
シンクロとは、時に厄介なものだ。 同步有时是件麻烦事。
お互いの気持ちが相手に流れ込み、心の内を悟られる。けれど、その厄介なものが、口にするには恥ずかしい言葉の場合、助け船になる事もある。
彼此的心意流入对方心中,洞悉内心所想。然而,当那些难以启齿的羞人话语成为阻碍时,有时反而能成为救赎的契机。
それは、誰にもわからない。聞こえない。 那是无人知晓、无法听闻的。
ふたりだけの、内緒の会話だ。 只属于两人之间的秘密对话。
「ゲッコウガ」 「甲贺忍蛙」
皆んなが寝静まる夜中、ホテルのバルコニー。 在众人沉睡的深夜里,酒店的阳台上。
満月の月明かりに照らされ見上げた夜空に、想いびとの影を見付けサトシが微笑み彼だけの名を嬉し気に呼んだ。
被满月的月光照亮,仰望夜空的少年发现了思念之人的身影,小智露出微笑,欣喜地呼唤着只属于他的名字。
音を立てずにサトシの前へと降り立ち、ブランケットを羽織っているとはいえ、就寝時間という事もあり、半袖にハーフパンツとラフな姿のサトシに風邪を引くぞと言えば、サトシは平気だ寒くないと悪戯っ子のように笑うから、ゲッコウガは溜息を吐きつつもつられ舌で隠れ見えない口元を緩ませた。
悄无声息地降落在小智面前,尽管甲贺忍蛙披着毯子,但考虑到就寝时间,看到只穿着短袖和运动短裤、打扮随意的小智,它忍不住提醒会感冒的。小智却像恶作剧的孩子般笑着说没关系不冷,甲贺忍蛙叹了口气,却也忍不住被逗笑,用舌头遮掩着微微上扬的嘴角。
サトシとゴウはゲッコウガと別れた後、ミアレシティまで戻り、手頃なホテルを見付け此処で一泊する事に決めた。カントー地方には明日、戻る予定だ。
小智和小豪与甲贺忍蛙分别后,返回密阿雷市,找到一家合适的旅馆决定在此过夜。明天就准备回关都地区。
少しだけで良いから、ふたりきりになりたい。 哪怕只有片刻也好,想和你独处。
別れ際、サトシの意思が流れ込み、ゲッコウガは僅かに瞳を見開いた。サトシと視線が絡み合い、彼の気持ちを悟る。表面上で幾ら気丈に振る舞うも、矢張りサトシはまだ子供だ。隠し切れない強い衝動がぐっと底から込み上げ、ゲッコウガは意思で答える。
分别之际,小智的意志流入,甲贺忍蛙微微睁大了眼睛。视线与小智交缠,它瞬间明白了他的心意。无论表面如何故作坚强,小智终究还是个孩子。无法掩饰的强烈冲动自心底翻涌而上,甲贺忍蛙以意志回应。
拙者もお前に触れたいと。離れていた間、どれだけ恋焦がれ溢れる想いを募らせたかと。
在下亦渴望触碰你。分离期间,这份思念之情何其炽烈。
使命の為とはいえ、寂しい思いをさせた。傍に居てやれなかった。本来なら、今日だって逢わない筈だった。サトシの気配は、彼がカロスに訪れる度に察していた。シンクロだけが成せる技だ。意識すればする程強くなる。だから、遠くからサトシの身を案ずるだけで留めていた。彼にも今、目指している目標があるから。
虽说是为了使命,却让你饱尝寂寞。未能相伴左右。原本今日也不该相见。每当小智造访卡洛斯时,我都能感知到他的气息。这是唯有羁绊进化才能实现的感应。越是刻意压抑,这份感应就越强烈。所以只能远远守护着他的安危。毕竟现在的他也有必须达成的目标。
だからこそ、ルカリオの為に成ればと、カロスのこの忌まわしき種子がいまだ蔓延る森に、危険だと知りつつもゲッコウガを探しに来たのだ。
正因如此,为路卡利欧之故,明知这片被灾祸之种污染的卡洛斯森林危机四伏,仍前来寻找甲贺忍蛙。
何故来たのかと、ゲッコウガは焦った。サトシが此方の気配を探る度に姿を隠し気配を消した。それでも、矢張りサトシの意志の固さは変わらなかった。嬉しくも思う反面、早くこの森から出て行けと強く思った。サトシをまたあのような、危険な目に遭わせたくなかった。忌まわしい記憶が脳裏を過ぎて、ゲッコウガは頭を降る。サトシの今の戦力であるルカリオさえ、この森の恐ろしさをまだ察知出来ていない。
