mm} とする。適正減水深 は
20
mm
∼
40
mm
20
mm
∼
40
mm
20mm∼40mm 20 \mathrm{~mm} \sim 40 \mathrm{~mm} となる。
指在蓄水的水田中,蓄水深度下降的速度,通常以每日水位下降的毫米數表示。下降量代表蒸散量與滲漏量的總和。作為參考,蒸散量為 5 毫米,滲漏量為
15
∼
35
mm
15
∼
35
mm
15∼35mm 15 \sim 35 \mathrm{~mm} 。適當的減水深度為
20
mm
∼
40
mm
20
mm
∼
40
mm
20mm∼40mm 20 \mathrm{~mm} \sim 40 \mathrm{~mm} 。
注3 田面傾斜化技術
レーザー光の勾配設定機能を使って,田面に勾配を付け ることをいう。これにより,雨水の早期排出を促して湿害からの回避や水田への入水時間の短縮を図り,水の駆 け引きを迅速に行うことができる。利用雷射光的坡度設定功能,在田面上形成坡度。藉此促進雨水的早期排出,避免濕害並縮短水田進水時間,使水分管理能迅速進行。
参考文献 參考文獻
1)スガノ農機(株)内部資料 1)菅野農機株式會社內部資料
8 プラウ耕及びロータリ耕より見た畑地の易耕性に就いて
1
)
1
)
^(1)) { }^{1)} 8 犁耕及旋耕對田地易耕性的觀察
1
)
1
)
^(1)) { }^{1)}
農作業の最初に行うのは耕起作業である。農耕の始 まりから棒で突き,砕土し土を反転することが行われ てきた。棒から鍬,鋤,犁,畜力用プラウ,トラクタ用プラウと進化してきたが目的は同じである。土壌の物理性を考える上で土の易耕性について説明する。農作業最初進行的是耕作作業。從農耕開始以來,一直以棒子刺入、破碎土壤並翻轉土壤。從棒子到鋤頭、犁、畜力用犁、拖拉機用犁逐步演進,但目的相同。以下說明土壤物理性中土壤易耕性的相關內容。
現在の耕起作業は主にプラウ耕であり,ロータリ耕 である。その着手時期の判定は畑地の乾湿程度即ち土壌水分の大小が基準になっている。適度な土壌水分で あれば,砕土が良く好適な播種床が出来上がるが,過度であれば耕土は放てき,砕土ともに不良で,特に埴土系では洋カンを切り倒した如き形状を呈するし,ま た乾燥し過ぎると,人頭大の土塊がごろごろと放てき される。プラスチック撥土板プラウが開発される前 は,水分が適度であっても火山灰性土壌ではプラウの曲面に土粒が付着し,それが相互粘着して,耕土のス キわけをなして放てき,反転が行われず,拙劣なプラ ウ耕起状態となった。プラスチック撥土板プラウの反転性能は 5.3 .7 の図 5.34 で記した通りで,土壌付着も無く完全反転が可能となった。ロータリ耕の場合で も,火山灰性土壌では同じ問題を発生した。従ってこ れ等の作業を開始する場合の判定は土壌水分のみでな く,土壌粒子の状態をも考慮に入れ,それを更に改良 する手段を講じてやる必要があった。つまり易耕性と は新しい考え方のもとに研究をすることが必要となっ た観点である。以下では,プラウ耕の研究者であり,常に現場重視の思考をする常松栄の論文を引用しつつ説明する。目前的耕作作業主要是犁耕和旋耕。其開始時機的判定以田地的乾濕程度,即土壤水分的多寡為標準。若土壤水分適中,則土壤易碎,能形成良好的播種床;但若過度濕潤,耕土會結塊,且土壤破碎不良,特別是在黏土系中,會呈現如同倒下的洋蔥般的形狀;若過於乾燥,則會出現如人頭大小的土塊滾動。塑膠撥土板犁開發之前,即使水分適中,火山灰性土壤也會因土粒附著於犁的曲面,互相黏結,導致耕土分層且無法翻轉,形成劣質的犁耕狀態。塑膠撥土板犁的翻轉性能如 5.3.7 節圖 5.34 所示,土壤不會附著,能完全翻轉。旋耕時,火山灰性土壤也會發生同樣的問題。因此,判定這些作業開始的時機,不僅要考慮土壤水分,還需考慮土壤粒子的狀態,並採取進一步改良的措施。換言之,易耕性需在新的觀點下進行研究。以下將引用犁耕研究者、且始終重視現場思考的常松榮的論文來說明。
8.1 昜耕性の意義 8.1 易耕性的意義
Baver が"Physical Properties of Soil"で述べてい る Soil Tilth(耕作作業)は機械で耕転することによ り,植物の成育に適した物理的条件を土壌に持たせる ということである。この条件とは土壌の物理的環境, つまり,適度な換気性,成育に適した水分を常に保持 し,過剰水を迅速に地下へ浸透排除せしめるといった ことであり,それを可能とする土壌構造を実現するこ とがSoil tilth の目的である。Baver 在《Physical Properties of Soil》中所述的 Soil Tilth(耕作作業)是指透過機械耕翻,使土壤具備適合植物生長的物理條件。這些條件包括土壤的物理環境,即適度的通氣性,能持續保持適合生長的水分,並迅速將過多的水分滲透排除至地下。實現這樣的土壤結構即為 Soil Tilth 的目的。
この様な構造を保持せしめるには,Soil consistency (土壌結持力)(注 1)がある特定の限られた範囲にな ければならない。Atterberg は1911年にClayを使用 して実験した結果に基づいて報告し,ここで云う或る範囲とは流動下限と細棒限界(可塑性)で表示する為了保持這樣的結構,土壤結持力(Soil consistency)(註 1)必須處於特定的有限範圍內。Atterberg 於 1911 年基於使用黏土進行實驗的結果報告,這裡所說的某一範圍是以流動下限和細棒限界(可塑性)來表示。
Consistency(土壌結持力)なるもの部分に限られる としている。粘土を基準として決定されたいわゆる塑性指数をそのまま他の土壌に適用することはできな い。日本の農耕地には各種の特性を有する火山性土壌 があり,泥炭土壌が存在する。これらの土壌結持力に ついて多くの研究がなされている。易耕性を判定する のには団粒化に関連した土塊の分布や孔ゲキ量が取り上げられる。土•水•空気の三相構造(図 8.1)の表示はこの判定には役立つものであるが現在のところ,各々の土壌についての決定版は発表されていない。更 に別の判定の仕方として,Penetrometer(貫入式土壌硬度計)が利用されはじめた。これは土壌が塑性を示す領域の中でのみ考えられるものである。この測定数値が大であれば構造は極めて堅蜜で,孔隙量があっ たとしても作物根の伸延は困難である。この堅さの土壌はたとい耕起したとしても作物の成育に適した状態 にはならない。つまり粒団化させることができない。 そのためには他の手段を講ずる必要がある。言い換え れば測定数値の大小は耕転方法の選定の目安となるの である。この方法については後述する。
所謂的結持力(Consistency)僅限於部分範圍。以黏土為基準決定的所謂塑性指數,不能直接套用於其他土壤。日本的農耕地存在具有各種特性的火山性土壤及泥炭土壤,對這些土壤結持力已有許多研究。判定易耕性時,會考慮與團粒化相關的土塊分布及孔隙量。土、水、空氣三相結構(圖 8.1)的表示對此判定有幫助,但目前尚未發表各土壤的決定版。此外,作為另一種判定方法,開始利用貫入式土壤硬度計(Penetrometer)。此方法僅適用於土壤呈現塑性區域時。測量值若偏大,表示結構極為堅密,即使有孔隙,作物根系伸展也困難。這種堅硬的土壤即使耕作,也無法達到適合作物生長的狀態,也就是無法形成團粒結構。因此需要採取其他手段。換言之,測量值的大小可作為耕作方法選擇的參考。此方法將於後述。
粒子の状態は有機物等により接着され結合している 顆粒的狀態因有機物等而被黏合結合在一起。
図 8.1 土壌の三相分布 圖 8.1 土壤的三相分布。
(スガノ農機提供) (由菅野農機提供)
要するに易耕性とは作物の成育に適した換気性と水分を保持し,過剰水は急速に地下へ浸透排除する粒団化した耕土の状態である。このような土壌の物理環境 を持続させ,或いは保持させる目的で使用するのが耕転用機械(主としてボトムプラウ)である。簡言之,易耕性是指保持適合作物生長的通氣性和水分,並能迅速將過多水分滲透排除至地下的粒團化耕土狀態。為了持續或保持這種土壤的物理環境,所使用的耕作機械(主要是底犁)即為耕翻用機械。
8.2 易耕性とプラウ耕の種類 8.2 易耕性與犁耕的種類
易耕性はプラウと密接な関わりがあることは上述の ことからうかがい知ることができる。本節ではこの観從上述可知,易耕性與犁耕有密切關係。本節將從此觀點說明犁耕的種類。
点からプラウ耕の種類について述べる。反転耕は犁と共に耕転用機械の重要な役目を果たす農機具である。 プラウ耕の目的は作物の発芽,根の伸延に適した土壌構造を与え,表面に散在している夾雑物を地中に埋没 して腐敗分解を促進させ,有機物を含有せしめる。従って耕土の表層について或る一定の深さで耕起•反転•放てき・破砕の 4 種の作業をする農機具である。次にプラウ耕の種類を述べる。反轉耕與犁一同擔任耕翻用機械的重要角色。犁耕的目的是提供適合作物發芽及根系伸展的土壤結構,將散布於表面的夾雜物埋入地下,促進腐敗分解,使土壤含有有機物。因此,對耕土表層進行一定深度的耕起、反轉、拋掘及破碎四種作業的農機具。接下來說明犁耕的種類。
(1)表土耕 Surface Plowing (1)表土耕 Surface Plowing 表層耕作
表土耕は最も広く行われているプラウ耕で,耕土の表層 30 cm 位の深さで耕起する。毎年大体同一深さで耕起しているのでこの耕土を作土と云う場合もある。 20 cm 位までの深さで耕起するのを浅耕とか削耕 (shallow plowing)と呼んで区別している。最初に耕起した土壌をれき土(Slice or Furrow Slice)と呼ぶ。各部の名称を図 8.2 に示した。
表土耕是最廣泛進行的犁耕,耕作土壤的表層約 30 公分深度進行耕起。由於每年大致在相同深度耕起,這層耕土有時也稱為作土。耕起深度約 20 公分以內的稱為淺耕或削耕(shallow plowing)以作區別。最初耕起的土壤稱為犁土(Slice or Furrow Slice)。各部分名稱如圖 8.2 所示。
図 8.2 れき土各部名称
1
)
1
)
^(1)) { }^{1)} 圖 8.2 犁土各部分名稱
1
)
1
)
^(1)) { }^{1)}
(2)深耕 Deep plowing (2)深耕 Deep plowing 深層耕作
35
∼
40
cm
35
∼
40
cm
35∼40cm 35 \sim 40 \mathrm{~cm} の耕深で耕土を耕起するもので,れき土は原則として反転される。
40
∼
50
cm
40
∼
50
cm
40∼50cm 40 \sim 50 \mathrm{~cm} の耕深で耕起するの を特に超深耕と呼ぶ。
以
35
∼
40
cm
35
∼
40
cm
35∼40cm 35 \sim 40 \mathrm{~cm} 的耕深耕起耕土,礫土原則上會被翻轉。以
40
∼
50
cm
40
∼
50
cm
40∼50cm 40 \sim 50 \mathrm{~cm} 的耕深耕起的稱為特別深耕。
(3)心土耕 Sub-soiling (3)心土耕 Sub-soiling 亞心土耕作
表土耕を連年行っていると,れき溝底が犁底で押し つけられたり,トラクタタイヤの走行で踏圧が発生し たり,又雨水により運ばれた微粒子の粘土分が沈殿し て固結した盤状組織が出来る。この固結層を犁底盤あ るいは硬盤層(Plow-soil an.Hardpan)と呼んでいる (図8.3)。ホイールトラクタが耕馬に代わって使用さ れだしてからはれき溝底を走行するので,この底部を踏み固める度合いが大きくなり,水の滲透を不良に し,かつ作物根の伸延を一段と強く阻止するように なった。これを踏圧と呼ぶが Penetrometer の使用に より,容易に固結程度を知ることができる。易耕性確保の上から心土耕が不可欠である理由がここにある。走行回数の増加につれて土壌密度も増加するが,トラ クタと作業機の重量によって,その密度には差異が生 ずる。しかし土壌密度が増加して,ある一定の値に達長年進行表土耕時,礫溝底會被犁底壓實,或因拖拉機輪胎行駛而產生踏壓,且雨水帶來的微粒粘土分沉積形成固結的盤狀組織。此固結層稱為犁底盤或硬盤層(Plow-soil an.Hardpan)(圖 8.3)。自從輪式拖拉機取代耕馬使用後,因行駛於礫溝底部,該底部的踏實程度加劇,導致水滲透不良,且更強烈阻礙作物根系伸展。此現象稱為踏壓,使用 Penetrometer 可輕易得知固結程度。為確保易耕性,心土耕是不可或缺的。隨著行駛次數增加,土壤密度也會增加,但因拖拉機及作業機重量不同,密度會有所差異。然而土壤密度增加至一定值後,
すると,その固結度合いはそれ以上増加せずにれき溝底全部に一つの面として形成されるようになる。図 8.4 に示す踏圧層と呼ぶ層がこれである。この層は,要するにトラクタと作業機のタイヤの走行により土壌 が踏締められた固結部である。この踏圧層を耕起と破砕つまり膨軟化せしめる目的で行うプラウ耕を心土耕 と特に呼ぶのである。心土耕の深さは大体 10 cm が標準であるが 30 cm にも及ぶことがあり,耕巾は表土耕 プラウの刃巾の
1
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3
∼
1
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1//3∼1//1 1 / 3 \sim 1 / 1 である。ドイツでは刃巾の
1
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1//3 1 / 3 ,耕深 30 cm で行う心土耕を特別に心土溝耕(Pillen- Kultur)と称している。ホィールトラクタの普及によ り,れき溝底の踏圧層形成は益々激しくなるので,こ れを解消するには是非とも本耕を実施しなければなら ないのである。
固結程度不再增加,而是在整個礫溝底形成一個面。圖 8.4 所示的踏壓層即為此層。此層本質上是因拖拉機及作業機輪胎行駛而壓實的固結部。為了耕起並破碎此踏壓層,使其膨軟化,所進行的犁耕特別稱為心土耕。心土耕的深度大約標準為 10 公分,但也可達 30 公分,耕幅為表土耕犁刃幅的
1
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∼
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1//3∼1//1 1 / 3 \sim 1 / 1 。在德國,刃幅的
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1//3 1 / 3 ,耕深 30 公分的心土耕特別稱為心土溝耕(Pillen-Kultur)。隨著輪式拖拉機普及,礫溝底踏壓層形成越來越嚴重,為解決此問題,必須實施此耕作。
図 8.3 硬盤層と根 (スガノ農機提供)
圖 8.3 硬盤層與根(由菅野農機提供)
図 8.4 踏圧層図
(スガノ農機内部資料) (菅野農機內部資料)
(4)心土破砕耕 Pan-breaking (4)心土破碎耕 Pan-breaking
心土耕の一種と考えられるが,れき溝底の踏圧層の膨軟化のみでなく,更に深層の固結層を耕起破砕する耕法である。本耕は単独にプラウ耕をする前に深さ
40
∼
100
cm
40
∼
100
cm
40∼100cm 40 \sim 100 \mathrm{~cm} ,のみ刃(chilsel)と称する刃巾
6
∼
10
cm
6
∼
10
cm
6∼10cm 6 \sim 10 \mathrm{~cm} 被認為是心土耕的一種,不僅使礫溝底的踏壓層變得鬆軟,還進一步耕起破碎更深層的硬結層的耕作方法。本耕法在單獨進行犁耕之前,深度為
40
∼
100
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40
∼
100
cm
40∼100cm 40 \sim 100 \mathrm{~cm} ,僅使用稱為刃寬為
6
∼
10
cm
6
∼
10
cm
6∼10cm 6 \sim 10 \mathrm{~cm} 的鑿刀(chisel)進行。
の堅牢な刃を剓柱の下端に装着させ,更に水平刃また は三角刃(wing)と呼ぶ刃を,のみ刃の背部の両側 に,犂柱に装着する形で配してある。水平刃の左右両端の刃は
20
∼
30
cm
20
∼
30
cm
20∼30cm 20 \sim 30 \mathrm{~cm} である。この犂柱を
1
∼
3
1
∼
3
