
「……ふぅっ、ひ……んッ」 ……ふぅっ、ひ……んッ
たらり、涎が口端を伝って床を汚した。唇を固く噛み締めていたはずなのに、口内に溢れた唾液が声を押し殺すことを許さない。
口水顺着嘴角流到地上。明明紧紧咬着嘴唇,可口腔里涌出的口水却不容他发出声音。
潔自身は何もしていないのに、部屋にはぐちゅぐちゅと聞くに耐えない水音がひっきりなしに響いている。シャツの襟首を噛み締めて衝撃に耐えようとするも、壁に預けた身体が当人の意思に反して跳ねた。
洁自身什么都没做,房间里却传来令人难以忍受的“咕咕”水声,此起彼伏。他紧紧咬住衬衫领口,试图抵抗冲击,但靠在墙上的身体却不由自主地弹跳起来。
「く……ぅう……ああッ、」
──どうして、俺がこんな目に。 ──为什么,我会有这种遭遇。
特に代わり映えのしない一日だった。練習に明け暮れて、疲れた身体を癒すために風呂に浸かって、食事をして。
这一天过得平淡无奇。忙着练习,泡个澡放松疲惫的身体,然后吃饭。
就寝前の束の間の休息に、同室の三人と今日の練習のこと、次の試合のこと、時折フットボール以外のことを話しながら足のケアをしたりするような、ただの日常。
睡前短暂的休息,和室友三人聊聊今天的练习、下一场比赛,偶尔聊聊足球以外的事情,顺便做做脚部护理,平淡的日常。
それなのに、自分の口から漏れるこの甲高い鳴き声は──
可是,自己口中发出的这尖锐的叫声——
◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇
就寝前の束の間の時間。練習に疲れた身体に鞭を打ってタブレットを覗き込む。ルームメイトの三人と一緒に試合の研究をしたり戦術について話すこともあれば、一人で黙々と試合映像を見つめていることもある。今日も今日とて仰向けに寝転びながらタブレットを掲げて繰り出されるプレーを眺めていれば、ふと目の前から視線を感じた。チクチクと肌を刺すようなそれに耐えかねて身体を起こせば、氷織と雪宮がじっと物言いたげにこちらを見つめていた。
就寝前的片刻时光。练习疲惫的身体,强迫自己盯着平板电脑。和室友三人一起研究比赛,讨论战术,也可能独自默默地观看比赛录像。今天也一样,仰躺在床上,举着平板电脑,看着比赛中的精彩瞬间,突然感觉眼前有人注视着我。那种刺痛肌肤的感觉,让我忍不住坐起身来,冰织和雪宫静静地,带着欲言又止的神情看着我。
「……なに?」 ……什么?
そんな風に見られるような覚えはない。首を傾げて見せれば、二人はどこか気まずそうな表情で揃って顔を逸らした。口火を切る役を押し付け合うように視線をぶつけ合う姿に潔は再びタブレットに目を戻すが、少しすると決着がついたのか氷織がなぁ、と口を開いた。
我并没有那种感觉。她侧过头,两人都显得有些尴尬,一起别开了脸。他们互相推诿着开口说话的责任,目光碰撞着,洁再次把目光转向平板电脑,过了一会儿,冰织似乎做出了决定,说道:“呐……”
「実際、カイザーとはどうなん?」 实际上,凯撒是什么样的?
「またその話……?」
その表情に映るのが揶揄いではないからまだ良いが、こちとら大会ベストカップルだの、最高のコンビになれる可能性を秘めているだの、潔は全く望みもしていない関係性への言及に既に辟易とした後なのだ。さすがに少しうんざりした気持ちで肩を落とせば、黒名が二人の間に手をかざしてレフェリーのように待ったをかけた。
那种表情里没有嘲讽,还好,但对方说我俩是大会最佳情侣,有成为最佳搭档的潜力云云,洁已经对这种毫无希望的关系的描述感到厌烦了。她耸了耸肩,明显有些烦躁,这时黑名在两人中间摆出手势,像裁判一样示意暂停。
「人の嫌がる話はするもんじゃない。制止制止」 别讲让人讨厌的话。制止制止
「ははっ、ありがとう、黒名」 哈哈,谢谢,黑名
下心のない優しさが身に染みる。各々のベッドの上にいるから手は伸ばせないが、そばにいたら間違いなくその頭を撫でていた。肌に馴染まなかったとはいえ、潔も部活動に励んでいた一人。可愛い後輩というものに憧れがあるのだ。だがエゴイストの巣窟のここでは可愛い後輩なんてものは超希少種。一人っ子でありながら世話焼きな潔はたまに年下を可愛がりたい気持ちが湧いてくるので、そういう意味でも黒名は最高の相手だった。黒名のお陰で不快な気持ちが少し和らいだところで、ごめんね、という雪宮の申し訳なさそうな声に振り向く。
缺乏心机的温柔令人感动。虽然各自躺在自己的床上,手也无法伸过去,但如果在身边,我肯定会在他的头上抚摸。尽管皮肤不适应,但洁也积极地参加着社团活动。他憧憬着可爱的学弟。但在以自我为中心的家伙云集的这里,可爱的学弟简直是稀有物种。洁虽然是独生子,但有时会想要照顾比自己小的后辈,从这个意义上来说,黑名是最棒的伙伴。在黑名のおかげで不快的心情稍微平复之后,听到雪宫歉意的声音“对不起”,便转过身去。
「……こういう揶揄いは確かに良くないよね。ただ……実際、揶揄い抜きにしても気になっちゃって……。ベストカップルなんてありえないのは俺たちもよく知ってるけど」
……这种嘲讽确实不好吧。不过……实际上,就算没有嘲讽,也让人在意……。最佳情侣根本不存在,我们也都清楚。
「そうそう。嫌いなんは確かやろうけど、でも前に『天才だ……!』とか言うてたし、負の感情だけってわけでもないんやろ?」
是啊。讨厌他是真的吧,但是之前还说『天才!……』呢,光有负面情绪也不至于吧?
揶揄いでなく真剣な表情で問われ、思わずう、と声が漏れた。さすがは極S男、痛いところを突く。
被认真地问话,不禁脱口而出“啊”,果然是极 S 男,戳中了痛点。
──どう思う、か。簡単に言葉で表せる感情ではないけれど、強いて言うなら。
──你怎么看?虽然用简单的语言很难表达,但如果一定要说的话。
「人間としては嫌い。……まあ、アイツのプレーは凄いと思うけど」
作为人类,我讨厌他……不过,他的比赛确实很精彩。
カイザーからの視線は、イタリア戦以降さらに鋭さを増した気がする。いや、正しくは鋭利になったというよりも、お遊びから本気のそれに変わったと言うべきか。今となっては、あの煽りの数々はパフォーマンスの一種だったのだろうと予想はつく。
凯撒的视线,在意大利战役之后,感觉更加犀利了。不,更准确地说,不是变得更锐利,而是从玩笑变成了认真,应该这么说吧。现在看来,那些煽动的话语,大概只是表演的一种手段吧。
──ざまあみろ。
簡単に潰せる獲物だと思っていたからこそ、手のひらの上で踊る道化が面白かったのだろう。少しずつ成長していく姿さえ、舞台を彩る良いスパイスだと思っていたのかもしれない。そんな格下だと疑ってもいなかった相手に刻まれた敗北の味はどうだ?