甲贺忍蛙心中焦灼,不知小智为何而来。每当小智试图感知它的气息时,它便隐匿身形、消弭踪迹。即便如此,小智的决心依然毫不动摇。这份执着令它欣喜,却又强烈希望对方尽快离开森林。它不愿再让小智遭遇那般危险。可憎的记忆掠过脑海,甲贺忍蛙摇了摇头。即便是小智现在的战力路卡利欧,也尚未察觉这片森林的恐怖之处。
けれど、どうやらルカリオはゲッコウガと波動が良く似ていたらしい。負の根と対峙した際、ゲッコウガの強い気配に気付き、ルカリオとサトシが近付くのがわかった。気配を隠し切れず、根を始末しつつ奥へと駆ける。あと残り僅かな根へと水の刃を向けた先に、ルカリオの姿を見付けた。軽く舌打ちし、ええいままよと根を瞬時に切り裂く。弾かれたように此方を真っ直ぐ見詰めるルカリオと、彼の背後から駆けて来た知り得た影に、ゲッコウガは込み上げる狂おしい程までの愛しい感情を抑え、変わらず眩しいひとへと瞳を細めた。
但路卡利欧的波导似乎与甲贺忍蛙极为相似。当面对负面根源时,路卡利欧感知到甲贺忍蛙强烈的气息,带着小智逼近。甲贺忍蛙未能完全隐藏踪迹,一边清除根源一边向深处疾驰。就在它朝最后残余的根源挥出水刃之际,瞥见了路卡利欧的身影。它轻咂舌头,索性瞬间斩断根源。被冲击波震退的路卡利欧直直望来,而那个从它身后奔来的熟悉身影,让甲贺忍蛙强压下近乎疯狂的眷恋之情,依旧眯起眼睛凝视那个耀眼的存在。
『サトシ、しっかり掴まっているので御座るよ?』 『小智,你可要抓紧了哦?』
「ん、」 "「嗯,」"
ゲッコウガにしかと抱えられ、サトシが彼の首に両腕を回す。ピカチュウとゴウ、サルノリは夢の中だ。皆んなに内緒で彼と……ゲッコウガと逢瀬している。それが少し恥ずかしいと感じるも、ゲッコウガに抱えられ、ふわっと身体が宙に浮き、高く飛び上がる重力を感じて、ゲッコウガの首に回す手の力を僅かに強めた。サトシを抱えながらも、ミアレシティの夜の煌びやかな街並を見下ろし建物を軽々と飛び越え、森へと向かう。
被甲贺忍蛙稳稳托住,小智双手环上他的脖颈。皮卡丘和小豪、猴哥都在梦乡。瞒着所有人与他……与甲贺忍蛙幽会。虽然感到些许羞耻,但当被甲贺忍蛙抱起,身体轻飘飘浮空,感受到腾跃时的重力加速度时,环在蛙颈上的手臂还是不自觉地收紧了。甲贺忍蛙怀抱着小智,俯瞰密阿雷市灯火辉煌的夜景,轻盈跃过建筑群,朝森林方向疾驰而去。
ゲッコウガ、また力付けたんだな……と改めて思う。前を向き駆けるゲッコウガをチラリと窺い見て、その眼差しの色にサトシは自身の頬が熱くなるのを感じ、居た堪れなくなりゲッコウガの胸元にと顔を埋めた。
甲贺忍蛙又变强了啊……小智再次确认这个事实。偷瞄向前方疾驰的忍者宝可梦时,那双眼睛里的神采让他脸颊发烫,难为情地把脸埋进了甲贺忍蛙的胸膛。
**********
『此処が、いま拙者が寝床に使っている洞穴で御座るよ』
『此处便是现今在下栖身的洞窟了』
森にと入り、奥へ奥へと進んで行けば、一箇所開けた場所に出た。其処は中央に大きな泉があり、その水はとても透き通っていて、月明かりが水面に反射しきらきらと輝き綺麗だった。泉の周囲には、囲むように彩どりの草花が咲き神秘的だ。あの忌まわしい負の根が、まだ地中に蠢いているとは思えない程、その一箇所だけは空気も澄んでいた。ゲッコウガに降ろされ、サトシが辺りを見遣る。どうやら、他のポケモンは居ないらしい。
步入森林深处,穿过层层树影后豁然开朗。中央一泓清泉映着月光粼粼闪烁,澄澈见底的水面折射出绮丽光华。泉畔环绕着五彩斑斓的奇花异草,氤氲着神秘气息。这片净土空气清冽得令人难以置信,仿佛那些可憎的负能量根系从未在地下蠕动过。被甲贺忍蛙放下的智环顾四周,看来并无其他宝可梦的踪迹。
