
サトシが行方不明になった。 小智失踪了。
その知らせが届いたのは、カロスを覆う負のエネルギーがこつ然と姿を消した時とほぼ同時である。
这个消息传来时,几乎与笼罩卡洛斯的负能量骤然消散同时发生。
報告を受けたゲッコウガは我が耳を疑った。 接到报告的甲贺忍蛙简直不敢相信自己的耳朵。
「なんでも少し散歩に出るといって、そのままそれきり」
"‘说是要出去散散步,结果就再也没回来’"
サトシが母親に何も告げずに旅に出ることは絶対にない。しかも相棒であるピカチュウも連れずに、何処へ消えたというのだろう。何かあったとしか思えない。
小智绝不可能不告诉母亲就踏上旅程。更何况连搭档皮卡丘都没带上,他究竟去了哪里?只能认为发生了什么意外。
カントーにいるサトシの仲間達は大騒ぎしているらしい。当然だろう。もし自分がその場にいたら、いても立ってもいられず探しに行っている。
据说小智在关都的伙伴们正闹得沸沸扬扬。这也难怪。如果换作是我在场,肯定也坐立不安地出去寻找了。
「君たちに知らせるべきか迷ったんだが、ピカチュウがどうしてもと言うから」
"「我本来犹豫该不该告诉你们,但皮卡丘坚持要这么做」"
ジガルデ・セルに語りかけ、呼び出した三人にプラターヌは語る。
布拉塔尼博士对基格尔德核心说完这番话后,转向被召唤来的三人继续道。
立ち尽くすゲッコウガに、それ以上かける言葉が見つからなかったのか、プラターヌは気を利かせるように席を外した。
或许是对呆立原地的甲贺忍蛙再也找不出更多安慰的话语,布拉塔诺识趣地离开了座位。
『大丈夫か?』 『你还好吗?』
プニちゃんがゲッコウガに問いかけるが返事はない。ただゲッコウガは目を見開き信じられないと言う風に首を振っている。
普尼酱向甲贺忍蛙搭话,却没有得到回应。只见甲贺忍蛙瞪大双眼,难以置信地摇着头。
サトシが消えた。どうして。何があった。 小智消失了。为什么。发生了什么。
繋がっている筈の自分が何も感じ取れなかった。カロスにいた頃はすぐにサトシの異変に気がついたのに。
明明还连接着,自己却什么都感觉不到。在卡洛斯的时候明明立刻就能察觉小智的异常。
ただの気まぐれでサトシが姿を隠しているのだろうか。だが直ぐにゲッコウガはその考えを否定する。サトシが誰かを困らせようとすることはない。ならば何かあったとしか考えられない。
或许只是小智一时兴起藏起来了?但呱头蛙立刻否定了这个想法。小智从不会故意让人困扰。那么只能认为发生了什么意外。
どこに存在しているのかわからなかった。 根本无从知晓它存在于何处。
今すぐサトシを探しにカントーへ旅立ちたい。だが、そうは言っていられない。
现在就想立刻启程前往关都寻找小智。但现实不允许我这么说。
なぜならゲッコウガ達は、負のエネルギーを全て消し去る為に向かわなければならない場所がある。
因为呱呱泡蛙它们必须前往某个地方,那里需要消除所有的负能量。
カロス全土を覆っていた負のエネルギーが消えた。 笼罩整个卡洛斯的负能量消失了。
正確にはバラバラに活動していた筈のエネルギーが一つの場所に収束している。残骸であった筈が、まるで意思を持つかのように集い、膨大な力を生み出しているからだ。
准确来说,原本应该分散活动的能量正汇聚到一个地点。那些本该是残骸的存在,却仿佛拥有意识般聚集起来,孕育出庞大的力量。
コアができたのかもしれない。と推測したのはプラターヌだ。さすが科学者というべきが、ゲッコウガ達から持たらされた情報から、すぐに推論を組み立てた。
或许核心已经形成了。提出这个推测的是布拉塔诺博士。真不愧是科学家,他仅凭甲贺忍蛙们带回的情报,就迅速构建出了推理链条。
「ハリマロンのことを覚えているかい? ジガルデの力を吸収したハリマロンを取り込み、巨石は動いていた。それと同じ理屈だと僕は考えている。ゲッコウガをすり抜けた影、あれが実はゲッコウガの力を盗み、コアになっているんじゃないかな」
"「还记得那只针栗鼠吗?吸收了基格尔德力量的针栗鼠被巨石吞噬后,巨石就开始移动。我认为这是同样的原理。那个穿透甲贺忍蛙的影子,说不定其实是在窃取甲贺忍蛙的力量,并成为了核心。」"
旅の途中で見つけたメガストーンももしかしたら、その前段階だったのかもしれない。コアを生み出すべきエネルギーをあの根は求めていたのだとしたら。