1∼3 1 \sim 3 本,丈夫 な枠組に固定してあるから,固結した盤層中に貫入す ると,耕土は割裂されると同時に水平刃により耕起さ れる。全層に割目を生ずるから過剰水の地下への渗透 を促進すると共に換気性を良好にする。けん引するト ラクタの馬力の大小に応じて犁柱の数,深さが異な る。暗渠排水の効果を迅速に発揮せしめる目的で行わ れるのが常道であるが,犂柱を一本にして水平刃を除去し,犁柱の下端後方即ちのみ刃の後端に直径 10 cm の弾丸円柱を装着して,けん引すると土管暗渠の代用 になる。これを弾丸暗渠,あるいはもぐら暗渠と称 し,簡易な排水暗渠となる。本耕は過剰水の排除,耕土の換気性の促進及び降水の吸着保持等に大きな効果 を発揮し更に作物根の伸延を容易にする。また風化を促進するから土壌の粒団化に役立つところが大であ る。易耕性との関係より見るならば作物根の伸延領域 を拡大する作用をもつ重要な手段である。
的堅固刀刃裝設於犁柱的下端,並且在鑿刀背部兩側裝設稱為水平刃或三角刃(wing)的刀刃,配置於犁柱上。水平刃左右兩端的刀刃為
20
∼
30
cm
20
∼
30
cm
20∼30cm 20 \sim 30 \mathrm{~cm} 。此犁柱有
1
∼
3
1
∼
3
1∼3 1 \sim 3 根,固定於堅固的框架上,當貫入硬結盤層時,耕土同時被劈裂並由水平刃耕起。因全層產生裂縫,促進過量水分向地下滲透並改善通氣性。根據拖拉機馬力大小,犁柱數量與深度有所不同。此法常用於迅速發揮暗渠排水效果,但若將犁柱減為一根並移除水平刃,在犁柱下端後方即鑿刀後端裝設直徑 10 公分的彈丸圓柱,牽引時可代替土管暗渠,稱為彈丸暗渠或鼴鼠暗渠,是簡易排水暗渠。本耕法對排除過量水分、促進耕土通氣性及降水吸附保持等有顯著效果,且有助於作物根系伸展。此外,促進風化,有利於土壤團粒化。從易耕性角度看,是擴大作物根系伸展範圍的重要手段。
(5)混層耕 Soil-layers mixing
火山灰地にて,火山灰が堆積した下層に肥沃な土層 がある場合や,火山礫層と火山灰層の混和が植生に有効であることから行う,複数層の混和を目的とした北海道独特のプラウ耕である。耕深は
40
∼
150
cm
40
∼
150
cm
40∼150cm 40 \sim 150 \mathrm{~cm} にも及 ぶもので,混層耕プラウが使用される。撥土板型と円盤型の両種があり,両者共に超大型クローラトラクタ でけん引する。
在火山灰地,當火山灰沉積的下層有肥沃的土層,或火山礫層與火山灰層的混合對植被有利時,會進行多層混合,這是北海道特有的犁耕方式。耕作深度可達
40
∼
150
cm
40
∼
150
cm
40∼150cm 40 \sim 150 \mathrm{~cm} ,使用混層耕犁。有撥土板型和圓盤型兩種,兩者皆由超大型履帶拖拉機牽引。
以上,プラウ耕の種類を述べたが種類ごとに目的が異なり,したがって耕深にも差異がある。すべてが作物の成育に適した環境の生成のための手段である。一方で,けん引する動力源が音力から機械力に移行した ことによって生じた踏圧を解消するための心土耕並び に心土破砗耕が必要となってきた。このため大型トラ クタの導入により特殊な心土破砕耕や混層耕が普及し て来た。以上述說了犁耕的種類,各種類的目的不同,因此耕作深度也有差異。所有這些都是為了創造適合作物生長的環境手段。另一方面,隨著牽引動力由人力轉為機械力,為了消除由此產生的踏壓,心土耕及心土破碎耕變得必要。因此,隨著大型拖拉機的引進,特殊的心土破碎耕和混層耕得以普及。
8.3 ロータリ耕の種類 8.3 旋耕的種類
作土をプラウや犁で耕起せず,ある深さだけを砕土 して膨軟化し,作物の成育に適した環境を作るのが大 きな特徴になっている。耕転する深さは大体
15
cm
15
cm
15cm 15 \mathrm{~cm} ~ 20 cm 程度である。最近は深耕ロータリが開発されて
45
cm
∼
50
cm
45
cm
∼
50
cm
45cm∼50cm 45 \mathrm{~cm} \sim 50 \mathrm{~cm} の耕深が可能な製品も出てきている。プ ラウ耕に比べて作業速度が
3
m
/
3
m
/
3m// 3 \mathrm{~m} / 時以下で作業能率は
不用犁或犁頭翻耕表土,只將某一深度的土壤破碎使其鬆軟,創造適合作物生長的環境,這是其主要特徵。耕翻深度大約為 20 公分左右。近來已開發出深耕旋耕機,能達到更深的耕作深度。與犁耕相比,作業速度低於某一時間,作業效率較低。
低い。 低。
(1)ロータベータ耕 (1)旋耕機耕作
ロータベータは英国 Haward 社の製品で Rotavator なる商品名で輸入されたが,耕転深が 22 cm にも及び,深耕転が可能なので農家が好んで使用した。特に火山灰性土壌の牧草地の耕溁の場合には,プラウでは曲面 に土壌が付着するので完全な反転をれき土に与えられ ない。また土の付着を防止するためにデスクプラウを使用してもれき土の反転は極めて不良であり,放てき作用がないから冠(耕起れき高さ)が突出して整地に労力を要する等の欠点があった。本耕はそれ等の欠点 を排除して平坦で破土良好な土地を形成してくれるの で極めて迅速に普及した。そうしてロ-タベータは深 く耕転するロータリ耕の一種としての位置を確保し た。火山灰地ばかりではなく,他の多数の種類の土壌 にまで使用されている。旋耕機是英國 Haward 公司的產品,以 Rotavator 為商品名進口,耕翻深度達 22 公分,能進行深耕,農民喜愛使用。特別是在火山灰性土壤的牧草地耕作時,犁耕會使土壤附著於曲面,無法完全翻轉土壤。即使使用防止土壤附著的盤犁,土壤翻轉效果仍極差,且無拋土作用,導致冠層(耕起土壤高度)突出,整地費力等缺點。本耕法排除了這些缺點,形成平坦且破土良好的土地,迅速普及。因此旋耕機確立了作為深耕旋耕一種的地位。不僅限於火山灰地,也被用於多種其他土壤。
(2) ロータリ・ハロー耕 (2)旋耕犁耕
ロータリ・ハロー耕は耕転深が 10 cm 程度の麦刈跡地の耕転や,プラウ耕の後の砕土の際に行う。西ドイ ッでは秋播麦類の収穫後の,紫カブの播種床作りに良 く行われる耕法で,スペードハローや回転砕土機が使用されている。わが国では,特にプラウ耕後の砕土専用に極めて広く各地で行われている耕法で,花型ロー夕が用いられる。このようにロータリ耕は作土の砕土 を重点として行う耕法である。特に乾固すると砕土に多大の労力を要する埴土では良好な播種床作成には極 めて適当な耕法である。しかしながらロータリ・ハ ロー耕でもたらされる過膨軟による植生の障害もない わけでもない。春の干天により土壌水分の急激な蒸発 が起こり,発芽を害した事例もある。この例は火山灰性土壌に多く見られる。旋耕犁耕是在耕翻深度約為 10 公分的小麥收割後地的耕翻,或犁耕後的碎土作業中進行的。在西德,這種耕法常用於秋播小麥類收穫後,為紫蘿蔔的播種床製作,使用鏟犁犁或旋轉碎土機。在我國,特別是在犁耕後專門用於碎土的耕法極為廣泛,使用花型旋耕機。如此,旋耕主要著重於作土的碎土作業。尤其是在乾硬時,碎土需要大量勞力的粘土中,這種耕法非常適合製作良好的播種床。然而,旋耕犁耕也並非沒有因過度鬆軟而造成植生障礙的情況。春季乾旱時,土壤水分急劇蒸發,曾有損害發芽的案例。此類情況多見於火山灰性土壤。
8.4 中耕
播種後地表面が雨滴に打たれた際に,風に吹かれる と地表面に土壌の薄い皮膜(Soil film)が生じて暖気 が地中へ侵入するのを阻止する。又雑草が繁茂してく ると耕土を固結する。これ等の障害を除去する目的で行うのが中耕の本来の使命であった。その後,けん引力が強力なトラクタの普及につれて,重作業用カルチ ベータ Heavy duty cultivatorが使用され始め,ハ ロー,播種機あるいは畑作カルチベータの牽引のおり に形成された踏圧部(Harrow sole)や牧草地の表面踏圧層,心土踏圧層の膨軟化に利用されるようになっ播種後,當地表面被雨滴打擊,並被風吹拂時,地表會形成一層薄薄的土壤膜(Soil film),阻止暖氣進入土壤中。此外,雜草繁茂時會使耕土硬化。中耕的本來使命即是為了消除這些障礙。隨著牽引力強大的拖拉機普及,開始使用重型耕耘機(Heavy duty cultivator),並利用耙、播種機或田間耕耘機牽引時形成的踏壓層(Harrow sole)、牧草地表面踏壓層及心土踏壓層進行鬆軟化作業。
た。畦間の耕土や牧草地の表面を膨軟化し,作物根の伸延を助長し,換気性を良好とならしめ更に降水によ る地表面の滞水を地中へ急速に渗透せしめる等の効果 を発揮する。使畦間的耕土及牧草地表面變得鬆軟,有助於作物根系的伸展,改善通氣性,並使降水在地表滯留的水分迅速滲透入土壤中,發揮了這些效果。
8.5 士蟺環境への提言 8.5 對土壤環境的建議
作物の成育に適当な土壌の物理的環境とは,適度な換気性,成育に適した水分,過剰水の迅速な地下への渗透等を具備した状態をいう。このような土壌構造を易耕性という語で表すとするならば,易耕性を高め且 つそれを保持せしめることが重要であり,このような施工を土壌耕転法と呼ぶ。適合作物生長的土壤物理環境,是指具備適度的通氣性、適合生長的水分以及過多水分能迅速滲透至地下的狀態。如果用「易耕性」一詞來表達這樣的土壤結構,那麼提高並保持易耕性是非常重要的,而這樣的施工方法稱為土壤耕作法。
現在では土壌構造を作り出す耕土の範囲は,播種床 と呼んでいる深さ 20 cm たらずの浅い範囲ではなく なった。耕転作業を,耕馬や 10 ps 位のエンジンを搭載している耕転機によっていた時代と異なり,現在の如く大型トラクタが動力源として使用される時には夕 イヤによる踏圧により,土壌構造はますます悪変され る。現在の耕土づくりは,この間の状況を踏まえて考 えなければならなくなった。現在,形成土壤結構的耕土範圍已不再是稱為播種床的約 20 公分淺層範圍。與過去使用耕馬或搭載約 10 匹馬力引擎的耕耘機進行耕作的時代不同,現今使用大型拖拉機作為動力源時,由於輪胎壓力的影響,土壤結構變得更加惡化。現今的耕土製作必須基於這段期間的狀況來考慮。
そこで耕土の範囲も拡大され作物根の伸延する領域 についての土壌構造を検討することになった。上述の耕転法のところで触れた如く 1 m ぐらいの深さまでの土壌構造を易耕性の観点から検討しなければならなく なった。農業機械の設計者は耕転用農業機械設計の際 の必須情報である土壌別の比抵抗(10.7.5 を参照)を知っておく必要があるが,通常知られているのは表土耕時における数値であって,耕深 1 m 或いは 1.5 m に も及ぶ場合にはこの比抵抗は設計の参考にはならな い。土壌の表面だけではなく深い層を知り農地を縦方向に利用する考えも必要である。因此,耕作土層的範圍也被擴大,開始檢討作物根系延伸區域的土壤結構。如前述耕作方法所提及,必須從易耕性的觀點檢討深度約 1 公尺的土壤結構。農業機械設計者在設計耕作用農機時,必須了解各種土壤的比阻抗(參見 10.7.5),但通常所知的是表土耕作時的數值,當耕作深度達到 1 公尺或 1.5 公尺時,該比阻抗數值對設計參考價值不大。不僅要了解土壤表層,還需掌握深層土壤狀況,並考慮農地的縱向利用。
したがって易耕性を考える場合,土壌別比抵抗と同様に,少なくとも 1 m ぐらいまでの土壌の構造につい ての知見が求められる。Baver の述べる団粒化に関連 した土塊分布,土壌の硬さ,三相構造等についても作土の範囲のみでなく 1 m ぐらいまでを Sampling の範囲となすべきである。わが国には特殊な土壌が豊富に あるので,粘土を分析対象の主体とした Atterberg法以外の適切な表示法が案出されるべきである。それ を基にして,土質の改善法としてもっと適格な,単に物理的な側面のみでなく,化学的側面に配慮した独特 の方法が機械化とともに展開されるべきである。因此,在考慮易耕性時,除了土壤別比阻抗外,至少需要掌握深度約 1 公尺的土壤結構知識。Baver 所述與團粒化相關的土塊分布、土壤硬度、三相結構等,也應將取樣範圍擴及至約 1 公尺深度。由於我國擁有豐富的特殊土壤,除了以黏土為分析主體的 Atterberg 法外,應開發其他適當的表示方法。基於此,作為土質改良方法,應展開更合適的技術,不僅從物理層面,也應考慮化學層面,並與機械化相結合。
図 8.5 は易耕性の改善の重要性についてまとめたも のである。図 8.6 は 40 年間, 1.2 トンの堆肥投入をし てきた畑の様子を示すものである。この畑では団粒構圖 8.5 總結了改善易耕性的重要性。圖 8.6 顯示了經過 40 年,每年投入 1.2 噸堆肥的田地狀況。該田地的團粒結構發達,線蟲、黴菌、細菌等多種微生物豐富生存。
造が発達し,線虫,カビ,細菌等の多様な微生物が豊富に生息している。これに対して,図 8.7 は 40 年間,化学肥料だけを施してきた畑の様子を示すものであ る。土壌が単粒化して孔隙が少なくなり,微生物の種類や量は極端に少なくなっている。図 8.6 との差異が著しい。こうした畑では,何かの拍子に特定の微生物 だけが急激に繁殖する可能性がある。
相對地,圖 8.7 顯示了 40 年僅施用化學肥料的田地狀況。土壤呈現單粒化,孔隙減少,微生物種類與數量極度稀少。與圖 8.6 的差異顯著。在這樣的田地中,某些特定微生物可能因某些契機而急速繁殖。
図 8.5 物理性の改善 (スガノ農機内部資料)
圖 8.5 物理性改善 (菅野農機內部資料)
図 8.640 年間,1.2トンの堆肥投入を施してきた畑出典 三枝線虫研究所
圖 8.6 40 年間,每年施用 1.2 噸堆肥的田地 出處 三枝線蟲研究所
図8.7 40年間,化学肥料だけを施してきた畑出典 三枝線虫研究所圖 8.7 40 年間僅施用化學肥料的田地 出處 三枝線蟲研究所
注1 Soil consistency(土壌結持力)
土壌の物理的な状態は,その含水量よって著しく変化す る。つまり,水分は土壌の硬軟,粗密,可塑性,粘着性,砕易性等に影響する。土壤的物理狀態會因含水量而顯著改變。換言之,水分會影響土壤的硬軟、粗密、可塑性、黏著性及易碎性等特性。
参考文献 參考文獻
1)常松 栄:「土壌の物理性」,第14号,昭和41年 3 月1)常松 榮:「土壤的物理性」,第 14 號,昭和 41 年 3 月
9 プラウ耕とトラクタドラフトコントロール機能 9 犁耕與拖拉機牽引控制功能
I
9.1 トラクタの経過) 9.1 拖拉機的經過)
ガソリンエンジンのトラクタが初めて作られたのは 1901年,アメリカでのことである。これに刺激され て1903年にイギリスでも製作された。図9.1に初期 のころにおけるガソリン機関トラクタの図を示す。 1910年頃から少しずつこの種のガソリンエンジンの トラクタがスチームトラクタやガス機関のトラクタに置き換わり始めた。図9.2に1915年頃のガソリン機関トラクタの写真を示しているが,この頃になると形 も大体整ってきている。第1次大戦のため一時停滞し ていたトラクタであったが,1918年にイギリスの フォードソン会社が 20 馬力のものを大量に生産する ようになるなど,大戦が終わるとともに順調な発展を見せ始めた。この年にはガソリン機関からスチームや ガス機関への転換が完全に達成された。
汽油引擎拖拉機首次製造於 1901 年,地點在美國。受到此刺激,1903 年英國也開始製造。圖 9.1 顯示了早期汽油引擎拖拉機的圖像。自 1910 年左右,這類汽油引擎拖拉機逐漸開始取代蒸汽拖拉機和瓦斯引擎拖拉機。圖 9.2 展示了 1915 年左右的汽油引擎拖拉機照片,到了這個時期,外形已大致成型。由於第一次世界大戰,拖拉機的發展一度停滯,但 1918 年英國福特森公司開始大量生產 20 馬力的拖拉機,戰爭結束後,拖拉機的發展開始順利展開。同年,汽油引擎完全取代了蒸汽和瓦斯引擎。
図 9.1 発達初期におけるガソリントラクタ
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^(1)) { }^{1)} 圖 9.1 發展初期的汽油拖拉機
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図 9.21915 年頃のガソリン機関トラクタ
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^(1)) { }^{1)} 圖 9.2 1915 年左右的汽油引擎拖拉機
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^(1)) { }^{1)}
以上はすべて車輪型のものであったが,装軌型のも 以上皆為輪式拖拉機,但履帶式的...