『ジガルデ殿が、この辺りを警戒しているので御座るよ。この場所は、カロスでも地下水の流れが特別らしく、あの根により蝕まれる危険があるらしい』
『基格尔德大人正在警戒这片区域。据说这个地方在卡洛斯地区的地下水脉也很特殊,有被那些根系侵蚀的危险』
「難しい事わかんないけど、プニちゃん達も頑張ってるんだな」
"「虽然不太懂复杂的事情,但噗尼酱它们也在努力着呢」"
『ああ』 『啊啊』
今は別の場所に居るらしいが、プニちゃんとジガルデもいまだこの森でゲッコウガと共に根を駆除している。プニちゃんにも早く逢いたい子が居るのを、サトシは知っている。幼い彼女は今も、プニちゃんが無事に帰って来てくれるのを待ち侘びているのだ。
虽然现在似乎身处别处,但噗尼酱和基格尔德仍在这片森林里与甲贺忍蛙一起清除着根系。小智知道,噗尼酱也有个想早日重逢的孩子。年幼的她至今仍在翘首期盼着噗尼酱平安归来。
泉の側にある洞穴が、いまゲッコウガが住まう場所らしい。ジガルデにより護られているこの場所は安全らしく、ゲッコウガに続きサトシは洞穴の中へと続いた。中は薄暗いが、月明かりが差し込み視界に不備はない。適当な岩場に腰を降ろし、ゲッコウガがサトシの肩からずり落ちたブランケットを掛け直し、ふたり並び座る。自然の音が辺りを包み、時々ちゃぷりと泉の方から音が聞こえる。不思議に思いサトシがゲッコウガに聞けば、どうやら泉の底から空気が出てるのだとか。音の正体は、気泡が水面に上がり弾ける音らしい。
泉水旁的洞穴,如今似乎是甲贺忍蛙的居所。被基格尔德守护的这个地方似乎很安全,跟随甲贺忍蛙,小智走进了洞穴深处。内部虽有些昏暗,但月光透进来并不妨碍视线。在合适的岩地上坐下后,甲贺忍蛙将从小智肩上滑落的毯子重新披好,两人并肩而坐。自然的声响环绕四周,偶尔从泉水方向传来“啪嚓”的水声。小智好奇地向甲贺忍蛙询问,原来是泉底有气泡冒出。那声音似乎是气泡升至水面破裂的声响。
改めてふたりきりになるも、語りたい事が沢山あり過ぎて、何から話をすれば良いのかサトシは頭を悩ませた。ゲッコウガと離れている間、色々な事を経験した。新しい仲間やポケモンとの出会い、そして挑戦。今は、相棒であるゴウとリサーチフェローをしながらPWCSに挑戦中の事等。ゲッコウガも、離れている間に以前よりもっともっと強くなっていた。絆変化せずとも、あの力の大半を使い熟せていたと思う。きっと、ジガルデ達とより高みを目指して日々特訓してるのだろう。ルカリオとは、良い師弟関係に成れたと思う。ルカリオは、まだまだこれから強くなるとゲッコウガは言っていた。話せばキリが無いものばかりだ。
再度独处时,想说的话太多,小智苦恼着该从何说起。与甲贺忍蛙分离期间,他经历了种种——新伙伴与宝可梦的相遇、各种挑战。如今正与搭档小豪以研究员身份挑战 PWCS 赛事。甲贺忍蛙也在分离期间变得比从前更强大了。即使没有羁绊进化,想必也已能熟练运用那份力量的大部分。它定是与基格尔德它们每日特训,追求更高境界。说起路卡利欧,甲贺忍蛙认为已建立起良好的师徒关系,并说路卡利欧今后会变得更强。要说的话,简直无穷无尽。
『済まない、サトシ』 『抱歉,小智』
「え?」 "「啊?」"
考え兼ねていると、隣のゲッコウガが何故か謝ってくるので、サトシは小首を傾げ彼へと聞き返した。苦笑しつつ、ゲッコウガは自身の頬を掻きながらサトシへと言葉を続ける。
正当小智犹豫不决时,身旁的甲贺忍蛙不知为何突然道歉,他微微歪头向它反问。甲贺忍蛙苦笑着挠了挠脸颊,继续对小智说道。
『本当ならば、もっと綺麗なところが良いのだが、』 "其实,更漂亮的地方会更好,"
ゲッコウガの言葉に、きょとりと瞬きをし、何だそんな事か……とサトシは笑った。
听到甲贺忍蛙的话语,小智眨了眨眼略显困惑,随即笑着心想:原来就这事啊……
「良いんだ」 "“没关系的”"
『サトシ?』 ‘小智?’