因为以为是轻易就能击垮的猎物,所以,在掌心跳舞的丑角才有趣吧。或许,就连一点点成长的样子,都被认为是点缀舞台的好调味料。竟然会小看对手,那刻在对方身上的失败滋味,怎么样?
でも、まだ足りない。潔はたった一試合、ゴール勝負に勝っただけ。三億二千万の値を付けられた文字通りの天才に、世間の評価では遠く及ばない。
但是,这还不够。洁只赢了一场比赛的进球数。在被估值三亿二千万的字面上的天才面前,世间的评价远远不及。
眼の使い方の熟練度、理想とも言えるプレー、何より唯一無二のあの振りの速いシュート。潔だって一度はゴール勝負に勝ったことを喜んだけれど、改めて考えてもやはりあの男は天才で、今回でその背を掴むことは出来たのかもしれないが、追い抜くにはまだ足りないものがありすぎる。
眼的使用熟练度、理想般的发挥,尤其是那独一无二的快速射门。洁也曾经因为在射门对决中获胜而高兴,但仔细想想,那家伙仍然是天才,这次或许触及了他的背影,但想要超越他,还是差得太多。
でも、性格はクソの一言。主役の座を奪い合う新英雄大戦の特性上、ボールを奪うのは良しとしても、それすら目的とせずただ邪魔するためだけに割り込んでくるのは全く理解できないし、したくもない。
但是,性格真是糟糕透顶。在主角争夺地位的新英雄大战中,抢球可以理解,但仅仅为了捣乱而插足,完全无法理解,也不想那样做。
答え合わせをするつもりはないが、成長を促すなんて殊勝な気持ちがあの男にあったはずがないから、多分カイザーはただ潔で遊びたかっただけなのだろう。ブリキのおもちゃがそれらしく踊るのが面白かっただけ。そう言えば、初対面でプリンシパルだと勘違いした道化とか言ってたっけな。さて、踊っているのはどちらだか。
答案对不对我不在乎,但想促进成长这种高尚的想法那个男人不可能有,所以凯撒大概只是单纯地想痛快地玩玩而已。铁皮玩具那样跳舞挺好玩的。对了,好像初次见面的时候,把小丑误认为是校长来着。那么,跳舞的是谁呢?
ミヒャエル・カイザーは天才だ。それは認めているし、才能だけでここまで駆け上がってきたとも思っていない。以前一万回シュート練習をしたって自分にあのシュートは手に入れられないと口にしたが、ミヒャエル・カイザーを天才たらしめるあのギフトは彼が一万回、いやそれ以上の研鑽の上に得たものなのかもしれない。潔自身、なぜ新世代十一傑とも称されるミヒャエル・カイザーがこれほど自分に絡んでくるのかと疑問に思ったほどに──
米歇尔·凯泽是天才。我承认这一点,而且也不认为仅仅靠天赋就能取得今天的成就。他以前练习投篮一万次,却说过自己得不到那种投篮,但或许米歇尔·凯泽的天赋是他经过一万次,甚至更多次的磨练才获得的。洁本人也曾疑惑,为什么被称为新一代十一杰的米歇尔·凯泽会如此纠缠自己——
「潔くん?」
ばち、とこちらを覗き込む氷織と目が合った。また思考の海に入ってしまっていたらしい。
「あ、ごめん……考え事してた」
「そんなことやと思ったわ」
しゃあないなあ、と笑う氷織はそれ以上追求する気はないらしかった。この新英雄大戦をここまで乗り切った同室の同士なので、潔の悪癖にも理解があって助かる。
「もう寝た方がいいんじゃないかな? 連日の練習で疲れてるせいかもしれないよ」
「同意、同意。明日のためにも寝るべきだ」
「……確かに、たまには早寝するくらいがちょうど良いかもな。んー、じゃあちょっとお手洗い行ってくる」
「いってらっしゃい~」
他の面々は潔に寝ろと言ったくせにまだ寝るつもりはないらしい。そうは思ったが潔は別に誰かと連れションしたいなんてタイプではないので、特に気にすることなく部屋を出てお手洗いへと続く廊下を歩いた。先程まであのいけすかない男のことを思い浮かべていたせいか、やけにムカムカとした気持ちが胸を渦巻いて足取りは重かった。
ささっとお手洗いを済ませて部屋に戻る道すがら、伸びをしながら溢れたあくびを噛み殺す。やっぱり今日は早く寝るべきだな、と部屋のすぐそばまで来たその瞬間。
「ひっ……?!」
にゅる、と中に液体らしきものが流し込まれる異様な感覚に声が漏れた。思わず壁に手をついて倒れ込みそうになる身体を支えようとするが、結局力無く膝が崩れてしまう。侵入してきたどろりと粘度のある液体は重力に反して零れ落ちることもなく、ただ不快感だけを潔に与えてきた。次いで、ぬるりとした硬いものがゆっくりと侵入し後孔を埋めた。
「あ、な、なに、」
咄嗟に周りを見渡してみるが誰もいない。何もない。ただいつも通りの殺風景な廊下があるだけ。支給のスウェットにも乱れはない。
「は、あッ、……んぅ、」
こちらに集中しろとばかりに一度ゆっくりと引き抜かれた硬い何かは、すぐに再び押し入っては中を擦るように動き始める。内臓を掻き回されるような気持ちの悪い感覚に思わず漏れた声を抑え込むため、咄嗟に自分の手で口を塞いだ。だが声を抑えても、僅かに水音が股ぐらから聞こえて廊下に響き渡る。非現実的な空間で、今は寄りかかった壁の冷たさだけが救いだった。
「いッ……」
突如中を埋めるものの質量が増し、まだ解しきれていないせいで違和感は引き攣るような痛みへと変わる。口からは呻き声が漏れ、後孔は拒絶するようにそれを締め付けるが、潔の状態など関係ないとばかりにじゅぷじゅぷと音を立てて出し入れされる。与えられた痛みで少しだけ晴れた頭で、ずず、と壁伝いに歩き出した。
今となっては選手たちにも周知されていることだが、ブルーロックプロジェクトが第二フェーズへと移行してから青の監獄には数多のカメラが設置された。選手たちは常に監視された環境に置かれ、プライベートルームやシャワールームは数少ない例外である。とは言えフットボール馬鹿の潔世一に掛かれば、誰に見られていようが瑣末なことにすぎなかった。そう──それもこれも、さして意識なんてしていなかったというのに。
溢れそうな声を必死に抑え込んで、その場から遠ざかることだけを考えた。こんな状態で三人の待つ部屋には戻れない。ただひたすら、逃げるようにカメラのない場所を目指して這う這うの体で廊下を歩いた。何かよくわからない液体が足を伝って落ちていく感覚に慌てて背後を振り向いて床を見ては、何もないことに安堵して。謎の異物感と服越しでも響く水音に縋る気持ちで進んだ先の、誰もいないモニタールームに迷わず滑り込んで鍵を閉めた。防音で、カメラがなく、施錠できる──かつ、既に時計の針は十時を回った今、おそらくこれ以上訪れる人もいないだろう。ようやく少しの安寧を得たことで脱力し、壁に背中を預けてそのままずるずると座り込んだ。刺激に震える身体を抱きしめるように、膝を抱き抱える。
「……んっ……ふ、……はぁッ」
自身の喉から溢れているとは到底思えない甲高い鳴き声がひっきりなしに漏れて、聞くに耐えず顔が歪んだ。
「あッ、……なに、これ……っ」
ずっと何かが自分のお尻の中を掻き混ぜて出入りしている。ぐちゅぐちゅと音が響いて、股の間が何かの液体でぐっしょりと濡れているのを感じた。始まりには気味の悪い感覚だと思っていたそれによって自分の陰茎が誤魔化せないほど勃ち上がっているのが見えて、絶望的な気持ちで一層強く膝を引き寄せた。
「ふ……ンぁ……ッ」
中を埋めていた何かは気付けば二つではなく三つにまで増えていた。いや──もう、潔だってその正体に察しはついていた。ただ認めてしまえば現実と向き合わなければならないことが恐ろしくて、知らないふりを続けていた、けれど。