のもあり,最初のものが 1905 年にアメリカで製作さ れている。図 9.3 に1908年頃の装軌型トラクタを示 す。ただ,1917年頃まではアメリカのトラクタも主 として車輪型であり,牽引出力が大体 10~15 馬力の中小型のトラクタが中心となっていた。装軌型のもの は製作されてはいたが一般に大型のものであった。し かし1920年ころになると装軌型トラクタの形態もほ ぼ整い,装軌型が中心になって来た。
也有這樣的情況,最早的產品是在 1905 年於美國製作的。圖 9.3 顯示了約 1908 年的履帶式拖拉機。不過,直到 1917 年左右,美國的拖拉機仍以輪式為主,牽引功率大約在 10 至 15 馬力的中小型拖拉機為主流。雖然履帶式拖拉機已有製造,但一般都是大型機種。然而到了 1920 年左右,履帶式拖拉機的形態基本成型,履帶式成為主流。
図 9.3 初期における装軌型トラクタ1908年頃
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^(1)) { }^{1)} 圖 9.3 早期的履帶式拖拉機 約 1908 年
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^(1)) { }^{1)}
1923年にはインターナショナルハーベスター社で営農用に広く利用できる汎用型(それ以前も中耕•除草にトラクタが利用されていた),即ち畦間作業に利用できるロークロップ用のトラクタがはじめて製作さ れ,トラクタの利用範囲は著しく広まった。1923 年,國際收割機公司(International Harvester)首次製造了可廣泛用於農業的通用型拖拉機(此前拖拉機已用於中耕和除草),即可用於畦間作業的低作物型拖拉機,拖拉機的使用範圍因此大幅擴展。
さらに1935年にドイツでディーゼル機関のトラク夕が製作されたが,この頃鉄車輪にかわってゴム車輪 が使用されるようになり,1940年代には
90
%
90
%
90% 90 \% までが ゴム車輪を採用したものになった。なお,ゴム車輪の利用と共に汎用型トラクタの利便性を更に拡大したの は,作業機の 3 点支持による直装方式と油圧による制御方式の採用で,これに先鞭をつけたのはイギリスの ファーガソントラクターである。
此外,1935 年德國製造了柴油引擎拖拉機,這時期開始用橡膠輪取代鐵輪,到了 1940 年代,
90
%
90
%
90% 90 \% 之前的拖拉機多採用橡膠輪。值得一提的是,隨著橡膠輪的使用,通用型拖拉機的便利性進一步提升,這是因為採用了作業機的三點懸掛直接安裝方式及液壓控制方式,而這一先驅是英國的法格森拖拉機。
こうしてトラクタおよび作業機は軽量化され,確実 な作業が軽快に行えるようになり,現在わが国に導入 されているような型式にまとまってきた。この発達の過程を車輪型トラクタについてまとめると次の通りで ある。如此一來,拖拉機及作業機具得以輕量化,能夠輕鬆且確實地進行作業,並逐漸形成目前我國所引進的型式。將此發展過程以輪式拖拉機為例,整理如下。
(1)1770~1870年 (1)1770~1870 年
スチームプラウ(注1)時代の発達~普及時代 この年代のスチームエンジンは後方にプラウを牽引する装置が無くトラクタと呼ばず単にエン ジンと呼んでいた。蒸汽犁(註 1)時代的發展~普及時代。此年代的蒸汽引擎並無後方牽引犁具的裝置,故不稱為拖拉機,僅稱為引擎。
(2)1870~1915年 (2)1870~1915 年
スチームおよびガス機関トラクタ時代 蒸汽及燃氣引擎拖拉機時代
(3)1915~1925年 (3)1915~1925 年
ガソリン機関標準型トラクタ時代 汽油引擎標準型拖拉機時代
(4)1925~1940年 (4)1925~1940 年
ガソリン機関鉄車輪沉用型トラクタ時代 汽油機關鐵輪通用型拖拉機時代
(5)1941年以降 (5)1941 年以後
ガソリンおよびディーゼル機関ゴム車輪汎用型 トラクタ時代汽油及柴油機關橡膠輪通用型拖拉機時代
9.2 北海道でのトラクタの役割2) 9.2 北海道拖拉機的角色 2)
北海道では明治以降,開墾および開拓事業から実質的な農業が始まったが,他の都府県に比べて農家1戸当たりの耕地面積が広いことから大規模農法を目指 し,このためトラクタの導入,農業の機械化は北海道独自の経過をたどってきた。初期のトラクタ導入の目的は開拓用であったが,その後の用途は一般営農用に広がっていった。トラクタ導入効果については当時多 くの検討•議論が重ねられた。その結論を待たずにト ラクタの導入は増加の兆しを見せ,1956(昭和31)年には全道で既に 300 台弱のトラクタが使用されてお り,営農試験地での試験も続けられていた。当時とし ては,トラクタ営農には経済的にも技術的にも多くの課題があったが,耕起作業,耕深,牧草収穫での刈り取り作業や運搬作業等,種々の作業でトラクタがその威力を見せ始めていた。当時の報告書には次のような報告がある。『自力でトラクタを導入するには多額の自己資金を必要とする。また借り入れ資金の利率が高 く,償還期間も短いため,導入計画の立案と実施は容易ではない。しかし,賃耕などによる収入も見込める ので,10ha 以上の耕地があって,かつ機種の選定を誤らなければ,トラクタの導入を導入しても採算が取 れるのではないか。加えて,トラクタの導入によって合理的な輪作が容易になり,耕種生産効率が飛躍的に早まるであろう。とはいえトラクタと作業機を含めた購入価格は高く,安価な国産トラクタ・作業機の出現 を期待している』と結論づけている。以上のように, トラクタに関する研究を進めていた頃は技術的•経済的な面からの懸念材料が多く,音力との併用等の意見 が多かったが,1960年後半には,労働力不足への対応,適期作業への要望,深耕多肥による機械化体系へ の志向等の要因が重なり,大勢は次第にトラクタ導入 へと移って行った。その後,耕起•牧草刈り取り・運搬のみの機械から,施肥播種•管理収穫等を含む全て の作業部門に対して,トラクタとこれに適合する作業在北海道,自明治時代以來,實質性的農業始於開墾及開拓事業,但由於每戶農家的耕地面積較其他都府縣為廣,故以大規模農法為目標,為此北海道獨自走過了拖拉機導入及農業機械化的歷程。初期導入拖拉機的目的是用於開拓,但其後用途擴展至一般經營農業。關於拖拉機導入的效果,當時進行了許多討論與研究。尚未得出結論前,拖拉機的導入已呈現增加趨勢,1956 年(昭和 31 年)全道已有近 300 台拖拉機使用,且在經營試驗地持續進行試驗。當時拖拉機經營在經濟及技術上仍有許多課題,但在耕作作業、耕深、牧草收割的割草作業及運搬作業等多種作業中,拖拉機開始展現其威力。當時的報告書中有如下記載:「自行導入拖拉機需大量自有資金,且借款利率高、償還期間短,導入計畫的制定與實施並不容易。然而,透過租耕等方式亦可預期收入,若耕地面積達 10 公頃以上,且機種選擇無誤,導入拖拉機應可達到收支平衡。此外,拖拉機的導入使合理輪作變得容易,耕種生產效率將大幅提升。儘管如此,拖拉機及作業機的購買價格仍高昂,期待出現價格低廉的國產拖拉機及作業機。」總結如上,當時對拖拉機的研究仍有技術及經濟上的顧慮,且多有與人力併用的意見,但至 1960 年代後半,因應勞動力不足、適時作業需求及深耕多肥的機械化體系趨勢等因素,整體趨勢逐漸轉向拖拉機導入。其後,從僅限耕作、牧草割取及運搬的機械,逐步擴展至施肥、播種、管理及收穫等所有作業部門,配合拖拉機及相應作業機的開發與生產開始。
機が開発され,生産され始めた。性能が向上するにつ れ,トラク夕はその性能を広く認められ,急激に普及 して行った。即ち,農業の機械化一貫体系の確立に営農用トラクタが中心的役割を果たし,それに付随して各種作業が発展•進歩して行ったと言える。トラクタ の導入により適期作業,合理的輪作,収量の増加,労働の軽減,安全性の向上等が可能となり,トラクタは農産物生産に対して大きく貢献している。隨著性能提升,拖拉機的性能被廣泛認可,普及速度迅速。換言之,農業機械化一貫體系的確立中,經營用拖拉機扮演了核心角色,並帶動各種作業的發展與進步。拖拉機的導入使得適時作業、合理輪作、產量增加、勞動負擔減輕及安全性提升成為可能,對農產品生產貢獻甚大。
国内農産物の価格は輸入農産物に比べて高く,低コ スト生産が求められている。トラクタおよび作業機 は,この目的を達成するため,作業精度•能率•耐久性•安全性•価格等の諸要因を再度見つめなおす時期 に来ており,新たな農産物生産システムへ寄与する機械化一貫体系が求められている。國內農產品價格較進口農產品高,需追求低成本生產。拖拉機及作業機為達成此目標,必須重新審視作業精度、效率、耐久性、安全性及價格等多項因素,並需建立能夠貢獻於新農產品生產系統的機械化一貫體系。
93 ブラウ耕とトラクタの機能(ドラフト コントロール装置)93 翻轉犁耕與拖拉機的功能(牽引力控制裝置)
耕起作業の中でも,プラウ作業は,地表の収穫残渣物などの有機物を含む土と,地表面から一定の深さに ある豊かな作土とを天地返しにより入れ替え,さらに作土を進行方向にも移動させる重要な作業として位置付けられている。この地力を均質化させる横,高さ,縦方向移動作業はまた,土の中に空気を入れ,排水を良くし,土の中に微生物やミミズ等の小動物が生息し やすい環境を作り,作物が有機物などを吸収しやすい快適な環境をつくる。こうした環境を整えることによ り,微生物は有機物を分解し,ミミズなどの小動物は水や空気の通り道を土の中に作る働きをしている。さ らにこの作業は,土壌の団粒化を促し,団粒構造は土壌の流失を防ぎ,トラクタの踏圧に対してバネのよう に働き土が硬くなるのを防ぐ。在耕作作業中,犁耕作業被定位為一項重要作業,透過天地翻轉將地表的收穫殘渣等有機物含土壤與地表一定深度的肥沃耕作層互換,並且將耕作層向前方移動。這種在橫向、高度及縱向的均質化移動作業,能使土壤通氣良好,排水順暢,並創造微生物及蚯蚓等小動物易於生存的環境,讓作物更容易吸收有機物等養分。透過這樣的環境整備,微生物分解有機物,小動物如蚯蚓則在土壤中開闢水與空氣的通道。此外,此作業促進土壤團粒化,團粒結構能防止土壤流失,並像彈簧般抵抗拖拉機的壓力,防止土壤硬化。
土壌改良に化学肥料や農薬を用いることもあるが, これらに頼りすぎると微生物や小動物が死滅し,結果 として限られた土壌改良しかできず,不足分を,再び化学肥料や農薬で補うという悪循環に陥る恐れがあ る。従って,耕起作業により自然の持つ地力回復力を最大限利用し,不足分を化学肥料や農薬で補う方が望 ましい。雖然有時會使用化學肥料和農藥來改良土壤,但過度依賴這些物質會導致微生物和小動物死亡,結果只能有限度地改良土壤,進而陷入必須再次用化學肥料和農藥補充不足部分的惡性循環。因此,最好是透過耕作作業最大限度地利用自然的地力恢復力,再以化學肥料和農藥補足不足之處。
作物の生育に伴い,土の中の養分は奪われていく。従って収穫した後の土地の状態を,種子を播く前と同 じ状態にしてやらないと,繰り返して作物を収穫する うちに土地は瘦せていくことになる。隨著作物生長,土壤中的養分會被消耗。因此,若不將收穫後的土地狀態恢復到播種前的狀態,反覆收穫作物的過程中,土地將會逐漸貧瘠。
望ましい土壌環境を作り,維持するためにプラウを用いて耕起作業を行うことが,有効である。また,毎年同じ深さの土を繰り返し使用するのではなく,耕深 の異なる土を使用することで,地表の作土をより有効為了創造並維持理想的土壤環境,使用犁進行耕作是有效的。此外,不應每年重複使用同一深度的土壤,而是應該使用不同耕深的土壤,這樣能更有效地利用地表的耕作層。
に活用できる。したがって,耕深を制御しながら,表面の有機物を完全に鋤き込むことが,土壌管理の重要 なポイントとなる。可加以活用。因此,在控制耕作深度的同時,將表層的有機物完全耕入,是土壤管理的重要要點。
プラウをけん引することによって,一定の深さの土 を切断,反転するプラウ作業では,深さに応じたけん引負荷がトラクタに加わる。プラウ作業中に耕深が増大したり,土質が変化したり,地表面の水分が多く なったりするとけん引負荷の増大やけん引能力の低下 が生じ,トラクタの駆動輪がスリップし,正常なプラ ウ作業ができなくなる場合がる。けん引能力は主とし て,トラクタの自重,プラウけん引負荷,およびタイ ヤと土との摩擦係数によってその最大値が決まる。従ってトラクタでプラウをけん引(ドラフト)する場合,けん引負荷を見ながらけん引能力とけん引負荷を制御できる仕組みが必要となる。これをドラフト制御 という。透過牽引犁,進行一定深度土壤的切斷與翻轉的犁作業時,牽引負荷會依深度加諸於拖拉機上。當犁作業中耕作深度增加、土質改變或地表水分增多時,會導致牽引負荷增加或牽引能力下降,拖拉機驅動輪會打滑,無法進行正常的犁作業。牽引能力主要由拖拉機自重、犁牽引負荷及輪胎與土壤間的摩擦係數決定其最大值。因此,當拖拉機牽引(拖曳)犁時,需要一套能在觀察牽引負荷的同時控制牽引能力與牽引負荷的機制,這稱為牽引負荷控制(ドラフト制御)。
トラクタ(一般的に大型トラクタ)には作業の能力 を最大に引出す 3 点リンク油圧制御システムとして, ポジションコントロール,ドラフトコントロール, ミックスコントロールの他レーザー機能等も付加され ている。以下にこれらの機能について略述する。拖拉機(一般為大型拖拉機)配備有能最大化作業能力的三點連結油壓控制系統,包括位置控制、牽引負荷控制、混合控制,此外還附加有雷射功能等。以下將簡述這些功能。
(1)ポジションコントロール:全てのトラクタに使わ れている油圧コントロールシステムで作業機の地上高を定位置に保つ機構である。(1)位置控制:所有拖拉機皆使用的油壓控制系統,為保持作業機具地面高度於固定位置的機構。
(2)ドラフトコントロール:プラウやサブソイラ,ス タブルカルチベータのような牽引作業機の負荷に応じて作業深を変化させ負荷を一定にする機構で ある。トップリンクセンシング方式(60PSくら いまでの比較的小型のトラクタに適用)とロアー リンクセンシング方式(80PS 以上の比較的大型 のトラクタに適用)がある。また方式的に分類す ると電子式,機械式に分けられる。(2)拖曳控制:根據犁或深耕犁、穩定耕耘機等牽引作業機的負荷,改變作業深度以保持負荷恆定的機構。有頂桿感應方式(適用於約 60 馬力以下的較小型拖拉機)和下連桿感應方式(適用於 80 馬力以上的較大型拖拉機)。此外,依方式分類可分為電子式和機械式。
③ミックスコントロール:ポジションコントロール とドラフトコントロールの中間の油圧でコント ロールする方式である。比較的軽量の作業機に適用する。③混合控制:以液壓控制介於位置控制與拖曳控制之間的方式。適用於相對較輕的作業機。
(4)レーザーコントロール:トラクタ3点リンク制御機構へ,レーザー光の信号を入力し,常時 3 点リ ンク高さを一定に制御する機構である。レーザー レベラー,レーザープラウ等に適用する。(4)雷射控制:將雷射光信號輸入拖拉機三點連結控制機構,持續控制三點連結高度恆定的機構。適用於雷射整平器、雷射犁等。
以下に,主にプラウ耕等のけん引作業時に使用する ドラフトコントロールについて説明する。以下說明主要用於犁耕等牽引作業時使用的拖曳控制。
9.3.1 トップリンク検出方式(ファーガソンシステ ム)
3)
4
3)
4
^("3)")4 { }^{\text {3)}} 4 ) 9.3.1 頂鏈檢測方式(法格森系統)
3)
4
3)
4
^("3)")4 { }^{\text {3)}} 4 )
プラウの抵抗によって 3 点リンケージを自動操作透過犁的阻力自動操作三點連結裝置
し,トラクタのタイヤにかかる荷重をコントロールし てけん引力を増加させる方式で,1933年に完成した。現在世界で生産されるトラクタの
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85
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85% 85 \% 以上は,何ら かの形でファーガソン方式に基づいている。
並控制拖拉機輪胎所承受的負荷以增加牽引力的方式,於 1933 年完成。現今全球生產的拖拉機中,超過
85
%
85
%
85% 85 \% 以上以某種形式基於法格森方式。
図 9.4 に示すように,プラウにかかる荷重は後輪に誘導され,より轹引力を増加する。
如圖 9.4 所示,施加於犁的負荷被引導至後輪,進一步增加牽引力。
図 9.4 ウエイトトランスフアー効果
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^(3)) { }^{3)} 圖 9.4 重量轉移效果
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^(3)) { }^{3)}
図9.5には,図9.4の作用と同時に,プラウの土壌 に食い达む力がトップリンク(上部連結)を通じて前輪を押さえ,より牽引力を増加する機構を示してい る。
圖 9.5 中,同時展示了圖 9.4 的作用,犁頭對土壤的咬合力通過頂連桿(上部連接)壓制前輪,從而增加牽引力的機構。
図 9.5 適正率引線による前輪荷重の増加
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^(3)) { }^{3)} 圖 9.5 適正率牽引線增加前輪負重
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^(3)) { }^{3)}
図 9.6 にはプラウ耕時に自動的に耕深を一定に保持 する機構を示している。圖 9.6 顯示了在犁耕時自動保持耕深一定的機構。
