cream down 奶油流淌

5. it may turn white, but no problem
5. 它可能会变白，但没问题

　糸師凛は知っている。 糸师凛知道。

　潔世一という人間は骨の髄からエゴイストである。 洁世一这个人，从骨子里就是个利己主义者。
　あれこれと御託を並べ立て羊のような素振りを見せたところで、隠しようもなくその本性は狼のそれだ。
尽管他装模作样地罗列借口，表现得像只温顺的羊，但那本性却无疑是狼。
　情を持たないわけではないのに情に流されない。固執しない。最も欲するものの為なら、どれほど変わることも捨てることも躊躇わない。そのあり方こそが潔を凛の宿敵たらしめている。
他并非无情，却不会为情所动。不固执己见。为了最渴望的东西，无论多么大的改变和牺牲，他都不会犹豫。正是这种特质，使洁成为了凛的天敌。
　だから、その口で言う「分かれ道」とやらがやって来たのならこの男は間違いなく、寸分の狂いもなく、これまでと同じようにするだろう。
　所以，如果那个所谓的“分岔路”真的到来了，这个男人无疑会毫不犹豫、毫厘不差地像以往一样行事吧。
　
　けれど、それでも構わない。 　不过，即便如此也无妨。
　そのときには宣言通り、どこまでだって追い詰めて首を絞めて、凛のことを視界に入れずにはいられないようにしてやろう。
　到那时，就按照宣言的那样，无论到哪里都要逼得他走投无路，掐住他的脖子，让他无法不将凛纳入视线。

　そも分かれ道に進んだくらいで凛を引き離せると思っている、その思考のぬるさが気に入らない。どれだけ凛のことを舐めてかかれば気が済むのだろう。ピッチ上では冴えわたる潔の脳が、私生活ではこんなにも鈍い。
　以为只要走个岔路口就能甩开凛，这种想法的幼稚让我不爽。到底要小看凛到什么程度才能满意呢。在球场上头脑清晰的洁，在私生活中却如此迟钝。
　例えどんな道を進もうが、結局のところ行き着く先は同じなのだ。潔が潔で、凛が凛である以上変わりようがない。それは凛にとってこれ以上なく明白な事実だった。
　无论选择哪条路，最终到达的目的地都是一样的。只要洁是洁，凛是凛，就无法改变。这对凛来说是最明显不过的事实。

　だから何一つ問題はない。 　所以没有任何问题。

　凛にとっては、ただそれだけの話だった。 　对凛来说，那只是那样的事。