右隣のゲッコウガの肩にと頭を寄せて、サトシが瞼を閉じる。触れる箇所が暖かい。直ぐ近くだから、互いの早まる鼓動も聞こえる気がした。そっとゲッコウガの掌に右手をやり、彼の左手の三本あるうちの一本の指に自身の小指を絡めた。ぴくり、とゲッコウガの肩が僅かに揺れる。
小智将头靠向右肩的甲贺忍蛙,闭上眼睛。相触之处传来温暖。因为距离太近,仿佛能听见彼此加速的心跳。他悄悄将右手探向甲贺忍蛙的掌心,用自己的小指勾住对方左手三指中的一根。甲贺忍蛙的肩膀微微颤动了一下。
「俺はお前と一緒なら、何処だって良いから」 "“只要和你在一起,去哪里都好。”"
話したい事は沢山ある。でもそれ以上にやっぱり触れたくて、触れてほしくて……どうしようもない。
想说的话有很多。但比起倾诉,果然更渴望触碰、更渴望被触碰……这份心情无可救药。
「あ、あのな」 "「啊、那个」"
絡めた指を恥ずかし気に擽り、視線を足元に向けて何処か言いにくそうに、サトシがポツリと呟く。
小智羞赧地挠了挠交缠的手指,视线垂向地面,支支吾吾地低声嘟囔着。
サトシの伝えたい意味を察して、ゲッコウガは一瞬瞳を見開くが、直ぐに細め、くすりと微笑んだ。羞恥に愛らしく頬を染めて、サトシの口から聞くのも良いが、矢張り誘うなら己からだと、ふっと息を吐く。
察觉到小智想传达的心意,甲贺忍蛙瞬间睁大了眼睛,但很快又眯起眼,噗嗤一笑。它可爱地涨红了脸,虽然听小智亲口说出来也不错,不过果然还是该由自己主动邀请吧——这样想着,轻轻呼出一口气。
『サトシ。今回限り拙者は、我慢するのをやめた』 『小智。这次,在下决定不再忍耐了』
「へ――、」 "「诶——」"
ぱっとゲッコウガの方へと視線を戻し、サトシが素っ頓狂な声を漏らす……とほぼ同時に、首に巻かれた舌を外し、ゲッコウガの唇がサトシの薄く柔らかなそれにと軽く触れた。
小智猛地将视线转回甲贺忍蛙的方向,发出一声不合时宜的惊叫……几乎与此同时,缠绕在颈间的长舌松开,甲贺忍蛙的唇轻轻碰上了小智那薄而柔软的唇瓣。
ちゅ……と唇が離れ、サトシの驚きに揺らぐ琥珀の瞳とぶつかる。真っ直ぐに見据える大好きな瞳の色が優し気に、愛し気にサトシを写す。気恥ずかしさに開いた口が閉じれず、サトシは更に頬を染め赤くした。ころころと感情のままに変わる表情が懐かしくもあり、またサトシらしいとゲッコウガは胸の内が熱くなる。
啾……双唇分离时,小智晃动的琥珀色眼眸与它四目相对。那双直直凝视着的、最爱的眼瞳里,正温柔而深情地映着自己的身影。羞得合不拢嘴的小智,脸颊愈发通红。看着对方随情绪不断变换的生动表情,甲贺忍蛙既感到怀念,又觉得这果然很符合小智的作风,胸口不禁涌起阵阵暖意。
火照る頬に指先で触れ、今一度サトシの唇と重ねれば、サトシは瞳をきゅっと瞑り、自ら開いた口から赤い舌をちろりと覗かせた。啄みながら、少し深く合わせて舌先を舐めれば、サトシの吐息に甘さが含む。絡めた指を擽り、甘い甘い口づけにお互い酔いしれそうだった。
指尖触碰发烫的脸颊,再度覆上小智的嘴唇时,他紧紧闭上双眼,从微张的唇间探出嫣红舌尖。轻啄间稍加深吻,舔舐彼此的舌梢,小智的吐息里便掺了蜜味。交缠的指尖轻挠,在这甜得发腻的亲吻中,两人几乎要沉醉过去。
『サトシ、お前を抱きたい』 『小智,我想拥抱你』
唇が離れて、ゲッコウガの囁かれた言葉に、サトシが濡れた瞳をハッと開く。
双唇分离时,甲贺忍蛙的低语让小智猛然睁开湿润的眼睛。
ゲッコウガに触れられる度に、優しくされる度に、サトシはどれだけゲッコウガに大切にされているのか、改めて教え込まれ恥ずかしくなって、凄く嬉しくなる。
每次被甲贺忍蛙触碰,每次被温柔以待,小智都会重新意识到自己究竟被多么珍视,羞耻感涌上心头,却又无比欢喜。