以下に上記のドラフトコントロール(けん引力制御)の構造について説明する。純油圧方式によるプラ ウのドラフトコントロールは,プラウに作用する抵抗力をばねで検出し,油圧制御弁を作動させ,けん引力 を一定に保つ装置である。通常は位置制御を併設し,両者を切り換えて使用するものと,併用して使用する ミックスコントロール(混合制御)がある。図 9.7 に ミックスコントロール(混合制御)の方法を模式的に示す。ドラフトコントロールの場合は,切換レバーB を後ろに倒し,弧状接触片 E-F の下端 F にD を接触 させる。プラウを下降させるには,レバーAを前に倒すと,制御弁 C は後退し,シリンダ内の油はタン クに戻り,プラウは自重で下がって土中に入る。
以下說明上述拖曳力控制(牽引力控制)的結構。純液壓方式的犁拖曳力控制,是利用彈簧檢測作用於犁上的阻力,啟動液壓控制閥,保持牽引力恆定的裝置。通常會附設位置控制,並可切換使用兩者,或混合使用的混合控制。圖 9.7 模式性地示意了混合控制的方法。拖曳力控制時,將切換桿 B 向後倒,使弧形接觸片 E-F 的下端 F 接觸 D。要使犁下降,將桿 A 向前倒,控制閥 C 後退,油缸內的油回流至油箱,犁因自重下降進入土中。
図 9.6 自動耕深制御
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^(3)) { }^{3)}
図 9.7 ミックスコントロール
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^(4)) { }^{4)} 圖 9.7 混合控制
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^(4)) { }^{4)}
反対にプラウを上昇させるには,レバーAを後ろ に引くと,制御弁 C は前に進み,ポンプ P は吸込み側の油圧回路が開き,圧油をシリンダ内に送り,リフ トアームで 3 点リンクを上昇させる。プラウが土中に入ると,プラウの抵抗は次第に増大し,上部リンクを押す力でばね S を圧し
F
,
D
F
,
D
F,D \mathrm{F}, \mathrm{D} が前進し,コントロール アームを前に押し,制御弁を中立に戻す,この状態で は,プラウはトラクタに固定され,プラウの重さやそ の抵抗のすべてはトラクタが支え,重量移転により駆動輪には大きな荷重が作用し,大きなけん引力を発生 することができる。けん引抵抗が大きくなると,上部 リンクに作用する圧縮力でばねをたわませ,制御弁は中立位置から前に進み,プラウを上昇させる。上昇し てけん引力が減少すると,ばねは再び伸び,制御弁は中立位置に戻る。このようにして,一定のけん引力を発生するように制御制御するものである。またトラク夕が不整地を走行し,プラウが下向きに押し付けられ た時は,プラウの地側坂底面反力が発生し,上部リン クの圧縮力が増大し,プラウを上昇させ,反対にプラ ウが上がる時には,プラウを自由にして下降させ,同様に常に耕深が一定になるように制御される。またド ラフトコントロール制御では,図 9.8 に示すようにプ ラウが石などに当たると,上部リンクのばね(13は衝撃力で急圧縮され,フィードバックリンク(5)が油圧シリ ンダ(11)のスカート部に当たり,フォーク状になって折 れ曲がるようになったスプール作動レバー⑥が急激に右に動き,シリンダ内の油を自由にし,固定していた
相反地,要使犁上升,將桿 A 向後拉,控制閥 C 向前推,泵浦 P 開啟吸油側油壓迴路,將壓油送入油缸,提升臂帶動三點連結上升。犁進入土中後,犁的阻力逐漸增加,藉由推壓上部連結的力壓縮彈簧 S,
F
,
D
F
,
D
F,D \mathrm{F}, \mathrm{D} 向前推,推動控制臂向前,控制閥回復中立位置。此狀態下,犁固定於拖拉機上,犁的重量及阻力均由拖拉機承受,透過重量轉移,驅動輪承受較大負荷,產生較大牽引力。當牽引阻力增大時,上部連結所受壓縮力使彈簧變形,控制閥由中立位置向前推,犁上升。上升使牽引力減少,彈簧再度伸長,控制閥回復中立位置。如此控制以產生恆定牽引力。此外,當拖拉機行駛於不平地面,犁被向下壓時,犁與地面接觸面反力產生,上部連結壓縮力增加,使犁上升;反之,犁上升時,犁可自由下降,亦同時控制耕深恆定。拖曳力控制時,如圖 9.8 所示,當犁碰到石塊等障礙物,上部連結的彈簧(13)因衝擊力急速壓縮,反饋連結(5)撞擊液壓缸(11)裙部,叉狀的作動桿⑥急速向右移動,使缸內油自由流動,固定狀態解除。
プラウを自由にする。このため,駆動輪荷重は急減 し,タイヤはスリップして,プラウの刃先などの破損 を防ぐ。
使犁自由。為此,驅動輪負重急劇減少,輪胎打滑,以防止犁刃等部位的損壞。
大型のトラクタでは,プラウも多連となりで重量が大きくなり本説明の機構では上部リンクのばね(13)が牽引抵抗の増加を上部リンクの圧縮力として作動せず,引張り力となるので,上述のような働きはしない。現在は上部リンク作動が引張•圧縮両方で検出できるよ うにしたものや,下部リンクでの引張力で検出して制御するものが開発され,大型では主流になっている。図 9.8 にドラフトコントロール(Ferguson)の構造を示す。
在大型拖拉機上,犁也變成多連裝,重量增加,使用本說明的機構時,上部連桿的彈簧(13)不會因牽引阻力增加而作為壓縮力作用,而是成為拉力,因此不會有上述的作用。目前已開發出能同時檢測上部連桿拉力和壓縮力的裝置,或是以下部連桿的拉力來檢測並控制的裝置,這些在大型機具中已成為主流。圖 9.8 顯示了拖拉控制(Ferguson)的結構。
(a)上昇位置
(a)上升位置
(b)ブラウの簿突時
(b)犁尖刺入時
図 9.8 ドラフトコントロール(Ferguson)
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)
4
)
^(4)) { }^{4)} 圖 9.8 拖曳力控制(Ferguson)
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)
4
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^(4)) { }^{4)}
9.3.2 ロワーリンク検出制御システム
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5
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^(5)) { }^{5)} 9.3.2 下連桿檢測控制系統
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)
5
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^(5)) { }^{5)}
前項では油圧制御システムについて述べた。しかし時代とともにプラウが大型化してくると重心移動が生 じ,力の感知方式も従来のトップリンク感知方式から ロワーリンク検知方式に変えなければならなくなっ た。これに伴って制御方式も電子式に変わってきたの で,本項ではこれについて概要を述べる。前節中說明了液壓控制系統。然而,隨著時代演進,犁具逐漸大型化,導致重心移動產生,力的感知方式也必須從傳統的上連桿感知方式改為下連桿檢測方式。隨之控制方式也轉變為電子式,因此本節將對此進行概要說明。
(1)ドラフト制御機構 (1)拖曳力控制機構
前述したようにドラフト制御方式には,大きく分け てトップリンク感知方式とロワーリンク感知方式があ る。最近では上述のように,プラウの大型化に伴いロ アリンク感知方式が主流となっているので,本項では (株)クボタの例をとって,ロアリンク感知方式につ いて説明する。如前所述,拖拉機控制方式大致可分為頂鏈感知方式與下鏈感知方式。近年來,隨著犁具大型化,如上所述,下鏈感知方式已成為主流,因此本節以株式會社久保田為例,說明下鏈感知方式。
図 9.9 に 3 点リンクを,図 9.10 に検出バーにドラフ ト制御方式を備えたトラクタの 3 点リンク機構を示 す。プラウは(1)ロアリンク(2)トップリンク(3)リフト ロッドの 3 点リンクで支えられている。(4)油圧シリン ダの内圧が上がると⑤ピストン(6)ロッド 7 )油圧アーム ⑧リフトアーム③リフトロッドと力が伝わり,(1)ロア リンクを持ち上げてプラウを吊り上げることができ圖 9.9 顯示三點連結,圖 9.10 顯示配備有檢測桿拖拉機控制方式的拖拉機三點連結機構。犁具由(1)下鏈(2)頂鏈(3)提升桿三點連結支撐。(4)當液壓缸內壓力上升時,⑤活塞(6)桿(7)液壓臂(8)提升臂(3)提升桿傳遞力量,能夠將(1)下鏈抬起,吊起犁具。
る。この状態を固定リンク状態という。但し(4)油圧シ リンダは単動シリンダであり,プラウが土に押されて持ち上がる方向には自由に動ける。此狀態稱為固定連結狀態。但(4)液壓缸為單動缸,犁具受土壤推壓時可自由向上移動。
また,油圧シリンダの内圧が下がって 0 Pa となり, リフトロッドの持ち上げカがなくなると,プラウはロ アリンクとトップリンクの拘束の範囲内で自由に動く ことができる。これを自由リンク状態と云う。した がって,プラウから受けるけん引負荷を,3点リンク を介して(9)検出バーで検出し,油圧シリンダの内圧を制御することにより,以下のいずれかの状態を選択で きる。此外,當液壓缸內壓力下降至 0 Pa,提升桿的提升力消失時,犁具可在下鏈與頂鏈的約束範圍內自由移動。此稱為自由連結狀態。因此,透過三點連結將犁具所受的牽引負荷由(9)檢測桿檢測,並控制液壓缸內壓力,可選擇以下任一狀態。
(A)プラウが深く食い込むままに自由リンク状態 にする。このときシリンダ内圧は 0 Pa である。(A)讓犁保持自由連結狀態,讓犁深深地切入土壤。此時油缸內壓力為 0 Pa。
(B)プラウを固定リンク状態に保持し,プラウが深く食い込もうとする力を支える。このとき シリンダ内のオイルは外部と遮断され,シリ ンダ内圧は外力に応じて上下する。(B)將犁保持在固定連結狀態,支撐犁試圖深度切入的力量。此時油缸內的油與外部隔絕,油缸內壓力會根據外力上下變動。
(C)プラウを固定リンク状態に持ち上げ,耕深を浅くする。このときシリンダ内圧は上昇する。(C)將犁保持在固定連結狀態並抬起,使耕作深度變淺。此時油缸內壓力上升。
(2)機械式負荷検出機構
1)けん引負荷検出機構 1)牽引負荷檢測機構
本項ではけん引作業機の負荷を検出する機構を説明 する。本項將說明檢測牽引作業機負荷的機構。
図 9.11 は,トラクタがプラウをけん引する力が, ロアリンク(1)を通して内部リンクに伝わる仕組みを示 す内部リンク機構の図である。ロアリンク(1)前端にか かる力の水平方向成分により検出バー(9)には
δ
δ
delta \delta のたわ みが生ずる。このたわみは,リンク(10,リンク(11)を介 して,ドラフトカム 12 を回転させる。ドラフトリンク (13)は手動のレバーによりドラフトカムと接するまで相対位置を変えることができ,目標とするけん引負荷の設定に使用する。ドラフトカム 12 の回転がドラフトリ ンク(13)からコネクタ(14),プッシュ金具(15)を経てスプー ル押さえ(16)へと伝わりドラフトコントロールバルブ 17 のパイロットスプール18を A 方向に押し込む。
圖 9.11 為示意拖拉機牽引犁的力量,如何透過下連桿(1)傳遞至內部連桿的內部連桿機構圖。下連桿(1)前端所受力的水平方向分量會使檢測桿(9)產生
δ
δ
delta \delta 的彎曲。此彎曲透過連桿(10)、連桿(11)使拖拉力凸輪 12 旋轉。拖拉力連桿(13)可由手動桿調整與拖拉力凸輪的相對位置,用於設定目標牽引負荷。拖拉力凸輪 12 的旋轉經由拖拉力連桿(13)、連接器(14)、推壓金具(15)傳遞至軸盤壓板(16),並推動拖拉力控制閥 17 的先導軸心 18 向 A 方向推入。
2)機械式ドラフト制御機構
2)機械式拖拉力控制機構
図 9.12 (a)~(c)はドラフトコントロールバルブ の油圧回路図を示すものである。図(a)
圖 9.12(a)~(c)為拖拉力控制閥的油壓迴路圖。圖(a)
(18においてパイロットスプールはスプリングで押し出されて下降位置にある。図(b)で示すように検出 バー⑨のたわみが大きくなると,パイロットスプール は中立位置に移動し,油圧シリンダ(4)は 2 つのチェッ クバルブにブロックされた状態になる。図(c)のよ うにさらに,検出バー(9)のたわみが大きくなって,A方向にパイロットスプールを押し,中立位置から上昇
(在 18 中,導向閥芯由彈簧推壓,處於下降位置。如圖(b)所示,當檢測桿⑨的撓度變大時,導向閥芯移至中立位置,液壓缸(4)被兩個止回閥阻斷。進一步如圖(c)所示,當檢測桿(9)的撓度更大,向 A 方向推動導向閥芯,使其從中立位置上升
図 9.9 3 点リンク
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^(5)) { }^{5)} 圖 9.9 三點連桿
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^(5)) { }^{5)}
図 9.10 検出バ
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^(5) { }^{5} )
圖 9.10 檢測桿
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^(5) { }^{5} )
図 9.11 内部リンク機構
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^(5)) { }^{5)} 圖 9.11 內部連桿機構
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^(5)) { }^{5)}
図 9.12 ドラフトコントロールバルブ油圧回路
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)
5
)
^(5)) { }^{5)} 圖 9.12 拖曳控制閥油壓迴路
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)
5
)
^(5)) { }^{5)}
位置に移動させると,油圧ポンプ(19の圧力が(4)油圧シ リンダに伝わりプラウを持ち上げる力となる。この時中立位置から 2 mm の範囲内では,ストロークが小さ いほど,オイル流量も少ないので,プラウ上昇開始時 と停止時のショックを緩和している。移動到該位置時,油壓泵(19)的壓力傳遞到(4)油壓缸,成為抬起犁的力量。此時在中立位置 2 毫米範圍內,行程越小,油量也越少,因此緩和了犁開始上升與停止時的衝擊。
一方,プラウをけん引する力が小さくなり,パイ 另一方面,牽引犁的力量變小,管路
ロットスプール 18 がスプリングカで押し出されて, (a)中立位置から下降位置に動くと(20ロアリンクバル ブを押し開く。これにより,油圧シリンダ(4)内の油圧 は可変オリフィス(21)を経てオイルタンクへ戻りプラウ が下降する。可変オリフィスの開度は,手動により変 えられるのでプラウの下降速度は
0
m
/
s
0
m
/
s
0m//s 0 \mathrm{~m} / \mathrm{s} から,自由落下速度まで調整できる。図 9.13 にドラフトコント ロールバルブ位置を示す,図 9.14 にドラフトコント ロールバルブ制御流量を示す。
軸心滑閥 18 被彈簧力推出,(a)從中立位置移動到下降位置時,推開(20)下連桿閥。藉此,油壓缸(4)內的油壓經過可變節流孔(21)回流至油箱,犁下降。可變節流孔的開度可手動調整,因此犁的下降速度可從
0
m
/
s
0
m
/
s
0m//s 0 \mathrm{~m} / \mathrm{s} 調整至自由落體速度。圖 9.13 顯示拖曳控制閥位置,圖 9.14 顯示拖曳控制閥控制流量。
図 9.13 機械式ドラフト制御(バルブ位置)
5
)
5
)
^(5)) { }^{5)} 圖 9.13 機械式拖曳控制(閥門位置)
5
)
5
)
^(5)) { }^{5)}
図 9.14 機械式ドラフト制御(制御流量)
5
)
5
)
^(5)) { }^{5)} 圖 9.14 機械式拖曳控制(控制流量)
5
)
5
)
^(5)) { }^{5)}
(4)電子式ドラフト制御
(4)電子式拖曳控制
1)けん引負荷検出機構
1)牽引負荷檢測機構
図 9.15 に電子ドラフト制御におけるけん引負荷検出機構を示す。この装置は検出バー入力を検出バーの曲げ変異としてとらえ,この変位をけん引負荷検出器 で検出するものである。この方式は従来の機械式に比 べて,けん引負荷を検出バーから直接検出するので,精度の高い検出が可能である。
圖 9.15 顯示了電子拖拉控制中的牽引負荷檢測機構。該裝置將檢測桿輸入視為檢測桿的彎曲變異,並由牽引負荷檢測器檢測此位移。與傳統機械式相比,該方式直接從檢測桿檢測牽引負荷,因此能實現高精度的檢測。
図 9.15 けん引負荷検出機構(電子ドラフト)
5
)
5
)
^(5)) { }^{5)} 圖 9.15 牽引負荷檢測機構(電子拖拉)
5
)
5
)
^(5)) { }^{5)}
2)電子ドラフト制御機構 2)電子拖拉控制機構