「や、やめ……ッ、それはダメ……ッ」
ぷちゅ、と音を立てながらゆっくりと埋まっていたものが引き抜かれ、その代わりに熱い塊が後孔に押し当てられる。ここまでされて気付かないほど鈍感じゃない。逃げたくて腰を引いても、この場にいない誰かは潔の制止に気付くことすらなかった。
「ンッ……ひぅ……っ」
十分に解されていたせいで先端がにゅるりと簡単に泥濘に埋まってしまう。幽霊か透明人間か、分からないけれど目の前にいるかもしれない誰かに向けて抵抗しようと手を伸ばしても、空を切るばかりで手応えはなかった。そうこうしているうちに、ぐぐ、と奥まで押し入ろうと力をかけてくる。
「……あ、無理……ッ、入んない……っ」
だが身体は明らかに潔のそれよりも大きな──いや、一般的な基準からしても規格外な逸物の、一番太いカリ首どころか恐らく全てを飲み込んだ。潔はそのあまりの衝撃に声も出せず震えながら呆然と涙を溢す。馴染むのを待っているのか、はたまた何か思惑でもあるのか、中のモノが動かない今のうちにとほとんど衝動的にズボンを脱ぎ去った。内側が僅かに濡れてはいるが、思っていたよりも被害は最小限で安堵の息を吐く。
「……こっち、は」
震える手で恐る恐る、パンツのゴムを引っ張って中を覗いてみた。どろどろに我慢汁を垂れ流して屹立する陰茎の下、違和感の元を指で探れば、何もないのにぽっかりと穴の空いた後孔がそこにはあった。
「ひっ、なんで……っ」
頭ではなんとなく予想していたことでも、実際に触れると想像以上に恐ろしくてたまらなかった。一体誰が、どうやって、なんで──
ぱつん、と指から離れたパンツのゴムが腹を叩く。ただ早く終わって欲しい、それだけの思いで膝を抱いて、押し寄せる波をやり過ごそうとした。なのに、身体は潔の意思に反してゆっくりと順応し、中に埋められたモノに媚びるように収縮し始める。
「ア、ちが、ちがう……っ、いや、」
感じてなんかいない。こんなことがしたいわけじゃない。俺は欲しがったりなんてしてないのに。違う、違うのに──!
扱き上げるかのように蠢く中に耐えかねたのか、埋められた男根がさらに奥へと押し込まれる。は、と息を詰めて刹那。中でさらに膨張し、びゅる、と液体が流し込まれた。
「あ、え……?」
予想もしていなかった展開に、理解が追いつかないまま目を丸くした。とちゅとちゅ、と最後まで出し切るためか、ほんの少し引き抜いては奥を叩く。柔らかく馴染んだ中を擦り上げる陰茎に、ぶるる、と背中が震えて未知の感覚にただ怯えた。
「ぁ、でも、これでもう、」
出したなら終わりだろう。安堵の息を吐いて壁に体重を預けようとするが、違和感に気づく。──萎えてない。
「も、もう終わり……っ!」
届くかも分からない制止を叫んだ。答えはなく、緩やかに始まった律動から、ここで終わる気などさらさら無いことが嫌と言うほど伝わってしまう。
「ひ……ぁあッ……」
狙いすまして前立腺を擦り上げられ、それまでで一番大きな嬌声が漏れた。恥ずかしさと気持ちよさと、恐ろしさなどが入り混じって、視界が滲む。
「も、なんで……」
なんで俺がこんな目に。何度目かの悪態も、力なく響いて惨めだった。せめてもの抵抗に、シャツの襟首を噛んで声を押し殺す。
「……ふぅっ、ひ……んッ」
絶え間なく溢れる唾液は口端を伝って床を汚していく。とっくに足には力が入らなくなってしまっていて、ぺたりと座り込んで動くことはできないまま壁に縋った。
「く……ぅう……あ、ァア──ッ♡」
ごり、とカリ首が前立腺を押しつぶし、どぴゅ、と潔の陰茎からは白濁が飛び出した。パンツの布地を押し上げていたその先端が一層濃い色に染まる。じわりと液体が表面にまで染み出して、頬がカッと熱くなった。
「も、いや……」
拒絶しても抵抗して見せても、何も効果はなかった。我が物顔で中を蹂躙する陰茎は再びドクドクと脈打って限界を訴えてくる。
「終わって……終われよお……!」
切実な潔の願いを聞き届けたのか。はたまた偶然か。ごちゅ、と深く穿たれた瞬間、チカチカと目の前が瞬いて潔は絶頂し、先程出しきれなかった精液が先端から飛び出した。それを待っていたとばかりに中の男根も膨張してびゅるる、と量も勢いも衰え知らずの射精で中を真っ白に染め上げた。
「ン、ぁ、ひぁあ──ッ」
ガクガクと震えながら背を反らせば、滲んだ視界に天井が映る。尿道に残った最後の一滴まで出し切るためにかガツガツと陰茎が数回押し込まれた後、名残惜しそうにゆっくりと引き抜かれた。
「は……ふぅ、はぁッ……」
身体を強張らせ、もしやまだこれ以上があるのかと警戒したが、しばらくしても動きはなくさすがに終わりかと安堵する。
完全に脱力して疲労困憊だった。精神疲労も当然あるのだろうが、セックスがこんなに疲れる行為だなんて知らなかった。もはや残っているのは意地だけで、力の入らない足を踏み締めて立ちあがろうとしたが。
「んぅ?!」
とろり。中から生温かい何かが溢れて履いたままのパンツを汚した。それが何か分からないほど初心じゃない。でも、こんなの。
「どうしろって言うんだよ……」
こんな状態で部屋には戻れない。絶望的な気持ちになりながら、備え付けのティッシュペーパーを数枚手に取って股ぐらに挟んだ。とりあえずトイレに駆け込んでトイレットペーパーを拝借して部屋を掃除、その後便器に流してさえしまえば証拠は隠滅できる。パンツは……洗うしか、ないよな。脱衣所にあるカゴに入れておけば洗濯物は回収されて、運営のスタッフが洗濯してくれるが、そこに入れる気には到底なれなかった。
「ほんと、最悪……」
振り回すだけ振り回して、後処理もしないクソ野郎。誰だか知らないが、罵倒する気力すらない。潔が望むことは、もう金輪際関わらないで欲しいということだけだった。
◇ ◇ ◇
あんな非現実的なことが何度もあるはずがないと、何もかもを忘れようと眠った翌日も、その翌日も、潔の身体は誰とも知れない男に暴かれた。時間は似たり寄ったりなタイミングではあるものの、一人でいることの方が少ない潔は、ここ数日様々な言い訳で心配そうに同行を申し出る仲間を振り切ってモニタールームに駆け込んでいた。
「ン……ッ、ひぁあ……っ♡」
媚びるような甘い声が喉を鳴らす。自分の声が鼓膜を揺らして、頭が馬鹿になってしまいそうだった。連日の行為で慣らされた身体はぎゅうぎゅうと中のモノを締め付けて、当人の意思とは別に貪欲なまでに快楽を貪ろうとする。これまで自慰すらほとんどしてこなかったというのに、性欲を呼び起こすかのように毎晩繰り返される行為に身体はすっかり順応し始めていた。
「あ、ぁ、だめ、なかはだめ、」
とちゅとちゅと奥を穿ち中を甘やかす男根がびくびくと震えて、ここに出すぞと訴えかける。すっかり男の形を覚えこまされた身体は、小さな刺激でも甘い痺れを走らせてとぷとぷと立ち上がった陰茎から先走りを溢した。
「う、ンン……、イく、あ……ああ……ッ♡」
どちゅん! と奥を突かれた衝撃で全身を震わせて絶頂し、その締め付けに耐えかねた男が遠慮なく奥にびしゃびしゃと大量の精液を浴びせてくる。
「え、あッ……?! ひぅ、これ……ァアッ!」
奥に叩きつけられた衝撃で、びゅく、びゅくと潔の陰茎からも白濁がとろりと溢れて垂れた。そんな、中に出されただけで──?