俯き、サトシがキュッと唇を噛んだ。10歳の年若い少年にしては、危うい色香を醸し出す。けれど、その色が写すのはたったひとりだけだ。
少年低下头,紧紧咬住嘴唇。以十岁稚龄而言,他此刻散发着危险的媚态。但这风情只为一人绽放。
「俺も、我慢しない」 "「我也不会再忍耐了」"
引き寄せ抱き締める腕の力強さに、サトシは歓喜に心を震わせた。
被那强有力的手臂拉近并紧紧拥抱时,小智的心因喜悦而颤抖。
下半身の衣服を脱ぎ去り、ひやりと冷たい岩肌に直接触れるよりかは幾分マシだろうかと、地面に近い場所にと羽織っていたブランケットを敷き、その上にとサトシは背を預けた。
他脱下下半身的衣物,想着直接接触冰冷岩石表面总归不太舒服,便将原本披在肩上、靠近地面的毯子铺开,躺了上去。
「あ、」 "「啊、」"
念入りで丁寧な前戯により、濡れそぼる後ろ口にと、サトシの痴態に煽られ反応を示し、ゲッコウガのビクビクと脈打つ太い生殖器が撫でるようにひたりと押し付けられた。途端にサトシの下腹部が切なくキュン……っと疼く。
经过细致而周到的前戏,湿润的后庭与小智的痴态相互撩拨,甲贺忍蛙那脉动颤抖的粗壮生殖器如同爱抚般紧密贴合。刹那间小智下腹传来一阵酸涩的悸动……
少しだけしつこ過ぎる愛撫は、何一つ変わらない。若く張りの良いなめらかで健康的な肌を指先で擽り、柔い弾力のある舌が表面を撫でる。くすぐったさに、甘い雰囲気の中、サトシの小さく笑う声に耳を傾け、ゲッコウガも微笑ましく晒す口元を緩めた。
略带执着的爱抚一如既往。指尖游走在年轻紧致、光滑健康的肌肤上,柔软的舌头轻舔过表面。在甜蜜氛围中,小智忍俊不禁的轻笑传入耳畔,甲贺忍蛙也放松了嘴角,露出会意的微笑。
離れている間、どれ程までに触れたかった事だろう。ゲッコウガにより可愛がられた幼いサトシの性器がピクピクと揺れ、捲り上げたシャツから覗く二つの小さな色付く粒も、期待からツンと尖り早く触れてほしいと待ち兼ねているようだ。
分离期间,究竟有多么渴望被触碰啊。被甲贺忍蛙疼爱的年幼小智的性器正微微颤动,从卷起的衬衫下若隐若现的两粒小小乳尖也因期待而挺立,仿佛迫不及待地渴求着爱抚。
『サトシ、良いか?』 『小智,可以吗?』
「……聞くなってばっ」 "「……都说了别问啦」"
これ以上ない程に頬を赤裸めるサトシへ確認を取り、ゲッコウガが微笑む。
甲贺忍蛙向脸颊彻底绯红的小智确认后,露出了微笑。
見上げるゲッコウの顔が近寄り、優しい双眸に見詰められた。それだけでサトシの心身が心地良く満たされる感覚に身体が暖かくなる。
抬头望见忍蛙的脸庞贴近,被温柔的双眸凝视着。仅是如此,小智便感到身心被愉悦填满,身体逐渐温暖起来。
ずっとずっと……待ち望んでいた、愛しい雄の熱。 一直一直……渴望着的,心爱雄性的炽热。
「……っ、ん、ぅー…」 "「……嗯、唔——…」"
『サトシ、』 『小智,』
ぬぷり……と、ぬかるむ小さな音をたてながら、ゲッコウガの雄根がたっぷりと濡れたサトシの内側へと、ゆっくりと押し入る。
噗啾……伴随着湿滑的细微声响,甲贺忍蛙粗壮的雄性象征缓缓推入早已湿润的小智体内。
優しく心地好い愛撫に身体の筋が弛緩し、念入りに解された為か、久し振りの交接だが余り痛みは伴わず、徐々に割り開くように狭い先へと切っ先が進む。けれど、眉間を寄せ、身に覚えた圧迫感に無意識に身体が強張り、堪える声が出てしまうのは仕方なくて。そんなサトシの気を少しでも逸らす為に、ゲッコウガは舌先でサトシの汗ばむ敏感な肌を擽り、力の入る身体の力を抜いてやる。そうして、一番太い中程まで埋め込まれた頃、ふたりして緊張を緩め一息吐き出し、ゲッコウガに覆い被さるように抱き締められた。組み敷くサトシへ体重を掛けぬよう、繊細注意を払いながら腕の中にと包み込む。