図 9.16 は電子ドラフト制御システムの主要部のブ ロック線図を示すものである。基本的な制御は,以下 に記す下降制御,上昇制御,中立制御からなり,この結果けん引負荷をほぼ一定に制御できる。
圖 9.16 顯示了電子拖拉控制系統主要部分的方塊圖。基本控制包括以下所述的下降控制、上升控制、中立控制,結果能將牽引負荷控制在幾乎恆定的狀態。
図9.16 ブロック線図
5
)
5
)
^(5)) { }^{5)} 圖 9.16 方塊線圖
5
)
5
)
^(5)) { }^{5)}
(1)下降制御 (1)下降控制
けん引負荷が減少すると,検出バー入力も減少す る。この結果,けん引負荷検出器の出力がけん引負荷設定器の値
F
0
F
0
F_(0) \mathrm{F}_{0} (設定時下限)よりも小さくなってい る場合は油圧シリンダの内圧を低下させる方向にソレ ノイドバルブを駆動し,プラウの耕深を深くすること により,けん引負荷を増大させる。
當牽引負荷減少時,檢測桿輸入也會減少。結果,若牽引負荷檢測器的輸出小於牽引負荷設定器的值
F
0
F
0
F_(0) \mathrm{F}_{0} (設定時下限),則驅動電磁閥使液壓缸內壓力降低,透過加深犁的耕深來增加牽引負荷。
(2)上昇制御 (2)上升控制
けん引負荷が大きくなると,検出バー入力も増大す る。この結果,けん引負荷検出器の出力がけん引負荷設定器と感度調整器で決まる値
F
0
+
Δ
F
0
F
0
+
Δ
F
0
F_(0)+DeltaF_(0) \mathrm{F}_{0}+\Delta \mathrm{F}_{0} (設定値上限)よりも大きくなると,油圧シリンダの内圧を増大 させる方向にソレノイドバルブを駆動し,ウェイトト ランスファーによりけん引能力を増大させるととも に,プラウの耕深を浅くすることにより,けん引負荷
當牽引負荷變大時,檢測桿的輸入也會增加。結果,當牽引負荷檢測器的輸出超過牽引負荷設定器與靈敏度調整器所決定的值
F
0
+
Δ
F
0
F
0
+
Δ
F
0
F_(0)+DeltaF_(0) \mathrm{F}_{0}+\Delta \mathrm{F}_{0} (設定值上限)時,會驅動電磁閥向增加油壓缸內壓的方向,使牽引能力透過配重轉移而增加,同時透過將犁的耕深變淺來減輕牽引負荷
を軽減させる。 。
(3)中立制御 (3)中立控制
けん引負荷検出器の出力が,設定値上限と設定値下限の中間の値である時には,ソレノイドバルブは中立 となりシリンダ内圧は外力に応じて上下する。なお,感度調整器は土質に合わせて敏と鈍の 2 種類の感度を選択出来るようになっている。また,上昇,下降の制御におけるソレノイドバルブの駆動方式は設定値上限 (または下限)とけん引負荷検出器との偏差に応じた流量が得られるように,デューティ制御を行っている (図 9.17 を参照)。この制御により偏差が小さいとき は,シリンダ内圧が急激に変化しないよう微小流量を得ることができ,上昇下降時に発生することが懸念さ れるショックを低減している(図 9.18 を参照)。當牽引負荷檢測器的輸出處於設定值上限與設定值下限的中間值時,電磁閥處於中立狀態,缸內壓力會依外力上下變動。靈敏度調整器可依土質選擇敏感或鈍感兩種靈敏度。此外,上升與下降控制中,電磁閥的驅動方式會根據設定值上限(或下限)與牽引負荷檢測器之偏差,進行脈衝寬度調變控制(參見圖 9.17)。此控制可在偏差較小時,獲得微小流量,避免缸內壓力急劇變化,從而減少上升下降時可能產生的衝擊(參見圖 9.18)。
本装置は,このようなプラウ作業時のけん引負荷制御のために開発され,1990年スーパードラフトとい う愛称で,大型のトラクタに装着されて発売された。
本裝置是為了在這種犁作業時控制牽引負荷而開發的,於 1990 年以「超級拖曳」為愛稱,裝設於大型拖拉機上並開始販售。
(a)Draft sensor output
(a)犁深感測器輸出
(b)制御流量
(b)控制流量
(b)Control flow
(b)控制流程
図9.17 電子ドラフト制御
5
)
5
)
^(5)) { }^{5)} 圖 9.17 電子拖曳控制
5
)
5
)
^(5)) { }^{5)}
スーパードラフトの性能。実作業での性能を以下に述 べる。
超級拖曳的性能。以下說明實際作業中的性能。
(1)静的ドラフト性能
(1)靜態拖曳性能
図9.18 デューティ制御
5
)
5
)
^(5)) { }^{5)} 圖 9.18 工作比控制
5
)
5
)
^(5)) { }^{5)}
図9.19に示すようにけん引負荷の設定値
F
0
F
0
F_(0) \mathrm{F}_{0} に対し て,検出バー入力を増加減少させたときの,中立位置 の幅が,機械式に比べて小さく,精度の良いけん引制御ができる。
如圖 9.19 所示,對於牽引負荷的設定值
F
0
F
0
F_(0) \mathrm{F}_{0} ,當增加或減少檢測桿輸入時,中立位置的範圍比機械式小,能夠實現較精確的牽引控制。
図 9.19 静的ドラフト性能
5
)
5
)
^(5)) { }^{5)} 圖 9.19 靜態牽引性能
5
)
5
)
^(5)) { }^{5)}
(2)耕深制御性能
(2)耕深控制性能
この結果,図 9.20 に示すようにけん引負荷の設定値に対して,耕深を精度よく制御することができる。
結果如圖 9.20 所示,對於牽引負荷的設定值,能夠精確控制耕深。
図 9.20 ドラフト性能(耕深)
5
)
5
)
^(5)) { }^{5)} 圖 9.20 拖曳性能(耕深)
5
)
5
)
^(5)) { }^{5)}
(3)スリップ率
(3)打滑率
図 9.21 はスリップ率を示しているが,きめ細かな けん引制御により,機械式に比べてスリップ率を小さ くすることができる。
圖 9.21 顯示了打滑率,透過細緻的牽引控制,可以比機械式更有效地降低打滑率。
図 9.21 スリップ率(\%)
5
)
5
)
^(5)) { }^{5)} 圖 9.21 打滑率(\%)
5
)
5
)
^(5)) { }^{5)}
以上のように,電子式ドラフト制御により容易な操作で高精度のプラウ作業が実現できた。如上所述,透過電子式拖拉機深度控制,可以輕鬆操作並實現高精度的犁耕作業。
9.3.3 トラクタドラフトコントロールの操作方法
6
)
6
)
^(6)) { }^{6)} 9.3.3 拖拉機深度控制的操作方法
6
)
6
)
^(6)) { }^{6)}
トラクタの制御方法も電子化により操作が容易に なっている。圃場条件を適切に把握できればその性能 を十分発揮できる。作業に応じて適切なモードを選択 できるよう切換えスイッチを備えている。以下に操作方法の特徴の一部を紹介する。
拖拉機的控制方式也因電子化而變得容易操作。只要能適當掌握田間條件,就能充分發揮其性能。配備有切換開關,可根據作業選擇適當的模式。以下介紹操作方法的部分特點。
(1)モード切替スイッチの使い方
(1)模式切換開關的使用方法
(1)ドラフト:プラウやサブソイらなどのけん引作業時,このモードを選択する(図 9.22 参照)。
(1)拖曳模式:在拖曳犁或副犁等作業時,選擇此模式(參見圖 9.22)。
図 9.22 モード切換えスイッチ
6
)
6
)
^(6)) { }^{6)} 圖 9.22 模式切換開關
6
)
6
)
^(6)) { }^{6)}
出典(株)クボタ
出處(株)久保田
(2)ポジション:けん引作業を除く一般作業機,また は作業機を装着しての走行時に選択する。
(2)位置模式:除拖曳作業外,一般作業機或裝有作業機行駛時選擇此模式。
(3)オート/レーザー:オート耕運作業やレーザー作業時に選択する。
(3)自動/雷射模式:自動耕運作業或雷射作業時選擇此模式。
(2)ポジションレバーの使い方
(2)位置桿的使用方法
(1)ポジションレバー:ポジションコントロールとし て使用の場合はポジション範囲 A,B 間では作業機の位置は任意に保たれる。
(1)位置桿:作為位置控制使用時,在位置範圍 A、B 之間,作業機的位置可任意保持。
ドラフトコントロール(ニューミックスコントロー ル)として使用する場合は,ドラフト範囲 ABでは, けん引負荷に応じて自動的に作業機を上下させ,一定 のけん引力を維持する。(図 9.23 参照)。フローティ ング範囲では,作業機は最下限まで下がる。
作為拖曳控制(新混合控制)使用時,在拖曳範圍 AB 內,根據牽引負荷自動上下作業機,維持一定的牽引力。(參見圖 9.23)。在浮動範圍內,作業機會下降至最低限度。
図 9.23 ポジションレバー
6
)
6
)
^(6)) { }^{6)} 圖 9.23 位置桿
6
)
6
)
^(6)) { }^{6)}
出典(株)クボタ
出處(株)久保田
(3)ドラフト比調整ダイヤル
(3)拖拉比調整旋鈕
モード切換えスイッチで[ドラフト]選択時,ドラ フト比調整ダイヤルにより,牽引負荷の変化量に対す る作業機の動き量を調整することができる。一般けん引耕起作業では図 9.24 参照にして調整する。サブソ イラやプラウ耕は播種前の圃場つくりで最も大切な作業である。精度良く適期に耕起作業が終了できれば,後工程の砕土,播種,防除,収穫,調整作業の計画も立て易い。
在模式切換開關選擇[拖拉]時,可以透過拖拉比調整旋鈕調整作業機對牽引負荷變化量的動作量。一般牽引耕作作業請參照圖 9.24 進行調整。副犁或犁耕是播種前整地中最重要的作業。若能精確且適時完成耕作,後續的碎土、播種、防治、收穫及調整作業計劃也較容易制定。
図 9.24 ニューミックスコントローラー
6
)
6
)
^(6)) { }^{6)} 圖 9.24 新混合控制器
6
)
6
)
^(6)) { }^{6)}
最近の大規模化により耕起作業に時間が取られるの で,能率を上げるため浅起こしの傾向にあるとも聞い たことがあるが,基本は適正耕深,高能率でプラウ耕 を行うことである。ドラフトコントロールの進歩はそ の期待に応えるものである。さらに GNSS を利用し た機能も開発され始めた。トラクタ利用範囲が広がり さらなる農業発展につながることが期待される。近年因大規模化,耕作作業耗時增加,聽說有趨向淺耕以提高效率,但基本上是以適當耕深、高效率進行犁耕。拖拉機牽引力控制的進步正符合這一期待。此外,利用 GNSS 的功能也開始開發。期望能擴大拖拉機的使用範圍,促進農業的進一步發展。
注1 スチームプラウ 注 1 蒸氣犁
1770 年蒸気機関を発明したジェームスワットが自分の1770 年發明蒸汽機的詹姆斯·瓦特自己
発明した蒸気機関を利用したスチームプラウを完成し た。これが農業における機械力利用の最初であり,英国 において農業の機械化の端緒となった。このプラウによ る耕起は以下のとおりである。2基のスチームエンジン を圃場の両側に配置し,この間に張られたワイヤーにプ ラウを取りつける。スチームエンジンに取付けられた巻取り装置がこのワイヤーを交互に引き合って往復耕を行 う。図 9.25 にスチームプラウによる耕起作業風景を示 す。
完成了利用自己發明的蒸汽機的蒸汽犁。這是農業中機械力利用的最初,也是英國農業機械化的開端。這種犁的耕作方式如下:兩台蒸汽引擎分別配置在田地的兩側,犁連接在兩者之間拉緊的鋼索上。安裝在蒸汽引擎上的捲繞裝置交替拉動鋼索,進行往復耕作。圖 9.25 展示了使用蒸汽犁進行耕作的作業風景。
図 9.25 スチームプラウによる耕起作業風景
1
)
1
)
^(1)) { }^{1)} 圖 9.25 蒸汽犁耕作作業風景
1
)
1
)
^(1)) { }^{1)}
参考文献 參考文獻
1)川延謹造•三枝浩三:「大型トラクタとその利用」,農業技術協会1)川延謹造•三枝浩三:「大型拖拉機及其利用」,農業技術協會
2)南部悟他:「北海道農業機械発達史」,(社)北海道農業機械工業会,昭和 63 年 5 月
3)東急自動車株式会社 FERGUSON カタログ,昭和 33 年3)東急汽車株式會社 FERGUSON 目錄,昭和 33 年
4)田中孝他:「新版農業動力学」,文永堂出版, P182-P184,1991年
5)片山良行他:「KUBOTA TECHNICAL REPORT」, No.26, 1993
6)クボタトラクタ M135G 取扱説明書 6)久保田拖拉機 M135G 使用說明書
10 |ボトムプラウの種類
1
)
1
)
^(1)) { }^{1)} と機能10 |底犁的種類
1
)
1
)
^(1)) { }^{1)} 與功能
本章ではボトムプラウの種類とそれぞれの機能につ いて略述する。作物を栽培するためには土を耕すこと が基本となりその作業は,プラウ耕によって行われ一般的に反転鋤込み耕(ボトムプラウ耕)と呼ばれてい る。またロータリティラで行われることもあり,この場合はロータリ耕(攪土耕)と呼ばれている。その違 いは5.3.7 に記述した。本章將簡述反轉鋤耕(底犁耕)的種類及其各自的功能。為了栽培作物,耕作土壤是基本工作,這項作業通常是透過犁耕進行,一般稱為反轉鋤耕(底犁耕)。此外,也有使用旋耕機進行的情況,這種情況稱為旋耕(攪土耕)。其差異已於 5.3.7 節中說明。
10.1 ボトムの形禷 10.1 犁底的形狀
当然のことながら,プラウのボトムの形は,その用途によって大きく異なる。本節では用途ごとにどのよ うな形を採用しているかについて説明する。理所當然,犁底的形狀會因其用途而大不相同。本節將說明各種用途所採用的形狀。
a)再墾プラウ a)再耕犁
畑地で毎作の耕起に使用される最も一般的なプラ ウで,砕土性が良い。在田地中每次耕作時使用的最常見犁,具有良好的碎土性。
b)兼用(汎用)プラウ b)兼用(通用)犁
ボトムは再墾プラウより小さく,ボトムの後端は捻じれが強い曲面になっている。犁底比再耕犁小,犁底後端呈現強烈扭曲的曲面。
c)深耕プラウ c)深耕犁
一般に 35 cm 以上の耕深ができるプラウをいう。構造的にボトムサイズが大きく,耕起断面積が大 きくなり,それに比例して牽引抵抗が大きくなる ために 1 連, 2 連が限度である。一般指能達到 35 公分以上耕作深度的犁。結構上犁底尺寸較大,耕作斷面積較大,牽引阻力也相應增加,因此以 1 連、2 連為限。
d)新墾(草地)プラウ d)新墾(草地)犁
新墾地や草地に利用されるもので,完全反転が主目的である。ボトムは後方に長く伸び,曲面のね じりは大きい。後方にエクステンション(補助羽根)をつけて反転を補助している。用於新墾地或草地,主要目的是完全翻轉。犁底向後方延長較長,曲面的扭轉較大。後方裝有延伸部(輔助翼)以輔助翻轉。
e)水田プラウ e)水田犁
水田や田畑輪換などに使うプラウで,比較的浅く耕すためにボトムは小さい。水田の乾土効果を出 す目的から,反転した土塊に亀裂をいれるためボ トムの後端にカットナイフが付いている。用於水田或田畑輪作的犁,為了較淺耕,犁底較小。為了達到水田乾土效果,犁底後端裝有切割刀,以在翻轉的土塊上產生裂縫。
f)緑肥プラウ f)綠肥犁
ソルゴーなどの長大緑肥を立毛状態で,しかも 1行程で鋤込むプラウである。緑肥を切断するため に,大型のコールタが装備されている。將高粱等長大型綠肥在立莖狀態下,且一次作業完成犁入的犁。為了切斷綠肥,配備了大型的割草刀。
g)沖縄特殊プラウ g)沖繩特殊犁
ジャーガルやマージなどの特殊な硬質土壌に使用 する。硬質土壌を破砕するシンナイフがついたボ トムを使用している。用於ジャーガル(Jargal)和マージ(Maji)等特殊硬質土壤。使用附有破碎硬質土壤的刀刃的底部。
図 10.1 に a)再墾型,b)兼用型,c)深耕型,d)新墾型ボトムの形を示す。
圖 10.1 中顯示了 a)再墾型,b)兼用型,c)深耕型,d)新墾型底部的形狀。
図10.1 ボトムの形
1
)
1
)
^(1)) { }^{1)} 圖 10.1 底部形狀
1
)
1
)
^(1)) { }^{1)}
10.2 ボトムの材質による分類 10.2 根據底板材質的分類
プラウのボトムの材質は,圃場の土質によって大き く異なる。本節では用途ごとにどのような材質を採用 しているかについて説明する
犁底板的材質因田地的土壤性質而大不相同。本節將說明各用途採用何種材質。
a)プラスチックボトム
a)塑膠底板
樹脂でできている。火山性土壌(注1)など比較的軽い土でプラウに付着しやすい土壌に対して使 われる。
由樹脂製成。用於火山性土壤(註 1)等較輕且容易附著於犁上的土壤。
b)スチールボトム
b)鋼製底板
鉄でできている。粘土,砂壌土等比較的重い土壌 に適している。
由鐵製成。適用於黏土、砂壤土等較重的土壤。
c)格子ボトム
c)格子底板
鉄でできている格子型のボトムである。火山灰礫土壌や比較的軽く,付着しやすい土壌に適してい る。
由鐵製成的格子型底板。適用於火山灰礫土壤及較輕且易附著的土壤。
図10.2 モールドボードの種類
1
)
1
)
^(1)) { }^{1)} 圖 10.2 犁板的種類
1
)
1
)
^(1)) { }^{1)}
10.3 プラウの構造(機能)による分類 10.3 犁的結構(功能)分類
プラウは作物栽培の場合は対象となる作物によって使い分けるが,そのほかに土層改良などの目的にはま た,専用のものが必要である。また,経営規模によっ ても使用するプラウは異なる。本節では構造(機能) の違いと使用方法について説明する。犁在作物栽培時會根據栽培的作物而區分使用,此外,為了土層改良等目的,也需要專用的犁。並且,根據經營規模,使用的犁也有所不同。本節將說明其結構(功能)的差異及使用方法。
1)ワンウエイプラウ 1)單向犁
右ボトムが装着され,回り耕が主体で小面積の圃場に使用されている。裝有右側犁底,主要用於旋耕,適用於小面積的田地。
2)リバーシブルプラウ 2)可逆犁