「も、なんで、おれ」
なんでこんな目に遭わなきゃいけないんだろう。じわりと目尻に涙が浮かんで、そのまま床に寝転んだ。ずるりと楔が引き抜かれて、大量に中に出された誰のとも知れない精液が太ももを伝って流れ落ちていく。
「……さいあく」
◇ ◇ ◇
人は異常なことにも段々と順応する。あんなことが毎晩のように行われていても、もはや事務的にモニタールームへ足を向けてやり過ごすほどに。適応力の天才だと言われたことはあるが、これは適応していいものではないだろう。そうは言っても日々心が削られるのはいかな潔とて辛いので、それもこれも防衛本能故なのかもしれない。
ぐい、と流れる汗をタオルで拭って一人きりになってしまったトレーニングルームを後にする。その足でシャワールームへと向かい、雑に服を脱ぎ捨ててカゴに入れ、備え付けられた洗い立てのバスタオルを掴んで個室に向かった。
ザアアアア、と個室にシャワーの音が響く。水音が心地よくて、思わず誰もいないのを良いことに鼻歌を口ずさんだ。
「ふんふ~ん♪」
カメラがあることを一度意識して以降、一度フットボールから離れるとカメラ越しの視線を感じてしまうようになった。だからこそ気の休まらない日常の中で、人の目の届かないシャワーの時間は心が落ち着いた。
好きな音楽として名前を挙げると大抵の場合変な顔で見られてしまう曲ではあるが、他に人もいないしと気兼ねなく歌を響かせる。CMでお馴染みの曲なので、日本人で一度も耳にしたことがないという人はかなり珍しいだろう。
「~~♪」
泡だったシャンプーを洗い流し、さっぱりとした髪を掻き上げる。次いで、身体を洗おうとボディーソープを手に取った、その時だった。
「ひッ……?!」
──またあの感覚だ。体内にどこからともなく異物が入り込む、こんな異常に慣れ始めている自分にも絶望する。手に取ったボディーソープは衝撃に傾いた手のひらからゆっくりと零れ落ち、排水溝に呑まれていった。その行方を目で追いながら、潔は状況を整理できないままただ呆然と立ち竦む。回らない頭では声を堪える余裕すらもなかった。
「……世一、大丈夫か?」
「カイザー?!」
一人きりだと思い込んでいた空間に響く他人の声に肩が跳ねる。シャワールームに誰かが入ってきていたことにも気が付かなかった。普段不遜を極めたような男の気遣いに驚く余裕すらない。いつも人のいない場所に逃げ込んでいたのに、よりにもよってこの男のそばで身体を暴かれるなんて死んでも死にきれないと、逃げ道を頭が反射的に思考する。
「声がしたが、何かあったのか?」
「……いや、痛っ……」
慌てすぎて、横に備え付けられている洗料用のラックに頭をぶつけてしまった。反射的に声が溢れるが、実際のところ痛みは言うほどたいしたものではなかった。それよりも今は、カイザーに違和感を抱かせず先にシャワールームから出ていってもらわなければ困る。だが息を詰めた潔の動揺を見透かすように、触れる手は止まらない。
「んう?!」
ぐちゅ、と濡れそぼった指が一気に二本差し挿れられて、衝撃で漏れそうになった声を手のひらで押さえ込む。すっかり相手の形を覚えた中はそれ以上の刺激が欲しいと指を舐るが、今はただこの声がカイザーに聞こえてしまわないかだけが気掛かりだった。
「……ッ、ふ、」
緩やかに指が内壁を擦り、ローションを塗り広げていく。カイザーからの反応はない。今されていることも忘れて、ただその事実に安堵していた。
「ぁうっ……ひ、ぁ……」
わざと気持ちいいところを避けられている。それが酷くもどかしくて思わず腰が動いてしまうが、すぐさま冷静になってシャワーのお湯に頭を突っ込んだ。いつからカイザーがシャワールームにいたのかはわからないが、とにかく何も気づかずにこの場から去ってくれればそれでいい。早く、早くと気が急くが、カイザーの様子を窺い知ることもできないままただ波が過ぎるのを待っていた。
「……ぅ、ぁあッ──」
途端、中でくい、と指が曲げられて弱点を知り尽くした男の指が潔の弱いところを押し潰した。油断していた身体への強烈な刺激に口を抑えていた手が外れ、ガタンと音を立てて惰性で掴んでいたシャワーヘッドを取り落としてしまう。やめて欲しいと思ったことを相手がやめてくれた試しなどないことを潔は失念していたのだ。早くシャワーヘッドを取り上げなければ音が漏れてしまうと焦るが、痙攣して震える身体が言うことを聞かない。
「……本当に、大丈夫か?」
聞いたこともない、心底心配していることが伝わる柔らかな声が優しく潔を包み込んだ。大丈夫だと言いたいのに、はくはくと喉が開いては閉じて、音が抜けていく。
「……そっち行くぞ」
「ぁっ……待って、大丈夫、だから」
それだけは阻止しなければ、と無理矢理に喉を震わせて声を出した。もう駄目だった。カイザーが去るのを待つ余裕なんてなかった。震える足にどうにか力を入れて、シャワーヘッドを取り上げて壁に掛ける。
「も、出るから、気にすんな」
「そうか?」
シャワーを止め、今すぐこの場から逃げ出したくて扉に手を掛ける。だが刹那、覚えのある熱が触れたかと思えば、一切の容赦なく奥までぶち抜かれた。
「ひ、ぁあッ──……♡」
足が崩れて、その場にどさりと座り込んだ。奥まで穿たれた衝撃で背筋に電流のような強い快感が走る。
「アッ……♡ んぅ、あ……ッ」
ゆっくりと中からモノが引き抜かれていき、また奥まで突き挿れられるのかと身構えたがそのままずるりと最後まで引き抜かれて今までにない動きに頭が混乱した。
とりあえず今は立ち上がって早くここから出ないと。頭ではそう思うのに力の入らない足では踏ん張りが効かず、起き上がることもできなかった。
「世一、」
「ぅ、あえ……かいざ……?」
やけに熱っぽい声が響く。先ほどよりも近くから聞こえる、常にないそれに違和感を抱く余裕も無い。カタ、と男が扉に手を掛ける音がする。
「入るぞ」
特に返答は求めていないのか、制止する間もなく扉が開く。ゆっくりと見上げた先の、裸体の男の中心を目にして喉が引き攣った。
──なんで、勃ってるんだ。
「ひっ……お前、なんで、くるなッ……」
「酷いなァ。あんなに喘いで、一人でシてたんだろ?」