温柔而舒适的抚触让身体肌肉逐渐放松,或许因为前戏足够充分的缘故,虽说是久违的交合却并未伴随太多痛楚,尖端如同缓缓撑开般向狭窄深处推进。然而眉间紧蹙,熟悉的压迫感让身体无意识地绷紧,忍耐不住的呻吟还是泄了出来。为了分散小智的注意力,甲贺忍蛙用舌尖轻挠他汗湿的敏感肌肤,帮助紧绷的身体卸去力道。当最粗壮的部位埋入大半时,两人同时放松紧绷的神经长舒一口气,小智被甲贺忍蛙以覆盖般的姿势紧紧搂住。为避免压到身下的人儿,它小心翼翼地将少年纤细的身躯圈进臂弯。
一段と逞しくなった腕の温もりに安堵し、内側の脈打つ熱に、身体がじわじわりと熱を帯びていく。次に来るであろう甘い衝撃に堪える為、サトシがゲッコウガにひしと抱き付いた。しかし、待てど何故かゲッコウガは腰を抜き差しする訳でなく、ただ動かずサトシを抱き締め返すばかりで。
在愈发强健的臂弯温暖中感到安心,内侧脉动的热度让身体渐渐发烫。为承受即将到来的甜蜜冲击,小智紧紧缠抱住甲贺忍蛙。可等待许久,对方却莫名没有抽送腰身,只是静止不动地回抱着他。
頭に“?”を浮かべ、サトシが僅かに身動ぐ。小さな振動に中を撫でられ、思わず声が出そうになった。そうすれば、何故かゲッコウガに優しく咎めるように名を呼ばれ、サトシはますます思い浮かべた“?”を増やすばかりで。
小智头顶浮现“?”,微微挪动身体。内部被细微震动抚过的触感让他险些叫出声。结果甲贺忍蛙竟温柔责备般唤他名字,少年脑海中漂浮的“?”反而变得更多了。
「あ、……げ、こぅが、」 "「啊、……呃、好、」"
『うん?』 『嗯?』
「……え、と……動か、ないの?」 "「……那个……动、不了吗?」"
サトシの言葉に驚いたかのように瞳を瞬きするゲッコウガを見遣り、流石に今のは、はしたな過ぎたかな……と、途端に羞恥からサトシがゲッコウガから視線を逸らした。
甲贺忍蛙像是被小智的话惊到般眨了眨眼,小智见状立刻羞耻地移开视线——果然刚才的发言太过轻浮了吧……
僅かな不安が頭の片隅へと過ぎて、居た堪れない気持ちになる。そんなサトシの不安に直様ゲッコウガは気付いて、彼の額にと軽く口づけた。
一丝不安掠过小智的脑海,令他几乎无法自持。甲贺忍蛙敏锐地察觉到这份不安,轻轻吻上了他的额头。
何処か愛らしいリップ音に、途端にサトシの頬に赤が増す。まぐわっている筈なのに、サトシの初心な姿に忘れてしまいそうだ。
可爱的啵唧声让小智的脸颊瞬间涨红。明明正在交合,却差点被他这副纯情模样骗了过去。
ゲッコウガから伝わる意志に、サトシの不安は消えていく。
从甲贺忍蛙传来的意志,让小智的不安逐渐消散。
『動かずとも、こうしてサトシの中に拙者の雄根が包まれているだけで、何とも言えぬ心地好さに包まれるので御座るよ』
『即便不动,拙者的雄根就这样包裹在小智体内,也会被难以言喻的舒适感所笼罩啊』
「でも……」 "「可是……」"
『これで良い』 『这样就好』
そう言葉にして、ゲッコウガがサトシの唇、鼻筋、額にと口づけを落とす。
将这句话说出口的同时,甲贺忍蛙的吻落在小智的唇间、鼻梁与额头上。
こそばゆくて、何だかもどかしい。胸とお臍の下が切なくなる。身に包むゲッコウガの雄根は、弱い前立腺を刺激せず、ただ触れているだけだ。それなのに、サトシの柔らかく温かな腸襞がじわりと濡れてゆき、ひくひくと震え、ちゅうちゅうとゲッコウガの生殖器の先端に吸い付いている。
酥痒感中夹杂着难以言喻的焦躁。胸口与脐下泛起阵阵酸胀。裹住身体的甲贺忍蛙雄性器官并未刺激脆弱的前列腺,只是轻柔触碰着。即便如此,小智柔软温热的肠壁仍渐渐渗出湿意,微微痉挛着,啾啾地吮吸起对方生殖器的顶端。
「……っ!、――え?、ぁ?」 "「……呜!、――诶?、啊?」"
サトシの戸惑う声に、ゲッコウガは瞳を伏せる。 面对小智困惑的声音,甲贺忍蛙垂下了眼眸。