左右のボトムが装着され往復耕が可能で,能率が高く大規模面積,大区画の圃場で使用されてい る。左右兩側裝有底犁,能進行往復耕作,效率高,適用於大規模面積、大區塊的田地。
3)オフセットプラウ 3)偏置犁
畦ぎわ,畑境界ぎわ,水田の畦や畑の境界がある圃場に使用する。タイヤトレッドと耕起幅の関係 を容易に調整出来る。用於田埂邊、田地邊界、水田的田埂及田地邊界的田地。可輕鬆調整輪胎寬度與耕作寬度的關係。
4)2段混層耕プラウ(土層改良) 4)二段混層耕犁(土壤層改良)
構造的にはボトムを前と後ろに 2 個装備し,前ボ トムで心土を耕起して生じた溝へ後ボトムで表土 を落とし込み,下層の新しい土壌と表土を入れ替 える。混層,深耕で土層を改善,地力の向上を目的に使用するもの。結構上裝備有前後兩個底犁,利用前底犁耕起心土所形成的溝槽,後底犁將表土壓入其中,實現下層新土壤與表土的置換。用於混層、深耕以改善土層,提升地力。
5)心土耕プラウ 5)心土耕犁
側耕型心土犁を装備して,不良な心土と作土を混合しないように,作土を耕起しながら同時に心土 を破砕する。心土(耕盤)を破砕することで排水性の向上や作土層の拡大を図る。裝備側耕型心土犁,避免不良心土與作土混合,在耕起作土的同時破碎心土。透過破碎心土(耕盤)來改善排水性並擴大作土層。
トラクタタイヤでの踏圧を防止することができる。 可以防止拖拉機輪胎的壓實。
10.4 耕幅と耕深の関係 10.4 耕幅與耕深的關係
ボトム曲面の設定時に重要なのは耕幅と耕深の関係 である。各社独自の反転を求めて比率を決めている。設定底部曲面時重要的是耕作寬度與耕作深度的關係。各公司根據自身的反轉需求決定比例。
ボトムサイズ(耕起幅)により,適正耕深は変わる。完全反転するための耕起深は,1個のボトム耕起幅の
1
/
2
∼
2
/
3
1
/
2
∼
2
/
3
1//2∼2//3 1 / 2 \sim 2 / 3 が一般的である。(ボトムタイプにより異な る)。耕起幅はインチで表示するのが一般的である。図 10.3 に耕起幅と耕深の関係を示す。
根據底部尺寸(耕作寬度),適當的耕作深度會有所不同。為了完全翻轉,耕作深度通常為一個底部耕作寬度的
1
/
2
∼
2
/
3
1
/
2
∼
2
/
3
1//2∼2//3 1 / 2 \sim 2 / 3 。(依底部類型而異)。耕作寬度一般以英吋表示。圖 10.3 顯示了耕作寬度與耕作深度的關係。
図10.3 耕起幅と耕深の関係
1
)
1
)
^(1)) { }^{1)} 圖 10.3 耕起寬度與耕深的關係
1
)
1
)
^(1)) { }^{1)}
プラウ規格表示は
14
×
2
14
×
2
14 xx2 14 \times 2 のように表示する。 14 は 1 ボトム当たりの耕起幅(インチ表示)を表し,2は ボトムの数である。従って耕幅 14 インチ( 35.5 cm )
×
2
×
2
xx2 \times 2 連で耕起幅は 71 cm になる。図 10.4 に耕起幅と連数の関係を示す。
犁具規格表示如
14
×
2
14
×
2
14 xx2 14 \times 2 所示。14 表示每個犁底的耕作寬度(以英吋表示),2 表示犁底的數量。因此,耕作寬度為 14 英吋(35.5 公分)
×
2
×
2
xx2 \times 2 連,耕作寬度為 71 公分。圖 10.4 顯示耕作寬度與連數的關係。
図10.4
14
×
2
14
×
2
14 xx2 14 \times 2 の呼称のプラウの耕幅
1
)
1
)
^(1)) { }^{1)} 圖 10.4
14
×
2
14
×
2
14 xx2 14 \times 2 的稱呼的犁的耕作寬度
1
)
1
)
^(1)) { }^{1)}
10.5 ボトムの数について 10.5 關於底部的數量
ボトムの数は「連」の単位で表す。トラクタのけん引能力に合わせて,作業能率を最大にするように,1連プラウから多連プラウまで状況に応じて設定する。
鋤頭的數量以「連」為單位表示。根據拖拉機的牽引能力,為了最大化作業效率,會根據情況設定從 1 連鋤到多連鋤。
1) 1 連プラウ
1)1 連鋤
ボトムを 1 個装着したもので,深耕するのに適し ている。
裝有 1 個鋤頭,適合深耕。
2) 2 連~7連プラウ
2)2 連~7 連鋤
ボトムをそれぞれ
2
∼
7
2
∼
7
2∼7 2 \sim 7 個装着し,広い面積を効率的に耕起するのに適している。 7 連は 3 点リン ク直装型プラウの限界の連数である。
底部各裝有
2
∼
7
2
∼
7
2∼7 2 \sim 7 個,適合高效率耕作廣闊面積。7 連是三點連結直裝型犁的連數極限。
図 10.5 に 1 連ワンウエイプラウを,図 10.6 に 4 連 リバーシブルプラウを示す。
圖 10.5 顯示 1 連單向犁,圖 10.6 顯示 4 連可逆犁。
図10.5 1 連プラウ
1
)
1
)
^(1)) { }^{1)} 圖 10.5 1 連犁
1
)
1
)
^(1)) { }^{1)}
図10.6 4 連リバーシブルプラウ
1
)
1
)
^(1)) { }^{1)} 圖 10.6 4 連可逆犁
1
)
1
)
^(1)) { }^{1)}
10.6 士の反転方向について 10.6 土壤的翻轉方向について
ボトムの反転方向には右方向と左方向の 2 種類があ る。底部的翻轉方向有右方向和左方向兩種。
1)右反転プラウ 1)右反轉犁
(ライトハンドプラウ,ワンウエイプラウ) (右手犁,單向犁)
耕起した土壌を進行方向後方より見て右方向へ反 從耕作後的土壤進行方向後方觀看,向右方向反
転するプラウである。 轉的犁。
2)互用プラウ 2)互用犁
(リバーシブルプラウ,ツーウェイプラウ) (可翻轉犁,雙向犁)
右方向への反転ボトムと左方向への反転ボトムの 右方向的翻轉底部與左方向的翻轉底部
組合せで,一行程ずつ左右それぞれの方向に反転 組合起來,每一行程分別向左右兩個方向翻轉
し,順次往復耕するものである。 並且依序進行往復耕作。
10.7 ボトムプラウの構造と作用 10.7 底部犁的結構與作用
本節ではプラウの各部の構造と作用について説明す る。本節將說明犁各部位的結構與作用。
10.7.1 構造と名称と機能 10.7.1 結構、名稱與功能
この項ではリバーシブルプラウを例にとって説明す る。図 10.7 にリバーシブルプラウ各部の名称を示す。以下の部品の中で,土と接触する部分は摩耗するた め,定期的に交換する必要がある。
本節以可逆犁為例進行說明。圖 10.7 顯示了可逆犁各部位的名稱。在以下部件中,與土壤接觸的部分會磨損,因此需要定期更換。
図10.7 リバーシブルプラウ各部の名称
11
11
^(11) { }^{11} 圖 10.7 可逆犁各部位的名稱
11
11
^(11) { }^{11}
①シェア(刃板,すき先) ①犁刀(刀板,犁尖)
土を水平に切断,耕起してモールドボードに送り込 む。將土壤水平切斷,耕翻後送入翻土板。
(2)シェアポイント (2)犁尖
シェアの先端にあり,土へささり达む働きをする。 位於犁刀尖端,具有刺入土壤的作用。
(3)シン (3)犁身
シェアポイントで切削された土が流れる部分で, モールドボードの前部に装着され,モールドボード の偏摩耗を防止する。在犁刀切削土壤流動的部分,安裝於犁刀板的前部,用以防止犁刀板的偏磨損。
(4)モールドボード (4)模板板
シェアポイントおよびシェアから送り込まれた土を反転•放㩴•破砕する。この部分は,プラウの生命線ともいうべき重要な部分であり,その曲面につい ては,土の破砕や付着防止の観点から,過去に多大 な研究がなされてきた。曲面の曲率はシェアポイン トおよびシェアに比して小さくなっており,このた めに切削された土塊がこの曲面を流れるにしたがっ て破砕されることになる。犁尖及由犁尖送入的土壤進行翻轉、拋散及破碎。這部分是犁的生命線般重要的部分,關於其曲面,從土壤破碎及防止附著的觀點,過去進行了大量的研究。曲面的曲率比犁尖及犁本體小,因此被切削的土塊隨著流經此曲面而被破碎。
(5)カバーボード (5)覆蓋板
反転の時,土の飛散を防ぎ,草や残差物を確実にれ き溝底にすき込む補助具である。在翻轉時防止土壤飛散,是確實將草及殘留物摻入犁溝底部的輔助工具。
(6)エクステンション(補助羽根) (6)延伸翼(輔助翼片)
モールドボードの終端部に装着され,反転を補助す る部品である。土壌の質や耕起の目的に応じて角度 を調整し,反転•放頱を効率的に果たす役割を持っ ている。安裝於模板板的末端,是輔助翻轉的部件。根據土壤的性質及耕作的目的調整角度,發揮有效的翻轉與放鬆作用。
(7)ランドサイド (7)側板
れき溝壁に接し,モールドボードにかかる側圧を受 け,プラウの進行方向の耕幅を保持する。緊貼溝壁,承受作用於模板板的側壓,保持犁前進方向的耕作寬度。
(8)ボトム一式 (8)底部一式
(1)~⑦)までの部品で構成される。プラウの反転•放擲•破砕するプラウの性能を左右する最重要機能部品である。由(1)~⑦)的部件組成。是影響犁的翻轉、拋擲、破碎性能的最重要功能部件。
⑨ツイストコールタ装置 ⑨扭轉犁刀裝置
スガノは従来のものに比して,コールタの位置を前方に配置することにより,全体を前方に移動させる ことを可能にした。結果としてプラウの重心を前方 に移すことができて,トラクタの三点リンク持上げ負荷を軽減させることができた。スガノ農機が独自 に開発したコールタ取り付け装置である。菅野相較於傳統設計,將犁刀位置前移,使整體能向前移動。結果能將犁的重心前移,減輕拖拉機三點連結提升負荷。這是菅野農機獨自開發的犁刀安裝裝置。
(11)コールタ (11)犁頭
残椬物を切断し,すき込みを容易にする。プラウの進行方向に対して縦溝を切り,シンの切削を補助す る。切斷殘留物,便於翻耕。在犁的前進方向上切縱溝,輔助犁尖的切削。
(11)マスト (11)桅杆
プラウとトラクタを簡単に連結するための,プラウ側のユニットである。トラクタ3点リンク装置へ装着するためのトップリンク取付け穴と,クロスシャ フトをロアリンクに取り付けるための機構を装備し ている。犁與拖拉機簡易連接的犁側單元。配備有用於安裝於拖拉機三點連結裝置的頂桿安裝孔,以及用於將橫軸安裝於下連桿的機構。
(12)回転シリンダー リバーシブルプラウをトラクタの外部油圧の作動に(12)回轉油缸 是裝備在犁側,用於使可逆犁透過拖拉機外部液壓作動而回轉的液壓油缸。
より回転させるための,プラウ側に装備された油圧 シリンダーである。用於使犁側回轉的液壓油缸。
(13)クロスシャフト (13)交叉軸
トラクタ 3 点リンク装置へ装着のための 2 点ロアリ ンクピンが装備された部品である。是裝備有用於安裝於拖拉機三點連結裝置的兩點下連結銷的部件。
(14)油圧ホース (14)油壓軟管
トラクタ外部油圧取り出し口と回転シリンダーを接続し油圧回路を構成する。連接拖拉機外部油壓取出口與旋轉油缸,構成油壓迴路。
(15)メインフレーム (15)主框架
マスト後方に装着され,ボトムを取り付ける,角パ イプで出来たフレームである。安裝於桅杆後方,用於安裝底部,由角鋼管製成的框架。
(16)ビーム (16)樑
ボトムとメインフレームをつなぐ部品である。 是連接底部與主框架的零件。
(17)スタンド (17)支架
プラウを取り外した時,転倒を防止するための部品 である。是在拆除犁時,防止倒塌的零件。
18ジョインター(前犁) 18 接合器(前犁)
ボトム前方にあって反転前に地表面の残差物,有機物をれき溝に落し込み,後ろのボトムで土をかぶせ て,すき込みを良好にする。位於底犁前方,在翻轉前將地表的殘留物、有機物落入溝槽中,並由後方的底犁覆土,使耕作混合良好。
10.7.2 プラウのささり(サクションの役目)
1
)
1
)
^(1)) { }^{1)} 2)10.7.2 犁的插入(吸力的作用)
1
)
1
)
^(1)) { }^{1)} 2)
プラウが土中に円滑にささり込み,安定した状態で作業を行うためには耕深と耕幅のささりが重要とな る。ささりとは耕深(垂直方向)と耕幅(水平方向) への先端の出っ張りで構成されるくぼみ,すなわちサ クションのことである。シェアの先端とランドサイド のヒールを結ぶ直線と,犁能順利插入土壤中,並在穩定的狀態下作業,耕深與耕幅的插入非常重要。所謂插入,是指由耕深(垂直方向)與耕幅(水平方向)端部突出所形成的凹陷,也就是吸力。這是由剪切刀尖端與側板跟部所連成的直線,與…
1)垂直サクション(垂直方向へのささり) 1)垂直吸入(垂直方向的插入)
耕深は,けん引線と速度と下方に食込もうとする力のバランスが取れると安定する。適度の耕深サ クションは,上下に動揺するのを防ぎ,作業開始 の土中への食込みを良くして短い距離で所定の深 さに達する。耕深在牽引線、速度與向下切入力的平衡達成時會穩定。適度的耕深吸力可防止上下擺動,並促進作業開始時土壤的切入,使其在短距離內達到預定深度。
図 10.8 に垂直サクションを示す。
圖 10.8 顯示垂直吸力。
図 10.8 垂直サクション
1
)
1
)
^(1)) { }^{1)} 圖 10.8 垂直吸力
1
)
1
)
^(1)) { }^{1)}
2)水平サクション(水平ささり) 2)水平吸力(水平支撐)
水平(耕幅)サクションはプラウが左右に振れる のを防ぎ,耕幅を一定に保たせる役目をする。水平(耕幅)吸力裝置防止犁左右擺動,並起到保持耕幅一定的作用。
図 10.9 に水平サクションを示す。
圖 10.9 顯示水平吸力裝置。
図 10.9 水平サクション
1
)
1
)
^(1)) { }^{1)} 圖 10.9 水平吸力裝置
1
)
1
)
^(1)) { }^{1)}
3)モールドボード角度 3)模板角度
土壌を切断,耕起,反転,破砕する主要部の基準角度で,けん引抵抗や作業の安定性に密接な関係 がある。それぞれの角度は,プラウの形状と土壌 の種類や土質,耕深により変わってくる。土壤的切斷、耕起、翻轉、破碎等主要部位的基準角度,與牽引阻力及作業的穩定性有密切關係。各角度會因犁的形狀、土壤種類及土質、耕作深度而有所不同。
1)耕起角:
α
α
alpha \alpha
シェアポイントとシンの接合部と,シェアポイ
鋤刀與鋤身的接合部,以及鋤刀
ントの先端を結ぶ線が地面となす角度で一般に
13
∘
∼
18
∘
13
∘
∼
18
∘
13^(@)∼18^(@) 13^{\circ} \sim 18^{\circ} である。
尖端所連接的線與地面所成的角度通常為
13
∘
∼
18
∘
13
∘
∼
18
∘
13^(@)∼18^(@) 13^{\circ} \sim 18^{\circ} 。
2)切断角:
β
β
beta \beta 2)切斷角:
β
β
beta \beta
シェアポイントと刃尻を結ぶ線がランドサイド
連接 SharePoint 與刀刃尾端的線稱為陸側
と成す角で,一般に
35
∘
∼
48
∘
35
∘
∼
48
∘
35^(@)∼48^(@) 35^{\circ} \sim 48^{\circ} である。
所形成的角度,一般為
35
∘
∼
48
∘
35
∘
∼
48
∘
35^(@)∼48^(@) 35^{\circ} \sim 48^{\circ} 。
3)撥土角(反転角):
γ
γ
gamma \gamma
耕深の
85
%
85
%
85% 85 \% の高さのモールドボード上の線が進行方向となす角度で一般に
38
∘
∼
53
∘
38
∘
∼
53
∘
38^(@)∼53^(@) 38^{\circ} \sim 53^{\circ} 耕作深度
85
%
85
%
85% 85 \% 高度的模板板上的線與前進方向所形成的角度,一般為
38
∘
∼
53
∘
38
∘
∼
53
∘
38^(@)∼53^(@) 38^{\circ} \sim 53^{\circ}
図 10.10 にモールドボード角度を示す。
圖 10.10 顯示了模板板角度。
図 10.10 モールドボードの角度
1
)
1
)
^(1)) { }^{1)} 圖 10.10 模板板的角度
1
)
1
)
^(1)) { }^{1)}
ボトムのサクションと上述の三つの角度について は,各メーカーが独自のものを研究してそれぞれの特徴を出している。關於底部的吸力和上述三個角度,各製造商都在進行獨自的研究,並展現各自的特點。
4)撥土板モールドボードの形態(1) モールドボードは10.1で説明した再墾型,汎用型,新墾型等に区分されている。4)撥土板犁板的形態(1) 犁板分為 10.1 中說明的再墾型、通用型、新墾型等。
その形態を「農業機械システム学」より引用し て表示する。將其形態引用自「農業機械系統學」並顯示。
図 10.11 に用途別ボトムの標準形態を,図 10.12 に用途と三つの角度の関係を示す。
圖 10.11 顯示按用途分類的底板標準形態,圖 10.12 顯示用途與三個角度的關係。
図 10.11 撥土板モールドボードの形態(1)
2
)
2
)
^(2)) { }^{2)} 圖 10.11 撥土板模形板的形態(1)
2
)
2
)
^(2)) { }^{2)}
発土板形状 發土板形狀
用途
対象土壤 對象土壤
作用
発土板傾斜
L
/
H
L
/
H
L//H L / H
0.7
∼
1.3
0.7
∼
1.3
0.7∼1.3 0.7 \sim 1.3
耕起角
α
α
alpha \alpha
切断角
β
β
beta \beta 切斷角
β
β
beta \beta
反転角
γ
γ
gamma \gamma 反轉角
γ
γ
gamma \gamma
反転 反轉
破砕 破碎
ねん転型 旋轉型
新朢
重粘土 重黏土
大
小
大
小
小
大
中間型
沉用
壤土
↑
↑
uarr \uparrow
↓
↓
darr \downarrow
↑
↑
uarr \uparrow