「ちがうっ……なんで……?」
逃れようと腰を引いても、所詮は狭いシャワールーム。僅かに後退しただけで壁にぶつかってしまう。逃げ場がないことを悟って身体を縮こませれば、明らかに興奮気味で鼻息の荒くなった男がその長い指で世一の顎を掬い上げた。
「指じゃなく、もっと太くて長いのが欲しいだろ?」
「いやだっ……いらない、ちがう、」
くすくすと楽しそうに笑みを浮かべる男が恐ろしい。
「あんなにデカい声で喘いで、違うはないだろう。誰かにオナニーショーを見て欲しかったのか?」
「ちがう……ちがうのに……」
男の手が潔の身体に伸びる。振り払おうと手を伸ばしたが、反対にその手を引かれてカイザーに向けて倒れ込んだ身体を抱き抱えられた。直接触れる肌の熱と爛々と輝く瞳の意味を知りたくなくて、引き剥がそうと腕の中で暴れて見せてもフィジカルの差ゆえか全く響かない。それどころかカイザーは意気揚々と一糸纏わず濡れ鼠のままの潔を連れてシャワーブースの外の脱衣所まで連れ出し、やけに丁寧な手つきでベンチへと寝かせた。
ドロリと欲に溶けた瞳が潔を射抜く。ゾワリと悪寒に肌が粟立ち、背筋が震えた。
「……冗談、だよな?」
乗り上げてくるその腕を掴んだ。男は瞳を三日月に歪めて、くつくつと笑う。
「お前こそ、あんな喘ぎ声で誘っておいて、今更嫌だはないだろう」
「あれは……ッ、好きでやってたんじゃない!」
「じゃあなんだって言うんだ?」
鋭い視線に押し黙った。説明したところで、信じてもらえるはずもない。抵抗がないと踏んだ男が右足を持ち上げて、涎を溢す先端をぐりぐりと擦り付けた。
「やめて、おねがい……」
相手がカイザーだとか、そんなことは全て吹っ飛んでしまった。この状況を回避できるならなんだってよかった。だが男は情けなく懇願する潔を見て一層笑みを深めては、ぐ、と腰を押し込んでくる。既に濡れそぼり慣れた潔の身体は簡単にカイザーを受け入れて、ぐちゅ、と音を立てて亀頭が埋まってしまった。
「ぬ、抜いて、だめ……ッ、」
「……はー……。世一ぃ、それは逆効果だぞ」
これ以上はやめて欲しくて腕を掴んでいた手をカイザーへと伸ばす。だが潔の手は空を切り、代わりに腰を掴んでいた男の手が背中に回って、抱き上げられて剛直が深く中を抉った。
「ぁっ……んああ゙──ッ、ひっ……」
「あ゙ー……すっげ、絡みついてくる……ッ」
衝撃に反る背中を抱き締められて、イッたばかりの身体にも一切の容赦無くガツガツと腰が打ち付けられる。口の端から溢れる唾液がカイザーの身体を汚していることにすら気づく余裕はなかった。
「止まって……ッ、くぅ、ひぁ……ッ」
「はー……。またドライでイッたなァ世一♡ まるで男なのに女の子みたいだな♡」
縋るように背中に回した手が男の背中を傷つける。いつものように煽る声に、噛みつく元気もない。
「ふ、……はー……あ、れ……?」
スピードダウンし、ゆっくりと中を擦り上げる陰茎にふと既視感を覚えた。なんで、こんなに知っている感覚ばかりが──
「ん?」
「お、まえ……まさか、」
思えば初めから違和感はあった。だけど、だって、まさかこの男が?
「ハハッ……偉いじゃないか、世一ぃ。形で分かったのか?」
「おまえ、ぜんぶ、わかって……?!」
怪しげに笑う男の瞳は愉悦に満ちていた。カイザーの指が腹をつつ、と撫でて下腹部を指し示す。
「全部? 俺に指入れられて喘いでいたことか? 大して慣らされもせずちんこ挿れられただけでイッたこと?」
「……このクソ野郎、信じらんねぇ……ッ! 嫌がらせのつもりか……?」
「馬鹿、嫌がらせで男抱くほど酔狂じゃない。……なあ、世一」
「んぁあッ……♡ ひう、ぁあっ……」
どちゅ、と突き上げられて脱力し、思わずカイザーへ倒れ込んだ身体を強く抱きしめられた。そのまま揺さぶられて身体が跳ねる。硬く屹立したモノで中をぐちゃぐちゃに掻き混ぜられて、後孔からとめどなく粘度のある液体がこぼれ落ちてはタオルを汚していく。
「何でこんなことをしたと思う?」
「ふ、ぅうッ……知らなッ……」
「そうかそうか。そうだよなァ。お前は何も知らないもんな」
声には不機嫌が滲み、苛立ちをぶつけるように粗雑な動きで何度も突き上げられた。何で突然キレてんだよ。理不尽に怒りたいのに、快感を堪える、男の低い唸り声に胎が疼いて仕方がない。
「──イけ」
「ぁッ……ぉお゙ッ……。んぁっ、はッ……はッ……」
「……くッ、締めすぎだ……っ、出る、」
腰を掴まれて、奥が僅かに口を開いた。絶頂の余韻で男根を締め付けて精を吐き出せと中がうねる。男の眉間の皺が一層深くなり、奥の壁まで腰を押し付けて白濁をぶち撒けた。
「あッ……ァ、だめ、なか、ダメッ……♡」
「世一は中出し大好きだもんなァ。奥に精液ぶっかけられるとイく身体になっちまったんだろ? 俺がいないと満足できない身体に♡」
びゅく、びゅくと長い射精で奥が満たされるたびに身体が震えた。反った身体を優しく抱き寄せてカイザーが背中を摩る。驚いて顔を上げれば、恍惚と目を細めた男が過ぎた快感で溢れた涙を赤い舌でぺろりと舐め取った。
「ひぅ……おなか、あついぃ……っ♡ も、つらい……」
「おいおい、お前は知ってんだろ? 俺が一度で満足しないことくらい、な♡」
既に再び勃ち上がった陰茎が中を圧迫してイイところを余すことなく刺激する。潔を蹂躙する男が一度でやめてくれた試しはない。そんなこと嫌というほど知っている。知っているけれど──中だけではない直接的な責苦があまりにも辛い。
潔の制止にも構わず、屹立がさらに深く奥を抉ろうと奥を叩いた。カイザーの熱い息が肌を撫でて、未知の感覚を警告するように身体が痙攣してしまう。
「それ、やめて……ッ、なんか、くる、きちゃう、」
「あ゙~~……ようやく緩んできたな……早く奥までぶち込んでやりてえ」
ごつごつと音が聞こえてきそうなほど強い力で奥を穿たれる。眼前の男の息がさらに荒くなり、潔は何度も爪でその背を傷つけてしまう。楽しそうに弾んだ声はまるで悪魔の囁きで。
「開いてきた……♡ もうすぐ全部収めてやれるな」
「おかしくッ……おかしくなるっ……なんかくる、くるッ……ん、ぁあ──ッッ……」