セックスは何も、腰を振るだけではない。中を埋める馴染んだ質量に安堵する。口づけの合間に、ゆるゆると緩やかに腰を撫でるだけの律動にもならないそれに、不思議とサトシの身体が快楽に包まれ追い上げられた。
性爱绝非只是摆动腰肢。被熟悉的质量填满内里的安心感。在接吻的间隙,连缓缓抚摸腰际都算不上的律动中,小智的身体却不可思议地被快感包裹着推向巅峰。
こんなセックスは知らない。ただ微動だにせず抱き合い口づけを繰り返し、とくとくと脈打ち内側を満たす愛しい雄の主張を感じてるだけなのに。よりゲッコウガと深く繋がっているかのような感覚に身体が幸福感に包まれた。
从未体验过这样的性爱。只是纹丝不动地相拥接吻,感受着脉动充盈内里的挚爱雄性气息。仿佛与甲贺忍蛙联结得更深般的错觉,让身体沉浸在幸福之中。
身体が熱を帯びたように熱く、汗がドっと噴き出す。目頭がしとどに濡れて視界が回り、自然と涙の膜が覆う。吐き出す息が荒くなる。手足と舌が痺れ、上手く言葉にならない。
身体如灼烧般滚烫,汗水骤然涌出。眼角彻底湿润,视野天旋地转,自然覆上泪膜。喘息变得粗重。四肢与舌尖发麻,难以组织语言。
「あっ、ぁ、……こーが、げっこぅが、おれ、おれ、へんだ」
"「啊、啊……好、好厉害、我、我、不对劲」"
『何が?』 『怎么了?』
「だっだ、て、だって、何か、ずっとキモチいいのきて、腰、痺れ……、ずっと、頭ふわふわしてえー……お腹、凄く、せつなくて、熱くて、」
"「因、因为、有什么、一直感觉好舒服、腰、发麻……、一直、脑袋晕乎乎的……肚子、超级、难受、又热、」"
シンクロをしている訳ではないのに、まるで水のように全部溶けて、混じり合い、一つになってしまいそうだ。
明明没有进行同步,却仿佛要像水一般完全融化、交融、合为一体。
凄く気持ち良くて、凄く怖い……と無意識に泣き噦るサトシに、ゲッコウガはよしよしと彼の髪を撫で触れるだけの短い口づけを唇や目元、鼻筋、額にと啄み落とした。涙に濡れる睫に舌で触れて、サトシの頭を抱き抱えるように腕の中に包み込んだ。
快感强烈得令人恐惧……当小智无意识地抽泣时,甲贺忍蛙只是轻轻抚摸着他的头发,在他唇间、眼角、鼻梁与额头落下细碎的啄吻。它用舌尖触碰被泪水浸湿的睫毛,将小智的脑袋深深搂进臂弯里。
ぬるぬるとした腹の内側を少しだけ突けば、サトシの口からあっあっ、と甘ったるい音が上がり、びくびくと身体が痙攣し、がくがくと腰が揺れた。そうして、あっけなくサトシがまだ幼い精をびゅくりと飛ばす。しかし、不思議な事にサトシの射精は止まらず、終いには透明な体液が愛らしい先端を濡らすだけだ。所謂、ドライオーガズムに達したらしい。そんな事には気付かず、サトシの口からは短く言葉を成さない喘ぎだけが生まれ落ちる。
当湿润的内壁被稍稍顶弄时,小智喉间便溢出甜腻的呜咽,身体剧烈颤抖着,腰肢不住摇晃。转眼间,他稚嫩的精液便猝不及防地迸射而出。然而不可思议的是,他的高潮并未停止,最终仅有透明体液打湿了可爱的顶端——似乎达到了所谓干性高潮。对此浑然不觉的小智,口中只能断续溢出不成语句的喘息。
サトシの無意識な締め付けに、ゲッコウガも僅かに唇を噛み締めた。ぶるりと背筋を震わせ、腹の底から重い射精感が迫り込み上げる。
小智无意识的紧缚让甲贺忍蛙也微微咬紧了嘴唇。它浑身一颤,从腹部深处涌起沉重的射精感。
内側の膨れ上がる圧迫感を感じて、引き抜こうとした間際、か細いながらも、出して……と、サトシの舌ったらずな言葉に囁かれ、ゲッコウガは唇を噛み締め、我慢出来ず彼の中へと精を放った。
感受到内侧膨胀的压迫感,就在即将抽离的刹那,被小智含糊不清的细语哀求着“给我……”,甲贺忍蛙咬紧嘴唇,再也无法忍耐地将精华注入他体内。
「〜〜ん!っあ、あー、ァ、あ……っ、」 "“嗯~!啊、啊——、啊……!”"