↓
↓
darr \downarrow
↓
↓
darr \downarrow
↑
↑
uarr \uparrow
円筒型 圓筒型
再饗
砂質土
小
大
小
大
大
小
発土板形状 用途 対象土壤 作用 発土板傾斜 L//H 0.7∼1.3 耕起角 alpha 切断角 beta 反転角 gamma
反転 破砕
ねん転型 新朢 重粘土 大 小 大 小 小 大
中間型 沉用 壤土 uarr darr uarr darr darr uarr
円筒型 再饗 砂質土 小 大 小 大 大 小 | 発土板形状 | 用途 | 対象土壤 | 作用 | | 発土板傾斜 $L / H$ $0.7 \sim 1.3$ | 耕起角 $\alpha$ | 切断角 $\beta$ | 反転角 $\gamma$ |
| :--- | :--- | :--- | :--- | :--- | :--- | :--- | :--- | :--- |
| | | | 反転 | 破砕 | | | | |
| ねん転型 | 新朢 | 重粘土 | 大 | 小 | 大 | 小 | 小 | 大 |
| 中間型 | 沉用 | 壤土 | $\uparrow$ | $\downarrow$ | $\uparrow$ | $\downarrow$ | $\downarrow$ | $\uparrow$ |
| 円筒型 | 再饗 | 砂質土 | 小 | 大 | 小 | 大 | 大 | 小 |
図 10.12 撥土板モールドボードの形態(2)
2
)
2
)
^(2)) { }^{2)} 圖 10.12 撥土板模壓板的形態(2)
2
)
2
)
^(2)) { }^{2)}
10.7.3 プラウのけん引抵抗 10.7.3 犁的牽引阻力
プラウのけん引抵抗は耕起する土質やプラウの型式 などにより変化するが,この抵抗は以下のような力の総合になるものである。犁的牽引阻力會因耕作的土壤性質及犁的型式等而變化,但此阻力是以下各種力的綜合。
(1)土壌を切削するに要する力••••••••50\%(1)切削土壤所需的力量••••••••50%
(2)攊土とプラウとの摩擦に打ち勝つ力••••25\%(2)克服土壤與犁之間摩擦的力量••••25%
③攊土を反転するに要する力••••••••15\%③翻土所需的力量••••••••15%
(4)攊土およびプラウの重さに対する力••••10\%(4)對攊土及犁的重量所需的力量••••10%
切削と摩擦に費やされる負荷が多いので,シェアを鋭利にし,曲面を滑らかに滑りやすくすることが牽引抵抗を少なくすることの要諦である。由於切削與摩擦所耗費的負荷較大,將犁刃磨利,並使曲面光滑易滑,是減少牽引阻力的要點。
10.7.4 牽引抵抗中心点 10.7.4 牽引阻力中心點
ボトムの牵引抵抗中心点は耕幅の
1
/
4
1
/
4
1//4 1 / 4 ,耕深の
1
/
2
1
/
2
1//2 1 / 2
1
/
3
1
/
3
1//3 ~ 1 / 3 のところにあり,土質やプラウの形式により多少の位置ずれが生ずる。フレームの設計上重要なポイ ントとなる。
底部的牽引阻力中心點位於耕幅的
1
/
4
1
/
4
1//4 1 / 4 ,耕深的
1
/
2
1
/
2
1//2 1 / 2
1
/
3
1
/
3
1//3 ~ 1 / 3 處,根據土質及犁的形式會有些微位置偏移。這是車架設計上重要的點。
図 10.13 に衰引抵抗中心点を示す。 圖 10.13 顯示了牽引阻力中心點。
10.7.5 トラクタ必要牽引力 10.7.5 拖拉機所需牽引力
トラクタに必要とされる馬力は下記のように求め る。
拖拉機所需的馬力可依下列方式計算。
図 10.13 牽引抵抗中心点
1
)
1
)
^(1)) { }^{1)} 圖 10.13 牽引阻力中心點
1
)
1
)
^(1)) { }^{1)}
(1)プラウのけん引抵抗
=
=
= = 耕起幅
×
×
xx \times 耕深
×
×
xx \times 比抵抗
(1)犁的牽引阻力
=
=
= = 耕作寬度
×
×
xx \times 耕作深度
×
×
xx \times 比阻力
(2)トラクタのけん引力
=
=
= = 総重量
×
×
xx \times けん引係数
(2)拖拉機的牽引力
=
=
= = 總重量
×
×
xx \times 牽引係數
上記(2)が(1)より大きくなければならないことは自明 である。以下に具体的例で説明する。なお,比抵抗, けん引係数については表 10.1 を参照されたい。以下 の例題では,双方共に中間的な値である 0.5 を使用し た。
上述(2)必須大於(1)是顯而易見的。以下以具體例子說明。另請參考表 10.1 了解比阻力與牽引係數。以下例題中,雙方均使用中間值 0.5。
表10.1 土性別率引係数表
1
)
1
)
^(1)) { }^{1)}
土性 土壤性質
乾湿 乾濕
比抵抗
(
Kg
/
m
2
)
Kg
/
m
2
(Kg//m^(2)) \left(\mathrm{Kg} / \mathrm{m}^{2}\right) 比電阻
(
Kg
/
m
2
)
Kg
/
m
2
(Kg//m^(2)) \left(\mathrm{Kg} / \mathrm{m}^{2}\right)
牽引係数(\%)
砂土
0,20~0, 25 0,20~0,25
0, 30
砂質土
湿 濕
0,25~0, 30 0,25~0,30
0, 40
乾湿 乾濕
0,30~0, 40 0,30~0,40
壌土 壤土
湿 濕
0,40~0, 50 0,40~0,50
0, 50
乾湿 乾濕
0.45
∼
0.55
0.45
∼
0.55
0.45∼0.55 0.45 \sim 0.55
植壌土 植壤土
湿 濕
0,55~0,65
0, 60
乾湿 乾濕
0,60~0, 70 0,60~0,70
植土
湿 濕
0,80~0,90
0,65
乾湿 乾濕
0,90~1, 00 0,90~1,00
※傾斜地やは条地の場合は比抵抗を
20
∼
30
%
20
∼
30
%
20∼30% 20 \sim 30 \% 増で計算※傾斜地或條狀地時,按比阻力增加
20
∼
30
%
20
∼
30
%
20∼30% 20 \sim 30 \% 計算
土性 乾湿 比抵抗 (Kg//m^(2)) 牽引係数(\%)
砂土 0,20~0, 25 0, 30
砂質土 湿 0,25~0, 30 0, 40
乾湿 0,30~0, 40
壌土 湿 0,40~0, 50 0, 50
乾湿 0.45∼0.55
植壌土 湿 0,55~0,65 0, 60
乾湿 0,60~0, 70
植土 湿 0,80~0,90 0,65
乾湿 0,90~1, 00
※傾斜地やは条地の場合は比抵抗を 20∼30% 増で計算 | 土性 | 乾湿 | 比抵抗 $\left(\mathrm{Kg} / \mathrm{m}^{2}\right)$ | 牽引係数(\%) |
| :--- | :--- | :--- | :--- |
| 砂土 | | 0,20~0, 25 | 0, 30 |
| 砂質土 | 湿 | 0,25~0, 30 | 0, 40 |
| | 乾湿 | 0,30~0, 40 | |
| 壌土 | 湿 | 0,40~0, 50 | 0, 50 |
| | 乾湿 | $0.45 \sim 0.55$ | |
| 植壌土 | 湿 | 0,55~0,65 | 0, 60 |
| | 乾湿 | 0,60~0, 70 | |
| 植土 | 湿 | 0,80~0,90 | 0,65 |
| | 乾湿 | 0,90~1, 00 | |
| ※傾斜地やは条地の場合は比抵抗を $20 \sim 30 \%$ 増で計算 | | | |
(例題)リバーシブルプラウ:20吋×1連,トラクタ総重量:
2
,
500
Kg
2
,
500
Kg
2,500Kg 2,500 \mathrm{Kg} ,耕起幅: 51 cm ,耕深: 35 cm ,土性:壌土
(例題)可逆式犁:20 吋×1 連,拖拉機總重量:
2
,
500
Kg
2
,
500
Kg
2,500Kg 2,500 \mathrm{Kg} ,耕作寬度:51 公分,耕作深度:35 公分,土壤性質:壤土
○プラウのけん引抵抗は
51
×
35
×
0.5
=
893
Kg
51
×
35
×
0.5
=
893
Kg
51 xx35 xx0.5=893Kg 51 \times 35 \times 0.5=893 \mathrm{Kg} ○犁的牽引阻力為
51
×
35
×
0.5
=
893
Kg
51
×
35
×
0.5
=
893
Kg
51 xx35 xx0.5=893Kg 51 \times 35 \times 0.5=893 \mathrm{Kg}
○トラクタのけん引力は
2
,
500
×
0.5
=
1
,
250
Kg
2
,
500
×
0.5
=
1
,
250
Kg
2,500 xx0.5=1,250Kg 2,500 \times 0.5=1,250 \mathrm{Kg} ○拖拉機的牽引力為
2
,
500
×
0.5
=
1
,
250
Kg
2
,
500
×
0.5
=
1
,
250
Kg
2,500 xx0.5=1,250Kg 2,500 \times 0.5=1,250 \mathrm{Kg}
上記のとおり,計算の結果,トラクタのけん引力が プラウのけん引抵抗より大きいのでこの例題の場合, けん引が可能となる
如上所述,計算結果顯示,拖拉機的牽引力大於犁的牽引阻力,因此在此例題中,可以進行牽引
10.7.6 作業機の装着 10.7.6 作業機的裝配
作業機とトラクタを装着する方式は,プラウの種類,大きさ,取り付け位置により,次の 3 つに分けら れる。作業機與拖拉機的裝配方式,依犁的種類、大小及安裝位置,可分為以下三種。
(1)けん引式(ドローバ方式) (1)牽引式(拖拉桿方式)
けん引式は,古くから採用されてきた方式で,トラ クタ後部に取り付けられたドロバー(けん引桿)で作業機をけん引する方法である。連結部の構造は簡単で堅牢であるため,大型の作業機を使用する場合 はこの方法が用いられる。牽引式是自古以來採用的方式,利用安裝在拖拉機後部的拖拉桿牽引作業機。連結部的結構簡單且堅固,因此在使用大型作業機時會採用此方法。
(2)半直装式(セミマウント方式) (2)半直裝式(半掛式方式)
3 点リンク直装式のようにプラウ前部のマストを 3如同三點連結直裝式一樣,犁前部的桅杆為三點連結...
点で装着して,移動時はプラウ全体を持ち上げるの ではなく,後方に装着した上下可能な移動輪タイヤ を下げて設地し,移動する方式である。大型で重量 の大きな作業機に適用する。図 10.14 に半直装式プ ラウ移動風景を示す。
採用點裝方式,移動時不是將整個犁具抬起,而是將安裝在後方可上下調節的移動輪胎放下接地,進行移動的方式。適用於大型且重量較大的作業機。圖 10.14 顯示了半直裝式犁具移動的情景。
図10.14 半直装式プラウ移動風景
1
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1
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^(1)) { }^{1)} 圖 10.14 半直裝式犁具移動情景
1
)
1
)
^(1)) { }^{1)}
(スガノ農機提供)
(由菅野農機提供)
(3) 3 点リンク直装式(マウント方式)
(3)三點連結直裝式(安裝方式)
最も一般的な方式は 3 点リンク直装式である。作業機の上下,左右の動きをコントロールする 3 本のリ ンクを使うのが特徴である。トラクタ後部に 3 本の リンクが取り付けられているが,上部に取り付けら れたリンクをトップリンクと呼び,後輪車軸の真下方向に 2 本取り付けられたのをロアリンクと呼ぶ。 これらのリンクは油圧装置と一体になって,所定の作動を行う。上下に作動するリフトアームは,ロア リンクのやや後方に位置するリフトロッドを介して作業機を上下させる。なお左右のロアリンクの相対的な高さを調整するために,右側のリフトロッドに は,レベリングハンドルが取り付けられている。口 アリンクの横ブレを規制するために車体とロアリン クにチェックチェーンが取り付けられている。
最常見的方式是三點連結直裝式。其特點是使用三根連結控制作業機的上下、左右動作。三根連結安裝在拖拉機後部,上方安裝的連結稱為頂連結,位於後輪車軸正下方的兩根稱為下連結。這些連結與液壓裝置一體化,執行預定的動作。上下作動的提升臂,透過位於下連結稍後方的提升桿使作業機上下移動。此外,為了調整左右下連結的相對高度,右側的提升桿上裝有水平調整手柄。為了限制下連結的橫向擺動,車體與下連結之間裝有檢查鏈。
3 点リンク装置は日本をはじめ各国で規定されてい る。日本工業規格(JIS)にはカテゴリ 0,1,2,3 があり,それぞれトップリンクピンやロアリンクピ ンの直径,ピン穴径等が決められている。「0」は 20PS 以下,「1」は
15
∼
60
PS
,
「
2
」
は
40
100
PS
,
15
∼
60
PS
,
「
2
」
は
40
100
PS
,
15∼60PS,「2」は40100PS, 15 \sim 60 \mathrm{PS}, ~ 「 2 」 は 40 ~ 100 \mathrm{PS}, ~ 「 」 は 「3」は 90PS 以上のトラクタにそれぞれ多く使われ ている。
3 點連結裝置在日本以及各國都有規定。日本工業標準(JIS)中有類別 0、1、2、3,分別規定了頂連結銷和下連結銷的直徑、銷孔直徑等。「0」多用於 20PS 以下,「1」用於
15
∼
60
PS
,
「
2
」
は
40
100
PS
,
15
∼
60
PS
,
「
2
」
は
40
100
PS
,
15∼60PS,「2」は40100PS, 15 \sim 60 \mathrm{PS}, ~ 「 2 」 は 40 ~ 100 \mathrm{PS}, ~ 「 」 は ,「3」多用於 90PS 以上的拖拉機。
図 10.15 は 3 点リンク直装式トラクタを示す。図 10.16 は 3 点リンク直装式プラウの作業風景示す。 プラウ作業の一般的な傾向としてプラウが 3 点リン クで持ち上げられる 7 連までは(3) 3 点リンク直装タイ プが多い。旋回半径が小さく,小回りが利き効率が良 い。大型プラウで 3 点リンクが持ち上げ力に問題があ る場合は(1)けん引式,(2)半直装式が採用される。圖 10.15 顯示了 3 點連結直裝式拖拉機。圖 10.16 顯示了 3 點連結直裝式犁的作業風景。作為犁作業的一般趨勢,犁被 3 點連結提升的最多為 7 連(3)3 點連結直裝型較多。其轉彎半徑小,靈活且效率良好。若大型犁的 3 點連結在提升力上有問題,則會採用(1)牽引式或(2)半直裝式。
10.7.7 耕し方(溝引きと丘引き) 10.7.7 耕作方式(開溝與築壟)
プラウ耕には溝引き式と丘引き式がある。それぞれ
犁耕有開溝式與築壟式兩種。各自
図 10.15 トラクタ 3 点リンク装置 (スガノ農機提供)
圖 10.15 拖拉機三點連結裝置(由菅野農機提供)
図10.16 3 点直装式プラウ 圖 10.16 三點直裝式犁具
(スガノ農機提供) (由菅野農機提供)
の特徴について説明する。
關於其特徵進行說明。
1)溝引き式(リバーシブルプラウで説明)
1)溝引式(以可逆犁說明)
溝引き式は,前工程で出来たれき溝に右側タイヤを落とし溝に沿って走行し,耕起を行う方式である。ト ラクタが傾き作業姿勢が悪いが真っすぐ走行できる。
溝引式是指在前一道工序形成的礫石溝中將右側輪胎放入溝內沿溝行駛,進行耕作的方式。雖然拖拉機會傾斜,作業姿勢不佳,但能夠直線行駛。
図 10.17 溝引きプラウ
圖 10.17 溝引犁
(スガノ農機提供)
(由菅野農機提供)
図10.18 丘引きプラウ 圖 10.18 丘拉犁
(スガノ農機提供) (由菅野農機提供)
折角耕起したところをトラクタのタイヤの踏圧で痛め るという欠点はあるが,溝にそって耕起して行けるの で,耕幅が安定し運転操作が楽であるというメリット がある。雖然有被拖拉機輪胎的壓力損壞剛耕起的土壤的缺點,但因為可以沿著溝渠耕作,所以耕幅穩定且操作輕鬆,這是其優點。
2)丘引き方式 2)丘引方式
丘引き方式はタイヤを歴溝に落とさずに両輪とも未耕地を走行し耕起をする方式である。丘引方式是不讓輪胎掉入歷溝中,兩輪皆行駛於未耕地上進行耕作的方式。
トラクタが傾かず作業姿勢もよく,タイヤ踏圧の問題も起きない。ゴムクローラーをはいたハーフクロ ラーやフルクローラー等のクロラートラクタ用のプラ ウに多く使われている。またれき溝にタイヤを落とす事が出来ない,タイヤサイズの大きいトラクタ用プラ拖拉機不會傾斜,作業姿勢良好,也不會產生輪胎壓力問題。多用於裝有橡膠履帶的半履帶或全履帶等履帶拖拉機的犁。此外,無法讓輪胎掉入礫石溝中,適用於輪胎尺寸較大的拖拉機用犁。
ウにも適用される。図 10.17 に溝引きプラウ作業の風景,図 10.18 に丘引きプラウ作業の風景を示す。也適用於海膽。圖 10.17 顯示了溝犁作業的景象,圖 10.18 顯示了丘犁作業的景象。
10.7.8 トラクタとプラウの関係 10.7.8 拖拉機與犁的關係
溝引きプラウのけん引の基本は,トラクタの右後輪 の内側の一線上にシェアの刃尻(ウイング)を一致さ せ,トラクタの中心線上にプラウの抵抗中心点がくる ようにセットすることである。しかし,トラクタによ るけん引は左右 2 本のロアリンクを左右対称の「ハ」 の字にして行うため,けん引中心点を正確にとらえて いなくても作業精度が著しく低下することはない。図 10.19 にプラウのけん引線を示す。