一際強い力で奥を穿たれる。亀頭が結腸へと押し入って潔はカイザーから逃げるように背を反らした。奥を犯された衝撃にぷしゃあ、と屹立したまま震える陰茎から透明な液体が飛び散る。眼前の男は息を荒げながら瞳を三日月に歪めて笑った。
「はー……奥突かれて潮まで吹くとか……世一はどれだけ俺を興奮させれば気が済むんだ?」
「今ダメ……ッ♡ おかしい、からだおかしいから……ッ」
「これだから童貞は……そう言われて止まれるわけがないだろ」
緩やかな律動は続き、中が意思に反してカイザーの陰茎に媚びるように吸い付くのも止められない。奥が亀頭にしゃぶりついて精を欲する動きに、潔を揺さぶる男は唸ってさらに強く突き上げた。
「ぅぐっ……ふ、ふーッ、」
「ひぅう♡ あつい……ッ♡ んん……♡」
身体が跳ねて、最奥には直接白濁が流し込まれる。頭がおかしくなりそうなほど気持ちがいい。奥で射精されるたびにイッてしまうなんて信じたくないのに、身体は何度も何度も痙攣を起こした。
「はー……ッ、クソ、さいこー……」
「ぅ……アンッ♡ ぁう♡ も、むりぃ……」
ちゅこちゅこと最奥で亀頭を扱いて、最後まで出し切ったカイザーが恍惚と呟いた。抱き上げていた潔をゆっくりとベンチに下ろし、剛直が引き抜かれていく。終わったんだ。安堵して落ちていく瞼に逆らえず瞳を閉じるが、途端にごろん、と身体をひっくり返された。驚いて目を開けるよりも先に、ずぷぷ、と後ろから男根が埋められていく。
「あぅッ……♡ 終わり、って……」
「そんなこと一言も言ってないだろう? 今までは世一のためを思って自制していただけのことだ」
「……い、いや、さすがにもうむり……」
眠気は限界に達していて、身体もこれ以上イくのは辛い。なのにこちらを見るカイザーの瞳はまだギラギラと欲に塗れていて。
「お前もアスリートならこれくらい余裕だろ?」
「使う体力が違うんだって……ッ」
「……仕方ないなァ。俺が何故こんなことをしているか、その答えが分かったらやめてやろうか」
潔の泣き言に、男はこれが優しさだと言わんばかりにそう言った。揺れ動く空色が何かを求めていることだけは理解できたが、生憎潔にはその正体が分からない。
「え……」
「さあ、早く答えないと再開するぞ?」
「ぁっ、ちょ、まって、」
「さーん、にーい、」
「……まてって!」
「どうぞ?」
すまし顔で催促する男を睨むも、悪どい笑みが深くなるだけで響いている様子はなかった。愉悦で満ちた瞳を見ればわかる。この男はこの質問に潔が答えられないと踏んで問うている。だが理解していて尚、その細い蜘蛛の糸に縋る他なかった。
「……わかんねーよ。俺のからだをおかしくするため、とか?」
「はい、残念。じゃあもう一回やるか。一回終わるごとに一度の解答権をやるよ」
「は?! そんなの、死ぬ、」
確かに嫌なのに、カイザーに慣らされた身体は更なる快楽を求めて男の言葉に歓喜して中を締め付けた。ありえない反応に思わずベンチに突っ伏して顔を隠す。確かに疼く胎に気付いた男が耳元でくつくつと笑った。
「まァ、安心しろ。そうそう人は死なねえよ♡」
「ほんと、クソ野郎だなお前は……ッ」
「そんなことを言うなら、お望み通り酷くしてやろうな」
「いやッ……いらない……!」
「世一は本当に、素直じゃないな」
逃げようともがく手を背後から掴まれて、指が絡む。逃さないと告げるように。
「トぶなよ、世一」
それはまるで死刑宣告だった。
◇ ◇ ◇
「俺をこんなふうにするのは、お前だけだ……っ」
背後で男が何かを囁く声が聞こえる。背中までピッタリ触れ合って自分よりも体格の良い男にのしかかられた状態で腰を打ち付けられ、身体は一切の抵抗を許されないまま揺さぶられていた。緩やかに甘やかすように中を擦られて、お返しとばかりにカイザーの陰茎を舐るように締め付けると、く、と男が息を詰める。優しさすら感じる動きなのに、結腸まで突き破った剛直は何度も何度も奥に出入りして、潔はもう息も絶え絶えにベンチに倒れ伏していた。
「ぁッ……あぁ、ぅあ……ひぅう♡♡」
「クソ、お前のせいなんだからな……っ! お前のせいで、俺は、」
緩やかな律動が激しさを増していく。責めるような口調は段々と荒くなり、首筋に熱い息がかかった。肌を撫でる吐息にまた背筋が震える。
「い、またイく、ぁ……っ♡ だめ、」
「ダメじゃないだろ……! こんなに嬉しそうに中締め付けて、何度も勝手にイきやがって」
「とま、止まって、ひぁっ?!」
「誰が! 思い知れ、このクソ鈍感!」
「いたッ……ぁあッ?!」
ガリ、と首筋に歯が立てられた。痛みに仰け反ると、奥を穿つ男根をより深く受け入れてしまい、あられもない嬌声が喉を震わせる。
「は……ッ、締めすぎだ、バカが……!」
切羽詰まった声で男が呻いた。限界まで膨らんだ陰茎が潔のイイところを何度も掠めて、絶頂の余韻で震える身体をさらに追い詰める。
「ぅ、あ……っ、ひぁ、んぅう♡」
背後から潔の手を包み込む手の熱にすら感じ入る。全身で潔を抱き締めるように覆い被さる男は、確かに性根の腐った男ではあったが、これほどの執着を抱いてはいなかったはずだ。一体いつから。思考する余裕すら今はない。
「……ふ、……出す、奥に出すからな、」
「なかはっ……なかはやめてっ、」
「知るかっ! ……ぐぅ、もう出るッ……」
睾丸が潔の尻にぶつかるほどまで腰を押し込んで、カイザーは一番奥へと射精した。既に三度目のはずだが、凄まじい勢いで流し込まれる精液の量は全く衰えていない。身体全体が痙攣し、中をぎゅうぎゅうと締め付けて射精途中の陰茎を扱き上げた。
「んぁあ……ッ♡ ひぅ♡♡」
「このまま……女なんか抱けなくなればいい」
どちゅどちゅ、と奥を捏ねられて脱力する。びくんびくんと震える身体は絶頂の余韻を残しているが、もう指の一本ですら動かす余裕は無かった。
ずろろ、と中を埋めていた剛直がごぽりと音を立てて引き抜かれ、ピッタリと密着していた肌の熱が離れていく。楔の無くなった後孔からはトロトロと白く泡だった液体が流れ落ちていった。
「ほら、二度目だ。答えが合っていたらやめてやる」