甘ったるい喘ぎと共に、久し振りに腹の内側に弾け流れ込む愛しい雄の力強い熱を感じて、サトシが蕩けた顔でゲッコウガを力なく見詰めた。
伴随着甜腻的喘息,时隔许久再次感受到腹中流淌进心爱雄性炽热有力的精华,小智用迷离的眼神无力地凝视着甲贺忍蛙。
何が起こったのか心底分からないと言った風でゲッコウガへ濡れた瞳を向け、はあはあと乱れる吐息を落ち着かせようとゲッコウガの大きな掌が汗ばむサトシの背を撫でた。
甲贺忍蛙用湿润的眼眸望向小智,那眼神仿佛在说他完全不明白发生了什么。它用宽大的手掌轻抚着小智汗湿的背部,试图平复对方紊乱的喘息。
「やっ!?、やあ、ぃや……!いや、」 "「呀!?、啊,不……!不要,」"
『嫌?』
「――……!、ち、ちが、ち…、」 "「——……!、不、不是,不…、」"
嫌ではない。ただ身体全体を包み込む、今一度たりとも経験した事のない、何時もと全く違う快楽が怖いだけだ。触れられただけで、大袈裟に身体が跳ね上がる。ふるふると首を左右に振り、サトシが懸命に嫌な訳ではないと否定する。ゲッコウガはサトシの不安にとっくに気付いているので、敢えて言葉にせずにその変わり再び口づけた。何度目かの口づけに、サトシの思考は既にとろけ、開いた口はすんなりとゲッコウガの舌を受け入れ唾液が交じる。
并非不喜欢。只是这种前所未有、与往常截然不同的快感,如潮水般席卷全身的感觉令人害怕。仅仅是触碰,身体就会夸张地弹跳起来。小智颤抖着左右摇头,拼命否认自己并非感到厌恶。甲贺忍蛙早已察觉他的不安,便故意不再言语,转而再次吻了上去。在数次亲吻后,小智的思绪已然融化,张开的嘴顺从地接纳了甲贺忍蛙的舌头,唾液交融。
「な、なんか、止まんなかった……」 "「怎、怎么停不下来了……」"
唇を名残り惜し気に離したゲッコウガへと、サトシが濡れた繋がりに視線を向ける。其処はまだ、ゲッコウガの雄根がサトシのお腹に埋まったままだ。サトシの性器も、僅かながらも再びゆるりと勃つ。
小智将视线投向恋恋不舍松开唇的甲贺忍蛙,那湿润的连结处。那里仍埋着甲贺忍蛙的雄性象征,紧贴着他的腹部。而小智的性器也正微微地、缓慢地再度挺立。
『拙者も、我慢出来ずサトシの中に出してしまった。済まない…っ…』
『在下也忍不住射在小智里面了。抱歉…嗯…』
「……ううん」 "“……唔嗯”"
良いよ……と、自身の下腹部に触れ、サトシが微笑む。暖かい迸りを受け、甘怠い気だるさに身を任せて、サトシはゲッコウガの温もりを感じた。
没关系哦……小智微笑着触碰自己下腹。感受着温热的迸发,任由甜腻的倦怠感蔓延全身,他体会到了甲贺忍蛙的体温。
そうして、何かを言い出そうにゲッコウガを見上げて、彼へと両手を伸ばす。ゲッコウガの頬にと触れ、顔を引き寄せ互いの額をくっつける。
就这样,抬头望向甲贺忍蛙似乎想说什么,向他伸出双手。轻触甲贺忍蛙的脸颊,将脸贴近彼此额头相抵。
「え、と……もっかい、したい…」 "「呃、那个……再来一次,可以吗…」"
照れ臭いのか、年相応に……しかし、何とも言えぬ愛らしいサトシからの誘いを受け、ゲッコウガは満たされ苦笑する。
或许是害羞了,带着与年龄相符的……然而面对小智这难以言喻的可爱邀请,甲贺忍蛙满足地露出苦笑。
『ああ、拙者もだ』 『啊,在下也是』
あと数時間だけでも、愛しいひとのその身を抱き締めていたい。朝が来ればまた、使命を果たすまで二度と逢う事はないかも知れない。それでも、遠く離れていたとしても、心は何時だって繋がっているのだ。
哪怕只有短短数小时,也想紧紧拥抱挚爱之人。待到天明时分,或许在完成使命前都无法再度相见。即便如此,纵使相隔天涯,我们的心也永远相连。
再び逢う日まで、ゲッコウガが全てを終えて帰って来るまで、サトシは今日の温もりを覚えていたいと願った。
在重逢之日到来前,在甲贺忍蛙完成一切归来前,小智祈愿能永远铭记今日的温暖。
あの後、夜こっそり抜け出して、ふたりきりで愛しくも切ない蜜夜過ごしほしいです。
希望在那之后,能趁夜悄悄溜出去,两人独处共度既甜蜜又苦涩的私密夜晚。
公式、ありがとう。 感谢官方。