溝犁的牽引基本原理是,使拖拉機右後輪內側的一條線與犁刀刃尾(翼板)對齊,並將犁的阻力中心點設置在拖拉機中心線上。然而,由於拖拉機的牽引是通過左右兩根下拉桿呈對稱的「ハ」字形進行的,即使牽引中心點沒有精確對準,作業精度也不會顯著下降。圖 10.19 顯示了犁的牽引線。
図10.19 プラウ率引線
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^(1)) { }^{1)} 圖 10.19 犁率引線
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^(1)) { }^{1)}
注1 火山性土は日本の農地に広く分布し,一般に排水が良い など物理性は比較的良好であるが,プラウへの土壌付着 や化学性の貧弱さといった面で不良土壌の一つにされて いる。注 1 火山性土壤廣泛分布於日本農地,一般排水良好等物理性較佳,但因土壤附著於犁具及化學性貧弱等方面,被視為不良土壤之一。
図 10.2 に a)プラスチックボトム,b)スチールボトム,圖 10.2 中顯示 a)塑膠底,b)鋼底,
c)格子ボトムを示す。 c)格子底。
参考文献 參考文獻
1)スガノ農機(株):「プラウ教本」 1)菅野農機株式會社:「犁耕教本」
2)川村登:「新版農作業機械学」,文永堂,p22~ p23,1991年
11 -プラウ耕の技術を応用した工事 11 -應用犁耕技術的工程施工
プラウ耕の主目的は農地を耕起し,作物にとって最適な土壌条件を作ることであるが,プラウ耕の土の掘削,溝切り,反転の作用を応用して営農外に使われた 4 例を以下に紹介する。犁耕的主要目的是耕作農地,為作物創造最適的土壤條件,但以下介紹了利用犁耕中土壤挖掘、開溝、翻轉作用,應用於農業以外的四個例子。
1.有珠山火山爆発による降灰被害の復旧工事
1
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1
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^(1)) { }^{1)} 1.有珠山火山爆發造成的降灰災害復原工程
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1
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^(1)) { }^{1)}
2.プラウとレーザーレベラーの組み合わせによる反転均平工法による基盤整備
2
)
2
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^(2)) { }^{2)} 2.利用犁與雷射整平機組合的反轉均平工法進行基盤整備
2
)
2
)
^(2)) { }^{2)}
3.汚染土壌のゼロ排土型埋却技術の開発
3
)
3
)
^(3)) { }^{3)} 3.污染土壤零排土型掩埋技術的開發
3
)
3
)
^(3)) { }^{3)}
4.宍道湖への水道管敷設工事
4
)
4
)
^(4)) { }^{4)} 4.宍道湖水管鋪設工程
4
)
4
)
^(4)) { }^{4)}
11.1 有珠山火山爆発による降灰被害の復旧工事11.1 有珠山火山爆發造成的降灰災害復舊工程
有珠山は,1663(寛文)年から現在まで,8回の大 きな噴火をしたと記録されている。1977(昭和52)年8月7日から始まった爆発噴火は,13日まで18回 に及ぶもので,噴煙は約一万 2 千メートルの上空に達 し,その噴火に伴う火山灰,火山礫の降下は付近のみ ならず,北は名寄市周辺,東は女満別あたりまで観測 され,その量は 8 千 3 百万立方メートルに達した。こ のため農作物をはじめ,住宅,土木,農林水産等の各施設に多大な被害をもたらし,その被害額は 3 百億円余(当時)に達した。その中でも,特に被害の大き かった地域は,有珠山周辺の胆振,及び後志支庁管内伊達市,虻田町,洞爺村,壮瞥町など 13 市町村であっ た。有珠山自 1663 年(寬文年間)至今,記錄中已有 8 次大規模噴發。1977 年(昭和 52 年)8 月 7 日開始的爆炸噴火持續至 13 日,共發生 18 次,噴煙高度達約一萬二千公尺。伴隨噴發的火山灰與火山礫不僅降落於附近地區,北至名寄市周邊,東至女滿別一帶亦有觀測,總量達八千三百萬立方公尺。此災害對農作物、住宅、土木、農林水產等各設施造成重大損害,損失金額當時達三百億日圓。其中,受災最嚴重的地區為有珠山周邊的膽振及後志支廳管內的伊達市、虻田町、洞爺村、壯瞥町等 13 個市町村。
被害の特徴的なことのひとつは,堆積した灰が,そ の後の降雨により,コンクリート状に硬化したことで ある。また,火山灰が,農作物や樹木に付着したこと により,折損等の被害が広範囲におよび,被害を甚大 にしたことである。この農地被害については,伊達市,虻田町,洞爺村,壮瞥町,留寿都村の一市 4 町村 で 4,019ha におよび,その被害額は 22 億 2 千万円余 に達した。図11.1は昭和52年8月7日の噴火の様子 を,図11.2は収穫目前のスイートコーンの被害の状況を示す。災害的特徵之一是,堆積的火山灰在隨後的降雨中硬化成混凝土狀。此外,火山灰附著於農作物與樹木上,導致折損等損害範圍廣泛,災害程度加劇。農地受害範圍涵蓋伊達市、虻田町、洞爺村、壯瞥町、留壽都村等 1 市 4 町村,面積達 4,019 公頃,損失金額超過 22 億 2 千萬日圓。圖 11.1 顯示昭和 52 年 8 月 7 日噴火情況,圖 11.2 則展示收穫在即的甜玉米受損狀況。
有珠山噴火による,農地災害は,前述のとおり近年 に類例のない降灰災害で,その災害復旧の方法は,原則的には降灰全量排除であった。しかし有珠の火山灰 は,質的に植生に影響が少ないとの関係機関の大方の意見により,土層改良に類した耕法で機能回復を図る ことになった。これに基づき開発公社は作物別,降灰深別に圃場区を設けて,数回にわたる試験施工を行っ た。この結果,以下の結論に達した。
有珠山噴火引起的農地災害,如前所述,是近年來罕見的降灰災害,災害復舊原則上為全量排除降灰。然而,因有關機關普遍認為有珠火山灰對植被影響較小,故採用類似土層改良的耕作方法以恢復功能。基於此,開發公社依作物種類及降灰深度設置田區,進行多次試驗施工。結果達成以下結論。
図11.1 昭和52年8月7日の噴火
11
11
^(11) { }^{11} 圖 11.1 昭和 52 年 8 月 7 日的噴火
11
11
^(11) { }^{11}
図11.2 収穫目前のスイートコーンの被害
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^(1)) { }^{1)} 圖 11.2 即將收穫的甜玉米受害情況
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^(1)) { }^{1)}
(1)有珠山噴火による降灰は,当初の予見どおり,作物 に悪影響を及ぼす因子は少ない。したがって,農地 としての機能の回復は,作物栽培上必要とする耕土深を限度として,降灰を既存耕土に混合することに よって復旧する。
(1)有珠山噴火所造成的降灰,正如最初預測,對作物造成不良影響的因素很少。因此,農地功能的恢復,是以作物栽培所需的耕土深度為限度,通過將降灰與既有耕土混合來進行復原。
(2)降灰と既存耕土の混合割合は,1対2~3であれば,許容される耕土状態とみなしてよいとして,復旧作業深を決め(表11.1),これに相応する機種を選定 する。なお,降灰深 15 cm 以上は,除灰を原則とす る。
(2)降灰與既有耕土的混合比例若為 1 比 2~3,則可視為可接受的耕土狀態,並據此決定復原作業深度(表 11.1),選擇相應的機具。此外,降灰深度超過 15 公分者,原則上須進行除灰。
表11.1 降灰深と復旧作業深
1
)
1
)
^(1)) { }^{1)} 表 11.1 降灰深度與復原作業深度
1
)
1
)
^(1)) { }^{1)}
型 型式
降 灰 深 降灰深度
混合割合 混合比例
所要混合深 所需混合深度
反転混層深
I
5 cm 末満 5 公分 未滿
1
:
3.0
1
:
3.0
1:3.0 1: 3.0
20 cm 20 公分
25 cm 25 公分
II
5 cm 以上 10 cm 未満5 公分以上 10 公分未滿
1
:
2.5
1
:
2.5
1:2.5 1: 2.5
35 cm 35 公分
35 cm 35 公分
III
10 cm 以上 15 cm 末満10 公分以上 15 公分未滿
1
:
2.0
1
:
2.0
1:2.0 1: 2.0
45 cm 45 公分
45 cm 45 公分
型 降 灰 深 混合割合 所要混合深 反転混層深
I 5 cm 末満 1:3.0 20 cm 25 cm
II 5 cm 以上 10 cm 未満 1:2.5 35 cm 35 cm
III 10 cm 以上 15 cm 末満 1:2.0 45 cm 45 cm | 型 | 降 灰 深 | 混合割合 | 所要混合深 | 反転混層深 |
| :---: | :--- | :---: | :---: | :---: |
| I | 5 cm 末満 | $1: 3.0$ | 20 cm | 25 cm |
| II | 5 cm 以上 10 cm 未満 | $1: 2.5$ | 35 cm | 35 cm |
| III | 10 cm 以上 15 cm 末満 | $1: 2.0$ | 45 cm | 45 cm |
③耕土としての完全回復,すなわち,被災前の耕土に回復するには,復旧工事後の営農努力にゆだねるこ とがあるも止むを得ないものとする。③作為耕土的完全恢復,也就是恢復到災前的耕土狀態,必須依賴復舊工程後的農業努力,這是無可避免的。
以上の原則的な考え方にたって,次の区分により復 以上的原則性考量為基礎,依照以下區分進行復原
旧工法が決定された。以下農地復旧工法を記す。 舊工法已確定。以下記述農地復舊工法。
1)反転混層耕方式(プラウ耕)
1)反轉混層耕方式(犁耕)
降灰量が 15 cm 以下で,今後の営農によって耕土に なり得ると判断される場合にとる工法である。本工法 の作業工程は,砕土
→
→
rarr \rightarrow 反転混層耕
→
→
rarr \rightarrow 整地の順序で行 う。砕土は,デスクハロー,またはプライングハロー で混層耕の前処理作業を行う。この前作業は,以下の目的で行う。
降灰量在 15 公分以下,且判斷未來可透過耕作成為耕土時採用的工法。本工法的作業流程依序為,碎土
→
→
rarr \rightarrow 反轉混層耕
→
→
rarr \rightarrow 整地。碎土作業使用碎土犁或撥土犁作為混層耕的前處理作業。此前置作業的目的如下。
①降雨などによってコンクリート化した火山灰,礫を破砕することによって,塊状混合することを防ぎ,既存耕土との均等な混合を図る,
①透過破碎因降雨等形成混凝土化的火山灰及礫石,防止塊狀混合,並促進與既有耕土的均勻混合,
(2)火山灰が層状にすき込まれるのを防ぐために,初期撹拌をする。
(2)為防止火山灰層狀摻入,進行初期攪拌。
③災農作物を反転作業及び翌年の農作業等に支障を与 えない程度に切断する。
③將災害農作物切斷至不妨礙翻耕作業及翌年農作業的程度。
反転混層耕はボトムプラウ,ブラッシュブレー カー,混層耕プラウによって行った。作業をより確実 なものにするために,反転された既存耕土,心土の乱塊状のものを砕土し,更に表層
15
∼
18
cm
15
∼
18
cm
15∼18cm 15 \sim 18 \mathrm{~cm} 程度の部分 について撹扫を行った。整地は,ロータベータ,デス クハローで行い,営農機械による耕起など,通常の農作業が出来る状態にまで整地した。図 11.3 に反転混層耕の様子を示す。また,表11.2に条件別作業工程 と適用機種を挙げている。
反轉混層耕是利用底犁、刷耙破碎機、混層耕犁進行。為使作業更確實,將反轉後的既有耕土及心土的塊狀物破碎,並對表層約
15
∼
18
cm
15
∼
18
cm
15∼18cm 15 \sim 18 \mathrm{~cm} 程度部分進行攪拌。整地則使用旋耕機、平地犁進行,使耕作機械能夠進行耕起等一般農作業。圖 11.3 顯示反轉混層耕的情況,表 11.2 列出條件別作業流程及適用機種。
2)埋込み排土方式 2)埋入排土方式
降灰量が 15 cm 以上で,既存耕土との撹拌混合に よっても,耕作土として機能を回復しない場合にとる工法である。また,既存耕土は十分にあっても,下層
降灰量達到 15 公分以上時,即使與既有耕土攪拌混合,也無法恢復其作為耕作土的功能時所採用的工法。此外,即使既有耕土充足,但下層的心土為舊火山礫、砂礫混合土等,無法成為耕土時,會採取以下方法。
図 11.3 反転混層耕
1
)
1
)
^(1)) { }^{1)}
の心土が旧火山礫,砂利混ざり土などで,今後の営農 によっても,耕土になり得ない場合や,土捨場が周辺 に求められない場合,以下のような方法を採る。すな わち,降灰火山灰をブルドーザで一度排土して 1 ヶ所 に積み保管する。その後表土を剥ぎ同じように保管 し,その後,先に降灰火山灰を敷き,次に表土を戻す (表土扱い)。當心土為舊火山礫、砂礫混合土等,且今後的農業經營無法使其成為耕土,或周邊無法設置土堆場時,採取以下方法。即先用推土機將降灰火山灰排出一次,集中堆放保管於一處。之後剝離表土並同樣保管,接著先鋪設先前堆放的降灰火山灰,再覆蓋回表土(作為表土處理)。
3)運搬排土方式
降灰量が 15 cm 以上で,既存耕土が浅く,今後の営農に必要な耕土深を確保できない場合にとる工法であ る。諫場外に土捨て場を確保できることが前提で,降灰火山を外部に持ち出す,原形復旧方式である。降灰量達到 15 公分以上,且既有耕土較淺,無法確保今後農業經營所需的耕土深度時所採用的工法。前提是能在場外確保土堆場,將降灰火山灰運出場外,進行原狀復舊的方式。
4)層厚調整方式
降灰量が非常に多く,圃場の周辺に低位部と高位部 が存在するときにとる工法である。降灰火山灰を圃場内の低位部にまとめて廃棄し,高位部の切り土を流用降灰量非常多,當圃場周圍存在低位部和高位部時所採用的工法。將降灰火山灰集中廢棄於圃場內的低位部,並利用高位部的挖土。
表11.2 条件別作業工程と適用機種
1
)
1
)
^(1)) { }^{1)}
烟区分 煙區分
降圧深 降壓深度
砕土(1回掛)
反転すき込み(1回掛) 反轉犁耕(一次作業)
整 地 整地
普通田地
普
通
畑 | 普 |
| :--- |
| 通 |
| 畑 |
I
5 cm 未 满5 公分未滿
B
6 t級トラクター ~22"×24デスクハロー 6 噸級拖拉機 ~22 吋×24 盤耙
65~75 馬力級拖拉機~22 吋底犁 8 噸級拖拉機~22 吋刷耙
65~75PS級トラクター~22"ボトムプラウ
8 t 級トラクター~22"ブラッシュプレーカー
65~75PS級トラクター~22"ボトムプラウ
8 t 級トラクター~22"ブラッシュプレーカー | 65~75PS級トラクター~22"ボトムプラウ |
| :--- |
| 8 t 級トラクター~22"ブラッシュプレーカー |
傾斜區分 A 65 馬力級拖拉機 ~旋耕機(一次作業)
傾斜区分A
65 P S級トラクター ~ローターベーター
(1回掛)
傾斜区分A
65 P S級トラクター ~ローターベーター
(1回掛) | 傾斜区分A |
| :--- |
| 65 P S級トラクター ~ローターベーター |
| (1回掛) |
A
II
5
∼
5
∼
5∼ 5 \sim 10 公分
5∼
10 cm | $5 \sim$ |
| :--- |
| 10 cm |
B
15 t 級トラクター~ 22 "混層耕プラウ15 噸級拖拉機~ 22 吋混層耕犁
III
10
∼
10
∼
10∼ 10 \sim 15 公分
10
∼
10
∼
10∼ 10 \sim
15 cm
10∼
15 cm | $10 \sim$ |
| :--- |
| 15 cm |
16 t 級湿地用トラクター ~28"プラウイングハロー16 噸級濕地用拖拉機 ~28 吋犁翼耙
傾斜區分 B 6 噸級拖拉機~
22
′
′
×
2424
22
′
′
×
2424
22^('')xx2424 22^{\prime \prime} \times 2424 桌式耙(2 次作業)
倾斜区分 B
6 t 級トラクター~
22
′
′
×
2424
22
′
′
×
2424
22^('')xx2424 22^{\prime \prime} \times 2424 デスクハロー
(2回掛)
倾斜区分 B
6 t 級トラクター~ 22^('')xx2424 デスクハロー
(2回掛) | 倾斜区分 B |
| :--- |
| 6 t 級トラクター~ $22^{\prime \prime} \times 2424$ デスクハロー |
| (2回掛) |
牧草地
牧
草
畑 | 牧 |
| :--- |
| 草 |
| 畑 |
I
未滿 5 公分
5 cm
未 満 | 5 cm |
| :--- |
| 未 満 |
65~75P S級トラクター~22"ボトムプラウ 8 t級トラクター~22"ブラッシュブレーカー65~75P S 級拖拉機~22 吋底犁 8 噸級拖拉機~22 吋灌木破碎機
10 cm 10 公分
15 t 級トラクター
∼
22
∼
22
∼22 \sim 22 "混層耕プラウ15 噸級拖拉機
∼
22
∼
22
∼22 \sim 22 "混層耕犁
B