倒れ伏したままの潔の顎を掬い、未だ虚ろな瞳をカイザーの空色が覗き込む。
「ぁ、え、」
「俺はそう気が長い方じゃないぞ」
笑っているのは口元だけで、瞳にも声にも温度はなく冷ややかな視線にたじろいだ。フィールドの上では手に取るようにわかるこの男のことが、これほどにまで何も分からない。
「……おれがきらい、だから? だからこんなことすんの?」
「チッ、言っただろうが。嫌がらせで男を抱くほど酔狂じゃないと」
「……でも、」
じゃあなんで、こんなことすんの。不機嫌そうな表情の中で、瞳だけが不安定に揺れている。そこにはどんな感情があるのか、理解するには遠すぎた。
「もっと考えろ。頭の中が俺一色になるくらいに」
低音が脳を揺らし、男の唇が背中に触れる。肌をちゅう、と吸い上げて熱が離れて行ったかと思えば、カイザーは潔の腰を掴み引き寄せて尻を突き出す姿勢を取らせた。
「えっ、……や、この体勢はやだ……っ」
「黙ってろ」
男の眼前に尻を差し出すような体勢が恥ずかしくて、逃れようと身体を前に動かそうとするも、もうほとんど力の入らない身体では敷かれたタオルがヨレるだけだった。尻たぶを掴まれ、男の指が後孔の縁を撫でる。
「溢すなよ」
「ひぅっ……」
喜色を孕んだ声で囁かれ、溢れた白濁を掬い取って中に押し戻される。ぞわぞわとした感覚に足が震えるが、逃すまいと強く腰を掴まれていて崩れ落ちることは許されなかった。そうこうしているうちに指が引き抜かれ、代わりにすっかり教え込まれた熱が触れる。
「もうむり……ッ」
「答えを間違えたお前が悪い」
「ぁ、は、ひ……~~~ッッ♡♡」
先程まで男を受け入れていた身体は簡単に陰茎を飲み込んで、最後の一押しに奥をぶち抜かれて声もなく達した。く、とカイザーが息を詰める。
「キッツ……っ」
「ア──ッ♡ ……うごく、なぁ……っ」
「ぅ、無茶言うな、」
「ひぅっ……」
前立腺を擦り上げながら引き抜かれ、再び突き入れる時には押し潰される。その度に簡単に高まる身体の熱を逃がせないまま、タオルの端を握りしめて過剰なまでの快感を耐え忍ぼうとするが、許容量を超えた快楽にタオルを掴んだ手はくたりと力なく伏した。
「はッ……」
ぱちゅぱちゅと水音が脳髄に響く。腰を掴む手は痛いほどで、きっと男の手の痕が残ってしまうだろう。潔の頭はもう気持ち良いに支配されて、開きっぱなしの口からは絶え間なく唾液が溢れてポタポタとタオルを汚した。
「んッ……は♡ ……ぅう、ぁあッ♡」
「ぁあ゙―……クッソきもちいい……」
欲に塗れた男の唸り声がまるで身体を揺らすように全身を震わせて、息も絶え絶えにただ喘いだ。律動はまたスピードを増して、自身の快楽だけを追うような動きに変わっていく。
「ひぁあっ……♡ ふぅ、ぅう……」
「感じすぎだろ……ッ」
「んぁあ──ッ……♡ ひ、はぁっ、」
「一人でイくな」
「だれの、せいだと……っ」
潔のイイところばかり責めるくせに世迷言を吐く男に悪態を吐くも、ガツガツと腰を振る動きは止まなかった。言葉では強気に話せても、力の入らない腕では振り向くことさえままならない。脱力した自分の手の甲に頬をつけて、敷かれたタオルがぐしゃぐしゃに乱されるほどに激しい揺さぶりをただ享受した。
普段、汗をかかないカイザーが溢した汗が背中を濡らす。僅かに胸に去来する優越感が何に由来するのかも分からないまま、ただ男の名前を呼んだ。
「かい、ざあ……っ!」
「……っ、……ああ、良い子だ、世一」
外れかけたイヤホンの隙間から耳馴染みのない甘い声が響いて、潔をドロドロに溶かしていく。熱を持った手が労るように腰をするりと撫でた。
「んぅ、」
「……次は一緒にイこうな」
前のめりに囁いて、外れそうなイヤホンを潔の耳に収める。
激しいストロークから奥だけを小刻みに押し潰すような動きに変わって、背中に迫り上がる快感がじわじわと身体を侵食していった。今イッたらおかしくなってしまう。
「まっ……て、」
「待てない、」
睾丸が尻につくほどカイザーが深く腰を押し付けて、最奥にじゅぷじゅぷと何度も出入りしていた亀頭がさらに深くを穿つ。ぞぞぞぞぞ、と背中を駆ける快感が全身を支配した。
「ふッ……ぅ、世一、お前もイけ……ッ」
「ァアアッ……♡♡ はーっ、はー……♡」
どぴゅ、とそのまま奔流のように中に流し込まれる精液に身体が歓喜して、仰け反って天を見上げた。ガクガクと足が震えて、カイザーの支えなしでは自分の身体を支えることもできなくなる。
「……あっ……アッ……♡」
「ふーっ……く、」
余韻が長く続いて、喉まで震えていた。ぐぽ、と中から陰茎が引き抜かれてベンチに崩れ落ちる。
「……クッソエロ……」
「ひぁあッ……♡ んぅ……♡♡」
カイザーが後孔から溢れる精液を指で掬って中へ押し戻す。肌に触れられるだけで甲高い声が口から漏れて、その度背後の男が熱っぽい息を吐いた。
「は……ほら、三度目だ」
「ふぅ……っ、ちょっと、まって」
仰向けに起こされるが、痙攣したままの肢体は言うことを聞かない。カイザーも今回は急かすことなく、じっと潔を見つめていた。
「おれがきらい、じゃないなら……溜まってんの? ここ閉鎖空間、だもんな」
「……それを本気で言っているんだから、たまにどうしようもなくお前の息の根を止めてやりたくなる」
苦し気な声の後、カイザーの両手が首に掛かった。一瞬命の危険を感じたが、その手は首筋をゆったりと撫でるだけで力を込めてくることはなかった。
「意味わかんねえよ……」
「もっと考えろ。上辺だけをなぞるな」
首筋を撫で上げて、添えられていた手が離れていく。ぐっと寄った眉間の皺の意味も、察することは出来ない。
「なんで、なんて……わかるわけないだろ」
「……本当にお前はクソ鈍感だよ」
なんでお前の方が苦しそうな顔をしているんだ。そう尋ねる間もなく、カイザーが持ち上げた右足の太ももに唇を落としてちゅうと吸い付いた。
「あっ、痕、残すな……っ」
「ここなら服で隠れるだろ。お前が注意すればいい」
潔の言葉も意に介さず、際どいところに何度もキスマークを残す。もはや抵抗する気力もなくて、諦めてベンチに身体を預けた。
ぷちゅ、と再び後孔に熱が押し当てられる。