旅途中发现的超级石,或许正是前兆。如果那些根系所渴求的正是生成核心所需的能量。
それからとプラターヌは続けた。 接着布拉塔诺继续说道。
「これは僕の希望的観測に過ぎないけど、今全てのエネルギーがそこに集まっているのだとしたら、その中心部を破壊すれば、君たちの戦いは終わるかもしれない」
"「虽然这只是我一厢情愿的推测,但如果现在所有的能量都汇聚在那里的话,只要破坏其核心部分,你们的战斗或许就能结束」"
負のエネルギーは一つになろうとしている。その為にコアが生まれた。ならばコアを破壊すれば、一カ所に集まり、コアと繋がったエネルギーは自滅する。コアを叩けばこの戦いは終わる。吉報だった。
负能量正试图合为一体。为此核心诞生了。既然如此,只要摧毁核心,聚集一处并与核心相连的能量就会自我毁灭。击溃核心,这场战斗便能终结。真是个好消息。
すでにエネルギーが集まっている場所も判明している。ならばやることは一つだ。
已经确定了能量聚集的地点。那么要做的事情只有一件。
「コウ」 "「吼」"
『よいのか……サトシはそなたの大事なトレーナー。余達がその場所には向かう。だから一度カントーに行っても』
『可以吗……小智是你重要的训练家。我们前往那个地方。所以即使去一趟关东也无妨』
「コウガ」 "“甲贺”"
プニちゃんの言葉はありがたい。だが、ゲッコウガはその申し出を辞退した。サトシは心配だ。だが、まずは己の責務を果たさなければならない。きっとサトシもそれを望む。
普尼酱的话令人感激。但是,甲贺忍蛙拒绝了那个提议。小智很让人担心。不过,首先必须履行自己的职责。小智一定也是这么希望的。
決してあの夢のせいでサトシに会いたくない理由を考えているわけではない。
我绝不是因为那个梦才不想见小智的。
『……ゲッコウガ、そなたにもう一度問う。サトシのことを結局どう思っているのだ』
“……甲贺忍蛙,我再次问你。你究竟如何看待小智?”
いつぞやの問いかけ。こんな危機的な状況で何を問いかけてくるかと思えば。ゲッコウガは呆れた。この青のコアは詮索が好きなのだろうか。
前些日子的提问。在这种危急情况下,还以为会问些什么呢。甲贺忍蛙感到无语。这个蓝色核心莫非是个爱刨根问底的家伙吗。
だが青いコアの目をみて、ゲッコウガはたじろぐ。まるで内面まで見透かすような瞳で、コアはゲッコウガを見つめていた。
然而,当青色的核心之眼注视过来时,甲贺忍蛙退缩了。那双仿佛能洞悉内心的眼眸,核心正凝视着甲贺忍蛙。
『答えを聞いておらん』 『我还没听到答案』
「コウガ!」 "「甲贺!」"
『……そうか』 『……这样啊』
薄々気付かれているのかもしれない。だがそれを認めたくなくて、ゲッコウガは青のコアを睨む。そんなゲッコウガにため息を一つつき、青のコアはそれで話を打ち切った。
或许它早已隐约察觉到了。但不愿承认这一点,甲贺忍蛙死死盯着蓝色核心。对此,蓝色核心轻叹一声,就此结束了对话。
『……が……だとよいが』 "……要是……就好了"
青のコアが何やら呟いていたが、ゲッコウガは気付かない振りをした。
青色的核心似乎在低语着什么,但甲贺忍蛙假装没有注意到。
***
現シリーズが終わってしまうということでUPいたしました。
因当前系列即将完结,故上传此文。
ゲッコウガと別れた後のお話。 与甲贺忍蛙分别后的故事。
サトシくん…終わってほしくない…!! 小智…真希望这一切不要结束…!!
pkmnに再度ハマるきっかけになったのがXYZなので思い入れが強い本です。
让我重新沉迷宝可梦的契机正是 XYZ,所以这是一本充满感情的作品。
そしてあまりにもゲコサトのお別れが悲しすぎて書いてしまった本であり、好き勝手やってた本ですが、感想頂けて嬉しかった思い出。
因为与ゲコサト的离别太过悲伤而写下的书,虽然随心所欲地乱来了一番,但收到感想的回忆令人开心。
闇堕ちメリバEDの妄想も今なお脳内でフィーバーしてるくらいゲコサト大好きです。
至今仍对暗堕メリバ结局的妄想在大脑中狂热不已,我超爱ゲコサト。
23.3.26 追記 23.3.26 追加
延々とスクロールすると大変かなと思いページ分割しました。
考虑到无限滚动可能造成困扰,已进行分页处理。
こちらの方が読みやすいかと思いまして。 我想这样或许更便于阅读。