「あッ……またっ」
「正解するまであとどれくらいかかるだろうな?」
どちゅ! と勢いよく奥まで貫かれて背中が仰け反る。ぷしゃ、と陰茎は潮を吹いて自身の顔まで飛び散った。
「はッ……ァアア──ッ……♡」
「ぐ……うッ……」
挿入の衝撃で達した身体がカイザーの男根を締め付けて奉仕する。遠慮なく最初から激しく腰が打ち付けられ、ぱちゅぱちゅと水音が絶え間なく響いた。
「あッ、あッ」
「潮吹きでセルフ顔射とか……本当に可愛いなァ」
男の指が顔に飛び散った液体を拭う。声の甘さに驚く余裕もなく何度も奥を穿たれた。
「ぅあっ……は、んん……♡」
「はぁ……クソ、止まんね、」
男が覆い被さって首元にもキスを贈る。もはや潔の口から溢れるのは喘ぎ声だけで、意味のある言葉は落ちてこなくなっていた。
「……ア♡ やぁッ♡」
「そうかもっと欲しいか♡ お望み通り良くしてやろうな♡」
「ちがっ……も、いらない……!」
「天邪鬼め♡ こんなにぎゅうぎゅう締め付けて、抜けないようにしているのはお前だろう?」
「……しらない……ッ♡ あぅ♡」
ごちゅごちゅと腰を振るカイザーは首筋から段々下に向けて何度も痕を残していく。その度に熱い吐息が肌を撫でて、ふるふると肢体が震えても一切の容赦なく。
「また次も直接この奥に注いでやろうな……世一クンは奥に出されるのが大好きだろう? また出されただけでイくかもな?」
「ヒッ……いやだ、やだ……っ!」
「ふ、ほら、出すぞ、溢すなよ……ッ」
「ァ……──ッ、~~ッッ♡♡」
一層強く腰を押し込まれて、最奥を穿ちながら精液がぶち撒けられる。目の前がチカチカと瞬いて、すっかりその味を覚えた身体は全身をガクガクと震わせながら絶頂した。快楽の海から逃げたくて伸ばした手は元凶たるカイザーに掴まれた。
「ぐッ……ぅ……。ふは、もう声も出ないか?」
「ひぁッ……♡ ふ、んぅ、」
「あ゙~~、世一の中にナマで中出しすんのきもち~……最後まで絞り取られる……ッ、」
最後の一滴まで注ぎ切ったカイザーが恍惚とした様子で目を細める。
「なか、ずっとでてる……ッ♡びくびくって……」
「世一ぃ、それマジで煽ってないのか?」
胎いっぱいに満たされた白濁を感じて腹を撫でた。カイザーがゴク、と生唾を飲む音が耳を刺激する。
「んぅ……♡ ふぅ、ぁあ……♡♡」
「飛んでんなァ。おい、世一、四度目の解答権だぞ」
身体を揺さぶられても、一度飛んでしまった頭はなかなか覚醒しない。
「ぇあ……?」
「答えないならこのまま続けるが」
「ぃう……いう、」
「じゃあ答えろ」
催促に思わず目を伏せた。さっきの行為の時に一瞬だけ頭に浮かんだもしも。だがそのあまりにも自惚れた答えに思わず口を噤んでしまう。他の答えをと頭を再度回してみるが、結局段々と剣呑さを増す男の瞳に観念して口を開いた。
「おまえ、おれのこと……すきなの?」
「ようやくか。鈍感な世一クンには難しすぎたってワケね」
こんな時にも煽りをやめない男が未だ屹立したままの陰茎を後孔からゆっくりと引き抜いていく。引き抜かれる感覚でようやくその意味を理解して、覆い被さって自身の顔に陰を落とすカイザーの顔を仰ぎ見た。
「鈍感じゃない……おまえが、やさしくないから」
そうだ。こんなことをするような男が自分に好意を抱いているだなんて誰も思わないだろう。行為中に僅かに感じた優しさだって、この状況では何の意味も為さない。
「それを言われるとまあ、反論のしようがないんだが」
「なんでやさしくないの?」
「……それを、俺に答えろと?」
苦虫を噛み潰したような顔で男が唸るが、ここまで来たら全てを詳らかにしなければ気が済まなかった。
「だって、わかんない……おまえがほんとにおれをすきなのか」
「……言ったらお前は応えてくれんのかよ」
「たぶん……」
瞼が落ちてしまいそうだ。もう頭もまともに働いていない。
「多分じゃ俺は困るんだよ」
「じゃあ、応える……」
「二言はねぇな?」
「おれは、男、だから……」
理由なんて分からない。ただ、その意味をどうしても知りたかった。
「了承ってことね。……まァ、お前が手に入るなら、クソ癪だが教えてやる」
「うん……」
落ちそうな意識の中、聞き逃すことがないよう意識をカイザーの声に集中させた。
「優しくしたい。それは本当だ。ただお前が他の誰かと話しているのを見ると……余裕がなくなってしまう。俺の方を見ろとその顔を掴んで無理矢理にでもこちらを向かせてやりたくなる」
「……嫉妬してた、ってこと?」
「そういうところだけは鋭いな、クソ。そうだよ。お前の周りにいる奴ら全員に嫉妬してた。いつお前が誰かのものになってしまうかと思ったら恐ろしくてな」
「ここ男しかいないだろ……」
「馬鹿か。男同士でもそういう気持ちを抱くことはあるって、身を以て知ったばかりだろ。それにお前の周りは……いや、なんでもない」
その先を聞きたいのに、もう身体が言うことを聞かなかった。最後にカイザーの手のひらが視界を覆い、段々と意識が落ちていく。
──おやすみくらい言えよな。
明日のことを考えるのも億劫だ。あとは全て明日の自分に任せよう、と促されるままに意識を夢の中に沈めた。
昨年3/17の春コミにて頒布した本でした。お手に取ってくださった皆様、ありがとうございました!
カイザーの誕生日、アニメ登場を記念し、1月末まで掲載します。良ければお楽しみください。
あらすじ:
ブルーロックからの支給品に紛れた魔法のオナホを手に入れたカイザーは、『恋するあの子のナカを完全再現♡ ※感覚共有あり』という謳い文句を疑いながらも、最悪な関係性から進展の望めない世一を堕とすため、そのオナホを利用することに決める。本人を堕とせないなら、まずは身体から。感覚共有という文言に惹かれるままに連日オナホでひとり遊びをするようになっていく。
以下含みます
無理矢理/♡喘ぎ/結腸責め/濁点喘ぎ/潮吹き/中出し
今年もよろしくお願いいたします!
この作品以外でも感想などいただけたら嬉しいです!
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